JP2008169963A - 流量制御弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】サプライポンプの電磁弁の外部から内部に流入する燃料中に含まれる異物や、電磁弁の内部で発生した摩耗粉等を電磁弁の外部に排出して、異物や摩耗粉等を要因とするニードルの摺動不良等の不具合の発生を防止する。
【解決手段】電磁弁11においては、ステータコア32の有底円筒部39の底面に出口孔63および収容孔64を形成し、この収容孔64の孔壁面に、内部に燃料孔66、オリフィス9、燃料孔67が形成されたユニオン65を圧入嵌合し、そのユニオン65の燃料孔67の孔壁面に、内部に燃料孔72が形成されたパイプ71を圧入嵌合することで、スプリング収容室40を電磁弁11の外部と連通させる異物排出経路8を設けている。これにより、電磁弁11の内部から電磁弁11の外部に異物や摩耗粉等を排出できるので、異物や摩耗粉等を要因とするニードル6の摺動不良を防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、バルブケースのシリンダのシリンダ孔内を摺動して、入口側ポートと出口側ポートとの連通量を制御するバルブを備え、燃料、オイルやエア等の流体流量の調量を行う流量制御弁に関するもので、特にコモンレール式燃料噴射システムの燃料噴射ポンプに組み付けられて、フィードポンプから加圧室内に吸入される燃料吸入量の調量を行う電磁式吸入調量弁に係わる。
[従来の技術]
従来より、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関用燃料噴射装置として知られるコモンレール式燃料噴射システムでは、燃料タンクから燃料を汲み上げるフィードポンプを内蔵した燃料噴射ポンプと、この燃料噴射ポンプの加圧室より高圧燃料が導入されるコモンレールとを備え、このコモンレールの内部に蓄圧された高圧燃料をインジェクタを介して所定のタイミングで内燃機関の各気筒の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。 ここで、コモンレール式燃料噴射システムに使用される燃料噴射ポンプには、フィードポンプから加圧室に至る燃料孔の開口面積を調整することで燃料流量を調量する電磁式燃料調量弁(以下電磁弁と言う)が取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
この従来公知の電磁弁は、図4に示したように、燃料噴射ポンプのポンプハウジング101に締結されるフランジ付きのハウジング102と、このハウジング102の内周に保持されるバルブケース103と、このバルブケース103に一体的に設けられたシリンダ104と、このシリンダ104の軸線方向に延びるシリンダ孔内をその軸線方向に移動するバルブ105と、このバルブ105を閉弁方向に付勢するスプリンブ106と、バルブケース103のシリンダ104よりも図示右側に一体的に設けられた有底筒状のステータ107と、バルブ105の図示右側に一体的に設けられるアーマチャ108と、通電されるとアーマチャ108をステータ107の有底筒部に吸引する吸引起磁力を発生するコイル109とを備えている。
バルブケース103のシリンダ104には、フィードポンプに連通する燃料室111で開口した入口側ポート112、および燃料噴射ポンプの加圧室に連通する燃料室113で開口した出口側ポート114が形成されている。
また、バルブ105は、シリンダ104の摺動面に摺動自在に支持されている。そして、バルブ105には、軸線方向に貫通する貫通孔115、およびこの貫通孔115の途中より分岐して出口側ポート近傍に向けて延びる連通孔116が設けられている。その連通孔116は、バルブ105の摺動部の途中で開口し出口側ポート114に連通可能な調量溝117を有している。
また、ステータ107の内部には、バルブ105よりも軸線方向の一方側に、スプリンブ106を収容するスプリング収容室119が形成されている。なお、スプリング収容室119は、バルブ105の貫通孔115を介して、シリンダ104の入口側、出口側ポート112、114に連通している。
ここで、従来公知の電磁弁では、シリンダ104の入口側ポート112からバルブ105の貫通孔115の内部に流入した燃料が、貫通孔115から連通孔116および調量溝117を経てシリンダ104の出口側ポート114に流れ込むようになっている。
[従来の技術の不具合]
ところが、従来公知の電磁弁では、スプリング収容室119が閉じた部屋になっており、スプリング収容室119の内部に流入した燃料がスプリング収容室119の内部で滞留し易い構造となっている。
そのため、燃料と一緒に電磁弁の内部に流入した異物や、バルブ105の摺動面とシリンダ104の摺動面との摺動により発生した摩耗粉が、スプリング収容室119の内部に一旦流入すると、スプリング収容室119の内部で滞留してしまい、異物や摩耗粉がスプリング収容室119の内部から排出され難いという問題が生じている。
ここで、バルブ105は、バルブケース103のシリンダ104内を軸線方向に移動して出口側ポート114の流路開口面積を変更することで、燃料流量を調量する調量部を構成している。このため、バルブ105がシリンダ104内を軸線方向に移動するのに必要な最小限のクリアランスが、シリンダ104の摺動面とバルブ105の摺動面との間の摺動部121に形成されている。
しかるに、スプリング収容室119の内部で滞留した異物や摩耗粉がバルブ105の軸線方向の移動に伴ってクリアランスに侵入し、上記の摺動部121に噛み込んでしまうと、シリンダ104の摺動面に対するバルブ105の摺動抵抗が増加する。これにより、シリンダ104の摺動面に対するバルブ105の摺動性が悪化して、バルブ105の摺動不良を引き起こすという問題が生じる。
このようなバルブ105の摺動不良が発生すると、電磁弁のコイル109へのポンプ駆動電流値に対するポンプ吐出量制御特性が悪化してエンジン出力の低下等の不具合が発生してしまう。
特開2002−106740号公報(第1−9頁、図1−図8)
本発明の目的は、バルブケースの外部から内部に流入する流体中に含まれる異物や、バルブケースの内部で発生した摩耗粉等をバルブケースの外部に排出して、異物や摩耗粉等を要因とするバルブの摺動不良等の不具合の発生を防止することのできる流量制御弁を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、バルブケースは、バルブの軸線方向の一端面との間に、スプリングを収容するスプリング収容室を区画している。そして、バルブケースには、スプリング収容室を流量制御弁(バルブケース)の外部と連通させる異物排出経路が設けられている。
これによって、流量制御弁(バルブケース)の外部から内部に流入する異物や、流量制御弁の内部で発生した摩耗粉等が、流量制御弁(バルブケース)の外部に流体と共に排出される。したがって、バルブとバルブケースとの間に異物や摩耗粉等が噛み込むことを防止できるので、バルブケースに対するバルブの摺動抵抗を軽減することができる。これにより、バルブの摺動性を向上できるので、異物や摩耗粉等を要因とするバルブの摺動不良等の不具合の発生を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、異物排出経路の途中に、異物排出経路を流れる流体流量を調整するための固定絞りを設けている。これによって、バルブケースの入口側ポートから出口側ポートへと流れる流体流量が、異物排出経路を流れる流体流量の影響を受け難くなる。
