JP2008201737A - 酸性染毛料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】染毛力を高めるとともに染毛後における退色を抑制することが容易であり、染め上がりの色調の均一性を高めることが容易な酸性染毛料組成物を提供する。
【解決手段】酸性染毛料組成物には、(A)酸性染料として、黒色401号、紫色401号、及びだいだい色205号から選ばれる少なくとも一種、及び下記一般式(1)に示される(B)アルキレングリコールエステルが含有される。一般式(1)中、Bは単結合、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示す。Rは下記一般式(2)で示されるアルキルオキシ基である。一般式(2)中、Rは水素、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示す。x及びyは同一又は異なる1以上の整数であって、x及びyのいずれか一方は0であってもよい。
Figure 2008201737

【選択図】なし

Description

本発明は、酸性染毛料組成物に関するものである。
従来、エステル化合物を含有した染毛料組成物が知られている。エステル化合物の一種であるコハク酸ジエトキシエチルは、酸性染毛料に対して配合可能な成分として知られている(特許文献1及び2参照)。また、塩基性染料等を含有する染毛料組成物において、コハク酸ジエトキシエチルの配合が知られている(特許文献3及び4参照)。
特開2002−47150号公報 特開2003−160452号公報 特開2004−59565号公報 特開2004−315410号公報
酸性染毛料組成物では、染毛力を向上させるとともに、染毛後における退色を抑制することが基本性能として重要である。ところが、特定の酸性染料組成物では、そうした基本性能を高めた場合、染毛後の毛髪において色調のばらつきが著しく異なるという問題があった。このような色調のばらつきは、染毛後の毛髪において、毛先部位の色調と根元近傍部位の色調との違いとして発現し易い。この現象について詳述すると、毛髪の毛先部位は、外的環境に長期間曝されていることに加えてパーマネントウェーブ等の化学的処理を繰り返し受けていることが多い一方で、毛髪の根元近傍部位は、外的環境に曝されている期間は短く、化学的処理を受けている頻度は低い。このため、毛先部位と根元近傍部位とにおける毛髪タンパク質の化学的性質はそれぞれ異なっている。ここで、酸性染料の化学的性質も酸性染料の種類に応じてそれぞれ異なるため、それら酸性染料の毛髪に対する親和性及び浸透性には差異が生じる。また、それら酸性染料の毛髪に対する親和性及び浸透性の差異は、毛髪タンパク質の化学的性質の違いによっても生じる。そして、特定の酸性染料において、毛髪に対する親和性及び浸透性は、毛髪タンパク質の化学的性質の違いの影響を受け易いと推測され、そうした酸性染料による染毛では、毛先部位の色調と根元近傍部位の色調との違いが顕著となる。すなわち、特定の酸性染料による染毛では、染毛力の向上、染毛後における退色等の基本性能を十分に発揮させることに加えて、ムラの少ない染め上がりを実現することは極めて困難であった。
本発明は、酸性染毛料組成物において、特定の酸性染料に対する特定のアルキレングリコールエステルの作用効果を見出すことでなされたものである。本発明の目的は、染毛力を高めるとともに染毛後における退色を抑制することが容易であり、染め上がりの色調の均一性を高めることが容易な酸性染毛料組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の酸性染毛料組成物では、有機酸及び有機酸塩から選ばれる少なくとも一種のpH調整剤、並びに増粘剤を含有する酸性染毛料組成物であって、(A)酸性染料として、黒色401号、紫色401号、及びだいだい色205号から選ばれる少なくとも一種を含有するとともに、下記一般式(1)に示される(B)アルキレングリコールエステルを含有することを要旨とする。
Figure 2008201737
一般式(1)中、Bは単結合、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示し、Bとしての炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状炭化水素基であって、飽和又は不飽和であってもよい。Rは下記一般式(2)で示されるアルキルオキシ基である。
Figure 2008201737
一般式(2)中、Rは、水素、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示し、Rとしての炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状炭化水素基であって、飽和又は不飽和であってもよい。x及びyは、同一又は異なる1以上の整数であって、x及びyのいずれか一方は0であってもよい。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記(A)酸性染料、及び前記(B)アルキレングリコールエステルを1:100〜1:2の質量比で含有することを要旨とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、更に、毛髪浸透剤として芳香族アルコールを含有することを要旨とする。
