JP2008069921A - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のリンク同士を連結するピンの表面の断面形状にインボリュート曲線を採用した場合、チェーン直線領域において、ピンの表面の曲率半径が小さく、面圧が高くなってしまう。
【解決手段】第1のピン3は、第2のピン4に対して、リンク2間の屈曲に伴って変位する接触部Tで転がり摺動接触する。チェーン幅方向からみて、第1のピン3の前部12は、所定の曲率半径を有する円弧状部22と、インボリュート曲線を含む変化率増大部分23とを有している。円弧状部22は、屈曲角θが所定の境界角θ0以下のときに接触部Tを形成し、変化率増大部分23は、屈曲角θが所定の境界角θ0より大きいときに接触部Tを形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置に関する。
自動車のプーリ式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)等の動力伝達装置に用いられる無端状の動力伝達チェーンには、チェーン進行方向に隣接するリンク同士を、互いに転がり運動可能なピンおよびインターピースで連結したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−2784号公報
上記のチェーンは、隣り合うリンク同士が屈曲する際、対応するピンの側面とインターピースの側面とが互いに転がり接触して、両者の接触位置が移動する。ピンの側面の断面形状は、インボリュート曲線とされており、これにより、チェーンがプーリに噛み込まれる際に生じるチェーンの弦振動的運動を抑制できるようにしている。
上記のインボリュート曲線は、チェーンの直線領域におけるピンとインターピースとの接触部を起点としている。インボリュート曲線は、起点付近の曲率半径が小さく、ピンの側面のうちチェーンの直線領域において接触部を形成する部分の曲率半径が小さく、インターピースとの接触面積が小さい。
その結果、ピンとインターピースとの間の許容伝達荷重が小さいものとなり、チェーンの許容伝達容量が限られる。また、チェーンの直線状態において、ピンがインターピースに対して転がり易いことにより、車両走行条件によっては、チェーンが不用意に動いて挙動が乱れる場合がある。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、弦振動的運動を抑制できると共に許容伝達容量を大きくでき、且つ直線領域における挙動を安定することのできる動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、チェーン進行方向(X)に並ぶ複数のリンク(2)と、複数のリンク(2)を互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材(50)とを備え、連結部材(50)は、隣接して配置される対偶部材(4)に対向する対向部(12)を有する所定の動力伝達部材(3)を含み、上記対向部(12)は、対偶部材(4)に対して、リンク(2)間の屈曲に伴って変位する接触部(T)で転がり摺動接触し、チェーン進行方向(X)とは直交するチェーン幅方向(W)からみて、上記対向部(12)は、所定の曲率半径(R)を有する円弧状部(22)と、リンク(2)間の屈曲角(θ)の増大に応じて接触部(T)の変位量の変化率が増大する変化率増大部分(23)とを含み、円弧状部(22)は、屈曲角(θ)が零以上且つ所定の境界角(θ0)以下のときに接触部(T)を形成する部分(24)を含み、変化率増大部分(23)は、屈曲角(θ)が所定の境界角(θ0)より大きいときに接触部(T)を形成することを特徴とする動力伝達チェーン(1)を提供するものである(請求項1)。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
本発明によれば、屈曲角が零または零に近い状態において、所定の動力伝達部材の対向部のうち接触部を形成している部分の形状を、曲率半径の大きい円弧状に形成でき、接触部の面積を十分に確保できる。これにより、所定の動力伝達部材と対偶部材と間の許容伝達荷重を大きくでき、チェーンの許容伝達容量を大きくできる。また、屈曲角が零または零に近い状態において、所定の動力伝達部材と対偶部材との接触面積が大きいことにより、両者が面接触して安定して係合でき、所定の動力伝達部材が対偶部材に対して不用意に転がり運動することを抑制できる。チェーン直線領域における挙動を安定することができる。さらに、屈曲角が境界角より大きくなったときには、変化率増大部分が接触部を形成する。これにより、チェーンがプーリ等に噛み込まれる際のチェーンの弦振動的運動を抑制することができる。
また、本発明において、上記円弧状部(22)は、動力伝達チェーン(1)が正規の屈曲方向(J1)とは反対の方向(J2)に屈曲されて屈曲角(θ)が負となるときに接触部(T)を形成する部分(25)をさらに含む場合がある(請求項2)。この場合、チェーンが屈曲領域から直線領域に移行する際に、勢い余って屈曲角が負となるように屈曲しても、屈曲角が正のときと同様に円弧状部が接触部を形成する。これにより、屈曲角が正と負との間を行き来するようにチェーンが屈曲しても、接触部の移動の軌跡を連続的且つ滑らかにでき、チェーンの挙動をより安定できる。