請求項3に記載の発明によれば、バルブケースの外部とは、流量制御弁(バルブケース)の内部に供給される流体中に含まれる異物を除去するフィルタよりも流体流方向の上流側に設けられる流体導入通路のことである。そして、流体戻し配管を介して、異物排出経路を流体導入通路に接続しているので、異物排出経路を通って流量制御弁(バルブケース)の内部から排出された流体中に含まれる異物が、再度フィルタを通過する際に濾過されて、清浄な流体となる。そして、この清浄な流体が流量制御弁(バルブケース)の内部に供給されるため、バルブとバルブケースとの間に異物等が噛み込むことを防止できる。
請求項4に記載の発明によれば、本発明の流量制御弁を、燃料噴射ポンプの内部に吸入される燃料流量を調量する燃料調量弁として使用することが望ましい。
請求項5に記載の発明によれば、本発明の流量制御弁を燃料調量弁として用いた場合、その燃料調量弁のバルブは、シリンダの軸線方向への移動量に応じて、燃料噴射ポンプの吸入側の燃料孔に連通する出口側ポートの開口面積を変更する。これにより、シリンダの軸線方向へのバルブの移動量に応じて、燃料調量弁から燃料噴射ポンプの内部に吸入される燃料流量が調量される。
請求項6に記載の発明によれば、バルブに、その軸線方向に貫通してバルブの軸線方向の両端面を連通する貫通孔、およびこの貫通孔の途中より分岐して出口側ポート近傍に向けて延びる連通孔を設けている。また、異物排出経路の途中に、異物排出経路を流れる燃料流量を調整するための固定絞りを設けている。そして、固定絞りの通路断面積を、内燃機関の全運転領域の中でバルブケースの出口側ポートとバルブの連通孔との連通面積が最小となる最小面積未満に設定することにより、バルブケースの入口側ポートから貫通孔、連通孔を経て出口側ポートへと流れる燃料流量、つまり燃料調量弁から燃料噴射ポンプの内部に吸入される燃料流量が、異物排出経路を流れる燃料流量の影響を受け難くなる。
請求項7に記載の発明によれば、バルブケースの外部とは、燃料調量弁(バルブケース)の内部に供給される燃料中に含まれる異物を除去する燃料フィルタよりも燃料流方向の上流側に設けられる燃料導入通路のことである。そして、燃料戻し配管を介して、異物排出経路を燃料導入通路に接続しているので、異物排出経路を通って燃料調量弁(バルブケース)の内部から排出された燃料中に含まれる異物が、再度燃料フィルタを通過する際に濾過されて、清浄な燃料となる。そして、この清浄な燃料が燃料調量弁(バルブケース)の内部に供給されるため、バルブとバルブケースとの間に異物等が噛み込むことを防止できる。
請求項8に記載の発明によれば、流量制御弁のバルブを、入口側ポートと出口側ポートとの連通量を大きくする側または小さくする側に駆動するアクチュエータを設置しても良い。
請求項9に記載の発明によれば、アクチュエータは、通電によって磁力が発生するコイルを有し、このコイルに発生する電磁力に応じて、入口側ポートまたは出口側ポートに対するバルブの軸線方向の相対位置を変更する。これによって、流量制御弁(燃料調量弁)は、電磁式流量制御弁(電磁式燃料調量弁)等の電磁弁となる。
請求項10に記載の発明によれば、入口側ポートまたは出口側ポートを、バルブケースのシリンダの軸線方向に対して垂直な半径方向に開口させても良い。
請求項11に記載の発明によれば、流量制御弁のバルブが、バルブケースのシリンダの軸線方向に移動すると、入口側ポートまたは出口側ポートの開口面積が変更される。これによって、バルブケースの入口側ポートから出口側ポートへと流れる流体流量が調量される。
請求項12に記載の発明によれば、流量制御弁のバルブに、バルブの軸線方向の両端面を連通する貫通孔、およびこの貫通孔の途中より分岐して入口側ポート近傍または出口側ポート近傍に向けて延びる連通孔を設けている。そして、貫通孔は、バルブの軸線方向に貫通している。
本発明を実施するための最良の形態は、バルブケースの外部から内部に流入する流体中に含まれる異物や、バルブケースの内部で発生した摩耗粉等をバルブケースの外部に排出して、異物や摩耗粉等を要因とするバルブの摺動不良等の不具合の発生を防止するという目的を、流量制御弁(燃料調量弁)に、バルブケースの有底筒部とバルブとの間に形成されるスプリング収容室とバルブケースの外部とを連通させる異物排出経路を設けることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射システムを示した図である。
本実施例の内燃機関用燃料噴射装置は、自動車等の車両のエンジンルームに搭載されるもので、主として例えばディーゼルエンジン等の内燃機関(多気筒ディーゼルエンジン:以下エンジンと言う)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)である。
このコモンレール式燃料噴射システムは、図1に示したように、燃料系の低圧側である燃料タンク1から低圧燃料を汲み上げるフィードポンプ(図示せず)を内蔵した燃料噴射ポンプ(燃料供給ポンプ:以下サプライポンプと言う)2と、このサプライポンプ2の燃料吐出口から高圧燃料が導入されるコモンレール3と、このコモンレール3の各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数個(本例では4個)の燃料噴射弁(以下インジェクタと言う)4とを備え、コモンレール3の内部に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタ4を介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
ここで、サプライポンプ2の電磁弁(電磁式燃料調量弁)11および複数のインジェクタ4の各電磁弁(インジェクタ用電磁弁)12への供給電流量は、ポンプ駆動回路(図示せず)およびインジェクタ駆動回路(EDU)を含んで構成されるエンジン制御ユニット(以下ECUと呼ぶ)13によって制御されるように構成されている。
ECU13には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよび制御データを保存する記憶装置(ROM、RAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータ、サプライポンプ2の電磁弁11に接続するポンプ駆動回路、複数のインジェクタ4の各電磁弁12に接続するインジェクタ駆動回路(EDU)が内蔵されている。
そして、コモンレール3に取り付けられた燃料圧力センサ(コモンレール圧力センサ)14からの電気信号や、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。ここで、マイクロコンピュータの入力部には、コモンレール圧力センサ14だけでなく、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、冷却水温センサおよび燃料温度センサ等が接続されている。なお、マイクロコンピュータは、クランク角度センサより出力されるNE信号パルスの間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(NE)を検出する回転速度検出手段としての機能も有している。
