JP2008198314A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】書き込み動作終了後に選択ワード線に印加されている書込電圧を放電する際に、カップリングノイズの発生を低減する不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置は、直列に接続した複数のメモリセルと、該複数のメモリセルの各々に接続した複数のワード線と、前記複数のメモリセルの両端部に接続したソース側選択ゲート及びドレイン側選択ゲートと、を有するメモリセルアレイと、前記メモリセルへのデータ書き込み時に該書き込み対象メモリセルに接続された前記ワード線を選択するワード線選択部と、前記データ書き込み終了後に、前記複数のワード線を同電位にするイコライズ部と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、NAND型フラッシュメモリ等の不揮発性半導体記憶装置に関する。
不揮発性半導体記憶装置は、微細加工技術の開発が進められているため、配線間の距離が近くなっている。一方、不揮発性半導体記憶装置内のメモリセルを形成する際のトンネル酸化膜厚は、特に信頼性の観点から、薄膜化することが困難である。
上記の2点のことにより、メモリセルと共に形成するワード線WLのTotal容量のうち、ワード線WL−ゲート間容量の占める割合が低くなり、ワード線WL−ワード線WL間容量の占める割合が高くなる傾向にある。また、ソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGDのTotal容量のうち、ソース側選択ゲート線SGS−ゲート間容量及びドレイン側選択ゲート線SGD−ゲート間容量の占める割合が低くなり、ソース側選択ゲート線SGS−ワード線WL間容量及びドレイン側選択ゲート線SGD−ワード線WL間容量の占める割合が高くなる傾向にある。
一般に、不揮発性半導体記憶装置は、配線−配線間に容量結合が存在する場合に、一方の配線に印加される電圧が振幅すると、他方の配線の電位も振幅する。この場合、他方の配線に発生する電位振幅は、ノイズとして作用するため、以下、この現象をカップリングノイズという。
すなわち、不揮発性半導体記憶装置は、世代が進み、微細加工が進むにつれて、ワード線WL−ワード線WL間で発生するカップリングノイズ、ドレイン側選択ゲート線SGD−ワード線WL間で発生するカップリングノイズが大きくなる傾向にある。
上記カップリングノイズを低減するために、メモリセルにデータを書き込む際に、基準電圧が供給されるワード線WLのメモリセルをカットオフし、当該ワード線WLの両隣に位置するワード線WLに供給する電圧のタイミングを異ならせる不揮発性半導体記憶装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−108404号公報
本発明は、書き込み動作終了後に選択ワード線に印加されている書込電圧を放電する際に、カップリングノイズの発生を低減する不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、直列に接続した複数のメモリセルと、該複数のメモリセルの各々に接続した複数のワード線と、前記複数のメモリセルの両端部に接続したソース側選択ゲート及びドレイン側選択ゲートと、を有するメモリセルアレイと、前記メモリセルへのデータ書き込み時に該書き込み対象メモリセルに接続された前記ワード線を選択するワード線選択部と、前記データ書き込み終了後に、前記複数のワード線を同電位にするイコライズ部と、を具備することを特徴としている。
本発明の一実施形態によれば、データ書き込み終了後の選択ワード線WLに隣接する非選択ワード線、ソース側選択ゲート線又はドレイン側選択ゲート線におけるカップリングノイズの発生を低減することができる。
(カップリングノイズの概要)
以下、カップリングノイズ発生の経緯について、不揮発性半導体記憶装置としてNAND型フラッシュメモリを適用した例について、図15〜図18を参照して説明する。図15は、NAND型フラッシュメモリに用いるNMOS転送トランジスタ100の断面を示した図である。図16は、NAND型フラッシュメモリに用いるワード線ドライバ(以下、WLドライバという)200の回路構成を示した図である。図16において、NMOS転送トランジスタT1〜TnがONすることにより、制御ゲート線CG1〜CGnからメモリセル(図示せず)に対して電圧が転送される。
NMOS転送トランジスタ100は、図15に示すように寄生ダイオードが存在する。NMOS転送トランジスタ100の接合部は、P型シリコン基板とN型拡散層からなるPN接合を形成している。このPN接合には、約0.7Vの閾値電圧Vthがある。P型シリコン基板は接地電位であるため、ワード線WLの電位が−0.7Vを下回ると、PN接合は順方向バイアスとなり、バイポーラ動作を起こす可能性がある。
バイポーラ動作は、その後にラッチアップを引き起こす等、NAND型フラッシュメモリにとって誤動作になり得るため、ワード線WLの電位が−0.7Vを下回らないようにしなければならない。また、ソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGDに電圧を転送するするNMOS転送トランジスタ(図示せず)においても、同様に寄生ダイオードが存在する。したがって、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDの電位も−0.7Vを下回らないようにしなければならない。
ワード線WL、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDの電位が−0.7Vを下回る原因として考えられるのが、上記カップリングノイズである。NAND型フラッシュメモリにおいて、カップリングノイズの現象が顕著に現れる動作は、ワード線WLに印加された書き込み電圧(以下、Vpgmという。Vpgmは約20Vである。)を0Vに落とすときである。
次に、NAND型フラッシュメモリにおける書き込み動作について、図17に示すタイミングチャートを参照して説明する。図17において、(a)はドレイン側選択ゲート線SGDに印加される電圧Vsg、(b)〜(f)は制御ゲート線CG_N+2〜CG_N−2,CG_selectedに印加される電圧Vpass,Vpgm、(g)はソース側選択ゲート線SGSの状態、をそれぞれ示す。以下の説明では、図中に示すタイミングT1における各部の動作に着目する。
図17の(d)は、書き込み時に選択されるワード線WL(以下、選択ワード線WLという)に対応する制御ゲート線CG_selectedに印加される書込電圧Vpgmを示す。図Cの(b)、(c)、(e)及び(f)は、書き込み時に選択されないワード線WL(以下、非選択ワード線WLという)に対応する制御ゲート線CG_N+2,CG_N+1,CG_N−1,CG_N−2に印加される電圧Vpassを示す。
書き込み動作において、制御ゲート線CG_selectedから選択ワード線WLに対して書込電圧Vpgmが転送される。書き込み動作において、制御ゲート線CG_N+2,CG_N+1,CG_N−1,CG_N−2から非選択ワード線WLに対して、書込電圧Vpgm未満の中間電圧(以下、電圧Vpassという。Vpassは約7Vである。)が転送される。
書き込み動作終了後は、選択ワード線WLに印加された書込電圧Vpgmは放電される(図中のタイミングT2)。選択ワード線WLを放電する際に発生するカップリングノイズにより問題が発生する可能性がある。問題点として、以下の2点が考えられる。これらの問題について、図18を参照して説明する。図18は、隣接ソース側選択ゲート線SGS、隣接ドレイン側選択ゲート線SGD、隣接非選択ワード線WL及び選択ワード線WLの各動作を示すタイミングチャートである。
