JP2008130507A - 冷陰極蛍光ランプ用電極部材 - Google Patents

冷陰極蛍光ランプ用電極部材 Download PDF

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Abstract

【課題】耐スパッタリング性、放電性に優れ、かつ製造性に優れる冷陰極蛍光ランプ用電極部材、電極部材の製造方法、及び冷陰極蛍光ランプを提供する。
【解決手段】蛍光ランプ1は、ガラス管20と、管20内に配される電極部材10とを具える。電極部材10は、有底筒状の電極本体部11と、ガラス管20の封止箇所に配されるリード部12とを具え、両部11,12は一体形成される。電極部材10は、Ti,Hf,Zr,V,Nb,Mo,W,Sr,Ba,B,Th,Al,Y,Mg,In,Ca,Sc,Ga,Ge,Ag,Rh,Ta,及び希土類元素(Y,Scを除く)から選ばれる1種以上の元素を合計で0.01〜5.0質量%含有し、残部がFe-Ni合金及び不純物からなる。電極部材10を構成する合金は、Fe-Ni合金が主成分であるため、熱膨張係数がガラスに近く、塑性加工性に優れ、特定の添加元素を含有するため、耐スパッタリング性、放電性に優れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極本体部とリード部とを具える冷陰極蛍光ランプ用電極部材、この電極部材の製造方法、及び冷陰極蛍光ランプに関するものである。特に、電極本体部とリード部とを溶接することに伴う性能の劣化を防止でき、製造性に優れる電極部材に関する。
従来、複写機やイメージスキャナなどの原稿照射用光源、パソコンの液晶モニタや液晶テレビなどの液晶表示装置(液晶ディスプレイ)のバックライト用光源といった種々の光源に冷陰極蛍光ランプが利用されている。冷陰極蛍光ランプは、内壁面に蛍光体層を有する円筒状のガラス管と、ガラス管の両端に配置される一対の有底筒状(カップ状)の電極とを具える構成が代表的である(例えば、特許文献1,2参照)。ガラス管内には、希ガス及び水銀が封入される。電極は、底端面にリード線が溶接され(特許文献1段落0006,特許文献2段落0003参照)、リード線を介して電圧が印加される。蛍光ランプは、両電極間に高電圧を印加することで、ガラス管内の電子を電極に衝突させて電極から電子を放出させ(放電させ)、この放電と管内の水銀とにより紫外線を発生させ、この紫外線を利用して蛍光体を発光させることで発光する。
上記電極の形成材料は、ニッケルが代表的であり、その他、モリブデン,ニオブ,タングステンなどがある(特許文献1,2従来の技術参照)。上記リード線において電極側部分は、ガラス管の封止箇所に固定されるため、ガラスと密着し易いようにガラスと熱膨張係数が近い材料で形成される。このような材料として、コバールと呼ばれる鉄ニッケルコバルト合金、鉄ニッケル合金からなる心材を銅層で被覆したジメットと呼ばれる複合合金が代表的である(特許文献2参照)。その他、特許文献1,2には、リード線の形成材料として、モリブデンやタングステンが記載されている。
電極とリード線とを別個に作製し、両者を溶接により一体にする場合、接合不良により、蛍光ランプを点灯中に電極がリード線から外れることがある。また、十分に接合しようとすると、溶接時の加熱により電極を構成する金属の結晶が粗大化し、電極の性能を劣化させることがある。そこで、特許文献1,2は、電極とリード線とを一体形成した電極部材を開示している。この電極部材の材料として、特許文献1では、ニッケル,ニオブ、特許文献2では、タングステン,モリブデンを開示している。
特開2004-335407号公報 特開2003-242927号公報
特許文献1には、上記電極部材の製造方法が開示されていないが、ニッケル,ニオブは塑性加工性に優れるため、上記電極部材は、塑性加工による製造が可能であると考えられる。しかし、ニッケルは、耐スパッタリング性が悪い、即ち、スパッタリング速度が大きいため、ニッケルからなる電極を蛍光ランプに用いた際、電極の消耗が速く、蛍光ランプの寿命が短くなる。スパッタリングとは、ガラス管内の物質が電極に衝突することで電極を構成する物質(ここではニッケル原子)がガラス管内に飛散して管内壁に堆積する現象を言う。スパッタリングにより飛散したニッケル原子は、水銀と結合してアマルガムを形成し易く、アマルガムの形成により水銀を消費することでも、蛍光ランプの寿命が短くなる。また、水銀を消費することで、紫外線の放射が十分に行われず、蛍光ランプの輝度が極端に低下する。この輝度の低下によっても蛍光ランプが寿命となる。更に、ニッケルは、仕事関数が比較的大きいため、ニッケルからなる電極を蛍光ランプに用いる場合、電極への供給電力を大きくする必要があり、昨今の省エネ化を考慮すると好ましくない。仕事関数とは、固体表面から一つの電子を真空中に取り出すのに必要な最小エネルギーを言う。仕事関数が小さいほど、電子を取り出し易い、つまり、放電し易い材料と言える。加えて、ニッケルは、熱膨張係数がガラスと大きく異なるため、特許文献1に記載されるように、ビードガラスの熱膨張係数に近似した金属体(例えば、タングステン)をリード線の外周に接合する必要がある。特許文献1には、この接合を溶接で行うことが記載されており、溶接時の加熱により電極の性能を劣化させる恐れがある。