本発明によれば、染毛力を高めるとともに染毛後における退色を抑制することが容易であり、染め上がりの色調の均一性を高めることが容易である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の酸性染毛料組成物には、pH調整剤、増粘剤、(A)酸性染料、及び(B)アルキレングリコールエステルが含有される。この酸性染毛料組成物は、(A)酸性染料によって毛髪を染色するものである。
pH調整剤は、染毛力及び染色堅牢性を高めるために配合される。pH調整剤は、有機酸及び有機酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、有機酸としては、例えばクエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、レブリン酸、酢酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸等が挙げられる。有機酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。なお、本実施形態における酸性染毛料組成物のpHは、(A)酸性染料の種類等に応じて適宜設定され、好ましくは1〜5、より好ましくは2〜4.5に調整される。pHが1未満の場合には、頭皮に対する刺激が強くなりすぎるおそれがある。一方、pHが5を超える場合には、(A)酸性染料による染毛力が低下する傾向となる。
増粘剤は、染毛力及び染色堅牢性を高めるために配合される。増粘剤としては、例えばアラビアガム、カラギーナン、ガラクタン、グアーガム、クインスシードガム、ローカストビーンガム、トラガントガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、ヒドロキシアルキルキサンタンガム、デキストラン、ヒアルロン酸、カードラン、サクシノグルカン、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン等の天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、可溶性デンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子等の半合成高分子、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリアクリルアミド、アクリルアミド・アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリロイルジメチルタウリン塩共重合体、アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチルタウリン塩共重合体等の合成高分子、ベントナイト、ラポナイト等の無機物系高分子が挙げられる。増粘剤は、単独で配合してもよいし、複数種を組み合わせて配合してもよい。これら増粘剤の中でも、保存安定性に優れることから、セルロース系高分子及び合成高分子からなる高分子の少なくとも一種が好適である。
酸性染毛料組成物中における増粘剤の含有量は、好ましくは0.1〜10.0質量%、より好ましくは0.5〜8.0質量%である。増粘剤の含有量が0.1質量%未満の場合、染毛力及び染色堅牢性が十分に得られないおそれがある。一方、10.0質量%を超えて配合すると、毛髪の感触が重くなるおそれがある。
酸性染毛料組成物には、(A)酸性染料として、黒色401号、紫色401号、及びだいだい色205号から選ばれる少なくとも一種が含有される。黒色401号は、ナフトールブルーブラックとも呼ばれる酸性染料であり、IUPAC(国際純正・応用化学連合、International Union of Pure and Applied Chemistry)命名法では、Disodium1 4−amino−5−hydroxy−3−(4−nitrophenylazo)−6−phenylazo−2,7−naphthalenedisulfonateと表記される。紫色401号は、アリズロールパープルとも呼ばれる酸性染料であり、IUPAC命名法では、Sodium 2−N−[(9,10−dihydro−4−hydroxy−9,10−dioxoanthryl]amino−5−methylbenzenesulfonateと表記される。だいだい色205号は、オレンジIIとも呼ばれる酸性染料であり、IUPAC命名法では、Sodium 4−(2−hydroxynaphthylazo)benzenesulfonateと表記される。
