JP2008050690A - 冷陰極放電管電極用合金 - Google Patents

冷陰極放電管電極用合金 Download PDF

Info

Publication number
JP2008050690A
JP2008050690A JP2007190981A JP2007190981A JP2008050690A JP 2008050690 A JP2008050690 A JP 2008050690A JP 2007190981 A JP2007190981 A JP 2007190981A JP 2007190981 A JP2007190981 A JP 2007190981A JP 2008050690 A JP2008050690 A JP 2008050690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
electrode
cold cathode
discharge tube
cathode discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007190981A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Uehara
利弘 上原
Shinji Yamamoto
晋司 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2007190981A priority Critical patent/JP2008050690A/ja
Publication of JP2008050690A publication Critical patent/JP2008050690A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Discharge Lamp (AREA)

Abstract

【課題】 本発明の目的は、加熱工程での電極の酸化および使用時の寿命低下の問題を解決し、良好な放電特性が得られる電極用合金を提供する。
【解決手段】 質量%でSi:0.3〜3.0%、希土類元素:0.01〜0.3%を含有し、且つ、選択元素として、B、Ti、Nb、Zrのうち、少なくとも1種を、Bについては0.015%以下、Tiについては0.50%以下、Nbについては1.0%以下、Zrについては0.20%以下含有し、更にHfとReの1種または2種を合計で0〜0.5%含有し、残部は実質的にNiからなる冷陰極放電管電極用合金。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば液晶表示装置のバックライト用光源等として使用される冷陰極放電管の電極用合金に関するものである。
従来、テレビやパソコンに用いられる液晶表示装置(LCD)には、照明用のバックライトが組み込まれており、このバックライトの光源には、冷陰極放電管が使用されている。冷陰極放電管は、希ガス及び水銀蒸気が充填されたガラス管の内部に、一対の電極が対向して配置され、かつガラス管の内壁に蛍光膜を被覆した構造を有している。
一対の電極にはリードの一端が接続され、リードの他端はガラス管の両端から外部に導出される。リードを介して一対の電極間に電圧を印加すると、一方の電極から電子が放出され、ガラス管内の水銀原子に電子が衝突して紫外線を発生する。この紫外線は、ガラス管の内壁に被覆した蛍光膜によって可視光線に変換され、照明としての役割を果たす。
上記の冷陰極放電管の電極(以下、電極と記す。)には、薄板形状の素材を深絞り加工等の冷間での塑性加工によってカップ形状に成形した部品を用いる場合が多いことから、例えば特許第3671976号公報(特許文献1)や特許第3610853号公報(特許文献2)等に記されるように、従来、軟らかくて塑性加工性に優れたNiやNi合金の薄板を使用する提案がなされている。
特許第3671976号公報 特許第3610853号公報
電極用の素材としては、純Niを用いるのが殆どである。しかしながら、本発明者らの検討によると、純Niで構成される電極は、長時間使用するうちにスパッタによって消耗し、寿命に到るという問題がある。また、純Niは耐酸化性が必ずしも十分ではないため、冷陰極放電管製造時のガラス封止等の加熱工程において、純Niで構成される電極の表面が酸化されて放電特性が低下する恐れがある。
本発明の目的は、加熱工程での電極の酸化および使用時の寿命低下の問題を解決し、良好な放電特性が得られる電極用合金を提供することである。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものである。
すなわち、本発明は、質量%でSi:0.3〜3.0%、希土類元素:0.01〜0.3%を含有し、且つ、選択元素として、B、Ti、Nb、Zrのうち、少なくとも1種を、Bについては0.015%以下、Tiについては0.50%以下、Nbについては1.0%以下、Zrについては0.20%以下含有し、更にHfとReの1種または2種を合計で0〜0.5%含有し、残部は実質的にNiからなる冷陰極放電管電極用合金である。
本発明の電極用合金は、Ni合金の耐酸化性を改善することによって放電特性の劣化を抑制する効果を有するものである。
本発明の重要な特徴は、Niが有する優れた塑性加工性を維持しつつ、放電特性を向上させる効果を有する希土類元素を合金元素として含み、かつ表面酸化による過度の着色を防止して放電特性の劣化を抑制する効果があるSiと希土類元素とを必須複合添加した新規な化学組成にある。
