JP2008156601A - リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂、その製造方法及びフェノール系樹脂成形材料 - Google Patents

リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂、その製造方法及びフェノール系樹脂成形材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2008156601A
JP2008156601A JP2007236616A JP2007236616A JP2008156601A JP 2008156601 A JP2008156601 A JP 2008156601A JP 2007236616 A JP2007236616 A JP 2007236616A JP 2007236616 A JP2007236616 A JP 2007236616A JP 2008156601 A JP2008156601 A JP 2008156601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lignin
phenolic resin
phenol
modified
modified novolac
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007236616A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5354882B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Maeda
佳宏 前田
Hirotaka Fukatsu
啓高 深津
Fumitomo Hibino
史智 日比野
Masakatsu Asami
昌克 浅見
Takao Kunizane
貴夫 国実
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Auto Body Co Ltd
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Auto Body Co Ltd, Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Toyota Auto Body Co Ltd
Priority to JP2007236616A priority Critical patent/JP5354882B2/ja
Publication of JP2008156601A publication Critical patent/JP2008156601A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5354882B2 publication Critical patent/JP5354882B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】精密な射出成形が可能で、従来のフェノール系樹脂と同等の優れた特性を有し、かつ環境問題、安定供給問題に対応可能なフェノール系樹脂、かかるフェノール系樹脂の製造方法及びかかるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を配合してなるフェノール系樹脂成形材料の提供。
【解決手段】リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂;リグニンと、フェノール又はフェノール誘導体と、アルデヒド類と、を有機酸の存在下で反応させることを特徴とするリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法;かかるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を配合してなるフェノール系樹脂成形材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂、その製造方法及びフェノール系樹脂成形材料に関する。
フェノール樹脂は、熱硬化性樹脂のなかでも耐熱性、機械的特性、成形性、コスト等種々の点において優れており、成形材料、積層板等様々な用途に使用されている。
ところで、フェノール樹脂は、石油を原料として製造される。このため、フェノール樹脂の製造は、COの排出による地球温暖化を招くおそれがある。また、石油は、枯渇しつつある資源であり、フェノール樹脂の今後の安定的供給という点で大きな問題となっている。
かかる環境問題、安定供給の問題を解決するため、フェノール樹脂等のフェノール系樹脂の一部を植物由来の樹脂、すなわちリグニンで置換したリグニン変性フェノール系樹脂が研究されている。リグニンは、セルロース、ヘミセルロース等の炭水化物とともに木材の主要成分であり、樹木中のセルロース、ヘミセルロース等を強固に結合するバインダーとしての機能を有している。また、生物学的に安定なC−C結合やC−O−C結合を有しているため、微生物分解を受けにくく、木材に耐腐朽性を与えている。
ところで、リグニンにフェノールが付加したリグノフェノールを合成する方法としては、例えば木粉をクレゾール等のフェノール誘導体で処理し、木粉内部にフェノール誘導体を十分浸透させた後、混合物を室温で激しく撹拌させながら、濃酸を加える方法が知られている(特許文献1)。濃酸は炭水化物との親和性が高いが、クレゾール等はリグニンとの親和性が高く、リグニンは常に濃酸と混合しないクレゾール等によって取り囲まれているため、濃酸とリグニンの接触が可及的に抑制されるため、リグニンの自己縮合が抑制される。そして、その結果、クレゾール等がリグニンの分子鎖と化学結合(グラフト化)してリグノフェノールが生成する。
特許第2895087号公報
しかしながら、フェノール樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドを原料とした熱硬化性樹脂であり、硬化により3次元的な網目構造を有するものであるが、上記リグノフェノールは単にリグニンにフェノールが付加しただけのものであり、リグニン変性フェノール樹脂には該当しない。
また、フェノール系樹脂に単にリグニンを添加しただけでは、リグニンの熱流動性と反応性が低いため、リグニンによる変性が十分進行しない。その結果、得られた樹脂は射出成形が困難で、射出成形したとしても硬化しなかったり、強度や成形性が悪く、精密な成形が困難であるという問題があった。
したがって、本発明は、精密な射出成形が可能で、従来のフェノール系樹脂と同等の優れた特性を有し、かつ環境問題、安定供給問題に対応可能なリグニン変性フェノール系樹脂を提供することを目的とする。
また、本発明は、かかるリグニン変性フェノール系樹脂の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、かかるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を配合してなるフェノール系樹脂成形材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、フェノール又はフェノール誘導体と、アルデヒド類と、リグニンと、を有機酸の存在下で反応させれば、フェノール又はフェノール誘導体の一部がリグニンにより置換された変性率の高いリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂が得られ、しかも低分子量であり、上記グラフト化したリグノフェノールとは異なり、精密な射出成形が可能で、従来のフェノール系樹脂と同等の優れた特性を有し、かつ環境問題、安定供給問題に対応可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を提供するものである。
かかるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の重量平均分子量は、3500以下であることが好ましい。
また、フェノール系樹脂は、フェノール樹脂であることが好ましい。
また、リグニン変性率は、20%以上とすることができる。
さらに、かかるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を射出成形しても、ノボラック型フェノール系樹脂は熱流動性が高いため、精密成形が可能である。
また、本発明は、リグニンと、フェノール又はフェノール誘導体と、アルデヒド類と、を有機酸の存在下で反応させることを特徴とする、上記リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法を提供するものである。
有機酸は、シュウ酸であることが好ましい。
反応温度は、70〜130℃であることが好ましい。
また、本発明は、かかるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を配合してなるフェノール系樹脂成形材料を提供するものである。
更に、本発明は、リグニンと、フェノール又はフェノール誘導体と、アルデヒド類と、を有機酸の存在下で反応させた後、アンモニア、又は揮発性有機塩基で中和する工程を有することを特徴とする、上記リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法を提供するものである。
アンモニアを用いて中和を行うのが好ましい。
揮発性有機塩基の沸点は、150℃以下であることが好ましい。
また、揮発性有機塩基は、アミン類であることが好ましい。
アミン類はアルキルアミン類、アルカノールアミン類、及び環式アミン類のうちの1種または2種以上であることが好ましい。
本発明のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂は、高いリグニン変性率を有するにもかかわらず、フェノール系樹脂の有する強度、成形性、耐熱性、電気絶縁性等の優れた特性を損なうことなく、環境問題、安定供給問題等に対応可能な樹脂である。特に、従来のリグニン変性フェノール系樹脂では困難であった精密射出成形が可能である、という優れた効果を有する。
また、本発明の製造方法を用いれば、かかるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を効率よく製造することができる。
本発明に用いられるリグニンとしては特に制限はなく、例えばクラフトリグニン、リグニンスルホン酸、オルガノソルブリグニン等のパルプリグニン;爆砕リグニン;リグノフェノール;フェノール化リグニン等が挙げられる。クラフトリグニンは、例えば紙パルプ工業で、木材からセルロース等の炭水化物をとりだした後の、分子構造が変性したものであり、分子構造の変性の程度や分子量に特に制限はない。リグニンスルホン酸は、スルホン基・カルボキシ基・フェノール性水酸基等の官能基を有する高分子電解質であり、その分子量、製法等に特に制限はない。オルガノソルブリグニンは、木材等から単離したリグニンであればどのような構造のものでもよい。爆砕リグニンは、木材等を爆砕処理したものであり、爆砕条件に特に制限はない。リグノフェノールは、例えばリグノセルロース系材料中のリグニンをフェノール誘導体で処理することにより得ることができる。その分子量、構造に特に制限はない。フェノール化リグニンは、草木質材料を酸処理してリグニンとセルロースとが分離する際、フェノール誘導体がリグニン中の分子鎖と化学結合して安定化した状態のリグニンであり、その分子量、分離方法等に特に制限はない。
本発明において、リグニンと反応させるフェノール又はフェノール誘導体としては、フェノール骨格を有していれば特に制限はない。ベンゼン環の水素原子を置換する置換基としては、例えばヒドロキシ基;メチル基、エチル基等の低級アルキル基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;アミノ基;ニトロ基;カルボキシ基等が挙げられる。より具体的には、フェノール、カテコール、レソルシノール、ヒドロキノン、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−フルオロフェノール、m−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール、o−ヨードフェノール、m−ヨードフェノール、p−ヨードフェノール、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,4,6−トリニトロフェノール、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。本発明においては、これらを1種又は2種以上用いることができる。このうち、フェノールが特に好ましい。
また、本発明において用いるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、パラキシレンジメチルエーテル等が挙げられる。好ましくは、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、ポリオキシメチレン、アセトアルデヒド、パラキシレンジメチルエーテルである。これらを単独又は2種類以上組み合わせて使用することもできる。このうち、特に好ましくはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドである。
本発明のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂は、リグニンとフェノール又はフェノール誘導体とアルデヒド類を、有機酸の存在下で反応させることによって製造することができる。本発明の製造方法は、リグニン変性フェノール系樹脂としては従来困難であったリグニン変性率20%以上を可能としたものであり、このためには、リグニンの配合割合が、フェノール又はフェノール誘導体100質量部に対して、5〜100質量部が好ましく、20〜90質量部がより好ましく、30〜80質量部が特に好ましい。
フェノール又はフェノール誘導体とアルデヒド類との配合割合は、通常のノボラック型フェノール樹脂を製造する場合と同様であり、例えばフェノール又はフェノール誘導体100質量部に対して、アルデヒド類1〜50質量部であることが好ましく、2〜30質量部であることがより好ましく、3〜20質量部であることが特に好ましい。アルデヒド類の濃度は特に限定されないが、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドを用いる場合、通常20〜50%ホルマリン溶液又は固形のパラホルムアルデヒドの形で配合する。また、両者を併用して用いてもよい。
