WO2010143659A1 - 吸入調量弁の駆動制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 - Google Patents

吸入調量弁の駆動制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 Download PDF

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Abstract

 吸入調量弁を構成するピストンへの燃料劣化物の付着、除去を可能とする。 制御ユニット6により、車両のアフターラン処理の際に、車両の動作制御に直接的な影響を与えることがないと判断することのできる所定の条件が満たされたと判定されると(S102,104)に、吸入調量弁24が、通常の駆動時における駆動周波数より低い駆動周波数で一定時間駆動され(S106,S108)、それによって、吸入調量弁24を構成するピストン31における燃料劣化物の付着の防止と除去が可能となっている。

Description

吸入調量弁の駆動制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置
 本発明は、コモンレール式燃料噴射制御装置における高圧ポンプへの燃料油の吸入量を調整する電磁比例式制御弁を用いてなる吸入調量弁の駆動制御に係り、特に、その安定性、信頼性の向上等を図ったものに関する。
 車両用内燃機関のためのコモンレール式燃料噴射制御装置は、コモンレールに蓄積された高圧燃料を、所定の噴射タイミングで燃料噴射弁により内燃機関の気筒内に噴射するよう構成されてなるものであり、近年、広く実用に供されている。
 かかるコモンレール式燃料噴射制御装置において、コモンレール圧(レール圧)の制御は、燃料噴射特性の良否に直接に関係するため、如何に安定性、信頼性のある制御を行うかが重要であり、そのような観点などから種々の制御方法が提案されている。
 例えば、コモンレールの上流側に設けられた高圧ポンプのプランジャ室へ送り込む燃料油量を、電磁比例式制御弁を用いた吸入量調整弁によって制御できるようにし、エンジンが要求する燃料圧力となるように高圧ポンプのプランジャ室への燃料油量を、その吸入量調整弁によって調整することで所望のレール圧が得られるように構成されたもの等が種々提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
 ところで、かかる電磁比例式制御弁を用いた吸入量調整弁にあっては、電磁比例式制御弁を構成するピストンの位置がほぼ同一の位置となるような駆動状態が比較的長時間維持されることが繰り返される場合があるが、このような場合、燃料温度の上昇による燃料劣化によって析出した燃料劣化物が、ピストンに付着してしまい、ピストンの摺動の機会が少ないと、付着状態がより安定した状態となるため、最悪時には、ピストンの円滑な摺動を妨げる事態を招く虞がある。
特開2003-139263号公報
 本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、燃料劣化物の付着による吸入調量弁の動作不良を確実に防止することのできる吸入調量弁の駆動制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置を提供するものである。
 本発明の第1の形態によれば、コモンレールへ高圧燃料を圧送する高圧ポンプへの燃料油の吸入量を調整可能とする電磁比例式の吸入調量弁が設けられると共に、前記吸入調量弁の駆動制御を実行する制御ユニットが設けられ、前記制御ユニットにより前記吸入調量弁を駆動制御することにより、前記高圧ポンプの吐出量を制御し、前記コモンレールのレール圧制御が可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記吸入調量弁の駆動制御方法であって、
 前記吸入調量弁の通常の駆動時における当該吸入調量弁を構成するピストンの駆動位置から大きな位置変化を前記ピストンに与えるよう、前記吸入調量弁に対して一定時間、付着防止用駆動を行うことにより、前記吸入調量弁を構成するピストンにおける燃料劣化物の付着の防止と除去を可能としてなる吸入調量弁の駆動制御方法が提供される。
 本発明の第2の形態によれば、コモンレールへ高圧燃料を圧送する高圧ポンプへの燃料油の吸入量を調整可能とする電磁比例式の吸入調量弁が設けられると共に、前記吸入調量弁の駆動制御を実行する制御ユニットが設けられ、前記制御ユニットにより前記吸入調量弁を駆動制御することにより、前記高圧ポンプの吐出量を制御し、前記コモンレールのレール圧制御が可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