以下に本発明の電極用合金における化学成分の規定理由を述べる。なお、特に記載のない限り質量%として記す。
先ず、必須添加するSiと希土類元素の添加量とその理由について述べる。
Si:0.3〜3.0%
Siは、耐酸化性向上に非常に有効な元素である一方、熱伝導率、冷間加工性を低下させる元素であるため、良好な耐酸化性を得るために、熱伝導率、冷間加工性を大きく低下させない範囲で積極的に添加する。0.3%より少ないと耐酸化性の向上効果が少なく、一方、3.0%を超えて添加すると熱伝導率、冷間加工性の低下が大きくなることから、Siは0.3〜3.0%とした。さらに好ましくはSiは0.5〜1.5%がよい。
希土類元素:0.01〜0.3%
希土類元素は、合金内部、表面でNiと化合物を生成したり、酸化物を生成したりして表面の放電の起点として作用することで放電特性を改善し、かつごく少量の添加で耐酸化性改善により放電特性の向上に寄与する元素であり、Si等の耐酸化性向上元素とともに添加すると効果が大きいので、1種または2種以上添加する。
ここで希土類元素(REM)とは、Yおよび、La、Ce、Nd、Pr、Sm等のランタノイド元素のことを言う。希土類元素の中では、素材製造時の熱間加工性を劣化させにくいYが最も適している。0.005%より少ないと放電特性、耐酸化性の向上効果が小さく、一方0.3%を超えて添加すると冷間加工性が低下するため、希土類元素は、1種または2種以上を合計で0.005〜0.3%とした。なお、希土類元素の好ましい上限は、0.2%以下である。
次に、少なくとも1種以上を添加する選択元素の理由について述べる。
B、Zr、TiおよびNbは粒界に偏析して粒界強化元素として強度、延性、耐粒界酸化性を高めるため、B:0.015%以下、Ti:0.50%以下、Nb:1.0%以下、Zr:0.20%以下の範囲で1種または2種以上を添加する。
本発明では上記のB、Ti、Nb、Zrの選択元素に加えて、HfとReの1種または2種を合計で0〜0.5%含有させることができる。
HfとReはごく少量の添加で耐酸化性を向上することができる元素であり、本発明のNi基合金に必要に応じて添加する。しかし、HfとReは高価な元素であり、その合計が0.5%を超えると材料が高価になるので好ましくないだけでなく、多量添加は融点の低下をまねく。Hf及びReは、1種または2種を合計で0〜0.5%とした。
残部は実質的にNi
残部は実質的にNiとしたが、C,Si,Mn,P,S等の不可避的不純物は当然ながら含まれる。これらの元素は、電極用合金の耐酸化性と塑性加工性に悪影響を与えない範囲として、それぞれ、以下に示す範囲で不可避的不純物として含有しても良い。
C≦0.10%、Si≦0.50%、Mn≦0.50%、P≦0.05%、S≦0.05%
以下の実施例で本発明をさらに詳しく説明する。
真空溶解により表1に示す組成のNi基合金の10kgインゴットを溶製した後、鍛伸を行い30mm角の棒材に仕上げ、780℃で1時間保持後空冷する焼鈍を実施した。表1中の合金No.1〜5は本発明合金、合金No.11は比較例の純Niである。
これらの棒材より、耐スパッタ性評価用の試料として厚さ1mmのターゲットを作製した。これらのターゲットをマグネトロンスパッタ装置の真空チャンバー内に設置し、Ar圧力0.8Pa、投入電力300Wの条件で12時間の連続スパッタした後、チャンバー内からターゲットを取り出し、スパッタによるターゲットの消耗量(重量変化)を測定した。
また、棒材から厚さ1mmの試験片を採取し、放電特性の指標となる仕事関数を測定した。更に、冷陰極放電管製造時のガラス封止等の加熱工程における酸化の指標として、棒材から直径10mm、長さ20mmの試験片を採取し大気中で800℃×1h加熱保持し、重量変化を測定した。更に冷陰極放電管製造時の冷間加工性の指標として焼鈍状態の硬さを測定した。表2に本発明合金および比較例の特性を示す。
Figure 2008050690
Figure 2008050690
表2に本発明合金および比較合金の特性を示す。
耐スパッタ性は比較例(純Ni)No.11を1.0とした指数で表しており、この値が小さい方が寿命が良好であることを示唆する。本発明合金はいずれも比較合金に比べて耐スパッタ性の指数が小さく、良好であることがわかる。
また、仕事関数は小さい方が放電特性に優れることを示す特性であるが、本発明合金はいずれも比較合金に比べて仕事関数が小さく放電特性が良好であることがわかる。
また、酸化増量は小さい方が耐酸化性が良好であることを示す特性であるが、本発明合金はいずれも比較合金に比べて酸化増量が小さいことから、耐酸化性が良好であり、ガラス封止等の加熱工程における酸化を抑制しやすいことがわかる。
また、硬さは低い方が冷間加工性が良いが、120HV以下であれば冷陰極放電管製造時の冷間加工が容易であることから、本発明合金は優れた加工性を具備している。
以上説明したとおり、本発明の冷陰極放電管の電極用合金はSi、希土類元素等の合金成分を熱伝導率、冷間加工性を低下させない少量添加の範囲で適正量添加するように調整したため、良好な耐酸化性、放電特性、耐久性を有するという効果を奏することが期待できる。
本発明の電極用合金は、表面酸化による放電特性劣化を抑制することが可能であるため、数年以上の長期間に渡って使用され、カップ形状への塑性加工が不可欠で、かつ電極加工後のリード線の溶接やガラス封止等の加工工程にて表面酸化が起こり易い冷陰極放電管の電極用合金として適用できる。例えば、液晶表示装置のバックライト用光源として使用される冷陰極放電管の電極用合金に好適である。