有機酸は、かかる反応の触媒として用いるものであり、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸等が挙げられ、このうちシュウ酸が好ましい。有機酸の配合割合は、フェノール又はフェノール誘導体100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、0.3〜8質量部であることがより好ましく、0.5〜5質量部であることが特に好ましい。
本発明の製造方法は、まずフェノール又はフェノール誘導体、リグニン、有機酸を混合後、アルデヒド類を添加する。フェノール又はフェノール誘導体、リグニン、有機酸の混合方法としては特に限定されないが、室温で混合してもよいし、120〜160℃程度まで加温して混合してもよい。アルデヒド類の添加方法としては特に制限されないが、予めフェノール又はフェノール誘導体、リグニン、有機酸の混合物に室温で添加してもよいし、80〜120℃に保ち、10分〜1時間程度かけて添加を行ってもよい。リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の反応温度は、70〜130℃であることが好ましく、80〜120℃であることが特に好ましい。反応時間は、15分〜6時間であることが好ましく、30分〜3時間であることが特に好ましい。次いで、得られた反応混合物を常圧蒸留及び/又は減圧蒸留を行って脱水することにより、リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂が得られる。
また、リグニンと、フェノール又はフェノール誘導体と、アルデヒド類と、を有機酸の存在下で反応させた後、アンモニア、又は揮発性有機塩基による中和を行っても良い。
中和工程はリグニンとフェノール又はフェノール誘導体とアルデヒド類とを有機酸の存在下で反応させ、反応混合物を得た後で行っても良く、該反応混合物を常圧蒸留及び/又は減圧蒸留を行って脱水を行った後で中和を行っても良い。中和工程の後に余分な有機塩基を蒸留除去することが望ましいが、反応混合物を常圧蒸留及び/又は減圧蒸留により脱水する工程で、同時に蒸留除去を行っても良い。アンモニア、又は有機塩基有効成分の添加量が樹脂固形分に対して1重量%未満の場合は、アンモニア、又は有機塩基残存による影響は小さいため、蒸留除去工程は省略してもかまわない。
中和工程を行うことで、リグニンに残存しているリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の合成の際に用いた酸を中和することが可能となり、熱安定性等の物性値の向上が図れ、また、リグニン中に残存する硫黄分に由来するSO等の異臭を抑制することができる。ここで、アンモニア又は揮発性有機塩基を用いて中和を行うことで作製されたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂は、長時間熱を加えた際の物性値にほとんど変化が見られないのに対し、金属アルカリ等を中和に用いると、同様に長時間熱を加えた際に熱安定性の低下が起こる。
中和工程においては、反応混合物及び/又は反応生成物のpHを好ましくは4〜8、より好ましくは5〜6の範囲に調整する。pHが4未満では酸の中和が完了せず、上記に挙げる効果が得られないことがある。一方、pHが8を超えても更なる中和による効果は望めず、多量に塩基を使用する必要があるため、経済的なメリットは得られない。
揮発性有機塩基は、その沸点が150℃以上のものでも使用できないことはないが、揮発性有機塩基の沸点が150℃以下であれば良好な揮発性を有し、優位な蒸留除去時間の短縮が可能となるので好ましい。揮発性有機塩基としては、例えばアンモニアや、アルキルアミン類、アルカノールアミン類、環式アミン類等のアミン類を含むものを挙げることができる。アルキルアミンとしては、例えば炭素数1〜6のアルキル基を有する第1級アルキルアミン類、炭素数1〜4のアルキル基を有する第2級又は第3級アルキルアミン類を挙げることができる。第2級又は第3級のアルキルアミン類中のアルキル基は、それぞれ炭素数が異なってもよい。具体的には、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ターシャリーブチルアミン、ペンチルアミン、ネオペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、などがある。また、アルカノールアミンとしては、例えば、モノ、ジ又はトリエタノールアミン等のアルカノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のβ−アミノアルカノールなどが挙げられる。環式アミン類としては、モルホリンやピペリジンなどがある。これらの揮発性有機塩基物質は1種のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
揮発性の塩基を用いることで、中和時に混合した余剰分は揮発し、得られるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の純度が高くなる。これらの中でも、コスト性や取り扱い性、また、リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂に残存した際の特性への影響が小さいなどの点で、アンモニアが好ましい。
かかる方法により得られるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の重量平均分子量は、好ましくは3500以下、より好ましくは3000以下、特に好ましくは2000以下となる。本発明では、リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を、このように低分子量化することができるため、リグニン自体は熱流動性、反応性が低くても、これを用いて従来困難であった精密な射出成形が可能となる。したがって、本発明のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を配合してなる成形材料は、精密な射出成形性を有するものである。
また、かかる方法により得られるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂は、リグニン変性率を20%以上とすることができ、従来のノボラック型フェノール系樹脂が有する優れた特性を維持しながら、これを用いて精密な射出成形を行うことができる。リグニン変性率は、20〜90%がより好ましく、30〜80%が特に好ましく、30〜60%がさらに特に好ましい。リグニン変性率は、フェノール又はフェノール誘導体に対するリグニンの配合量を適宜変更することにより、調整することができる。
なお、リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を低分子量化するためには、アルデヒド類とフェノールとのモル比(F/P)が0.1〜0.4であることが好ましく、0.2〜0.3であることが特に好ましい。
本発明のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂は、必要に応じて、架橋剤、硬化助剤、木粉類、繊維類、着色剤、離型剤、可塑剤、安定剤等を配合し、所定の温度で混練した後、射出成形機で射出成形することができる。得られた成型品は、従来のノボラック型フェノール樹脂の優れた特性を維持しつつ、精度の高い形状を有するものである。なお、樹脂としてリグニン変性フェノール系樹脂を単独で用いて硬化させてもよいが、さらに硬化性を高めて成形サイクルを短くするためには、ノボラック型フェノール系樹脂を混合することが好ましい。