また、本発明において、上記変化率増大部分(23)は、インボリュート曲線(INV)を含む場合がある(請求項3)。この場合、変化率増大部分を簡易な形状に形成できる。また、チェーンがプーリ等に噛み込まれることに起因して生じるチェーンの弦振動的運動を抑制するのに好適である。
また、本発明において、上記動力伝達チェーン(1)は、少なくとも所定の屈曲角(θ)をなした状態でプーリ(60,70)に巻き掛けられるようにされており、上記境界角(θ0)は、所定の屈曲角(θm)未満に設定される場合がある(請求項4)。この場合、チェーンがプーリに噛み込まれるときに変化率増大部分が接触部を形成でき、チェーンの弦振動的運動を確実に抑制できる。
また、本発明において、上記所定の動力伝達部材(3)をチェーン幅方向(W)と直交する投影平面(S)に投影し、チェーン進行方向(X)に沿う方向をx方向とするとともに、チェーン進行方向(X)およびチェーン幅方向(W)の双方に直交する直交方向(V)に沿う方向をy方向としたときの、投影平面(S)内における接触部(T)の投影点の軌跡は、チェーン直線領域での接触部(T)の投影点を原点(0)として下記式で示される場合がある(請求項5)。
θ0≧θのとき
x=−{R−Rcos(πθ/180)}
y=Rsin(πθ/180)
θ0<θのとき
x=−Rbsin(πθ/180)+Rb(πθ/180)cos(πθ/180)
−Ixp0+Irx0
y=Rbcos(πθ/180)+Rb(πθ/180)sin(πθ/180)
−Rb−Iyp0+Iry0
ただし、
θ0:境界角(deg)、
θ:屈曲角(deg)、
R:円弧状部の曲率半径(mm)、
Rb:変化率増大部分における接触部の投影点の軌跡に関する基礎円の半径(mm)、
Irx0:−{R−Rcos(πθ0/180)}、
Iry0:Rsin(πθ0/180)、
Ixp0:−Rbsin(πθ0/180)+Rb(πθ0/180)cos(πθ0
/180)、
Iyp0:Rbcos(πθ0/180)+Rb(πθ0/180)sin(πθ0/
180)−Rb。
この場合、屈曲角θが境界角θ0以下(θ0≧θ)のときに、曲率半径Rを有する円弧状部が、接触部を形成する。また、屈曲角θが境界角θ0より大きい(θ0<θ)ときに、インボリュート曲線をなす変化率増大部分が、接触部を形成する。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面(62a,63a,72a,73a)をそれぞれ有する第1および第2のプーリ(60,70)と、これらのプーリ(60,70)間に巻き掛けられ、シーブ面(62a,63a,72a,73a)に係合して動力を伝達する上記の動力伝達チェーン(1)とを備える場合がある(請求項6)。この場合、振動が少なくて静粛性に優れると共に許容伝達容量の大きい動力伝達装置を実現することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
図2は、図1のドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図1および図2を参照して、ドライブプーリ60は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸61に一体回転可能に取り付けられるものであり、固定シーブ62と可動シーブ63とを備えている。固定シーブ62および可動シーブ63は、相対向する一対のシーブ面62a,63aをそれぞれ有している。各シーブ面62a,63aは円錐面状の傾斜面を含んでいる。これらシーブ面62a,63a間に溝が区画され、この溝によってチェーン1を強圧に挟んで保持するようになっている。
また、可動シーブ63には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、入力軸61の軸方向(図2の左右方向)に可動シーブ63を移動させることにより、溝幅を変化させるようになっている。それにより、入力軸61の径方向(図2の上下方向)にチェーン1を移動させて、プーリ60のチェーン1に関する有効半径r(以下、プーリ60の有効半径rともいう)を、最小値r1(図3(A)参照。例えば、30mm。)から最大値r2(図3(B)参照。例えば、70mm。)までの間で変更できるようになっている。
一方、ドリブンプーリ70は、図1および図2に示すように、駆動輪(図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸71に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ60と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するための相対向する一対のシーブ面73a,72aをそれぞれ有する固定シーブ73および可動シーブ72を備えている。
ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、プーリ70のチェーン1に関する有効半径r(以下、プーリ70の有効半径rともいう)を、最大値r2(図3(A)参照)から最小値r1(図3(B)参照)までの間で変更できるようになっている。
上記の構成により、無段変速機100の減速比が最も高い場合(アンダードライブ時)には、図3(A)に示すように、ドライブプーリ60の有効半径rが最小値r1とされ、ドリブンプーリ70の有効半径rが最大値r2とされる。
一方、無段変速機100の増速比が最も高い場合(オーバードライブ時)には、図3(B)に示すように、ドライブプーリ60の有効半径rが最大値r2とされ、ドリブンプーリ70の有効半径rが最小値r1とされる。