また、マイクロコンピュータは、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、メモリ内に格納された制御プログラムに基づいて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射圧力、各インジェクタ4の燃料噴射時期、および各インジェクタ4からの燃料噴射量等を演算し、サプライポンプ2の電磁弁11への供給電流量(所謂ポンプ駆動電流)、および複数のインジェクタ4の電磁弁12への供給電流量(所謂インジェクタ駆動電流)を電子制御するように構成されている。
サプライポンプ2は、周知の構造のフィードポンプと、ポンプ駆動軸(ドライブシャフト、カムシャフト等)15により駆動されるカム(図示せず)と、このカムに駆動されて上死点と下死点との間を往復直線運動する1個または複数個のプランジャ(図示せず)と、ポンプハウジング16に固定されて、内部に1個または複数個の加圧室が形成されたシリンダヘッドとを備えている。
フィードポンプは、エンジンのクランクシャフトの回転に伴ってポンプ駆動軸15が回転することで、燃料タンク1から低圧ポンプ配管17、18を経て低圧燃料を汲み上げる低圧供給ポンプである。
ここで、燃料タンク1からサプライポンプ2に低圧燃料を導入する低圧ポンプ配管17、18の途中、つまり燃料タンク1とフィードポンプの燃料吸入口(インレット)19とを接続する低圧ポンプ配管17、18間には、燃料フィルタ20が設置されている。
燃料フィルタ20は、燃料タンク1からサプライポンプ2に導入される燃料中に含まれる異物(有害物:塵芥、錆等の固形物、カーボン、ガム状物質のようなスラッジおよび水分)を濾過または捕捉して除去するフィルタエレメント、およびこのフィルタエレメントを収容するフィルタケース等を有している。
なお、低圧ポンプ配管17の内部には、燃料フィルタ20のフィルタエレメント(またはフィルタケース)よりも燃料流方向の上流側に設けられる燃料導入通路(流体導入通路)が形成されている。また、低圧ポンプ配管18の内部には、燃料フィルタ20のフィルタエレメント(またはフィルタケース)よりも燃料流方向の下流側に設けられる燃料導入通路(流体導入通路)が形成されている。
そして、サプライポンプ2は、各プランジャがシリンダヘッドのシリンダ孔内を往復摺動することで、燃料タンク1から低圧ポンプ配管17、燃料フィルタ20、低圧ポンプ配管18、フィードポンプおよび燃料吸入経路(燃料孔等)を経て1個または複数個の加圧室内に吸入された低圧燃料を加圧して高圧化する高圧供給ポンプである。
また、サプライポンプ2には、内部の燃料温度が高温にならないようにリークポート(アウトレット)が設けられており、サプライポンプ2からのリーク燃料(余剰燃料を含む)は、リリーフ配管22を経て燃料タンク1に戻される。
ここで、フィードポンプから1個または複数個の加圧室に至る燃料吸入経路の途中、つまりポンプハウジング16の側面で開口した燃料溜まり室(嵌合凹部、収容孔)23には、1個または複数個の加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量する電磁弁11が液密的に取り付けられている。この電磁弁11は、ECU13から印加される供給電流量によって電子制御されるように構成されている。これにより、サプライポンプ2の燃料吐出口(アウトレット)24より吐出される燃料吐出量が制御される。
なお、電磁弁11の構造の詳細は後述する。
コモンレール3は、燃料噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、高圧ポンプ配管21を介して、高圧燃料を吐出するサプライポンプ2のアウトレット24に接続されている。また、コモンレール3の各燃料出口は、複数のインジェクタ配管25を介して、各インジェクタ4に接続されている。
また、コモンレール3には、内部の燃料圧力を最適値に保つようにリークポートが設けられており、コモンレール3からのリーク燃料(余剰燃料を含む)は、リリーフ配管22を経て燃料タンク1に戻される。
ここで、コモンレール3のリークポートには、プレッシャリミッタ26が液密的に取り付けられている。このプレッシャリミッタ26は、コモンレール3の内部圧力(所謂コモンレール圧力)が限界設定圧力を超えた際に開弁してコモンレール3の内部圧力を限界設定圧力以下に抑えるための圧力安全弁である。なお、プレッシャリミッタ26の代わりに、コモンレール3のリークポートに減圧弁を液密的に取り付けても良い。この減圧弁は、ECU13から印加される供給電流量によって電子制御されることにより、例えば減速時またはエンジン停止時に速やかにコモンレール3の内部圧力を高圧から低圧へ減圧させる降圧性能に優れる電磁弁である。
複数のインジェクタ4は、エンジンの各気筒毎に対応して搭載されて、コモンレール3の内部に蓄圧された高圧燃料を、直接燃焼室内に霧状に噴射供給する直接噴射タイプの内燃機関用燃料噴射弁である。
各インジェクタ4は、コモンレール3より分岐する複数のインジェクタ配管25の燃料流方向の下流端に接続されて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズル、およびこの燃料噴射ノズルの弁体(バルブ:以下ノズルニードルと言う)を開弁方向に駆動する電磁弁12等から構成された電磁式燃料噴射弁である。
そして、各インジェクタ4からエンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射は、ノズルニードルと連動するコマンドピストンの動作制御を行う圧力制御室内の燃料圧力を増減制御する電磁弁12への通電制御により行われる。つまり、ECU13から電磁弁12にインジェクタ駆動電流が印加されると、電磁弁12自身が開弁する。そして、電磁弁12自身の開弁動作に伴って圧力制御室の内部圧力が低下するため、ノズルニードルが燃料噴射ノズルの先端側に形成された噴射孔を開く。したがって、燃料噴射ノズルのノズルニードルが開弁している間、コモンレール3の内部に蓄圧された高圧燃料が、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給される。これにより、エンジンが運転される。
また、インジェクタ4には、リーク燃料(余剰燃料を含む)や圧力制御室から排出された燃料を燃料系の低圧側である燃料タンク1に戻すためのリークポートが設けられており、インジェクタ4からのリーク燃料は、リリーフ配管22を経て燃料タンク1に戻される。
次に、本実施例のサプライポンプ2の電磁弁11の構造を図1ないし図3に基づいて説明する。ここで、図2は、燃料噴射ポンプ(サプライポンプ)に取り付けられた電磁式燃料調量弁(電磁弁)を示した図である。
サプライポンプ2の電磁弁11は、フィードポンプからサプライポンプ2の加圧室に至るまでの燃料吸入経路の途中に設置されている。具体的には、ポンプハウジング16の燃料溜まり室23と1個または複数個の出口部27との間に電磁弁11が設置されている。 この電磁弁11は、ポンプ駆動回路を介して、ECU13から印加されるポンプ駆動電流によって電子制御されることにより、サプライポンプ2の加圧室内に吸入される燃料吸入量を調量するノーマリクローズタイプ(常閉型)の電磁式流量制御弁である。そして、電磁弁11は、ポンプハウジング16に固定されたスリーブ状のバルブケース5と、このバルブケース5の内部(シリンダ孔内)をその軸線方向に往復摺動可能に配設されたバルブ(以下ニードルと言う)6と、このニードル6を閉弁方向に付勢するリターンスプリング(バルブ付勢手段:以下スプリングと略す)7とによって構成されている。
