JP2008118086A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の下面の全域をエッチング処理でき、しかも、基板の下面に供給されたエッチング液の上面側への回り込みを抑制または防止することができる基板処理装置を提供すること。
【解決手段】スピンベース302の上面には、平面視で一文字形状のエッチング液ノズル307が配置されている。エッチング液ノズル307は、ウエハWの回転軸線1aを通ってウエハWの回転半径方向に沿って延びる長尺のノズルである。エッチング液ノズル307の上面には、ウエハWの回転軸線1a上に配置された回転軸吐出口311と、エッチング液ノズル307の延びる方向に沿って配列された複数の周辺吐出口312とが配置されている。吐出口311,312は等間隔で配置されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、基板の主面を、エッチング液を用いてエッチングするための基板処理装置に関する。エッチングの対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等が含まれる。
半導体デバイスの製造工程では、半導体ウエハに対して処理液を用いた液処理が行われる。このような液処理の一つは、エッチング液を半導体ウエハの主面に供給して行うエッチング処理である。ここでいうエッチング処理には、半導体ウエハの主面(半導体ウエハ自体または半導体ウエハ上に形成された薄膜)にパターンを形成するためのエッチング処理のほか、エッチング作用を利用して半導体ウエハ主面の異物を除去する洗浄処理が含まれる。
処理液を用いて半導体ウエハを処理するための基板処理装置には、複数枚の半導体ウエハに対して一括して処理を行うバッチ式のものと、半導体ウエハを一枚ずつ処理する枚葉式のものとがある。枚葉式の基板処理装置は、たとえば、半導体ウエハをほぼ水平に保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックに保持されている半導体ウエハの主面に向けて処理液を供給する処理液ノズルとを備えている。
スピンチャックに保持されている半導体ウエハの下面に対して処理液を供給する場合には、スピンチャックの回転軸に挿通された中心軸ノズルが用いられる。この中心軸ノズルの上端の吐出口は、スピンチャックに保持された半導体ウエハの下面中央に対向している。この吐出口から吐出された処理液が半導体ウエハの下面に達すると、その処理液は遠心力を受けて回転半径外方側へと広がり、半導体ウエハの下面全域に供給される。
たとえば、半導体ウエハにおいてデバイスが形成されるデバイス形成面に対してエッチング処理を施したい場合には、半導体ウエハはデバイス形成面を下向きにしてスピンチャックに保持される。そして、スピンチャックによって半導体ウエハが鉛直軸線まわりに回転されるとともに、中心軸ノズルからデバイス形成面の回転中心に向けてエッチング液が吐出される。半導体ウエハのデバイス形成面に達したエッチング液は、半導体ウエハの回転に伴う遠心力を受けて回転半径外方側へ移動し、半導体ウエハのデバイス形成面の全域に供給される。
特開2002−110626号公報 特開2003−303804号公報
ところが、半導体ウエハに供給されたエッチング液はその供給部位を中心として放射状に広がるが、半導体ウエハの回転中心に供給されたエッチング液の広がり方向と遠心力の作用方向とが合致するため、半導体ウエハの周縁部に移動する過程でほとんど落液しない。そのため、多量のエッチング液が半導体ウエハの周縁部に到達する。この場合、エッチング液が、半導体ウエハの周縁部から反対側の主面(上面)へ回り込み、その反対側の主面をエッチングすることがある。
とくに、半導体ウエハの周縁部を複数の挟持部材を用いて挟持することにより半導体ウエハを保持するメカ式のチャックがスピンチャックとして用いられている場合には、エッチング液が複数の挟持部材を伝ってデバイス形成面側へ回り込むために、挟持部材の当接部位でとくにエッチングが進み、半導体の周縁部に複数のエッチング跡(いわゆるピン跡)が形成されるという問題もあった。
この発明の目的は、基板の下面の全域をエッチング処理でき、かつ、基板の下面に供給されたエッチング液の上面側への回り込みを抑制または防止することができる基板処理装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板(W)をほぼ水平な姿勢に保持する基板保持手段(302,303;2,3)と、前記基板保持手段に保持された基板を鉛直軸線まわりに回転させる回転手段(301;1)と、前記基板保持手段に保持された基板の下面(9;10)に対向して配置され、前記回転手段によって回転される基板の回転中心(C)からの距離が異なる複数の吐出口(311,312;411,412,413;511,512;11,12;111,112)を有し、前記複数の吐出口から、前記回転手段によって回転される基板の下面に向けてエッチング液が吐出されるエッチング液ノズル(307;407;507;7;107)とを含む、基板処理装置である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、複数の吐出口から分散して吐出されたエッチング液は、基板の下面の回転中心からの距離が互いに異なる複数の部位に直接供給される。基板の下面の複数の供給部位に供給されたエッチング液は、各供給部位を中心として放射状に広がる。このうち、回転中心に向けて広がるエッチング液は基板の回転に伴う遠心力の影響により落下し、また、周縁部に向けて広がるエッチング液は、そのエッチング液よりも基板の周縁部側に供給されるエッチング液と干渉して落液する。したがって、基板の周縁部に到達するエッチング液の量は比較的少ない。これにより、基板の下面の全域をエッチング処理することができ、しかも、エッチング液の基板の上面側への回り込みを抑制または防止することができる。
請求項2記載の発明は、前記エッチング液ノズル(7;107)の前記複数の吐出口(11,12;111,112)が、前記回転手段(1)によって回転されている基板(W)の下面(10)における単位面積当たりのエッチング液吐出流量が基板下面のほぼ全域において均一になるように設けられている、請求項1記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板の下面における単位面積当たりのエッチング液吐出流量が基板下面のほぼ全域において均一になっている。このため、新鮮なエッチング液を、基板の下面のほぼ全域に、均一に直接供給することができる。
新鮮なときは非常に高いエッチング力を有するが、劣化速度が速く、すぐにエッチング力をほとんど失ってしまうようなエッチング液を用いる場合、エッチング液を基板に供給すると、その供給部位でのエッチングレートがきわめて高く、その他の部位ではエッチングレートは低い。このようなエッチング液を用いる場合であっても、新鮮なエッチング液が基板のほぼ全域で均一に直接供給されるので、基板の下面のほぼ全域を、非常に高いエッチングレートでかつ均一にエッチングすることができる。エッチング液ノズルから供給されるエッチング液として、たとえば、ふっ硝酸を用いることができる。
この請求項2の発明は、とくに、シンニングのためのエッチング処理に用いられることが好ましい。