図4は、チェーン1の要部の断面図である。図5は、図4のV−V線に沿う要部の断面図であり、チェーン1の直線領域を示している。図6は、屈曲角が正のときにおけるチェーン1の屈曲領域の側面図である。図7は、屈曲角が負のときにおけるチェーン1の屈曲領域の側面図である。
以下では、図5を参照して説明するときは、チェーン幅方向からみたときのチェーン1の直線領域を基準として説明し、図6または図7を参照して説明するときは、チェーン幅方向からみたときのチェーン1の屈曲領域を基準として説明する。
図4および図5を参照して、チェーン1は、チェーン進行方向Xに並ぶ複数のリンク2と、これらのリンク2を互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材50とを備えている。
以下では、チェーン1の進行方向に平行な方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交する方向のうち連結部材50の長手方向に平行な方向をチェーン幅方向Wといい、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。直交方向Vは、チェーン1の径方向に相当する。
各リンク2は板状に形成された鋼板製の部材であり、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ一対の端部としての前端部5および後端部6を含んでいる。前端部5および後端部6には、第1の貫通孔としての前貫通孔9と、第2の貫通孔としての後貫通孔10とがそれぞれ形成されている。リンク2は、チェーン進行方向Xに並んで配置されているとともにチェーン幅方向Wに並んで配置されている。
チェーン進行方向Xに隣接するリンク2同士は、相対的にチェーン進行方向Xの後方側にあるリンク2の前貫通孔9と、相対的にチェーン進行方向Xの前方側にあるリンク2の後貫通孔10とが、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応している。これら対応する貫通孔9,10を挿通する連結部材50によって、チェーン進行方向Xに隣り合うリンク2同士が屈曲可能に連結されており、全体として無端状をなすチェーン1が形成されている。
各連結部材50は、所定の動力伝達部材としての第1のピン3と、第1のピン3に隣接して配置される対偶部材としての第2のピン4とを含んでおり、これら第1および第2のピン3,4は対をなしている。これら対をなす第1および第2のピン3,4は、対応するリンク2間の屈曲に伴い、互いに転がり摺動接触するようになっている。転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触状態をいう。
第1のピン3は、チェーン幅方向Wに延びる長尺の部材であり、その周面11は、チェーン幅方向Wに平行に延びている。周面11は、チェーン進行方向Xの前方を向く対向部としての前部12と、チェーン進行方向Xの後方を向く後部13とを有している。
前部12は、断面形状が滑らかな曲線に形成されて、対をなす第2のピン4と対向しており、この第2のピン4と接触部Tで転がり摺動接触している。前部12は、第1のピン3のうち対をなす第2のピン4と接触し得る部分といえる。チェーン1の直線領域における接触部T1は、前部12のうち、チェーン内径側寄りに配置されている。後部13は、平坦面に形成されており、チェーン進行方向Xと直交する所定の平面Aに対して、所定の傾斜角Bを有している。
第1のピン3の長手方向(チェーン幅方向W)に関する一対の端部16は、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンク2からチェーン幅方向Wにそれぞれ突出している。これら一対の端部16には、一対の動力伝達部としての端面17がそれぞれ設けられている。
図2および図6を参照して、一対の端面17は、チェーン幅方向Wに相対向しており、互いに対称な形状を有している。これらの端面17は、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに潤滑油膜を介して摩擦接触(係合)するためのものである。
第1のピン3は、上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73a間に挟持され、これにより、第1のピン3と各プーリ60,70との間で動力が伝達される。第1のピン3は、その端面17が直接動力伝達に寄与するため、例えば、軸受用鋼(SUJ2)等の、高強度で且つ耐摩耗に優れた材料で形成されている。
第1のピン3の端面17は、チェーン幅方向Wの外側に凸湾曲しており、チェーン内径側を向いている。端面17は、その接触領域24が各プーリ60,70と接触する。接触領域24は、チェーン幅方向Wからみて、例えば、楕円形形状をなしており、図心としての接触中心点Cを有している。チェーン幅方向Wからみて、接触中心点Cの位置は、例えば、端面17の図心の位置と一致している。
ここで、前述した各プーリ60,70の有効半径rは、以下のようにして定義される。すなわち、ドライブプーリ60の有効半径rは、ドライブプーリ60に挟持された第1のピン3の動力伝達面17の接触中心点Cと、ドライブプーリ60の中心軸線E1との間のプーリ60の径方向の距離として定義される。
同様に、ドリブンプーリ70の有効半径rは、ドリブンプーリ70に挟持された第1のピン3の動力伝達面17の接触中心点Cと、ドリブンプーリ70の中心軸線E2との間のプーリ70の径方向の距離として定義される。