(1)カップリングノイズによる隣接非選択ワード線WLへの影響
書き込み動作終了後、図18に示すタイミングT2において選択ワード線WLから書込電圧VpgmをVddまで放電する際に、隣接する非選択ワード線WL(隣接非選択ワード線WLという)にカップリングノイズが発生する。選択ワード線WLと隣接非選択ワード線WLの間には約13Vの電位差があるため、非選択ワード線WLに発生するカップリングノイズも大きくなる。このカップリングノイズは、非選択ワード線WLに印加されている電圧Vpassの電位を下げる。電圧Vpassの電位低下が−0.7Vを下回ると、隣接非選択ワード線WLに対して電圧Vpassを転送する転送トランジスタ(図16に示す転送トランジスタT1〜Tn)に誤動作を発生させる可能性がある。
(2)カップリングノイズによるSGS,SGDへの影響
選択ワード線WLがソース側選択ゲート線SGSあるいはドレイン側選択ゲート線SGDに隣接する場合、図18に示すタイミングT2において選択ワード線WLから書込電圧VpgmをVddまで放電する際に、隣接するソース側選択ゲート線SGS(図中の隣接SGS)あるいはドレイン側選択ゲート線SGD(図中の隣接SGD)にカップリングノイズが発生する。このカップリングノイズは、隣接SGS及び隣接SGDに印加されている電圧Vss(0V),Vsgd(約2V)の各電位を下げる。電圧Vss,Vsgdの電位低下が−0.7Vを下回ると、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDに電圧を転送する各NMOS転送トランジスタ(図示せず)に誤動作を発生させる可能性がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るNAND型フラッシュメモリの概略構成を示す図である。図1に示すようにNAND型フラッシュメモリ1は、メモリセルアレイ2、WLドライバ3、CGドライバ4及びイコライズドライバ5を有する。
メモリセルアレイ2は、複数のメモリセル(図示せず)を直列に接続した複数のメモリセルユニットを有し、その複数のメモリセルユニットの各一端部にドレイン側選択ゲートトランジスタ(図示せず)を介してビット線BL1〜BLmが接続され、その他端部にソース側選択ゲートトランジスタ(図示せず)を介してソース線SLが接続されている。各メモリセルは、浮遊ゲート及び制御ゲートの二層ゲート構造を有するセルトランジスタが用いられている。各セルトランジスタの制御ゲートには、ワード線WL1〜WLnが接続されている。また、ソース側選択ゲートトランジスタのゲート端子には、ソース側選択ゲート線SGSが接続され、ドレイン側選択ゲートトランジスタのゲート端子には、ドレイン側選択ゲート線SGDが接続されている。
WLドライバ3は、上記図16に示したWLドライバ200の構成と同様の構成であり、入力段に複数の制御ゲート線CG1〜CGnが接続され、出力段に複数のワード線WL1〜WLnが接続され、その制御ゲート線CG1〜CGnとワード線WL1〜WLnの間には、転送トランジスタT1〜Tnが接続されている。また、転送トランジスタT1〜Tnの各ゲート端子には、外部のコントローラ(図示せず)が接続されている。WLドライバ3は、外部のコントローラ(図示せず)から入力されるVRDEC信号及びRDECA信号により転送トランジスタT1〜Tnをまとめて選択的にONして、書き込み対象のセルトランジスタに接続されたワード線WLを選択する。
WLドライバ3は、メモリセルアレイ2へのデータ書き込み動作の際に、書き込み対象のセルトランジスタに接続されたワード線WLを選択し、CGドライバ4から制御ゲート線CGを介して供給される書込電圧Vpgmを選択ワード線WLに転送する。選択ワード線WLに接続されたセルトランジスタの制御ゲートには書込電圧Vpgmが印加される。また、WLドライバ3は、メモリセルアレイ2へのデータ書き込み動作の際に、CGドライバ4から制御ゲート線CGを介して供給される電圧Vpassを非選択ワード線WLに転送する。非選択ワード線WLに接続されたセルトランジスタの制御ゲートには、電圧Vpassが印加される。
また、WLドライバ3は、メモリセルアレイ2へのデータ書き込み終了後、後述するイコライズドライバ5のショート動作により全制御ゲート線CGがショート(短絡)されることにより発生する電位(電圧Vpass程度)を全ワード線WL1〜WLnに転送する。すなわち、メモリセルアレイ2へのデータ書き込み終了後、イコライズドライバ5のショート動作により全ワード線WL1〜WLnが同電位(電圧Vpass程度)に平均化される。
CGドライバ4は、ワード線WL1〜WLnと同数の制御ゲート線CG1〜CGnの端部に接続される。CGドライバ4は、外部のコントローラ(図示せず)から入力される各種入力信号及び各種電源により動作する。CGドライバ4は、上記データ書き込み動作に際してWLドライバ3に対して書込電圧Vpgmを書込対象の選択ワード線WLに対応する制御ゲート線CGを介してWLドライバ3に供給し、電圧Vpassを非選択ワード線WLに対応する制御ゲート線CGを介してWLドライバ3に供給する。
イコライズドライバ(イコライズ部)5は、WLドライバ3とCGドライバ4の間を接続する制御ゲート線CG1〜CGnを分岐して形成した配線CG1〜CGnの端部に接続される。イコライズドライバ5は、制御ゲート線CG1〜CGnと同数のトランジスタを有して、上記ショート動作を行うトランジスタ回路(短絡回路)5aと、トランジスタ回路のトランジスタをONさせるEQUALIZE信号を生成する昇圧電位転送回路(制御信号発生回路)5bを内蔵する。イコライズドライバ5は、外部のコントローラ(図示せず)から入力されるCLOCK信号及びENABLE信号と、外部の昇圧電位生成回路6から供給される昇圧電位V1により動作する。昇圧電位転送回路5bは、昇圧電位生成回路6から供給される昇圧電位V1からEQUALIZE信号を生成してトランジスタ回路に供給する。トランジスタ回路5aは、昇圧電位転送回路5bから供給されるEQUALIZE信号により全トランジスタをONして、全制御ゲート線CG1〜CGnをショートさせる。すなわち、イコライズドライバ5は、上記書き込み動作の終了に際して、全ワード線WL1〜WLnをショート(短絡)させるため、トランジスタ回路をONして、全制御ゲート線CG1〜CGnをショートさせ、全ワード線WL1〜WLnを同電位(電圧Vpass程度)に平均化する。
上記昇圧電位V1は、上記データ書き込み動作に際して、選択ワード線WLに印加される書込電圧Vpgmと、非選択ワード線WLに印加される電圧Vpassと、を考慮して設定する。具体的には、イコライズドライバ5内のトランジスタ回路5aを動作させるための電圧として、Vpass+Vth〜Vpgm+Vth程度の電位を設定するものとする。なお、Vthは、イコライズドライバ5内のトランジスタ回路5a内のトランジスタをONするための閾値電圧である。また、図1において、昇圧電位生成回路6は、イコライズドライバ5に内蔵される昇圧電位転送回路に供給する昇圧電位V1を生成する回路である。
上記イコライズドライバ5に内蔵される昇圧電位転送回路5bとして、レベルシフタ回路を用いるものと、ローカルポンプ回路を用いるものを例示する。
