JP2009126325A - スタビライザ - Google Patents
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Abstract
【課題】乗り心地に影響を与えることなく、車高の変化に対して特性を一定とでき、旋回性能を高めることができるスタビライザを提供すること。
【解決手段】本発明によるスタビライザ1は、車幅方向に延在して車体にブッシュ4を介して揺動自在に支持されるトーション部2と、トーション部2の車幅方向両端部から車両前後方向に延びてサスペンション装置を構成するナックル側に連結される一対のアーム部3と、トーション部2に設けられた円板状部材6と、車体に設けられて、一対のアーム部3のうち一方のアーム部3のみがリバウンド又はバウンドした場合に、円板状部材6が接触する接触部材8を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明によるスタビライザ1は、車幅方向に延在して車体にブッシュ4を介して揺動自在に支持されるトーション部2と、トーション部2の車幅方向両端部から車両前後方向に延びてサスペンション装置を構成するナックル側に連結される一対のアーム部3と、トーション部2に設けられた円板状部材6と、車体に設けられて、一対のアーム部3のうち一方のアーム部3のみがリバウンド又はバウンドした場合に、円板状部材6が接触する接触部材8を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、乗用車、トラック、バス等の車両に適用されて好適なスタビライザに関する。
旋回走行中の車両においては、遠心力の作用によって車体のロールが発生し、このロールを抑制しない場合には車体の旋回外側が沈み込み、旋回内側が浮き上がって、車両の走行安定性が損なわれる。そこで従来から、車両においては、スタビライザの車幅方向に延びるトーション部を車体側にブッシュを介して揺動自在に支持し、トーション部の車幅方向両端部から車両前後方向に延びるアーム部を、サスペンション装置を構成する、左右一対のナックルに対して連結して、旋回走行中に遠心力により車体がロールした場合に、スタビライザの捩りにより発生する反力により車体の旋回外側を上方に引き上げ、旋回内側を下方に引き下げて、ロールを抑制している。
このようなスタビライザにおいて、車両の旋回性能を高める目的で、リバウンド側のアーム部に、バウンド側のアーム部よりも大きな反力を発生させて、車体を積極的に引き下げて、旋回中に車体が浮き上がりつつロールするジャッキアップを抑制する技術として、特許文献1に記載されたようなものがある。この特許文献1においては、トーション部を内外二重に設け、車体に固定されたストッパに、外側のトーション部に設けられてリバウンド時にストッパに当接する係合部を備えて、係合部がストッパに当接した場合に、外側のトーション部が捩られる構成のスタビライザが提案されている。
特開平7−186682号公報
ところが、このような特許文献1に記載されたスタビライザにおいては、車体がロールして一方のアーム部がリバウンドする場合つまりはスタビライザの逆相入力時のみにおいて、リバウンド側のアーム部の反力を大きくすることができなかった。すなわち、車高の変化や車体の路面凹凸に起因する上下振動つまりはバウンシングにおいて、左右一対のナックルが同相にストロークして、左右一対のアーム部が両方リバウンドした場合においても、双方のアーム部の反力を大きくしてしまい、乗り心地に影響を与えてしまうという問題があった。また、車高の変化に伴い、ストッパと係合部の当接開始位置が変化し、車高の変化に対してリバウンド側のアーム部の反力の車高に対する特性が一定とならないという問題もあった。
本発明は、上記問題に鑑み、乗り心地に影響を与えることなく、車高の変化に対して特性を一定とでき、旋回性能を高めることができるスタビライザを提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明によるスタビライザは、
車幅方向に延在して車体にブッシュを介して揺動自在に支持されるトーション部と、
当該トーション部の車幅方向両端部から車両前後方向に延びてサスペンション装置を構成するナックル側に連結される一対のアーム部と、
前記トーション部に設けられた円板状部材と、
前記車体に設けられて、前記一対のアーム部のうち一方のアーム部のみがリバウンド又はバウンドした場合に、前記円板状部材が接触する接触部材を備えることを特徴とする。
