JP6028663B2 - 液化ガス燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液化ガス燃料をエンジンの気筒に供給する液化ガス燃料供給装置に関するもので、特にエンジンの回転に同期して回転するカムシャフトの回転軸方向に所定の間隔で並列配置された複数のプランジャポンプを備えた液化ガス燃料供給装置に係わる。
従来の技術として、内燃機関(エンジン)の燃料として、例えばジメチルエーテル(DME)や液化石油ガス(LPG)等の液化ガス燃料を用いた液化ガス燃料供給装置に使用される高圧燃料ポンプが公知である(例えば、特許文献1及び2参照)。
この高圧燃料ポンプは、エンジンの出力軸の回転に同期して回転するカムシャフトと、このカムシャフトを回転自在に支持するハウジングと、このハウジングに組み付けられて、カムシャフトの回転軸方向に所定の間隔で並列配置された複数の圧送系統(少なくとも2つのプランジャポンプ:以下第1、第2プランジャポンプ)とを備えている。
第1プランジャポンプは、第1電磁弁を嵌合する第1嵌合孔、この第1嵌合孔の底部で開口した第1シリンダ孔、およびこの第1シリンダ孔の開口端側に形成される第1プランジャ室を有する第1プランジャバレルと、この第1プランジャバレルの第1シリンダ孔内に摺動可能に収容される第1プランジャと、第1プランジャバレルとの間に、第1電磁弁を介して第1プランジャ室に液化ガス燃料を供給する第1ギャラリー室を区画形成する第1ハウジングとを備えている。なお、第1シリンダ孔は、第1プランジャバレルの内周部に設けられる円筒状第1シリンダの内部に形成されている。
第1プランジャポンプ内部の燃料流通経路は、高圧燃料ポンプの燃料入口から第1ギャラリー室に供給された燃料が、第1ギャラリー室で開口する第1プランジャ吸入孔から第1プランジャ室内に吸い込まれる。そして、第1プランジャ室内に吸い込まれた燃料は、第1プランジャの動作により加圧されて高圧化した後に、コモンレールに向かって吐出される。
また、第2プランジャポンプは、同様に、第2嵌合孔、第2シリンダ孔および第2プランジャ室を有する第2プランジャバレルと、この第2プランジャバレルの第2シリンダ孔内に摺動可能に収容される第2プランジャと、第2プランジャバレルとの間に、第2電磁弁を介して第2プランジャ室に液化ガス燃料を供給する第2ギャラリー室を区画形成する第2ハウジング(第1ハウジングと一体部品)とを備えている。なお、第2シリンダ孔は、第2プランジャバレルの内周部に設けられる円筒状第2シリンダの内部に形成されている。
第2プランジャポンプ内部の燃料流通経路は、第1ギャラリー室から連通路を経て第2ギャラリー室に供給された燃料が、第2ギャラリー室で開口する第2プランジャ吸入孔から第2プランジャ室内に吸い込まれる。そして、第2プランジャ室内に吸い込まれた燃料は、第2プランジャの動作により加圧されて高圧化した後に、コモンレールに向かって吐出される。
ここで、液化ガス燃料は、飽和蒸気圧が高い(例えばDMEの場合、90℃で約3.0MPa)ため、フィードポンプから高圧燃料ポンプの各第1、第2ギャラリー室への燃料供給圧力は、軽油よりも高圧の圧力を供給する必要がある。このため、フィードポンプは、燃料供給圧力を2.5〜3.0MPa程度に設定している。
ところで、第1、第2プランジャ吸入孔から第1、第2プランジャ室へ吸い込まれない燃料は、高圧燃料ポンプのオーバーフローポートである燃料出口から燃料戻し配管を経て燃料系の低圧側の燃料タンクに回収されるように構成されている。
なお、高圧燃料ポンプの燃料出口は、第1、第2ギャラリー室内の燃料圧力が所定圧力以上に上昇した際に弁体が開弁して燃料出口から流路孔を経て液化ガス燃料を燃料タンクへ流出させることで、複数の第1、第2ギャラリー室内の燃料圧力を所定圧力に維持する逆止弁構造のオーバーフローバルブによって開閉可能となっている。
しかるに、従来の液化ガス燃料供給装置に使用される高圧燃料ポンプは、オーバーフローバルブおよび燃料出口をエンジン側に設けているので、エンジンからの受熱により燃料タンクに戻される余剰燃料の温度が上昇し、余剰燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下して、余剰燃料中に燃料蒸気が大量に発生する。このため、燃料タンクに燃料蒸気が戻され、フィードポンプが燃料蒸気を吸い込んで高圧燃料ポンプに送り込まれてしまうという問題があった。
そこで、上記の課題を解決するという目的で、図8に示したように、高圧燃料ポンプ101のオーバーフローバルブ102および燃料出口103を、ポンプハウジング104の反エンジン側端面寄りに設け、余剰燃料をオーバーフローバルブ102から燃料タンク側へ戻すようにした液化ガス燃料供給装置(比較例1)を試作した。
この液化ガス燃料供給装置に使用される高圧燃料ポンプ101には、複数の第1、第2シリンダを有する複数のプランジャバレル105、106と、これらのプランジャバレル105、106の各第1、第2シリンダ孔内を往復摺動可能な複数の第1、第2プランジャ107、108とが設けられている。
また、複数のプランジャバレル105、106および複数の第1、第2プランジャ107、108は、ポンプハウジング104に回転可能に支持されるカムシャフト109の回転軸方向に所定の間隔で並列して配置されている。なお、複数の第1、第2プランジャ107、108は、カムシャフト109と一体回転可能な複数のカムによって往復駆動される。
ポンプハウジング104と各プランジャバレル105、106との間には、円環状の第1、第2ギャラリー室111、112が設けられている。また、複数のプランジャバレル105、106には、各第1、第2ギャラリー室111、112から各第1、第2プランジャ室内へ液化ガス燃料をそれぞれ吸入する複数の第1、第2プランジャ吸入孔114、115が設けられている。
ところが、比較例1の液化ガス燃料供給装置に使用される高圧燃料ポンプ101は、カムシャフト109がエンジン110の出力軸によって回転駆動されており、エンジン近傍に配置されている。しかも隣設する2つの第1、第2ギャラリー室111、112を反エンジン側の連通路113を介して繋いでいるので、連通路113を流通する比較的低温、低圧の液化ガス燃料によってエンジン110からの受熱を受けるポンプハウジング104を冷やすことができず、エンジン110からの受熱によりポンプハウジング104の温度が上昇する。
また、ポンプハウジング104の温度の上昇によって第1、第2ギャラリー室111、112および連通路113内を流通する燃料温度が上昇する。
そして、燃料温度が比較的高温となって、第1、第2ギャラリー室111、112および連通路113内を流通する液化ガス燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下すると、液化ガス燃料中に燃料蒸気が大量に発生する。
以上のように、ポンプハウジング104の温度の上昇および燃料温度の上昇に伴って燃料蒸気の発生量が増加すると、例えばコモンレール圧の目標値に維持するのに必要な量の液化ガス燃料を吸入できなくなる。
これにより、高圧燃料ポンプ101の燃料吐出口からコモンレール側へ圧送供給される液化ガス燃料の圧送不良が発生するため、燃料の圧送特性等が変化して、燃料噴射圧力に相当するコモンレール圧の低下が起こり、エンジン110の始動性が悪化したり、エンジン出力が低下したりするという問題がある。
最悪の場合には、エンジンストールを誘発するという問題がある。
特許第4304887号公報 特開2011−117357号公報
本発明の目的は、ハウジング内部やシリンダ内部を流れる低圧燃料の燃料供給経路を変更することで、エンジンからの受熱によるハウジング温度の上昇や燃料温度の上昇を抑制し、燃料蒸気の発生量を低減して、複数のシリンダ内への液化ガス燃料の吸入不良からエンジン側への吐出圧力の低下を防止することのできる液化ガス燃料供給装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明(液化ガス燃料供給装置)によれば、高圧燃料ポンプの連通路を、ハウジングのエンジン側端面寄りに設けたことにより、つまり隣設するギャラリー室同士をエンジン側で繋ぐことにより、エンジンからの受熱をハウジングが受けても、連通路を流通する液化ガス燃料によってハウジングが冷却される。これにより、ハウジングの冷却効果が大となり、エンジンからの受熱をハウジングが受けた場合でも、ハウジングの温度の上昇を抑えることができるので、複数のシリンダまたはハウジングの内部を流通する液化ガス燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、液化ガス燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