請求項3記載の発明は、前記エッチング液ノズル(7;107)の前記複数の吐出口(11,12;111,112)が、前記回転手段(1)によって回転される基板の回転半径方向に沿って配列されている、請求項1または2記載の基板処理装置である。
この構成によれば、回転状態の基板の下面のほぼ全域に対して新鮮なエッチング液を直接供給することができる。
この場合、請求項4のように、前記複数の吐出口(11,12;111,112)が、前記回転手段(1)によって回転される基板の回転中心から離れるほど高密度で配置されていることが好ましい。これにより、基板の回転中心から離れた位置ほど、エッチング液ノズルから基板に向けて吐出されるエッチング液の吐出流量が多くなる。一方、エッチング液の供給を受ける基板下面位置は、回転中心から離れているほど、高速に移動している。その結果、複数の吐出口から吐出された新鮮なエッチング液は、基板の下面に対して、単位面積あたりのエッチング液吐出流量が均一となるように直接供給されることになる。
請求項5記載の発明は、前記エッチング液ノズル(307;507)の前記複数の吐出口(311,312;511,512)は、前記回転手段(301)によって回転される基板の中心部から周縁部にわたる領域に対向して、回転半径方向に沿ってほぼ等密度で配列されている、請求項1記載の基板処理装置である。
基板の中心部とは、基板の回転中心の近傍領域のことをいう。
この構成によれば、ほぼ同じ密度で配列された複数の吐出口からエッチング液が基板に供給されるので、エッチング液ノズルから基板の下面に吐出されるエッチング液の吐出流量は、基板の中心部から周縁部にかけてほぼ等しい。このため、各吐出口から吐出されたエッチング液は互いに適当に干渉し合うようになる。したがって、基板の周縁部に到達するエッチング液の量が一層少なくなる。これにより、エッチング液の基板の上面側への回り込みをより一層抑制することができる。
請求項6記載の発明は、前記エッチング液ノズル(407)の前記複数の吐出口(411,412,413)は、前記回転手段(301)によって回転される基板の中心部を除く領域に対向して、回転半径方向に沿ってほぼ等密度で配列された複数の周辺吐出口(412,413)を含む、請求項1記載の基板処理装置である。
この構成では、ほぼ同じ密度で配列された複数の周辺吐出口からエッチング液が基板に供給されるので、エッチング液ノズルから基板の下面に吐出されるエッチング液の吐出流量は、基板の中心部を除いてほぼ等しい。基板の回転半径方向にわたってほぼ等しくなる。このため、各吐出口から吐出されたエッチング液は互いに適当に干渉し合うようになる。したがって、基板の周縁部に到達するエッチング液の量が一層少なくなる。これにより、エッチング液の基板の上面側への回り込みをより一層抑制することができる。
また、基板の下面の中心部に対向する領域に吐出口を設けないとすると、また、当該領域に吐出口を周辺吐出口よりも低い密度で配置すると、基板の下面の中心部ではそれ以外の領域よりもエッチング液の吐出流量が少なくなる。このため、基板下面の各位置の移動速度が比較的遅い基板の中心部におけるエッチングレートの上昇を抑制することができる。これにより、基板の下面の全域に対し、均一にエッチング処理を行うことができる。
基板の下面の中心部に対向する吐出口をエッチング液ノズルに設ける場合には、基板の下面の回転中心に対向する位置から基板の回転半径方向にずらした位置に吐出口を配置することが好ましい。この場合、基板の下面の回転中心にエッチング液が直接供給されないので、基板の回転中心におけるエッチングレートの急激な上昇を抑制することができる。また、この場合、エッチング液が基板の下面に達したときのエッチング液の広がりによって、基板の下面の回転中心にエッチング液を供給することができる位置に吐出口が配置されていれば、より好ましい。
請求項7記載の発明は、前記複数の吐出口は、前記回転手段(301)によって回転される基板の周縁部に対してエッチング液を供給するための周縁部用吐出口(413)と、その周縁部用吐出口よりも基板の回転中心寄りに配置された内側吐出口(412)とを含み、前記周縁部用吐出口は、前記内側吐出口よりも径が大きい拡径吐出口(413)を含む、請求項5または6記載の基板処理装置である。
この構成によれば、周縁部用吐出口のエッチング液の吐出流量は、内側吐出口の吐出流量よりも多い。そのため、基板の下面の周縁部ではそれより内側の領域よりもエッチング液の吐出流量が多くなる。このため、基板下面の各位置の移動速度が比較的速い基板の周縁部におけるエッチングレートの低下を抑制することができる。これにより、基板の下面の全域に対し、均一にエッチング処理を行うことができる。
請求項8記載の発明は、前記複数の吐出口は、前記回転手段(301)によって回転される基板の周縁部に対してエッチング液を供給するための周縁部用吐出口(413)を含み、前記周縁部用吐出口は、鉛直方向に対して基板の半径方向の外方に傾斜した方向に向けてエッチング液を吐出する傾斜吐出口(413)を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、鉛直方向に対して基板の半径方向の外方に傾斜した方向に向けてエッチング液が吐出される。このため、エッチング液ノズルの先端が基板の周縁部よりも内側に入り込んでいる場合であっても、基板の周縁部に対してエッチング液を直接供給することができる。
請求項9記載の発明は、前記エッチング液ノズル(307;407;507)の前記複数の吐出口(311,312;411,412,413;511,512)から吐出されるエッチング液を加熱するエッチング液加熱手段(28)をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、エッチング液ノズルの複数の吐出口からは、加熱されたエッチング液が吐出される。加熱されたエッチング液は高いエッチング力を有している。このため、基板の下面を、高いエッチングレートでエッチングすることができる。
請求項10記載の発明は、前記基板保持手段(1;301)は、基板の周縁部の異なる位置にそれぞれ当接し、協働して基板をほぼ水平な姿勢に保持する複数の保持部材(3;303)を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板の周縁部に到達するエッチング液の量が比較的少ないので、複数の保持部材を用いて基板を保持する場合であっても、エッチング液が保持部材を伝って基板の上面側へ回り込むことがほとんどない。これにより、基板の上面の周縁部に複数のエッチング跡が形成されることなく、基板を適切に保持することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置300の構成を図解的に示す断面図である。
この基板処理装置300は、たとえば酸化膜シリコンウエハからなる円板状の半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wにおけるデバイス形成領域側の表面(下面)9に対して、酸化膜の除去のためのエッチング処理を施すための枚葉式の装置である。この実施形態では、エッチング液としてたとえばふっ酸が用いられる。
この基板処理装置300は、ウエハWをほぼ水平に保持して、そのウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線1aまわりに回転する基板保持手段としてのスピンチャック301を備えている。