バルブケース5は、ニードル6を摺動可能に収容するシリンダ部(以下シリンダと呼ぶ)31と、磁路形成のためのステータ部(以下ステータコアと呼ぶ)32とを兼ね備えている。シリンダ31の内部には、ニードル6をその軸線方向(ストローク方向)に案内(誘導)するガイド部として機能するスプール孔(以下シリンダ孔と呼ぶ)33が形成されている。このシリンダ孔33の大部分(シリンダ31の内周面に相当する部分)は、ニードル6の摺動部(最大外径部)が直接摺動する摺動孔としても機能している。
また、バルブケース5の図示左端部は、ポンプハウジング16の側面に設けられた燃料溜まり室23の通路壁面に圧入嵌合されている。そして、ポンプハウジング16の燃料溜まり室23の通路壁面とバルブケース5の図示左端部の外周面との間には、燃料の漏れを防止するためのOリング等のシール材34が装着されている。
そして、バルブケース5の図示左端部には、フィードポンプから燃料が送り込まれる燃料溜まり室23に連通する入口側ポート35が形成されている。この入口側ポート35は、シリンダ31のシリンダ孔33内に燃料を導入する燃料入口部である。そして、入口側ポート35の近傍には、ニードル6のデフォルト位置(初期位置)を規定するための円環状のバルブストッパ36が圧入固定されている。
また、バルブケース5のシリンダ31には、シリンダ31の軸線方向に対して垂直な半径方向に開口した複数の出口側ポート37が形成されている。これらの出口側ポート37は、燃料吸入経路(燃料孔)および1個または複数個の吸入弁を介して、1個または複数個の加圧室に連通する1個または複数個の出口部27に向けて複数個(本例では4個)開口している。そして、複数の出口側ポート37は、シリンダ31のシリンダ孔33内から燃料を導出する燃料出口部である。なお、複数の出口側ポート37は、バルブケース5のシリンダ31の周方向に等間隔で形成されている。
そして、出口側ポート37の入口側(シリンダ31の軸線方向に対して略直交する半径方向の内径側)は、出口側(シリンダ31の軸線方向に対して略直交する半径方向の外径側)に比べて流路径が小さくなっている。
また、バルブケース5は、ニードル6の軸線方向の一端面(凹部の底面)とステータコア32の有底円筒部39の凹状の底面との間に、スプリング7を収容するスプリング収容室(内部空間)40を区画形成している。
なお、本実施例では、バルブケース5をステータコア32として機能させるために、その材質をフェライト系のステンレス鋼(SUS13)等の軟質磁性材料としている。
ニードル6は、円筒状(スリーブ状)のスプール型バルブであって、入口側ポート35と出口側ポート37との連通量を制御するバルブ機能と、磁路形成のためのアーマチャ機能とを兼ね備えている。
すなわち、ニードル6は、後述するコイルに発生する電磁力に対応して、バルブストッパ36の規制面に対する軸線方向の相対位置(バルブリフト量)が連続的に変化し、このバルブリフト量の変化に伴って出口側ポート37に対する軸線方向の相対位置が連続的に変更されて、出口側ポート37の流路開口面積を連続的に変更するバルブ機能と、アーマチャ機能とを兼ね備えている。
また、ニードル6は、その軸線方向に延びる円筒部を有し、且つこの円筒部の外周に摺動部(最大外径部)41〜43を有している。このニードル6の最大外径部41〜43の外周面は、バルブケース5のシリンダ孔33の孔壁面(シリンダ32の摺動面)に摺接する摺動面(円筒面)となっている。
そして、ニードル6は、バルブストッパ36によってデフォルト位置(出口側ポート37の全閉位置)が規定されている。そして、ニードル6は、スプリング収容室40の内部に収容されたスプリング7により常に閉弁方向に付勢されている。このため、ニードル6は、軸線方向の先端側の環状端面がバルブストッパ36に当接する位置(デフォルト位置)で、ニードル6の閉弁側の移動範囲が規定されている。
ここで、本実施例のニードル6は、バルブリフト量が最小となるバルブ位置(デフォルト位置)を全閉位置とし、バルブリフト量が最大となるバルブ位置(フルリフト位置)を全開位置としたとき、例えばエンジン停止時のバルブ停止位置(図3(a)参照)からエンジンの高負荷領域に至るまでの範囲で連続的に移動可能である。
なお、エンジンの運転中には、エンジンの低負荷領域(図3(b)参照)から高負荷領域に至るまでの範囲で連続的に移動可能である。
また、ニードル6の図示右端部には、バルブケース5のステータコア32に所定のエアギャップを介して対向するように設けられた円筒状のアーマチャ44が一体的に形成されている。なお、本実施例では、ニードル6をアーマチャ44として機能させるために、その材質を純鉄または低炭素鋼等の軟質磁性材料としている。また、ニードル6をバルブとして機能させるために、ニードル6の最大外径部41〜43の外周面にニッケル燐メッキ等の硬化層を施しても良い。
そして、バルブケース5のシリンダ孔33内に摺動自在に支持されたニードル6の内部には、ニードル6を軸線方向に貫通してニードル6の軸線方向の両端面を連通する貫通孔45、およびこの貫通孔45の途中から分岐して出口側ポート37近傍に向けて半径方向に真っ直ぐに延びる複数の連通孔46が形成されている。
貫通孔45は、バルブケース5の入口側ポート35とスプリング収容室40とを連通する流体流路であって、ニードル6の中心軸線上に設けられている。この貫通孔45は、図示左側の径大孔の内径よりも図示右側の径小孔の内径の方が小さくなっており、ニードル6が軸線方向に移動する際にスプリング収容室40内の燃料を出し入れすることでニードル6の移動がし易くなっている。
連通孔46は、貫通孔45と出口側ポート37とを連通する流体流路であって、バルブケース5の出口側ポート37に向けて4個開口している。
連通孔46の開口端(ニードル6の外周面で開口する開口端)には、ニードル6の最大外径部42、43間に形成される円環状の調量溝(環状流路、周方向溝)47が設けられている。この調量溝47は、ニードル6の周方向に設けられて、調量溝47よりも流路径の小さい連通孔46を介して貫通孔45に連通している。
また、ニードル6の最大外径部41〜43の摺動面とバルブケース5のシリンダ孔33の孔壁面(シリンダ31の摺動面)との間には、バルブケース5のシリンダ孔33内をニードル6が軸線方向に摺動するのに必要な所定のクリアランスが設けられている。
また、ニードル6の最大外径部41、42の外周面には、バルブケース5のシリンダ孔33内でニードル6を調芯するための調芯溝48が設けられている。また、ニードル6の最大外径部43には、ニードル6の軸線方向に対して垂直な半径方向に開口した複数個の油路49が形成されている。
以上の構成によって、本実施例のニードル6は、バルブケース5のシリンダ孔33内を軸線方向に移動して、バルブケース5の出口側ポート37の流路開口面積(以下開口面積と略す)、つまりバルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)との重なり面積(連通面積)を変更することで、1個または複数個の加圧室に吸入される燃料流量(燃料吸入量)を調量することができる。