上記ニッケルに対してニオブ,モリブデン,タングステンは、仕事関数が小さく、耐スパッタリング性に優れる。しかし、ニオブ,モリブデンは、耐酸化性が良くなく、ガラス管を封止する際の加熱により、電極表面が酸化され易い。電極表面に酸化被膜が形成されると、電極の放電性が低下する。また、モリブデン,タングステンは、冷間での塑性加工性が非常に悪い。そのため、モリブデン,タングステンからなる電極部材の形成は、特許文献2に記載されるように射出成形で行わなければならず、製造性が悪い。更に、ニオブ,モリブデン,タングステンは、一般に高価であり、コストが高くなる。
そこで、本発明の主目的は、耐スパッタリング性や放電性(電子放出性)といった電極に要求される特性に優れると共に、製造性に優れる冷陰極蛍光ランプ用電極部材を提供することにある。また、本発明の他の目的は、この冷陰極蛍光ランプ用電極部材の製造方法を提供することにある。更に、本発明の別の目的は、上記電極部材を具える冷陰極蛍光ランプを提供することにある。
電極とリード線とが一体となった電極部材を塑性加工で製造できれば、製造性を向上できる。従って、電極部材の形成材料は、塑性加工性に優れることが望まれる。そして、リード線の形成材料に利用されている鉄ニッケルコバルト合金などの合金は、塑性加工性に優れる。また、上記合金は、熱膨張係数がガラスに近い。そこで、本発明者らは、このような合金で電極部材を形成することを検討した。しかし、上記合金からなる電極は、放電性、耐スパッタリング性が悪く、電極に要求される特性を十分に有していない。そのため、本発明者らは、放電性や耐スパッタリグ性を向上するために、上記合金を主成分とした電極部材の形成材料の組成を検討して、本発明を構成するに至った。
本発明冷陰極蛍光ランプ用電極部材は、有底筒状の電極本体部と、この電極本体部の底端面に接続されるリード部とを具える。この電極本体部とリード部とは、一体に形成されている。そして、電極本体部とリード部とは、Ti,Hf,Zr,V,Nb,Mo,W,Sr,Ba,B,Th,Al,Y,Mg,In,Ca,Sc,Ga,Ge,Ag,Rh,Ta,及び希土類元素(Y,Scを除く)から選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.01質量%以上5.0質量%以下含有し、残部がFe-Ni合金及び不純物からなる。
上記本発明電極部材は、以下の製造方法により製造することができる。この製造方法は、有底筒状の電極本体部と、この電極本体部の底端面に接続されるリード部とを一体形成する冷陰極蛍光ランプ用電極部材の製造方法であり、以下の工程を具える。
1.Ti,Hf,Zr,V,Nb,Mo,W,Sr,Ba,B,Th,Al,Y,Mg,In,Ca,Sc,Ga,Ge,Ag,Rh,Ta,及び希土類元素(Y,Scを除く)から選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.01質量%以上5.0質量%以下含有し、残部がFe-Ni合金及び不純物からなる線状材を用意する工程
2.上記線状材の一端側に鍛造加工を施して有底筒状の電極本体部を形成する工程
本発明電極部材は、電極本体部とリード部とが一体に形成されているため、両部を溶接などにより接合することが無く、溶接などの接合時の加熱に伴う電極本体部の性能の劣化を防止することができる。特に、本発明電極部材は、Fe-Ni合金(鉄ニッケル合金)を主成分とし、特定の添加元素を含有するFe-Ni系合金で構成される。この合金は、塑性加工性に優れるため、この合金からなる線状材を塑性加工により容易に製造でき、かつこの線状材の一端側に塑性加工を施すことで、有底筒状の電極本体部と線状のリード部とが一体となった本発明電極部材を容易に製造できる。従って、本発明電極部材は、製造性に優れる。また、本発明電極部材は、Fe-Ni合金を主成分とするため、リード部の熱膨張係数がガラスに近い値である。従って、本発明電極部材のリード部とガラスとは、特定の金属体を介在させること無く、十分に密着することができる。更に、本発明電極部材は、Fe-Ni合金に特定の添加元素を特定の範囲で含有させた材料から構成されることで、放電性、耐スパッタリング性、耐酸化性といった電極に望まれる特性に優れる。従って、本発明電極部材を利用することで、高輝度で長寿命な冷陰極蛍光ランプが得られる。加えて、本発明電極部材は、比較的安価なFe-Ni合金を主成分とすることで、材料コストを低減すると共に、塑性加工による製造が可能であるため、製造コストを低減することができ、経済的である。