また、オーバーフローバルブおよび高圧燃料ポンプの燃料出口を、ハウジングの反エンジン側端面寄りに設け、余剰燃料をオーバーフローバルブから燃料タンク側へ戻すことにより、オーバーフローバルブから燃料タンク側へ回収される余剰燃料の温度の上昇を抑えることができる。これにより、余剰燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、余剰燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
これによって、液化ガス燃料の温度の上昇による、エンジンの始動性の悪化、エンジン出力の低下、更にはエンジンストールの誘発という従来装置の課題に対して、複数のギャラリー室のエンジン側を流通する液化ガス燃料の流量を増加することにより、複数のシリンダ内への吸い込み燃料温度の上昇を抑制することが可能となり、液化ガス燃料中および余剰燃料中における燃料蒸気の発生を抑制することができる。
したがって、複数のシリンダ内への液化ガス燃料の吸入不良からエンジン側への吐出圧力の低下を防止することができるので、液化ガス燃料の温度の上昇による、エンジンの始動性の悪化、エンジン出力の低下、更にはエンジンストールの誘発という従来装置の課題を解決することができる。
そして、請求項1に記載の発明では、オーバーフローバルブが、弁体を閉弁側に付勢するスプリング、およびハウジングの取付孔に対する捩じ込み量(螺合量)に応じて、オーバーフローバルブの開弁圧力を調整するスクリューを有していることを特徴としている。
請求項5に記載の発明(液化ガス燃料供給装置)によれば、複数のギャラリー室から複数のシリンダ内へ液化ガス燃料をそれぞれ吸入する複数のプランジャ吸入孔を、複数のシリンダの反エンジン側端面寄りに設けたことにより、エンジンからの受熱をハウジングが受けた場合でも、ハウジングの温度の上昇を抑えることができるので、複数のシリンダまたはハウジングの内部を流通する液化ガス燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、液化ガス燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
また、オーバーフローバルブおよび高圧燃料ポンプの燃料出口を、ハウジングの反エンジン側端面寄りに設け、余剰燃料をオーバーフローバルブから燃料タンク側へ戻すことにより、オーバーフローバルブから燃料タンク側へ回収される余剰燃料の温度の上昇を抑えることができる。これにより、余剰燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、余剰燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
これによって、液化ガス燃料の温度の上昇による、エンジンの始動性の悪化、エンジン出力の低下、更にはエンジンストールの誘発という従来装置の課題に対して、複数のギャラリー室のエンジン側を流通する液化ガス燃料の流量を増加することにより、複数のシリンダ内への吸い込み燃料温度の上昇を抑制することが可能となり、液化ガス燃料中および余剰燃料中における燃料蒸気の発生を抑制することができる。
したがって、複数のシリンダ内への液化ガス燃料の吸入不良からエンジン側への吐出圧力の低下を防止することができるので、液化ガス燃料の温度の上昇による、エンジンの始動性の悪化、エンジン出力の低下、更にはエンジンストールの誘発という従来装置の課題を解決することができる。
コモンレール式燃料噴射システムを示した構成図である(実施例1)。 サプライポンプのエンジン搭載構造を示した概略図である(実施例1)。 サプライポンプを示した側面図である(実施例1)。 サプライポンプを示した断面図である(実施例1)。 図3のV−V断面図である(実施例1)。 サプライポンプのエンジン搭載構造を示した概略図である(実施例2)。 サプライポンプのエンジン搭載構造を示した概略図である(実施例3)。 高圧燃料ポンプのエンジン搭載構造を示した概略図である(比較例1)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1の構成]
図1ないし図5は、本発明を適用した液化ガス燃料供給装置に使用されるサプライポンプおよびコモンレール式燃料噴射システム(実施例1)を示したものである。
本実施例の液化ガス燃料供給装置(以下燃料供給システム)は、例えば自動車等の車両に搭載された4気筒ディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンE)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)によって構成されている。このコモンレール式燃料噴射システムは、例えばDMEとディーゼル油(軽油)とを任意の割合で混合した高濃度DME混合燃料、DME100%燃料等の低粘度で、しかも大気圧下で気化する成分が含まれた液化ガス燃料を、エンジンの燃料として使用する燃料供給装置である。なお、エンジンの燃料として、低濃度DME混合燃料やLPG(液化石油ガス)等の液化ガス燃料やディーゼル油(軽油)を用いても良い。
コモンレール式燃料噴射システムは、図示しない燃料フィルタを介して燃料タンクTから液化ガス燃料(以下燃料と略す)を汲み上げる低圧燃料ポンプ(以下フィードポンプ)Pと、このフィードポンプPから吐出された燃料を吸入して加圧する液化ガス燃料用の高圧燃料ポンプ(以下サプライポンプ)1と、このサプライポンプ1の各燃料吐出口(以下吐出ポート)から吐出された高圧燃料が導入されるコモンレール2と、このコモンレール2の各燃料出口(以下アウトレットポート)から高圧燃料が分配供給される複数のソレノイドインジェクタ(以下インジェクタ3)とを備え、コモンレール2の内部(蓄圧室)に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタ3を介してエンジンEの各気筒内に噴射供給するように構成されている。
ここで、エンジンEの出力軸であるクランクシャフト(図示せず)は、クラッチ機構を介して、エンジンEの動力をドライブシャフトに伝達するための動力伝達装置としてのトランスミッションの入力軸に駆動連結されている。また、クランクシャフトは、サプライポンプ1のカムシャフト4をベルト駆動している。
フィードポンプPは、燃料タンクTから吸入した燃料を加圧して吐出する低圧燃料ポンプであって、燃料タンクT内に設置されるインタンク方式の電動燃料ポンプである。
サプライポンプ1は、エンジンEのクランクシャフトの回転に同期して回転するカムシャフト4と、このカムシャフト4を回転自在に支持するポンプハウジング5とを備えている。このサプライポンプ1は、カムシャフト4の回転軸方向に所定の間隔で並列配置された複数の圧送系統(少なくとも2つの第1、第2プランジャポンプ)を備えている。
サプライポンプ1には、吸入ポートである燃料入口6、オーバーフローポートである燃料出口7、この燃料出口7を開閉する逆止弁構造のオーバーフローバルブ8、および第1、第2プランジャポンプ内の燃料圧力が開弁圧以上に達したら開弁する逆止弁構造の第1、第2吐出弁9が設けられている。
第1プランジャポンプは、円筒状の第1シリンダを有する第1シリンダボディ(以下プランジャバレル)11、およびこのプランジャバレル11の第1シリンダ孔12内をその移動方向に摺動可能に支持する軸状の第1プランジャ13を備え、第1シリンダ孔12内を第1プランジャ13が往復移動することで、第1ギャラリー室14から第1プランジャ吸入孔15および第1電磁弁16を経て第1プランジャ室17内に吸入した燃料を加圧して高圧化する第1高圧ポンプ(ポンプエレメント)である。
第2プランジャポンプは、第1プランジャポンプと同様に、円筒状の第2シリンダを有する第2シリンダボディ(以下プランジャバレル)21、およびこのプランジャバレル21の第2シリンダ孔22内をその移動方向に摺動可能に支持する軸状の第2プランジャ23を備え、第2シリンダ孔22内を第2プランジャ23が往復移動することで、第2ギャラリー室24から第2プランジャ吸入孔25および第2電磁弁26を経て第2プランジャ室27内に吸入した燃料を加圧して高圧化する第2高圧ポンプ(ポンプエレメント)である。
隣設する2つの第1、第2ギャラリー室14、24は、ポンプハウジング5をカムシャフト4の回転軸方向と平行となるように穿設された連通路(連通孔)29を介して連通している。
複数(少なくとも2つ)のプランジャバレル11、21は、ポンプハウジング5に締結固定されている。
複数(少なくとも2つ)の第1、第2プランジャ13、23は、カムシャフト4の回転軸方向に所定の間隔で並列配置されている。
また、サプライポンプ1の内部、特にポンプハウジング5および複数のプランジャバレル11、21には、サプライポンプ1の燃料入口6からオーバーフロー出口である燃料出口7に至るまでの低圧燃料供給経路が設けられている。
なお、サプライポンプ1の詳細は、後述する。