図2は、図1に示す基板処理装置300のスピンチャック301の構成を図解的に示す平面図である。
図1および図2を参照して、スピンチャック301は、円盤状のスピンベース302を有している。このスピンベース302の上面の周縁部には、ほぼ等角度間隔で複数(この実施形態では6つ)の挟持部材303が配置されている。複数の挟持部材303がウエハWの周縁部を挟持することにより、ウエハWがほぼ水平に保持されている。ウエハWを保持した状態では、各挟持部材303は、ウエハWの端面およびウエハWの下面9の周縁部に当接する。
スピンベース302は、モータを含むチャック回転駆動機構304によって回転される回転軸305の上端に結合されて回転されるようになっている。回転軸305は中空軸であり、その内部には挿通管306が挿通されている。挿通管306は、非回転状態で回転軸305内に保持されるようになっている。
また、スピンベース302上には、平面視で一文字形状のエッチング液ノズル307が配置されている。このエッチング液ノズル307は、ウエハWの回転中心Cを通ってウエハWの回転半径方向に沿って延びる長尺のノズルである。スピンベース302の回転時におけるエッチング液ノズル307と挟持部材303との干渉を防ぐために、エッチング液ノズル307の両端は、スピンベース302の周縁部のやや内方で止まっている。このため、エッチング液ノズル307の両端は、スピンチャック301により保持されるウエハWの端面よりも内方に位置している。
エッチング液ノズル307の内部は中空に形成されていて、その下部の中心位置で挿通管306と連結されている。したがって、エッチング液ノズル307は静止されており、スピンベース302の回転にともなって回転するといったことはない。
エッチング液ノズル307の上面には、ウエハWの回転軸線(鉛直軸線)1a上に配置された回転軸吐出口311と、この回転軸吐出口311を挟んで配置された一対の周辺吐出口群310が設けられている。各周辺吐出口群310は、ウエハWの回転中心Cからの距離が互いに異なる複数の周辺吐出口312を備えている。複数の周辺吐出口312は、エッチング液ノズル307の形状に沿って(ウエハWの回転半径方向に沿って)配列されている。この複数の周辺吐出口312は、ウエハWの回転中心Cを除く領域に対向する領域に、等間隔(等密度)で配置されている。各吐出口311,312からは、上方(鉛直方向)に向けてエッチング液が吐出される。
この実施形態では、回転軸吐出口311に隣接する周辺吐出口312と、回転軸吐出口311との間隔は、周辺吐出口312同士の間隔と同じ長さに設定されている。つまり、エッチング液ノズル307の一端部から他端部まで、吐出口311,312が等間隔(等密度)で配置されていることになる。
本件発明者が試作実験を行った後述の実施例1では、エッチング液ノズル307の長さは272mm、吐出口311,312の径は0.5mm、吐出口311,312間の間隔は5mmにそれぞれ設定されている。
また、エッチング液ノズル307の内部には、エッチング液ノズル307の形状に沿って直線状に延び、各吐出口311,312に連通する供給路313が形成されている。
挿通管306の内部には、回転軸線1aに沿って流通路314が形成されている。この流通路314は、供給路313と連通している。流通路314には集合供給管30が接続されている。集合供給管30には、エッチング液供給源からエッチング液が供給されるエッチング液供給管27が接続されている。エッチング液供給管27の途中部には、エッチング液供給源側から順に、エッチング液バルブ315と、エッチング液供給管27を流通するエッチング液を加熱するためのヒータ28とが介装されている。エッチング液バルブ315が開かれると、エッチング液供給管27をエッチング液が流通し、その流通の途中でヒータ28により40〜80℃に加熱されたエッチング液が流通路314に供給される。また、集合供給管30には、純水供給源から純水(脱イオン水)が供給される純水供給管29が接続されている。純水供給管29の途中部には、純水バルブ316が介装されており、純水が流通路314に供給されるようになっている。
これにより、純水バルブ316を閉じてエッチング液バルブ315を開くことにより、40〜80℃に加熱されたエッチング液を、流通路314および供給路313を介して、エッチング液ノズル7の回転軸吐出口311および周辺吐出口312に供給することができる。また、エッチング液バルブ315を閉じて純水バルブ316を開くことによって、純水を流通路314および供給路313を介して、エッチング液ノズル7の回転軸吐出口311および周辺吐出口312に供給することができる。
また、中空軸である回転軸305の内壁面と、挿通管306の外壁面との間にはガス供給路317が形成されている。このガス供給路317は、スピンベース302の上面に開口している。このガス供給路317には、窒素ガスバルブ318を介して不活性ガスとしての窒素ガスが供給されるようになっている。
スピンチャック301の上方には、ウエハWとほぼ同じ径を有する円板状の遮断板320が設けられている。遮断板320は、その中心部に開口319を有している。遮断板320の上面には、スピンチャック301の回転軸線1aと共通の軸線に沿う回転軸321が固定されている。この回転軸321は中空に形成されていて、その内部には、遮断板320の開口319と連通し、ウエハWの中央に向けて窒素ガスを供給するガス供給路323が形成されている。ガス供給路323には、窒素ガスバルブ324を介して窒素ガスが供給されるようになっている。
また、回転軸321には、スピンチャック301に保持されたウエハWの上面に近接した近接位置とスピンチャック301の上方に大きく退避した退避位置との間で遮断板320を昇降させるための遮断板昇降駆動機構325と、スピンチャック301によるウエハWの回転にほぼ同期させて遮断板320を回転させるための遮断板回転駆動機構326とが設けられている。
以下、この基板処理装置300におけるウエハWの下面9のエッチング処理について説明する。
処理対象のウエハWの搬入前は、その搬入の妨げにならないように、遮断板320はスピンチャック301の上方に大きく退避した退避位置に位置している。
ウエハWの処理に際して、まず、図示しない搬送ロボットにより、ウエハWが基板処理装置300に搬入され、そのウエハWが、表面を下方に向けた状態でスピンチャック301のスピンベース302に保持される。ウエハWがスピンベース302に保持されると、チャック回転駆動機構304が制御されて、スピンベース302によるウエハWの回転が開始され、ウエハWの回転速度がたとえば1000rpmまで上げられる。このとき、前述のようにエッチング液ノズル307は静止状態にあり、スピンベース302の回転にともなって回転することはない。また、遮断板昇降駆動機構325の制御によって、遮断板320が、スピンベース302に保持されたウエハWの上面に近接する近接位置まで下降する。そして、遮断板回転駆動機構326が制御されて遮断板320がウエハWと同方向に回転しつつ、窒素ガスバルブ324が開かれて、遮断板320の開口319から、ウエハWと遮断板320との間の空間に窒素ガスが供給される。これにより、ウエハWと遮断板320との間の空間に、遮断板320の中心部から径方向外方に向けて流れる窒素ガスの気流が生じる。
