JP2008056002A - サスペンション装置のコイルスプリング取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スプリングシートアッパ12,12に対する当接位置を左右のコイルスプリング5,5で略対称となるように設定して、左右のスプリングシートアッパ12,12の支持剛性が均等となるようにしている。
【選択図】図2
Description
このため、コイルスプリング荷重を、左右でほぼ同様の支持剛性を有するスプリングシートで支持することになるため、コイルスプリングの弾性特性を左右でほぼ同様にすることができる。
上記構成によれば、座巻き部のスプリングシートの当接位置が一つのコイルスプリングにおいて、左右略均等となっていることから、左右のコイルスプリング間でも、より確実にスプリングシートに対する当接位置を左右略対称にできる。
このため、左右のコイルスプリング間の座巻き部の当接位置を、簡単に左右略対称にすることができる。また、一つのスプリングシートに対するコイルスプリングの荷重入力を、左右均等にすることができる。
よって、左右のコイルスプリングの間で、より効果的に支持剛性のバラツキを抑えて、左右のコイルスプリングの特性を同じにすることができる。
上記構成によれば、上下両端の座巻き部が、車両前後方向に対して左右略均等に位置することから、一つのコイルスプリングのスプリングシートへの荷重入力が上下それぞれで均等となる。
このため、上端のみならず下端においても、スプリングシートに対するコイルスプリングの荷重入力が、左右均等となるため、スプリングシートへの荷重の入力状態を均等にできる。
よって、さらに左右のコイルスプリングの間で、支持剛性のバラツキを抑えて、左右のコイルスプリングの特性を同じにすることができる。
上記構成によれば、座巻き部の当接位置を、車体フレームに重合する部分を多く設定することで、主に、スプリングシートの剛性の高い部分で、コイルスプリングを支持することになる。
このため、コイルスプリングの支持剛性を高めることができる。また、スプリングシートの変形も少ないため、コイルスプリングの特性を、より安定させることができる。
よって、サスペンション装置の支持剛性を高めることができ、左右のコイルスプリングの特性をより左右均等にすることができる。
上記構成によれば、車体フレームが車幅方向外方側に傾斜して前方側に延び、スプリングシートが車幅方向外方側にオフセットして、スプリング端末が車両後方側に位置することから、コイルスプリングの座巻き部が、スプリングシートの前部の車体フレームに重合する部分に、より多く当接することになる。
このため、車体フレームが車幅方向外方側に傾斜して前方側に延びるように設定されたものにおいて、スプリングシートの剛性の高い部分で、コイルスプリングを支持することができる。
よって、車体フレームが傾斜したものにおいて、サスペンション装置の支持剛性を高めることができ、左右のコイルスプリングの特性をより均等にすることができる。
上記構成によれば、路面荷重を受けた際に、サスペンション装置のトレーリングアームが前方側を支点として上下に揺動するため、コイルスプリングがいわゆる「アコーディオンの蛇腹」のように変形をして、車両後方側に「逃げる」(移動)するような動きが生じる。しかし、コイルスプリング下端の座巻き部がスプリングシートのボス部等の前方側に位置し、このボス部等に座巻き部が左右略均等に引っ掛かるため、コイルスプリングの後方側への逃げを抑制することができる。
よって、座巻き部を下部のスプリングシートに有効に係止させることができ、安定的にサスペンション装置の機能を得ることができる。
よって、サスペンション装置のコイルスプリング取付構造において、車体フレームに一部オフセットしたスプリングシートを介してコイルスプリングを取付けるに際して、コイルスプリングの座巻き部の当接位置を適切に設定して、左右のコイルスプリングの支持剛性のバラツキを抑えて、車両の走行性能を向上できる。
図1は、第一の実施形態が採用されたリアサスペンション装置1の全体斜視図である。
本実施形態のリアサスペンション装置1は、いわゆるトーションビーム式のサスペンション装置であり、車両前後方向に延びる左右一対のトレーリングアーム2,2と、そのトレーリングアーム2,2を中間位置で車幅方向に延びて連結するアクスルビーム3と、トレーリングアーム2,2前部で車体に枢着される左右一対のアームブッシュ4,4と、トレーリングアーム2,2の後部内側に取付けられる左右一対のコイルスプリング5,5と、トレーリングアーム2,2後端に取付けられる左右一対のショックアブソーバー6,6と、トレーリングアーム2,2の後部外側に取付けられる左右一対の車輪支持部材7,7と、を備えて構成している。
もっとも、このスプリングシートアッパ12に、オフセット部分12a1を設けているため、スプリングシートアッパ12のオフセット部分12a1(平面視でリアサイドフレームと重合していない部分)と非オフセット部分12a2(平面視でリアサイドフレームと重合している部分)の間で、コイルスプリング5の支持剛性の差が生じる。
この実施形態のサスペンション装置のコイルスプリング取付構造は、スプリングシートアッパ12が、平面視でリアサイドフレーム11に重合する非オフセット部分12a2と重合しないオフセット部分12a1とを有し、コイルスプリング5の上部座巻き部5Aを、そのスプリングシートアッパ12の非オフセット部分12a2とオフセット部分12a1に跨るように当接させて、その上部座巻き部5Aの当接位置を、左右のコイルスプリング5、5間で左右略対称となるように設定している。
このため、同様の支持剛性を有する左右のスプリングシートアッパ12,12で、コイルスプリング5,5を支持することになるため、コイルスプリング5,5の特性を左右でほぼ同様にすることができる。
これにより、一つのコイルスプリング5において、上部座巻き部5Aのスプリングシートアッパ12の当接位置が左右略均等となることから、左右のコイルスプリング5,5間でも、より確実にスプリングシートアッパ12,12に対する当接位置を左右略対称にできる。