チェーン幅方向Wからみて、接触領域24の長軸Dは、前述の平面Aに対して、所定の迎え角F(例えば、5〜12°。本実施の形態において、7.5°。)を有しており、チェーン外径側から内径側に向かうにしたがい、チェーン進行方向X側に進んでいる。
この迎え角Fは、例えば、第1のピン3の後部13の傾斜角B(図5参照)と等しくされている(F=B)。なお、F≠Bでもよい。
図4および図5を参照して、第2のピン4(ストリップ、またはインターピースともいう)は、第1のピン3と同様の材料により形成された、チェーン幅方向Wに延びる長尺の部材である。
第2のピン4は、上記各プーリのシーブ面に接触しないように、第1のピン3よりも短く形成されている。第2のピン4の周面18は、チェーン幅方向Wに延びており、チェーン進行方向Xの後方を向く対向部としての後部19を有している。
後部19は、チェーン進行方向Xと直交する平坦面を有している。この後部19は、対をなす第1のピン3の前部12と対向しており、前部12と接触部Tで転がり摺動接触している。
チェーン1は、いわゆる圧入タイプのチェーンとされている。具体的には、各リンク2の前貫通孔9に、対応する第1のピン3が相対移動可能に遊嵌されていると共に、対応する第2のピン4が圧入固定され、各リンク2の後貫通孔10に、対応する第1のピン3が圧入固定されていると共に、対応する第2のピン4が相対移動可能に遊嵌されている。
上記の構成により、第1のピン3の前部12は、対をなす第2のピン4の後部19に対して、対応するリンク2間の屈曲に伴って変位する接触部T上で、転がり摺動接触する。
図6を参照して、チェーン1の屈曲領域において、チェーン進行方向Xに相隣接するリンク2は、互いに屈曲角θをなして屈曲している。屈曲角θは、第1の平面H1と、第2の平面H2とがなす角として定義される。
第1の平面H1は、屈曲領域の一のリンク2aの各貫通孔9,10のそれぞれに挿通された第1のピン3a,3bのそれぞれの接触中心点Cを含み、且つチェーン幅方向Wと平行な平面をいう。
第2の平面H2は、上記リンク2aとチェーン進行方向Xに隣り合う他のリンク2bの各貫通孔9,10のそれぞれに挿通された、第1のピン3b,3cのそれぞれの接触中心点Cを含み、且つチェーン幅方向Wと平行な平面をいう。
図6に示すように、チェーン幅方向Wからみて、一のリンク2aに対してチェーン進行方向Xの前方で隣接する他のリンク2bが、当該一のリンク2aに対してチェーン内径側に屈曲しているとき、チェーン1は、正規の屈曲方向J1に屈曲されているといい、屈曲角θは正の値をとる。屈曲角θが正のときにおいて、「屈曲角θが増大する」とは、屈曲角θの値が増大することをいう。チェーン1において、屈曲角θ=0°の領域を、チェーン直線領域という。
一方、図7を参照して、チェーン幅方向Wからみて、一のリンク2aに対してチェーン進行方向Xの前方に隣接する他のリンク2bが、当該一のリンク2aに対してチェーン外径側に屈曲しているとき、チェーン1は、正規の屈曲方向J1とは反対の方向J2に屈曲しているといい、屈曲角θは負の値となる。屈曲角θが負のときにおいて、「屈曲角θが増大する」とは、屈曲角θの絶対値が減少することをいう。
設計上の屈曲角θの範囲は、例えば−6°〜18°に設定されている。チェーン1は、各プーリに巻き掛けられた屈曲領域において、少なくとも所定の屈曲角θm(例えば、本実施の形態において、6°)をなすようにされている。
具体的には、図3(A)および図6を参照して、無段変速機100の減速比が最も大きいアンダードライブ時において、ドリブンプーリ70に係合するチェーン1の屈曲領域21における屈曲角θが、所定の屈曲角θmとなる。図3(B)および図6を参照して、同様に、無段変速機100の増速比が最も大きいオーバードライブ時において、ドライブプーリ60に係合するチェーン1の屈曲領域21における屈曲角θが、所定の屈曲角θmとなる。
図8は、チェーン1の直線領域における第1のピン3および第2のピン4の要部の断面図である。図8を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、チェーン幅方向Wからみて、第1のピン3の前部12は、所定の曲率半径Rを有する円弧状部22と、リンク2間の屈曲角θの増大に応じて接触部Tの変位量の変化率が増大する変化率増大部分23とを含み、円弧状部22は、屈曲角θが零以上で且つ所定の境界角θ0以下のとき(0≦θ≦θ0)に接触部Tを形成する部分としてのチェーン外径側部24と、屈曲角θが負の値をとるとき(θ<0)に接触部Tを形成する部分としてのチェーン内径側部25とを含み、変化率増大部分23は、屈曲角θが所定の境界角θ0より大きい(θ>θ0)ときに接触部Tを形成する点にある。
円弧状部22は、円筒面の一部を含んでおり、チェーン幅方向Wからみて、単一の曲率半径としての所定の曲率半径Rを有する円弧形形状に形成されている。曲率半径Rは、以下の条件を満たすように設定される。
すなわち、曲率半径Rは、後述する予張工程においてチェーン1に所定の引っ張り荷重が付与されたときに、円弧状部22と対応する第2のピン4の後部19との接触により後部19に圧痕がつかない程度の低い接触圧となるように大きく、且つ、円弧状部22における単位屈曲角(屈曲角1°)あたりの接触部Tの変位量が過大とならないように小さく設定される。具体的には、曲率半径Rは、2mm〜5mmの範囲に設定される。本実施の形態において、曲率半径Rは、3mmに設定されている。