コモンレール2は、各気筒のインジェクタ3に高圧燃料を分配供給する円筒パイプ形状の燃料分配管である。このコモンレール2の内部には、超高圧の燃料を蓄圧する蓄圧室が形成されている。
コモンレール2の軸線方向の一端側には、燃料圧力センサであるコモンレール圧センサ30が接続されている。このコモンレール圧センサ30は、コモンレール2の内部圧力(所謂コモンレール圧)を電気信号に変換して圧力検出値としてエンジン制御ユニット(外部制御回路、電子制御装置:以下ECU10)に対して出力する燃料圧力(燃圧)センサである。
なお、コモンレール圧センサ30の代わりに燃料温度(燃温)センサをコモンレール2に搭載しても良い。また、各気筒のインジェクタ3の内部燃料流路(特に燃料溜まり室)内の燃料圧力(燃圧)を検出する燃料圧力(燃圧)センサを各気筒のインジェクタ3にそれぞれ搭載しても良い。
コモンレール2の軸線方向の他端側には、圧力安全弁であるプレッシャリミッタ31が接続されている。このプレッシャリミッタ31は、コモンレール2の燃料出口(リークポート)を開閉する弁体(ボールバルブ)と、このボールバルブを閉弁方向に付勢するスプリング32等により構成されている。また、プレッシャリミッタ31は、コモンレール圧が設定値(限界設定圧力)を超えた際に開弁してコモンレール圧を限界設定圧力以下に抑える逆止弁構造のリリーフ弁である。
ここで、プレッシャリミッタ31が開弁すると、コモンレール2のリークポートが開放されて、コモンレール2のリークポートから燃料戻し配管33を経て燃料タンクTへ燃料がリターン(戻)される。
なお、プレッシャリミッタ31の代わりに、開弁するとコモンレール圧を降圧(減圧)させる減圧弁をコモンレール2に搭載しても良い。
複数(各気筒)のインジェクタ(第1〜第6インジェクタ)3は、エンジンEの各気筒に個別に対応して搭載される燃料制御弁として使用される。これらのインジェクタ3は、第1〜第6燃料噴射ノズル34と第1〜第6電磁弁(ソレノイドバルブ)35とがそれぞれ一体化されたもので、コモンレール2の内部(蓄圧室)に蓄圧された高圧燃料を、エンジンEの各気筒内に直接噴射する直接噴射タイプの燃料噴射弁である。すなわち、各気筒のインジェクタ3は、エンジンEの各気筒内に直接燃料を噴射するように構成されている。この気筒内噴射式のインジェクタ3の場合は、各気筒内に流入した吸気(新気またはEGRガス+新気)に対して燃料が噴射される。
なお、各気筒の吸気ポート内に燃料を噴射するポート内噴射式のインジェクタを使用しても良い。
第1〜第6燃料噴射ノズル34は、燃料を噴射する噴孔、この噴孔よりも燃料流方向の上流側のシート、およびこのシートよりも燃料流方向の上流側の燃料溜まり室に連通する燃料流路を有し、噴孔を開閉するノズルニードルをその往復(軸線)方向に摺動可能に支持するノズルボディと、このノズルボディの燃料流路を介して噴孔に連通する燃料流路を有し、ニードルと連動するコマンドピストンをその往復(軸線)方向に摺動可能に支持するインジェクタボディとを備えている。また、インジェクタボディの軸線方向の図示上端部には、電磁弁の開閉動作によりコマンドピストンの背圧を制御(増減)する圧力制御室が設けられている。
なお、複数のインジェクタ3の各燃料噴射ノズル34からのリーク燃料やオーバーフロー燃料等の余剰燃料は、逆止弁36を有する燃料戻し配管37を経て燃料タンクTへリターン(戻)される。
第1〜第6電磁弁35は、背圧制御室へ燃料を導入する入口側オリフィス、および背圧制御室から燃料を排出する出口側オリフィス(弁孔)が設けられたバルブシート(オリフィスプレート)と、このオリフィスプレートに対して着座、離脱して出口側オリフィスを閉鎖、開放するボールバルブ(第1〜第6電磁弁35の弁体)と、このボールバルブを開弁方向に駆動する電磁アクチュエータと、ボールバルブを閉弁方向に付勢するリターンスプリングとによって構成されている。
電磁アクチュエータは、インジェクタボディの圧力制御室内の燃料圧力を増減させてノズルニードルの開閉動作(燃料噴射)を制御するニードルアクチュエータとして使用される。この電磁アクチュエータは、円筒状のバルブボディと、このバルブボディをその中心軸線方向に貫通する摺動孔内に摺動可能に支持される磁性体製のアーマチャと、通電されると周囲に磁束を発生するソレノイドコイルと、このソレノイドコイルの内周側および外周側に磁路を形成する磁性体製のステータコアと、ソレノイドコイルと外部回路(ECU10やバッテリ等)との電気接続を行う外部接続用のコネクタとを備えている。
以上のような構成を有する第1〜第6電磁弁35は、ECU10から印加されるインジェクタ駆動信号(インジェクタ駆動電流)によって電子制御されるように構成されている。これにより、各気筒のインジェクタ3の噴孔から燃料噴射される燃料噴射量および噴射時期が制御される。
ここで、サプライポンプ1の各第1、第2電磁弁16、26および複数のインジェクタ3の各第1〜第6電磁弁35は、ECU10により電子制御されるインジェクタ駆動回路およびポンプ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリ(外部電源)に電気的に接続されている。
ECU10には、CPU、メモリ(ROM、RAMおよびEEPROM)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー回路、インジェクタ駆動回路およびポンプ駆動回路等を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが内蔵されている。
そして、コモンレール2に取り付けられたコモンレール圧センサ30からのセンサ出力信号(圧力検出値)や、各種センサからのセンサ出力信号は、A/D変換回路でA/D変換された後に、マイクロコンピュータの入力部に入力されるように構成されている。
ここで、マイクロコンピュータの入力部には、コモンレール圧センサ30だけでなく、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、冷却水温センサ、燃料温度センサおよび排気ガスセンサ(空燃比センサ、酸素濃度センサ)等が接続されている。
これらのコモンレール圧センサ30、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、冷却水温センサ、燃料温度センサおよび排気ガスセンサ(空燃比センサ、酸素濃度センサ)等の各種センサによって、エンジンEの運転状態(運転状況)を検出する運転状態検出手段が構成される。
ECU10は、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、先ず、エンジンEの運転状況(エンジン情報)または運転条件(状態)を算出するのに必要な各種センサ出力信号を取得(入力)し、エンジンの運転状況または運転条件およびROMに格納されたプログラムに基づいて、複数のインジェクタ3の各第1〜第6電磁弁35およびサプライポンプ1の各第1、第2電磁弁16、26を電子制御するように構成されている。
ECU10は、エンジンEの運転状態(例えばエンジン回転速度、指令噴射量)に応じて、コモンレール圧を調節するため、サプライポンプ1の各第1、第2プランジャポンプによるコモンレール2への燃料吐出量を制御する。すなわち、ECU10は、エンジン情報に基づきコモンレール圧の目標値(目標コモンレール圧:PFIN)を算出する。このとき、目標コモンレール圧(PFIN)を達成するという目的で、コモンレール圧センサ30によって検出されるコモンレール圧(PC)と目標コモンレール圧(PFIN)との圧力偏差に応じてサプライポンプ1の各第1、第2電磁弁16、26へ与える制御指令値としてポンプ駆動信号(駆動電流値)を算出すると共に、この駆動電流値に対応したポンプ制御信号(ポンプ指令値)を合成して出力する。
コモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンクT内の燃料を複数のインジェクタ3へ供給する燃料供給経路と、この燃料供給配管の途中における過剰な燃料を燃料タンクTに戻す燃料戻し経路とを備えている。
燃料戻し経路は、燃料戻し配管33、37およびオーバーフロー配管38を備えている。このオーバーフロー配管38は、サプライポンプ1の燃料出口7からオーバーフローバルブ8を経て燃料戻し配管33との合流部まで延びる燃料戻し配管である。
ここで、オーバーフローバルブ8が開弁すると、サプライポンプ1の燃料出口7が開放されて、サプライポンプ1の燃料出口7からオーバーフロー配管38および燃料戻し配管33を経て燃料タンクTへ燃料がリターン(戻)される。
燃料供給経路は、低圧燃料配管(燃料管)40、第1、第2高圧燃料配管(燃料管)43、44、高圧燃料配管(燃料管)45および第1〜第6高圧燃料配管(燃料管)46等により構成されている。
フィードポンプPの燃料吐出口(吐出ポート)より吐出された低圧燃料は、低圧燃料配管40を通ってサプライポンプ1の燃料入口6から複数の第1、第2ギャラリー室14、24内へ供給される。
