JP2008198317A - 半導体記憶装置及びそのデータ書き込み/読み出し方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びそのデータ書き込み/読み出し方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1ビットあたりのメモリセル面積を縮小する。
【解決手段】半導体記憶装置は、メモリセルMCを構成する第1乃至第3の抵抗性記憶素子MTJ1、MTJ2、MTJ3と、第1のソース/ドレイン電極が第1の抵抗性記憶素子の一端に接続され、第2のソース/ドレイン電極が第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第1のトランジスタTr1と、第3のソース/ドレイン電極が第2の抵抗性記憶素子の一端に接続され、第4のソース/ドレイン電極が第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第2のトランジスタTr2と、第3の抵抗性記憶素子の他端に接続された第1のビット線BL1と、第1及び第2の抵抗性記憶素子の他端に接続された第2のビット線BL2と、第1のトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線WL1と、第2のトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線WL2とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メモリセルに抵抗性記憶素子を利用し、抵抗性記憶素子を流れる電流によって情報の書き込みを行う半導体記憶装置に係り、特に、2つのトランジスタと3つの抵抗性記憶素子とで1つのメモリセル単位が構成された半導体記憶装置及びそのデータ書き込み/読み出し方法に関する。
近年、PRAM(Phase change Random Access Memory)やMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの記憶素子に抵抗性素子を利用した半導体メモリが注目され開発が行われている。前者は、抵抗性記憶素子に書き込み電流を流して素子の結晶構造を相変化させることで抵抗値が変化することを利用して情報を記憶する半導体メモリである。後者は、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)と呼ばれる二枚の強磁性体の間に絶縁膜を挟み一方の強磁性層(固定層)の磁化方向を固定し且つ他方の強磁性層(記録層)の磁化方向を自由に反転可能とさせた構造の磁気抵抗素子を記憶素子に用い、記録層と固定層の相対的な磁化方向に応じて抵抗値が変化する所謂磁気抵抗効果を利用して情報を記憶する半導体メモリである。特に、MRAMは、不揮発性、高速動作、高集積性、高信頼性を兼ね備えるという特長を持つため、SRAM、PSRAM(Pseudo SRAM)、DRAMなどを置き換え可能なメモリデバイスとして期待され開発が進められている。
従来、MRAMの書き込み方式としては、書き込み配線を流れる電流によって誘起された磁場によって記録層の磁化方向を反転させる、所謂電流誘導磁場書き込み方式が一般的であった。一方、偏極スピン電流注入による磁化反転を利用した、所謂スピン注入MRAMが近年注目を集めている(例えば,特許文献1、非特許文献1など)。本方式では、スピン注入磁化反転に必要な電流量(反転閾値電流)は磁気抵抗素子を流れる電流密度で規定されるため、磁気抵抗素子の面積を縮小するに従って反転閾値電流量は減少する。つまり、反転閾値電流もスケーリングされるため、ギガビット級のMRAMを実現可能な技術として期待されている。
スピン注入MRAMの書き込み動作は、磁気抵抗素子に反転閾値電流以上の書き込み電流を流すことで行われ、その書き込まれるデータの極性は磁気抵抗素子を流れる書き込み電流の方向によって決定される。読み出し動作は、従来の電流誘導磁場書き込み方式のMRAMと同様、磁気抵抗素子に定電流を流してビット線電位を読み出すか、または定電圧を印加して磁気抵抗素子を流れる電流を読み出すことで行われる。つまり、スピン注入MRAMのメモリセルには、従来の電流誘導磁場書き込み方式MRAMの場合に必要であった書き込みワード線は必要とされない。例えば、一般的な1Tr+1MTJ型のメモリセルでは、MTJ素子の一端が第1のビット線に接続され、MTJ素子の他端がトランジスタの一方のソース/ドレイン電極に接続され、トランジスタの他方のソース/ドレイン電極は第2のビット線に接続され、トランジスタのゲート電極はワード線に接続される、という接続構成をとることが一般的である。この場合のメモリセルサイズは8Fである(Fは最小加工寸法)。
一方、現状で最も広く使われているRAMは、DRAMである。MRAMがDRAMを置換するためには、チップ製造コストすなわちチップ面積をDRAMと同等かそれよりも小さくする必要がある(一般的なDRAMのセルサイズは8F)。一般的に、半導体メモリのチップサイズ縮小には、そのチップ面積内に占める割合が高いメモリセルのセルサイズを縮小することが最も効果が大きい。従って、低コストのスピン注入MRAMを実現するためには、そのセルサイズをDRAMのセルサイズ(8F)よりも小さくする必要がある。一方、従来のスピン注入MRAMのセルサイズは、前述したように8Fであり、DRAMと同等程度であった。
米国特許第5,695,864号明細書 2005 IEDM Technical Digest, pp.473-pp.476, Dec. 2005,
本発明は、1ビットあたりのメモリセル面積を縮小することが可能な半導体記憶装置及びそのデータ書き込み/読み出し方法を提供する。
本発明の第1の視点による半導体記憶装置は、第1のメモリセルを構成する第1乃至第3の抵抗性記憶素子と、第1のゲート電極と第1のソース/ドレイン電極と第2のソース/ドレイン電極とを有し、前記第1のソース/ドレイン電極が前記第1の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第2のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第1のトランジスタと、第2のゲート電極と第3のソース/ドレイン電極と第4のソース/ドレイン電極とを有し、前記第3のソース/ドレイン電極が前記第2の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第4のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の前記一端に接続された第2のトランジスタと、前記第3の抵抗性記憶素子の他端に接続された第1のビット線と、前記第1及び第2の抵抗性記憶素子の他端に接続された第2のビット線と、前記第1のゲート電極に接続された第1のワード線と、前記第2のゲート電極に接続された第2のワード線とを具備し、前記第1乃至第3の抵抗性記憶素子のそれぞれは、磁化方向が固定された固定層と磁化方向が可変な記録層と前記固定層及び前記記録層の間に設けられた絶縁層とを有するトンネル磁気抵抗素子であり、前記第1乃至第3の抵抗性記憶素子のそれぞれに書き込み電流を流すことで前記記録層の前記磁化方向を反転させ、前記書き込み電流の流れる向きに応じて前記固定層と前記記録層との相対的な磁化方向を平行又は反平行にし、前記第1乃至第3の抵抗性記憶素子の抵抗値を変化させる。
本発明の第2の視点による半導体記憶装置のデータ書き込み方法は、第1のメモリセルを構成する第1乃至第3の抵抗性記憶素子と、第1のゲート電極と第1のソース/ドレイン電極と第2のソース/ドレイン電極とを有し、前記第1のソース/ドレイン電極が前記第1の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第2のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第1のトランジスタと、第2のゲート電極と第3のソース/ドレイン電極と第4のソース/ドレイン電極とを有し、前記第3のソース/ドレイン電極が前記第2の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第4のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の前記一端に接続された第2のトランジスタと、前記第3の抵抗性記憶素子の他端に接続された第1のビット線と、前記第1及び第2の抵抗性記憶素子の他端に接続された第2のビット線と、前記第1のゲート電極に接続された第1のワード線と、前記第2のゲート電極に接続された第2のワード線とを備え、前記第1のトランジスタをオンにすることで前記第1及び第3の抵抗性記憶素子に対して第1の書き込み電流を流し、前記第1の書き込み電流の向きに応じたデータを前記第1及び第3の抵抗性記憶素子に同時に書き込む第1の書き込み動作と、前記第2のトランジスタをオンにすることで前記第2及び第3の抵抗性記憶素子に対して第2の書き込み電流を流し、前記第2の書き込み電流の向きに応じたデータを前記第2及び第3の抵抗性記憶素子に同時に書き込む第2の書き込み動作とを具備する。
本発明の第3の視点による半導体記憶装置のデータ読み出し方法は、第1のメモリセルを構成する第1乃至第3の抵抗性記憶素子と、第1のゲート電極と第1のソース/ドレイン電極と第2のソース/ドレイン電極とを有し、前記第1のソース/ドレイン電極が前記第1の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第2のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第1のトランジスタと、第2のゲート電極と第3のソース/ドレイン電極と第4のソース/ドレイン電極とを有し、前記第3のソース/ドレイン電極が前記第2の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第4のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の前記一端に接続された第2のトランジスタと、前記第3の抵抗性記憶素子の他端に接続された第1のビット線と、前記第1及び第2の抵抗性記憶素子の他端に接続された第2のビット線と、前記第1のゲート電極に接続された第1のワード線と、前記第2のゲート電極に接続された第2のワード線と、前記第1のビット線又は前記第2のビット線に接続された読み出し回路とを備え、前記第1のワード線を活性化することで第1及び第3の抵抗性記憶素子のデータを同時に読み出す第1の読み出し動作と、前記第2のワード線を活性化することで第2及び第3の抵抗性記憶素子のデータを同時に読み出す第2の読み出し動作とを具備し、前記第1の読み出し動作では、前記第1及び第3の抵抗性記憶素子と前記第1のトランジスタとの直列接続による合成抵抗を読み出し、前記第1及び第3の抵抗性記憶素子のデータを判別し、前記第2の読み出し動作では、前記第2及び第3の抵抗性記憶素子と前記第2のトランジスタとの直列接続による合成抵抗を読み出し、前記第2及び第3の抵抗性記憶素子のデータを判別する。
本発明によれば、1ビットあたりのメモリセル面積を縮小することが可能な半導体記憶装置及びそのデータ書き込み/読み出し方法を提供できる。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
尚、以下の実施形態では、半導体記憶装置として磁気ランダムアクセスメモリを例にあげ、抵抗性記憶素子としてMTJ素子(磁気抵抗効果素子)を用いる。
[1]メモリセル
[1−1]回路構成