曲率半径Rが2mmよりも小さいと、第2のピン4の後部19との接触が線接触に近いものとなって十分な接触面積を確保し難く、曲率半径Rが5mmを超えると、単位屈曲角あたりの接触部Tの変位量が多くなりすぎてしまうため、上記の範囲が好ましい。
上記の構成により、円弧状部22において、屈曲角θの変化に対する接触部Tの変位量の変化率は零である。チェーン幅方向Wからみて、円弧状部22の曲率中心Kは、チェーン直線領域における接触部T1を含み且つ直交方向Vと直交する平面L上に位置している。これにより、チェーン幅方向Wからみて、円弧状部22は、上記平面Lを中心とする線対称形状を有している。
円弧状部22のチェーン内径側部25は、円弧状部22のうち、直交方向Vの一方側に配置されており、本実施の形態において、屈曲角θが−6°〜0°(零を含まず)のときに接触部Tを形成する。円弧状部22のチェーン外径側部24は、円弧状部22のうち、直交方向Vの他方側に配置されて、チェーン内径側部25と連続的に滑らかに連なっており、屈曲角θが0°〜4°(零を含む)のときに接触部Tを形成する。すなわち、上記境界角θ0は、本実施の形態において、4°とされている。
この境界角θ0は、前記所定の屈曲角θm未満(θ0<θm)とされている。すなわち、円弧状部22のチェーン外径側部24が接触部Tを形成するのは、屈曲角θが所定の屈曲角θm未満で且つ境界角θ0以下のときである。境界角θ0が所定の屈曲角θm以上であるとすると、チェーンが各プーリに巻き掛けられるときに、変化率増大部分23が接触部Tを形成できないときがあり、その結果、チェーン1の弦振動的運動を抑制する効果を十分に発揮できないことがあるからである。
変化率増大部分23は、チェーン1が各プーリに噛み込まれる際に生じるチェーン1の弦振動的運動を抑制するためのものである。この変化率増大部分23は、円弧状部22のチェーン外径側部24の一端部24aと連続的且つ滑らかに連なる曲面からなり、チェーン幅方向Wからみて、少なくとも一部にインボリュート曲線INVを含んでいる(本実施の形態において、全域がインボリュート曲線INVとされている)。
インボリュート曲線INVは、当該インボリュート曲線INVに対して直交方向Vの一方側(チェーン内径側)に配置された基礎円Mに基づいている。インボリュート曲線INVの曲率半径は、何れの部分においても、円弧状部22の曲率半径Rに比べて大きくされている。これにより、単位屈曲角あたりの、前部12に沿っての接触部Tの変位量は、円弧状部22において相対的に少なく、変化率増大部分23において相対的に多い。また、円弧状部22と変化率増大部分23の互いの境界部分(チェーン外径側部24の一端部24a)における曲率半径が、可及的に近いものにされている。これにより、接触部Tを形成する部分が円弧状部22から変化率増大部分23に移行する際の、接触部Tの移動の軌跡を連続的且つ滑らかなものにすることができる。
図9は、第1のピン3の前部12をチェーン幅方向Wと直交する投影平面Sに投影したグラフ図である。なお、図9のグラフ中の菱形の印は、屈曲角2°ごとの接触部Tの位置を示している。図9を参照して、変化率増大部分23では、屈曲角θの増大に応じて、隣り合う黒丸点の間隔が広くなっており、屈曲角θの増大に応じて、接触部Tの変位量の変化率が増大することがわかる。
この投影平面Sにおいて、チェーン進行方向Xに沿う方向をx方向とすると共に、直交方向Vに沿う方向をy方向としたときの、投影平面S内における接触部Tの投影点の軌跡は、チェーン直線領域での接触部T1の投影点を原点0として、下記式(1)〜(4)で示される。
θ0≧θのとき
x=−{R−Rcos(πθ/180)}・・・・・(1)
y=Rsin(πθ/180)・・・・・・・・・・(2)
θ0<θのとき
x=−Rbsin(πθ/180)+Rb(πθ/180)cos(πθ/180)
−Ixp0+Irx0・・・・・・・・・・・・(3)
y=Rbcos(πθ/180)+Rb(πθ/180)sin(πθ/180)
−Rb−Iyp0+Iry0・・・・・・・・・(4)
ただし、
θ0:境界角(deg)、
θ:屈曲角(deg)、
R:円弧状部22の曲率半径(mm)、
Rb:変化率増大部分23における接触部Tの投影点の軌跡に関する基礎円Mの半径(mm)、
Irx0:−{R−Rcos(πθ0/180)}・・(5)、
Iry0:Rsin(πθ0/180)・・・・・・・(6)、
Ixp0:−Rbsin(πθ0/180)+Rb(πθ0/180)cos(πθ0
/180)・・・・・・・・・・・・・・・(7)、
Iyp0:Rbcos(πθ0/180)+Rb(πθ0/180)sin(πθ0/
180)−Rb・・・・・・・・・・・・・(8)。
換言すれば、投影平面Sに第1のピンの前部12を投影したときの形状は、上記式(1)〜(4)を満たすようにされている。本実施の形態において、基礎円Mの半径Rbは、例えば、55mmに設定されている。
上記式(1)、(2)は、境界角θ0≧屈曲角θ(負の屈曲角θを含む)のときの接触部Tの投影点の軌跡を示しており、この軌跡は、投影平面Sに円弧状部22を投影したときの形状と合致する。屈曲角θが境界角θ0となるときのx座標、y座標(Irx0,Iry0)は、それぞれ、上記式(1)、(2)にθ=θ0を代入して、上記式(5)、(6)となる。
上記式(3)、(4)は、境界角θ0<屈曲角θのときの接触部Tの投影点の軌跡を示しており、この軌跡は、投影平面Sに変化率増大部分23を投影したときの形状と合致する。