架橋剤としては例えばヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。硬化助剤としては例えば消石灰等が挙げられる。木粉は、木材等を破砕し、粉砕し、さらに微粉砕したものであり、その平均粒径は、80メッシュ全通であることが好ましい。繊維類は、木材等から得られるセルロース等が挙げられる。可塑剤としては、例えば脂肪族二塩基酸エステル、ヒドロキシ多価カルボン酸エステル、脂肪酸エステル、ポリエステル系化合物、リン酸エステル等が挙げられる。安定剤としては、例えば金属セッケン、リン化合物、硫黄化合物、フェノール系化合物、L−アスコルビン酸類、エポキシ化合物等が挙げられる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(樹脂合成例1)
(リグニン変性率50%のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂、F/P=0.2vsフェノール)
撹拌機及び温度計を備えた三口フラスコにフェノール650質量部、リグニン350質量部を仕込み、シュウ酸6.5質量部を添加後、100℃になるまで加熱して、37%ホルマリン112質量部を30分間かけて逐添した。その後1時間反応させた後、反応混合物の温度が180℃になるまで常圧蒸留で脱水し、さらに、5kPaまで徐々に減圧しながら、反応混合物の温度が180℃になるまで減圧蒸留で脱水した。リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂617質量部を得た。
(樹脂合成例2)
(リグニン変性率30%のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂、F/P=0.4vsフェノール)
撹拌機及び温度計を備えた三口フラスコにフェノール1200質量部、リグニン350質量部を仕込み、シュウ酸12質量部を添加後、100℃になるまで加熱して、37%ホルマリン224質量部を30分間かけて逐添した。その後1時間反応させた後、反応混合物の温度が180℃になるまで常圧蒸留で脱水し、さらに、5kPaまで徐々に減圧しながら、反応混合物の温度が180℃になるまで減圧蒸留で脱水した。リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂1108質量部を得た。
(樹脂合成例3)
(リグニン変性率70%のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂、F/P=0.15vsフェノール)
撹拌機及び温度計を備えた三口フラスコにフェノール500質量部を仕込み、150℃に昇温し、リグニン350質量部を添加し、150℃にて1時間溶解混合した。その後100℃まで内容物を冷却し、シュウ酸12質量部を添加後、100℃に保持しながら37%ホルマリン65質量部を30分間かけて逐添した。これを100℃で1時間反応させた後、反応混合物の温度が180℃になるまで常圧蒸留で脱水し、さらに、5kPaまで徐々に減圧しながら、反応混合物の温度が180℃になるまで減圧蒸留で脱水した。リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂510質量部を得た。
(樹脂合成例4)
(リグニン変性率50%のリグニン変性ノボラック型フェノール樹脂、F/P=0.2vsフェノール、アンモニアによる中和工程有り)
撹拌機及び温度計を備えた三口フラスコにフェノール550質量部、リグニン350質量部を仕込み、シュウ酸6.5質量部を添加後、100℃になるまで加熱して、37%ホルマリン112質量部を30分かけて逐添した。その後1時間反応させた後、反応混合物のpHが4.0以上になるまで28%アンモニア水を添加し、中和を行った。続いて反応混合物の温度が180℃になるまで常圧蒸留で脱水し、さらに5kPaまで徐々に減圧しながら、反応混合物の温度が180℃以下になるまで減圧蒸留で脱水した。リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂660質量部を得た。
(樹脂合成例5)
(リグニン変性率50%のリグニン変性ノボラック型フェノール樹脂、F/P=0.2vsフェノール、水酸化ナトリウムによる中和工程有り)
樹脂合成例4において、中和に用いたアンモニアの代わりに水酸化ナトリウムを用いた以外は、合成例4と同様にしてリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を得た。
各合成例で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂及び未変性のノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製「A−1082」)の数平均分子量、重量平均分子量、軟化点、流れ、ゲル化時間、遊離フェノール含有量、リグニン変性率を表1に示す。なお、各測定値は、以下の方法で測定した。数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算で求めた。流れは、JIS−K−6910 4.7に従って測定した(ヘキサミンは15phr添加)。ゲル化時間は、JIS−K−6910 4.8に従って測定した。遊離フェノール含有量測定法は以下の通りである。まず、フェノールを0.1g、0.2g、0.3gを各々秤量し、アセトン20mlを加え2分攪拌し、更にn−ドデカンを0.1ml加え、1分混合したものを検量線用のサンプルとした。次に、試料3g秤量し、アセトンを20ml加え2分攪拌した。更に内標準物質としてn−ドデカンを0.1ml加えて1分混合し、測定用サンプルとした。ガスクロマトグラフィーの測定条件は、キャリアーガスを窒素ガス(1.0kg/cm)、カラム温度を130℃、注入口温度を240℃、注入量を0.5μLである。カラムはセライト545AW (MAX TEMP.280℃、MESH 60/80)を用いた。リグニン含有率は、リグニンの揮発分はないものとして、(リグニン仕込量/リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂収量)×100(%)で算出した。
Figure 2008156601
表1から明らかなように、合成例1〜5で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂は、重量平均分子量が3500以下と低分子量であり、未変性のノボラック型フェノール樹脂とほぼ同様な物性値を有した。
(実施例1)
ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製「A−1082」、以下同じ)18質量部、合成例1で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂25質量部、ヘキサメチレンテトラミン(三菱瓦斯化学株式会社製ヘキサミン)9質量部、木粉25質量部、含水珪酸マグネシウム19質量部、硬化助剤として消石灰2質量部、着色剤としてソルベントブラック1質量部、離型剤としてステアリン酸1質量部を配合した原料混合物を、90℃の加熱ロールにより3分間溶融混練した後取り出し、冷却後顆粒状にして成形材料を得た。