昇圧電位転送回路5bとしてのレベルシフタ回路20の構成例を図2に示す。レベルシフタ回路20は、ENABLE信号が入力される入力段に接続されたインバータ21と、インバータ21の出力段に接続されたインバータ22と、インバータ22の出力段にソース端子が接続されたデプレッション型NMOSトランジスタ23と、デプレッション型NMOSトランジスタ23のドレイン端子にソース端子が接続された高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24と、ENABLE信号から生成されるENABLE_DLY信号が入力される入力段に接続されたインバータ25と、インバータ25の出力段に接続されたインバータ26と、インバータ26の出力段に接続されたインバータ27と、ENABLE信号が入力される入力段及びインバータ21の出力段に接続されたNAND回路28と、NAND回路28の出力段に接続されたインバータ29と、インバータ27の出力段にゲート端子が接続された高耐圧PMOSトランジスタ30と、高耐圧PMOSトランジスタ30のソース端子と電圧V1入力端子との間に接続された高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31と、を有する。
インバータ21及びインバータ22は、外部のコントローラ(図示せず)から入力されるENABLE信号をデプレッション型NMOSトランジスタ23のドレイン端子に伝達する。
デプレッション型NMOSトランジスタ23は、ゲート端子がグランドGNDに接続されているため、常時ON状態であり、インバータ22からドレイン端子に入力されるENABLE信号を高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のソース端子に伝達する。
インバータ25は、外部のコントローラ(図示せず)から入力されるENABLE信号からイコライズドライバ5内部で生成されたENABLE_DLY信号を反転した反転ENABLE_DLY信号をインバータ26に出力する。
インバータ26及びインバータ27は、インバータ25から入力される反転ENABLE_DLY信号を高耐圧PMOSトランジスタ30のゲート端子に伝達する。
NAND回路28は、一方の入力端子に反転ENABLE_DLY信号が入力され、他方の入力端子にENABLE信号が入力され、反転ENABLE_DLY信号とENABLE信号との排他論理積の結果をインバータ29に出力する。
インバータ29は、NAND回路28から入力される排他論理積の結果を反転して高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のゲート端子に伝達する。
高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のドレイン端子は、高耐圧PMOSトランジスタ30のドレイン端子及び高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31のゲート端子と共にEQUALIZE信号出力端子に接続されている。高耐圧NMOSトランジスタ24は、インバータ29からゲート端子に入力される論理積結果が“Hi”の時にONして、デプレッション型NMOSトランジスタ23から入力されるENABLE信号を通過させる。
高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30のソース端子は、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31のソース端子及び高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30の基板端子に接続されている。高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31のゲート端子は、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のドレイン端子に接続されている。高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31は、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24を通過したENABLE信号が“Hi”の時にONして、上記昇圧電位生成回路6からソース端子に入力される昇圧電位V1を高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30のソース端子に伝達する。
高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30は、インバータ27からゲート端子に入力される反転ENABLE_DLY信号が“Hi”の時にONして、ソース端子に入力される昇圧電位V1をEQUALIZE信号としてドレイン端子からトランジスタ回路5aに転送する。
次に、図2に示したレベルシフタ回路20の動作について、図3に示すタイミングチャートを参照して説明する。
図3において、(a)はENABLE信号の動作、(b)はENABLE_DLY信号の動作、(c)は高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24の動作、(d)は高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30の動作、(e)はEQUALIZE信号の動作、をそれぞれ示すタイミングチャートである。
レベルシフタ回路20では、タイミングT1において、外部のコントローラから入力されるENABLE信号が“Hi”になると(図3(a)参照)、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のゲート端子には“Hi”が入力されて、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24がONする(図3(c)参照)。この時、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24は、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ23からソース端子に入力されるENABLE信号をドレイン端子から出力する。また、タイミングT1において、ENABLE_DLY信号は“Low”であるため、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30のゲート端子には、インバータ25〜27により反転ENABLE_DLY信号“Low”が入力されているため、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30はOFFである(図3(d)参照)。
そして、タイミングT1において、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31のゲート端子には、ENABLE信号“Hi”が入力されるため、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31はONする(図3(e)参照)。この時、電圧V1は、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30のソース端子に入力されるが、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30がOFFであるため、EQUALIZE信号出力端子から出力されるEQUALIZE信号はVddとなる(図3(e)参照)。
次に、レベルシフタ回路20では、タイミングT2において、外部のコントローラから入力されるENABLE_DLY信号が“Hi”になると(図3(b)参照)、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のゲート端子には“Low”が入力されて、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24がOFFされる(図3(c)参照)。この時、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30のゲート端子に入力される反転ENABLE_DLY信号は“Hi”になり、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30がONされる(図3(d)参照)。