酸性染毛料組成物中における(A)酸性染料の含有量は、好ましくは0.01〜5.0質量%、より好ましくは0.1〜2.0質量%である。(A)酸性染料の含有量が0.01質量%未満の場合、染毛効果が十分に得られないおそれがある。一方、5.0質量%を超えて配合した場合、染毛効果が向上し難くなる。
酸性染毛料組成物には、上述した(A)酸性染料以外の染料を必要に応じて含有させることもできる。上述した(A)酸性染料以外の染料としては、ニトロ染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料、インジゴ染料などが挙げられる。より具体的には、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた酸性染料等が挙げられ、具体的には、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、アシッドブルー1、アシッドブルー3、アシッドブルー62、アシッドブラック52、アシッドブラウン13、アシッドグリーン50、アシッドオレンジ6、アシッドレッド14、アシッドレッド35、アシッドレッド73、アシッドレッド184、ブリリアントブラック1等が挙げられる。
(B)アルキレングリコールエステルは、上述した(A)酸性染料による染色において、染め上がりの均一性を高めるために配合される。(B)アルキレングリコールエステルは、下記一般式(1)に示される化合物である。
Figure 2008201737
一般式(1)中、Bは単結合、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示し、Bとしての炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状炭化水素基であって、飽和又は不飽和であってもよい。Rは下記一般式(2)で示されるアルキルオキシ基である。
Figure 2008201737
一般式(2)中、Rは、水素、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示し、Rとしての炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状炭化水素基であって、飽和又は不飽和であってもよい。x及びyは、同一又は異なる1以上の整数であって、x及びyのいずれか一方は0であってもよい。すなわち、一般式(2)で示されるアルキルオキシ基のうち、x及びyのいずれか一方が0であるアルキルオキシ基は、下記一般式(3)及び一般式(4)で示される。
Figure 2008201737
一般式(3)中、xは1以上の整数である。
Figure 2008201737
一般式(4)中、yは1以上の整数である。
一般式(1)に示される(B)アルキレングリコールエステルは、二塩基酸である脂肪族ジカルボン酸のアルキレングリコールエステルであって、その(B)アルキレングリコールエステルが誘導される脂肪族ジカルボン酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。(B)アルキレングリコールエステルの中でも、上述した作用効果に優れるという観点から、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸POE(10)POP(2)ジミリスチル、及びアジピン酸POP(3)ジミリスチルから選ばれる一種が好ましい。なお、「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」(ICID、米国化粧品工業会発行)において、コハク酸ジエトキシエチルは、「DIETHOXYETHYL SUCCINATE」として収載され、アジピン酸POE(10)POP(2)ジミリスチルは、「DI−PPG−2 MYRETH−10 ADIPATE」として収載され、アジピン酸POP(3)ジミリスチルは、「DI−PPG−3 MYRISTYL ETHER ADIPATE」として収載されている。
ここで、一般に酸性染料が頭皮に付着してその頭皮が染色されてしまうと、頭皮の色は落ち難い傾向にある。このため、毛髪の根元部位に酸性染毛料を塗布する際には、できるだけ頭皮に酸性染毛料が付着しないように塗布することが好ましい。特に、染毛後において新たに生えてきた毛髪を更に染毛するに際しては、頭皮に酸性染毛料が付着しないように酸性染毛料を毛髪の根元部位において塗布することで、新たに生えてきた根元部位の毛髪に対して染毛力を発揮させることができる。ところが、毛髪の根元部位では、酸性染毛料を塗布して放置する際に、皮脂等の影響により、酸性染毛料が毛先方向に移行することで、根元部位に対する染毛力が十分に得られ難いという傾向にある。一般式(1)で示される(B)アルキレングリコールの中でも、そうした根元部位に対する染毛力が十分に得られ易くなるという観点から、好ましくは一般式(1)中におけるBが炭素数4以上のアルキレンであるアルキレングリコールエステル、より好ましくはアジピン酸POE(10)POP(2)ジミリスチル、及びアジピン酸POP(3)ジミリスチルの少なくとも一種である。一般式(1)中におけるBが炭素数4以上のアルキレンであるアルキレングリコールエステルでは、疎水性のアルキレン鎖によって、毛髪の根元部位に対して酸性染毛料の馴染みが改善されると推測され、その結果、毛髪の根元部位に対する染毛力が発揮され易くなる。
