JP2008163143A - 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】接着性に優れ、高強度で高い伸張性を示すゴム状弾性体を生じ、しかも、硬化速度の速い室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を提供する。
【解決手段】(A)(a1)2個以上のシラノール基および/またはケトキシマト基を有し、23℃における粘度が20,000mPa・s以上であるポリオルガノシロキサン、(a2)架橋剤、および、(a3)硬化触媒を含む第1の組成物と、(B)(b1)2個以上のシラノール基を有し、23℃における粘度が500〜200,000mPa・sであるポリオルガノシロキサン、および、(b2)吸着水を有する充填剤を含む第2の組成物とを混合してなり、かつ、(A)第1の組成物および(B)第2の組成物の少なくとも一方に、(c1)飽和または不飽和の線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩で表面処理された炭酸カルシウムがさらに配合されている組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に係り、さらに詳しくは、硬化速度、深部硬化性および接着性に優れ、かつ、高強度で高い伸張性を示すゴム状弾性体を生じ、エアバッグのように急激な伸張性を必要とする製品の弾性接着剤として有用な室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に関する。
室温で硬化してゴム状弾性体を生じるポリオルガノシロキサン組成物の中で、空気中の水分と接触することにより硬化反応が生起するタイプのものは、接着性に優れていることから、電気・電子工業等における弾性接着剤やコーティング材等として、また、建築用シーリング材等として広く用いられている。さらに、最近では、運転者や同乗者の保護のために、自動車に設置することが義務付けられている車両用エアバッグや、航空機用エアバッグのシール部分にも使用されてきている。
エアバッグは、作動時に急激に膨張させる必要があるため、そのシール部分に使用される接着剤は、作動時に大きく伸長するばかりでなく、伸長時に必要な強度を保持することが要求される。しかしながら、従来の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物では、一般に300〜500%程度の伸びは実現されるが、有機アミン、アミド、有機ヒドロキシルアミンを架橋剤に用いた組成物のように、それ以上伸びを大きくしようとすると、所要の引張り強度が得られなくなるという問題があった。
そこで、かかる課題を解決するため、本出願人は、先に、硬化物が非常に大きい伸びと伸張時の高強度を示す室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物として、飽和または不飽和の線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩で表面処理された炭酸カルシウムを使用した組成物を開発し、提案した(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、その後、上記室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、高強度で高い伸張性を示すものの、硬化速度の点でなお改善すべき余地があることが判明した。すなわち、エアバッグでは、一般に、2枚のパネルの周縁部同士を接着剤により貼り合わせた後に糸による縫合を行っている。この場合、接着剤の硬化が遅いと縫合作業が可能になるまでに時間がかかり生産性が低下するが、上記室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物では、硬化、養生に6〜24時間程度を要しており、効率の良い生産が困難であった。
特開2003−128924号公報
上述したように、本出願人が先に提案した室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、接着性に優れ、かつ、高強度で高い伸張性を示すゴム状弾性体を生じるが、硬化速度がやや遅く、硬化、養生に時間がかかるという問題があった。
本発明はこのような従来技術の課題に対処してなされたもので、接着性に優れ、高強度で高い伸張性を示すゴム状弾性体を生じ、しかも、硬化速度が速く、硬化、養生時間を大幅に短縮することができる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記した従来技術の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2個以上のシラノール基および/またはケトキシマト基を有し、23℃における粘度が20,000mPa・s以上であるポリオルガノシロキサン、架橋剤、および、硬化触媒を含む組成物と、2個以上のシラノール基を有し、23℃における粘度が500〜200,000mPa・s以上であるポリオルガノシロキサン、および、吸着水を有する充填剤を含む組成物をそれぞれ、各組成物の少なくとも一方に、特定の飽和または不飽和の線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩で表面処理された炭酸カルシウムをさらに配合して調製しておき、これらを混合することにより、接着性に優れ、高強度で高い伸張性を示すゴム状弾性体を生じ、しかも、硬化速度が速く、硬化、養生時間を大幅に短縮することができる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、(A)(a1)2個以上のシラノール基および/またはケトキシマト基を有し、23℃における粘度が20,000mPa・s以上であるポリオルガノシロキサン、(a2)架橋剤、および、(a3)硬化触媒を含む第1の組成物と、(B)(b1)2個以上のシラノール基を有し、23℃における粘度が500〜200,000mPa・sであるポリオルガノシロキサン、および、(b2)吸着水を有する充填剤を含む第2の組成物とを混合してなり、かつ、前記(A)第1の組成物および前記(B)第2の組成物の少なくとも一方に、(c1)平均粒子径が0.03〜0.15μm、JIS K 5101で規定された嵩密度が280ml/100g以上であって、飽和または不飽和の線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩で表面処理された炭酸カルシウムがさらに配合されていることを特徴とする。