 前記制御ユニットは、前記吸入調量弁の通常の駆動時に当該吸入調量弁を構成するピストンの駆動位置から大きな位置変化を前記ピストンに与えるよう、前記吸入調量弁に対して一定時間、付着防止用駆動を行うよう構成されてなり、前記付着防止用駆動により、前記吸入調量弁を構成するピストンにおける燃料劣化物の付着の防止と除去を可能としてなるコモンレール式燃料噴射制御装置が提供される。
 本発明によれば、吸入調量弁を構成するピストンに、一定時間、通常の駆動状態における変位よりも大きな変位が生ずるようにしたので、燃料劣化物が付着し難くなり、また、付着しても大きな変位のために除去され易くなり、従来のような燃料劣化物に起因するピストンの摺動不良の発生が抑圧され、安定性、信頼性の高い吸入調量弁の駆動を実現でき、ひいては安定性、信頼性の高いコモンレール式燃料噴射制御装置を提供することができるという効果を奏するものである。
本発明の実施の形態における吸入調量弁の駆動制御方法が適用されるコモンレール式燃料噴射制御装置の一構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態における吸入調量弁の主要部の構成を模式的に示す模式図であり、図2(A)は、吸入調量弁の通電により吸入量が零となる位置にピストンが変位した状態を示す模式図、図2(B)は、吸入調量弁の通電が遮断され吸入量が最大となる位置にピストンが変位した状態を示す模式図である。 図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置を構成する制御ユニットによって実行される吸入調量弁の駆動制御処理の手順を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における吸入調量弁の駆動周波数とピストンの変位量との関係例を示す特性線図である。
1…コモンレール
2…高圧ポンプ
6…制御ユニット
10…ディーゼルエンジン
24…吸入調量弁
31…ピストン
 以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。
 なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
 最初に、本発明の実施の形態における内燃機関の燃料噴射制御方法が適用される燃料噴射制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
 本発明の実施の形態の燃料噴射制御装置Sは、内燃機関としてのディーゼルエンジン10を備えた自動車両において、ディーゼルエンジン10への燃料の噴射供給を制御するためのコモンレール式燃料噴射制御装置が構成されてなるものである。
 すなわち、本発明の実施の形態の燃料噴射制御装置Sは、高圧燃料が蓄積されるコモンレール1と、このコモンレール1へ高圧燃料を供給する高圧ポンプ2と、コモンレール1に蓄積された高圧燃料をディーゼルエンジン10の各気筒11-1~11-Nへ噴射する複数の燃料噴射弁3-1~3-Nと、制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)6を主たる構成要素として構成されてなるものである。
 高圧ポンプ2は、ディーゼルエンジン10によって駆動される高圧ポンプ本体21と、フューエルメタリングユニット22と、インレット・アウトレットバルブ23とに大別されて構成されたもので、これらが一体に組み立てられてなるものである。なお、高圧ポンプ2のドライブシャフト(図示せず)は、ディーゼルエンジン10により回動されるよう構成されており、高圧ポンプ2とディーゼルエンジン10の回転数の比率は、適宜決めることができるものである。
 フューエルメタリングユニット22には、燃料タンク4からの燃料がフィードポンプ5によって供給されるようになっている。
 フューエルメタリングユニット22は、フィードポンプ5から供給された燃料油を高圧ポンプ本体21内のプランジャへ送り込むためのもので、そのプランジャへの燃料油の送り込み量(吸入量)は、フューエルメタリングユニット22内に設けられた吸入調量弁24の開閉制御によって行われるものとなっている。本発明の実施の形態において、この吸入調量弁24は、いわゆる電磁比例式制御弁を用いて構成されたものとなっている。
 そして、吸入調量弁24の開閉制御により、高圧ポンプ本体21からコモンレール1へ流れる高圧燃料の流量が調整され、その流量調整によってコモンレール1内の高圧燃料の圧力を所定の圧力(目標レール圧)に制御できるようになっている。
 かかる吸入調量弁24の開閉制御は、制御ユニット6によって生成される駆動制御信号SVXによって行われるようになっており、制御ユニット6においては、レール圧制御処理の実行により、コモンレール1における燃料圧力が、ディーゼルエンジン10の動作状況に対応した要求噴射量に応じた圧力となるように駆動制御信号SVXが生成されるものとなっている。