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明電極部材は、Fe-Ni合金を主成分(95質量%以上)とし、この合金に特定の添加元素を含有するFe-Ni系合金で形成される。Fe-Ni合金を主成分とすることから、リード部の熱膨張係数は、概ねFe-Ni合金の熱膨張係数に依存する。リード部は、冷陰極蛍光ランプのガラス管やガラスビーズ(リード部の外周に接合させて、ガラス管とリード部とを接合し易くするために用いられる介在物)が接合される。そこで、主成分となるFe-Ni合金は、ガラス管やガラスビーズを構成するガラスと熱膨張係数が近いものが好適である。ガラス管などを構成するガラスの熱膨張係数(30〜450℃)は、40×10-7〜110×10-7/℃程度である。この熱膨張係数に近いFe-Ni合金の具体的な組成としては、以下が挙げられる。以下のNi,Co,Crの含有量(質量%)は、後述する添加元素(Ni,Co,Cr以外の元素)を含有させていないFe-Ni合金を100質量%とする。後述する添加元素を含有させたFe-Ni系合金におけるNi,Co,Crの含有量(質量%)も、以下の範囲が好ましい。
1.質量%で、Ni:28〜30%,Co:17〜20%,残部:Fe及び不純物からなる合金。この合金の熱膨張係数(30〜450℃)は、45×10-7〜55×10-7/℃程度である。
2.質量%で、Ni:41〜52%,残部:Fe及び不純物からなる合金。この合金の熱膨張係数(30〜450℃)は、55×10-7〜110×10-7/℃程度である。
3.質量%で、Ni:41〜46%,Cr:5〜6%,残部:Fe及び不純物からなる合金。この合金の熱膨張係数(30〜450℃)は、80×10-7〜110×10-7/℃程度である。
これらFe-Ni合金は、市販のものを利用することもできる。このようなFe-Ni合金を電極部材の形成材料に利用することで、リード部の熱膨張係数(30〜450℃における平均)を45×10-7/℃以上110×10-7/℃以下にすることができる。
上記主成分に含有させる添加元素は、Ti,Hf,Zr,V,Nb,Mo,W,Sr,Ba,B,Th,Al,Y,Mg,In,Ca,Sc,Ga,Ge,Ag,Rh,Ta及び希土類元素(Y,Scを除く)から選択される1種以上の元素とし、1種の元素でも、2種以上の複数の元素でもよい。添加元素の含有量は、0.01質量%以上5.0質量%以下とする。複数種の元素を添加元素とする場合、合計含有量が上記範囲を満たすようにする。添加元素の含有量が0.01質量%未満では、添加元素の含有による放電性や耐スパッタリング性の向上といった効果が得られ難い。この効果は、添加元素の含有量の増加に伴って向上する傾向にあるが、5.0質量%で飽和すると考えられる。また、添加元素の含有量が5.0質量%を超えると、合金の塑性加工性を低下させる傾向にある。更に、添加元素が多くなると、材料コストが高くなる。添加元素のより好ましい合計含有量は、0.1質量%以上3.0質量%以下、更に好ましい合計含有量は、0.1質量%以上2.0質量%以下である。
上記添加元素のうち、特に、Y,Nd,Ca,Ge及びミッシュメタル(M.M.)から選択される1種以上の元素は、以下の点で好ましい。
Y,Nd,M.M.は、析出型元素であり、析出物が結晶粒界に存在することで、ガラス管封止時などの加熱により、電極本体部を構成する金属の結晶粒の成長を抑制したり、電極本体部表面の酸化防止に効果がある。そのため、Y,Nd,M.M.は、電極本体部の電子放出性や耐スパッタリング性の向上に寄与することができる。特に、Yを添加する場合は、Ca,Ti,Si及びMgから選択される1種以上の元素を合わせて添加することが好ましい。Yと共にCa,Ti,Si,Mgを添加することで、Yの酸化を防止したり(脱酸効果)、合金中にYを均一的に含有させ易くなったり、Yの添加による塑性加工性の劣化を抑制するといった効果が期待できる。Yと、Ca,Ti,Si,及びMgから選択される1種以上の元素との合計含有量は、上述の範囲(0.01〜5.0質量%)となるようにする。Ca,Ti,Si,及びMgから選択される1種以上の元素の合計含有量は、Yの含有量を100%とするとき、Yの含有量の0.5〜80%が好ましい。