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、接着性に優れ、高強度で高い伸張性を示すゴム状弾性体を生じ、しかも、硬化速度が速く、硬化、養生時間を大幅に短縮することができる。したがって、かかる特性が要求される弾性接着剤として有用であり、特にエアバッグのように急激な伸張性を必要とする製品の弾性接着剤として有用である。
以下、本発明の実施形態について説明する
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、(A)第1の組成物と(B)第2の組成物(B)とを混合してなる2成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物である。(A)第1の組成物は、(a1)2個以上のシラノール基および/またはケトキシマト基を有し、23℃における粘度が20,000mPa・s以上であるポリオルガノシロキサン、(a2)架橋剤、および、(a3)硬化触媒を含有している。また、(B)第2の組成物は、(b1)2個以上のシラノール基を有し、23℃における粘度が500〜200,000mPa・s以上であるポリオルガノシロキサン、および、(b2)吸着水を有する充填剤を含有している。さらに、(A)第1の組成物および(B)第2の組成物の一方または両方に、(c1)平均粒子径が0.03〜0.15μm、JIS K 5101で規定された嵩密度が280ml/100g以上であって、飽和または不飽和の線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩で表面処理された炭酸カルシウムがさらに配合されている。
(A)第1の組成物の(a1)成分であるポリオルガノシロキサンは、分子中に2個以上のシラノール基および/またはケトキシマト基を有するものであり、代表的には、下記一般式(II)で表される実質的に直鎖状のポリオルガノシロキサンである。
Figure 2008163143
式(II)中、複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基である。Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル基;シクロヘキシル基のようなシクロアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基のようなアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基のようなアラルキル基、さらにこれらの炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子等の他の原子または基で置換された、例えばクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のようなハロゲン化アルキル基;3−シアノプロピル基のようなシアノアルキル基等の置換炭化水素基が例示される。これらのうち、合成が容易で、(A)成分が分子量の割に低い粘度を有し、硬化前の組成物に良好な押出し性を与えることと、硬化後の組成物に良好な物理的性質を与えることから、全有機基の85%以上がメチル基であることが好ましく、実質的にすべての有機基がメチル基であることがより好ましい。但し、硬化後のゴム状弾性体に、耐熱性、耐放射線性、耐寒性または透明性を付与する場合は、Rの一部として必要量のフェニル基を、耐油性、耐溶剤性を付与する場合は、Rの一部として3,3,3−トリフルオロプロピル基や3−シアノプロピル基を、また、塗装適性を有する表面を付与する場合は、Rの一部として長鎖アルキル基やアラルキル基を、それぞれメチル基と併用するなど、目的に応じて任意に選択することができる。
また、式(II)中、Rは基−Z−SiR (3−p)である。Rは、互いに同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基であり、Rと同様のものが例示される。合成が容易でXの反応性が優れていることから、メチル基またはビニル基が好ましい。また、Zは、互いに同一であっても異なっていてもよく、酸素原子、並びに、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基のようなアルキレン基、フェニレン基等の2価の炭化水素基が例示される。合成の容易さの点から、酸素原子およびエチレン基が好ましく、特に酸素原子が好ましい。Xは、末端基Rに少なくとも1個存在するケイ素官能基、すなわち水酸基または加水分解性基であるケトキシマト基である。ケトキシマト基としては、メチルエチルケトオキシム基、ジメチルケトオキシム、ジエチルケトオキシムのようなケトキシマト基が例示される。R中の1個以上のXは、互いに同一であっても異なっていてもよい。合成の容易さ、硬化前の組成物の物性、保存中の安定性、硬化性、経済性および広範囲の用途に用いられることから、メチルエチルケトオキシム基が好ましい。末端基Rにおける前記水酸基またはケトキシマト基Xの数pは、1〜3である。
(a1)成分としては、合成が容易で、各種の架橋剤と組み合わせて用いられることから、Xが水酸基(シラノール基)および/またはケトキシマト基で、pが1のものが好ましい。このようなケイ素官能性ポリジオルガノシロキサンは、例えば、オクタメチルシクロシロキサンのような環状ジオルガノシロキサン低量体を、水の存在下に酸性触媒またはアルカリ性触媒によって開環重合または開環共重合させ、直鎖状ポリジオルガノシロキサンの末端にケイ素原子に結合する水酸基を導入することにより得ることができる。