 なお、フューエルメタリングユニット22の燃料油は、インレット・アウトレットバルブ23へ送り込まれ、インレット・アウトレットバルブ23を介して、高圧ポンプ2のプランジャ室(図示せず)に送出され、プランジャ室で高圧にされた後、コモンレール1へ供給されるようになっている。
 図2には、吸入調量弁24の主要部の模式図が示されており、以下、同図を参照しつつ、吸入調量弁24による高圧ポンプ本体21への燃料油の吸入量の調整について説明する。
 本発明の実施の形態における吸入調量弁24自体は、基本的に一般的な構成を有してなるものであり、その構成要素の一つであるピストン31は、インレット32a及びアウトレット32bが形成された筒状部材32の内部に摺動可能に設けられており、筒状部材32の一方の底部側に形成されたアウトレット32bとピストン31の間には、コイル状ばね33が設けられており、ピストン31を反対方向へ押圧するようになっている。
 また、ピストン31の外周面には、ピストン31の内部と連通するスロット34が、ピストン31の周方向に複数穿設されており、後述するピストン31の摺動に伴いスロット34がインレット32aに臨むことでインレット32aから流入する燃料油がスロット34を介してピストン31内部へ流れ込むようになっている。そして、ピストン31内部に流れ込んだ燃料油は、アウトレット32b側に位置するピストン31の端部に形成された開口部31aから流出してアウトレット32bを通過し、高圧ポンプ本体21の図示されないプランジャ室へ流入可能に構成されたものとなっている。
 アウトレット32b側に臨んだピストン31の端部と反対側の端部には、アーマチュアアセンブリ(図示せず)の一部を構成するピストン押圧軸35の一端が当接されている。このピストン押圧軸35は、図示されないコイルへ対する通電により生ずる電磁力により、コイル状ばね33の押圧力に抗してピストン31をアウトレット32b側へ押圧し、ピストン31の位置を変化せしめるよう駆動されるものとなっている(図2(A)参照)。
 ピストン31の位置の変化量は、図示されない上述のコイルへの通電量に比例するものとなっており、その変位量に応じてスロット34とインレット32aとの連通の割合が調整されて、インレット32aからピストン31内部への燃料油の吸入量が調整されるものとなっている。
 すなわち、まず、上述のコイル(図示せず)への通電電流が断たれた際には、ピストン押圧軸35に対する電磁力は消失するため、ピストン31は、コイル状ばね33の押圧力によってアウトレット32bと反対側へ移動せしめられるようになっている。かかる状態において、スロット34とインレット32aとの連通状態は最大となり、プランジャ室(図示せず)への燃料油の吸入量も最大となるようになっている(図2(B)参照)。
 一方、上述のコイル(図示せず)へ通電電流が開始され、その通電量が大きくなるにしたがって、ピストン31は、コイル状ばね33の押圧力に抗してアウトレット32b側へ押圧されてゆき、それによってスロット34とインレット32aとの連通の割合が徐々に小さくなり、最後にはスロット34とインレット32aとの連通が完全に断たれ、プランジャ室(図示せず)への燃料油の吸入が断たれることとなる。
 ここで、再び、図1の説明に戻れば、燃料噴射弁3-1~3-Nは、それぞれ噴射制御用の電磁弁V1~VNを備えており、これら電磁弁V1~VNは、制御ユニット6から出力される開閉成信号SV1~SVNに応じてそれぞれ独立して開閉制御されて、対応する気筒内に高圧燃料が所要のタイミングで所要量だけ噴射されるよう動作制御されるものとなっている。
 制御ユニット6は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、電磁弁V1~VNの開閉成制御のための開閉成信号SV1~SVNを生成、出力する回路(図示せず)や、吸入調量弁24の駆動制御信号SVXを生成、出力する回路等を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
 この制御ユニット6には、回転センサ7により検出されたディーゼルエンジン10の回転数に対応した回転信号Nや、アクセルセンサ8により検出されたアクセル(図示せず)の踏み込み量(アクセル開度)に対応したアクセル開度信号A、さらには、圧力センサ9によって検出されたコモンレール1内の燃料圧力PAや、図示は省略してあるが、車速センサにより検出された車両速度に対応する車速信号などが入力されて、これら種々の入力信号に基づいて燃料噴射制御や本発明の実施の形態における吸入調量弁の駆動制御(詳細は後述)が実行されるようになっている。
 図3には、制御ユニット6により実行される吸入調量弁の駆動制御の処理手順がサブルーチンフローチャートに示されており、以下、同図を参照しつつ、吸入調量弁の駆動制御の処理手順について説明する。
