JP2005105235A - 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】2成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物において、深部硬化性、硬化の均一性、保存安定性などの特性を悪化させることなく、主成分と架橋成分との配合比率を自動混合吐出機等の使用に合せて適宜調整することができるようにする。
【解決手段】本発明の組成物は、(A)主剤組成物と(B)架橋剤組成物とを配合してなる2成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物である。(A)成分は、(a1)分子末端に水酸基またはアルコキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、(a2)無機充填剤を含有する。また、(B)成分は、(b1)1分子中に3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、(b2)1分子中にアリール基および/またはアラルキル基を5モル%以上含有し、水酸基または加水分解性基を持たず、さらに(a1)成分より低粘度のポリオルガノシロキサンと、(b3)硬化触媒とを含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に係わり、特に、主剤組成物と架橋剤組成物との2成分から成り、空気中で両者を混合することにより、室温で硬化してゴム状弾性体を生じるポリオルガノシロキサン組成物に関する。
室温で硬化しゴム状弾性体を生成する縮合反応型のシリコーン(ポリオルガノシロキサン)は、電気・電子工業等における弾性接着剤やコーティング材、電気絶縁シール材として、また建築用シーリング材等として広く用いられている。
これらの中で、空気中の水分と接触することにより硬化反応が生起する1成分型(1包装型)の室温硬化性ポリオルガノシロキサンは、使用直前にベースポリマーと架橋剤や触媒等とを秤量したり、混合したりする煩雑さがなく、取り扱いが簡単であるが、硬化速度が遅く、また深部硬化性が悪いという欠点があった。
これに対して、2成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサンは、硬化速度が速く、深部硬化性にも優れている。この組成物は、分子末端が水酸基および/またはアルコキシ基で閉塞されたポリジオルガノシロキサンと無機充填剤とから成る主成分と、架橋成分とに分けて調製される。そして、別々の容器に分けて保存され使用時に混合される、いわゆる多包装型室温硬化性組成物として使用される。(例えば、特許文献1,2参照)
このような2成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサンでは、保存安定性の点で、架橋成分が架橋剤と硬化触媒のみから構成される。そのため、主成分に対する架橋成分の配合割合が1〜3重量%と極めて少なくなり、計量の際のばらつきや混合不良が起こり易かった。
特に、自動混合吐出機を用いた混合では、実用上の観点から、主成分と架橋成分との混合比率が100:10程度あるいはそれ以上の整数比になることが求められるが、架橋成分を架橋剤と硬化触媒のみから構成した従来の2成分型シリコーンゴムでは、ばらつきのない計量・混合を行うことが難しかった。
自動混合吐出機を使用して計量・混合を行う場合には、架橋成分の配合比を上げるために、主成分に配合されているベースポリマー(シラノール基末端ポリジオルガノシロキサン)と同様なポリマーを、増量剤として架橋成分にも配合し架橋剤を希釈することが考えられるが、ポリマーと架橋剤および触媒が共存するため保存安定性が悪くなるばかりでなく、このようなポリマーは架橋剤との相溶性が悪いため、分離してしまうという問題があった。
特開平07−133430号公報 特開平11−209620号公報
本発明はこれらの問題を解決するためになされたもので、2成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物において、深部硬化性、硬化の均一性、保存安定性などの特性を悪化させることなく、主成分と架橋成分との配合比率を自動混合吐出機等の使用に合せて適宜調整することができるようにすることを目的とする。
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、(A)(a1)分子末端に水酸基またはアルコキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、(a2)無機充填剤を含む主剤組成物と、(B)(b1)1分子中にケイ素官能基として3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物またはその部分加水分解物と、(b2)1分子中にアリール基またはアラルキル基を5モル%以上含有し、かつ実質的に水酸基または加水分解性基を持たず、前記(a1)成分より低い粘度を有するポリオルガノシロキサンと、(b3)硬化触媒を含む架橋剤組成物とを配合してなることを特徴とする。
本発明の2成分型室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物によれば、主成分と架橋成分との配合比率を自動混合吐出機等の使用に合せて適宜調整することができるうえに、深部硬化性、硬化の均一性、保存安定性などの諸特性に優れている。
以下、本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の実施の形態について説明する。