そして、タイミングT2において、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31のゲート端子には、引き続きENABLE信号“Hi”が入力されるため、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31はON状態を維持する(図3(e)参照)。この時、昇圧電位V1は、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30のソース端子に入力されるため、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30がONであるため、EQUALIZE信号出力端子からトランジスタ回路5aに転送されるEQUALIZE信号は昇圧電位V1となる(図3(e)参照)。すなわち、トランジスタ回路5a内の全トランジスタは、昇圧電位V1によりONし、全制御ゲート線CG1〜CGnをショート(短絡)させる。このショート動作により、全制御ゲート線CG1〜CGnに接続された全ワード線WLは、同電位(電圧Vpass程度)に平均化される。
次に、タイミングT3において、ENABLE信号が“Hi”から“Low”になると(図3(a)参照)、反転ENABLE_DLY信号が“Hi”を維持しているため(図3(b)参照)、レベルシフタ回路20では、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のOFFが維持される(図3(c)参照)。この時、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30のONは継続され(図3(d)参照)、EQUALIZE信号は昇圧電位V1に維持される(図3(e)参照)。すなわち、全ワード線WLは同電位(電圧Vpass程度)に維持される。
次に、タイミングT4において、反転ENABLE_DLY信号が“Hi”から“Low”になると(図3(b)参照)、反転ENABLE_DLY信号が“Hi”から“Low”になり、高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ30はOFFされる(図3(d)参照)。この時、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ24のゲート端子には、“Low”信号が入力されてONされ、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ31のゲート端子には、ENABLE信号“Low”が入力されてOFFされる。そして、EQUALIZE信号出力端子から出力されるEQUALIZE信号の昇圧電位がV1から徐々に放電されることにより、全ワード線WLはEQUALIZE信号の放電電位まで放電される(図3(e)参照)。
次に、昇圧電位転送回路5bとしてのローカルポンプ回路40の構成例を図4に示す。ローカルポンプ回路40は、ENABLE信号及びCLOCK信号が入力される入力段に接続されたAND回路41と、AND回路41の出力段にコンデンサ42を介して接続された高耐圧PMOSトランジスタ43と、AND回路41の出力段に分岐して接続されたインバータ44と、インバータ44の出力段に接続されたインバータ45と、インバータ44の出力段に分岐してコンデンサ46を介して接続された高耐圧PMOSトランジスタ47と、インバータ45の出力段にコンデンサ48を介して接続された高耐圧PMOSトランジスタ49と、ENABLE信号が入力される入力段に分岐して接続されたインバータ50と、インバータ50の出力段にゲート端子が接続された高耐圧NMOSトランジスタ51と、高耐圧NMOSトランジスタ51のドレイン端子にソース端子が接続された高耐圧PMOSトランジスタ52と、高耐圧PMOSトランジスタ43のソース端子と電圧V1入力端子との間に接続された高耐圧NMOSトランジスタ53と、電圧V1入力端子から分岐してドレイン端子が接続された高耐圧NMOSトランジスタ54と、高耐圧NMOSトランジスタ54のドレイン端子にソース端子が接続された高耐圧NMOSトランジスタ55と、を有する。
AND回路41は、一方の入力端子に外部のコントローラ(図示せず)からCLOCK信号が入力され、他方の入力端子に外部のコントローラ(図示せず)からENABLE信号が入力される。AND回路41は、ENABLE信号が“Hi”の時、CLOCK信号を後段に伝達する。
高耐圧PMOSトランジスタ43、47及び49は、それぞれゲート端子及びソース端子が接続されているため、各コンデンサ42、44及び48の出力に対して順方向のダイオードを構成する。高耐圧PMOSトランジスタ43、47、49及び高耐圧NMOSトランジスタ53は、正帰還の昇圧回路56を構成する。昇圧回路56は、ENABLE信号が“Hi”の時、高耐圧NMOSトランジスタ53から入力される電圧V1によりEQUALIZE信号の電位を徐々に昇圧する。
インバータ50は、ENABLE信号を反転して反転ENABLE信号を高耐圧NMOSトランジスタ51のゲート端子に伝達する。
高耐圧NMOSトランジスタ51のソース端子は、接地電位に接続され、ドレイン端子は高耐圧PMOSトランジスタ52のソース端子に接続されている。高耐圧NMOSトランジスタ51は、インバータ50から入力される反転ENABLE信号が“Low”(ENABLE信号が“Hi”)の時にONして、反転ENABLE信号を高耐圧PMOSトランジスタ52のソース端子に伝達する。
高耐圧PMOSトランジスタ52のゲート端子は、Vddに接続され、ドレイン端子は高耐圧PMOSトランジスタ49のドレイン端子、高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ53のゲート端子及び高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ55のドレイン端子と共にEQUALIZE信号出力端子に接続されている。高耐圧PMOSトランジスタ24は、ゲート端子がVddに接続されているため、常時ON状態であり、高耐圧NMOSトランジスタ51から反転ENABLE信号を通過させる。
高耐圧NMOSトランジスタ53は、高耐圧PMOSトランジスタ52を通過した反転ENABLE信号が“Hi”の時にONして、ソース端子に入力される電圧V1を高耐圧PMOSトランジスタ43のソース端子に伝達する。
高耐圧NMOSトランジスタ54,55は、昇圧回路から出力される昇圧電圧の電位が電圧V1を超えた時にONし、EQUALIZE信号出力端子から出力される昇圧電位をV1より少し高い電位以下に設定する。高耐圧NMOSトランジスタ54,55は、電圧リミッタとして機能する。
次に、図4に示したローカルポンプ回路40の動作について、図5に示すタイミングチャートを参照して説明する。
図5において、(a)はCLOCK信号の動作、(b)はENABLE信号の動作、(c)はAND回路41の動作、(d)はインバータ44の動作、(e)は高耐圧PMOSトランジスタ43の動作、(f)は高耐圧PMOSトランジスタ47の動作、(g)は高耐圧PMOSトランジスタ49の動作、(h)はEQUALIZE信号の動作、をそれぞれ示すタイミングチャートである。