 制御ユニット6により処理が開始されると、最初に、図示されないイグニッションキー(エンジンキー)がオフされたか否かが判定される(図3のステップS102参照)。この図3において説明する一連の処理は、車両が走行状態にある際の動作制御に極力影響を与えることがないようにする観点から、制御ユニット6により実行されるいわゆるアフターラン処理の終了の間際に実行されるものとしており、そのための条件が成立したかを判定する具体的な基準の一つとしてステップS102においてイグニッションキーのオフの有無が確認されるものとなっている。
 ステップS102においてイグニッションキー(図示せず)がオフであると判定された場合(YESの場合)には、車両速度及びエンジン回転数が共に零で、しかも、レール圧が所定レール圧Ps(bar)を下回っているか否かの判定が行われる(図2のステップS104参照)。
 これらの判定基準は、上述したように、車両の動作状態がアフターラン処理の終了直前であることに対応するものである。
 そして、ステップS104において、上述の条件が全て満たされたと判定されると(YESの場合)、吸入調量弁24を構成するピストン31に大きな位置変化を与えるよう吸入調量弁24の付着防止用の駆動が開始されることとなる(図3のステップS106参照)。ここで、大きな位置変化とは、通常の駆動状態において、ピストン31がある駆動位置にある場合に、少なくともその駆動位置で生ずる通常の位置変化を超える程度を言う。
 すなわち、吸入調量弁24は、いわゆるPWM(Pulse Width Modulation)駆動されるものとなっており、通常の動作時には、所定の繰り返し周波数(駆動周波数)fsで駆動されるものとなっている。したがって、ピストン31は、通電電流の大きさに応じた位置(駆動位置)に移動し、かつ、その駆動位置を中心にして駆動周波数に応じた速さで振動し、駆動周波数が小さくなるにつれて振動の振幅は大きくなるものとなっている。
 しかして、ステップS106においては、通常の駆動周波数fsよりも低い付着防止用駆動周波数faで、かつ、所定の通電電流によって駆動されることとなる。
 ここで、吸入調量弁24の駆動周波数とピストン31(図2参照)の振動の振幅との相関関係について、図4を参照しつつ説明する。
 図4において、横軸は駆動周波数を、縦軸はピストン31の振動の振幅の大きさを、それぞれ示している。
 この図4によれば、例えば、駆動周波数f1においてピストン31の振動の振幅がdp1であり、駆動周波数を下げてf2(f2<f1)とした場合、ピストン31の振動の振幅はdp2(dp2>dp1)と大きくなることが理解できる。
 このように、吸入調量弁24が通常の駆動状態に比して、ピストン31の振動の振幅が大きい状態で駆動されることで、ピストン31は通常の駆動位置から大きく位置変化することとなり、ピストン31の外周面と筒状部材32の内周面との摺動面積が大きくなり、しかも、通常の駆動状態に比して緩慢に摺動するため、ピストン31の外周面に燃料劣化物が付着し難くなり、付着しても、その摺動により確実に付着物が除去されることとなる。
 ここで、再び、図3の説明に戻れば、上述の付着防止用駆動(図3のステップS106参照)は、所定時間行われるようになっている(図3のステップS108参照)。すなわち、先に述べたようににして制御ユニット6により付着防止用駆動が開始されると、次いで、駆動開始から所定時間が経過したか否かの判定が行われ、所定時間が経過したと判定されると(YESの場合)、制御ユニット6による全ての動作制御を終了すべく、制御ユニット6は、電源供給を停止せしめシャットオフ状態となると共に、吸入調量弁24の通電電流は零とされ、一連の処理が終了することとなる(図3のステップS110参照)。
 なお、付着防止用駆動周波数faや吸入調量弁24の通電電流の大きさや、ステップS108における所定時間の具体的な値は、吸入調量弁24の大きさや電気的諸条件の違いや、車両装置の違い等によって異なるものであるので、シミュレーションや試験等の結果に基づいて、それぞれ適切な値が選定されるべきものである。
 また、上述の実施の形態においては、図3に示された一連の処理の実行時期として、アフターラン処理中が好適であるとの前提の下で説明をしたが、車両の本来の動作制御を一時的に中断するような直接的な影響を及ぼすことの無いタイミングであれば、必ずしもアフター処理中に限定される必要はないものである。例えば、エンジンキー(図示せず)がオンとされ、車両の動作制御が種々の動作開始条件等が整い開始される前、すなわち、換言すれば、少なくともレール圧制御が開始される前に、付着防止用駆動(図3のステップS106参照)を行うようにしても好適である。
 次に、付着防止用駆動の第2の実施例について説明する。