酸性染毛料組成物中における(B)アルキレングリコールエステルの含有量は、好ましくは0.1〜30.0質量%、より好ましくは0.5〜25.0質量%である。(B)アルキレングリコールエステルの含有量が0.1質量%未満の場合、上述した作用効果が顕著に得られ難くなるおそれがある。一方、30.0質量%を超えて配合した場合、毛髪の感触が重くなるおそれがある。
(A)酸性染料に対する(B)アルキレングリコールエステルの配合量は、(A)酸性染料と(B)アルキレングリコールエステルとの質量比で、好ましくは1:100〜1:2の範囲であることが好ましい。この範囲で、(B)アルキレングリコールエステルを配合することにより、染毛後における退色を抑制することが一層容易であるとともに、染め上がりの均一性を顕著に高めることが容易となる。
本実施形態の酸性染毛料組成物には、(A)酸性染料の毛髪への浸透性を高めることで、染毛力を向上させるという観点から、毛髪浸透剤を配合することができる。
毛髪浸透剤としては、例えば炭素数4〜8の一価アルコール、エチレングリコールアルキルエーテル、芳香族アルコール、環状アルコール、及び低級アルキレンカーボネート等が挙げられる。炭素数4〜8の一価アルコールとしては、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール等が挙げられる。エチレングリコールアルキルエーテルとしては、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル等が挙げられる。芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、シンナミルアルコール、フェニルプロパノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、フェニルジグリコール、α−メチルベンジルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、p−アニシルアルコール等が挙げられる。環状アルコールとしては、シクロヘキサノール等が挙げられる。低級アルキレンカーボネートとしては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等が挙げられる。
毛髪浸透剤の中でも、染毛力を向上させる効果に優れるという観点から、芳香族アルコールが好ましい。
酸性染毛料組成物中における毛髪浸透剤の含有量は、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。本実施形態の酸性染毛料組成物は、上記(B)アルキレングリコールエステルを配合により染毛力が向上されるため、毛髪浸透剤の配合量を削減することができる。特に、毛髪浸透剤として芳香族アルコールを配合する場合には、例えば3質量%以下の配合量であっても、染毛力を顕著に高めることが容易である。このため、芳香族アルコールの配合に起因した溶剤臭を低減することができる。
本実施形態の酸性染毛料組成物は、上述した成分の分散媒又は溶媒として水が用いられる。また、酸性染毛料組成物には、必要に応じて、親水性の有機溶剤、油性成分、界面活性剤等を配合することもできる。
親水性の有機溶剤としては、炭素数1〜3の一価アルコール(低級アルコール)、多価アルコールとしてのグリコール類及びグリセリン類、並びにジエチレングリコール低級アルキルエーテル等が挙げられる。炭素数1〜3の一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、及びイソプロパノールが挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。ジエチレングリコール低級アルキルエーテルとしては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エチルカルビトール)等が挙げられる。
油性成分としては、油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、エステル類、シリコーン類、炭化水素等が挙げられる。
油脂としては、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
エステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、グリセリン変性シリコーン、脂肪族アルコール変性ポリシロキサン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