(実施例2)
実施例1において、合成例1で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の代わりに合成例2で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。
(実施例3)
実施例1において、合成例1で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の代わりに合成例3で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。
(実施例4)
ノボラック型フェノール樹脂18質量部、合成例4で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂35質量部、ヘキサメチレンテトラミン10質量部、木粉33質量部、硬化助剤として消石灰2質量部、着色剤としてソルベントブラック1質量部、離型剤としてステアリン酸1質量部を配合した原料混合物を、90℃の加熱ロールにより3分間溶融混錬した後取り出し、冷却後顆粒状に粉砕して成形材料を得た。
(実施例5)
実施例4において、合成例4で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の代わりに合成例5で得られたリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を用いた以外は、実施例4と同様にして成形材料を得た。
(比較例1)
ノボラック型フェノール樹脂43質量部、ヘキサメチレンテトラミン9質量部、木粉木粉25質量部、含水珪酸マグネシウム19質量部、硬化助剤として消石灰2質量部、着色剤としてソルベントブラック1質量部、離型剤としてステアリン酸1質量部を配合した原料混合物を、90℃の加熱ロールにより3分間溶融混練した後取り出し、冷却後顆粒状に粉砕して成形材料を得た。
(比較例2)
比較例1において、ノボラック型フェノール樹脂43質量部を26質量部とし、さらにリグニン17質量部を配合した以外は、比較例1と同様にして成形材料を得た。
上記で得られた各成形材料について、トランスファー成形機で試験片を成形し、成形収縮率、曲げ強さ、シャルピー衝撃強さ及び荷重たわみ温度を測定した。各成形材料の配合割合とこれらの特性値を表2に示す。なお、成形収縮率、曲げ強さ、シャルピー衝撃強さ及び荷重たわみ温度は、JIS K 6911「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定した。
Figure 2008156601
実施例1、2で得られた成形材料は、比較例1の成形材料と比べて、成形収縮率、曲げ強さ、シャルピー衝撃強さ、荷重たわみ温度のいずれも遜色なく、優れた特性を有していた。実施例3で得られた成形材料は、比較例1の成形材料と比べて、曲げ強さのみやや低下していたが、他の特性は十分優れていた。また、実施例4及び実施例5で得られた成形材料は、比較例1の成形材料と比べて、成形収縮率及び荷重たわみ温度がやや低下していたが、十分に射出成形可能な値であり、また他の特性については十分優れていた。このように、各実施例で得られた成形材料は、通常のフェノール樹脂程度の射出成形が可能であることが明らかである。
また、比較例2のリグニンを添加したものは、樹脂の流れが悪く、詰まりが発生して成形できなかった。比較例2の樹脂は、トランスファー成形できなかったのであるから、射出成形できないことは明らかである。
次に、中和工程がリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂に与える影響を、上記合成例1、合成例4、及び合成例5を用いて検討した。
上記で得られた合成例1、合成例4、及び合成例5の各リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂について、樹脂の軟化点、SOの有無及びSOガスの発生量を測定した。この結果を表3に示す。なお、軟化点はJIS K7234に記載の環球法により求めた。SO量は樹脂合成直後の反応容器より捕集したガスを、北川式ガス検知管(光明理化学工業製、103SD)を用いて測定した。SOガスの発生量の測定方法は、まず加熱炉に0.5gの合成樹脂を取り、キャリアーガスとして乾燥空気を15ml/minで流しながら、200℃で1時間加熱を行い、その際に発生したガスをすべて希薄過酸化水素水にバブリングしてSOガスを吸収させた。その後、発生したガスを吸収させた溶液を加熱し、SOを過酸化水素により酸化させて硫酸イオンへ置換し、全量を50mlとして検出液とした。検出液中の硫酸イオン量をイオンクロマトグラフィー(横河アナリティカルシステムズ製、IC7000)により定量を行い、硫酸イオン量をSO発生量として評価を行った。
Figure 2008156601
中和工程を行なわずに合成した合成例1のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂においては、悪臭の原因となるSO及びSOが検出された。また、長時間熱を加えた際に樹脂の軟化点の上昇が観察された。これは樹脂中に残存する酸によって、熱安定性の低下が引き起こされたものと考えられる。一方で、アンモニアを用いて中和を行った合成例4のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂において、SO及びSOはほとんど検出されなかった。また、水酸化ナトリウムを用いて中和を行った合成例5のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂においては、悪臭の原因となるSO及びSOは検出されなかった。中和工程を行うことで、合成したリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の悪臭を十分に改善できることが確認された。また、長時間熱を加えた際の樹脂の軟化点は、アンモニアで中和を行った合成例4においては変化が見られず、熱安定性の向上が観察された。水酸化ナトリウムで中和を行った合成例5においては、合成例1と同様に軟化点の上昇が観察された。これは、樹脂中の酸性分は除去されているが、水酸化ナトリウムに含まれる金属成分の混入により、熱安定性の低下がもたらされたためと考えられる。
このように、金属成分等を含有しないアンモニア等の塩基で樹脂中の酸を中和することで、悪臭の発生を抑制し、より熱に対して物性値の安定した射出形成可能なリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を得ることが可能である。
以上の結果から明らかなように、本発明の製造方法により得られるリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂は、リグニン変性率が高いにもかかわらず、従来のノボラック型フェノール系樹脂が有する優れた特性を有しており、かつ従来のノボラック型フェノール系樹脂が抱えていた環境問題、安定供給問題を解決し得る優れたものである。さらに、かかる低分子量リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を用いることによって、従来困難であった精密な射出成形が可能である。
本発明は、フェノール系樹脂及びこれを用いた成形材料等の分野で利用が可能である。