すなわち、本実施例の電磁弁11は、ポンプ駆動回路を介して、後述するコイルに印加される供給電流量(ポンプ駆動電流)の大きさに比例して、ニードル6をストローク方向に移動させて、フィードポンプから加圧室までの燃料吸入経路の途中に形成された燃料溜まり室23に挿入されたバルブケース5の出口側ポート37の開口面積を調整する。これにより、フィードポンプから燃料吸入経路(燃料孔等)を経て加圧室内に吸入される吸入燃料量が調量される。
したがって、サプライポンプ2の加圧室からコモンレール3に吐出される燃料吐出量が、エンジンの運転条件(例えばエンジン回転速度、アクセル操作量、指令噴射量等)に対応した最適値に調整され、各インジェクタ4からエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給する燃料噴射圧力に相当するコモンレール3の内部圧力(所謂コモンレール圧力)が変更される。
スプリング7は、スプリング収容室40の内部に収容されており、ニードル6に対しバルブストッパ36の規制面に押し当てる方向にスプリング荷重を与える荷重付与手段である。このスプリング7としては、スプリングシート50を介して、常にニードル6を閉弁方向に付勢するコイルスプリングが採用している。そして、スプリング7の軸線方向の一端部は、ステータコア32の有底円筒部39の底面に保持されており、また、スプリング7の軸線方向の他端部は、ニードル6の軸線方向の一端面に保持されている。
ここで、バルブケース5の出口側ポート37は、ニードル6がデフォルト位置(図3(a)参照)から、アイドル運転時に相当する低負荷領域、エンジン出力中(中負荷領域)、エンジン出力大(高負荷領域)に向けて移動する際、つまりバルブリフト量が大きくなるに従って順次開口面積が大きくなる形状の開口部を有している。
また、出口側ポート37を構成する開口部は、電磁弁11のバルブリフト量が小さい低リフト領域よりも、電磁弁11のバルブリフト量が大きい高リフト領域の方が、電磁弁11のバルブリフト量に対するバルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)との連通面積(出口側ポート37の開口面積)の変化が大きくなる形状に形成されている。
なお、本実施例では、エンジン始動時に、ニードル6がデフォルト位置(図3(a)参照)から所定のバルブリフト量{(−x)+(+x)}以上、軸線方向の図示右側(開弁方向)に移動するように構成されている。
また、エンジン運転中には、バルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)とが少なくとも最小面積以上重なり合うように構成されている。最小面積とは、アイドル運転時におけるバルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)との連通面積(出口側ポート37の開口面積)であって、エンジンの全運転領域において、バルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)との連通面積(出口側ポート37の開口面積)が最小となる最小面積(図3(b)に斜線で示した面積)のことである。
すなわち、エンジン運転中は、ニードル6がバルブストッパ36に当接することはない。
本実施例の電磁弁11は、ニードル6をバルブケース5のシリンダ孔33の軸線方向に連続的に開弁駆動(または閉弁駆動)するニードル駆動装置(リニアソレノイドアクチュエータ:以下アクチュエータと呼ぶ)を備えている。
このアクチュエータは、通電によって磁力を発生するコイル51を含む電磁石によって構成されている。この電磁石は、バルブケース5の軸線方向の図示右端部に一体的に設けられた袋筒状のステータコア32を有している。
なお、バルブケース5のステータコア32は、ECU13からコイル51に駆動電力(供給電流量)が印加されると、磁化されて電磁石となり、ニードル6のアーマチャ44を吸引するための吸引部を有している。この吸引部は、バルブケース5のシリンダ31に対して薄肉部を介して接続されており、有底円筒部(有底筒部)39の内周部に設けられている。また、ステータコア32の吸引部に吸引されるアーマチャ(アーマチャ部、ムービングコア)44は、ニードル6の図示右端部に一体的に設けられている。
コイル51は、ステータコア32の円筒状部の外周に保持された樹脂製のコイルボビン52の外周に、絶縁被膜を施した導線を複数回巻装されており、供給電流量が印加されると磁気吸引力(電磁力)を発生するソレノイドコイルで、通電されると周囲に磁束を発生する。これにより、バルブケース5のステータコア32およびニードル6のアーマチャ44が磁化されるため、アーマチャ44がステータコア32の吸引部に吸引されてストローク方向(軸線方向の図示右側)に移動する。
そして、コイル51は、コイルボビン52の一対の鍔状部間に巻装されたコイル部、およびこのコイル部より取り出された一対の端末リード線(端末線)を有している。このコイル51の端末リード線には、ターミナル53が電気的に接続されている。また、アクチュエータは、ステータコア32の有底円筒部39の周囲を取り囲むように配設された樹脂製のハウジング54を有している。このハウジング54には、ターミナル53を保持する筒状のコネクタ55が一体的に形成されている。
また、アクチュエータは、バルブケース5の外周側に形成された略円環状のフランジ部56にかしめ等の手段を用いて固定されるハウジング57を有している。このハウジング57の外周側に形成された略円環状のフランジ部(鍔状部)59は、ワッシャ60を介して、ポンプハウジング16の外壁面にスクリュー等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。そのフランジ部59には、締結具を挿通する挿通孔61が貫通している。なお、ポンプハウジング16とバルブケース5のフランジ部56との間には、燃料の漏れを防止するためのOリング等のシール材62が装着されている。
ここで、本実施例の電磁弁11は、スプリング収容室40を電磁弁11(バルブケース5)の外部と連通させる異物排出経路8を備えている。
この異物排出経路8は、ステータコア32の有底円筒部39の底面で開口する出口孔(連通孔)63、およびこの出口孔63よりも孔径が大きい収容孔64を有している。この有底円筒部39の収容孔64の孔壁面には、ユニオン65が圧入嵌合されている。このユニオン65の内部には、異物排出経路8の一部を成す燃料孔66、67がL字状に交差するように形成されている。また、ユニオン65の燃料孔67の孔壁面には、燃料戻し配管(ゴムホースまたは金属配管等)69を介して、燃料フィルタ20よりも燃料流方向の上流側に設けられる低圧ポンプ配管17の内部(燃料導入通路)に接続するパイプ71が圧入嵌合されている。このパイプ71の内部には、異物排出経路8の一部を成す燃料孔72が形成されている。
これにより、ユニオン65およびパイプ71を備えた電磁弁11には、燃料中に含まれる異物や摩耗粉等をスプリング収容室40から出口孔63、収容孔64、燃料孔66、燃料孔67および燃料孔72を経て電磁弁11の外部に排出するための異物排出経路8が設けられている。
なお、本実施例の異物排出経路8の途中、つまりユニオン65の内部(燃料孔66、67間)には、異物排出経路8を流れる燃料流量を調整するためのオリフィス(固定絞り)9が設けられている。このオリフィス9の通路断面積は、異物排出経路8中の出口孔63、および燃料孔66、67、72に比べて極めて小さい通路断面積に設定されている。