ウエハWの回転速度がたとえば1000rpmに達すると、エッチング液バルブ315が開かれて、エッチング液ノズル307の回転軸吐出口311および各周辺吐出口312から40〜80℃に加熱されたエッチング液が、回転状態のウエハWの下面9に向けて吐出される。また、窒素ガスバルブ318が開かれて、スピンベース302とウエハWの下面9とで挟まれた空間に窒素ガスが供給される。
回転軸吐出口311から吐出されたエッチング液は、ウエハWの下面9の回転中心Cに直接供給される。また、各周辺吐出口312から吐出されたエッチング液は、各周辺吐出口12と対向するウエハWの下面9に直接供給される。吐出口311,312が等間隔で配置されているので、ウエハWの下面9に直接吐出されるエッチング液の吐出流量は、ウエハWの中心部(回転中心Cの近傍の領域)から周縁部にかけてほぼ等しい。
各吐出口311,312から吐出されるエッチング液は40〜80℃と常温に比べて高温である。そのため、そのエッチング液のエッチング力は高い。このエッチング力の高いエッチング液が、ウエハWの下面9の全域に直接供給されるので、ウエハWの下面9のほぼ全域が高いエッチングレートでエッチングされる。
各吐出口311,312からウエハWの下面9に供給されたエッチング液は、その供給部位を中心として放射状に広がった後、ウエハWの回転に伴う遠心力を受けて下面9をウエハWの周縁部に向けて移動し、その周縁部からウエハWの外方に向けて排除される。
各供給部位に供給された後回転中心Cに向けて広がるエッチング液は、ウエハWの回転による遠心力の影響により落下し、また、ウエハWの周縁部に向けて広がるエッチング液は、そのエッチング液よりも周縁部側に供給されるエッチング液と干渉して落液する。とくに、ウエハWの下面9に直接吐出されるエッチング液の吐出流量は、ウエハWの中心部から周縁部にかけてほぼ等しいので、各周辺吐出口312から吐出されたエッチング液は互いに適当に干渉し合うようになる。このため、ウエハWの下面9へのエッチング液の供給量に比べて、Wの周縁部に到達するエッチング液の量は少ない。
また、ウエハW(の上面)と遮断板320との間の空間には、遮断板320の中心部から径方向外方に向けて流れる窒素ガスの気流が生じている。このため、ウエハWの周縁部に向けて流れるエッチング液がウエハWの上面側へ回り込み難い。これにより、エッチング液のウエハWの上面側への回り込みをより一層抑制または防止することができる。
エッチング液の供給開始から所定時間(たとえば1分間)が経過すると、エッチング液バルブ315が閉じられる。その後、純水バルブ316が開かれて回転軸吐出口11および周辺吐出口12からウエハWの下面9の全域に純水が供給される。また、ウエハWの回転速度は、たとえば1000rpmから500rpmまで下げられる。このとき、回転軸吐出口311から吐出された純水は、ウエハWの下面9の回転中心Cに直接供給される。また、各周辺吐出口312から吐出された純水は、ウエハWの下面9のうち、各周辺吐出口312と対向する部位に直接供給される。
ウエハWの下面9に供給された純水は、ウエハWの回転による遠心力によって、ウエハWの周縁部に向けて流れる。そして、ウエハWの周縁部から側方へ排除される。これにより、ウエハWの下面9に付着しているエッチング液が純水によって洗い流される。
ウエハW(の上面)と遮断板320との間の空間には、遮断板320の中心からウエハWの回転半径方向外方に向けて流れる窒素ガスの気流が生じている。このため、純水とエッチング液との混合液が、ウエハWの上面側への回り込みが抑制または防止される。
純水の供給開始から所定時間(たとえば30秒間)が経過すると、純水バルブ316が閉じられて、ウエハWの下面9への純水の供給が停止される。また、窒素ガスバルブ324が閉じられるとともに、遮断板昇降駆動機構325が制御されて、遮断板320がスピンチャック301の上方に大きく退避した退避位置に位置まで上昇する。
そして、ウエハWの回転速度が500rpmから2500rpmに上げられて、水洗処理後のウエハWの表面に付着している純水を遠心力で振り切って乾燥させるスピンドライ処理が行われる。このスピンドライ処理がたとえば120秒間にわたって行われると、ウエハWの回転が停止されて、エッチング処理済みのウエハWがスピンチャック301から搬出されていく。
以上により、この実施形態によれば、ウエハWの周縁部に到達するエッチング液の量は比較的少ない。これにより、ウエハWの下面9の全域をエッチング処理するとともに、エッチング液のウエハWの上面側への回り込みを抑制または防止することができる。
また、吐出口311、312が等間隔で配置されているため、エッチング液ノズル307からウエハWの下面9に直接吐出されるエッチング液の吐出流量は、ウエハWの中心部から周縁部までほぼ等しくなる。このため、各周辺吐出口312から吐出されたエッチング液は、互いに適当に干渉し合う。これにより、ウエハWの周縁部に到達するエッチング液の量が一層少なくなる。ゆえに、エッチング液のウエハWの上面側への回り込みを、より一層抑制することができる。
さらに、ウエハWの周縁部に到達するエッチング液の量が比較的少ないために、エッチング液が複数の挟持部材303を伝って上面側へ回り込むこともほとんどない。これにより、ウエハWの上面の周縁部に複数のエッチング跡(いわゆるピン跡)が形成されることを抑制または防止することができる。
図3は、この発明の他の実施形態(第2の実施形態)にかかる基板処理装置400のエッチング液ノズル407の平面図である。図4は、エッチング液ノズル407の要部構成を示す縦断面図である。この第2の実施形態において、前述の図2の実施形態(第1の実施形態)に示された各部に対応する部分には、図2の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この第2の実施形態のエッチング液ノズル407は、第1の実施形態のエッチングノズル液307と同様、回転中心Cを通ってウエハWの回転半径方向に沿ってスピンベース302の周縁部のやや内方(ウエハWの端面の内方)まで延びる長尺のノズルであるが、ウエハWの下面9の回転中心Cに対向する吐出口が設けられていない点で、エッチング液ノズル307と異なっている。また、エッチング液ノズル407の両端部には、他の吐出口411,412よりもその径が大きい拡径吐出口413が配置されている。この点でも、第1の実施形態のエッチング液ノズル307と異なっている。
エッチング液ノズル407の上面には、エッチング液ノズル407の中央部(ウエハWの中心部(回転中心Cの近傍の領域)に対向する領域)に設けられた中央部吐出口411と、中央部を挟んで配置された一対の周辺吐出口群410とが設けられている。各周辺吐出口群410は、エッチング液ノズル407の上面に、エッチング液ノズル407の形状に沿って(ウエハWの回転半径方向に沿って)配列された複数の周辺吐出口412,413を備えている。
この実施形態では、エッチング液ノズル407の一方側(図3に示すエッチング液ノズル407の右側)とその他方側(図3に示すエッチング液ノズル407の左側)とでは、吐出口411,412,413の配置位置が非対称である。とくに中央部吐出口411の配置位置が非対称である。
中央部吐出口411は、ウエハWの回転軸線1aから所定の間隔を隔てて配置されている。中央部吐出口411は、エッチング液ノズル407の一方側にのみ設けられており、エッチング液ノズル407の他方側には設けられていない。このように、エッチング液ノズル407の中央部では、エッチング液ノズル407の他の領域と比較して、吐出口411,412,413の配置密度が低い。