Xが、加水分解性基であるケトキシマト基のものは、例えば、末端に水酸基を有するポリオルガノシロキサンに、2個以上の任意のケトキシマト基を有するシランを縮合させることによって合成することができる。この場合、該シランのケトキシマト基はこの縮合反応によって1個が消費されるので、反応によって得られたポリオルガノシロサンの末端基RにおけるXの数pは、用いられたケトキシマト基含有シランが有するXの数よりも1個少ない。
本発明においては、硬化前の組成物に適度の押出性を付与するとともに、硬化後のゴム状弾性体に優れた機械的特性を与えるために、(a1)成分であるポリオルガノシロキサンは、23℃における粘度が20,000mPa・s以上であることが必要であり、したがって、式(II)中のnは、(a1)成分の23℃における粘度が前記範囲になる数(整数)である。(a1)成分の23℃における粘度が20,000mPa・s未満では、硬化後のゴム状弾性体の伸張性が不十分となる。但し、粘度があまり大きくなると均一な組成物が得にくく、押出作業性も低下するため、1,000,000mPa・s以下であることが好ましい。(a1)成分の特に好ましい粘度は、硬化前および硬化後の組成物に要求される性質を調和させることから、20,000〜300,000mPa・sの範囲である。
(A)第1の組成物の(a2)成分である架橋剤には、水および次述する(a3)成分の硬化触媒の存在下に(a1)成分中のケイ素官能基Xと反応し、組成物を硬化させるためのケイ素官能基を有するケイ素化合物および/またはその部分加水分解縮合物が用いられる。なお、この(a2)成分の架橋剤は、後述する(B)第2の組成物の(b1)成分の架橋剤としても作用する。
上記ケイ素官能基を有するケイ素化合物は、下記一般式(III):
(4−q)SiY …(III)
(式中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、Yは加水分解性基を表す。またqは、平均2を超え、4以下の数である。)で示される。
としては、(a1)成分(および後述の(b1)成分)のケイ素原子に直接結合した有機基Rと同様の基を例示することができ、入手のしやすさと、優れた架橋反応速度が得られることから、メチル基またはビニル基が好ましい。また、加水分解性基Yとしては、(a1)成分の末端基に存在するXとして挙げられたケトキシマト基が例示される。
このような架橋剤の例としては、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、テトラキス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルジ(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルジ(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルジ(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルジ(ジメチルケトオキシム)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなケトキシマト基含有シランが例示される。これらは1種を単独で使用してもよく2種以上を混合して使用してもよい。qが2であるシランは、qが3または4であるシランと併用される。
(a2)成分の架橋剤としては、合成が容易で組成物の保存安定性を損なうことなく、しかも、大きな架橋反応速度、したがって大きな硬化速度を与える点を考慮すると、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物を用いることが好ましい。
この(a2)成分の架橋剤の配合量は、(a1)成分100重量部に対して、通常0.5〜25重量部であり、好ましくは2〜10重量部である。0.5重量部未満では、架橋が十分に行われず、硬度の低い硬化物しか得られないおそれがあるうえ、架橋剤を配合した組成物の保存安定性が不良となる。逆に、25重量部を超えると、保存中にその一部が系より分離し、硬化の際の収縮率が大きくなり、硬化後の弾性等の物性が低下する。
なお、(a1)成分として、それ自身が架橋性を有するポリマー(例えば、一般式(II)においてXがケトキシマト基でpが平均1を超えるもの)を用いる場合は、基本的には架橋剤がなくても硬化が可能であるが、このような場合においても、架橋剤を上記範囲で配合することにより、組成物の硬化性と、硬化して得られるゴム状弾性体の機械的性質とをバランスよく具現することができる。
(A)第1の組成物の(a3)成分である硬化触媒は、(a1)成分(および後述の(b1)成分)のX同士および/または(a1)成分(および後述の(b1)成分)のXと(a2)成分のYとを水分の存在下に反応させて架橋構造を形成させゴム状弾性体を得るための硬化触媒である。このような(a3)成分としては、鉄オクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、スズナフテート、スズカプリレート、スズオレートのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのような有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、1、3−プロポキシチタンビス(エチルアセチルアセテート)のようなアルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、トリエトキシアルミニウムなどの有機アルミニウム;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート、トリブトキシジルコニウムステアレートのような有機ジルコニウム化合物等が例示される。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。微量の存在で大きな触媒能を持つことから、なかでも、有機スズ化合物およびアルコキシチタン類が好ましい。
この(a3)成分の硬化触媒の配合量は、(a1)成分100重量部に対して、通常0.01〜10重量部であり、好ましくは0.05〜5重量部である。0.01重量部未満では、硬化触媒として十分に作用せず、硬化に長い時間がかかるようになる。逆に10重量部を超えると、その配合量に見合う効果がなく無意味であるばかりか非経済的である。