また、オリフィス9の通路断面積は、エンジンの全運転領域の中で、特にアイドル運転時、バルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)との連通面積が最小となる最小面積未満(図3の+x未満)に設定されている。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のサプライポンプ2の作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
サプライポンプ2のポンプ駆動軸15がエンジンのクランクシャフトにベルト駆動されて回転すると、1個または複数個のプランジャがシリンダヘッド内の摺動面を往復摺動する。そして、例えば上死点に位置する一方のプランジャが下降すると、加圧室内の圧力が低下し吸入弁が開弁して、フィードポンプ→燃料溜まり室23→電磁弁11の入口側ポート35→貫通孔45→連通孔46→調量溝47→出口側ポート37→出口部27→燃料吸入経路(1個または複数個の燃料孔)→1個または複数個の吸入弁を経て1個または複数個の加圧室内に燃料が吸入される。
そして、プランジャが下死点に達した後に、再び上昇を開始すると、加圧室内の圧力が昇圧され、吸入弁が閉弁して、加圧室内の圧力が更に上昇する。そして、加圧室内の圧力が吐出弁の開弁圧以上に上昇すると、吐出弁が開弁して、加圧室から吐出弁、高圧ポンプ配管21を経てコモンレール3内に圧送供給される。
他方のプランジャも、上記のプランジャと同様に上死点と下死点との間を往復摺動することにより、他の加圧室内の燃料は、吐出弁、高圧ポンプ配管21を経てコモンレール3内に圧送供給される。このように、サプライポンプ2は、ポンプ駆動軸15の1回転につき、吸入行程、圧送行程が2サイクル行われるように構成されている。そして、コモンレール3内に蓄圧された高圧燃料は、インジェクタ4の電磁弁12を任意の噴射時期に駆動することで、所定のタイミングで、エンジンの各気筒の燃焼室内へ噴射供給することができる。
なお、サプライポンプ2の加圧室内から吐出弁、高圧ポンプ配管21を経てコモンレール3内に吐出される燃料の吐出量は、ECU13によって電磁弁11のコイル51に印加するポンプ駆動電流値を制御することにより、電磁弁11のニードル6のストローク量、すなわち、燃料吸入経路、特に出口側ポート37の流路開口面積、つまりバルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)との重なり面積(連通面積)を変更することによって、フィードポンプから電磁弁11、吸入弁を経て加圧室内に吸入される燃料の吸入量を調量することで制御される。
したがって、ECU13からのポンプ駆動信号によって電磁弁11を、エンジン回転速度(NE)、アクセル開度(ACCP)および指令噴射量(Q)等に応じて電子制御することによって、ポンプ駆動回路を介して電磁弁11のコイル51に印加されるポンプ駆動電流値の大きさに比例して、1個または複数個の加圧室内に吸入される燃料の吸入量が調量される。これにより、加圧室内より吐出される燃料の吐出量を変更することによって、エンジンの各気筒毎に対応して搭載されたインジェクタ4の噴射孔からエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射される燃料の噴射圧力に相当するコモンレール圧力を、運転者の要求通り(例えばアクセル操作量:アクセル開度)に制御することが可能となる。
[実施例1の効果]
ここで、電磁弁11の外部からバルブケース5の入口側ポート35を経てニードル6の内部の貫通孔45内に流入した燃料は、貫通孔45から連通孔46に流入し、連通孔46から調量溝47を経てバルブケース5の出口側ポート37に流入し、出口側ポート37から電磁弁11の外部に流出するように構成されており、貫通孔45に連通するスプリング収容室40内の燃料は殆どスプリング収容室40内で滞留する可能性がある。このため、燃料と一緒に電磁弁11の内部に流入した異物や、ニードル6の最大外径部41〜43の摺動面とバルブケース5の摺動面との摺動により発生した摩耗粉が、スプリング収容室40内に一旦流入すると、スプリング収容室40内で滞留し易い。
そこで、本実施例の電磁弁11においては、バルブケース5(ステータコア32)の有底円筒部39の底面に出口孔63および収容孔64を形成し、この収容孔64の孔壁面に、内部にL字状の燃料孔66、67が形成されたユニオン65を圧入嵌合し、そのユニオン65の燃料孔67の孔壁面に、内部に燃料孔72が形成されたパイプ71を圧入嵌合することで、スプリング収容室40を電磁弁11の外部と連通させる異物排出経路8を設けている。
そして、エンジン始動時(電磁弁11のコイル51への通電開始時)に、電磁弁11のニードル6が、アクチュエータのコイル51に発生する電磁力に対応して、バルブストッパ36の規制面よりリフトし、所定のバルブリフト量{(−x)+(+x)}以上に移動すると、スプリング7がその軸線方向に収縮し、ニードル6の開弁方向(図示右側)への移動量分だけ、スプリング収容室40の内容積が全閉位置に対して小さくなる。これにより、異物排出経路8の途中に設けられたオリフィス9よりもスプリング収容室側の内部圧力が、オリフィス9よりもフィルタ側の内部圧力よりも高まる。この圧力差によって、スプリング収容室40内に流入した異物や、スプリング収容室40内に滞留していた摩耗粉等は、燃料と一緒に異物排出経路8を通って電磁弁11の外部に排出される。
これにより、エンジン始動時に電磁弁11のニードル6をデフォルト位置から所定のバルブリフト量以上開弁作動方向にリフトさせる間に、電磁弁11の内部(スプリング収容室40)から、電磁弁11の外部(低圧ポンプ配管17の燃料導入通路)に異物や摩耗粉等を排出できる。
例えばニードル6の最大外径部41、42の摺動面とバルブケース5のシリンダ31の摺動面との間に異物や摩耗粉等が噛み込むことを防止できる。また、ニードル6の最大外径部41、42の摺動面に異物や摩耗粉等が付着したり、あるいはバルブケース5のシリンダ31の摺動面に異物や摩耗粉等が付着したり、あるいはニードル6の最大外径部41、42とバルブケース5のシリンダ31とに跨がって異物や摩耗粉等が付着したりすることを防止できる。
これにより、バルブケース5に対するニードル6の摺動抵抗を軽減することができ、ニードル6の摺動性を向上することができるので、異物や摩耗粉等を要因とするニードル6の摺動不良等の不具合の発生を防止することができる。したがって、電磁弁11のコイル51に印加するポンプ駆動電流値に対するポンプ吐出量制御特性を最適化できるので、エンジン出力の向上およびエミッションの改善を図ることができる。
ここで、本実施例の異物排出経路8は、その途中にオリフィス9を設けている。そして、オリフィス9の通路断面積を、エンジンの全運転領域の中で、特にアイドル運転領域の際、バルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)との連通面積が最小となる最小面積未満に設定することにより、バルブケース5の出口側ポート37を通過する燃料の通過抵抗よりも、オリフィス9を通過する燃料の通過抵抗の方が大きくなる。このため、ニードル6の貫通孔45内に流入した燃料は、連通孔46(または調量溝47)およびバルブケース5の出口側ポート37を通過するため、スプリング収容室40内に流入した異物や、スプリング収容室40内に滞留していた摩耗粉等の排出が、エンジンの運転中における全運転領域では行われない。あるいは少なくなる。