中央部吐出口411は、エッチング液がウエハWの表面9に達したときのエッチング液の広がりによって、ウエハWの回転中心Cにエッチング液を供給することができる位置に配置されている。
周辺吐出口412,413は、ウエハWの下面9の中心部を除く領域(中心部と周縁部との間の領域および周縁部)に対向する領域に、等間隔(等密度)で配置されている。
エッチング液ノズル407の両端部に配置される周辺吐出口412,413は、ウエハWの周縁部に対してエッチング液を吐出するためのものである。この両端部に配置される周辺吐出口412,413には、他の周辺吐出口412よりも径が大きくされた複数(図3ではエッチング液ノズル407の右側端部に2つ、左側端部に3つ)の拡径吐出口413が含まれる。図4を参照して、拡径吐出口413の径W2は、周辺吐出口412の径W1の約1.8倍の大きさに設定されている。このため、拡径吐出口413のエッチング液の吐出流量は、周辺吐出口412のエッチング液の吐出流量の3.2倍である。
また、エッチング液ノズル407では、中央部吐出口411および周辺吐出口412は、上方(鉛直方向)に向けてエッチング液を吐出できるようにされている。
これに対し、拡径吐出口413は、その吐出方向が鉛直方向に対してウエハWの回転半径方向の外方に45〜60°傾斜している。このため、エッチング液ノズル407の両端よりもウエハWの回転方向外方に位置するウエハWの周縁部に対して、エッチング液を直接供給することができる。
本件発明者が試作実験を行った後述の実施例2では、中央部吐出口411は回転中心から5mm隔てた位置に設けられている。さらに、エッチング液ノズル407の一方側(図3に示す右側)端部では最も外方から順に2個の吐出口を拡径吐出口413として設け、エッチング液ノズルの他方側端部(図3に示す左側)では最も外方から順に3個の吐出口を拡径吐出口413として設けた。また、実施例2では、エッチング液ノズル407の長さは272mm、吐出口411,412の径は0.5mm、吐出口411,412の配置間隔は5mmにそれぞれ設定され、拡径吐出口413の吐出方向は、鉛直方向に対して30°傾斜している。
エッチング処理時には、中央部吐出口411から吐出されたエッチング液は、ウエハWの中心部に直接供給される。また、周辺吐出口412,413から吐出されたエッチング液は、ウエハWの中心部を除く領域に直接供給される。周辺吐出口412,413が等間隔で配置されているので、ウエハWの下面9に直接吐出されるエッチング液の吐出流量は、ウエハWの中心部を除いてほぼ等しい。
この第2の実施形態では、ウエハWの下面9に直接吐出されるエッチング液の吐出流量がウエハWの中心部を除いてほぼ等しいので、各周辺吐出口312から吐出されたエッチング液は、互いに適当に干渉し合う。これにより、ウエハWの周縁部に到達するエッチング液の量が少なくなる。ゆえに、エッチング液のウエハWの上面側への回り込みを抑制することができる。
エッチング液ノズル407の中央部では、エッチング液ノズル407の他の領域と比較して中央部吐出口411の配置密度が低いため、ウエハWの下面9の中心部に直接吐出されるエッチング液の吐出流量が、それ以外の領域の吐出流量よりも少ない。したがって、ウエハWの下面9における各位置の移動速度が比較的遅いウエハWの中心部におけるエッチングレートの上昇を抑制することができる。
とくに中央部吐出口411はウエハWの下面9の回転中心Cに対向する位置からウエハWの回転半径方向にずれた位置に配置されているので、とくにウエハWの回転中心Cにおけるエッチングレートの上昇を効果的に抑制することができる。
さらに、拡径吐出口413の吐出流量は、それ以外の周辺吐出口412の吐出流量よりも多い。このため、下面9の各位置の移動速度が比較的速いウエハWの周縁部におけるエッチングレートの低下を抑制することができる。ゆえに、ウエハWの下面9の全域に対し、均一にエッチング処理を行うことができる。
図5は、エッチング試験でのエッチング量の面内分布を示すグラフである。横軸は、ウエハWの回転中心Cを基準としたX軸座標を示している。
1000rpmの速度で回転する外径300mmの酸化膜シリコンのウエハWの下面(表面)9に対し、実施例1、実施例2および後述する比較例のエッチング液ノズルから55℃のふっ酸(濃度50wt%)を1.0L/minの吐出流量で吐出させてエッチング試験を行った。このエッチング量の面内分布を測定するためのエッチング試験では、エッチング時間は11秒とした。
エッチング量の分布は、ウエハWの回転中心Cを通る直線上の複数の点でエッチング量を測定した。図5では、ウエハWの回転中心Cから相反する2方向に6.3mm毎に位置する点で、エッチング量を測定している。
比較例は、いわゆる斜め傘タイプのエッチング液ノズルを用いて、前記と同じ条件でエッチング試験を用いた場合を示している。この比較例のエッチング液ノズルの構成は前述の特許文献2に示す。
実施例1のエッチング液ノズルを用いた場合には、エッチング均一性は10.56%であり、実施例2のエッチング液ノズルを用いた場合にはエッチング均一性は5.29%であり、比較例のエッチング液ノズルを用いた場合にはエッチング均一性は8.98%であった。この、エッチング均一性は、以下の(1)式で表すことができる。
エッチング均一性(%)=(最大エッチング量−最小エッチング量)/2/平均エッチング量 ・・・(1)
図6は、エッチング試験におけるエッチング液の回り込み量を示す図である。
上述と同じ条件でエッチング試験を行い、回り込み量を測定した。この回り込み量を測定するためのエッチング試験では、エッチング時間は135秒である。エッチング試験は7回実施し、ウエハWの上面の周縁部における最大の回り込み量および平均の回り込み量を測定した。
このとき、実施例1のエッチング液ノズル307を用いた場合の平均回り込み量は0.80mm、最大回り込み量は0.90mmであり、挟持部材303と当接していた部分でエッチング跡は見られなかった。また、実施例2のエッチング液ノズル407を用いた場合の平均回り込み量は1.10mm、最大回り込み量は1.25mmであり、挟持部材303と当接していた部分で最大0.5mmのエッチング跡が見られた。また、従来例のエッチング液ノズルを用いた場合の平均回り込み量は1.21mm、最大回り込み量は1.55mmであり、挟持部材303と当接していた部分で最大1.55mmのエッチング跡が見られた。
図5および図6から、実施例1のエッチング液ノズル307を用いた場合は、ウエハWの上面側への回り込みがとくに抑制されることが理解される。また、実施例2のエッチング液ノズル407を用いた場合は、ウエハWの上面側への回り込みが抑制されるとともに、エッチングによる面内均一性が優れていることが理解される。
図7は、この発明の他の実施形態(第3の実施形態)にかかる基板処理装置500のスピンチャックの平面図である。この第3の実施形態において、前述の第1の実施形態に示された各部に対応する部分には、図1および図2の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。この第3の実施形態では、エッチング液ノズル507は、平面視で一文字形状のものではなく、平面視で十文字形状のものである。