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルの等価回路図を示す。本図において、片矢印と両矢印とからなる記号はMTJ素子を表し、片矢印側が固定層、両矢印側が記録層をそれぞれ表す。この記号の意味は、他の図面においても同様である。以下に、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルの回路構成について説明する。
図1に示すように、メモリセルMC1は、2つのトランジスタTr1、Tr2と3つのMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3とで構成されている。
第1のトランジスタTr1の電流経路(ソース/ドレイン電極)の一端は第1のMTJ素子MTJ1の一端に接続され、第1のトランジスタTr1の電流経路の他端がノードn1に接続されている。第1のトランジスタTr1のゲートには第1のワード線WL1が接続されている。
第2のトランジスタTr2の電流経路の一端は第2のMTJ素子MTJ2の一端に接続され、第2のトランジスタTr2の電流経路の他端がノードn1に接続されている。第2のトランジスタTr2のゲートには第2のワード線WL2が接続されている。
第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の他端は第2のビット線BL2に接続されている。第3のMTJ素子MTJ3の一端はノードn1に接続され、第3のMTJ素子MTJ3の他端は第1のビット線BL1に接続されている。
MTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3は、磁化方向が固定された固定層(ピン層)Pと磁化方向が可変な記録層(フリー層)Fと固定層及び記録層間に設けられた絶縁層(非磁性層)とを含んで構成されている。
第1のMTJ素子MTJ1の固定層Pは第1のトランジスタTr1の電流経路の一端に接続され、第1のMTJ素子MTJ1の記録層Fは第2のビット線BL2に接続されている。第2のMTJ素子MTJ2の固定層Pは第2のトランジスタTr2の電流経路の一端に接続され、第2のMTJ素子MTJ2の記録層Fは第2のビット線BL2に接続されている。第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pは第1及び第2のトランジスタTr1、Tr2の電流経路の他端に接続され、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fは第1のビット線BL1に接続されている。
尚、図1では、MTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3の記録層Fは全てビット線に接続され、固定層Pは全てトランジスタTr1、Tr2のソース/ドレイン電極に接続されているが、MTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3の固定層P及び記録層FとトランジスタTr1、Tr2との接続関係は図1の関係に限定されない。例えば、MTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3の固定層Pを全てビット線に接続し、記録層Fを全てトランジスタTr1、Tr2のソース/ドレイン電極に接続することや、第3のMTJ素子MTJ3のみ固定層Pを第1のビット線BL1に接続し、記録層Fを第1及び第2のトランジスタTr1、Tr2の電流経路の他端に接続するなど、種々に変更することが可能である。
X方向において隣り合うメモリセルMC1、MC2は、互いに同じビット線対BL1、BL2に接続されるが、このビット線対BL1、BL2との接続関係が互いに逆になっている。すなわち、メモリセルMC1では、共有ノードn1が第1のビット線BL1に接続されるのに対し、メモリセルMC2では、共有ノードn2が第2のビット線BL2に接続される。このように、X方向に隣り合うメモリセルMC1、MC2は、鏡像関係を成している。ここで、鏡像関係とは、隣り合うセル群がビット線BLの延在方向(X方向)に対して線対称な関係や、隣り合うセル群がY方向に反転した関係であることを意味する。
[1−2]レイアウト及び断面構造
図2は、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルのレイアウト図を示す。図3(a)は、図2のIIIA−IIIA線に沿った断面図を示す。図3(b)は、図2のIIIB−IIIB線に沿った断面図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルのレイアウト及び断面構造について説明する。
図2、図3(a)及び(b)に示すように、互いに隣り合う第1及び第2のビット線BL1、BL2は、同一の配線層で形成され、同一の方向(ここではX方向)に延在されている。互いに隣り合う第1及び第2のワード線WL1、WL2は、同一の配線層で形成され、第1及び第2のビット線BL1、BL2と交差する方向(ここではY方向)に延在されている。
第2のビット線BL2下には、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2が配置されている。第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2間には、第1及び第2のワード線WL1、WL2が存在する。第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2下には、下部電極層14−1、14−2が配置されている。
第1のビット線BL1下には、第3のMTJ素子MTJ3が配置されている。第3のMTJ素子MTJ3下には、下部電極層14−3が配置されている。この下部電極層14−3は、第1のビット線BL1下から第2のビット線BL2下までワード線WL1、WL2の延在方向(ここではY方向)に延びている。
第2のビット線BL2下には、第1のトランジスタTr1が配置されている。この第1のトランジスタTr1は、第1のゲート電極と第1のソース/ドレイン拡散層S/D1と第2のソース/ドレイン拡散層S/D2とを有する。第1のゲート電極は、第1のワード線WL1からなる。第1及び第2のソース/ドレイン拡散層S/D1、S/D2は、第1のワード線WL1を挟んで第2のビット線BL2下に形成されている。
第2のビット線BL2下には、第2のトランジスタTr2が配置されている。この第2のトランジスタTr2は、第2のゲート電極と第2のソース/ドレイン拡散層S/D2と第3のソース/ドレイン拡散層S/D3とを有する。第2のゲート電極は、第2のワード線WL2からなる。第2及び第3のソース/ドレイン拡散層S/D2、S/D3は、第2のワード線WL3を挟んで第2のビット線BL2下に形成されている。
第2のソース/ドレイン拡散層S/D2は、第1及び第2のワード線WL1、WL2間に配置されている。この第2のソース/ドレイン拡散層S/D2は、第1のトランジスタTr1の電流経路の一端として機能するとともに、第2のトランジスタTr2の電流経路の一端として機能する。つまり、第2のソース/ドレイン拡散層S/D2は、第1及び第2のトランジスタTr1、Tr2で共有された1つの拡散層で形成されている。
第1のソース/ドレイン拡散層S/D1上には、コンタクトC1が配置されている。このコンタクトC1により、第1のMTJ素子MTJ1と第1のソース/ドレイン拡散層S/D1とが接続されている。
第3のソース/ドレイン拡散層S/D3上には、コンタクトC2が配置されている。このコンタクトC2により、第2のMTJ素子MTJ2と第3のソース/ドレイン拡散層S/D3とが接続されている。
第2のソース/ドレイン拡散層S/D2上には、コンタクトC3が配置されている。このコンタクトC3により、第2のソース/ドレイン拡散層S/D2と下部電極層14−3とが接続されている。
尚、メモリセルのレイアウト及び断面図は、図2、図3(a)及び(b)に限定されない。例えば、第2のソース/ドレイン拡散層S/D2と第3のMTJ素子MTJ3との接続方法は、次のように変更することも可能である。
図4に示すように、第2のソース/ドレイン拡散層S/D2は、第2のビット線BL2下から第1のビット線BL1下まで第1及び第2のワード線WL1、WL2の延在方向(ここではY方向)に延長し、第1のビット線BL1下に設けられたコンタクトC3及び下部電極層14−3を介して第3のMTJ素子MTJ3に接続してもよい。この場合、第1乃至第3のソース/ドレイン拡散層S/D1、S/D2、S/D3からなる素子領域を上から見ると、凸型形状となっている。凸型形状の素子領域は、ビット線BLと平行な第1の部分とワード線WLと平行な第2の部分とを有する。メモリセルMC1を例に挙げると、第1の部分は第2のビット線BL2下に位置し、第2の部分は第1及び第2のワード線WL1、WL2間に位置する。
図5に示すように、第1及び第2のワード線WL1、WL2間に、例えばポリシリコン等からなる配線層15を形成してもよい。この配線層15は、第2のビット線BL2下から第1のビット線BL1下まで第1及び第2のワード線WL1、WL2の延在方向(ここではY方向)に延長される。ここで、配線層15は、半導体基板11上を這っており、第2のソース/ドレイン拡散層S/D2及び素子分離領域12に接している。第1及び第2のワード線WL1、WL2間の第1のビット線BL1下には、コンタクトC3が配置される。このコンタクトC3及び下部電極層14−3により、配線層15と第3のMTJ素子MTJ3とが接続される。
[1−3]MTJ素子
本発明の一実施形態に適用するMTJ素子は、その構造や形状などは制限なく、種々に変更可能である。
MTJ素子は、絶縁層を1層有するシングルジャンクション構造でもよいし、絶縁層を2層有するダブルジャンクション構造でもよい。このダブルジャンクション構造のMTJ素子は、第1の固定層と、第2の固定層と、第1及び第2の固定層間に設けられた記録層と、第1の固定層及び記録層間に設けられた第1の絶縁層と、第2の固定層及び記録層間に設けられた第2の絶縁層とを有する。
MTJ素子の平面形状は、図示する正方形に限定されない。例えば、MTJ素子の平面形状は、長方形、楕円、円、六角形、菱型、平行四辺形、十字型、ビーンズ型(凹型)等種々変更可能である。
MTJ素子における固定層及び記録層の磁化方向は、絶縁層の膜面に対して垂直方向に向く垂直磁化型でもよいし、絶縁層の膜面に対して平行方向に向く平行磁化型(面内磁化型)でもよい。
[2]書き込み方法
[2−1]スピン注入磁化反転技術による書き込み方法
本発明の一実施形態では、スピン注入磁化反転技術を用いたスピン注入書き込みを採用する。すなわち、MTJ素子の両端に電位差を印加して磁化反転閾値電流以上の書き込み電流を流すことで記録層の磁化方向を反転させ、書き込み電流の流れる向きに応じて固定層と記録層との相対的な磁化方向を平行又は反平行にする。
図6(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのスピン注入書き込みの説明図を示す。尚、本図では、MTJ素子における固定層及び記録層の磁化方向は、便宜的に膜面に対して平行方向を向いているが、膜面に対して垂直方向に向いていても勿論よい。
“1”データを書き込む場合、図6(a)に示すように、MTJ素子MTJの固定層Pから記録層Fの方向に電流Iを流す。すなわち、電子eを記録層F側から固定層P側へ注入する。この時、固定層Pの磁化方向とは逆方向のスピンを持つ電子は記録層Fによって固定層P側に反射する。この反射した電子と記録層F内の電子との交換相互作用によるスピン角運動量の移動によって記録層Fは磁化反転する。これにより、固定層P及び記録層Fの磁化は逆方向に向き反平行状態となる。この状態を“1”データと規定する。