(B)第2の組成物の(b1)成分であるポリオルガノシロキサンは、分子中に2個以上のシラノール基を有するものであり、代表的には、前記した一般式(II)で表される実質的に直鎖状のポリオルガノシロキサンのうち、Xが水酸基のものである。
但し、この(b1)成分のポリオルガノシロキサンは、硬化前および硬化後の組成物に要求される特性のバランスをとるために、23℃における粘度が500〜200,000mPa・sであることが必要であり、したがって、式(II)中のnは、23℃における粘度が前記範囲になる数(整数)である。(b1)成分の23℃における粘度が500mPa・s未満では、硬化後のゴム状弾性体に十分な伸長性を与えることができず、逆に、23℃における粘度が200,000mPa・sを超えると、第1の組成物と第2の組成物を混合したときの押出し作業性が低下するため好ましくない。(b1)成分の特に好ましい粘度は、5000〜100,000mPa・sの範囲である。
(B)第2の組成物の(b2)成分である吸着水を有する充填剤は、主として、本発明の組成物の硬化速度を高める働きをする。
(b2)成分としては、湿式シリカ、炭酸カルシウム、珪藻土、水酸化アルミニウム等が例示される。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。(b2)成分としては、湿式シリカの使用が好ましく、特に平均粒子径が1〜100μmの湿式シリカが好ましい。この湿式シリカの平均粒子径は光透過式遠心粒度分布測定器により測定することができる。
この(b2)成分の水分吸着量は、1重量%以上であることが好ましく、4重量%以上であることがより好ましい。水分吸着量が1重量%未満では、硬化速度が十分に改善されないおそれがある。
また、(b2)成分の配合量は、(b1)成分100重量部に対して、通常0.2〜20重量部であり、より好ましくは1〜20重量部である。(b2)成分の配合量が、0.2重量部未満では、添加による効果が十分に得られず、逆に、20重量部を超えると、その配合量に見合う効果が得られないばかりか、組成物としての粘性も上げてしまうことになる。
(A)第1の組成物および(B)第2の組成物の少なくとも一方に配合される(c1)成分の表面処理炭酸カルシウムは、本発明の組成物に、硬化前には適度の流動性を与え、硬化後には、得られるゴム状弾性体に高い機械的強度を付与する働きをする。
この表面処理炭酸カルシウムは、沈降性炭酸カルシウムのような炭酸カルシウムを、常法により脂肪酸および脂肪酸アルカリ金属塩で表面処理することにより得られる。
使用される炭酸カルシウムとしては、消石灰の水スラリー中に炭酸ガスを導通させて得られる沈降製炭酸カルシウム、炭酸塩溶液とカルシウム塩溶液とを反応させて製造する溶液法炭酸カルシウムなど適宜選択可能であるが、高いチキソ性を得るために、好ましくはBET比表面積が5m/g〜120m/g、より好ましくは10m/g〜30m/gの炭酸カルシウムが用いられる。BET比表面積が5m/g未満では高い粘性を付与することが困難であり、120m/gを超えると表面処理剤の量を多くする必要があり高価になる。
このような表面処理に用いる線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩の量は、炭酸カルシウムに対して2.7〜4.5重量%の割合とすることが望ましい。表面処理剤の量が2.7重量%未満では、処理被覆面が均一にならず、吐出および垂れ等の作業性の低下、接着性の低下が生じるばかりでなく、硬化安定性の向上の効果が十分に現出しない。また、4.5重量%を超えると、過剰分が伸張性を低下させるおそれがある。
この(c1)成分の表面処理された炭酸カルシウムは、(a1)成分および(b1)成分の100重量部に対して、30〜200重量部配合することが好ましい。すなわち、(c1)成分は、(A)第1の組成物および(B)第2の組成物のいずれか一方、または、双方に、その配合量が、(a1)成分および(b1)成分の100重量部に対して、30〜200重量部となるように配合することが好ましい。配合量が30重量部未満では、添加による機械的特性向上の効果が十分に得られず、逆に200重量部を超えると、硬化物のモジュラスが大きくなり、また、破断時の伸びが小さくなる。より好ましい配合量は、(a1)成分および(b1)成分の100重量部に対して、50〜150重量部の範囲である。
本発明においては、(A)第1の組成物および(B)第2の組成物の少なくとも一方に、硬化速度を速め、かつ接着性の発現する時間を短縮させる目的で、(c2)下記一般式(I):
(R)aSi(OR3−a …(I)
(式中、Rは置換または非置換のアミノアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜3のアルキル基、フェニル基またはビニル基を表し、Rは炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、aは0または1である)
で示されるアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を配合することができる。
としては、3−アミノプロピル、4−アミノブチル等のアミノアルキル基;N−メチル−3−アミノプロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル等の置換アミノアルキル基が例示される。また、Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基等の低級アルキル基が例示される。aは、入手のしやすさから0が好ましい。
このような(c2)成分としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基含有アルコキシシラン;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等の置換アミノアルキル基含有アルコキシシラン;それらの部分加水分解縮合物が例示される。これらのなかでも、硬化性および接着性が良好であるという観点から、3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