 この第2の実施例は、付着防止用駆動(図3のステップS106参照)の具体的な内容が上述した第1の実施例と異なるだけで、その前後の処理は、図3に示された手順と同一であるので、同一の処理内容については、再度の詳細な説明を省略し、以下、付着防止用駆動の具体的な内容を中心に説明することとする。
 この第2の実施例における付着防止用駆動は、圧力調整弁24の駆動のためのPWM信号のデューティ比を変え、ピストン31を通常の駆動位置から大きく変位させるものである。
 すなわち、PWM信号のデューティ比は、先に述べたように、通常は、所定の駆動周波数の下、所定の値に設定されているが、これを、例えば、所定の時間の間、具体的には数百ms程度の間は、デューティ比90%で駆動を行い、次に、ディーティ比を大きく変え、例えば、デューティ比10%で、数百ms程度の間、駆動を行うことを、数秒間程度の間に繰り返すようにしても良い。
 なお、上述のデューティ比90%、10%は、あくまでも一例であり、勿論これに限定されるものではなく、デューティ比をどの程度を大きく変えることで、ピストン31にどの程度の大きな変位を与えることができるかは、実際の装置の諸条件によって種々異なるものであるので、個々の装置毎、シミュレーションや試験等に基づいて具体的な値を選定することが好ましい。
 吸入調量弁のピストンに、所定の場合に、通常の駆動状態よりも大きな変位を与えることができるようにし、ピストンへの燃料劣化物の付着を確実に抑圧できるようにしたので、コモンレール式燃料噴射制御装置における高圧ポンプへの燃料油の吸入量を調整する吸入調量弁の安定した駆動が所望されるコモンレール式燃料噴射制御装置に適用できる。

Claims (8)

  1. コモンレールへ高圧燃料を圧送する高圧ポンプへの燃料油の吸入量を調整可能とする電磁比例式の吸入調量弁が設けられると共に、前記吸入調量弁の駆動制御を実行する制御ユニットが設けられ、前記制御ユニットにより前記吸入調量弁を駆動制御することにより、前記高圧ポンプの吐出量を制御し、前記コモンレールのレール圧制御が可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記吸入調量弁の駆動制御方法であって、
     前記吸入調量弁の通常の駆動時における当該吸入調量弁を構成するピストンの駆動位置から大きな位置変化を前記ピストンに与えるよう、前記吸入調量弁に対して一定時間、付着防止用駆動を行うことにより、前記吸入調量弁を構成するピストンにおける燃料劣化物の付着の防止と除去を可能としたことを特徴とする吸入調量弁の駆動制御方法。
  2. 付着防止用駆動は、車両の動作制御に対するアフターラン処理において行うことを特徴とする請求項1記載の吸入調量弁の駆動制御方法。
  3. 付着防止用駆動は、通常の駆動時における駆動周波数より低い駆動周波周で駆動することを特徴とする請求項2記載の吸入調量弁の駆動制御方法。
  4. 付着防止用駆動は、吸入調量弁の駆動信号のデューティ比を、一定時間毎に変化させることを特徴とする請求項2記載の吸入調量弁の駆動制御方法。
  5. コモンレールへ高圧燃料を圧送する高圧ポンプへの燃料油の吸入量を調整可能とする電磁比例式の吸入調量弁が設けられると共に、前記吸入調量弁の駆動制御を実行する制御ユニットが設けられ、前記制御ユニットにより前記吸入調量弁を駆動制御することにより、前記高圧ポンプの吐出量を制御し、前記コモンレールのレール圧制御が可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
     前記制御ユニットは、前記吸入調量弁の通常の駆動時に当該吸入調量弁を構成するピストンの駆動位置から大きな位置変化を前記ピストンに与えるよう、前記吸入調量弁に対して一定時間、付着防止用駆動を行うよう構成されてなり、前記付着防止用駆動により、前記吸入調量弁を構成するピストンにおける燃料劣化物の付着の防止と除去を可能としたことを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置。
  6. 制御ユニットは、付着防止用駆動を、車両の動作制御に対するアフターラン処理において実行するよう構成されてなることを特徴とする請求項5記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  7. 付着防止用駆動は、通常の駆動時における駆動周波数より低い駆動周波数で駆動することを特徴とする請求項6記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  8. 付着防止用駆動は、吸入調量弁の駆動信号のデューティ比を、一定時間毎に変化させることを特徴とする請求項6記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
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