Claims (14)

  1. リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂。
  2. 重量平均分子量が3500以下である請求項1に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂。
  3. フェノール系樹脂が、フェノール樹脂である請求項1又は2に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂。
  4. リグニン変性率が20%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂。
  5. 射出成形用である請求項1〜4のいずれか1項に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂。
  6. リグニンと、フェノール又はフェノール誘導体と、アルデヒド類と、を有機酸の存在下で反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
  7. 有機酸がシュウ酸である請求項6に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
  8. 70〜130℃で反応させるものである請求項6又は7に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂を配合してなるフェノール系樹脂成形材料。
  10. リグニンと、フェノール又はフェノール誘導体と、アルデヒド類と、を有機酸の存在下で反応させた後、アンモニア、又は揮発性有機塩基で中和する工程を有することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
  11. アンモニアで中和することを特徴とする請求項10に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
  12. 前記揮発性有機塩基の沸点が150℃以下であることを特徴とする請求項10に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
  13. 前記揮発性有機塩基がアミン類であることを特徴とする請求項10又は12に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
  14. 前記アミン類がアルキルアミン類、アルカノールアミン類、及び環式アミン類のうちの1種または2種以上であることを特徴とする請求項13に記載のリグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法。
JP2007236616A 2006-12-01 2007-09-12 リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法 Active JP5354882B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007236616A JP5354882B2 (ja) 2006-12-01 2007-09-12 リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006325381 2006-12-01
JP2006325381 2006-12-01
JP2007236616A JP5354882B2 (ja) 2006-12-01 2007-09-12 リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008156601A true JP2008156601A (ja) 2008-07-10
JP5354882B2 JP5354882B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=39657878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007236616A Active JP5354882B2 (ja) 2006-12-01 2007-09-12 リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5354882B2 (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012046482A1 (ja) * 2010-10-07 2012-04-12 ハリマ化成株式会社 リグニン添加熱硬化性樹脂
WO2013031039A1 (ja) * 2011-09-02 2013-03-07 ハリマ化成株式会社 変性リグニンおよびそれを含有するフェノール樹脂成形材料
WO2013084513A1 (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 ハリマ化成株式会社 水不溶性リグニンおよびそれを含有する熱硬化性樹脂成形材料
EP2642150A1 (en) 2012-03-23 2013-09-25 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Friction material
WO2015147165A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 住友ベークライト株式会社 フェノール変性リグニン樹脂及びその製造方法、並びに、樹脂組成物、ゴム組成物、及び硬化物
JP2015174894A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物およびその製造方法
WO2016027537A1 (ja) * 2014-08-18 2016-02-25 日立化成株式会社 樹脂組成物及び成形体
WO2016080469A1 (ja) * 2014-11-20 2016-05-26 住友ベークライト株式会社 リグニン樹脂組成物、硬化物および成形物
WO2016194600A1 (ja) * 2015-06-02 2016-12-08 ハリマ化成株式会社 樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、および、成形品
WO2018139074A1 (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 ハリマ化成株式会社 ノボラック型フェノール樹脂、樹脂組成物およびノボラック型フェノール樹脂の製造方法
WO2018179820A1 (ja) * 2017-03-28 2018-10-04 ハリマ化成株式会社 摺動材
US20190233570A1 (en) * 2018-01-26 2019-08-01 Hexion Inc. Manufacture of novolacs and resoles using lignin
JPWO2019031609A1 (ja) * 2017-08-10 2020-07-16 出光興産株式会社 改質リグニン及び改質ポリフェノールの製造方法、並びに改質リグニンを用いた樹脂組成材料
JPWO2022004254A1 (ja) * 2020-06-30 2022-01-06