本発明の実施形態は、(A)主剤組成物と(B)架橋剤組成物とを配合してなる2成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物である。(A)主剤組成物は、(a1)分子末端に水酸基またはアルコキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、(a2)無機充填剤を含有している。また、(B)架橋剤組成物は、(b1)1分子中にケイ素官能基として3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物またはその部分加水分解物と、(b2)1分子中にアリール基および/またはアラルキル基を5モル%以上含有し、かつ実質的に水酸基または加水分解性基を持たず、さらに(a1)成分より低い粘度を有するポリオルガノシロキサンと、(b3)硬化触媒とを含有している。
(A)主剤組成物を構成する(a1)分子末端に水酸基またはアルコキシ基を有するポリオルガノシロキサンは、通常室温で硬化し得る縮合型シリコーンゴムのベースポリマーとして用いられるものである。
(a1)成分のケイ素原子に直接結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基のようなアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基のようなアリール基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基のようなアラルキル基;およびクロロメチル基、β−シアノエチル基、3,3,3 −トリフルオロプロピル基のような一価の置換炭化水素基などが例示される。合成が容易なことから、メチル基、ビニル基またはフェニル基が好ましい。
これらの有機基の中でもメチル基は、原料中間体が最も容易に得られるうえに、シロキサンの重合度の割に最も低い粘度を与え、かつ硬化前の組成物の押出し作業性と硬化後のゴム状弾性体の物性のバランスを有利にする。したがって、全有機基の85%以上がメチル基であることが好ましく、実質的にすべての有機基がメチル基であることがさらに好ましい。
ただし、硬化後のゴム状弾性体が耐寒性や耐熱性を必要とするときはフェニル基を、耐油性を特に必要とするときは3,3,3 −トリフルオロプロピル基を、それぞれ有機基の一部として有することが望ましい。
(a1)成分における分子末端の水酸基またはアルコキシ基は、後述する(b1)成分との反応により硬化に寄与するものである。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基などが例示される。反応性の点から、末端基として水酸基またはメトキシ基を有することが好ましい。
(a1)成分の23℃における粘度は、0.1〜1000Pa・sの範囲であることが好ましい。粘度が0.1Pa・s未満では硬化後のゴム状弾性体の機械的特性が十分でなく、1000Pa・sを超えると、後述する充填剤などを配合したときに均一な組成物が得にくく、成形性も悪くなる。特に好ましい範囲は0.3〜100Pa・sである。
(a2)無機充填剤は、硬化後のゴム状弾性体に機械的強度や硬さを付与する目的で(A)主剤組成物に配合されるものであり、公知の無機充填剤を使用することができる。例えば、シリカ粉末、けいそう土、炭酸カルシウム、酸化チタン、カーボンブラックなどが挙げられ、単独で用いても2種以上を混合して用いても良い。特に、煙霧質シリカ、沈澱シリカ、シリカエアロゲル、粉砕シリカ、溶融シリカのようなシリカ粉末の使用が望ましい。また、ポリジメチルシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシラザンのような有機ケイ素化合物により、シリカ粉末の表面を処理して用いてもよい。
(a2)無機充填剤の配合量は、(a1)成分100重量部に対して1〜500重量部とし、より好ましくは3〜200重量部とする。(a2)無機充填剤の配合量が1重量部未満では、得られる硬化物の機械的強度が不十分であり、反対に500重量部を超えると、混合が困難となり、均一な組成物が得られない。
本発明において、(B)架橋剤組成物を構成する(b1)1分子中にケイ素官能基として3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物またはその部分加水分解物は、前記した(a1)成分の架橋剤として作用するものあり、空気中の水分によって加水分解し、(a1)成分の水酸基(シラノール基)またはアルコキシ基と容易に縮合反応することにより硬化物を生成する。
(b1)成分の有する加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;メトキシエトキシ基などのアルコキシアルコキシ基などのアミド基などが例示される。加水分解性基以外のケイ素原子に結合する基としては、(a1)成分におけるケイ素原子に直接結合する有機基と同様の、置換または非置換の一価の炭化水素基が挙げられるが、合成の容易さと架橋速度の点から、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基およびフェニル基が好ましい。
このような(b1)成分の具体例としては、テトラエトキシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、エチルオルソシリケート、プロピルオルソシリケート、アミノプロピルトリエトキシシランなどのアルコキシシランおよびその部分加水分解縮合物などが挙げられる。
(b1)成分の配合量は、その加水分解性基の数が、(a1)成分中の水酸基またはアルコキシ基1個当たり2〜20個の割合になるように調整する。(b1)成分の配合量がこの範囲より少ないと、架橋が十分に行われず、十分な硬度の硬化物が得られないばかりでなく、架橋剤組成物の保存安定性が悪くなる。一方、この範囲を超えて配合すると、経済的に無意味であるばかりでなく、組成物の硬化性および硬化後の機械的特性のバランスが著しく低下することがある。
本発明において、前記(b1)成分とともに(B)架橋剤組成物を構成する(b2)成分は、(B)架橋剤組成物中での(b1)成分の濃度を希釈し、(A)主剤組成物と(B)架橋剤組成物との配合比を、自動混合吐出機等の計量・混合に適した混合比に調整する働きをする成分である。