車幅方向に延在して車体にブッシュを介して揺動自在に支持されるトーション部と、
当該トーション部の車幅方向両端部から車両前後方向に延びてサスペンション装置を構成するナックル側に連結される一対のアーム部と、
前記トーション部に設けられた円板状部材と、
前記車体に設けられて、前記一対のアーム部のうち一方のアーム部のみがリバウンド又はバウンドした場合に、前記円板状部材が接触する接触部材を備えることを特徴とする。
ここで、前記円板状部材が係合部分を備え、前記接触部材が前記係合部分が係合する被係合部分を備えることが好ましい。
これによれば、前記一方のアーム部のみがリバウンド又はバウンドした場合つまりは前記スタビライザに逆相入力が作用した場合に、前記円板状部材が前記接触部材に接触するにあたって、前記接触部材の被係合部分に前記円板状部材の係合部分が係合して、前記接触部材が当該係合力により前記円板状部材を周方向により強固に規制することができる。
なお、前記円板状部材を前記トーション部における車幅方向のどの位置に備えるかにより、前記一方のアーム部に発生する反力の大きさを調整できる。すなわち、前記円板状部材を前記一方のアーム部に近接させて位置させるほど、前記一方のアーム部への入力により捩られる前記トーション部の長さは短くなるため、前記反力は大きくなる。
ここで、前記円板状部材が円筒状弾性部材を介して前記トーション部に設けられること
が好ましい。これによれば、前記円板状部材を前記接触部材により周方向に規制しても、当該円筒状弾性部材の弾性変形分だけ、前記一方のアーム部は前記トーション部回りに揺動可能なため、前記一方のアーム部により捩られる前記トーション部の捩り量を調節して、前記一方のアーム部に発生する反力を調節することができる。このことにより、前記円板状部材の前記トーション部上における配置上の自由度を高めることができる。
が好ましい。これによれば、前記円板状部材を前記接触部材により周方向に規制しても、当該円筒状弾性部材の弾性変形分だけ、前記一方のアーム部は前記トーション部回りに揺動可能なため、前記一方のアーム部により捩られる前記トーション部の捩り量を調節して、前記一方のアーム部に発生する反力を調節することができる。このことにより、前記円板状部材の前記トーション部上における配置上の自由度を高めることができる。
あるいは、前記円板状部材が弾性部材により構成されることを特徴としても良い。これによれば、弾性部材により構成された前記円板状部材が前記接触部材に接触するにあたり、前記円板状部材の表面の前記接触部材との摩擦係数を高めることができるので、前記一方のアーム部のみがリバウンド又はバウンドした場合つまりは前記スタビライザに逆相入力が作用した場合に、前記円板状部材が前記接触部材に接触するにあたって、前記接触部材に前記円板状部材が接触した場合に、前記接触部材が当該接触に伴う摩擦力により前記円板状部材を周方向により強固に規制することができる。
このように、前記円板状部材が、前記一方のアーム部のみがリバウンド又はバウンドした場合に、周方向に規制されることにより、前記一方のアーム部のリバウンド又はバウンドにより、前記トーション部の前記円板状部材よりも前記一方のアーム部側の部分のみが捩られることになるので、前記一方のアーム部に発生する反力を他方のアーム部よりも大きくすることができる。
このことにより、リバウンド側のアーム部に、バウンド側のアーム部よりも大きな反力を発生させて、車体を積極的に引き下げて、旋回中に車体が浮き上がりつつロールするジャッキアップを抑制して、車両の旋回性能を高めることができる。同様に、バウンド側のアーム部に、リバウンド側のアーム部よりも大きな反力を発生させて、車体を積極的に引き上げて、旋回中に車体が沈み込みつつロールするジャッキダウンを抑制して、車両の旋回性能を高めることもできる。
また、従来技術に比べて、トーション部を内外二重の構成とすることを回避することができるので、部品点数の増加と重量増加を招くことを防止することができる。さらに、左右一対のアーム部に同相入力が作用した場合には、前記円板状部材が前記接触部材に接触することはないので、リバウンド又はバウンド側のアーム部の反力は大きくならず、従来技術のように、車高の変化に伴い、ストッパと係合部の当接開始位置が変化することを防止して、車高の変化に対してリバウンド側のアーム部の反力の車高に対する特性を一定とすることができる。