サプライポンプ1の吐出ポート(燃料吐出口)41、42から吐出された高圧燃料は、各第1、第2高圧燃料配管(燃料管)43、44を通って合流部で合流した後、高圧燃料配管45を経てコモンレール2の燃料入口から蓄圧室内へ導入される。
コモンレール2の蓄圧室内の高圧燃料は、複数の第1〜第6高圧燃料配管46に分配されて、各第1〜第6高圧燃料配管46を通って各気筒のインジェクタ3の燃料入口(インレットポート)から燃料流路内に供給される。
ここで、液化ガス燃料(DME)は、常温大気圧下で気体となるので、液化ガス燃料をエンジンEに供給する燃料供給装置においては、燃料タンクT内に設置されるフィードポンプPと、コモンレール2よりも燃料流方向の上流側に設置されるサプライポンプ1とによって、2段階の昇圧を行っている。
なお、フィードポンプPによってサプライポンプ1の内部(第1、第2ギャラリー室14、24)へ供給される低圧燃料の圧力は、約2.5〜3.0MPaの範囲の所定の燃料供給圧に設定されている。これにより、フィードポンプPからサプライポンプ1へ供給される低圧燃料を、飽和蒸気圧以上に設定することができるので、DMEを液体状態に維持することができる。
フィードポンプPは、インペラ等よりなるポンプ部をDCモータ等よりなるモータ部の駆動力により回転させることで、燃料タンクT内に貯蔵されている燃料を吸い上げ(吸入し)、加圧して吐出する。このフィードポンプPは、サプライポンプ1の内部(第1、第2ギャラリー室14、24)に所定のフィード圧(約2.5〜2.9MPa)よりも高圧の設定圧力を供給する。
なお、フィードポンプPより吐出される燃料の吐出圧力は、燃料の気化を防ぐのに必要な所定のフィード圧よりも高圧の設定値以上となるように設定されている。
次に、本実施例のサプライポンプ1の詳細を図1ないし図4に基づいて説明する。
サプライポンプ1は、エンジンEのクランクシャフトの回転と同期して回転するカムシャフト4と、このカムシャフト4が回転自在に嵌挿されるポンプハウジング5と、フィードポンプPから吸入した燃料を加圧して高圧化すると共に、各気筒のインジェクタ3に燃料を分配するコモンレール2へ高圧燃料を圧送する第1、第2プランジャポンプとを備えている。
カムシャフト4は、図示しないベアリングを介して、ポンプハウジング5に回転可能に支持されている。このカムシャフト4の外周には、カムシャフト4の回転軸周りに120°の角度間隔毎に3つのカムノーズ(カム山)をそれぞれ有する、複数(少なくとも2つ)の第1、第2カム61が所定の位相差を持って設けられている。
第1カム61は、第1プランジャ13をその移動方向に往復駆動する。また、第2カム61は、第2プランジャ23をその移動方向に往復駆動する。
なお、本実施例のエンジンEは、6気筒型であるので、エンジンEの1サイクル中、つまりクランクシャフトが2回転する間に、エンジンEの気筒に搭載されたインジェクタ3の噴孔から各1回ずつ、合計6回の燃料噴射が行われる。また、エンジンEの1サイクル毎に、カムシャフト4が1回転し、サプライポンプ1からの吐出動作が3回ずつ行われる。
複数の第1、第2カム61は、エンジンEのクランクシャフトにより回転駆動されるカムシャフト4と一体回転可能に取り付けられている。
ところで、複数の第1、第2カム61により駆動される各第1、第2プランジャ13、23が、上死点から下死点に至る間に、複数の第1、第2シリンダ孔12、22の軸線方向の一端側に設けられる各第1、第2プランジャ室17、27内に最大量の燃料が吸入され、複数の第1、第2プランジャ13、23が、下死点を過ぎると再び第1、第2プランジャ室17、27から燃料が吐出される。
そして、この燃料の排出は、サプライポンプ1の各第1、第2電磁弁16、26の閉弁時点で停止し、このときの各第1、第2プランジャ室17、27内の燃料量で燃料吐出量(ポンプ吐出量またはポンプ圧送量)が規定される。
なお、圧送開始時期である各第1、第2電磁弁16、26の閉弁時期を下死点側に進角させ、ポンプ圧送期間を長くする程、ポンプ吐出量が多くなる。また、複数の第1、第2電磁弁16、26の閉弁時期が略下死点の時が最大のポンプ吐出量となる(全量圧送)。
サプライポンプ1の各第1、第2電磁弁16、26は、第1、第2ギャラリー室14、24から第1、第2プランジャ吸入孔15、25を経て第1、第2プランジャ室17、27内への燃料を吸入期間を調整することで、サプライポンプ1の各燃料出口より吐出される燃料吐出量を制御する電磁ポンプ吐出量制御弁(PCV)である。
また、複数の第1、第2プランジャ13、23が上死点から下死点に至る期間が、複数の第1、第2ギャラリー室14、24から各第1、第2プランジャ吸入孔15、25および各第1、第2電磁弁16、26を経て各第1、第2プランジャ室17、27内に燃料を吸入する吸入期間(ポンプ吸入期間)となる。
また、複数の第1、第2プランジャ13、23が下死点から上死点に至る期間が、複数の第1、第2プランジャ室17、27から吐出ポート41、42を経てコモンレール2側へ燃料が圧送される圧送期間(ポンプ圧送期間)となる。
なお、ポンプ圧送期間は、複数の第1、第2電磁弁16、26の閉弁時期で変わることになるのは言うまでもない。
カムシャフト4の先端部(ポンプハウジング5の外壁面から外部に向けて突き出した部分)の外周には、エンジンEのクランクシャフトのクランクプーリとベルトを介して駆動連結されるドライブプーリ(図示せず)が取り付けられている。
ポンプハウジング5は、金属材料によって所定の形状に形成されており、内部に潤滑油が充填される複数の第1、第2カム収容室(第1、第2カム室62)を有している。なお液化ガス燃料は、潤滑性が乏しいため、カムシャフト4が挿入される第1、第2カム室62には、潤滑油が各第1、第2カム61に被着または浸漬するように、潤滑油が貯蔵または循環供給されている。
ポンプハウジング5の側方(図2において図示右側)には、結合フランジが設けられている。この結合フランジは、エンジンEのシリンダブロック等のポンプ取付部材(固定部材)に取り付けられる結合端面を有し、ボルト等の締結具を用いて固定部材の取付面に締結固定される。これにより、サプライポンプ1がエンジン側(車両側)の固定部材に固定される。
また、ポンプハウジング5には、複数の第1、第2プランジャ13、23をその往復移動方向に摺動可能に支持する複数の第1、第2シリンダを有する複数のプランジャバレル11、21がボルト等により締結固定されている。
複数のプランジャバレル11、21の内部には、複数の第1、第2プランジャ13、23の摺動面が往復摺動可能な複数の第1、第2シリンダ孔12、22が形成されている。 また、複数の第1、第2シリンダ孔12、22の軸線方向の一端側(カムシャフト4の半径方向の外側)には、複数の第1、第2プランジャ13、23の往復運動により燃料を加圧する、複数の第1、第2プランジャ室17、27が形成されている。
複数の第1、第2プランジャ室17、27は、複数のプランジャバレル11、21と第1、第2プランジャ13、23との間に区画形成された可変容積室(燃料加圧室)である。
また、第1、第2シリンダ孔12、22は、第1、第2嵌合孔63の底部(円環状の段差)の中央部でそれぞれ開口している。これらの第1、第2嵌合孔63には、外部に向けて開口した外側開口部がそれぞれ設けられている。また、第1、第2嵌合孔63は、第1、第2シリンダ孔12、22とそれぞれ同一軸線上に設けられて、サプライポンプ1の各第1、第2電磁弁16、26のバルブボディ(後述する)等によって気密的(液密的)に閉塞されている。
複数の第1、第2プランジャ13、23は、複数の第1、第2プランジャ室17、27内に吸入された燃料を加圧して高圧化するもので、複数のプランジャバレル11、21を伴って第1、第2プランジャポンプを構成する。
複数の第1、第2プランジャ13、23の図示下端部の外周には、円環状の第1、第2スプリングシート64がそれぞれ連結されている。
複数の第1、第2プランジャ13、23は、複数のプランジャバレル11、21の段差(第1、第2嵌合孔63の底部)と第1、第2電磁弁16、26のバルブボディ(後述する)等との間に挟み込まれた第1、第2バルブストッパ65の板厚方向の他端面に対向するように配設されている。
複数の第1、第2プランジャ13、23の図示下端部は、複数の第1、第2スプリングシート64に固定され、複数の第1、第2カム61のプロフィールに従って各第1、第2プランジャ13、23をその往復移動方向に上下動させる各第1、第2タペット66の図示上端面に当接している。
これにより、カムシャフト4の回転により各第1、第2カム61が回転すると、複数の第1、第2カムローラ67を介して、複数の第1、第2タペット66が図4中の図示上下方向に往復移動(上下動)する。このような各第1、第2タペット66の運動は、複数の第1、第2スプリングシート64を介して、複数の第1、第2プランジャ13、23に伝えられる。これにより、複数の第1、第2プランジャ13、23は、複数の第1、第2シリンダ孔12、22内を往復移動(上下動)する。