エッチング液ノズル507は、ウエハWの回転軸線1aからウエハWの回転半径方向に放射状に延びる4本の長尺のアレイノズル部508を有し、各アレイノズル部508が90°の等角度間隔で配置されている。エッチング液ノズル507の上面には、ウエハWの回転軸線1a上に配置された回転軸吐出口511と、各アレイノズル部508の形状に沿って(ウエハWの回転半径方向に沿って)列状に配列された複数の周辺吐出口512とが配置されている。各吐出口511,512に対してエッチング液を供給するための供給路513は、各アレイノズル部8の形状に沿って延び、回転軸線1a上で直交する平面視で十文字形状のものである。
また、エッチング液ノズル507が平面視で十文字形状を有しているので、ウエハWの下面9の全域に高温のエッチング液が次々と直接供給される。このため、ウエハWの下面9の全域を、高いエッチングレートでエッチングすることができる。
以上、3つの実施形態について説明したが、この発明は、半導体ウエハWの酸化膜除去のためのエッチング処理だけでなく、その他のエッチング処理にも適用することができる。以下、この発明を半導体ウエハのシンニングのためのエッチング処理に適用した場合について説明する。
図8は、この発明のさらに他の実施の形態(第4の実施形態)に係る基板処理装置100の構成を図解的に示す断面図である。
半導体ウエハWのシンニングでは、エッチング液としてたとえばふっ硝酸が用いられる。
ふっ硝酸は、エッチング力の非常に高いエッチング液であるが、エッチング対象に接触してそのエッチング作用を発揮すると、速やかにそのエッチング力を失って劣化してしまう。そのため、ふっ硝酸を用いた半導体ウエハのエッチング処理では、新鮮なふっ硝酸と直接接触する領域だけが十分にエッチングされ、新鮮なふっ硝酸と直接接触しない領域にはエッチングが十分に行われていなかった。これにより、エッチング処理の面内不均一が生じるという問題があった。
図8を参照して、この基板処理装置100は、ウエハWにおけるデバイス形成領域側の面(表面)とは反対の裏面(下面)10に対して、シンニングのためのエッチング処理を施すための枚葉式の装置である。この実施形態では、エッチング液として、ふっ硝酸(ふっ酸と硝酸との混合液)が用いられている。ウエハWは表面にデバイスが形成された状態で、この表面を上方に向けて基板処理装置100に載置されている。この基板処理装置100は、ウエハWをほぼ水平に保持して、そのウエハWのほぼ中心を通る鉛直な回転軸線1aまわりに回転する基板保持手段としてのスピンチャック1を備えている。
この基板処理装置100は、ウエハWにおけるデバイス形成領域側の面(表面)とは反対の裏面(下面)10に対して、エッチング液によるエッチング処理を施すための枚葉式の装置である。この実施形態では、エッチング液として、ふっ硝酸(ふっ酸と硝酸との混合液)が用いられている。ウエハWは表面にデバイスが形成された状態で、この表面を上方に向けて基板処理装置100に載置されている。この基板処理装置100は、ウエハWをほぼ水平に保持して、そのウエハWのほぼ中心を通る鉛直な回転軸線1aまわりに回転する基板保持手段としてのスピンチャック1を備えている。
図9は、図8に示す基板処理装置100のスピンチャック1の構成を図解的に示す平面図である。
図8および図9を参照して、スピンチャック1は、円盤状のスピンベース2を有している。このスピンベース2の上面には、その周縁部にほぼ等角度間隔で複数(この実施形態では6つ)の挟持部材3が配置されている。スピンベース2は、モータを含むチャック回転駆動機構4によって回転される回転軸5の上端に結合されて回転されるようになっている。回転軸5は中空軸であり、その内部には挿通管6が挿通されている。挿通管6は、非回転状態で回転軸5内に保持されるようになっている。
また、スピンベース2上には、平面視で十文字形状のエッチング液ノズル7が配置されている。このエッチング液ノズル7は、回転軸線1aからウエハWの回転半径方向に放射状に延びる4本の長尺のアレイノズル部8を有し、各アレイノズル部8が90°の等角度間隔で配置されている。各アレイノズル部8の先端から回転軸線1aまでの距離は互いに等しくされており、各アレイノズル部8の先端は、スピンベース2の端縁よりもやや内方に位置している。エッチング液ノズル7の内部は中空に形成されていて、その下部の中心位置で挿通管6と連結されている。したがって、エッチング液ノズル7は静止されており、スピンベース2の回転にともなって回転するといったことはない。
エッチング液ノズル7の上面には、回転軸線1a上に配置された回転軸吐出口11と、各アレイノズル部8の形状に沿って(ウエハWの回転半径方向に沿って)列状に配列された複数の周辺吐出口12とが配置されている。各周辺吐出口12は、ウエハWの回転軸線1aから離れるほど高密度で配置されている。より具体的には、回転軸線1aから離れるほど間隔が短くなるように配置されている。また、エッチング液ノズル7の内部には、各吐出口11,12に連通する供給路13が形成されている。供給路13は、各アレイノズル部8の形状に沿って延びており、回転軸線1a上で直交する平面視で十文字形状のものである。
挿通管6の内部には、回転軸線1aに沿って流通路14が形成されている。この流通路14は、供給路13と連通している。流通路14には、エッチング液バルブ15を介してエッチング液供給源からエッチング液が供給されるようになっている。また、流通路14には、純水バルブ16を介して純水供給源から純水(脱イオン水)が供給されるようになっている。
これにより、純水バルブ16を閉じてエッチング液バルブ15を開くことによって、エッチング液を流通路14および供給路13を介して、エッチング液ノズル7の回転軸吐出口11および周辺吐出口12に供給することができる。また、エッチング液バルブ15を閉じて純水バルブ16を開くことによって、純水を流通路14および供給路13を介して、エッチング液ノズル7の回転軸吐出口11および周辺吐出口12に供給することができる。また、中空軸である回転軸5の内壁面と、挿通管6の外壁面との間にはガス供給路17が形成されている。このガス供給路17は、スピンベース2上面に開口している。このガス供給路17には、窒素ガスバルブ18を介して不活性ガスとしての窒素ガスが供給されるようになっている。
スピンチャック1の上方には、ウエハWとほぼ同じ径を有する円板状の遮断板20が設けられている。遮断板20は、その中心部に開口19を有している。遮断板20の上面には、スピンチャック1の回転軸線1aと共通の軸線に沿う回転軸21が固定されている。この回転軸21は中空に形成されていて、その内部には、遮断板20の開口19と連通し、ウエハWの中央に向けて窒素ガスを供給するガス供給路23が形成されている。ガス供給路23には、窒素ガスバルブ24を介して窒素ガスが供給されるようになっている。
また、回転軸21には、スピンチャック1に保持されたウエハWの上面に近接した近接位置とスピンチャック1の上方に大きく退避した退避位置との間で遮断板20を昇降させるための遮断板昇降駆動機構25と、スピンチャック1によるウエハWの回転にほぼ同期させて遮断板20を回転させるための遮断板回転駆動機構26とが設けられている。
以下、この基板処理装置100におけるウエハWの下面10のエッチング処理について説明する。
処理対象のウエハWの搬入前は、その搬入の妨げにならないように、遮断板20はスピンチャック1の上方に大きく退避した退避位置に位置している。