一方、“0”データを書き込む場合、図6(b)に示すように、MTJ素子MTJの記録層Fから固定層Pの方向に電流Iを流す。すなわち、電子eを固定層P側から記録層F側へ注入する。この時、固定層Pはスピンフィルタとして働き、固定層Pの磁化方向とは逆方向のスピンを持つ電子は固定層P内を通過できず、結果として記録層Fには固定層Pの磁化方向と同方向のスピンを持つ電子のみが注入される。つまり、この場合、固定層Pはスピン注入源として働く。そして、“1”書き込みの場合と同様に、記録層Fに注入された電子と記録層F内の電子との交換相互作用によるスピン角運動量の移動によって記録層Fは磁化反転する。これにより、固定層P及び記録層Fの磁化は同じ方向に向き平行状態となる。この状態を“0”データと規定する。
[2−2]書き込み動作の概要
図7は、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの書き込み動作の概要を説明するための図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルの書き込み動作の概要について説明する。
図7に示すように、本発明の一実施形態では、1つのメモリセルMCが3つのMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3で構成されている。そして、ここでは、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3を有するセル部分をセル部Aと規定し、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3を有するセル部分をセル部Bと規定する。
このようなメモリセルMCへの書き込みは、セル部Aに対して書き込み電流Iw1Aを流す第1の書き込み動作と、セル部Bに対して書き込み電流Iw1Bを流す第2の書き込み動作と、メモリセル全体に書き込み電流Iw2を流す第3の書き込み動作とを有する。
第1の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオンにし、セル部Aの第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3に対して書き込み電流Iw1Aを流す。これにより、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3には、書き込み電流Iw1Aの向きに応じたデータが同時に書き込まれる(MTJ素子MTJ1とMTJ素子MTJ3とには、逆データが書き込まれる)。
第2の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオンにし、セル部Bの第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3に対して書き込み電流Iw1Bを流す。これにより、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3には、書き込み電流Iw1Bの向きに応じたデータが同時に書き込まれる(MTJ素子MTJ2とMTJ素子MTJ3とには、逆データが書き込まれる)。
第3の書き込み動作では、第1及び第2のトランジスタTr1、Tr2の両方のゲートをオンにし、メモリセル全体の第1乃至第3のMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3に対して書き込み電流Iw2を流す。この際、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2には書き込み電流Iw2の半分程度の分流電流(トランジスタのチャネル抵抗を無視すれば、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の抵抗比の逆数に応じた電流量)しか流れないため、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の記録層Fの磁化反転は起こらない。従って、第3のMTJ素子MTJ3のみに、書き込み電流Iw2の向きに応じたデータが書き込まれる。
上述する第1乃至第3の書き込み動作の順番は、第1及び第2の書き込み動作の一方を行い、次に、第1及び第2の書き込み動作の他方を行い、その後、第3の書き込み動作を行う。
これは、次の理由による。第1の書き込み動作では、第1のMTJ素子MTJ1に書き込むための書き込み電流Iw1Aが第3のMTJ素子MTJ3にも流れ、上述するように第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の両方にデータが書き込まれる。同様に、第2の書き込み動作では、第2のMTJ素子MTJ2に書き込むための書き込み電流Iw1Bが第3のMTJ素子MTJ3にも流れ、上述するように第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3の両方にデータが書き込まれる。従って、第3の書き込み動作により第3のMTJ素子MTJ3にデータを書き込んだ後に第1及び第2の書き込み動作を行うと、第1及び第2の書き込み動作時に書き込んだデータの組み合わせによっては,第3のMTJ素子MTJ3のデータが書き換わってしまう場合がある。又は、第1及び第2の書き込み動作によって第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2に同一データを書き込んだ場合、第3のMTJ素子MTJ3にもそれらと同じデータを書き込みたい場合は、第3の書き込み動作で第1及び第2の書き込み動作時の書き込み電流とは逆方向の書き込み電流を流して書き込み動作を行う必要がある。このため、第3の書き込み動作は、第1及び第2の書き込み動作を行った後に実行する。
尚、第1及び第2の書き込み動作は、どちらを先に実行してもよい。また、第3の書き込み動作は、例えば後述する書き込み方法の具体例2、3等を採用する場合は省略することも可能である。
[2−3]書き込み方法の具体例1
書き込み方法の具体例1は、1つのメモリセルMCに対して3回の書き込み動作を行う場合を含み、8レベルの書き込みを実現する方法である。
図8(a)乃至(h)は、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例1の説明図を示す。本図において、粗い点線矢印は1回目の書き込み動作を示し、細かい点線矢印は2回目の書き込み動作を示し、実線矢印は3回目の書き込み動作を示す。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例1について説明する。尚、ここでは、第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pがノードnに接続された回路を用いる。
図8(a)は、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pから記録層Fに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“1”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3にデータを書き込むための3回目の新たな書き込み動作は不要である。
図8(b)は、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fから固定層Pに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“0”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3にデータを書き込むための3回目の新たな書き込み動作は不要である。
図8(c)は、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pから記録層Fに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“1”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3にデータを書き込むための3回目の新たな書き込み動作は不要である。
図8(d)は、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fから固定層Pに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“0”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込むための3回目の新たな書き込み動作が行われる。この3回目の書き込み動作では、第1及び第2のトランジスタTr1、Tr2の両方のゲートをオン状態にし、第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw3を流す。これにより、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データが書き込まれる。
図8(e)は、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pから記録層Fに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“1”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込むための3回目の新たな書き込み動作が行われる。この3回目の書き込み動作では、第1及び第2のトランジスタTr1、Tr2の両方のゲートをオン状態にし、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw3を流す。これにより、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データが書き込まれる。
図8(f)は、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“0”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pから記録層Fに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“1”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3にデータを書き込むための3回目の新たな書き込み動作は不要である。
図8(g)は、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の記録層Fから固定層Pに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“0”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fから固定層Pに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“0”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3にデータを書き込むための3回目の新たな書き込み動作は不要である。