このため、左右のコイルスプリング5,5間の上部座巻き部5A,5Aの当接位置を、簡単に左右略対称にすることができる。また、一つのスプリングシートアッパ12に対するコイルスプリング5の荷重入力を、左右均等にできる。
よって、左右のコイルスプリング5,5の間で、より効果的に支持剛性のバラツキを抑えて、左右のコイルスプリング5,5の特性を同じにすることができる。
これにより、コイルスプリング5の上端のみならず下端においても、スプリングシート9,12に対するコイルスプリング5の荷重入力が左右均等となるため、上下のスプリングシート9,12への荷重の入力状態を均等にできる。
よって、さらに左右のコイルスプリング5、5間での支持剛性のバラツキを抑えて、左右のコイルスプリング5,5の特性を同じにすることができる。
具体的には、リアサイドフレーム11が、車両前方側に向うにしたがい車幅方向外方側に傾斜して延びるように設置されているのに対して、スプリングシートアッパ12を、車幅方向外方側にオフセットするように設けて、上部座巻き部5Aのスプリング端末5aを、車両後方側に位置するように設定している。
これにより、主として、スプリングシートアッパ12の剛性の高い部分で、コイルスプリング5を支持することになる。
このため、コイルスプリング5の支持剛性を高めることができる。また、スプリングシートアッパ12の変形も少ないため、コイルスプリング5の特性をより安定させることができる。
よって、リアサスペンション装置1の支持剛性を高めることができ、左右のコイルスプリング5の特性をより左右略均等にすることができる。
これにより、路面荷重を受けた際にコイルスプリング5が「アコーディオンの蛇腹」のように変形をして、車両後方側に逃げるような動きが生じても、下部座巻き部5Bがスプリングシートロア9の係合ボス部9aに前方側に位置して、係合ボス部9aに確実に引っ掛かるため、コイルスプリング5の後方側への逃げを抑制することができる。
よって、下部座巻き部5Bをスプリングシートロア9に有効に係止させることができ、安定的にリアサスペンション装置1の機能を得ることができる。
(a)の第二の実施形態が、略C字形状の上部座巻き部15Aの口開き位置S(スプリング端末5aと立ち上り部5bの間の空隙位置)を外方側に向くように当接させたもの、(b)第三の実施形態が、上部座巻き部25Aの口開き位置Sを内方側に向くように当接させたもの、(c)第四の実施形態が、上部座巻き部35Aの口開き位置Sを前方斜め外方側に向くように当接させたものである。
このため、第二の実施形態によると、第一の実施形態に比して、コイルスプリング5の支持剛性をより高めることができる。
よって、サスペンション装置の剛性をより高めることができる。
このため、第三の実施形態によると、スプリングシートアッパ12の変形を積極的に利用して、スプリングシートアッパ12を弾性体の一部として使用できる。
よって、リアサスペンション装置1の特性の調整幅を広げることができる。
この発明の車体フレームは、実施形態のリアサイドフレーム11,11に対応し、
以下、同様に、
スプリングシートは、スプリングシートアッパ12に対応し、
座巻き部は、上部座巻き部5A,15A,25A,35Aに対応し、
コイルスプリング下端の座巻き部は、下部座巻き部5Bに対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆるサスペンション装置のコイルスプリング取付構造に適用する実施形態を含むものである。
2…トレーリングアーム
5…コイルスプリング
5A,15A,25A,35A…上部座巻き部
5B…下部座巻き部
9…スプリングシートロア
10…スプリングシートラバー
11…リアサイドフレーム
12…スプリングシートアッパ
Claims (6)
- 車幅方向左右両側位置に設置される車体フレームに一部オフセットして左右対称に設けられる左右一対のスプリングシートと、該一対のスプリングシートに取付けられ上下方向に延び、同一方向に巻き方向を設定した左右一対のコイルスプリングと、を備えるサスペンション装置のコイルスプリング取付構造であって、
前記スプリングシートが、平面視で車体フレームに重合する部分と重合しない部分とを有し、
前記コイルスプリング上端のスプリング端末から立ち上り位置までの座巻き部を、前記スプリングシートに対して、前記車体フレームに重合する部分と重合しない部分に跨るように当接させて、
該座巻き部の当接位置を、前記左右のコイルスプリング間で左右略対称に設定した
サスペンション装置のコイルスプリング取付構造。 - 前記座巻き部のスプリングシートの当接位置を、車両前後方向に対して左右略均等となるように設定した
請求項1記載のサスペンション装置のコイルスプリング取付構造。 - 前記コイルスプリングの上下両端の座巻き部を、車両前後方向に対して左右略均等に位置するように設定した
請求項1記載のサスペンション装置のコイルスプリング取付構造。 - 前記座巻き部のスプリングシートへの当接位置を、車体フレームに重合する部分を重合しない部分より多く設定した
請求項1〜3いずれか記載のサスペンション装置のコイルスプリング取付構造。 - 前記車体フレームを、車両前方側に向かうに従い車幅方向外方側に傾斜して延びるように設置して、
前記スプリングシートを、車幅方向外方側にオフセットするように設けて、
前記座巻き部のスプリング端末を、車両後方側に位置するように設定した
請求項1〜3いずれか記載のサスペンション装置のコイルスプリング取付構造。 - 前記サスペンション装置が、前方側に揺動支点を有するトーションビーム式のサスペンション装置であり、
コイルスプリング下端の座巻き部を、車両前後方向に対して左右略均等に位置するように設定し、スプリング端末が車両後方側に位置するように設定した
請求項1〜5いずれか記載のサスペンション装置のコイルスプリング取付構造。
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