炭化水素としては、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、エーテル型非イオン性界面活性剤、エステル型非イオン性界面活性剤等が挙げられる。エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという。)セチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル等が挙げられる。
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、モノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩類、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩類等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
さらに、その他の成分としてソルビトール、マルトース等の糖類、パラベン等の防腐剤、EDTA−2Na等のキレート剤、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安定剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
本実施形態の酸性染毛料組成物は、乳化物、溶液、分散液等として調製される。また、酸性染毛料組成物の剤型は、流動性を有した形態であれば特に限定されず、例えば液状、霧状、フォーム状、クリーム状、ゲル状等が挙げられる。毛髪への塗布方法は、特に限定されずコーム又は刷毛を用いた塗布方法、手櫛による塗布方法、スプレー(噴霧)による塗布方法等を使用することができる。こうした酸性染毛料組成物は毛髪に塗布された後に、所定時間放置される。そして毛髪は、その表面における(A)酸性染料の吸着、及び毛髪の内部への(A)酸性染料の浸透により、所望の色調に染色される。このとき、一般式(1)に示される(B)アルキレングリコールエステルは、一般式(1)中においてBで示される単結合又は炭化水素基、及びカルボニル基を中心とした部位と、その部位に対して対称に位置する二つのアルキルオキシ基とを有している。こうした(B)アルキレングリコールエステルは、一対の親水性部位により(A)酸性染料の分子を包み込むようにして(A)酸性染料を毛髪に浸透させると推測される。こうした(B)アルキレングリコールエステルと(A)酸性染料との相互作用により、毛髪に対する(A)酸性染料の浸透力が適度に調整されると推測される。例えば、毛先部位及び根元近傍部位のように、毛髪タンパク質の化学的性質について違いの生じ易い部位に対して、(A)酸性染料の浸透力がバランスよく発揮されると推測され、その結果、染毛後の毛髪において色調のばらつきが抑制されるようになる。
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1) 本実施形態の酸性染毛料組成物には、(A)酸性染料として、黒色401号、紫色401号、及びだいだい色205号から選ばれる少なくとも一種、及び一般式(1)に示される(B)アルキレングリコールエステルが含有されている。ところで一般に、酸性染料の染毛力は、例えば芳香族アルコール等の毛髪浸透剤を配合することで向上される。また一般に、酸性染料によって染色された毛髪の退色は、例えば芳香族アルコール等の毛髪浸透剤を配合することで抑制される。ところが、上記(A)酸性染料では、芳香族アルコール等の毛髪浸透剤の配合により、染毛力等を向上させることができるものの、染毛後の毛髪において色調のばらつきが著しくなる。本実施形態の酸性染毛料組成物に含有される(B)アルキレングリコールエステルは、上記(A)酸性染料について、染毛力、堅牢性等の基本性能を高めることができることに加えて、上記(A)酸性染料による染毛に際して、色調のばらつきを抑制することができる。このため、本実施形態の酸性染毛料組成物によれば、染毛力を高めるとともに染毛後における退色を抑制することが容易であり、染め上がりの色調の均一性を高めることが容易である。
また、(B)アルキレングリコールエステルは染毛力を向上する作用効果を奏するため、例えば芳香族アルコール等の毛髪浸透剤の配合量を削減しても、十分な染毛力を得ることができる。従って、そうした毛髪浸透剤の配合に起因する溶剤臭を低減することができる。更には、毛髪浸透剤を配合せずに酸性染毛料組成物を構成することも可能であるため、溶剤臭を解消することもできる。よって、本実施形態の酸性染毛料組成物によれば、使用時に溶剤臭といった不快臭を低減することが容易である結果、快適に染毛処理を施すことができるようになる。
(2) (A)酸性染料、及び(B)アルキレングリコールエステルは、1:100〜1:2の質量比で含有されることが好ましい。この場合、染め上がりの色調の均一性を顕著に高めることが容易である。