図10は、変化率増大部分23のインボリュート曲線INVについて説明するための図である。図10を参照して、投影平面Sにおいて、変化率増大部分23のインボリュート曲線INVの投影線は、原点0を起点とする仮想のインボリュート曲線INVsの投影線の起点側の一部(2点鎖線で示す部分)を削除し、残りの部分(実線で示す部分)を、円弧状部22のチェーン外径側部24の一端部24aの投影点に接続されるように移動したものに相当する。
仮想のインボリュート曲線INVsの投影点の座標(Ixp,Iyp)は、公知のインボリュート関数より、下記式(9)、(10)で表される。
Ixp=−Rbsin(πθ/180)+Rb(πθ/180)cos(πθ/180)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9)
Iyp=Rbcos(πθ/180)+Rb(πθ/180)sin(πθ/180)−Rb・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)
仮想のインボリュート曲線INVsに関する基礎円Msの投影線は、半径Rbを有する円である。上記式(9)、(10)より、θ=θ0のときの仮想のインボリュート曲線INVsの投影点の座標(Ixp0,Iyp0)は、それぞれ、上記式(7)、(8)となる。
前述したように、仮想のインボリュート曲線INVsのうち、θ>θ0となる部分(図10の実線で示す部分)のみを、円弧状部22のチェーン外径側部24の一端部24aに繋がるように移動させると、式(3)、(4)で表される変化率増大部分23のインボリュート曲線INVとなる。
仮想のインボリュート曲線INVsをインボリュート曲線INVに合致させるためのx方向に関する仮想のインボリュート曲線INVsの移動量は、図10より、−Ixp0+Irx0となり、y方向に関する移動量は、−Iyp0+Iry0となる。
したがって、インボリュート曲線INVの投影線のx座標は、
x=(仮想のインボリュート曲線INVsの投影線のx座標)−Ixp0+Irx0
=Ixp−Ixp0+Irx0
={−Rbsin(πθ/180)+Rb(πθ/180)cos(πθ/180)}−Ixp0+Irx0
、すなわち式(3)となる。
同様に、インボリュート曲線INVの投影線のy座標は、
y=(仮想のインボリュート曲線INVsの投影線のy座標)−Iyp0+Iry0
=Iyp−Iyp0+Iry0
={Rbcos(πθ/180)+Rb(πθ/180)sin(πθ/180)−Rb}−Iyp0+Iry0
、すなわち式(4)となる。
このように、インボリュート曲線INVは、仮想のインボリュート曲線INVsのうちθ>θ0の部分の形状に相当する。
円弧状部22が接触部Tを形成しているときにおいて、原点0(接触部T1)から接触部Tまでの、前部12に沿っての距離Lsr(mm)は、下記式(11)で表される。
Lsr=R(π×|θ|/180)・・・・・(11)
原点0からチェーン外径側部24の一端部24aにおける接触部Tまでの距離Lsr0は、
Lsr0=R(πθ0/180)・・・・・・(12)
となる。
また、変化率増大部分23が接触部Tを形成しているときにおいて、原点0(接触部T1)から接触部Tまでの、前部12に沿っての距離Ls(mm)は、下記式(13)で表される。
Ls=0.5Rb(πθ/180)−Ls0+Lsr0・・・(13)
ただし、0.5Rb(πθ/180):仮想のインボリュート曲線INVsに沿っての原点0からの距離、
Ls0:θ=θ0の位置における、仮想のインボリュート曲線INVsに沿っての原点0からの距離であって、Ls0=0.5Rb(πθ0/180)で表される。
上記の概略構成を有する動力伝達チェーン1は、図1に示すように、リンク2および連結部材50を組み合わせて無端状に形成された後に、予張工程を経て、完成する。予張工程とは、各プーリ60,70と同様の一対のシーブ面を有する治具(図示せず)を一対用意してチェーン1を巻き掛け、これらの治具で、チェーン1を所定の荷重で引っ張る工程である。
このときの荷重は、無段変速機100の使用時においてチェーン1が受ける引っ張り荷重の設計上の最大値(一時的な衝撃荷重の最大値を含む)よりも大きくされており、上記設計上の最大値の例えば約2倍に設定される。予張工程を経たチェーン1は、リンク2や連結部材50等の各部材が互いに馴染んだ状態となると共に、リンク2が加工硬化されて強度が増した状態となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。すなわち、屈曲角θが零または零に近い状態において、接触部Tを形成している円弧状部22の形状を、曲率半径Rの大きい円弧状に形成でき、接触部Tの面積を十分に確保して面圧をより少なくできる。これにより、第1のピン3と第2のピン4との間の許容伝達荷重を大きくでき、チェーン1の許容伝達容量を大きくできる。
また、予張工程において負荷し得る荷重をより高くでき、リンク2の硬度をより増して耐久性を向上できる。さらに、接触部Tにおいて第1のピン3に生じる応力の振幅を小さくでき、疲労を抑制して耐久性を向上できる。特に、圧入タイプのチェーン1では、リンク2と第1および第2のピン3,4との互いの圧入により応力値が高くなる傾向にあるので、この疲労抑制効果は、耐久性の向上に大きく寄与する。
また、屈曲角θが零または零に近い状態において、第1および第2のピン3,4の互いの接触面積が大きいことにより、両者が面接触して安定して係合でき、第1のピン3が第2のピン4に対して不用意に転がり運動することを抑制できる。その結果、チェーン直線領域における挙動を安定することができる。