(b2)成分としては、1分子中にアリール基および/またはアラルキル基を5モル%以上含有し、かつ実質的に水酸基または加水分解性基を有しないポリオルガノシロキサンが使用される。また、(b2)成分の粘度(23℃)は、前記した(a1)成分の粘度より低いことが望ましい。(b2)成分の粘度が(a1)成分より高い場合には、硬化後のゴム状弾性体の表面にブリードすることがある。
ここで、(b2)成分の有するアリール基としては、フェニル基または炭素数4以下の低級アルキル置換フェニル基、例えばフェニル基、トリル基などが例示される。アラルキル基としては、アリール部分がフェニル基または炭素数4以下の低級アルキル置換フェニル基でありアルキル部分が炭素数4以下の低級アルキル基である、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基などが例示される。
1分子中でのアリール基またはアラルキル基の割合が5モル%未満の場合には、(b1)成分と十分に相溶しないため、均一な組成の(B)架橋剤組成物が得られない。
アリール基またはアラルキル基以外のケイ素原子に直接結合する有機基としては、(a1)成分における有機基と同様の、置換または非置換の一価の炭化水素基が挙げられる。
(b2)成分の配合量は、前記した(a1)成分100重量部に対して0.5〜20重量部とする。この配合量が0.5重量部未満では、配合による効果がなく、反対に20重量部を超えると、硬化後のゴム物性が低下したり表面にブリードすることがある。
(b3)成分は、(a1)成分の水酸基またはアルコキシ基と(b1)成分の加水分解性基とが水分の存在下で反応し架橋構造を形成するための硬化触媒である。
このような硬化触媒としては、鉄オクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、スズナフテート、スズカプリレート、スズオレートのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのような有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、1、3−プロポキシチタンビス(エチルアセチルアセテート)のようなアルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、トリエトキシアルミニウムなどの有機アルミニウム;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、テトライソプロポキシジルコニウムテトラブトキシジルコニウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート、トリブトキシジルコニウムステアレートなどの有機ジルコニウム化合物が例示される。微量の存在で大きな触媒能を持つことから、有機スズ化合物およびアルコキシチタン類が好ましい。
(b3)成分の配合量は、前記(a1)成分100重量部当たり0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部とする。0.01重量部未満では、硬化触媒として十分に作用せず、硬化に長い時間がかかるばかりでなく、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部における硬化が不十分となり、反対に10重量部を超える場合には、その配合量に見合う効果がなく、無意味であるばかりか経済的に不利である。
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物組成物は、前記した(a1)成分と(a2)無機充填剤とを含む(A)主剤組成物と、架橋剤である(b1)成分と(b2)成分および(b3)硬化触媒とを含む(B)架橋剤組成物とに分けてそれぞれ調製され、湿気を遮断した状態で別々に保存される。そして使用時に、(A)主剤組成物と(B)架橋剤組成物とが適当な配合比率で混合され、かつ空気中の水分に曝されることにより、縮合反応が生起して硬化しゴム状弾性を有する硬化物が得られる。
本発明の組成物には、さらに目的に応じて、顔料、チクソトロピー性付与剤、押し出し作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線吸収剤、防かび剤、耐熱性向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加えてもよい。これらの添加剤は、通常(A)主剤組成物中に添加され混合される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部とあるのはいずれも重量部を表し、特に記載のない粘度などの物性値は、23℃での値を示す。
実施例1
粘度3Pa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ポリジメチルシロキサン(a1-1)(水酸基含量0.05mモル/g)95部に、シラザンにより表面処理されたシリカ粉末(a2-1)(ROX200;日本アエロジル(株)の商品名)5部を加え、プラネタリーミキサーにより均一に混合した後、100℃、200mmHgで2時間加熱減圧混練を行い、均一な(A)主剤組成物を得た。
また、フェニル基を10モル%含有するポリジメチルシロキサン(粘度0.05Pa・s)(b2-1)8部に、テトラエトキシシラン(アルコキシ基含量19.2mモル/g)(b1-1)1.95部とジブチルスズジラウレート(b3)0.05部を加えて混合し、(B)架橋剤組成物を調製した。
次いで、得られた(B)架橋剤組成物の状態(イ)を調べた。また、前記で得られた(A)主剤組成物と(B)架橋剤組成物とを表1に示す重量比率で配合し、均一になるまで混合し減圧脱泡した後、容量25mlのポリスチレン製カップ内に充填した。そして、23℃、50%RHの雰囲気に24時間放置して硬化させた後、得られた硬化物内部の硬化状態を観察し、深部硬化性(ロ)を調べた。