したがって、バルブケース5の出口側ポート37とニードル6の連通孔46(または調量溝47)とが連通して、ニードル6の貫通孔45、連通孔46(または調量溝47)およびバルブケース5の出口側ポート37を通過する燃料流量、つまり電磁弁11からサプライポンプ2の1個または複数個の加圧室内に吸入される吸入燃料量が、異物排出経路8を流れる燃料流量の影響を受け難くなる。そのため、現状の電磁弁11の制御仕様(電磁弁11のコイル51へのポンプ駆動電流)の変更の必要が無くなる。よって、電磁弁11のコイル51へのポンプ駆動電流値に対するポンプ吐出量制御特性が向上してエンジン出力の低下等の不具合が発生しなくなる。
また、本実施例の異物排出経路8は、燃料戻し配管69を介して、燃料フィルタ20よりも燃料流方向の上流側に設けられる低圧ポンプ配管17の内部(燃料導入通路)に接続している。これによって、異物排出経路8を通って電磁弁11(バルブケース5)の内部から排出された燃料中に含まれる異物や摩耗粉等が、再度燃料フィルタ20を通過する際に濾過または捕捉されて、清浄な燃料(クリーンな燃料)となる。そして、このクリーンな燃料が電磁弁11(バルブケース5)の内部に再度供給されることになるので、ニードル6の最大外径部41、42の摺動面とバルブケース5のシリンダ31の摺動面との間に異物や摩耗粉等が噛み込むことを防止できる。
ここで、本実施例の電磁弁11では、バルブケース5(ステータコア32)の有底円筒部39の底面で開口した収容孔64の孔壁面にユニオン65を圧入嵌合し、そのユニオン65の燃料孔67の孔壁面にパイプ71を圧入嵌合しているので、収容孔64の孔壁面とユニオン65の外周面との間にシール面が形成され、また、ユニオン65の燃料孔67の孔壁面とパイプ71の外周面との間にシール面が形成される。これにより、収容孔64の孔壁面とユニオン65の外周面との間のシール面、あるいはユニオン65の燃料孔67の孔壁面とパイプ71の外周面との間のシール面からの燃料漏れを防止することができる。
[変形例]
本実施例では、フィードポンプから吸入弁を経て加圧室に至る燃料吸入経路(出口側ポート37)の流路開口面積を調整して、フィードポンプから加圧室内に吸入される燃料吸入量をポンプ駆動電流に応じて調量することで、サプライポンプ2より吐出される燃料吐出量を制御する電磁弁11を設けたが、この電磁弁11としては、そのコイル51への通電停止時に全閉、つまり出口側ポート(弁孔)37の流路開口面積が最小、リフト量が最小となるノーマリクローズタイプ(常閉型)の電磁式流量制御弁(実施例1)を用いても、あるいはコイル51への通電停止時に全開、つまり出口側ポート(弁孔)37の流路開口面積が最大、リフト量が最小となるノーマリオープンタイプ(常開型)の電磁式流量制御弁を用いても構わない。
また、出口側ポート37を入口側ポートに変更し、入口側ポート35を出口側ポートに変更し、入口側ポートよりも上流側にフィードポンプから燃料が送り込まれる燃料溜まり室(23)を形成し、出口側ポートよりも下流側に吸入弁を介して加圧室に連通する燃料吸入経路の後半部を構成する連通路を形成するようにしても良い。
ここで、燃料噴射量の制御精度を向上させる目的で、コモンレール圧力センサ14によって検出されるコモンレール圧力(PC)がエンジンの運転条件(例えばエンジン回転速度(NE)と指令噴射量(Q)等)に対応して設定される目標コモンレール圧力(目標燃料圧力:PFIN)と略一致するように、PID制御(またはPI制御)を用いて、ポンプ駆動回路に出力するパルス状のポンプ駆動信号、および電磁弁11のコイル51に印加するポンプ駆動電流値をフィードバック制御するようにしても良い。
なお、パルス状のポンプ駆動信号は、デューティ(DUTY)制御により行うことが望ましい。すなわち、コモンレール圧力(PC)と目標コモンレール圧力(PFIN)との圧力偏差(ΔP)に応じて単位時間当たりのポンプ駆動信号のオン/オフの割合(通電時間割合・デューティ比)を調整して、電磁弁11のコイル51に印加するポンプ駆動電流の平均電流値を制御することで、電磁弁11の出口側ポート37の流路開口面積を変化させるデューティ制御を用いる。これにより、高精度なデジタル制御が可能になり、目標コモンレール圧力(PFIN)に対するコモンレール圧力(PC)の制御応答性(圧力制御性)、追従性および圧力安定性を改善することができる。
なお、指令噴射量(Q)を、エンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)とによって決定される基本噴射量に、エンジン冷却水温(THW)や燃料温度(THF)等を考慮した噴射量補正量を加味して求めても良い。また、指令噴射量(Q)を、運転者のアクセル操作量から算出したドライバ要求トルクに基づいて求めても良い。
本実施例では、ポンプ駆動軸(カムシャフトまたはドライブシャフト)15の回転中心軸線方向(軸方向)に対して直径方向に位置するように1個または複数個(2個)のプランジャおよび加圧室を設置したサプライポンプ2、あるいはポンプ駆動軸(カムシャフトまたはドライブシャフト)の周方向に等間隔で3個のプランジャおよび加圧室を備えたサプライポンプ2を用いたが、ポンプ駆動軸(カムシャフトまたはドライブシャフト)の回転中心軸線方向(軸方向)に所定の間隔(例えば等間隔)で複数個(4個以上)のプランジャが並列的に設置されたサプライポンプ(高圧供給ポンプ)を用いても良い。
また、スプリング収容室40を電磁弁11の外部と連通させる異物排出経路8として、スプリング収容室40を、燃料系の低圧側である燃料タンク1や、リリーフ配管22と連通させるようにしても良い。また、サプライポンプ2のフィードポンプの燃料吸入口近傍に燃料フィルタを内蔵する場合には、そのサプライポンプ内蔵の燃料フィルタよりも燃料流方向の上流側の燃料導入通路に異物排出経路8を接続しても良い。
本実施例では、バルブケース5にシリンダ機能とステータ機能とを兼ね備えているが、シリンダ機能のみを有するバルブケースに、ステータ機能のみを有するステータコアを組み付けても良い。
また、本発明の電磁弁を、インジェクタ4の電磁弁12に適用しても良く、また、その他の潤滑油や作動油等のオイル、水等の液体、あるいは空気、排気ガス、排気再循環ガス等の気体の流量を調量する電磁式流量制御弁に適用しても良い。また、電磁式流量制御弁の代わりに、電動モータによって開弁駆動または閉弁駆動される電動式流量制御弁を用いても良い。また、本発明を流路切替弁や流路開閉弁に適用しても良い。
本実施例では、電磁弁11の入口側ポート35をバルブケース5のシリンダ31の軸線方向の一方側(図示左側)に向けて開口させているが、電磁弁11の入口側ポート35をバルブケース5のシリンダ31の軸線方向に対して垂直な半径方向、あるいはシリンダ31の軸線方向に対して傾斜するように開口させても良い。
本実施例では、電磁弁11の出口側ポート37をバルブケース5のシリンダ31の軸線方向に対して垂直な半径方向に開口させているが、電磁弁11の出口側ポート37をバルブケース5のシリンダ31の軸線方向、あるいはシリンダ31の軸線方向に対して傾斜するように開口させても良い。