なお、前記円板状部材を前記ブッシュの車幅方向外側に隣接させて備えることが好ましい。これによれば、前記スタビライザの車幅方向の移動に伴って、前記円板状部材を前記ブッシュに当接させることができるので、前記円板状部材により、前記スタビライザの車幅方向つまりは横方向のずれが発生することを防止させることができる。
加えて、前記ブッシュを車体側に固定しているフランジ部と、前記接触部材とを一体的に形成することも可能となり、コスト低減と生産性の向上を図ることができる。
本発明によれば、乗り心地に影響を与えることなく、車高の変化に対して特性を一定とでき、旋回性能を高めることができるスタビライザを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るスタビライザの一実施形態を示す模式図である。図2は、本発明に係るスタビライザに逆相入力が作用した場合の挙動を示す模式図である。図3は、本発明に係るスタビライザに逆相入力が作用した場合の挙動を車幅方向から視て示す模式図である。図4は、本発明に係るスタビライザに同相入力が作用した場合の挙動を車幅方向から視て示す模式図である。
図1に示すように、スタビライザ1は、トーション部2と、アーム部3と、ブッシュ4と、フランジ部5と、スタビリング6と、ゴム7と、ストッパ8とを備えて構成される。
トーション部2は車幅方向に延在して車体にブッシュ4及びフランジ部5を介して揺動自在に支持されて、左右一対のアーム部3に同相入力が作用した場合には捩られることなく揺動され、左右一対のアーム部3に逆相入力が作用した場合には捩られて、アーム部3に反力を発生させる。
左右一対のアーム部3は、トーション部2の車幅方向両端部から車両前後方向に延びて、その端部3aはサスペンション装置を構成するここでは図示しないナックル側に連結される。なお、トーション部2と一対のアーム部3は一本の鋼製のバーを屈曲させて構成される。
ブッシュ4はほぼ円筒形状のゴムにより構成され、その外周面がフランジ部5により支持され、その内周面によりトーション部2のアーム部3に近接する位置をその中心軸線回りに揺動可能に支持する。フランジ部5は車幅方向に延びるU字柱状に構成され、その車両前後方向には車体側への取付座面5a、5bが構成されており、U字柱状部分の内周面によりブッシュ4の外周面を支持するとともに、取付座面5a、5bは図示しないボルトにより車体側に固定される。
スタビリング6は、円板状部材を構成し、円筒状弾性部材を構成するゴム7を介してトーション部2のブッシュ4の車幅方向外側に隣接させて設けられて、その外周面には、楔状の突起が周方向に連続して設けられた係合部分6aが構成される。なお、楔状の突起は周方向に対する傾斜面が反時計方向に指向するように設けられる。
ストッパ8は、車幅方向に延びて上方に開口するU字柱状に構成されて、その車両前後方向には車体側への取付座面8a、8bが構成されており、取付座面8a、8bは図示しないボルトにより車体側に固定される。U字柱状部分の内周面の車両前後方向中央部分には、一対のアーム部3のうち一方のアーム部3のみがリバウンドした場合に、円板状部材であるスタビリング6の係合部分6aが接触し係合する被係合部分8cが構成される。被係合部分8cは、楔状の突起が周方向に連続して設けられて構成される。
このことにより、ストッパ8は、一対のアーム部3のうち一方のアーム部3のみがリバウンドした場合に、円板状部材であるスタビリング6の係合部分6aが接触する接触部材を構成する。
このようにスタビライザ1を構成することにより、左右一対のアーム部3の両端に、図示しないサスペンション装置を構成するナックルから左右逆相の入力が作用して、例えば、図2に示すように、左側のアーム部3がリバウンドし、右側のアーム部3がバウンドした場合には、ブッシュ4の弾性変形により、トーション部2の左端が下方に移動し、右端が上方に移動する。このことにより、図3に示すように、スタビリング6の係合部分6aはストッパ8の被係合部分8cに接触して係合される。
なお、スタビライザ1に同相入力が作用した場合には、図4に示すように、スタビライザ1のトーション部2はブッシュ4に支持されて揺動するのみであるので、アーム部3がリバウンドしてもブッシュ4に弾性変形は発生せず、トーション部2の左端及び右端が上方又は下方に移動することはない。従って、スタビリング6の係合部分6aがストッパ8の被係合部分8cに接触して係合されることはなく、リバウンド時の反力が大きくなることはない。