ウエハWの処理に際して、まず、図示しない搬送ロボットにより、ウエハWが基板処理装置100に搬入され、そのウエハWが、表面を上方に向けた状態でスピンチャック1のスピンベース2に保持される。ウエハWがスピンベース2に保持されると、チャック回転駆動機構4が制御されて、スピンベース2によるウエハWの回転が開始され、ウエハWの回転速度がたとえば3000pmまで上げられる。このとき、前述のように、エッチング液ノズル7は静止状態にあり、スピンベース2の回転にともなって回転することはない。また、遮断板昇降駆動機構25の制御によって、遮断板20が、スピンベース2に保持されたウエハWの上面に近接する近接位置まで下降する。そして、遮断板回転駆動機構26が制御されて遮断板20がウエハWと同方向に回転しつつ、窒素ガスバルブ24が開かれて、遮断板20の開口19から、ウエハWと遮断板20との間の空間に窒素ガスが供給される。これにより、ウエハWと遮断板20との間の空間に、遮断板20の中心部から径方向外方に向けて流れる窒素ガスの気流が生じる。
ウエハWの回転速度が3000rpmに達すると、エッチング液バルブ15が開かれて、エッチング液ノズル7回転軸吐出口11および各周辺吐出口12から、回転状態のウエハWの下面10に向けてエッチング液が吐出される。また、窒素ガスバルブ18が開かれて、スピンベース2とウエハWの下面10とで挟まれた空間に窒素ガスが供給される。そして、スピンベース2とウエハWとで挟まれた空間には窒素ガスが充満する。
このとき、回転軸吐出口11から吐出されたエッチング液は、ウエハWの中心に直接供給される。また、各周辺吐出口12から吐出されたエッチング液は、ウエハWの下面10のうち、各周辺吐出口12と対向する部位に直接供給される。前述のように、各周辺吐出口12がウエハWの回転軸線1aから離れるほど高密度で配置されている。そのため、ウエハWの回転軸線1aから離れるほどエッチング液の吐出流量が多い。一方、ウエハWの回転軸線1aから離れるほど、ウエハW表面の各位置の移動速度が速い。そのため、ウエハWの下面10のほぼ全域で、単位面積当たりのエッチング液吐出流量が均一となる。つまり、新鮮なエッチング液が回転状態のウエハWの下面10のほぼ全域に均一に供給されることとなる。
この実施形態においてエッチング液として用いられるふっ硝酸は、新鮮なときは非常に高いエッチング力を有するが、劣化速度が速く、すぐにエッチング力をほとんど失ってしまう。
しかしながら、回転状態のウエハWのほぼ全域で、新鮮なエッチング液が均一に供給されているので、ウエハWの下面10が非常に高いエッチングレート(常温で50μm/min程度)で、かつ、均一にエッチングされる。そして、エッチング液ノズル7が平面視で十文字形状を有しているので、回転状態のウエハWの下面10の全域に新鮮なエッチング液が次々と供給される。
また、スピンベース2とウエハWの下面10とで挟まれた空間に窒素ガスが充満されているので、ウエハWに供給されるエッチング液の劣化を抑えることができる。
ウエハWの下面10に供給されたエッチング液は、ウエハWの回転による遠心力によって、ウエハWの下面10を伝って周縁部に向けて流れ、その周縁部からウエハWの外方に向けて排除される。ウエハW(の上面)と遮断板20との間の空間には、遮断板20の中心部から径方向外方に向けて流れる窒素ガスの気流が生じているので、ウエハWの周縁部に向けて流れるエッチング液は、エッチング液がウエハWの上面に回り込むことがない。これにより、ウエハWの上面に形成されたデバイスがエッチング液によってダメージを受けることを防止することができる。
エッチング液の供給開始から所定時間(たとえば10分間)が経過すると、エッチング液バルブ15が閉じられる。その後、純水バルブ16が開かれて回転軸吐出口11および周辺吐出口12からウエハWの下面10の全域に純水が供給される。また、ウエハWの回転速度は、3000rpmから1500rpmまで下げられる。このとき、回転軸吐出口11から吐出された純水は、ウエハWの中心に直接供給される。また、各周辺吐出口12から吐出された純水は、ウエハWの下面10のうち、各周辺吐出口12と対向する部位に直接供給される。
ウエハWの下面10に供給された純水は、ウエハWの回転による遠心力によって、ウエハWの周縁に向けて流れる。そして、ウエハWの周縁から側方へ排除される。これにより、ウエハWの下面10に付着しているエッチング液が純水によって洗い流される。
ウエハWと遮断板20との間の空間には、遮断板20の中心から径方向外方に向けて流れる窒素ガスの気流が生じている。このため、ウエハWの周縁に向けて流れる純水とエッチング液との混合液が、ウエハWの上面に回り込むことがない。このため、ウエハWの上面に形成されたデバイスがエッチング液によってダメージを受けることを防止することができる。
純水の供給開始から所定時間(たとえば30秒間)が経過すると、純水バルブ16が閉じられて、ウエハWの下面10への純水の供給が停止される。また、窒素ガスバルブ24が閉じられるとともに、遮断板昇降駆動機構25が制御されて、遮断板20がスピンチャック1の上方に大きく退避した退避位置に位置まで上昇する。
そして、ウエハWの回転速度が1500rpmから3000rpmに上げられて、水洗処理後のウエハWの表面に付着している純水を遠心力で振り切って乾燥させるスピンドライ処理が行われる。このスピンドライ処理がたとえば120秒間にわたって行われると、ウエハWの回転が停止されて、エッチング処理済みのウエハWがスピンチャック1から搬出されていく。
以上のように、この第4の実施形態によれば、回転軸吐出口11から吐出されたエッチング液は、ウエハWの中心に直接供給され、各周辺吐出口12から吐出されたエッチング液は、ウエハWの下面10のうち各周辺吐出口12と対向する部位に直接供給される。各周辺吐出口12がウエハWの回転軸線1aから離れるほど高密度で配置されているため、ウエハWの回転状態では、新鮮なエッチング液が回転状態のウエハWの下面10のほぼ全域に均一に供給される。このエッチング液は新鮮であるときは、そのエッチング力が非常に高い。これにより、ウエハWの下面10のほぼ全域に対して、高いエッチングレートで、かつ、均一にエッチング処理を施すことができる。
また、エッチング液ノズル7が平面視で十文字形状を有しているので、ウエハWの下面10の全域に新鮮なエッチング液が次々と直接供給される。これにより、ウエハWの下面10に対するエッチング処理をより高いエッチングレートで行うことができる。
図10は、この発明の他の実施形態(第5の実施形態)にかかる基板処理装置200のスピンチャックの平面図である。この第5の実施形態の基板処理装置200のエッチング液ノズル107が図4のエッチングノズル7と相違する点は、平面視で十文字形状のものではなく、平面視で一文字形状のものである。すなわち、エッチング液ノズル107は、回転軸線1aを通ってウエハWの回転半径方向に沿って延びる長尺のノズルである。エッチング液ノズル107の両端は、スピンベース2の周縁のやや内方まで延びている。
エッチング液ノズル107の上面には、ウエハWの回転中心Cに対向する領域に配置された回転軸吐出口111と、エッチング液ノズル107の形状に沿って(ウエハWの回転半径方向に沿って)列状に配列された複数の周辺吐出口112とが配置されている。各周辺吐出口112は、図9の周辺吐出口12と同様、ウエハWの回転中心Cから離れるほど高密度で(狭間隔で)配置されている。したがって、ウエハWの回転状態では、ウエハWの下面10のほぼ全域で、単位面積当たりのエッチング液吐出流量が均一となる。このため、新鮮なエッチング液が、回転状態のウエハWの下面10のほぼ全域に均一に供給される。