図8(h)は、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データ、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データ、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込む場合の例である。このような書き込みは、次のような順序で行われる。まず、1回目の書き込み動作では、第1のトランジスタTr1のゲートをオン状態にし、第1のMTJ素子MTJ1の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw1を流す。これにより、第1のMTJ素子MTJ1の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第1のMTJ素子MTJ1に“1”データが書き込まれる。次に、2回目の書き込み動作では、第2のトランジスタTr2のゲートをオン状態にし、第2のMTJ素子MTJ2の固定層Pから記録層Fに書き込み電流Iw2を流す。これにより、第2のMTJ素子MTJ2の固定層P及び記録層Fの磁化は反平行状態となり、第2のMTJ素子MTJ2に“1”データが書き込まれる。ここで、書き込み電流Iw2は、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fから固定層Pに流れる。従って、2回目の書き込み動作が終わった段階で、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態となるため、第3のMTJ素子MTJ3には“0”データが書き込まれている。このため、本例においては、第3のMTJ素子MTJ3にデータを書き込むための3回目の新たな書き込み動作は不要である。
尚、図8(d)において、書き込み電流Iw3は、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の記録層Fから固定層Pにも流れる。同様に、図8(e)において、書き込み電流Iw3は、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の固定層Pから記録層Fにも流れる。しかし、各MTJ素子MTJ1、MTJ2にはスピン注入磁化反転が起こり得る電流密度の半分程度の電流しか流れないため、MTJ素子MTJ1、MTJ2の記録層Fの磁化反転は起こらない。
[2−4]書き込み方法の具体例2
書き込み方法の具体例1では、第1のMTJ素子MTJ1及び第2のMTJ素子MTJ2に対してそれぞれ書き込み動作を行うと、2回目の書き込み動作により第1のMTJ素子MTJ1又は第2のMTJ素子MTJ2に書き込まれたデータと逆のデータが第3のMTJ素子MTJ3に書き込まれる。
そこで、書き込み方法の具体例2では、これを利用して、第3のMTJ素子MTJ3に書き込むデータが第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の少なくとも一方と逆のデータである場合には、第3のMTJ素子MTJ3と逆のデータを書き込むための書き込み動作を第3のMTJ素子MTJ3への書き込み動作と兼用する。従って、第3のMTJ素子MTJ3に書き込むべきデータの極性によって第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の書き込み動作の順番を決定すればよい。これにより、書き込み方法の具体例2では、書き込み動作はいずれの場合も2回となる。
尚、書き込み方法の具体例2では、第1乃至第3のMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3を全て同じデータに書き込む場合(図8(d)及び(e)のケース)は含まれない。従って、書き込み方法の具体例2は、6レベルの書き込みを実現する方法である。
図9(a)乃至(f)は、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例2の説明図を示す。本図において、粗い点線矢印は1回目の書き込み動作を示し、細かい点線矢印は2回目の書き込み動作を示す。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例2について説明する。
図9(a)は、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込むにあたり、この逆の“0”データを書き込む第2のMTJ素子MTJ2への書き込み動作を2回目に行う例である。この例では、2回目の書き込み動作が、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3への書き込みとして兼用される。本例の詳細は、図8(a)と同様の書き込み動作であるため説明は省略する。尚、第1のMTJ素子MTJ1に対しても“0”データの書き込み動作が行われるため、第1のMTJ素子MTJ1の書き込み動作を2回目にしても第3のMTJ素子3に“1”データを書き込むことは可能である。
図9(b)は、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込むにあたり、この逆の“1”データを書き込む第2のMTJ素子MTJ2への書き込み動作を2回目に行う例である。この例では、2回目の書き込み動作が、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3への書き込みとして兼用される。本例の詳細は、図8(b)と同様の書き込み動作であるため説明は省略する。
図9(c)は、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込むにあたり、この逆の“0”データを書き込む第2のMTJ素子MTJ2への書き込み動作を2回目に行う例である。この例では、2回目の書き込み動作が、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3への書き込みとして兼用される。本例の詳細は、図8(c)と同様の書き込み動作であるため説明は省略する。
図9(d)は、第3のMTJ素子MTJ3に“1”データを書き込むにあたり、この逆の“0”データを書き込む第1のMTJ素子MTJ1への書き込み動作を2回目に行う例である。この例では、2回目の書き込み動作が、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3への書き込みとして兼用される。本例の詳細は、図8(f)と同様の書き込み動作であるため説明は省略する。
図9(e)は、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込むにあたり、この逆の“1”データを書き込む第1のMTJ素子MTJ1への書き込み動作を2回目に行う例である。この例では、2回目の書き込み動作が、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3への書き込みとして兼用される。本例の詳細は、図8(g)と同様の書き込み動作であるため説明は省略する。
図9(f)は、第3のMTJ素子MTJ3に“0”データを書き込むにあたり、この逆の“1”データを書き込む第2のMTJ素子MTJ2への書き込み動作を2回目に行う例である。この例では、2回目の書き込み動作が、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3への書き込みとして兼用される。本例の詳細は、図8(h)と同様の書き込み動作であるため説明は省略する。尚、第1のMTJ素子MTJ1に対しても“1”データの書き込み動作が行われるため、第1のMTJ素子MTJ1の書き込み動作を2回目にしても第3のMTJ素子3に“0”データを書き込むことは可能である。
尚、書き込み方法の具体例1、2では、第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pが共有ノードnに接続されている回路構成を例に挙げて説明した。つまり、第1又は第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の2回目の書き込み動作により書き込まれたデータと逆のデータが第3のMTJ素子MTJ3に書き込まれるケースである。しかし、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fを共有ノードnに接続することも可能である。この場合は、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の2回目の書き込み動作により書き込まれたデータと同じデータが第3のMTJ素子MTJ3に書き込まれるようになる。
[2−5]書き込み方法の具体例3
書き込み方法の具体例3では、第3のMTJ素子MTJ3は、第1のMTJ素子MTJ1又は第2のMTJ素子MTJ2のうち最後に書き込み動作が行われたMTJ素子の逆極性データを保持する複製(レプリカ)素子として働く。このような書き込み方法の具体例3は、記憶できるデータ量は2ビット(4値)であり従来と同じであるが、後述するように2ビットのデータを1回の読み出し動作で読み出すことが可能である、という利点がある。
図10(a)乃至(d)は、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例3の説明図を示す。本図において、粗い点線矢印は1回目の書き込み動作を示し、細かい点線矢印は2回目の書き込み動作を示す。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例3について説明する。但し、各図の動作は、図8(a)乃至(c)、(h)とそれぞれ同様の動作であるため説明は省略する。
図10(a)乃至(d)に示すように、具体例3では、第3のMTJ素子MTJ3は、2回目の書き込み動作が行われた第2のMTJ素子MTJ2の逆データ素子として機能するように、具体例1等のように第3のMTJ素子MTJ3の固定層Pがノードnに接続している。
具体例3の書き込み方法では、1つのメモリセルMCにおいて、1回目は第1のMTJ素子MTJ1に対して書き込み動作を行い、2回目は第2のMTJ素子MTJ2に対して書き込み動作を行う、というように第1のMTJ素子MTJ1と第2のMTJ素子MTJ2への書き込み動作の順序を決めておく。
この順序の場合、2回目の書き込み動作を行うことで、書き込み電流Iw2の作用により、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fの磁化は平行状態又は反平行状態となる。この第3のMTJ素子MTJ3の磁化状態は、本例の場合、第2のMTJ素子MTJ2と常に逆の磁化状態となる。つまり、第2のMTJ素子MTJ2の磁化が平行状態(“0”データ)のときは第3のMTJ素子MTJ3の磁化は反平行状態(“1”データ)となり、第2のMTJ素子MTJ2の磁化が反平行状態(“1”データ)のときは第3のMTJ素子MTJ3の磁化は平行状態(“0”データ)となる。このように、第3のMTJ素子MTJ3は、2回目の書き込み動作が行われた第2のMTJ素子MTJ2の逆極性データを保持する複製素子として機能する。
尚、1回目を第2のMTJ素子MTJ2へ書き込み、2回目を第1のMTJ素子MTJ1へ書き込む、という順序にすることも勿論可能である。
また、第3のMTJ素子MTJ3に第1又は第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2と同じ極性データが書き込まれるように、第3のMTJ素子MTJ3の固定層P及び記録層Fに流れる電流方向を第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2の固定層P及び記録層Fに流れる電流方向と同じにすることも可能である。すなわち、第3のMTJ素子MTJ3の記録層Fをノードnに接続し、固定層Pをビット線に接続してもよい。
[3]読み出し方法
[3−1]トンネル磁気抵抗効果による読み出し方法
本発明の一実施形態では、トンネル磁気抵抗効果(Tunneling Magneto Resistive Effect)を用いた読み出しを採用する。
MTJ素子MTJは、固定層P及び記録層Fの磁化の方向が平行になった場合と反平行になった場合とでトンネル電流の大きさが変わる、トンネル磁気抵抗効果を有する。