Caは、上述のようにYと合わせて含有させることで、上述したYの添加効果に加えて、合金の耐酸化性の向上に効果がある。そのため、Caは、電極部材の電子放出性や耐スパッタリング性の向上に寄与することができる。Geは、仕事関数が小さく、合金の仕事関数を低減する効果がある。そのため、Geは、電極部材の放電性を高めて、蛍光ランプの高輝度に寄与することが期待できる。
Y,Nd,Ca,Ge及びM.M.から選択される元素のうち、1種のみを添加元素とする場合、その含有量は、0.1質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.1質量%以上1.0質量%以下がより好ましい。Y,Nd,Ca,Ge及びM.M.から選択される元素のうち、複数種の元素を添加元素とする場合、その合計含有量は、0.1質量%以上3.0質量%以下が好ましい。
その他、添加元素のうち、Al,Siは、電極部材の長寿命化に効果が大きいと考えられる。
上記添加元素を含有したFe-Ni系合金からなる本発明電極部材は、仕事関数が小さく、4.7eV未満である。従って、本発明電極部材は、放電性に優れ、蛍光ランプの高輝度化に寄与することが期待できる。或いは、本発明電極部材を従来の電極と同じ輝度で利用する場合、蛍光ランプの寿命をより長くできると考えられる。また、本発明電極部材は、電子を放出し易いことから、電極部材に供給する電流が小さくても、蛍光ランプの輝度を高められるため、消費電力の低減をも図ることができる。仕事関数は、添加元素の種類や含有量を適宜調整することで変化させることができる。上記添加元素の含有量が多くなると、仕事関数は、小さくなり易い。また、仕事関数が小さいほど、輝度は高くなる傾向にある。従って、仕事関数は、小さいほど好ましく、4.3eV以下、特に、4.0eV以下が好ましい。仕事関数は、例えば、紫外線光電子分光分析法により測定することができる。
上記添加元素を含有したFe-Ni系合金からなる本発明電極部材は、エッチングレートが小さく、20nm/min未満である。ここで、スパッタリングが生じると、電極において電極を構成する原子が放出された部分は、窪みが生じて表面が荒れる。スパッタリングを起こし易い電極ほど、時間当たりの窪みの深さが大きくなる。この時間当たりの窪みの平均深さをエッチングレートと呼び、スパッタリング速度と実質的に同義である。エッチングレートが小さいほど、スパッタリングを起こし難い電極と言える。従って、本発明電極部材は、耐スパッタリング性に優れ、蛍光ランプに用いた際、長時間の使用でもランプの輝度の低下が少なく、蛍光ランプの長寿命化に寄与することができる。或いは、本発明電極部材を蛍光ランプに用いた際、従来の電極と同じ寿命となるように蛍光ランプを使用すると、長期に亘り輝度が高い状態を維持でき、蛍光ランプの高輝度化に寄与することができる。また、本発明電極部材は、蛍光ランプに用いた際、大電流により輝度を高める場合にもスパッタリングが生じ難い。更に、本発明電極部材は、Niの含有量が低減されたため、スパッタリングが生じても、アマルガムの形成が低減され、蛍光ランプの輝度の低下や寿命の低下を低減できる。エッチングレートは、添加元素の種類や含有量を適宜調整することで変化させられる。上記添加元素の含有量が多くなると、エッチングレートは、小さくなり易い。また、エッチングレートが小さいほど、蛍光ランプの寿命が長くなる傾向にある。従って、エッチングレートは、小さいほど好ましく、17nm/min以下が好ましい。エッチングレートは、以下のようにして測定する。電極部材を真空装置内に配置し、不活性元素のイオン照射を所定時間行い、照射後の電極部材の表面粗さを測定し、表面粗さを照射時間で割った値(表面粗さ/照射時間)をエッチングレートとする。
本発明電極部材は、上記特定の添加元素を含有したFe-Ni系合金からなる線状材の一端側に鍛造加工といった塑性加工を施すことで、一端側に有底筒状の電極本体部を有し、他端側に線状のリード部を有することができる。線状材の他端側は、適宜切削加工を施して、リード部の線径を調整してもよい。鍛造加工を行わず、線状材全体に切削加工を施すことでも本発明電極部材を製造することができるが、塑性加工による製造の方が、歩留まりがよく好ましい。或いは、本発明電極部材は、鋳型を用いて鋳造により製造することもできるが、塑性加工による製造の方が量産性に優れる。
上記線状材は、例えば、溶解→鋳造→熱間圧延→冷間伸線及び熱処理により得られる。より具体的には、主成分となるFe,Ni,その他適宜Co,Cr、或いは市販のFe-Ni合金と、上述の添加元素とを用意し、これらを真空溶解炉や大気溶解炉などで溶解して、合金の溶湯を得る。真空溶解炉による溶解の場合、溶湯の温度調整を行ったり、大気溶解炉による溶解の場合、精錬などにより溶湯の不純物や介在物を除去又は低減したり、溶湯の温度調整を行ったりして、溶湯を調整し、真空鋳造といった鋳造により鋳塊を得る。この鋳塊に熱間圧延を施し、圧延線材を得る。この圧延線材に冷間伸線と熱処理とを繰り返し行い、Fe-Ni合金に特定の添加元素が含有されたFe-Ni系合金からなる線状材を得る。冷間伸線は、電極本体部の形成に適した大きさとなるように行う。線状材に施す最終熱処理(軟化処理)は、水素雰囲気下、又は窒素雰囲気下で700〜1000℃、特に、800〜900℃程度で行うことが好ましい。