WO2022145280A1 (ja) 2020-12-28 2022-07-07 出光興産株式会社 リグニン組成物及びその使用
WO2022260295A1 (ko) * 2021-06-08 2022-12-15 코오롱인더스트리 주식회사 리그닌 변성 페놀 수지, 리그닌 변성 페놀 수지의 제조방법 및 이를 포함하는 성형체
WO2023223996A1 (ja) * 2022-05-16 2023-11-23 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物およびレジンコーテッドサンド
JP7459564B2 (ja) 2020-03-03 2024-04-02 住友ベークライト株式会社 リグニン変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法、および架橋体の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50151988A (ja) * 1974-05-31 1975-12-06
JPS6164708A (ja) * 1984-08-28 1986-04-03 ライヒホ−ルド、リミテツド 加圧木材製品のためのリグニン変性フエノ−ル樹脂接着剤
JPH08104794A (ja) * 1994-10-04 1996-04-23 Toshiba Chem Corp フェノール樹脂成形材料およびその成形部品
WO1998050467A1 (fr) * 1997-05-05 1998-11-12 Tsuyoshi Kono Composition de resine et panneau realise avec cette resine
JP2895087B2 (ja) * 1989-03-08 1999-05-24 正光 船岡 リグノセルロース系物質をポリフェノールと炭水化物とに分離する方法およびこの方法によって得られたポリフェノール系物質
JPH11349654A (ja) * 1998-06-10 1999-12-21 Sumitomo Durez Kk フォトレジスト用フェノール樹脂の製造方法
JP2004051696A (ja) * 2002-07-17 2004-02-19 Hitachi Chem Co Ltd 水溶性樹脂組成物、アルキルエーテル化アミノ樹脂及びその製造法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50151988A (ja) * 1974-05-31 1975-12-06
JPS6164708A (ja) * 1984-08-28 1986-04-03 ライヒホ−ルド、リミテツド 加圧木材製品のためのリグニン変性フエノ−ル樹脂接着剤
JP2895087B2 (ja) * 1989-03-08 1999-05-24 正光 船岡 リグノセルロース系物質をポリフェノールと炭水化物とに分離する方法およびこの方法によって得られたポリフェノール系物質
JPH08104794A (ja) * 1994-10-04 1996-04-23 Toshiba Chem Corp フェノール樹脂成形材料およびその成形部品
WO1998050467A1 (fr) * 1997-05-05 1998-11-12 Tsuyoshi Kono Composition de resine et panneau realise avec cette resine
JPH11349654A (ja) * 1998-06-10 1999-12-21 Sumitomo Durez Kk フォトレジスト用フェノール樹脂の製造方法
JP2004051696A (ja) * 2002-07-17 2004-02-19 Hitachi Chem Co Ltd 水溶性樹脂組成物、アルキルエーテル化アミノ樹脂及びその製造法

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012046482A1 (ja) * 2010-10-07 2012-04-12 ハリマ化成株式会社 リグニン添加熱硬化性樹脂
WO2013031039A1 (ja) * 2011-09-02 2013-03-07 ハリマ化成株式会社 変性リグニンおよびそれを含有するフェノール樹脂成形材料
WO2013084513A1 (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 ハリマ化成株式会社 水不溶性リグニンおよびそれを含有する熱硬化性樹脂成形材料
JP2013116995A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Harima Chemicals Inc 水不溶性リグニンおよびそれを含有する熱硬化性樹脂成形材料
US9534650B2 (en) 2012-03-23 2017-01-03 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Friction material
EP2642150A1 (en) 2012-03-23 2013-09-25 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Friction material
EP3242052A1 (en) 2012-03-23 2017-11-08 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Friction material
JP2015174894A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物およびその製造方法
JPWO2015147165A1 (ja) * 2014-03-28 2017-04-13 住友ベークライト株式会社 フェノール変性リグニン樹脂及びその製造方法、並びに、樹脂組成物、ゴム組成物、及び硬化物
CN105873970A (zh) * 2014-03-28 2016-08-17 住友电木株式会社 酚改性木质素树脂和其制造方法、以及树脂组合物、橡胶组合物和固化物
CN105873970B (zh) * 2014-03-28 2019-09-10 住友电木株式会社 酚改性木质素树脂和其制造方法、以及树脂组合物、橡胶组合物和固化物
WO2015147165A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 住友ベークライト株式会社 フェノール変性リグニン樹脂及びその製造方法、並びに、樹脂組成物、ゴム組成物、及び硬化物
WO2016027537A1 (ja) * 2014-08-18 2016-02-25 日立化成株式会社 樹脂組成物及び成形体
WO2016080469A1 (ja) * 2014-11-20 2016-05-26 住友ベークライト株式会社 リグニン樹脂組成物、硬化物および成形物
JPWO2016080469A1 (ja) * 2014-11-20 2017-08-31 住友ベークライト株式会社 リグニン樹脂組成物、硬化物および成形物
EP3222665A4 (en) * 2014-11-20 2018-05-30 Sumitomo Bakelite Co.,Ltd. Lignin resin composition, cured object, and molded object