MTJ素子MTJの固定層P及び記録層Fの磁化が反平行状態(“1”データ)の場合、MTJ素子MTJは高抵抗となる(図6(a))。一方、MTJ素子MTJの固定層P及び記録層Fの磁化が平行状態(“0”データ)の場合、MTJ素子MTJは低抵抗となる(図6(b))。つまり、MTJ素子MTJは、記録層Fと固定層Pの相対的な磁化方向に応じて低抵抗状態Rpと高抵抗状態Rapとの2つの状態をとる。そこで、MTJ素子MTJに読み出し電流を流し、MTJ素子MTJの抵抗値を読み出し、“1”、“0”データの判別が行われる。
[3−2]読み出し動作の概要
図11は、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの読み出し動作の概要を説明するための図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し動作の概要について説明する。
図11に示すように、本発明の一実施形態では、1つのメモリセルMCは、3つのMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3で構成されるため、2の情報量を持つ。そして、ここでは、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3を有するセル部分をセル部Aと規定し、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3を有するセル部分をセル部Bと規定する。
このようなメモリセルMCのデータは、次のように読み出される。セル部Aに対して読み出し電流IrAを流すことで、MTJ素子MTJ1、MTJ3のデータを同時に読み出すことができる。セル部Bに対して読み出し電流IrBを流すことで、MTJ素子MTJ2、MTJ3のデータを同時に読み出すことができる。すなわち、メモリセルMCの2のデータを、2回のみの読み出し動作で読み出すことができる。
具体的には、ビット線BL<t>、BL<c>の一方(本例ではBL<c>)を接地電位等の固定電位に設定し、その後、2つの読み出しワード線RWL<odd>、RWL<even>をそれぞれ1回ずつ活性化させる。
ここで、読み出しワード線RWLの1回の活性化において、2つのMTJ素子(MTJ1とMTJ3又はMTJ2とMTJ3)が選択され、2のデータ、すなわち4値のデータが読み出される。例えば、読み出しワード線RWL<odd>が活性化された場合は第1のMTJ素子MTJ1と第3のMTJ素子MTJ3のデータが一度に読み出され、読み出しワード線RWL<even>が活性化された場合は第2のMTJ素子MTJ2と第3のMTJ素子MTJ3のデータが一度に読み出される。
尚、この時の読み出し方法に関しては、定電圧をメモリセルMCに印加して電流にてデータ(つまりメモリセルMCの抵抗値)を読み出しても、定電流をメモリセルMCに流して電圧にてデータを読み出しても、どちらでも構わない。
[3−3]データ判別の原理
本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し方法では、1回の読み出し動作でセル部A又はセル部Bの2つのMTJ素子のデータが読み出される。そして、読み出し信号量、つまりセル部A又はセル部B内の合成抵抗値が書き込みデータに応じて異なることを利用して、データの判別が行われる。
ここで、本例では、セル部A又はセル部B内の合成抵抗値は、2つのMTJ素子の直列接続の合成抵抗だけでなく、2つのMTJ素子にさらにメモリセルトランジスタを加えた直列接続の合成抵抗を意味する。さらに、このメモリセルトランジスタの抵抗は、ソース側のMTJ素子の抵抗値と読み出し電流の積に応じてソース電位が上昇した状態でのトランジスタのON抵抗を意味する。つまり、本例の読み出し動作では、ソース側のMTJ素子の抵抗値に応じてトランジスタのゲート/ソース間の電位差Vgsとソース/基板(ウェル)間の電位差Vbsが異なり、それに伴う基板バイアス効果とゲート/ソース間の電位差Vgsの減少により、トランジスタのON抵抗(チャネル抵抗)が変化することを利用する。
図12は、本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し動作におけるデータ判別方法の説明図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し動作におけるデータ判別の原理について説明する。尚、ここでは、図11のセル部Aを例に挙げてデータ判別の原理を説明するが、図11のセル部Bも同様の原理でデータの判別が可能である。
図12に示すように、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は、記録層Fと固定層Pの相対的な磁化方向に応じて低抵抗状態Rpと高抵抗状態Rapの2つの状態をとる。本例では、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の両方が高抵抗状態Rapのときを“3”状態と規定し、第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態Rapで第3のMTJ素子MTJ3が低抵抗状態Rpのときを“2”状態と規定し、第1のMTJ素子MTJ1が低抵抗状態Rpで第3のMTJ素子MTJ3が高抵抗状態Rapのときを“1”状態と規定し、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の両方が低抵抗状態Rpのときを“0”状態と規定する。
ここで、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の抵抗値だけを考えると、“3”状態と“2”状態での第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の合成抵抗は(Rap−Rp)だけ異なり、“1”状態と“0”状態での第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の合成抵抗は(Rap−Rp)だけ異なる。もちろん、“3”状態と“0”状態での第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の合成抵抗も異なる。従って、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の抵抗値だけを参照することで、“3”状態と“2”状態は区別でき、“1”状態と“0”状態も区別でき、“3”状態と“0”状態も区別できる。
しかし、“2”状態と“1”状態での第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の合成抵抗を比較した場合、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の抵抗値だけを参照すると、どちらも(Rap+Rp)である。このため、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の抵抗値だけでは“2”状態と“1”状態の区別ができない。
そこで、本発明の一実施形態に係る読み出し方法では、メモリセルトランジスタに注目する。すなわち、第1のMTJ素子MTJ1に接続されるトランジスタTr1の第1のMTJ素子MTJ1側のノード(ここでは、ソースノードと称す)nsの電位が第1のMTJ素子MTJ1の抵抗値に応じて異なることを利用する。
例えば、第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態Rapの場合はソースノードnsの電位は高くなり、第1のMTJ素子MTJ1が低抵抗状態Rpの場合はソースノードnsの電位は第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態の場合に比べて低くなる。つまり、第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態Rapの場合は、ソース/基板(ウェル)間の電位差Vbsの絶対値が大きくなるために閾値電圧はVth[+]と高くなり、加えて、ゲート/ソース間の電位差Vgsは小さくなるためにチャネル抵抗は大きくなる。一方、第1のMTJ素子MTJ1が低抵抗状態Rpの場合は、ソース/基板(ウェル)間の電位差Vbsの絶対値が第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態の場合に比べて小さくなるために閾値電圧は第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態の場合に比べて低くなってVth[−]になり、加えて、ゲート/ソース間の電位差Vgsは第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態の場合に比べて大きくなるためにチャネル抵抗は第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態の場合に比べて小さくなる。
従って、第1のMTJ素子MTJ1が高抵抗状態Rapである“2”状態の場合、トランジスタTr1の閾値電圧Vth[+]は高くなり、第1のMTJ素子MTJ1が低抵抗状態Rpである“1”状態の場合、トランジスタTr1の閾値電圧Vth[−]は低くなる。
これらの効果により、トランジスタTr1を考慮に入れた場合、“2”状態におけるメモリセルMC全体の抵抗値は(Rp+Vth[+]+Rap)となるのに対し、“1”状態におけるメモリセルMC全体の抵抗値は(Rap+Vth[−]+Rp)となる。このため、“2”状態と“1”状態での第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3とトランジスタTr1の合成抵抗は(Vth[+]−Vth[−])だけ異なる。従って、“2”状態と“1”状態を区別することができ、“0”〜“3”状態の4値データを読み出すことが可能となる。
尚、本例では、第1のMTJ素子MTJ1に繋がるビット線BL<c>を接地電位に固定するため、第1のMTJ素子MTJ1の抵抗値によってトランジスタのチャネル抵抗が変化することを利用するが、これに限定されない。すなわち、第3のMTJ素子MTJ3に繋がるビット線BL<t>を接地電位に固定した場合は、トランジスタTr1の第3のMTJ素子MTJ3側のノード(ここでは、ドレインノードと称す)ndの電位が第3のMTJ素子MTJ3の抵抗値に応じて異なることを利用する。
図13は、本発明の一実施形態に係る読み出し動作における“0”〜“3”状態の読み出し信号の波形図を示す。以下に、“0”〜“3”状態によって読み出し信号量が異なることについて説明する。尚、読み出し信号は電流でも電位でもどちらでもよい。
図13に示すように、読み出し信号量は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3における“0”〜“3”状態によって異なり、“0”、“1”、“2”、“3”の順で序々に大きくなっている。
ここで、実際の読み出し動作を考えた場合、後述するようなセンスアンプ動作を考慮すると、“2”状態と“1”状態の読み出し信号量の差は、“3”状態と“2”状態又は“1”状態と“0”状態の読み出し信号量の差と同等かそれ以上であることが望ましい。
尚、前述したように、“3”状態と“2”状態又は“1”状態と“0”状態の読み出し信号量の差(以後dV32、dV10と表記)は、MTJ素子の高抵抗状態Rapと低抵抗状態Rpの差(Rap−Rp=(1+MR)Rp−Rp=RpMR)で決まる。一方、“2”状態と“1”状態の読み出し信号量の差(以後dV21と表記)は、トランジスタTrの閾値電圧とチャネル抵抗で決まる。