上記線状材の一端側に塑性加工を施し、有底筒状(カップ状)の電極本体部を形成する。有底筒状の電極本体部とすることで、ホローカソード効果による耐スパッタリング性の向上が図れる。上記線状材を構成する合金は、塑性加工性に優れるFe-Ni合金を主成分とし、かつこの合金に上記特定の添加元素を特定の範囲で含有させることで塑性加工性の低下を抑制している。従って、上記線状材に鍛造加工といった比較的強加工の塑性加工を十分施すことができる。また、この線状材は、切削加工性にも優れており、同線状材に塑性加工や切削加工を施すことで、本発明電極部材を容易に製造できる。更に、線状材から塑性加工によりカップ状の電極本体部を製造すると、電極本体部の製造に際して廃棄部分がほとんど生じないことから歩留まりがよい。
また、本発明者らが調べたところ、電極本体部を構成する合金の結晶粒が微細である場合、この電極部材を用いた蛍光ランプの長寿命化、高輝度化に効果があるとの知見を得た。具体的には、電極本体部を構成する合金の平均結晶粒径は、70μm以下が好ましく、特に50μm以下が好ましい。そして、上記特定の添加元素を含有したFe-Ni系合金からなる本発明電極部材は、電極本体部の平均結晶粒径が70μm以下である。添加元素の種類や含有量を調整することで、電極本体部の平均結晶粒径をより小さくすることができる。添加元素の種類や含有量の調整に加えて、上記線状材の製造時における最終熱処理条件を調整することで、平均結晶粒径を更に小さくすることができる。例えば、最終熱処理において、加熱温度(熱処理温度)を比較的高い温度とし、加熱時間を短くすれば、粒成長を抑制できる。具体的には、熱処理温度を700〜1000℃、特に800℃程度とし、線速を50℃/sec以上とすることが挙げられる。線速を大きくすると、平均結晶粒径は小さくなる傾向にある。なお、線状材に鍛造加工を施す場合、鍛造加工後の合金の平均結晶粒径は、鍛造加工前と比較して若干変化する。しかし、電極本体部を構成する合金の平均結晶粒径は、鍛造加工前の線状材の平均結晶粒径に概ね依存する。従って、線状材を構成する合金の平均結晶粒径が70μm以下であれば、電極本体部の平均結晶粒径も概ね70μm以下となる。
上記特定の添加元素を含有したFe-Ni系合金からなる本発明電極部材は、冷陰極蛍光ランプの放電部品に好適に利用でき、蛍光ランプの高輝度化かつ長寿命化に寄与することができる。蛍光ランプの具体的な構成は、内部が気密に封止されるガラス管と、ガラス管内に配される有底筒状の電極本体部と、ガラス管の封止箇所に固定されるリード部とを具える。リード部は、電極本体部の底端面に接続され、電極本体部と一体に形成される。ガラス管は、内壁面に蛍光体層を設け、内部に希ガス及び水銀を封入することが多い。ガラス管に希ガスのみを封入した水銀フリーの蛍光ランプとすることもできる。また、ガラス管は、I字状のものが代表的であり、その他、L字状やT字状などがある。I字状のガラス管の場合、本発明電極部材を一対用意し、両電極本体部の開口部が対向するように両電極部材をガラス管の両端に固定した蛍光ランプや、ガラス管の片端にのみ電極部材を固定させた蛍光ランプとすることができる。L字状のガラス管の場合、直線部の二つの端部や、これら端部に加えて角部の合計三箇所、T字状のガラス管の場合、三つの端部に電極部材を固定する。本発明電極部材は、リード部の外周にガラスビーズを接合させたものとしてもよい。特に、長寿命で高品質であることが望まれる蛍光ランプに用いる場合、ガラスビーズを接合した電極部材とすることが好ましい。ガラス管やガラスビーズは、例えば、ホウケイ酸ガラスやアルミノシリケートガラスといった硬質ガラス、ソーダライムガラスといった軟質ガラスからなるものが利用できる。リード部の熱膨張係数に応じて、ガラスを選択するとよい。また、本発明電極部材は、リード部の端部に外部リード線を接合して、外部リード線を具える構成としてもよい。