US10059793B2 (en) 2014-11-20 2018-08-28 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Lignin resin composition, cured product, and molded product
WO2016194600A1 (ja) * 2015-06-02 2016-12-08 ハリマ化成株式会社 樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、および、成形品
WO2018139074A1 (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 ハリマ化成株式会社 ノボラック型フェノール樹脂、樹脂組成物およびノボラック型フェノール樹脂の製造方法
WO2018179820A1 (ja) * 2017-03-28 2018-10-04 ハリマ化成株式会社 摺動材
JPWO2019031609A1 (ja) * 2017-08-10 2020-07-16 出光興産株式会社 改質リグニン及び改質ポリフェノールの製造方法、並びに改質リグニンを用いた樹脂組成材料
US11518886B2 (en) 2017-08-10 2022-12-06 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Modified lignin, modified polyphenol manufacturing method, and modified lignin-including resin composition material
US10808068B2 (en) * 2018-01-26 2020-10-20 Hexion Inc. Manufacture of novolacs and resoles using lignin
US20190233570A1 (en) * 2018-01-26 2019-08-01 Hexion Inc. Manufacture of novolacs and resoles using lignin
JP7459564B2 (ja) 2020-03-03 2024-04-02 住友ベークライト株式会社 リグニン変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法、および架橋体の製造方法
JPWO2022004254A1 (ja) * 2020-06-30 2022-01-06
JP7088424B2 (ja) 2020-06-30 2022-06-21 住友ベークライト株式会社 サンドイッチパネル
WO2022145280A1 (ja) 2020-12-28 2022-07-07 出光興産株式会社 リグニン組成物及びその使用
KR20230127208A (ko) 2020-12-28 2023-08-31 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 리그닌 조성물 및 그의 사용
WO2022260295A1 (ko) * 2021-06-08 2022-12-15 코오롱인더스트리 주식회사 리그닌 변성 페놀 수지, 리그닌 변성 페놀 수지의 제조방법 및 이를 포함하는 성형체
WO2023223996A1 (ja) * 2022-05-16 2023-11-23 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物およびレジンコーテッドサンド
JP7396549B1 (ja) 2022-05-16 2023-12-12 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物およびレジンコーテッドサンド

Also Published As

Publication number Publication date
JP5354882B2 (ja) 2013-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5354882B2 (ja) リグニン変性ノボラック型フェノール系樹脂の製造方法
JP5256813B2 (ja) リグニン樹脂組成物及び成形材料
JP5915331B2 (ja) バイオマス変性フェノール樹脂の製造方法、バイオマス変性フェノール樹脂、バイオマス変性フェノール樹脂組成物及びバイオマス変性フェノール樹脂硬化物
JP5348113B2 (ja) リグニン樹脂組成物の製造方法
JP5775306B2 (ja) 改質フェノール樹脂
JP6825925B2 (ja) レジンコーテッドサンドおよびその製造方法
KR20210142592A (ko) 노볼락 페놀 수지, 상기 페놀 수지의 합성 방법 및 이의 용도
JP6390581B2 (ja) 液状レゾール型フェノール樹脂の製造方法、および湿式ペーパー摩擦材の製造方法
TWI466965B (zh) 酚醛清漆樹脂之製造方法及酚醛清漆樹脂
WO2018139074A1 (ja) ノボラック型フェノール樹脂、樹脂組成物およびノボラック型フェノール樹脂の製造方法
WO2019101566A1 (en) Solid phenolic aldehyde resin composition with reduced aldehyde release, solid curing composition and method for curing a phenolic aldehyde resin and article obtained therefrom
JP2013227585A (ja) リグニン樹脂組成物の製造方法
JP4013111B2 (ja) レゾール樹脂の製造方法
JP4661087B2 (ja) 固形レゾール型フェノール樹脂の製造方法
JP2008214498A (ja) アルデヒド基含有フェノール系樹脂組成物、これを含有するフェノール樹脂組成物及び成形材料
JPS6368623A (ja) フエノ−ル樹脂組成物の製造法
JP6652050B2 (ja) フェノール樹脂組成物及びフェノール樹脂硬化物
JPH06184405A (ja) フェノール樹脂組成物
JP2005239949A (ja) フェノール樹脂組成物及びその硬化物
TWI682947B (zh) 酚醛清漆型酚樹脂之製造方法、酚醛清漆型酚樹脂、熱硬化性樹脂組成物及硬化物
JP2007091820A (ja) 熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂成形材料
JP2022106052A (ja) 摺動材
JP2000044642A (ja) フェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物
JP2004292634A (ja) 生分解性樹脂組成物とその製造方法
JP2007099818A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂成形材料及びその硬化物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100318

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5354882

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250