信号量の差dV21を増加させる手段としては、次の2つの手段が挙げられる。第1の手段は、メモリセルトランジスタTrに負の基板バイアス電位を印加する方法である。これにより、基板バイアス効果が加速され、チャネル抵抗は更に増大し、信号量の差dV21も増加する。第2の手段は、読み出しワード線RWLの活性化時の電位を従来よりも低下させる手段である。例えば、読み出しワード線RWLを活性化する時の電位は、電源電位よりも低くする。これにより、ゲート/ソース間の電位差Vgsが小さくなり、信号量の差dV21は増加する。尚、第1の手段と第2の手段を併用することで、更に信号量の差dV21の増加が可能となると共に、信号量の差dV21の設定の容易性が高まり、設計の容易性が高くなる。
[3−4]読み出し信号とデータとの関係
図14は、本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し動作の結果図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し動作の結果について、読み出し信号とデータとの関係をもとに説明する。
図14に示すように、1つのメモリセルMCに対して読み出し動作を行うことで、2=8パターン(Data0〜7)のデータが読み出される。この読み出し動作は、2回行われ、図11の読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部A(MTJ1とMTJ3)のデータを読み出す動作と図11の読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部B(MTJ2とMTJ3)のデータを読み出す動作である。
Data0の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“0”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“0”状態となった場合である。このケースは、第1乃至第3のMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3は、全て低抵抗状態Rp(“0”データ)である。
Data1の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“1”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“1”状態となった場合である。このケースは、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2は低抵抗状態Rp(“0”データ)であり、第3のMTJ素子MTJ3は高抵抗状態Rap(“1”データ)である。
Data2の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“0”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“2”状態となった場合である。このケースは、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は低抵抗状態Rp(“0”データ)であり、第2のMTJ素子MTJ2は高抵抗状態Rap(“1”データ)である。
Data3の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“1”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“3”状態となった場合である。このケースは、第1のMTJ素子MTJ1は低抵抗状態Rp(“0”データ)であり、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3は高抵抗状態Rap(“1”データ)である。
Data4の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“2”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“0”状態となった場合である。このケースは、第1のMTJ素子MTJ1は高抵抗状態Rap(“1”データ)であり、第2及び第3のMTJ素子MTJ2、MTJ3は低抵抗状態Rp(“0”データ)である。
Data5の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“3”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“1”状態となった場合である。このケースは、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は高抵抗状態Rap(“1”データ)であり、第2のMTJ素子MTJ2は低抵抗状態Rp(“0”データ)である。
Data6の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“2”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“2”状態となった場合である。このケースは、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2は高抵抗状態Rap(“1”データ)であり、第3のMTJ素子MTJ3は低抵抗状態Rp(“0”データ)である。
Data7の例は、次のような場合である。すなわち、読み出しワード線RWL<odd>を活性化してセル部Aのデータを読み出した結果、読み出し信号が“3”状態となり、読み出しワード線RWL<even>を活性化してセル部Bのデータを読み出した結果、読み出し信号が“3”状態となった場合である。このケースは、第1乃至第3のMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3は、全て高抵抗状態Rap(“1”データ)である。
尚、定電圧印加/電流読み出しの場合は、抵抗値がH(Rap)の場合にIsigは小さくなり、抵抗値がL(Rp)の場合にIsigは大きくなる。つまり、抵抗値と読み出し信号(電流)の大きさは、反比例の関係になる。一方、定電流/電圧読み出しの場合は、抵抗値と読み出し信号(Vsig:電圧)は、比例関係になる。
以上、上述した本発明の一実施形態に係る読み出し動作では、メモリセルMC内に含まれる第1乃至第3のMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3が全て同じ特性を持つように作成された場合を考えた。例えば、第1乃至第3のMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3のMR比(抵抗値の最大値と最小値の抵抗比)、第1乃至第3のMTJ素子MTJ1、MTJ2、MTJ3の低抵抗状態(磁化方向が平行状態)のとき抵抗値Rp又は高抵抗状態(磁化方向が反平行状態)のときの抵抗値Rap等が同じである。しかし、これに限定されない。例えば、特開2003−229547号公報に開示されているように、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2は同じ抵抗値にし、第3のMTJ素子MTJ3の抵抗値と第1のMTJ素子MTJ1の抵抗値とを異なるもの(例えば一方の抵抗値を2倍)にしてもよい。この場合、第1のMTJ素子MTJ1の抵抗値によってメモリセルトランジスタTr1の閾値電圧及びチャネル抵抗が変化する効果を利用しなくとも、信号量の差dV21は読み出し動作に十分なだけ確保できることになる。但し、第1及び第2のMTJ素子MTJ1、MTJ2と第3のMTJ素子MTJ3とで異なるプロセス工程が必要となるため、ロット工期の増大やプロセスコストの増加を許容する必要がある。
[4]読み出し回路
[4−1]センスアンプの参照電位
図15は、本発明の一実施形態に係る読み出し回路において、センスアンプの2入力となる読み出し信号(電位)と参照用電位との関係図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係る読み出し回路において、センスアンプの2入力となる読み出し信号(電位)と参照用電位との関係について説明する。
図15において、“0”〜“3”状態の読み出し信号はセンスアンプの入力信号となり、参照電位VREF10、VREF21、VREF32はセンスアンプで用いる参照用電位となる。
そして、“1”状態と“0”状態の読み出し信号に対して参照電位VREF10が設定され、“2”状態と“1”状態の読み出し信号に対して参照電位VREF21が設定され、“3”状態と“2”状態の読み出し信号に対して参照電位VREF32が設定されている。ここで、参照電位VREF10は“1”状態と“0”状態の読み出し信号の中間の電位であることが望ましく、参照電位VREF21は“2”状態と“1”状態の読み出し信号の中間の電位であることが望ましく、参照電位VREF32は“3”状態と“2”状態の読み出し信号の中間の電位であることが望ましい。
尚、参照電位VREF21は、上位ビットの信号(表中U)を検出するための参照電位であり、参照電位VREF32、VREF10は、下位ビットの信号(表中L)を検出するための参照電位である。
[4−2]読み出し回路の具体例1
具体例1の読み出し回路は、上位ビット判定用に1つ、下位ビット判定用に2つのセンスアンプを有し、下位ビット判定用センスアンプの出力信号が上位ビット判定用センスアンプの出力信号に応じて選択される出力選択型の例である。
図16は、本発明の一実施形態に係るメモリセルに適用する読み出し回路の具体例1の回路図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係る読み出し回路の具体例1について説明する。
図16に示すように、ビット線BL<t>、BL<c>には、読み出し時に所定のビット線BL<t>、BL<c>を選択するための例えばトランジスタからなるスイッチ回路(トランスファーゲート)RSW1、RSW2がそれぞれ接続されている。スイッチ回路RSW1には、メモリセルMCのデータを読み出すための読み出し回路RC1が接続されている。読み出し回路RC1は、センスアンプS/A1、S/A2、S/A3と、定電流源CCと、スイッチ回路(トランスファーゲート)SW1、SW2、SW3とを有している。ここで、センスアンプS/A1は上位ビット判定用として用いられ、センスアンプS/A2、S/A3は下位ビット判定用として用いられる。
定電流源CCはスイッチ回路SW1の電流経路の一端に接続され、このスイッチ回路SW1の電流経路の他端はノードnr1に接続されている。このノードnr1には、スイッチ回路RSW1を介して、ビット線BL<t>が接続されている。
センスアンプS/A1、S/A2、S/A3の第1の入力端子(+)は、全てノードnr1に接続されている。従って、定電流源CCから供給された定電流をメモリセルMCに流し、電流―電圧変換された読み出し信号がセンスアンプS/A1、S/A2、S/A3に入力される。一方、センスアンプS/A1、S/A2、S/A3の第2の入力端子(−)には、参照電位VREF21、VREF32、VREF10がそれぞれ入力される。
下位ビット判定用の2つのセンスアンプS/A2、S/A3の出力端子は、スイッチ回路SW2、SW3に接続されている。このスイッチ回路SW2、SW3をつなぐノードnr2には、上位ビット判定用のセンスアンプS/A1の出力端子が接続されている。従って、センスアンプS/A1の上位ビットの出力信号(U)に応じて、スイッチ回路SW2、SW3のどちらか一方が選択され、下位ビットの信号(L)が出力される。
ここで、本例の場合、スイッチ回路SW2、SW3のオン/オフは、上位ビットの出力信号(U)が“1”データの場合はスイッチ回路SW2がオンし、上位ビットの出力信号(U)が“0”データの場合はスイッチ回路SW3がオンするように、設定されている。