ローカルポンプ回路40には、外部のコントローラからCLOCK信号が入力されている(図5(a)参照)。図中のタイミングT1において、外部のコントローラから入力されるENABLE信号が“Hi”になると(図5(b)参照)、AND回路41からはCLOCK信号が出力される(図5(c)参照)。この時、インバータ50からは反転ENABLE信号“Low”が高耐圧NMOSトランジスタ51のゲート端子に出力されて、高耐圧NMOSトランジスタ51がONされ、反転ENABLE信号“Low”が高耐圧PMOSトランジスタ52に伝達される。高耐圧PMOSトランジスタ52は、ゲート端子に常時印加される電圧VddによりONしており、高耐圧NMOSトランジスタ51から伝達された反転ENABLE信号“Low”を高耐圧NMOSトランジスタ53のゲート端子に伝達させる。高耐圧NMOSトランジスタ53は、ゲート端子に反転ENABLE信号“Low”が入力されることによりONし、電圧V1を高耐圧PMOSトランジスタ43のソース端子に伝達する。
また、AND回路41から出力されたCLOCK信号は、コンデンサ42を介して高耐圧PMOSトランジスタ43のゲート端子に伝達されるとともに、インバータ44に入力される。インバータ44は、反転したCLOCK信号をコンデンサ46及びインバータ45に伝達する(図5(d)参照)。
高耐圧PMOSトランジスタ43では、コンデンサ42の充電動作によりCLOCK信号が遅延されて伝達される。また、高耐圧PMOSトランジスタ43は、高耐圧NMOSトランジスタ53から伝達された昇圧電位V1によりCLOCK信号の電位を昇圧しながら高耐圧PMOSトランジスタ47に伝達する(図5(e)参照)。
インバータ44から出力される反転CLOCK信号は、コンデンサ46の充電動作により遅延されて高耐圧PMOSトランジスタ47のゲート端子に伝達される。高耐圧PMOSトランジスタ47は、高耐圧PMOSトランジスタ43から伝達されたCLOCK信号の電位を更に昇圧しながら高耐圧PMOSトランジスタ49に伝達する(図5(f)参照)。
インバータ45から出力されるCLOCK信号は、コンデンサ48の充電動作により遅延されて高耐圧PMOSトランジスタ49のゲート端子に伝達される。高耐圧PMOSトランジスタ49は、高耐圧PMOSトランジスタ47から伝達されたCLOCK信号の電位を更に昇圧する(図5(g)参照)。以上の高耐圧PMOSトランジスタ43、47、49の昇圧動作により、CLOCK信号を徐々に昇圧し、図5(h)に示すEQUALIZE信号を出力する(図5(h)参照)。この時、EQUALIZE信号出力端子からトランジスタ回路5aに転送されるEQUALIZE信号は、昇圧電位V1を昇圧した結果、昇圧電位をV1より少し高い電位以下に設定される。
すなわち、図中の期間T2において、上記高耐圧NMOSトランジスタ53及び高耐圧PMOSトランジスタ43、47、49からなる昇圧回路56の昇圧動作によりCLOCK信号の電位が昇圧されて、EQUALIZE信号出力端子から昇圧電位をV1より少し高い電位以下に設定したEQUALIZE信号がトランジスタ回路5aに転送される。
そして、EQUALIZE信号の電位が、入力される昇圧電位をV1より少し高い電位以下に設定した電位より高くなると、高耐圧NMOSトランジスタ54、55がONされ、EQUALIZE信号の電位が昇圧電位に制限される。すなわち、トランジスタ回路5a内の全トランジスタが、EQUALIZE信号(Vpass+Vth程度)によりONされて、全制御ゲート線CG1〜CGnがショートされる。このショート動作により、全制御ゲート線CG1〜CGnに接続された全ワード線WLは、同電位(電圧Vpass程度)に平均化される。
次に、タイミングT3において、ENABLE信号が“Hi”から“Low”になると(図5(b)参照)、AND回路41からのCLOCK信号の出力は停止され(図5(c)参照)、インバータ44からの反転CLOCK信号の出力が停止される(図5(d)参照)。また、インバータ50から出力されるENABLE信号が“Low”から“Hi”になり、高耐圧NMOSトランジスタ51がOFFされる。
そして、昇圧回路56の昇圧動作が停止されて(図5(e)〜(g)参照)、EQUALIZE信号出力端子からトランジスタ回路5aに転送されるEQUALIZE信号の電位がV1から徐々に放電されることにより、全ワード線WLは同電位(電圧Vpass程度)から放電電位まで放電される(図5(h)参照)。
次に、上記レベルシフタ回路20及びローカルポンプ回路40の動作に伴うメモリセルアレイ2の動作について、図6に示すタイミングチャートを参照して説明する。
図6は、メモリセルアレイ2におけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、非選択ワード線WL、選択ワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。
図6のタイミングT1において、メモリセルアレイ2に対するデータ書き込みが開始されると、WLドライバ3により書き込み対象のセルトランジスタに接続されたワード線WL(選択ワード線WLという)が選択される。この選択ワード線WLには、CGドライバ4により電圧Vpassが印加される。また、書き込み対象ではないセルトランジスタに接続された非選択ワード線WLには、CGドライバ4により電圧Vpassが印加される。
次に、タイミングT2において、選択ワード線WLには、CGドライバ4により書込電圧Vpgmが印加される。次に、書き込み対象のセルトランジスタに対するデータ書き込みが終了し、タイミングT3に移行する。タイミングT3において、書込電圧Vpgmの放電が開始される。この時、イコライズドライバ5として、上記レベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40を適用した場合は、上記図3又は図5に示した昇圧電位転送動作により上記トランジスタ回路5a内の全トランジスタがONされることにより、全ワード線WLはショートされる。
次いで、イコライズドライバ5による放電動作の結果、図6に示すタイミングT2において選択ワード線WLに印加されていた書込電圧Vpgmは、非選択ワード線WLに印加されている電圧Vpassと同電位まで放電される(図中のタイミングT3)。その結果、図6に示すように、書き込み動作終了直後の選択ワード線WLと隣接する非選択ワード線WLとの間の電位差が減少し、選択ワード線WLに隣接する非選択ワード線WLにおけるカップリングノイズの発生を消すことができる。また、選択ワード線WLに隣接するソース側選択ゲート線SGS又はドレイン側選択ゲート線SGDにおけるカップリングノイズの発生を小さくできる。
次に、書込電圧Vpgmの放電動作に際して、イコライズドライバ5として上記レベルシフタ回路20を適用した場合の動作について、図7に示すタイミングチャートを参照して説明する。図7は、メモリセルアレイ2におけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、選択ブロック内の全ワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。
図7において、上記レベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40のショート動作により、選択ブロック内の全ワード線WLが同電位(電圧Vpass程度)に平均化された後、全ワード線WLにおいて放電動作が開始される。図中のEQUALIZE信号は、その電位がVeq(Vpass+Vth程度)である場合を示している。また、図中の場合は、選択ブロック内の全ワード線WLの電圧VpassをVddまで放電させる例を示す。
イコライズドライバ5内のトランジスタ回路5aのショート動作後に全ワード線WLの放電動作が開始される。この放電動作により、全ワード線WLの電位はVpassからVddまで放電される。この放電動作により、選択ブロック内のソース側選択ゲート線SGS又はドレイン側選択ゲート線SGDにおけるカップリングノイズの発生を小さくできる。
なお、EQUALIZE信号の放電動作としては、図7に示す実線の場合でも良いし、波線の場合でもよい。