この(c2)成分は、(a1)成分および(b1)成分の100重量部に対して、0.1〜15重量部配合することが好ましい。すなわち、(c2)成分は、(A)第1の組成物および(B)第2の組成物のいずれか一方、または、双方に、その配合量が、(a1)成分および(b1)成分の100重量部に対して、0.1〜15重量部となるように配合することが好ましい。配合量が0.1重量部未満では硬化性を速めるのに十分な効果が得られず、逆に15重量部を超えると硬化物が脆くなるおそれがある。より好ましい配合量は、(a1)成分および(b1)成分の100重量部に対して、0.5〜5重量部の範囲である。
なお、(c2)成分は、本発明の組成物が硬化する際に、優れた接着性を発現させる接着性付与材としても機能する。この目的のためには、(a1)成分および(b1)成分の100重量部に対して、0.05〜25重量部配合することが好ましく、0.5〜10重量部配合することがより好ましい。配合量が0.05重量部未満では、接着性向上の効果が少なく、逆に、25重量部を超えると、前記のような問題点のほか、保存安定性と作業性が悪くなり、また黄変現象を生じる。
(c2)成分は、(B)第2の組成物の粘性をより低く抑え、混合時の良好な押出作業性を確保するという観点から、特に、(A)第1の組成物に配合することが好ましい。
本発明の(A)第1の組成物および(B)第2の組成物には、それぞれ、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に通常配合されている、充填剤、接着向上剤、顔料、チクソトロピー性付与剤、押出作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線吸収剤、防かび剤、耐熱性向上剤、難燃剤等の各種添加剤を配合することができる。充填剤としては、例えば、乾式シリカ、焼成シリカ、煙霧質シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン等の酸化物;これらの酸化物表面をオルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン類、ヘキサメチルジシラザン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等で疎水化したもの;炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩;アスベスト、グラスウール、マオカ微粉末等の複合酸化物、カーボンブラック、銅粉、ニッケル粉等の導電性充填剤、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の合成樹脂粉末等が挙げられる。また、(b2)成分として例示した湿式シリカや炭酸カルシウム等であっても、表面をオルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン類、ヘキサメチルジシラザン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等で疎水化したものであれば使用可能である。
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、上記(a1)〜(a3)成分、(c1)成分(配合される場合)および必要に応じて配合される各種成分を含む(A)第1の組成物と、上記(b1)、(b2)成分、(c1)成分(配合される場合)および必要に応じて配合される各種成分を含む(B)第2の組成物がそれぞれ調製され、湿気を遮断した状態で別々に保存される。そして使用時に、(A)第1の組成物と(B)第2の組成物が適当な比率で混合されことにより、縮合反応が生起して硬化しゴム状弾性を有する硬化物が得られる。なお、(A)第1の組成物と(B)第2の組成物の混合重量比は、混合のしやすさの観点から、1:1〜10:1の範囲が好ましく、1:1〜2:1の範囲がより好ましい。また、(A)第1の組成物と(B)第2の組成物の混合は、硬化反応速度の制御のしやすさの観点から、室温〜80℃の範囲で行うことが好ましい。
本発明により得られる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、従来に比べ硬化速度が非常に早く、接着剤として使用した場合に、その硬化、養生時間を大幅に短縮することができる。しかも、接着性、接着発現性に優れ、硬化物は高強度で高い伸張性を示す。したがって、本発明の組成物は、高強度、高伸張性が要求され、かつ、接着後に縫合作業を必要とするエアバッグのような製品の接着剤として非常に有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。なお、実施例中、「部」とあるのはいずれも「重量部」を表し、粘度等の物性値は全て23℃、相対湿度50%での値を示す。また、湿式シリカの水分吸着量は、JIS K 5101に基づいて測定した値である。
実施例1
粘度80,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子径0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、および、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン35部を配合し、混練した。次いで、これに、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1部およびジブチル錫ジラウレート0.1部を、湿気遮断下の状態で加えて均一に混合し、第1の組成物(A−1)を得た。
また、粘度10,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子径0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン48部、および、湿式シリカ(東ソーシリカ社製 商品名ニップシールLP、水分吸着量6重量%)2部を配合し、混練した。次いで、これに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.6部を加えて均一に混合し、第2の組成物(B−1)を得た。