Claims (1)

  1. 質量%でSi:0.3〜3.0%、希土類元素:0.01〜0.3%を含有し、且つ、選択元素として、B、Ti、Nb、Zrのうち、少なくとも1種を、Bについては0.015%以下、Tiについては0.50%以下、Nbについては1.0%以下、Zrについては0.20%以下含有し、更にHfとReの1種または2種を合計で0〜0.5%含有し、残部は実質的にNiからなることを特徴とする冷陰極放電管電極用合金。
JP2007190981A 2006-07-24 2007-07-23 冷陰極放電管電極用合金 Pending JP2008050690A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190981A JP2008050690A (ja) 2006-07-24 2007-07-23 冷陰極放電管電極用合金

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006200876 2006-07-24
JP2007190981A JP2008050690A (ja) 2006-07-24 2007-07-23 冷陰極放電管電極用合金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008050690A true JP2008050690A (ja) 2008-03-06

Family

ID=39235009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007190981A Pending JP2008050690A (ja) 2006-07-24 2007-07-23 冷陰極放電管電極用合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008050690A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008062563A1 (fr) * 2006-11-24 2008-05-29 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Élément d'électrode pour lampe fluorescente à cathode froide

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008062563A1 (fr) * 2006-11-24 2008-05-29 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Élément d'électrode pour lampe fluorescente à cathode froide

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20090080990A (ko) 냉음극 형광 램프용 전극 부재
JP4831481B2 (ja) 冷陰極放電管電極用合金
US7994692B2 (en) Wire and frame, in particular niobium-based, for single-side socket lamps and a method for the production and use thereof
JP2008050690A (ja) 冷陰極放電管電極用合金
JP5451688B2 (ja) 冷陰極蛍光管電極用合金、冷陰極蛍光管用電極及び冷陰極蛍光管
JP4394748B1 (ja) 冷陰極放電管用電極及び冷陰極放電管
JP2010013694A (ja) 冷陰極放電管電極用合金
JP2007220669A (ja) 冷陰極放電管電極用合金、冷陰極放電管用電極、液晶ディスプレイ用バックライト用冷陰極放電管
JP2009215646A (ja) 冷陰極放電管電極用合金
JP2009197319A (ja) 冷陰極放電管電極用合金
JP4934156B2 (ja) 冷陰極蛍光管用電極及びそれを用いた冷陰極蛍光管
JP2010040437A (ja) 冷陰極蛍光ランプ及びその製造方法
JP5629148B2 (ja) 冷陰極放電管用電極及びそれを用いた冷陰極放電管
JP2009161852A (ja) 冷陰極放電管電極用合金
TWI451469B (zh) A cold cathode fluorescent tube electrode, and a cold cathode fluorescent tube using the same
JP4531125B1 (ja) 冷陰極放電管用電極及び冷陰極放電管
JP6308672B2 (ja) 白金ロジウム合金及びその製造方法
JP2004235072A (ja) 蛍光放電管用電極合金、蛍光放電管用電極およびその電極を備えた蛍光放電管
JP4612727B2 (ja) リード線
JP5267979B2 (ja) 蛍光ランプ用電極、その製造方法、及び蛍光ランプ
CN101266910A (zh) 冷阴极荧光灯
JP2011181275A (ja) 冷陰極紫外線管用電極及びこれを用いた冷陰極紫外線管
JP5653023B2 (ja) ニッケル圧延材、ニッケル圧延材の製造方法、および冷陰極蛍光ランプの電極
JP2004319511A (ja) 低圧放電ランプ用電極およびその製造方法
JP5228933B2 (ja) 冷陰極放電管用の電極材料の製造方法