また、複数のプランジャバレル11、21の図示下端部には、複数の第1、第2スプリングシート64に対向するように各第1、第2スプリングシート68がそれぞれ設置されている。各第1、第2スプリングシート64と各第1、第2スプリングシート68との間には、複数の第1、第2タペット66および各第1、第2カムローラ67を各第1、第2カム61の外周面(プロフィール)に押圧する方向に付勢する各第1、第2プランジャスプリング69が設置されている。
また、複数のプランジャバレル11、21の図示下端部には、複数の第1、第2プランジャ13、23の図示下端部の外周に気密的(液密的)に密着するシール部材である各第1、第2オイルシール70が設置されている。
また、複数の第1、第2スプリングシート64は、複数の第1、第2タペット66に係合している。これらの第1、第2タペット66は、ポンプハウジング5に対して図示上下方向に摺動可能に配設されている。
また、複数の第1、第2タペット66は、複数の第1、第2カムローラ67を回転自在に支持している。そして、複数の第1、第2タペット66は、複数の第1、第2プランジャスプリング69の付勢力により常に図示下方に付勢されている。そして、複数の第1、第2タペット66は、複数の第1、第2カムローラ67を介して、常に各第1、第2カム61の外周面に当接している。
ここで、ポンプハウジング5の外壁部には、複数の第1、第2ギャラリー室14、24内の燃料圧力が所定圧力以上に上昇した際に開弁するオーバーフローバルブ8を取り付けるためのバルブ取付孔が設けられている。このバルブ取付孔は、ポンプハウジング5の外壁面で外部へ向かって開口している。また、バルブ取付孔は、第2ギャラリー室24に連通する燃料出口7を兼ねている。この燃料出口7は、複数の第1、第2ギャラリー室14、24からオーバーフローした余剰燃料を燃料タンクTに戻す燃料戻し経路の最上流部を構成している。
オーバーフローバルブ8は、ポンプハウジング5のバルブ取付孔に締結固定されて、内部に燃料出口7に連通する流路孔が形成された円筒状のニップル71、このニップル71の外部開口側に締結固定されて、内部にニップル71の流路孔に連通する流路孔(弁孔)51が形成されたホロースクリュー72、およびこのホロースクリュー72の外部開口側に締結固定されるアジャストスクリュー73等を備えている。
ホロースクリュー72とアジャストスクリュー73との間には、ホロースクリュー72に設けられるバルブシート(図示せず)に対して着座、離脱して弁孔51を閉鎖、開放するボールバルブ(弁体)74、およびこのボールバルブ74をバルブシートに押し付ける方向(閉弁側)に付勢するリターンスプリング75等が収容されている。
オーバーフローバルブ8は、複数の第1、第2ギャラリー室14、24内の燃料圧力が所定圧力を超えるとボールバルブ74が開弁して燃料出口7から流路孔を経て液化ガス燃料を燃料タンクTへ流出させる。これにより、複数の第1、第2ギャラリー室14、24および連通孔29内の燃料圧力は、所定圧力(フィード圧:約2.5〜3.0MPa)に維持される。
ニップル71の頭部側の外周には、ポンプハウジング5のバルブ取付孔に結合(接続)する際(締結作業時)に使用される多角形状の工具係合部(六角部)が設けられている。また、ニップル71の脚側の外周には、ポンプハウジング5のバルブ取付孔に形成される雌螺子孔と螺合する雄螺子が設けられている。
ホロースクリュー72の頭部(円筒状の径大部)側の外周には、ニップル71に結合(接続)する際(締結作業時)に使用される多角形状の工具係合部(六角部)が設けられている。また、ホロースクリュー72の脚部(円筒状の径小部)の内部には、ホロースクリュー72の軸線方向に延びる第1、第2中心孔(軸方向孔、流路孔)、放射状に形成される複数の径方向孔(流路孔)、および第1中心孔と第2中心孔とを区画する環状の仕切り壁が設けられている。仕切り壁の中央部には、この仕切り壁を貫通する弁孔51が設けられている。なお、ボールバルブ74が着座可能なバルブシートは、仕切り壁の弁孔51の周囲(仕切り壁の開口周縁)に設けられている。
また、ホロースクリュー72の脚部の外周には、アジャストスクリュー73の雌螺子孔と螺合する雄螺子が設けられている。
アジャストスクリュー73の頭部側の外周には、ホロースクリュー72に結合(接続)する際(締結作業時)に使用される多角形状の工具係合部(六角部)が設けられている。また、アジャストスクリュー73の脚側の外周には、ホロースクリュー72の雄螺子と螺合する雌螺子孔が設けられている。このアジャストスクリュー73は、ホロースクリュー72の頭部側(外部開口側)の開口部を液密的に閉塞するプラグ(栓)としての機能を有している。
また、アジャストスクリュー73は、ポンプハウジング5のバルブ取付孔に対する捩じ込み量(螺合量)に応じて、リターンスプリング75のバネ荷重(オーバーフローバルブ8の開弁圧)を調整する荷重調整部材である。
ボールバルブ74は、ホロースクリュー72の第2中心孔内に収容されている。
リターンスプリング75は、一端がボールバルブ74に係止され、他端がアジャストスクリュー73の脚部端面(スプリング座)に係止されている。
ここで、燃料出口7およびオーバーフローバルブ8は、ポンプハウジング5の反エンジン側端面寄りに設けられている。
また、ポンプハウジング5の外壁部には、円管状のインレットパイプ76を取り付けるためのパイプ取付孔が設けられている。このパイプ取付孔は、ポンプハウジング5の外壁面で外部へ向かって開口している。また、パイプ取付孔は、第1ギャラリー室14に連通する燃料入口6を兼ねている。
なお、第2ギャラリー室24には、プラグ77で液密的に閉塞された外部連通孔78が接続している。
複数のプランジャバレル11、21には、複数の第1、第2ギャラリー室14、24から複数の第1、第2電磁弁側へ燃料を送り込む、複数の第1、第2プランジャ吸入孔15、25が形成されている。
複数の第1、第2プランジャ吸入孔15、25は、複数の第1、第2ギャラリー室14、24から吸入した燃料を各第1、第2貯留室79へ導く燃料流路(燃料孔)である。各第1、第2プランジャ吸入孔15、25の燃料取り入れ口(燃料入口)は、複数の第1、第2ギャラリー室14、24で開口している。また、複数の第1、第2プランジャ吸入孔15、25の燃料流出口(出口)は、第1、第2貯留室79で開口している。そして、複数の第1、第2プランジャ吸入孔15、25は、複数のプランジャバレル11、21のエンジン側端面寄りに設置されている。
複数の第1、第2ギャラリー室14、24は、ポンプハウジング5の内周面と複数のプランジャバレル11、21の外周面との間に区画形成された円環状の燃料流通室である。 また、複数の第1、第2ギャラリー室14、24は、連通孔29を介して連通している。この連通孔29は、カムシャフト4の回転軸方向に所定の間隔を持って並列(隣接)して配置される第1、第2ギャラリー室14、24同士を連通するように、ポンプハウジング5内部に形成されている。なお、ギャラリー室が3つ以上設けられている場合には、複数のギャラリー室のうちの隣設するギャラリー室同士を連通する複数の連通路となる。
また、連通孔29は、複数のプランジャバレル11、21に跨がるように図示左右方向(例えば第1、第2ギャラリー室14、24の接線方向)に延伸している。
連通孔29は、ポンプハウジング5のエンジン側端面寄りに設置されている。
また、複数の第1、第2ギャラリー室14、24には、燃料入口6を介して、フィードポンプPから低圧燃料が供給されているので、フィードポンプPのフィード圧を受けている。
また、複数の第1、第2ギャラリー室14、24は、第1、第2燃料孔81を介して、円環状のリーク燃料回収溝(以下第1、第2凹溝)82に連通している。これらの第1、第2凹溝82は、複数のプランジャバレル11、21の摺動面と各第1、第2プランジャ13、23の摺動面との間に形成される第1、第2クリアランスの途中、つまり図示上部側の第1、第2クリアランスと図示下部側の第1、第2クリアランスとの中間位置にそれぞれ設けられている。
また、複数の第1、第2プランジャ13、23の図示下端部の外周には、内部に潤滑油が充填される各第1、第2カム室62と内部にリーク燃料が溜まる第1、第2シール室83とを気密的に区画形成する各第1、第2オイルシール70が気密的に装着されている。これらの第1、第2オイルシール70は、複数の第1、第2プランジャ13、23の図示下端部の外周と複数のプランジャバレル11、21の図示下端部の外周との間を結ぶように設置されている。これにより、複数の第1、第2カム室62内に充填される潤滑油に気体状態のリーク燃料が混ざることなく、複数の第1、第2シール室83で回収される。
なお、複数の第1、第2凹溝82は、複数のプランジャバレル11、21の摺動面で開口しており、図示上部側の第1、第2クリアランスから各第1、第2凹溝側に漏洩(リーク)した液体状態のリーク燃料を回収する高圧リーク燃料回収部である。