上記第1の組成物(A−1)と第2の組成物(B−1)とを重量比1:1の割合で均一に混合して室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
実施例2
粘度80,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、および、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン35部を配合し、混練した。次いで、これに、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1部およびジブチル錫ジラウレート0.1部を、湿気遮断下の状態で加えて均一に混合し、第1の組成物(A−2)を得た。
また、粘度80,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子径0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン48部、および、湿式シリカ(東ソーシリカ社製 商品名ニップシールER、水分吸着量4重量%)2部を配合し、混練した。次いで、これに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.6部を加えて均一に混合し、第2の組成物(B−2)を得た。
上記第1の組成物(A−2)と第2の組成物(B−2)とを重量比1:1の割合で均一に混合して室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
実施例3
粘度80,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子径0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン48部、および、湿式シリカ(東ソーシリカ社製 商品名ニップシールLP、水分吸着量6重量%)2部を配合し、混練して、第2の組成物(B−3)を得た。
実施例1で用いた第1の組成物(A−1)と上記第2の組成物(B−3)とを重量比1:1の割合で均一に混合して室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
実施例4
粘度80,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子径0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン48部、および、湿式シリカ(東ソーシリカ社製 商品名ニップシールLP、水分吸着量6重量%)8部を配合し、混練して、第2の組成物(B−4)を得た。
実施例1で用いた第1の組成物(A−1)と上記第2の組成物(B−4)とを重量比1:1の割合で均一に混合して室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
比較例1
粘度80,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子径0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、および、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン48部を配合し、混練した。次いで、これに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.6部を加えて均一に混合し、第2の組成物(B−5)を得た。
実施例1で用いた第1の組成物(A−1)と上記第2の組成物(B−5)とを重量比1:1の割合で均一に混合して室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
比較例2
粘度80,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、3.0%の割合のステアリン酸で処理された合成炭酸カルシウム(平均粒子径0.07μm、BET比表面積17m/g、嵩密度350ml/100g)100部、および、末端をメチル基で封鎖した粘度100mPa・sのポリジメチルシロキサン48部を配合し、混練して、第2の組成物(B−6)を得た。
実施例1で用いた第1の組成物(A−1)と上記第2の組成物(B−6)とを重量比1:1の割合で均一に混合して室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
比較例3
実施例1で用いた第1の組成物(A−1)を単独で室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物とした。
上記各実施例および比較例で得られた室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物について、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[タックフリータイム]
JIS K 6249に基づいて測定した。
[硬さ、引張り強さおよび伸び]
室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を厚さ2mmのシート状に押出し、23℃、50%RHの雰囲気中に72時間放置して硬化させて試験体を作製し、これらの試験体についてJIS K 6249に基づき測定した。
[接着性]
幅25mm、長さ200mmのエアバッグ用シリコーンコーティグ布を被着体として、そのシリコーンコーティング布2枚を1mm厚に塗布した室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を介して重ね合わせたピール接着試験体を作製し、23℃、50%RHの雰囲気中に放置した。2、3、6、12および24時間経過後、引張試験機により、接着された両シリコーンコーティグ布を180°方向に100mm/minの速度で引張り、接着力(ピール接着力)を測定するとともに、目視により接着層の凝集破壊率を測定した。