以上のように、本実施形態1に係るNAND型フラッシュメモリ1では、メモリセルアレイ2内の選択されたブロックへのデータ書き込み後に、選択ワード線WLに印加されている書込電圧Vpg及び非選択ワード線WLに印加されている電圧Vpassを、同電位にするショート動作を行うイコライズドライバ5(トランジスタ回路5a及びレベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40を適用)を設けた。このイコライズドライバ5により、選択ワード線WLの書込電圧Vpgmの放電に伴って隣接する非選択ワード線WLにおけるカップリングノイズの発生を消すとともに、隣接するソース側選択ゲート線SGS又はドレイン側選択ゲート線SGDにおけるカップリングノイズの発生を小さくするようにした。
したがって、選択ワード線WLに隣接する非選択ワード線WLに接続されるWLドライバ3内のNMOS転送トランジスタが誤動作を起こす可能性を低減できる。その結果、NAND型フラッシュメモリの信頼性を向上できる。
(実施形態2)
本実施形態2では、上記実施形態1に示したイコライズドライバ5によりデータ書き込み後の全ワード線WLをショートさせて同電位に平均化した後、選択ブロック内の全てのワード線WLの電位をVddまで一定電流でゆっくり放電させる場合について説明する。
図8は、全てのワード線WLの電位をVddまで一定電流でゆっくり放電させる放電回路の一例を示す図である。
図8において、NAND型フラッシュメモリ60は、ワード線WL毎に接続された複数のNMOS転送トランジスタT1〜Tnと、ワード線WL毎に接続された複数のNMOS放電トランジスタHT1〜HTnと、を有する。複数のNMOS放電トランジスタHT1〜HTnは、放電回路61を構成する。複数のワード線WLは、図示しないWLドライバ(図中の上方)に接続されるとともに、図示しないCGドライバ(図中の下方)に接続される。なお、NMOS転送トランジスタT1〜Tnは、上記イコライズドライバ5に内蔵されるトランジスタ回路5aである。
NMOS転送トランジスタT1〜Tnは、制御ゲート線CG1〜CGnの本数と同数で構成され、各ゲート端子が上記イコライズドライバ5に内蔵された昇圧電位転送回路5bのEQUALIZE信号出力端子に共通接続され、各ソース端子が各制御ゲート線CG1〜CGnに接続され、各ドレイン端子が電源ライン(図示せず)に共通接続される。NMOS転送トランジスタT1〜Tnは、ゲート端子に入力されるEQUALIZE信号の電位に応じてONし、全ワード線WLをショートさせる。
放電回路61のNMOS放電トランジスタHT1〜HTnは、ワード線WLの本数と同数で構成され、各ゲート端子が図示しない外部のコントローラの各放電制御信号ラインに接続され、各ドレイン端子が接地電位に接続され、各ソース端子が各ワード線WLに接続される。NMOS放電トランジスタHT1〜HTnは、各ゲート端子に入力される放電制御信号に応じて各々動作し、各ワード線WLの放電動作を個別に制御することが可能ある。
次に、全てのワード線WLの電位をVddまで一定電流でゆっくり放電させる放電回路の他の例を図9に示す。
図9において、NAND型フラッシュメモリ70は、ワード線WL毎に接続された複数のNMOS転送トランジスタT1〜Tnと、NMOS転送トランジスタT1〜Tnの共通接続されたドレイン端子にドレイン端子が接続されたNMOS放電トランジスタHTと、を有する。NMOS放電トランジスタHTは、放電回路71を構成する。複数のワード線WLは、図示しないWLドライバ(図中の上方)に接続されるとともに、図示しないCGドライバ(図中の下方)に接続される。なお、NMOS転送トランジスタT1〜Tnの共通接続されたドレイン端子は、電源ライン(図示せず)に接続される。なお、図中のNMOS転送トランジスタT1〜Tnは、上記イコライズドライバ5に内蔵されるトランジスタ回路5aである。NMOS転送トランジスタT1〜Tnは、制御ゲート線CG1〜CGnの本数と同数で構成される。NMOS転送トランジスタT1〜Tnの動作は、図8と同様である。
放電回路71のNMOS放電トランジスタHTは、ゲート端子が図示しない外部のコントローラの放電制御信号ラインに接続され、ソース端子が接地電位に接続される。NMOS放電トランジスタHTは、ゲート端子に入力される放電制御信号に応じて動作し、全ワード線WLの放電動作を同時に制御することが可能ある。
次に、書込電圧Vpgmの放電動作に際して、上記イコライズドライバ5と、上記図8の放電回路61又は図9の放電回路71を適用した場合の動作について、図10に示すタイミングチャートを参照して説明する。図10は、メモリセルアレイ2におけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、選択ブロック内の全ワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。
図10において、上記イコライズドライバ5に内蔵されたレベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40、及びトランジスタ回路5aのショート動作により、選択ブロック内の全ワード線WLが同電位(電圧Vpass程度)に平均化された後、その放電動作が図8の放電回路61又は図9の放電回路71により開始される。図中のEQUALIZE信号は、その電位がVeq(Vpass+Vth程度)である場合を示している。また、図中の場合は、選択ブロック内の全ワード線WLの電圧VpassをVddまで放電させる例を示す。
次いで、図8の放電回路61を適用した場合は、転送トランジスタT1〜TnにEQUALIZE信号を印加した状態で、各制御ゲート線CG1〜CGnに接続されたNMOS放電トランジスタHT1〜HTnを放電制御信号によりONさせて、全ワード線WLの電圧VpassをVddまでゆっくり放電させる。この場合、EQUALIZE信号を解除した後、NMOS放電トランジスタHT1〜HTnにより電圧VpassをVddまで放電させてもよい。
また、図9の放電回路71を適用した場合は、転送トランジスタT1〜TnにEQUALIZE信号を印加した状態で、NMOS放電トランジスタHTを放電制御信号によりONさせて、全ワード線WLの電圧VpassをVddまでゆっくり放電させる。
なお、EQUALIZE信号の放電動作としては、図7に示す実線の場合でも良いし、波線の場合でもよい。
以上のように、本実施形態2では、イコライズドライバ5のショート動作により全ワード線WLを同電位(電圧Vpass程度)に平均化した後、図8の放電回路61又は図9の放電回路71により全ワード線WLの電圧VpassをVddまでゆっくり放電させるようにした。この放電動作により、選択ワード線WLに隣接する非選択ワード線WL、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDにおけるカップリングノイズの発生を更に小さくできる。したがって、選択ワード線WLに隣接する非選択ワード線WL、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDに接続されるWLドライバ3内のNMOS転送トランジスタが誤動作を起こす可能性を低減できる。その結果、NAND型フラッシュメモリの信頼性を更に向上できる。
(実施形態3)
本実施形態3では、上記実施形態1に示したイコライズドライバ5によりデータ書き込み後の全ワード線WLをショート動作で同電位にした後、ソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WL以外の他のワード線WLをVddまで放電させるとともに、ソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WLをVddまでゆっくり放電させる場合について説明する。なお、本実施形態3では、上記実施形態1の図2に示したレベルシフタ回路20又は図4のローカルポンプ回路40と、上記実施形態2の図8に示した放電回路61を適用するため、各回路の図示及び構成説明は省略する。