さらに、屈曲角θが境界角θ0より大きくなったときには、変化率増大部分23が接触部Tを形成する。これにより、チェーン1が各プーリ60,70に噛み込まれる際のチェーン1の弦振動的運動を抑制することができる。
また、屈曲角θが負となるときに円弧状部22のチェーン内径側部25が接触部Tを形成することにより、チェーン1が屈曲領域から直線領域に移行する際に、勢い余って屈曲角θが負となるように屈曲しても、屈曲角θが正のときと同様に円弧状部22が接触部Tを形成する。これにより、屈曲角θが正と負との間を行き来するようにチェーン1が屈曲しても、接触部Tの移動の軌跡を連続的且つ滑らかにでき、チェーン1の挙動をより安定できる。
さらに、変化率増大部分23を、インボリュート曲線INVを用いて形成していることにより、変化率増大部分23を簡易な形状に形成できる。また、チェーン1が各プーリ60,70に噛み込まれることに起因して生じるチェーン1の弦振動的運動を抑制するのに好適である。
また、チェーン1は、少なくとも所定の屈曲角θmをなした状態で各プーリ60,70に巻き掛けられるようにされており、境界角θ0は、所定の屈曲角θm未満に設定されている。これにより、チェーン1が各プーリ60,70に噛み込まれるときに変化率増大部分23が接触部Tを形成でき、チェーン1の弦振動的運動を確実に抑制できる。
さらに、第1のピン3の前部12が上記式(1)〜(4)を満たすように形成されていることにより、屈曲角θが境界角θ0以下(θ0≧θ)のときに、曲率半径Rを有する円弧状部22が接触部Tを形成する。また、屈曲角θが境界角θ0より大きい(θ0<θ)ときに、インボリュート曲線INVをなす変化率増大部分23が接触部Tを形成する。
また、円弧状部22の断面形状が、チェーン直線領域における接触部T1を含む平面Lであって直交方向Vと直交する平面Lを中心とする対称形状を含んでいる。これにより、円弧状部22が接触部Tを形成する場合において、屈曲角θが零の状態から正の状態に移行したときの第1および第2のピン3,4の相対運動と、屈曲角θが零の状態から負の状態に移行したときの第1および第2のピン3,4の相対運動とを、互いに同様なものにすることができる。その結果、屈曲角θが零に近いときのチェーン1の挙動をより安定することができる。
さらに、各リンク2の前貫通孔9に第1のピン3を遊嵌すると共に第2のピン4を圧入固定し、各リンク2の後貫通孔10に第1のピン3を圧入固定すると共に第2のピン4を遊嵌している。
これにより、各第1のピン3の各端面17が各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触する際、対をなす第2のピン4が、上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することにより、リンク2同士の屈曲が可能とされている。
この際、対をなす第1および第2のピン3,4間において、互いの転がり接触成分が多くてすべり接触成分が極めて少なく、するとその結果、各第1のピン3の各端面17が上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに対してほとんど回転せずに接触することとなり、摩擦損失を低減してより高い伝動効率を確保することができる。
このように、振動が少なくて静粛性、耐久性および伝動効率に優れ、且つ許容伝達容量の大きい無段変速機100を実現することができる。
なお、無段変速機100がオーバードライブまたはアンダードライブ状態に近い状態の場合、チェーン1に関する有効半径rが大きい側のプーリにおけるチェーン1の屈曲領域21では、屈曲角θが比較的小さい。その結果、接触部Tが、変化率増大部分23のうち円弧状部22に近い場所で形成されたまま、対応するプーリ60,70に噛み込まれることとなる。
この場合、変化率増大部分23による、チェーン1の弦振動的運動を抑制する効果は小さく、チェーン1が上記対応するプーリ60,70に噛み込まれる際に、第1のピン3が当該プーリ60,70に比較的高速で衝突してしまう。しかしながら、チェーン1に関する有効半径rが大きい側のプーリでは、係合している第1のピン3の本数が多く、第1のピン3の1本あたりの負荷が小さい。よって、第1のピン3が対応するプーリ60,70に衝突しても、衝撃の少ない軽い衝突となり、発生する振動や騒音は使用上問題とならない程度に極めて小さい。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、チェーン幅方向Wからみた変化率増大部分23の形状は、インボリュート曲線を含んでいなくてもよく、複数種類の曲率半径を有する円弧形形状でもよい。屈曲角θの増大に応じて第1のピン3の前部12のうち接触部Tを形成している部分の曲率半径が大きくなるようにされていればよい。
また、第1のピンは、各リンク2の後貫通孔10に遊嵌されていてもよい。さらに、第2のピン4は、各リンク2の前貫通孔9に遊嵌されていてもよい。また、第2のピン4は、各プーリ60,70に係合するようにされていてもよい。
さらに、第1のピンの一対の端部のそれぞれの近傍に、第1のピンの端面と同様の動力伝達部を有する部材が配置された、いわゆるブロックタイプの動力伝達チェーンに本発明を適用してもよい。