以上のように、具体例1では、センスアンプS/A1の上位ビットの出力信号(U)に応じて、センスアンプS/A2、S/A3の下位ビットの出力信号(L)が選択される、出力選択型の読み出し回路RC1になっている。
この出力選択型の読み出し回路RC1を用いた読み出し動作を以下に説明する。ここでは、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の信号を読み出す場合を例に挙げる。尚、第1のMTJ素子MTJ1の信号を上位ビット信号(U)、第3のMTJ素子MTJ3の信号を下位ビット信号(L)と割り当てる。
まず、ビット線BL<c>が例えば接地電位に設定される。読み出しワード線RWL<odd>が選択され、トランジスタTr1がオンとなる。スイッチ回路RSW1、SW1をオンにし、定電流源CCからメモリセルMCへ読み出し電流Iが供給される。この読み出し電流Iは第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3に流れ、電流―電圧変換された読み出し信号SがセンスアンプS/A1、S/A2、S/A3にそれぞれ入力される。
ここで、センスアンプS/A1では、上位ビットである第1のMTJ素子MTJ1のデータが判別される。すなわち、読み出し信号Sが参照電位VREF21より大きい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“3”状態又は“2”状態であるため、第1のMTJ素子MTJ1は“1”データであると判断される。一方、読み出し信号Sが参照電位VREF21より小さい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“1”状態又は“0”状態であるため、第1のMTJ素子MTJ1は“0”データであると判断される。このような判断に基づく信号(U)が、読み出し回路RC1の第1の出力信号として、センスアンプS/A1の出力端子から出力される。
第1のMTJ素子MTJ1が“1”データ(例えば“H”状態)である場合、上位ビットの出力信号(U)によりスイッチ回路SW2が導通状態となり、センスアンプS/A2の判断結果が出力される。ここで、センスアンプS/A2では、下位ビットである第3のMTJ素子MTJ3のデータが判別される。すなわち、読み出し信号Sが参照電位VREF32より大きい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“3”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“1”データであると判断される。一方、読み出し信号Sが参照電位VREF32より小さい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“2”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“0”データであると判断される。このような判断に基づく信号(L)が、読み出し回路RC1の第2の出力信号として、センスアンプS/A2の出力端子からスイッチ回路SW2を介して出力される。
第1のMTJ素子MTJ1が“0”データ(例えば“L”状態)である場合、上位ビットの出力信号(U)によりスイッチ回路SW3が導通状態となり、センスアンプS/A3の判断結果が出力される。ここで、センスアンプS/A3では、下位ビットである第3のMTJ素子MTJ3のデータが判別される。すなわち、読み出し信号Sが参照電位VREF10より大きい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“1”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“1”データであると判断される。一方、読み出し信号Sが参照電位VREF10より小さい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“0”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“0”データであると判断される。このような判断に基づく信号(L)が、読み出し回路RC1の第2の出力信号として、センスアンプS/A3の出力端子からスイッチ回路SW3を介して出力される。
[4−3]読み出し回路の具体例2
具体例2の読み出し回路は、上位ビット判定用に1つ、下位ビット判定用に1つのセンスアンプを有し、下位ビット判定用センスアンプの参照信号が上位ビット判定用センスアンプの出力信号に応じて選択される入力選択型の例である。この具体例2は、上述した3つのセンスアンプを有する具体例1と比べて、センスアンプを2つに減らすことができるため、チップ面積が縮小できる等の効果がある。
図17は、本発明の一実施形態に係るメモリセルに適用する読み出し回路の具体例2の回路図を示す。以下に、本発明の一実施形態に係る読み出し回路の具体例2について説明する。
図17に示すように、具体例2において、上記具体例1と異なる点は、下位ビット判定用のセンスアンプS/A2が1つであり、このセンスアンプS/A2の参照信号は上位ビットの信号(U)に応じて選択されている点である。
すなわち、具体例2の読み出し回路RC2は、センスアンプS/A1、S/A2と、定電流源CCと、スイッチ回路SW1、SW2、SW3とを有している。ここで、センスアンプS/A1は上位ビット判定用として用いられ、センスアンプS/A2は下位ビット判定用として用いられる。
センスアンプS/A1、S/A2の第1の入力端子(+)は、全てノードnr1に接続されている。従って、定電流源CCから供給された定電流をメモリセルMCに流し、電流―電圧変換された読み出し信号がセンスアンプS/A1、S/A2に入力される。センスアンプS/A1の第2の入力端子(−)には、参照電位VREF21が入力される。センスアンプS/A2の第2の入力端子(−)には、スイッチ回路SW2、SW3に接続されており、スイッチ回路SW2、SW3のオン/オフに応じて参照電位VREF32、VREF10のいずれか一方が入力される。
スイッチ回路SW2、SW3をつなぐノードnr2には、上位ビット判定用のセンスアンプS/A1の出力端子が接続されている。従って、センスアンプS/A1の上位ビットの出力信号(U)に応じて、スイッチ回路SW2、SW3のどちらか一方が選択され、参照電位VREF32、VREF10のいずれか一方がセンスアンプS/A2の第2の入力端子(−)に入力される。
ここで、本例の場合、スイッチ回路SW2、SW3のオン/オフは、上位ビットの出力信号(U)が“1”データの場合はスイッチ回路SW2がオンし、上位ビットの出力信号(U)が“0”データの場合はスイッチ回路SW3がオンするように、設定されている。
以上のように、具体例2では、センスアンプS/A1の上位ビットの出力信号(U)に応じて、センスアンプS/A2の入力信号(−)が選択される、入力選択型の読み出し回路RC2になっている。
この入力選択型の読み出し回路RC2を用いた読み出し動作を以下に説明する。ここでは、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3の信号を読み出す場合を例に挙げる。尚、第1のMTJ素子MTJ1の信号を上位ビット信号(U)、第3のMTJ素子MTJ3の信号を下位ビット信号(L)と割り当てる。
まず、ビット線BL<c>が例えば接地電位に設定される。読み出しワード線RWL<odd>が選択され、トランジスタTr1がオンとなる。スイッチ回路RSW1、SW1をオンにし、定電流源CCからメモリセルMCへ読み出し電流Iが供給される。この読み出し電流Iは第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3に流れ、電流―電圧変換された読み出し信号SがセンスアンプS/A1、S/A2にそれぞれ入力される。
ここで、センスアンプS/A1では、上位ビットである第1のMTJ素子MTJ1のデータが判別される。すなわち、読み出し信号Sが参照電位VREF21より大きい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“3”状態又は“2”状態であるため、第1のMTJ素子MTJ1は“1”データであると判断される。一方、読み出し信号Sが参照電位VREF21より小さい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“1”状態又は“0”状態であるため、第1のMTJ素子MTJ1は“0”データであると判断される。このような判断に基づく信号(U)が、読み出し回路RC2の第1の出力信号として、センスアンプS/A1の出力端子から出力される。
第1のMTJ素子MTJ1が“1”データ(例えば“H”状態)である場合、上位ビットの出力信号(U)によりスイッチ回路SW2が導通状態となり、センスアンプS/A2の第2の入力端子(−)に参照電位VREF32が入力される。そして、センスアンプS/A2では、下位ビットである第3のMTJ素子MTJ3のデータが判別される。すなわち、読み出し信号Sが参照電位VREF32より大きい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“3”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“1”データであると判断される。一方、読み出し信号Sが参照電位VREF32より小さい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“2”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“0”データであると判断される。このような判断に基づく信号(L)が、読み出し回路RC2の第2の出力信号として、センスアンプS/A2の出力端子から出力される。
第1のMTJ素子MTJ1が“0”データ(例えば“L”状態)である場合、上位ビットの出力信号(U)によりスイッチ回路SW3が導通状態となり、センスアンプS/A2の第2の入力端子(−)に参照電位VREF10が入力される。そして、センスアンプS/A2では、下位ビットである第3のMTJ素子MTJ3のデータが判別される。すなわち、読み出し信号Sが参照電位VREF10より大きい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“1”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“1”データであると判断される。一方、読み出し信号Sが参照電位VREF10より小さい場合は、第1及び第3のMTJ素子MTJ1、MTJ3は図15の“0”状態であるため、第3のMTJ素子MTJ3は“0”データであると判断される。このような判断に基づく信号(L)が、読み出し回路RC2の第2の出力信号として、センスアンプS/A2の出力端子から出力される。
尚、具体例2では、上位ビット判定用のセンスアンプS/A1が動作し、その判定が確定し、選択された参照電位VREF32又はVREF10が下位ビット判定用のセンスアンプS/A2に転送された後に、下位ビット判定用のセンスアンプS/A2が活性化されることが望ましい。つまり、上位ビット判定用のセンスアンプS/A1の活性化信号と下位ビット判定用のセンスアンプS/A2の活性化信号を異なる信号とし、センスアンプS/A1が動作した後にセンスアンプS/A2が動作するように制御することが望ましい。
具体例1及び具体例2においては、メモリセルトランジスタTr1、Tr2の基板バイアス電位は、接地電位よりも電位の調整が容易なことから負電位に設定した場合の例を示したが、接地電位に設定することも可能である。
[5]効果