次に、書込電圧Vpgmの放電動作に際して、上記イコライズドライバ5と、上記図8に示した放電回路61を適用した場合の動作について、図11に示すタイミングチャートを参照して説明する。
図11は、メモリセルアレイ2におけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、ソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WL、他の全てのワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。
図11において、上記イコライズドライバ5に内蔵された昇圧電位転送回路5b(レベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40)及びトランジスタ回路5aのショート動作により、選択ブロック内の全ワード線WLが同電位(電圧Vpass程度)に平均化された後、図8に示した放電回路61による放電動作が開始される。この場合、電圧VpassをVddまで放電させる例を示す。
次いで、転送トランジスタT1〜TnにEQUALIZE信号を印加した状態で、図8の放電回路61において、ソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WL以外の他のワード線WLに対応する制御ゲート線CGに接続された各NMOS放電トランジスタHTを放電制御信号によりONさせて、他のワード線WLの電圧VpassをVddに一定電流でゆっくり放電させる。
次いで、ソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WLに対応する制御ゲート線CGに接続されたNMOS放電トランジスタHTを放電制御信号によりONさせて、隣接ワード線WLの電圧VpassをVddに一定電流でゆっくり放電させる。
なお、上記他のワード線WLの放電動作と上記隣接ワード線WLの放電動作の順番は、逆順にしてもよいし、同時でもよい。
以上のように、本実施形態3では、イコライズドライバ5に内蔵されたトランジスタ回路5a及びレベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40により全ワード線WLをショートして、全ワード線WLを同電位(電圧Vpass)に平均化した後、図8の放電回路61によりソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WL以外の他のワード線WLをVddまで放電させるとともに、ソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WLをVddまでゆっくり放電させるようにした。この放電動作により、選択ワード線WLに隣接するソース側選択ゲート線SGSにおけるカップリングノイズの発生を更に小さくできる。したがって、選択ワード線WLに隣接するソース側選択ゲート線SGSに接続されるWLドライバ3内のNMOS転送トランジスタが誤動作を起こす可能性を更に低減できる。その結果、NAND型フラッシュメモリの信頼性を更に向上できる。
(実施形態4)
本実施形態4では、上記実施形態1に示したイコライズドライバ5のショート動作によりデータ書き込み後の全ワード線WLを同電位に平均化した後、全ワード線WLの電位をVddまでゆっくり放電させる場合について説明する。なお、本実施形態4では、上記実施形態1の図2に示したレベルシフタ回路20又は図4のローカルポンプ回路40と、上記実施形態2の図8に示した放電回路61を適用するため、各回路の図示及び構成説明は省略する。
次に、書込電圧Vpgmの放電動作に際して、上記イコライズドライバ5と、上記図8に示した放電回路61を適用した場合の動作について、図12に示すタイミングチャートを参照して説明する。
図12は、メモリセルアレイ2におけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDに隣接するワード線WL、他の全てのワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。
図11において、上記イコライズドライバ5に内蔵された昇圧電位転送回路5b(レベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40)及びトランジスタ回路5aのショート動作により、選択ブロック内の全ワード線WLが同電位(電圧Vpass程度)に平均化された後、図8に示した放電回路61による放電動作が開始される。この場合、電圧VpassをVddまで放電させる例を示す。
次いで、転送トランジスタT1〜TnにEQUALIZE信号を印加した状態で、図8の放電回路61において、全ワード線WLに対応する全制御ゲート線CGに接続された全NMOS放電トランジスタHTを放電制御信号によりONさせて、全ワード線WLの電圧VpassをVddに一定電流でゆっくり放電させる。
以上のように、本実施形態4では、イコライズドライバ5に内蔵されたトランジスタ回路5a及びレベルシフタ回路20又はローカルポンプ回路40により全ワード線WLをショートして同電位(電圧Vpass)に平均化した後、図8の放電回路61により全ワード線WLをVddまでゆっくり放電させるようにした。この放電動作により、選択ワード線WLに隣接するソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDにおけるカップリングノイズの発生を更に小さくできる。したがって、選択ワード線WLに隣接するソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDに接続されるWLドライバ3内のNMOS転送トランジスタが誤動作を起こす可能性を更に低減できる。その結果、NAND型フラッシュメモリの信頼性を更に向上できる。
(実施形態5)
本実施形態5では、上記実施形態2〜4において、ワード線WLの電位をゆっくり放電させる放電制御回路の例について説明する。なお、本実施形態5では、上記実施形態1の図2に示したレベルシフタ回路20又は図4のローカルポンプ回路40と、上記実施形態2の図8の放電回路61又は図9の放電回路71を適用するため、各回路の図示及び構成説明は省略する。
図13は、本実施形態5に係る放電制御回路80の構成を示す図である。図13において、放電制御回路80は、PMOS制御トランジスタCTと、抵抗Rと、NMOSトランジスタと、を有する。
PMOS制御トランジスタCTは、ゲート端子が外部のコントローラ(図示せず)のENABLE信号ラインに接続され、ドレイン端子が電源Vddに接続され、ソース端子が抵抗Rに接続される。PMOS制御トランジスタCTは、ENABLE信号が“Hi”の時にONして、電源Vddを抵抗Rに伝達する。
NMOSトランジスタは、ゲート端子とドレイン端子が接続され、ドレイン端子が抵抗Rに接続され、ソース端子が接地電位に接続される。NMOSトランジスタは、内部抵抗rにより抵抗Rとともに電源Vddを分圧し、その分圧電圧を放電制御信号として放電トランジスタHTのゲート端子に出力する。
放電トランジスタHTは、放電制御回路80からゲート端子に入力される放電制御信号によりONし、ソース端子と制御ゲート線CGが接続されるノードに一定の電流Iを出力する。このノードにおける電流Iと電圧Vの関係を図14に示す。
図8に示した放電回路61に対して放電制御回路80を適用する場合は、各放電トランジスタHT1〜HTnのゲート端子毎に放電制御回路80を接続する。また、図9に示した放電回路71に対して放電制御回路80を適用する場合は、放電トランジスタHTのゲート端子に放電制御回路80を接続する。