[縫合可能時間]
幅25mm、長さ200mmのエアバッグ用シリコーンコーティング布2枚を、1mm厚に塗布した室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を介して重ね合わせ、23℃、50%RHの雰囲気中に放置した後、縫い糸(420デニール)による縫合を試み、支障なく縫合が可能になるまでの時間を調べた。
これらの結果を、各実施例および比較例で用いた第1および第2の組成物の組成および粘度とともに、表1に併せ示す。
Figure 2008163143
表1から明らかなように、実施例で調製された室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、接着性の発現および物理的特性に優れた硬化物が得られるうえ、硬化時間が大幅に短縮されており、かつ、比較例1のように、組成物の増粘も見られないため作業性も良好である。

Claims (12)

  1. (A)(a1)2個以上のシラノール基および/またはケトキシマト基を有し、23℃における粘度が20,000mPa・s以上であるポリオルガノシロキサン、(a2)架橋剤、および、(a3)硬化触媒を含む第1の組成物と、
    (B)(b1)2個以上のシラノール基を有し、23℃における粘度が500〜200,000mPa・sであるポリオルガノシロキサン、および、(b2)吸着水を有する充填剤を含む第2の組成物と
    を混合してなり、かつ、
    前記(A)第1の組成物および前記(B)第2の組成物の少なくとも一方に、(c1)平均粒子径が0.03〜0.15μm、JIS K 5101で規定された嵩密度が280ml/100g以上であって、飽和または不飽和の線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩で表面処理された炭酸カルシウムがさらに配合されていることを特徴とする室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  2. 前記(a1)成分100重量部に対して、前記(a2)成分を0.5〜25重量部、前記(a3)成分を0.01〜10重量部含み、かつ、前記(b1)成分100重量部に対して、前記(b2)成分を0.2〜20重量部含むことを特徴とする請求項1記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  3. 前記(c1)成分の配合量が、前記(a1)成分および前記(b1)成分の100重量部に対して、30〜200重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  4. 前記(A)第1の組成物と前記(B)第2の組成物とを、1:1〜10:1の重量比で混合してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  5. 前記(b2)成分が、水分吸着量1重量%以上の無機充填剤であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  6. 前記(b2)成分が、湿式シリカであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  7. 前記線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩が、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸およびそれらのアルカリ金属塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  8. 前記炭酸カルシウムのBET比表面積が、10〜30m/gであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  9. 前記線状の脂肪酸またはそのアルカリ金属塩の表面処理量が、前記炭酸カルシウムに対して2.7〜4.5重量%の割合であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  10. 前記(A)第1の組成物および前記(B)第2の組成物の少なくとも一方に、(c2)一般式(I):
    (R)aSi(OR3−a …(I)
    (式中、Rは置換または非置換のアミノアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜3のアルキル基、フェニル基またはビニル基を表し、Rは炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、aは0または1である)
    で示されるアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物がさらに配合されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  11. 一般式(I)において、Rが3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、N−メチル−3−アミノプロピル基またはN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基であり、Rがメチル基、エチル基またはプロピル基であり、aが0であることを特徴とする請求項10記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  12. 前記(c2)成分が、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン基およびそれらの部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項10項記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
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