上記本発明の一実施形態に係るスピン注入型磁気ランダムアクセスメモリによれば、1メモリセルは2T+3MTJで構成され、その中に3ビット(2=8値)の情報を記憶する。この2T+3MTJ型のメモリセルの面積は16Fとなる。従って、実質的に1ビットあたりのメモリセルサイズは、16F/3、すなわち約5.3Fとなる。このため、従来のメモリセルサイズ(8F)と比べて、単位ビット数あたりのメモリセルサイズを約33.3%縮小することができる。これにより、チップ面積を縮小でき、低コストかつ大容量のスピン注入型MRAMが実現できる。
上記本発明の一実施形態に係るスピン注入型磁気ランダムアクセスメモリの書き込み動作によれは、2T+3MTJ構成のメモリセルの3つのMTJ素子に、それぞれ別のデータを書き込むことが可能になる。
上記本発明の一実施形態に係るスピン注入型磁気ランダムアクセスメモリの読み出し動作によれは、1回の読み出し動作で2ビットの情報を同時に読み出すことが可能あり、2回の読み出し動作で3ビットの情報を読み出すことが可能である。従って、従来と同じメモリセルサイズで高速な読み出し動作を実現することができる。
その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルの等価回路図。 本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルのレイアウト図。 図3(a)は、図2のIIIA−IIIA線に沿った断面図、図3(b)は、図2のIIIB−IIIB線に沿った断面図。 本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルの断面図。 本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルの断面図。 図6(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリのスピン注入書き込みの説明図。 本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの書き込み動作の概要を説明するための図。 図8(a)乃至(h)は、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例1の説明図。 図9(a)乃至(f)は、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例2の説明図。 図10(a)乃至(d)は、本発明の一実施形態に係るメモリセルへの書き込み方法の具体例3の説明図。 本発明の一実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの読み出し動作の概要を説明するための図。 本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し動作におけるデータ判別方法の説明図。 本発明の一実施形態に係る読み出し動作における“0”〜“3”状態の読み出し信号の波形図。 本発明の一実施形態に係るメモリセルの読み出し動作の結果図。 本発明の一実施形態に係る読み出し回路において、センスアンプの2入力となる読み出し信号(電位)と参照用電位との関係図。 本発明の一実施形態に係るメモリセルに適用する読み出し回路の具体例1の回路図。 本発明の一実施形態に係るメモリセルに適用する読み出し回路の具体例2の回路図。
符号の説明
11…半導体基板、12…素子分離領域、13…素子領域、14−n(n=1,2,3…)…下部電極層、15…配線層、MC…メモリセル、MTJn(n=1,2,3…)…MTJ素子、P…固定層、F…記録層、BLn(n=1,2,3…)…ビット線、WLn(n=1,2,3…)…ワード線、Cn(n=1,2,3…)…コンタクト、Trn(n=1,2,3…)…トランジスタ、S/Dn(n=1,2,3…)…ソース/ドレイン拡散層、RC1、RC2…読み出し回路、S/An(n=1,2,3…)…センスアンプ、RSWn、SWn(n=1,2,3…)…スイッチ回路、CC…定電流源。

Claims (5)

  1. 第1のメモリセルを構成する第1乃至第3の抵抗性記憶素子と、
    第1のゲート電極と第1のソース/ドレイン電極と第2のソース/ドレイン電極とを有し、前記第1のソース/ドレイン電極が前記第1の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第2のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第1のトランジスタと、
    第2のゲート電極と第3のソース/ドレイン電極と第4のソース/ドレイン電極とを有し、前記第3のソース/ドレイン電極が前記第2の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第4のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の前記一端に接続された第2のトランジスタと、
    前記第3の抵抗性記憶素子の他端に接続された第1のビット線と、
    前記第1及び第2の抵抗性記憶素子の他端に接続された第2のビット線と、
    前記第1のゲート電極に接続された第1のワード線と、
    前記第2のゲート電極に接続された第2のワード線と
    を具備し、
    前記第1乃至第3の抵抗性記憶素子のそれぞれは、磁化方向が固定された固定層と磁化方向が可変な記録層と前記固定層及び前記記録層の間に設けられた絶縁層とを有するトンネル磁気抵抗素子であり、
    前記第1乃至第3の抵抗性記憶素子のそれぞれに書き込み電流を流すことで前記記録層の前記磁化方向を反転させ、前記書き込み電流の流れる向きに応じて前記固定層と前記記録層との相対的な磁化方向を平行又は反平行にし、前記第1乃至第3の抵抗性記憶素子の抵抗値を変化させることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第1及び第2のビット線は、互いに隣り合い、同一の方向に延在され、
    前記第1及び第2のワード線は、互いに隣り合い、前記第1及び第2のビット線と交差し、
    前記第2及び第4のソース/ドレイン電極は、前記第1及び第2のワード線間に配置され、前記第1及び第2のトランジスタで共有する1つの共有拡散層であり、
    前記第1のソース/ドレイン電極と前記共有拡散層とは、前記第1のワード線を挟んで配置され、
    前記第1のソース/ドレイン電極は、前記第2のビット線下に配置され、
    前記共有拡散層の少なくとも一部は、前記第2のビット線下に配置され、
    前記第3のソース/ドレイン電極と前記共有拡散層とは、前記第2のワード線を挟んで前記第2のビット線下に配置され、
    前記第1の抵抗性記憶素子は、前記第1のソース/ドレイン電極の上方の前記第2のビット線下に配置され、
    前記第2の抵抗性記憶素子は、前記第3のソース/ドレイン電極の上方の前記第2のビット線下に配置され、
    前記第3の抵抗性記憶素子は、前記第1及び第2のワード線間の前記第1のビット線下に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 第1のメモリセルを構成する第1乃至第3の抵抗性記憶素子と、
    第1のゲート電極と第1のソース/ドレイン電極と第2のソース/ドレイン電極とを有し、前記第1のソース/ドレイン電極が前記第1の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第2のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第1のトランジスタと、
    第2のゲート電極と第3のソース/ドレイン電極と第4のソース/ドレイン電極とを有し、前記第3のソース/ドレイン電極が前記第2の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第4のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の前記一端に接続された第2のトランジスタと、
    前記第3の抵抗性記憶素子の他端に接続された第1のビット線と、
    前記第1及び第2の抵抗性記憶素子の他端に接続された第2のビット線と、
    前記第1のゲート電極に接続された第1のワード線と、
    前記第2のゲート電極に接続された第2のワード線と
    を備え、
    前記第1のトランジスタをオンにすることで前記第1及び第3の抵抗性記憶素子に対して第1の書き込み電流を流し、前記第1の書き込み電流の向きに応じたデータを前記第1及び第3の抵抗性記憶素子に同時に書き込む第1の書き込み動作と、
    前記第2のトランジスタをオンにすることで前記第2及び第3の抵抗性記憶素子に対して第2の書き込み電流を流し、前記第2の書き込み電流の向きに応じたデータを前記第2及び第3の抵抗性記憶素子に同時に書き込む第2の書き込み動作と
    を具備することを特徴とする半導体記憶装置のデータ書き込み方法。
  4. 前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとを共にオンにすることで前記第3の抵抗性記憶素子に対して第3の書き込み電流を流しかつ前記第1及び第2の抵抗性記憶素子に前記第3の書き込み電流の分流電流を流し、前記第3の書き込み電流の向きに応じたデータを前記第3の抵抗性記憶素子のみに書き込む第3の書き込み動作と
    をさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の半導体記憶装置のデータ書き込み方法。
  5. 第1のメモリセルを構成する第1乃至第3の抵抗性記憶素子と、
    第1のゲート電極と第1のソース/ドレイン電極と第2のソース/ドレイン電極とを有し、前記第1のソース/ドレイン電極が前記第1の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第2のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の一端に接続された第1のトランジスタと、
    第2のゲート電極と第3のソース/ドレイン電極と第4のソース/ドレイン電極とを有し、前記第3のソース/ドレイン電極が前記第2の抵抗性記憶素子の一端に接続され、前記第4のソース/ドレイン電極が前記第3の抵抗性記憶素子の前記一端に接続された第2のトランジスタと、
    前記第3の抵抗性記憶素子の他端に接続された第1のビット線と、
    前記第1及び第2の抵抗性記憶素子の他端に接続された第2のビット線と、
    前記第1のゲート電極に接続された第1のワード線と、
    前記第2のゲート電極に接続された第2のワード線と、
    前記第1のビット線又は前記第2のビット線に接続された読み出し回路と
    を備え、
    前記第1のワード線を活性化することで第1及び第3の抵抗性記憶素子のデータを同時に読み出す第1の読み出し動作と、
    前記第2のワード線を活性化することで第2及び第3の抵抗性記憶素子のデータを同時に読み出す第2の読み出し動作と
    を具備し、
    前記第1の読み出し動作では、前記第1及び第3の抵抗性記憶素子と前記第1のトランジスタとの直列接続による合成抵抗を読み出し、前記第1及び第3の抵抗性記憶素子のデータを判別し、
    前記第2の読み出し動作では、前記第2及び第3の抵抗性記憶素子と前記第2のトランジスタとの直列接続による合成抵抗を読み出し、前記第2及び第3の抵抗性記憶素子のデータを判別することを特徴とする半導体記憶装置のデータ読み出し方法。
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