放電制御回路80を図8の放電回路61又は図9の放電回路71に適用することにより、各ワード線WLの電圧Vpassを電圧vddまで放電させる際に、一定電流Iでゆっくりと放電させることが可能になる。したがって、選択ワード線WLに隣接する非選択ワード線WL、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDにおけるカップリングノイズの発生を更に小さくできる。したがって、選択ワード線WLに隣接する非選択ワード線WL、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDに接続されるWLドライバ3内のNMOS転送トランジスタが誤動作を起こす可能性を更に低減できる。その結果、NAND型フラッシュメモリの信頼性を更に向上できる。
なお、上記放電制御回路80の機能は、CGドライバ4に内蔵させるようにしてもよい。
本発明の実施形態1に係るNAND型フラッシュメモリの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係るレベルシフタ回路の構成例を示す図である。 本発明の実施形態1に係るレベルシフタ回路における(a)はENABLE信号の動作、(b)はENABLE_DLY信号の動作、(c)は高耐圧PMOSトランジスタの動作、(d)は高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタの動作、(e)はEQUALIZE信号の動作、をそれぞれ示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態1に係るローカルポンプ回路の構成例を示す図である。 本発明の実施形態1に係るローカルポンプ回路における(a)はソース側選択ゲート線SGSの動作、(b)はドレイン側選択ゲート線SGDの動作、(c)は非選択ワード線WLの動作、(d)は選択ワード線WLの動作、(e)はEQUALIZE信号の動作、をそれぞれ示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態1に係るメモリセルアレイにおけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、は非選択ワード線WL、選択ワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態1に係るメモリセルアレイにおけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、選択ブロック内の全ワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態2に係る全てのワード線WLの電位を一定電流でゆっくり放電させる放電回路の一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る全てのワード線WLの電位を一定電流でゆっくり放電させる放電回路の他の例を示す図である。 本発明の実施形態2に係るメモリセルアレイにおけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、選択ブロック内の全ワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態3に係るメモリセルアレイにおけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、ソース側選択ゲート線SGSに隣接するワード線WL、他の全てのワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態4に係るメモリセルアレイにおけるソース側選択ゲート線SGS、ドレイン側選択ゲート線SGD、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDに隣接するワード線WL、他の全てのワード線WL、及びEQUALIZE信号の各動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態5に係る放電制御回路の構成を示す図である。 本発明の実施形態5に係る放電制御回路の動作を示す図である。 NAND型フラッシュメモリに用いるNMOS転送トランジスタの断面を示した図である。 NAND型フラッシュメモリに用いるワード線ドライバの回路構成を示した図である。 (a)はドレイン側選択ゲート線SGDに印加される電圧Vsg、(b)〜(f)は制御ゲート線CG_N+2〜CG_N−2,CG_selectedに印加される電圧Vpass,Vpgm、(g)はソース側選択ゲート線SGSの状態、をそれぞれ示すタイミングチャートである。 隣接ソース側選択ゲート線SGS、隣接ドレイン側選択ゲート線SGD、隣接非選択ワード線WL及び選択ワード線WLの各動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1、60、70 NAND型フラッシュメモリ
2 メモリセルアレイ
3 WLドライバ
4 CGドライバ
5 イコライズドライバ
20 レベルシフタ回路
21、22、25〜27、29、44、45、50 インバータ
23 デプレッション型NMOSトランジスタ
24、31 高耐圧デプレッション型NMOSトランジスタ
28、41 AND回路
30 高耐圧デプレッション型PMOSトランジスタ
40 ローカルポンプ回路
42、46、48 コンデンサ
43、47、49、52 高耐圧PMOSトランジスタ
51、53、54、55 高耐圧NMOSトランジスタ
56 昇圧回路
61、71 放電回路
80 放電制御回路
T1〜Tn NMOS転送トランジスタ
TH1〜THn、TH NMOS放電トランジスタ

Claims (5)

  1. 直列に接続した複数のメモリセルと、該複数のメモリセルの各々に接続した複数のワード線と、前記複数のメモリセルの両端部に接続したソース側選択ゲート及びドレイン側選択ゲートと、を有するメモリセルアレイと、
    前記メモリセルへのデータ書き込み時に該書き込み対象メモリセルに接続された前記ワード線を選択するワード線選択部と、
    前記データ書き込み終了後に、前記複数のワード線を同電位にするイコライズ部と、
    を具備することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記イコライズ部は、
    前記データ書き込み終了後に、前記複数のワード線を短絡して、前記複数のワード線を同電位にする短絡回路と、を有すること、
    前記短絡回路の短絡動作を制御する制御信号を発生する制御信号発生回路と、を有すること、
    を特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記イコライズ部により前記複数のワード線が同電位にされた後、前記複数のワード線の電位をゆっくり放電する放電回路を有すること、
    を特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記放電回路は、前記イコライズ部により前記複数のワード線が同電位にされた後、前記ソース側選択ゲート又は前記ドレイン側選択ゲートに隣接するメモリセルに接続されたワード線の電位をゆっくり放電すること、
    を特徴とする請求項3記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記放電回路による放電時の放電電流を制御する放電制御回路を有すること、
    を特徴とする請求項3又は4記載の不揮発性半導体記憶装置。
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