(3) 酸性染毛料組成物には、更に、毛髪浸透剤として芳香族アルコールが含有されることが好ましい。この場合、染毛力を顕著に高めることが容易である。また、本実施形態の酸性染毛料組成物は(B)アルキレングリコールエステルによって染毛力が高められているため、芳香族アルコールを含有させる場合であっても、その含有量を削減することが可能である。このため、染毛力を顕著に高めた場合であっても、芳香族アルコールの配合に起因した溶剤臭を低減することが容易である結果、快適に染毛処理を施すことができるようになる。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 酸性染毛料組成物に配合される各成分を混合せずに分割することで、複数の剤を構成し、それら複数の剤を使用直前に混合するよう構成してもよい。
・ 酸性染毛料組成物の製品形態は、ヘアマニキュアの他に、例えばカラートリートメントであってもよい。なお、ヘアマニキュアは、一度の染毛作業により、所望する色調に染め上げる染毛料であるのに対して、カラートリートメントは、日常的なヘアケア等により毛髪に適用されることで、染毛処理が繰り返される結果、所望する色調へ徐々に染め上げる染毛料である。本実施形態の酸性染毛料組成物をカラートリートメントに応用した場合であっても、カラートリートメントを使用した際に、その都度、上記(1)欄に述べた作用効果を発揮させることができる。
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記(B)アルキレングリコールエステルが、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸POE(10)POP(2)ジミリスチル、及びアジピン酸POP(3)ジミリスチルから選ばれる一種である酸性染毛料組成物。
・ 前記芳香族アルコールを0.01〜3質量%含有する酸性染毛料組成物。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜18、比較例1〜9)
表1及び表2に示す各成分を混合することにより、酸性染毛料組成物を調製した。得られた酸性染毛料組成物を毛束に刷毛を用いて塗布し、45℃で10分間放置した後、更に室温25℃で10分間放置した。その後、毛束をプレーンリンス(水、温水等による毛髪のすすぎ)、シャンプー等による洗浄を順に行い、次いで毛束を乾燥させることにより、毛束に染毛処理を施した。染毛処理した毛束について染毛力、染色堅牢性及び均染性の評価を行った。また、この染毛処理時において、酸性染毛料組成物が塗布された毛束を放置した際における不快臭の低減効果、及び、プレーンリンス時における毛束の感触について評価を行った。
なお、均染性の評価における染毛処理は、上記毛束を以下に説明する実験用毛束に変更して、上記染毛処理と同様にして行った。
実験用毛束:ヒト毛束(30%白髪混じりの毛束であって、毛先から根元までの長さ20cmである)を、下記(イ)及び(ロ)の処理を順に施し、毛先から根元までの損傷度が3段階に異なる実験用毛束を準備した。
(イ)市販のブリーチ剤(ホーユー(株)製、商品名:ビューティーンブリーチ ナチュラルブラウン)を用いて、毛先から10cmまでの部位について脱色する脱色処理を定法に従って2回繰り返した。
(ロ)上記(イ)で処理した毛束について、毛先から5cmまでの部位について市販のパーマネントウェーブ用剤(ホーユー(株)製、商品名:プロマスターウェーブLA/t)を用いて定法によりパーマネントウェーブ処理を行った。
さらに、各例の酸性染毛料組成物を用いて、根元への染まり易さについて評価を行った。各評価の評価基準について以下に示すとともに、各評価項目の結果を各表に併記する。なお、各表中の配合量を示す数値の単位は、質量%である。また、各表の<色調名>欄において、「DB」は、ダークブラウン、「VL」はバイオレット、「OR」はオレンジ、「P」はピンク、及び「B」はブルーを示している。
<染毛力>
各例の毛束について、パネラーが発色度合いを目視にて観察することにより、発色が優れる:◎、発色が良好:○、発色がやや悪い:△、及び、発色が悪い:×の4段階で評価した。
<染色堅牢性>
染毛処理から1日放置した各例の毛束を50℃の1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(500ml)に15分間浸漬した後、毛束を十分に水洗し、風乾させることによって洗浄処理を施した。洗浄処理後の毛束の退色について、パネラーが洗浄処理前の毛束と目視によって比較して、退色がほとんどなく、染色堅牢性に優れる:◎、退色が少なく、染色堅牢性が良好:○、退色がやや目立ち、染色堅牢性がやや不良:△、及び、退色が目立ち、染色堅牢性が不良:×の4段階で評価した。
<均染性>
各例の毛束について、パネラーが色調の均一性を目視にて観察することにより、均染性が優れる:◎、均染性が良好:○、均染性がやや悪い:△、及び均染性が悪い:×の4段階で評価した。
<不快臭の低減効果>