上記特定組成のFe-Ni系合金からなる本発明電極部材は、耐酸化性に優れており、電極部材の製造時やガラス管の封止時などの加熱で電極本体部の表面に酸化被膜が形成され難い。従って、電極本体部は、放電性の劣化が少ない。酸化被膜の形成され易さは、電極部材を構成する合金の組成に概ね依存する。例えば、添加元素にAlが特に多い場合、酸化被膜が形成され易い傾向にある。しかし、本発明電極部材を構成するFe-Ni系合金の添加元素を特定の範囲とすることで、電極本体部に形成される酸化被膜の厚さを1μm以下、特に0.3μm以下とすることができる。添加元素としてCa,Ge,Agの少なくとも一種の元素を含有するFe-Ni系合金からなる電極部材は、特に酸化被膜が形成され難く、その厚さを0.3μm以下にできる。また、線状材の製造時において熱処理を酸素以外の雰囲気(酸素を含まない雰囲気)下で行うことで、電極本体部に酸化被膜が形成されることを防止できる。
特定組成のFe-Ni系合金からなる本発明電極部材は、製造性に優れることに加えて、電子放出性、耐スパッタリング性に優れる。従って、本発明電極部材を具える本発明冷陰極蛍光ランプは、電極を大型化することなく、より一層の高輝度化及び長寿命化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
表1に示す組成(合金No.1〜20及び比較1〜3)の合金を用いて、冷陰極蛍光ランプ用電極部材を作製した。この電極部材は、有底筒状の電極本体部と、電極本体部の底端面から突出するリード部とを具え、電極本体部とリード部とが一体に形成されている。
Figure 2008130507
電極部材は、表1に示す組成の合金からなる線状材の一端側に鍛造加工を施し、他端側に切削加工を施して作製した。具体的な製造手順を以下に説明する。まず、線状材を作製した。通常の真空溶解炉を用いて表1に示す組成の金属の溶湯を作製し、溶湯温度を適宜調整して真空鋳造により、鋳塊を得た。得られた鋳塊を熱間圧延により線径5.5mmφまで加工し、圧延線材を得た。この圧延線材に冷間伸線及び熱処理を組み合わせて施し、得られた線材に最終熱処理(軟化処理)を施して、線径1.6mmφの軟材を得た。軟化処理は、温度を800℃、線速を10〜150℃/secの範囲で適宜選択し、水素雰囲気で行った。溶湯に用いたFe,Ni,Co,Crは、市販のもの(純Fe(99.0質量%以上Fe)、純Ni(99.0質量%以上Ni),純Co(99.0質量%以上Co),純Cr(99.0質量%以上Cr)を用いた。
得られた軟材について、軟材を構成する金属の熱膨張係数(×10-7/℃)、平均結晶粒径(μm)、仕事関数(eV)、エッチングレート(nm/min)を測定した。その結果を表2に示す。熱膨張係数は、柱状試験片を用いて、作動トランス方式により測定した(温度範囲:30〜450℃)。金属の平均結晶粒径は、JIS
H 0501(1986)に示す求積法に準じて測定した。
仕事関数は、紫外線光電子分光分析法により測定した。具体的には、前処理として、軟材にArイオンエッチングを数分間実施した後、複合電子分光分析装置(PHI製 ESCA-5800 付属 UV-150HI)を用い、紫外線源:He I (21.22eV)/8W,測定時の真空度:3×10-9〜6×10-9torr(0.4×10-9〜0.8×10-9kPa),測定前のベース真空度:4×10-10torr(5.3×10-11kPa),印加バイアス:約-10V,エネルギー分解能:0.13eV,分析エリア:φ800μm 楕円形,分析深さ:約1nmとして、仕事関数を測定した。
エッチングレートは、鏡面研磨した軟材に真空装置内でアルゴンイオンを照射した後、表面粗さを測定し、照射時間と表面粗さとから求めた。前処理として、軟材に部分的にマスキングを行ってからイオン照射を行った。
イオン照射は、X線光電子分光分析装置(PHI製 Quantum-2000)を用い、加速電圧:4kV,イオン種:Ar,照射時間:120min,真空度:2×10-8〜4×10-8torr(2.7×10-9〜5.3×10-9kPa),アルゴン圧:約15mPa,入射角度:試料面に対して約45度として行った。
表面粗さの測定は、触針式表面形状測定器(Vecco社製 Dektak-3030)を用い、触針:ダイヤモンド 半径=5μm,針圧:20mg,走査距離:2mm,走査速度:Mediumとして行った。軟材においてイオン照射により表面に窪みができた箇所(マスキングされていない箇所)について窪みの平均深さを表面粗さとし、表面粗さ/照射時間(120min)をエッチングレートとした。
次に、得られた線状の軟材を所定長(4.0mm)に切断し、得られた短尺材の一端側(端面から長手方向に1mmまでの範囲)に冷間鍛造加工を施して、カップ状の電極本体部を作製し、他端側に切削加工を施して線状のリード部を作製した。その結果、いずれの組成を有する軟材もカップ状の電極本体部と、線状のリード部とが一体となった電極部材を得ることができた。電極本体部は、外径1.6mmφ、長さ3.0mm、開口部の内径1.4mmφ、深さ2.6mm、底部の厚さ0.4mmであり、リード部は、外径0.6mmφ、長さ3mmである。