さらに、硬化物の硬さのばらつき(ハ)および硬化物の表面状態(ニ)を、それぞれ以下に示すようにして調べた。
(ハ)硬化物の硬さのばらつき
(A)主剤組成物200gに対して、(B)架橋剤組成物を表1の配合比率になるように容量500mlのディスカップに計量し、直径5mmのガラス棒で1分間激しく撹拌した。その後減圧脱泡したものを、テフロン(登録商標)コーティングされた30×80×6mmの金型5個にそれぞれ流し入れ、23℃、50%RHで24時間放置して硬化させた。得られた5個の硬化物の硬さをそれぞれJIS Aに拠り測定し、硬さの最大値と最小値との差を求めた。
(ニ)硬化物の表面状態
前記(ハ)の測定で作成した硬化物の表面状態を観察し、オイルブリードの有無を調べた。そして、オイルブリードのないものを良好、あるものを不良と評価した。
次に、(B)架橋剤組成物の保存安定性を知るために、(ホ)エージング後の(B)成分の状態および(ヘ)エージング後の(B)成分による硬化性を調べた。
(ホ)エージング後の(B)成分の状態
(B)架橋剤組成物を50mlのガラス瓶に30g入れ、密閉後70℃のオーブンに5日間入れた後、状態を観察した。
(ヘ)エージング後の硬化性
70℃で5日間エージングした後の(B)架橋剤組成物を使用し、前記と同様にして硬化物の深部硬化性を調べて評価した。これらの測定結果を表1に示す。
実施例2〜3,比較例1〜7
粘度3Pa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ポリジメチルシロキサン(水酸基含量0.05mモル/g)(a1-1)95部に、シラザン処理されたシリカ粉末(a2-1)または湿式シリカ(ニプシールLP;日本シリカ工業(株)の商品名)(a2-2)5部を加え、実施例1と同様に混練して(A)主剤組成物を調製した。
また、表1に示す組成の成分を実施例1と同様にして混合し、(B)架橋剤組成物を調製した。
なお表中、(b1-2)はアミノプロピルトリエトキシシラン(アルコキシ基含量13.6mモル/g)、(b2-2)はポリジメチルシロキサン(粘度0.1Pa・s)、(b2-3)はフェニル基を10モル%含有し末端水酸基を有するポリジメチルシロキサン(粘度0.05Pa・s)、(b2-4)はフェニル基を10モル%含有するポリジメチルシロキサン(粘度4Pa・s)、(b2-5)は(a1-1)と同じα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ポリジメチルシロキサン、(b2-6)はフェニル基を10モル%含有し末端ジメトキシ基を有するポリジメチルシロキサン(粘度0.05Pa・s)をそれぞれ示している。
次いで、得られた(B)架橋剤組成物の初期の状態および保存安定性を、それぞれ実施例1と同様にして調べた。また、(A)主剤組成物と(B)架橋剤組成物とを表1に示す比率で配合し、実施例1と同様に硬化させた後、硬化物の深部硬化性、硬さのばらつき、表面状態をそれぞれ調べた。これらの測定結果を表1に示す。
Figure 2005105235
表1からわかるように、実施例1〜3で調製された(B)架橋剤組成物は、初期の均一性が良好であるうえに、保存安定性に優れており、エージング後も分離することがない。そして、このような(B)架橋剤組成物を(A)主剤組成物と適当な比率で混合し、空気中に放置することにより常温で硬化し、深部硬化性および表面状態が良好で、硬さのばらつきがない硬化物が得られる。
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、(A)主剤組成物と(B)架橋剤組成物の2成分から成り、これらの成分の配合比率を自動混合吐出機等の使用に合せて適宜調整することができる。そして、(B)架橋剤組成物の保存安定性が良好で、硬化物が深部硬化性、硬化の均一性などの諸特性に優れているので、シーリング材、ポッティング材、コーティング材、接着剤、現場成形ガスケットなどとして好適である。

Claims (3)

  1. (A)(a1)分子末端に水酸基またはアルコキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、(a2)無機充填剤を含む主剤組成物と、
    (B)(b1)1分子中にケイ素官能基として3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物またはその部分加水分解物と、(b2)1分子中にアリール基および/またはアラルキル基を5モル%以上含有し、かつ実質的に水酸基または加水分解性基を持たず、前記(a1)成分より低い粘度を有するポリオルガノシロキサンと、(b3)硬化触媒を含む架橋剤組成物
    とを配合してなることを特徴とする室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  2. 前記(A)主剤組成物が、前記(a1)成分100重量部に対して、(a2)無機充填剤を1〜500重量部の割合で含み、かつ前記(a1)成分100重量部に対して、前記(b2)成分が0.5〜20重量部、前記(b3)硬化触媒が0.01〜10重量部となり、前記(a1)成分の水酸基またはアルコキシ基1個に対して、前記(b1)成分が2〜20個の加水分解性基を有するように、前記(B)架橋剤組成物を配合してなることを特徴とする請求項1記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  3. 前記(A)主剤組成物と前記(B)架橋剤組成物とを、100:3〜100:20の重量比で配合してなることを特徴とする請求項1または2記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
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