染毛処理過程において、各例の酸性染毛料組成物塗布した毛束を45℃で放置した際における臭気について、パネラーが臭覚により、不快臭がなく、低減効果に優れる:◎、不快臭がほとんど感じられず、低減効果が良好:○、不快臭が感じられ、低減効果がやや不良:△、及び不快臭が強く感じられ、低減効果が得られない:×の4段階で評価した。
<プレーンリンス時における毛髪の感触>
染毛処理過程において、各例の酸性染毛料組成物塗布した毛束をプレーンリンスした際における毛髪の感触について、パネラーが手の触覚により、感触が優れる:◎、感触が良好:○、感触がやや悪い:△、及び感触が悪い:×の4段階で評価した。
<根元への染まり易さ>
白髪混じりモデルに対して、各例の酸性染毛料組成物を用いた染毛テストを行った。この染毛テストにおいては、各例の酸性染毛料組成物を、頭皮に付着しないようにして毛髪の根元部位に塗布した以外は上述した毛束に対する染毛処理と同様にして染毛処理を施した。パネラーが毛髪の根元部位が染色されている程度を目視にて観察することにより、染色性に優れる:◎、染色性が良好:○、染色性がやや悪い:△、及び染色性が悪い:×の4段階で評価した。
Figure 2008201737
Figure 2008201737
表1に示すように、各実施例では、染毛力、染色堅牢性、及び均染性のいずれの項目についても、優れる、又は良好な結果が得られた。これに対して表2に示すように、各比較例では、染毛力、染色堅牢性、及び均染性の少なくとも一項目について、不良、又はやや不良の結果が得られた。各例の結果から、上記(A)酸性染料と上記(B)アルキレングリコールエステルとの配合は、染毛力を高めるとともに染毛後における退色を抑制することが容易であり、染め上がりの色調の均一性を高めることが容易となることがわかる。また、各実施例では不快臭の低減効果、プレーンリンス時の感触、及び根元への染まり易さについても、優れる又は良好な結果が得られた。
実施例1〜12では、上記(A)酸性染料、及び上記(B)アルキレングリコールエステルが1:100〜1:2の質量比で配合されているため、染色堅牢性及び均染性について優れる結果が得られた。また、実施例1〜3及び実施例7〜12では、毛髪浸透剤として芳香族アルコールが含有されているため、染毛力について優れる結果が得られた。
一方、比較例1では毛髪浸透剤として芳香族アルコールが配合されているが、均染性が不良であった。このように上記(A)酸性染料に対して、毛髪浸透剤を配合しても、ムラのない染め上がりを実現することはできない。比較例2及び3では、上記(A)酸性染料に加えて、POE(40)硬化ひまし油、又はコハク酸ジオクチルを配合している。ここで、POE(40)硬化ひまし油、及びコハク酸ジオクチルは、上記(B)アルキレングリコールエステルと構造的に類似している。しかしながら、比較例2及び3では、染毛力、染色堅牢性、及び均染性のいずれの項目についても不良の結果が得られた。
比較例4〜9では、上記(A)酸性染料以外の酸性染料と、上記(B)アルキレングリコールエステルとを配合している。しかしながら、比較例4〜9では、染毛力及び均染性について、不良又はやや不良の結果であったことから、上記(B)アルキレングリコールエステルは上記(A)酸性染料について優れた作用効果を発揮することがわかる。

Claims (3)

  1. 有機酸及び有機酸塩から選ばれる少なくとも一種のpH調整剤、並びに増粘剤を含有する酸性染毛料組成物であって、
    (A)酸性染料として、黒色401号、紫色401号、及びだいだい色205号から選ばれる少なくとも一種を含有するとともに、下記一般式(1)に示される(B)アルキレングリコールエステルを含有することを特徴とする酸性染毛料組成物。
    Figure 2008201737
    一般式(1)中、Bは単結合、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示し、Bとしての炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状炭化水素基であって、飽和又は不飽和であってもよい。Rは下記一般式(2)で示されるアルキルオキシ基である。
    Figure 2008201737
    一般式(2)中、Rは、水素、又は、炭素数1〜22の炭化水素基を示し、Rとしての炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状炭化水素基であって、飽和又は不飽和であってもよい。x及びyは、同一又は異なる1以上の整数であって、x及びyのいずれか一方は0であってもよい。
  2. 前記(A)酸性染料、及び前記(B)アルキレングリコールエステルを1:100〜1:2の質量比で含有することを特徴とする請求項1に記載の酸性染毛料組成物。
  3. 更に、毛髪浸透剤として芳香族アルコールを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の酸性染毛料組成物。
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