得られた電極部材において、電極本体部の表面に形成された酸化被膜の厚さ(μm)を測定した。その結果を表2に示す。酸化被膜の厚さは、電極部材を切断し、電極本体部表面をオージェ電子分光法により測定して求めた。
次に、得られた電極部材を用いて図1に示すような冷陰極蛍光ランプ1を作製した。蛍光ランプ1は、内壁面に蛍光体層21を有するI字状のガラス管20と、ガラス管20内の両端部に配置される一対の電極部材10とを具える。電極部材10は、有底筒状の電極本体部11と、電極本体部11と一体に形成されたリード部12とを具える。このような電極部材10を具える蛍光ランプの作製手順は、以下の通りである。
リード部12の外周にガラスビーズ14を挿通してから、リード部12の端部に銅被覆Ni合金線からなる外部リード線13を溶接した後、リード部12の外周にガラスビーズ14を溶着する。このような電極部材10と外部リード線13とガラスビーズ14が一体となった一体物(外部リード線とガラスビーズとを具える電極部材)を二つ用意する。そして、内壁面に蛍光体層(本試験ではハロリン酸塩蛍光体層)21を有し、両端が開口したI字状のガラス管20を用意し、開口した管20の一端に一方の一体物を挿入し、ガラスビーズ14と管20とを溶着して、管20の一端を封止すると共に、電極部材10(リード部12)を管20に固定する。次に、開口したガラス管20の他端から真空引きして希ガス(本試験ではArガス)及び水銀を導入し、他方の一体物を同様にして管20に固定して管20を封止する。この手順により、一対の電極本体部11の開口部が対向するようにガラス管10内に配置された冷陰極蛍光ランプ1を得る。なお、ガラスビーズ及びガラス管は、表2の試料No.1〜7,30の蛍光ランプに対してホウケイ酸ガラス(熱膨張係数:51×10-7/℃)からなるもの、試料No.8〜20,31,32の蛍光ランプに対してソーダライムガラス(熱膨張係数:90×10-7/℃)からなるものを用いた。
各組成の電極部材についてそれぞれ、上記一対の一体物を作製し、これら一体物を用いて冷陰極蛍光ランプを作製する。得られた蛍光ランプについて、輝度と寿命を調べた。本試験では、比較1からなる電極部材を具える試料No.30の冷陰極蛍光ランプの中央輝度(43000cd/m2)及び寿命を100とし、その他の試料No.1〜20,31,32の輝度及び寿命を相対的に表わした。その結果を表2に示す。なお、寿命は、中央輝度が50%になったときとした。
Figure 2008130507
表2に示すように、特定の添加元素を含有するFe-Ni系合金からなる電極部材を具える試料No.1〜20の蛍光ランプは、添加元素を含有していないFe-Ni合金からなる電極部材を具える試料No.30〜32の蛍光ランプと比較して、高輝度で長寿命である。これは、合金No.1〜20が単なるFe-Ni合金の比較1〜3と比較して、仕事関数及びエッチングレートが小さい材料、つまり、電子を放出し易く、スパッタリング速度が遅い材料であるためと考えられる。また、合金No.1〜20は、比較1〜3と比較して、酸化被膜が形成され難いことから電子放出性を劣化させ難いためであると考えられる。更に、合金No.1〜20からなる電極部材は、平均結晶粒径が70μm以下と小さいことから、蛍光ランプの高輝度化、長寿命化に寄与したためと考えられる。この結果から合金No.1〜20からなる電極部材は、冷陰極蛍光ランプの放電部品の材料として、好適に利用できると考えられる。また、線速50℃/sec以上とした試料は、平均結晶粒径をより小さくすることができ、このような電極部材は、蛍光ランプの高輝度化、長寿命化により貢献することができると考えられる。
更に、比較として、ニッケル製の電極と、コバール製のインナーリード線とを溶接により接合してなる一体物を用いた冷陰極蛍光ランプを作製し、点灯試験を実施した。この比較ランプは、電極とインナーリード線とを別個に作製して接合した以外のことは、上記試料No.1〜20,30〜32の蛍光ランプと同様にして作製した。このような比較ランプを100個用意した。そして、100個の比較ランプ中2個のランプは、点灯開始後1000時間経過したところで、電極がインナーリード線から外れたり、輝度の低下が見られた。このような欠陥は、接合不良が原因で生じたと考えられる。一方、合金No.5からなる電極部材を具える試料No.5の蛍光ランプは、2000時間経過しても上述のような欠陥が発生しなかった。このことから特定の添加元素を含有するFe-Ni系合金からなり、電極本体部とリード部とを一体形成した電極部材は、高輝度で長寿命な冷陰極蛍光ランプに貢献できると予想される。
なお、上述した実施例は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。例えば、ガラスビーズを用いなくてもよい。