本実施例では、電磁弁11のニードル(バルブ)6に、貫通孔45、連通孔46および調量溝47を設けているが、これらは設けなくても良い。例えばバルブの軸線方向の一端部に設けられる摺動部によって入口側ポート35と出口側ポート37との連通量を制御する流量制御弁、すなわち、入口側ポート35または出口側ポート37の開口面積を変更する流量制御弁に本発明を適用しても良い。
また、ニードル(バルブ)6の内部の流体通路が、ニードル(バルブ)6の軸線方向に貫通していなくても良い。例えばニードル(バルブ)6の図示左端側の開口部(入口側ポート35に向けて開口している入口部)から連通孔46へとL字状に屈曲する連通路を形成しても良い。
本実施例では、異物排出経路8の途中に、異物排出経路8を流れる燃料流量(流体流量)を調整するためのオリフィス(固定絞り)9を設けているが、異物排出経路8の途中に、異物排出経路8を流れる燃料流量(流体流量)を調整するための可変絞り弁等の流量制御弁を設けても良い。また、固定絞りの代わりに、異物排出経路8を閉鎖、開放する開閉弁を設けても良い。可変絞り弁または開閉弁を設けた場合には、入口側ポート35と出口側ポート37との連通量が最小となるバルブ位置、すなわち、入口側ポート35または出口側ポート37の開口面積が最小となるバルブ位置の時に、可変絞り弁または開閉弁が開弁するようにしても良い。
コモンレール式燃料噴射システムを示した構成図である(実施例1)。 サプライポンプに取り付けられた電磁弁を示した断面図である(実施例1)。 (a)、(b)はニードルの最大外径部と出口側ポートとの位置関係を示した説明図である(実施例1)。 燃料噴射ポンプに取り付けられた電磁弁を示した断面図である(従来の技術)。
符号の説明
1 燃料タンク
2 サプライポンプ(燃料噴射ポンプ)
3 コモンレール
4 インジェクタ(電磁式燃料噴射弁)
5 バルブケース
6 ニードル(バルブ)
7 スプリング
8 異物排出経路
9 オリフィス(固定絞り)
11 電磁弁(流量制御弁、電磁式燃料調量弁)
20 燃料フィルタ
31 シリンダ
32 ステータコア
33 シリンダ孔
35 バルブケースの入口側ポート
37 バルブケースの出口側ポート
39 ステータコアの有底円筒部(バルブケースの有底筒部)
40 スプリング収容室
41 ニードルの最大外径部
42 ニードルの最大外径部
43 ニードルの最大外径部
45 ニードルの貫通孔
46 ニードルの連通孔
47 ニードルの調量溝
51 アクチュエータのコイル
69 燃料戻し配管

Claims (12)

  1. 軸線方向に延びるシリンダ孔が形成されたシリンダ、このシリンダ内に流体を導入する入口側ポート、および前記シリンダ内から流体を導出する出口側ポートを有する筒状のバルブケースと、
    前記シリンダのシリンダ孔内に摺動自在に支持されて、前記シリンダの軸線方向に移動して前記入口側ポートと前記出口側ポートとの連通量を制御するバルブと
    このバルブを閉弁方向または開弁方向に付勢するスプリングと
    を備えた流量制御弁において、
    前記バルブケースは、前記バルブの軸線方向の一端面との間に、前記スプリングを収容するスプリング収容室を区画すると共に、前記スプリング収容室を前記バルブケースの外部と連通させる異物排出経路を有していることを特徴とする流量制御弁。
  2. 請求項1に記載の流量制御弁において、
    前記異物排出経路の途中には、前記異物排出経路を流れる流体流量を調整するための固定絞りが設けられていることを特徴とする流量制御弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流量制御弁において、
    前記バルブケースの内部に供給される流体中に含まれる異物を除去するフィルタを備え、
    前記バルブケースの外部とは、前記フィルタよりも流体流方向の上流側に設けられる流体導入通路のことであって、
    前記異物排出経路は、流体戻し配管を介して、前記流体導入通路に接続していることを特徴とする流量制御弁。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の流量制御弁において、
    内燃機関の燃料噴射弁に向けて燃料を噴射する燃料噴射ポンプの内部に吸入される燃料流量を調量する燃料調量弁として使用されることを特徴とする流量制御弁。
  5. 請求項4に記載の流量制御弁において、
    前記バルブは、前記シリンダの軸線方向への移動量に応じて、前記燃料噴射ポンプの吸入側の燃料孔に連通する前記出口側ポートの開口面積を変更することを特徴とする流量制御弁。
  6. 請求項4または請求項5に記載の流量制御弁において、
    前記バルブには、その軸線方向に貫通して前記バルブの軸線方向の両端面を連通する貫通孔、およびこの貫通孔の途中より分岐して前記出口側ポート近傍に向けて延びる連通孔が設けられており、
    前記異物排出経路の途中には、前記異物排出経路を流れる燃料流量を調整するための固定絞りが設けられており、
    前記固定絞りの通路断面積は、前記内燃機関の全運転領域の中で前記出口側ポートと前記連通孔との連通面積が最小となる最小面積未満に設定されていることを特徴とする流量制御弁。
  7. 請求項4ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の流量制御弁において、
    前記燃料調量弁の内部に供給される燃料中に含まれる異物を除去する燃料フィルタを備え、
    前記バルブケースの外部とは、前記燃料フィルタよりも燃料流方向の上流側に設けられる燃料導入通路のことであって、
    前記異物排出経路は、燃料戻し配管を介して、前記燃料導入通路に接続していることを特徴とする流量制御弁。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の流量制御弁において、
    前記バルブを、前記入口側ポートと前記出口側ポートとの連通量を大きくする側または小さくする側に駆動するアクチュエータを備えたことを特徴とする流量制御弁。
  9. 請求項8に記載の流量制御弁において、
    前記アクチュエータは、通電によって磁力が発生するコイルを有し、このコイルに発生する電磁力に応じて、前記入口側ポートまたは前記出口側ポートに対する前記バルブの軸線方向の相対位置を変更することを特徴とする流量制御弁。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の流量制御弁において、
    前記入口側ポートまたは前記出口側ポートは、前記シリンダの軸線方向に対して垂直な半径方向に開口していることを特徴とする流量制御弁。
  11. 請求項10に記載の流量制御弁において、
    前記バルブは、前記シリンダの軸線方向に移動して前記入口側ポートまたは前記出口側ポートの開口面積を変更することを特徴とする流量制御弁。
  12. 請求項10または請求項11に記載の流量制御弁において、
    前記バルブは、その軸線方向に貫通して前記バルブの軸線方向の両端面を連通する貫通孔、およびこの貫通孔の途中より分岐して前記入口側ポート近傍または前記出口側ポート近傍に向けて延びる連通孔を有していることを特徴とする流量制御弁。
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