また、第1、第2シール室83は、図示下部側の第1、第2クリアランスからシール室側に漏洩(リーク)した気体状態のリーク燃料を回収する低圧リーク燃料回収部である。
複数の第1、第2電磁弁16、26は、複数の第1、第2嵌合孔63に締結固定されている。これらの第1、第2電磁弁16、26は、複数のプランジャバレル11、21の軸線方向に往復移動する第1、第2スプールバルブ(以下第1、第2弁体)84、およびこれらの第1、第2弁体84をその往復移動方向に摺動可能に収容するバルブ摺動孔(軸方向孔)が形成された第1、第2バルブボディ85をそれぞれ有している。
なお、複数の第1、第2バルブボディ85の図示下端面には、第1、第2電磁弁16、26のバルブリフト量(特に第1、第2弁体84のバルブ全閉位置)を規制するバルブシートが設けられている。
また、複数の第1、第2バルブボディ85の内部には、複数の第1、第2プランジャ吸入孔15、25、複数の第1、第2貯留室79を介して、複数の第1、第2ギャラリー室14、24から各第1、第2プランジャ吸入孔15、25および各第1、第2貯留室79を経て燃料が導入される各第1、第2燃料孔、およびこれらの第1、第2燃料孔に連通する各第1、第2バルブ収容室が形成されている。
なお、複数の第1、第2電磁弁16、26のバルブリフト量(特に各第1、第2弁体84のバルブ全開位置)は、複数の第1、第2バルブストッパ65により規制される。これらの第1、第2バルブストッパ65には、複数の第1、第2貯留室79と各第1、第2プランジャ室17、27とを連通する第1、第2連通孔がそれぞれ形成されている。
また、複数の第1、第2電磁弁16、26の各第1、第2弁体84は、複数の第1、第2ギャラリー室14、24と複数の第1、第2プランジャ室17、27とを連通する複数の第1、第2燃料吸入経路(各第1、第2プランジャ吸入孔15、25から各第1、第2貯留室79→各第1、第2燃料孔→各第1、第2バルブ収容室→複数の第1、第2バルブストッパ65の各第1、第2連通孔を経て各第1、第2プランジャ室17、27に至るまでの燃料流路)をそれぞれ開閉するものである。
また、複数の第1、第2電磁弁16、26は、複数の第1、第2弁体84を開弁方向に付勢する各第1、第2コイルスプリングと、複数の第1、第2弁体84を閉弁方向に駆動する各第1、第2電磁アクチュエータとによって構成されている。
複数の第1、第2電磁アクチュエータは、円筒状の第1、第2バルブボディ85と、これらの第1、第2バルブボディ85をその中心軸線方向に貫通する摺動孔内に摺動可能に支持される磁性体製のアーマチャと、通電されると周囲に磁束を発生するソレノイドコイル86と、このソレノイドコイル86の内周側および外周側に磁路を形成する磁性体製のステータコアと、ソレノイドコイル86と外部回路(ECU10やバッテリ等)との電気接続を行う外部接続用のコネクタ87とを備えている。
また、サプライポンプ1、特に複数のプランジャバレル11、21には、第1、第2燃料孔89が設けられている。
また、複数のプランジャバレル11、21の外壁部には、円管状の第1、第2アウトレットパイプ91を取り付けるための第1、第2パイプ取付孔が設けられている。これらの第1、第2パイプ取付孔は、複数のプランジャバレル11、21の外壁面で外部へ向かって開口している。また、複数の第1、第2パイプ取付孔は、第1、第2燃料孔89を介して各第1、第2プランジャ室17、27に連通している。
また、サプライポンプ1、特に複数のプランジャバレル11、21には、逆止弁構造の第1、第2吐出弁9が設けられている。
複数の第1、第2吐出弁9は、複数の第1、第2パイプ取付孔の底部(円環状の段差)と各第1、第2アウトレットパイプ91との間に挟み込まれる円筒状のバルブボディ92、このバルブボディ92を貫通する流路孔(弁孔、燃料孔)を開閉するバルブ(弁体)93、このバルブ93をバルブボディのバルブシートに押し当てる側に付勢するコイルスプリング等によって構成されている。
なお、複数の第1、第2プランジャ13、23の往復移動に伴って各第1、第2プランジャ室17、27の内容積が拡縮することで加圧圧縮された高圧燃料は、複数の第1、第2プランジャ室17、27から各第1、第2燃料孔89、複数の第1、第2吐出弁9および各吐出ポート41、42を経由してコモンレール側へ圧送供給されるように構成されている。これによって、第1、第2燃料孔89、第1、第2吐出弁9(の流路孔(弁孔))および各第1、第2吐出ポート41、42は、サプライポンプ1の第1、第2プランジャ室17、27からコモンレール側へ高圧燃料を吐出する燃料吐出経路(サプライポンプ1の高圧燃料経路)を構成する。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の液化ガス燃料供給装置、特にコモンレール式燃料噴射システムの作用を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
サプライポンプ1のカムシャフト4がエンジンEのクランクシャフトによりベルト駆動されて回転すると、複数の第1、第2プランジャ13、23が複数のプランジャバレル11、21の各第1、第2シリンダ孔12、22内を往復摺動する。
このとき、フィードポンプPより吐出された燃料が、サプライポンプ1の燃料入口6から第1ギャラリー室14内に供給される。
そして、第1ギャラリー室14内に供給された燃料は、プランジャバレル11の外周面にぶつかって分岐し、プランジャバレル11を抱き抱えるように回り込み、第1プランジャ吸入孔15の入口付近で分岐が終わり再度合流する。
また、第1ギャラリー室14内で合流した燃料は、連通孔29を通って第2ギャラリー室24内に供給される。
そして、第2ギャラリー室24内に供給された燃料は、プランジャバレル12の外周面にぶつかって第2プランジャ吸入孔25の入口よりも上流側で分岐し、プランジャバレル21を抱き抱えるように回り込み、サプライポンプ1の燃料出口7付近で分岐が終わり再度合流する。
ここで、例えば第1電磁弁16が開弁している間、上死点に位置する第1プランジャ13が下降すると、第1ギャラリー室14から第1プランジャ吸入孔15に吸い込まれた燃料が、第1電磁弁16を通って第1プランジャ室17内に吸入される。
そして、例えば第1電磁弁16が閉弁し、第1プランジャ13が下死点に達した後に、再び上昇を開始すると、第1プランジャ室17内の燃料圧力が昇圧される。
そして、第1プランジャ13が上昇し、第1プランジャ室17内の燃料圧力が第1吐出弁9の開弁圧以上に上昇すると、第1吐出弁9のバルブが開弁して、第1プランジャ室17から第1燃料孔89→第1吐出弁9→第1吐出ポート41→第1高圧燃料配管43および高圧燃料配管45を経てコモンレール2の燃料入口から蓄圧室内へ高圧燃料が圧送供給される。
残りの第2プランジャ23も、上記の第1プランジャ13と同様に上死点と下死点との間を往復摺動することにより、他の第2プランジャ室27内の燃料は、第2燃料孔89→第2吐出弁9→第2吐出ポート42→第2高圧燃料配管44および高圧燃料配管45を経てコモンレール2の燃料入口から蓄圧室内へ高圧燃料が圧送供給される。
そして、コモンレール2の蓄圧室内に蓄圧された高圧燃料は、複数の気筒のインジェクタ3の電磁弁を任意の噴射時期に駆動することで、所定のタイミングで、エンジンEの各気筒内へ噴射供給される。
ところで、サプライポンプ1が運転されている時、オーバーフローバルブ8のボールバルブ74がホロースクリュー72のバルブシートに着座していると、複数の第1、第2ギャラリー室14、24および連通孔29内の燃料圧力(ギャラリー室圧)が上昇する。そして、やがてリターンスプリング75のスプリング力(ばね荷重)によって設定された開弁圧まで上昇すると、ボールバルブ74がリターンスプリング75を収縮してホロースクリュー72のバルブシートより離脱し、燃料出口7に連通する弁孔51を開放する。
これにより、複数の第1、第2ギャラリー室14、24および連通孔29内の燃料が、燃料出口7、ニップル71およびホロースクリュー72内の流路孔を通って燃料戻し配管側に流出する。
以上のように、オーバーフローバルブ8のボールバルブ74が開弁すると、サプライポンプ1の燃料出口7およびオーバーフローバルブ8の流路孔(弁孔51を含む)が開放されて、第2ギャラリー室24からサプライポンプ1の燃料出口7、燃料戻し配管53、33を経て燃料タンクTへ燃料が戻される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の液化ガス燃料供給装置、特にコモンレール式燃料噴射システムにおいては、フィードポンプPから複数の第1、第2ギャラリー室14、24を経て複数の第1、第2プランジャ室17、27内に吸入した燃料を複数の第1、第2プランジャ13、23の往復運動によって加圧してコモンレール2へ吐出するサプライポンプ1の内部(内部燃料流路内)を流れる、サプライポンプ1の燃料入口6から第1ギャラリー室14、連通孔29、第2ギャラリー室24を経てオーバーフロー出口である燃料出口7に至るまでの低圧燃料供給経路を従来装置や比較例1の装置に対して変更している。