本発明電極部材は、冷陰極蛍光ランプの放電部品に好適に利用することができる。本発明電極部材の製造方法は、上記本発明電極部材の製造に好適に利用することができる。本発明蛍光ランプは、例えば、液晶ディスプレイのバックライト用光源、小型ディスプレイのフロントライト用光源、複写機やスキャナなどの原稿照射用光源、複写機のイレイサー用光源といった種々の電気機器の光源として好適に利用することができる。
冷陰極蛍光ランプの概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 冷陰極蛍光ランプ 10 電極部材 11 電極本体部 12 リード部
13 外部リード線 14 ガラスビーズ 20 ガラス管 21 蛍光体層

Claims (9)

  1. 有底筒状の電極本体部と、この電極本体部の底端面に接続されるリード部とを具える冷陰極蛍光ランプ用電極部材であって、
    電極本体部とリード部とは、一体に形成されており、Ti,Hf,Zr,V,Nb,Mo,W,Sr,Ba,B,Th,Al,Y,Mg,In,Ca,Sc,Ga,Ge,Ag,Rh,Ta,及び希土類元素(Y,Scを除く)から選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.01質量%以上5.0質量%以下含有し、残部がFe-Ni合金及び不純物からなることを特徴とする冷陰極蛍光ランプ用電極部材。
  2. 電極本体部とリード部とは、Y,Ca,Ge,Nd及びミッシュメタルから選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.1質量%以上3.0質量%以下含有し、残部がFe-Ni合金及び不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極蛍光ランプ用電極部材。
  3. 電極本体部は、仕事関数が4.7eV未満であることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極蛍光ランプ用電極部材。
  4. 電極本体部は、エッチングレートが20nm/min未満であることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極蛍光ランプ用電極部材。
  5. リード部は、熱膨張係数(30〜450℃における平均)が45×10-7/℃以上110×10-7/℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極蛍光ランプ用電極部材。
  6. 電極本体部を構成する金属の平均結晶粒径が70μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極蛍光ランプ用電極部材。
  7. 有底筒状の電極本体部と、この電極本体部の底端面に接続されるリード部とを一体形成する冷陰極蛍光ランプ用電極部材の製造方法であって、
    Ti,Hf,Zr,V,Nb,Mo,W,Sr,Ba,B,Th,Al,Y,Mg,In,Ca,Sc,Ga,Ge,Ag,Rh,Ta,及び希土類元素(Y,Scを除く)から選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.01質量%以上5.0質量%以下含有し、残部がFe-Ni合金及び不純物からなる線状材を用意する工程と、
    前記線状材の一端側に鍛造加工を施して有底筒状の電極本体部を形成する工程とを具えることを特徴とする冷陰極蛍光ランプ用電極部材の製造方法。
  8. 内部が気密に封止されるガラス管と、このガラス管内に配される有底筒状の電極本体部と、この電極本体部の底端面に接続され、ガラス管の封止箇所に固定されるリード部とを具える冷陰極蛍光ランプであって、
    電極本体部とリード部とは、一体に形成されており、Ti,Hf,Zr,V,Nb,Mo,W,Sr,Ba,B,Th,Al,Y,Mg,In,Ca,Sc,Ga,Ge,Ag,Rh,Ta,及び希土類元素(Y,Scを除く)から選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.01質量%以上5.0質量%以下含有し、残部がFe-Ni合金及び不純物からなることを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。
  9. 電極本体部の表面に形成される酸化被膜の厚さが1μm以下であることを特徴とする請求項8に記載の冷陰極蛍光ランプ。
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