以上、この発明の5つの実施の形態について説明したが、この発明は、さらに他の実施形態で実施することもできる。たとえば、前述の第3の実施形態における平面視十文字形状のエッチング液ノズル507を第2の実施形態のエッチングノズル407のように、ウエハWの回転中心Cに対向する位置に吐出口を設けないようにすることもできる。また、第2の実施形態のエッチングノズル407のように、エッチング液ノズル507の両端部に、他の吐出口よりもその径が大きくされた拡径吐出口が設けられていてもよい。
第4および第5の実施形態にかかる基板処理装置100,200では、エッチングノズル7,107の各吐出口11,12,111,112から常温のエッチング液を吐出する構成であるが、第1の実施形態のように、エッチング液ノズル7,107の各吐出口11,12,111,112かから吐出されるエッチング液を加熱するためのヒータが設けられていてもよい。
また、第4および第5の実施形態にかかるエッチング液ノズル7,107では、回転中心Cから離れるに従って列数を増やすことにより、回転中心Cから離れるほど吐出口の密度を高くするようにしてもよいし、エッチング液ノズルをウエハWの下面10に対向する円板状のものとし、その上面に吐出口を均一に分布して形成するようにしてもよい。
前述の各実施形態では、エッチング液ノズル7,107,307,407,507は平面視で十文字形状や一文字形状であるものを例にとって説明したが、たとえば、エッチング液ノズルは、平面視で回転中心Cから回転半径方向外方の三方、五方、六方、七方、八方など、任意の複数方向に向けて等角度間隔で放射状に延びるものであってもよい。さらにまた、エッチング液ノズルは、回転中心C上からウエハWの一回転半径方向に延びる長尺のもの(すなわち、図2、図3および図10のエッチング液ノズル307,407,107のほぼ半分の長さのもの)であってもよい。
また、前述の各実施形態では、周辺吐出口312,412,413,512,12,112が回転半径方向に一列に形成された例を説明したが、たとえば、周辺吐出口312,412,413,512,12,112を複数列に形成してもよい。
さらに、挿通管306,6とともにエッチング液ノズル307,407,507,7,107を回転軸線1aまわりに回転可能な構成とし、回転状態のエッチング液ノズル307,407,507,7,107からウエハWに向けてエッチング液が吐出されていてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。 図1に示す基板処理装置のスピンチャックの平面図である。 第2の実施形態にかかる基板処理装置のエッチング液ノズルの平面図である。 図3のエッチング液ノズルの要部構成を示す縦断面図である。 エッチング試験におけるエッチング量の面内分布を示すグラフである。 エッチング試験におけるエッチング液の回り込み量を示す図である。 第3の実施形態にかかる基板処理装置のスピンチャックの平面図である。 第4の実施形態にかかる基板処理装置のスピンチャックの平面図である。 図8に示す基板処理装置のスピンチャックの平面図である。 第5の実施形態にかかる基板処理装置のスピンチャックの平面図である。
符号の説明
1,301 スピンチャック
1a 回転軸線(鉛直軸線)
2,302 スピンベース
3,303 挟持部材(保持部材)
7,107,307,407,507 エッチング液ノズル
9 下面(表面)
10 下面(裏面)
11,111,311,511 回転軸吐出口
12,112,312,512 周辺吐出口
28 ヒータ(エッチング液加熱手段)
100,200,300,400,500 基板処理装置
411 中央部吐出口
412 周辺吐出口(内側吐出口)
413 拡径吐出口(周辺吐出口、傾斜吐出口,周縁部用吐出口)
C 回転中心
W ウエハ(基板)

Claims (10)

  1. 基板をほぼ水平な姿勢に保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板を鉛直軸線まわりに回転させる回転手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板の下面に対向して配置され、前記回転手段によって回転される基板の回転中心からの距離が異なる複数の吐出口を有し、前記複数の吐出口から、前記回転手段によって回転される基板の下面に向けてエッチング液が吐出されるエッチング液ノズルとを含む、基板処理装置。
  2. 前記エッチング液ノズルの前記複数の吐出口が、前記回転手段によって回転されている基板の下面における単位面積当たりのエッチング液吐出流量が基板下面のほぼ全域において均一になるように設けられている、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記エッチング液ノズルの前記複数の吐出口が、前記回転手段によって回転される基板の回転半径方向に沿って配列されている、請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記エッチング液ノズルの前記複数の吐出口が、前記回転手段によって回転される基板の回転中心から離れるほど高密度で配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記エッチング液ノズルの前記複数の吐出口は、前記回転手段によって回転される基板の中心部から周縁部にわたる領域に対向して、回転半径方向に沿ってほぼ等密度で配列されている、請求項1記載の基板処理装置。
  6. 前記エッチング液ノズルの前記複数の吐出口は、前記回転手段によって回転される基板の中心部を除く領域に対向して、回転半径方向に沿ってほぼ等密度で配列された複数の周辺吐出口を含む、請求項1記載の基板処理装置。
  7. 前記複数の吐出口は、前記回転手段によって回転される基板の周縁部に対してエッチング液を供給するための周縁部用吐出口と、その周縁部用吐出口よりも基板の回転中心寄りに配置された複数の内側吐出口とを含み、
    前記周縁部用吐出口は、前記内側吐出口よりも径が大きい拡径吐出口を含む、請求項5または6記載の基板処理装置。
  8. 前記複数の吐出口は、前記回転手段によって回転される基板の周縁部に対してエッチング液を供給するための周縁部用吐出口を含み、
    前記周縁部用吐出口は、鉛直方向に対して基板の半径方向の外方に傾斜した方向に向けてエッチング液を吐出する傾斜吐出口を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記エッチング液ノズルの前記複数の吐出口から吐出されるエッチング液を加熱するエッチング液加熱手段をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 前記基板保持手段は、基板の周縁部の異なる位置にそれぞれ当接し、協働して基板をほぼ水平な姿勢に保持する複数の保持部材を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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