具体的には、サプライポンプ1の連通孔29を、ポンプハウジング5のエンジン側端面寄りに設けたことにより、つまり隣設する2つの第1、第2ギャラリー室14、24同士をエンジン側で繋ぐことにより、エンジンEからの受熱(図2に白抜き矢印で示す)をポンプハウジング5が受けても、連通孔29を流通する燃料によってポンプハウジング5が冷却される。
これにより、ポンプハウジング5の冷却効果が大となり、エンジンEからの受熱をポンプハウジング5が受けた場合でも、ポンプハウジング5の温度の上昇を抑えることができるので、ポンプハウジング5または複数のプランジャバレル11、21の内部(第1、第2ギャラリー室14、24および連通孔29内)を流通する燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
また、サプライポンプ1の燃料出口7およびオーバーフローバルブ8を、ポンプハウジング5の反エンジン側端面寄りに設け、オーバーフローバルブ8の開弁により余剰燃料をオーバーフローバルブ8から燃料タンク側へ戻すことにより、オーバーフローバルブ8から燃料タンク側へ回収される余剰燃料の温度の上昇を抑えることができる。これにより、余剰燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、余剰燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
これによって、燃料の温度の上昇による、エンジンの始動性の悪化、エンジン出力の低下、更にはエンジンストールの誘発という従来装置の課題に対して、複数の第1、第2ギャラリー室14、24のエンジン側を流通する燃料の流量を増加することにより、複数のプランジャバレル11、21の各第1、第2プランジャ室17、27内への吸い込み燃料温度の上昇を抑制することが可能となり、燃料中および余剰燃料中における燃料蒸気の発生を抑制することができる。
したがって、複数の第1、第2プランジャ室17、27内への燃料の吸入不良からエンジン側への吐出圧力(コモンレール圧)の低下を防止することができるので、燃料の温度の上昇による、エンジンEの始動性の悪化、エンジン出力の低下、更にはエンジンストールの誘発という従来装置の課題を解決することができる。
[実施例2の構成]
図6は、本発明を適用した液化ガス燃料供給装置に使用されるサプライポンプ(実施例2)を示したものである。
ここで、実施例1と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
本実施例のサプライポンプ1では、ポンプハウジング5のエンジン側端面寄りに連通孔29を設けたことにより、つまり隣設する2つの第1、第2ギャラリー室14、24同士をエンジン側で繋ぐことにより、実施例1と同様に、ポンプハウジング5の冷却効果が大となり、エンジンEからの受熱をポンプハウジング5が受けた場合でも、ポンプハウジング5の温度の上昇を抑えることができる。これにより、ポンプハウジング5または複数のプランジャバレル11、21の内部(第1、第2ギャラリー室14、24および連通孔29内)を流通する燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
また、複数の第1、第2ギャラリー室14、24から複数のプランジャバレル11、21の各第1、第2プランジャ室17、27内へ燃料をそれぞれ吸入する複数の第1、第2プランジャ吸入孔15、25を、複数のシリンダまたはポンプハウジング5の反エンジン側端面寄りに設けたことにより、エンジンEからの受熱をポンプハウジング5が受けた場合でも、ポンプハウジング5の温度の上昇を抑えることができるので、複数のシリンダまたはポンプハウジング5の内部を流通する燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
また、サプライポンプ1の燃料出口7およびオーバーフローバルブ8を、ポンプハウジング5の反エンジン側端面寄りに設け、余剰燃料をオーバーフローバルブ8から燃料タンク側へ戻すことにより、オーバーフローバルブ8から燃料タンク側へ回収される余剰燃料の温度の上昇を抑えることができる。これにより、余剰燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、余剰燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
以上のように、本実施例のサプライポンプ1においては、実施例1と同様な効果を奏する。
[実施例3の構成]
図7は、本発明を適用した液化ガス燃料供給装置に使用されるサプライポンプ(実施例3)を示したものである。
ここで、実施例1及び2と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
本実施例のサプライポンプ1では、ポンプハウジング5の反エンジン側端面寄りに連通孔29を設けたことにより、つまり隣設する2つの第1、第2ギャラリー室14、24同士を反エンジン側で繋いでいる。
また、複数の第1、第2ギャラリー室14、24から複数のプランジャバレル11、21の各第1、第2プランジャ室17、27内へ燃料をそれぞれ吸入する複数の第1、第2プランジャ吸入孔15、25を、複数のシリンダまたはポンプハウジング5の反エンジン側端面寄りに設けたことにより、エンジンEからの受熱をポンプハウジング5が受けた場合でも、ポンプハウジング5の温度の上昇を抑えることができるので、複数のシリンダまたはポンプハウジング5の内部を流通する燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
また、サプライポンプ1の燃料出口7およびオーバーフローバルブ8を、ポンプハウジング5の反エンジン側端面寄りに設け、余剰燃料をオーバーフローバルブ8から燃料タンク側へ戻すことにより、オーバーフローバルブ8から燃料タンク側へ回収される余剰燃料の温度の上昇を抑えることができる。これにより、余剰燃料の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し難くなり、余剰燃料中に燃料蒸気が発生し難くなる。
以上のように、本実施例のサプライポンプ1においては、実施例1及び2と同様な効果を奏する。
[変形例]
本実施例では、本発明の液化ガス燃料供給装置を、コモンレール式燃料噴射システムに使用されるサプライポンプ1に適用した例を説明したが、本発明の液化ガス燃料供給装置を、サプライポンプ1の吐出ポート(燃料吐出口)41、42から吐出された超高圧の液化ガス燃料を蓄圧する蓄圧室を有し、エンジンEの各気筒のインジェクタ3に液化ガス燃料を分配するコモンレール2を備えない液化ガス燃料供給装置に使用される分配型燃料噴射ポンプまたは列型燃料噴射ポンプに適用しても良い。
また、高圧燃料ポンプとして、1つの電磁弁(SCV)で、複数の気筒のプランジャポンプ(ポンプエレメント)への吸入燃料量を弁孔の開口面積を調整することで調量するタイプのサプライポンプを採用しても良い。
また、カムシャフト4に一体的に設けられる複数の第1、第2カム61のカム山の数は1つ以上の任意の数で良い。
また、プランジャポンプ(ポンプエレメント)の数、つまりプランジャやシリンダの本数は、少なくとも2つ以上設けられていれば、その数は任意である。
また、複数の第1、第2電磁弁16、26の個数も、プランジャポンプ(ポンプエレメント)の数に応じて、少なくとも2つ以上設けられていれば、その数は任意である。
本実施例では、液化ガス燃料用のサプライポンプ1の吸入ポートよりも燃料流方向の上流側にフィードポンプPを接続しているが、エンジンEのクランクシャフトの回転に伴ってカムシャフト4が回転することで、燃料タンクTからサプライポンプ1の燃料入口(吸入ポート)6を経由して低圧燃料を汲み上げるフィードポンプPを、サプライポンプ1のポンプハウジング5に内蔵しても良い。
また、サプライポンプ1は、エンジン本体に直接取り付けられていなくても構わない。エンジンEの側面近傍に設置されていれば良い。例えばサプライポンプ1とエンジンEとの間に空気流路が形成されていても構わない。
E エンジン
P フィードポンプ
T 燃料タンク
1 サプライポンプ(高圧燃料ポンプ)
4 カムシャフト
5 ポンプハウジング
6 燃料入口
7 燃料出口
8 オーバーフローバルブ
29 連通孔(連通路)

Claims (9)