また、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。さらに、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図1のドライブプーリ(ドリブンプーリ)およびチェーンの部分的な拡大断面図である。 無段変速機の模式的な断面図であり、(A)はドライブプーリの有効半径が最小とされると共にドリブンプーリの有効半径が最大とされた状態を示しており、(B)はドライブプーリの有効半径が最大とされると共にドリブンプーリの有効半径が最小とされた状態を示している。 チェーンの要部の断面図である。 図4のV−V線に沿う要部の断面図であり、チェーンの直線領域を示している。 屈曲角が正のときにおけるチェーンの屈曲領域の側面図である。 屈曲角が負のときにおけるチェーンの屈曲領域の側面図である。 チェーンの直線領域における第1のピンおよび第2のピンの要部の断面図である。 は、第1のピンの前部をチェーン幅方向と直交する投影平面に投影したグラフ図である。 変化率増大部分のインボリュート曲線について説明するための図である。
符号の説明
0…(投影平面における)原点、1…動力伝達チェーン、2…リンク、3…第1のピン(所定の動力伝達部材)、4…第2のピン(対偶部材)、12…(第1のピンの)前部(対向部)、22…円弧状部、23…変化率増大部分、24…(円弧状部の)チェーン外径側部(屈曲角が零以上且つ所定の境界角以下のときに接触部を形成する部分)、25…(円弧状部の)チェーン内径側部(屈曲角が負となるときに接触部を形成する部分)、50…連結部材、60,70…プーリ、62a,63a,72a,73a…シーブ面、100…無段変速機(動力伝達装置)、INV…インボリュート曲線、J1…正規の屈曲方向、J2…正規の屈曲方向とは反対の方向、R…曲率半径、Rb…(基礎円の)曲率半径、S…投影平面、T…接触部、V…直交方向、W…チェーン幅方向、X…チェーン進行方向、θ…屈曲角、θm…所定の屈曲角、θ0…所定の境界角。

Claims (6)

  1. チェーン進行方向に並ぶ複数のリンクと、
    複数のリンクを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材とを備え、
    連結部材は、隣接して配置される対偶部材に対向する対向部を有する所定の動力伝達部材を含み、
    上記対向部は、対偶部材に対して、リンク間の屈曲に伴って変位する接触部で転がり摺動接触し、
    チェーン進行方向とは直交するチェーン幅方向からみて、上記対向部は、所定の曲率半径を有する円弧状部と、リンク間の屈曲角の増大に応じて接触部の変位量の変化率が増大する変化率増大部分とを含み、
    円弧状部は、屈曲角が零以上且つ所定の境界角以下のときに接触部を形成する部分を含み、変化率増大部分は、屈曲角が所定の境界角より大きいときに接触部を形成することを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 請求項1において、上記円弧状部は、動力伝達チェーンが正規の屈曲方向とは反対の方向に屈曲されて屈曲角が負となるときに接触部を形成する部分をさらに含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 請求項1または2において、上記変化率増大部分は、インボリュート曲線を含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 請求項1,2または3において、上記動力伝達チェーンは、少なくとも所定の屈曲角をなした状態でプーリに巻き掛けられるようにされており、上記境界角は、所定の屈曲角未満に設定されることを特徴とする動力伝達チェーン。
  5. 請求項1〜4の何れか1項において、上記所定の動力伝達部材をチェーン幅方向と直交する投影平面に投影し、チェーン進行方向に沿う方向をx方向とするとともに、チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方に直交する直交方向に沿う方向をy方向としたときの、投影平面内における接触部の投影点の軌跡は、チェーン直線領域での接触部の投影点を原点として下記式で示されることを特徴とする動力伝達チェーン。
    θ0≧θのとき
    x=−{R−Rcos(πθ/180)}
    y=Rsin(πθ/180)
    θ0<θのとき
    x=−Rbsin(πθ/180)+Rb(πθ/180)cos(πθ/180)
    −Ixp0+Irx0
    y=Rbcos(πθ/180)+Rb(πθ/180)sin(πθ/180)
    −Rb−Iyp0+Iry0
    ただし、
    θ0:境界角(deg)、
    θ:屈曲角(deg)、
    R:円弧状部の曲率半径(mm)、
    Rb:変化率増大部分における接触部の投影点の軌跡に関する基礎円の半径(mm)、
    Irx0:−{R−Rcos(πθ0/180)}、
    Iry0:Rsin(πθ0/180)、
    Ixp0:−Rbsin(πθ0/180)+Rb(πθ0/180)cos(πθ0
    /180)、
    Iyp0:Rbcos(πθ0/180)+Rb(πθ0/180)sin(πθ0/
    180)−Rb。
  6. 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に係合して動力を伝達する請求項1〜5の何れか1項に記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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