  1. (a)燃料入口(6)から液化ガス燃料が供給される複数のギャラリー室(14、24)、これらのギャラリー室(14、24)のうち隣設するギャラリー室(14、24)同士を連通する連通路(29)、前記複数のギャラリー室(14、24)よりも燃料流方向の下流側に設けられる燃料出口(7)、エンジン(E)の側面近傍に設置されて、前記連通路(29)および前記燃料出口(7)を形成するハウジング(5)、このハウジング(5)との間に前記複数のギャラリー室(14、24)を形成する複数のシリンダ(11、21)、およびこれらのシリンダ(11、21)内にそれぞれ摺動可能に支持された複数のプランジャ(13、23)を有し、
    前記複数のプランジャ(13、23)の往復運動によって、前記複数のギャラリー室(14、24)から前記複数のシリンダ(11、21)内に吸入した液化ガス燃料を加圧して前記エンジン側へ吐出する高圧燃料ポンプ(1)と、
    (b)この高圧燃料ポンプ(1)の燃料出口(7)に連通する流路孔(51)を開閉する弁体(74)を有し、
    所定圧力を超えると前記弁体(74)が開弁して前記燃料出口(7)から前記流路孔(51)を経て液化ガス燃料を流出させることで、前記複数のギャラリー室(14、24)および前記連通路(29)内の燃料圧力を所定圧力に維持するオーバーフローバルブ(8)と
    を備えた液化ガス燃料供給装置において、
    前記連通路(29)は、前記ハウジング(5)のエンジン側端面寄りに設けられているとともに、
    前記オーバーフローバルブ(8)および前記燃料出口(7)は、前記ハウジング(5)の反エンジン側端面寄りに設けられており、
    前記オーバーフローバルブ(8)は、前記弁体(74)を閉弁側に付勢するスプリング(75)、および前記ハウジング(5)の取付孔に対する捩じ込み量(螺合量)に応じて、前記オーバーフローバルブ(8)の開弁圧力を調整するスクリュー(73)を有していることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  2. 請求項1に記載の液化ガス燃料供給装置において、
    前記複数のシリンダ(11、21)は、前記複数のプランジャ(13、23)がそれぞれ摺動可能に収容される複数のシリンダ孔(12、22)を有していることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  3. 請求項2に記載の液化ガス燃料供給装置において、
    前記複数のシリンダ(11、21)は、前記複数のギャラリー室(14、24)から前記複数のシリンダ孔(12、22)内へ液化ガス燃料をそれぞれ吸入する複数のプランジャ吸入孔(15、25)を有していることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  4. (a)燃料入口(6)から液化ガス燃料が供給される複数のギャラリー室(14、24)、これらのギャラリー室(14、24)のうち隣設するギャラリー室(14、24)同士を連通する連通路(29)、前記複数のギャラリー室(14、24)よりも燃料流方向の下流側に設けられる燃料出口(7)、エンジン(E)の側面近傍に設置されて、前記連通路(29)および前記燃料出口(7)を形成するハウジング(5)、このハウジング(5)との間に前記複数のギャラリー室(14、24)を形成する複数のシリンダ(11、21)、およびこれらのシリンダ(11、21)内にそれぞれ摺動可能に支持された複数のプランジャ(13、23)を有し、
    前記複数のプランジャ(13、23)の往復運動によって、前記複数のギャラリー室(14、24)から前記複数のシリンダ(11、21)内に吸入した液化ガス燃料を加圧して前記エンジン側へ吐出する高圧燃料ポンプ(1)と、
    (b)この高圧燃料ポンプ(1)の燃料出口(7)に連通する流路孔(51)を開閉する弁体(74)を有し、
    所定圧力を超えると前記弁体(74)が開弁して前記燃料出口(7)から前記流路孔(51)を経て液化ガス燃料を流出させることで、前記複数のギャラリー室(14、24)および前記連通路(29)内の燃料圧力を所定圧力に維持するオーバーフローバルブ(8)と
    を備えた液化ガス燃料供給装置において、
    前記連通路(29)は、前記ハウジング(5)のエンジン側端面寄りに設けられているとともに、
    前記オーバーフローバルブ(8)および前記燃料出口(7)は、前記ハウジング(5)の反エンジン側端面寄りに設けられており、
    前記複数のシリンダ(11、21)は、前記複数のプランジャ(13、23)がそれぞれ摺動可能に収容される複数のシリンダ孔(12、22)、および前記複数のギャラリー室(14、24)から前記複数のシリンダ孔(12、22)内へ液化ガス燃料をそれぞれ吸入する複数のプランジャ吸入孔(15、25)を有し、
    前記複数のプランジャ吸入孔(15、25)は、前記複数のシリンダ(11、21)の反エンジン側端面寄りに設けられていることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  5. (a)燃料入口(6)から液化ガス燃料が供給される複数のギャラリー室(14、24)、これらのギャラリー室(14、24)のうち隣設するギャラリー室(14、24)同士を連通する連通路(29)、前記複数のギャラリー室(14、24)よりも燃料流方向の下流側に設けられる燃料出口(7)、エンジン(E)の側面近傍に設置されて、前記連通路(29)および前記燃料出口(7)を形成するハウジング(5)、このハウジング(5)との間に前記複数のギャラリー室(14、24)を形成する複数のシリンダ(11、21)、およびこれらのシリンダ(11、21)内にそれぞれ摺動可能に支持された複数のプランジャ(13、23)を有し、
    前記複数のプランジャ(13、23)の往復運動によって、前記複数のギャラリー室(14、24)から前記複数のシリンダ(11、21)内に吸入した液化ガス燃料を加圧して前記エンジン側へ吐出する高圧燃料ポンプ(1)と、
    (b)この高圧燃料ポンプ(1)の燃料出口(7)に連通する流路孔(51)を開閉する弁体(74)を有し、
    所定圧力を超えると前記弁体(74)が開弁して前記燃料出口(7)から前記流路孔(51)を経て液化ガス燃料を流出させることで、前記複数のギャラリー室(14、24)および前記連通路(29)内の燃料圧力を所定圧力に維持するオーバーフローバルブ(8)と
    を備えた液化ガス燃料供給装置において、
    前記複数のシリンダ(11、21)は、前記複数のプランジャ(13、23)がそれぞれ摺動可能に収容される複数のシリンダ孔(12、22)、および前記複数のギャラリー室(14、24)から前記複数のシリンダ孔(12、22)内へ液化ガス燃料をそれぞれ吸入する複数のプランジャ吸入孔(15、25)を有し、
    前記複数のプランジャ吸入孔(15、25)は、前記複数のシリンダ(11、21)の反エンジン側端面寄りに設けられており、
    前記オーバーフローバルブ(8)および前記燃料出口(7)は、前記ハウジング(5)の反エンジン側端面寄りに設けられていることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  6. 請求項5に記載の液化ガス燃料供給装置において、
    前記連通路(29)は、前記ハウジング(5)のエンジン側端面寄りに設けられていることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  7. 請求項6に記載の液化ガス燃料供給装置において、
    前記複数のシリンダ(11、21)は、前記複数のギャラリー室(14、24)と前記複数のシリンダ孔(12、22)とを連通する複数の燃料流路(15、25)、およびこれらの燃料流路(15、25)をそれぞれ開閉する複数の電磁弁(16、26)を有していることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  8. 請求項7に記載の液化ガス燃料供給装置において、
    前記複数のプランジャ(13、23)は、前記複数のシリンダ(11、21)内を往復摺動することで、前記高圧燃料ポンプ(1)の燃料入口(6)から前記複数のギャラリー室(14、24)、前記複数の燃料流路(15、25)を経て前記複数のシリンダ孔(12、22)内に吸入した液化ガス燃料を加圧して高圧化することを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  9. 請求項ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の液化ガス燃料供給装置において、
    前記オーバーフローバルブ(8)は、前記弁体(74)を閉弁側に付勢するスプリング(75)、および前記ハウジング(5)の取付孔に対する捩じ込み量(螺合量)に応じて、前記オーバーフローバルブ(8)の開弁圧力を調整するスクリュー(73)を有していることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
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