なお、図3の中段に示すような、アーム部3がバウンドもリバウンドもしていない中立位置において、スタビリング6とストッパ8の有する間隙つまりクリアランスを、アーム部3が所定量リバウンドしたときに、トーション部2のスタビリング6が位置する部分がブッシュ4の弾性変形に起因して下方に移動する量と合致させる。また、アーム部3がどの程度リバウンドしたときに、スタビリング6の係合部分6aをストッパ8の被係合部分8cに接触させるかは、ブッシュ4を構成する円筒形状のゴムの弾性係数を調整することにより決定することができる。
上述した本実施例に係わるスタビライザ1によれば、以下のような作用効果を得ることができる。まず、スタビリング6が係合部分6aを備え、ストッパ8が係合部分6aが係合する被係合部分8cを備えることにより、一方のアーム部3のみがリバウンドした場合つまりはスタビライザ1に逆相入力が作用した場合に、スタビリング6がストッパ8に接触するにあたって、ストッパ8の被係合部分8cにスタビリング6の係合部分6aが係合して、ストッパ8が係合部分6aと被係合部分8cの係合力によりスタビリング6を周方向により強固に規制することができる。
なお、スタビリング6をトーション部2における車幅方向のどの位置に備えるかにより、一方のアーム部3に発生する反力の大きさを調整することができる。より具体的には、スタビリング6を一方のアーム部3に近接させて位置させるほど、一方のアーム部3への入力により捩られるトーション部2の長さは短くなるため、反力を大きくすることができる。
さらに、スタビリング6が円筒状弾性部材であるゴム7を介してトーション部2に設けられることにより、スタビリング6をストッパ8により周方向に規制しても、ゴム7の弾性変形分だけ、一方のアーム部3はトーション部2回りに揺動可能なため、一方のアーム部3により捩られるトーション部2の捩り量を調節して、一方のアーム部3に発生する反力を調節することができる。このことにより、スタビリング6のトーション部上における配置上の自由度を高めることができる。
このように、スタビリング6が、一方のアーム部3のみがリバウンドした場合に、周方向に規制されることにより、一方のアーム部3のリバウンドにより、トーション部2のスタビリング6よりも一方のアーム部3側の部分のみが捩られることになるので、一方のアーム部3に発生する反力を他方のアーム部3よりも大きくすることができる。
このことにより、リバウンド側のアーム部3に、バウンド側のアーム部3よりも大きな反力を発生させて、車体を積極的に引き下げて、旋回中に車体が浮き上がりつつロールするジャッキアップを抑制して、車両の旋回性能を高めることができる。
加えて、従来技術に比べて、トーション部2を内外二重の構成とすることを回避することができるので、部品点数の増加と重量増加を招くことを防止することができる。さらに、左右一対のアーム部3に同相入力が作用した場合には、スタビリング6がストッパ8に接触することはないので、リバウンド又はバウンド側のアーム部3の反力は大きくならず、従来技術のように、車高の変化に伴い、ストッパと係合部の当接開始位置が変化することを防止して、車高の変化に対してリバウンド側のアーム部3の反力の車高に対する特性を一定とすることができる。
また、スタビリング6をブッシュ4の車幅方向外側に隣接させて備えることにより、スタビライザ1の車幅方向の移動に伴って、スタビリング6をブッシュ4に当接させることができるので、スタビリング6により、スタビライザ1の車幅方向つまりは横方向のずれが発生することを防止させることができる。加えて、ブッシュ4を車体側に固定しているフランジ部分5と、ストッパ8とを一体的に形成することも可能となり、コスト低減と生産性の向上を図ることができる。
上述した実施例1においては、一方のアーム部3のみがリバウンドした場合に、スタビリング6の係合部分6aがストッパ8の被係合部分8cに接触し係合する形態を示したが、一方のアーム部3のみがバウンドした場合に、係合する形態とすることもできる。以下にその形態の実施例を述べる。
図5は、本発明に係わるスタビライザの他の実施の形態を示す模式図であり、図6は、本発明に係わるスタビライザの他の実施の形態に逆相入力が作用した場合の挙動を車幅方向から視て示す模式図である。
図5に示すように、スタビライザ11は、トーション部2と、アーム部3と、ブッシュ4と、フランジ部5と、スタビリング16と、ゴム7と、ストッパ18とを備えて構成される。なお、図1に示したものと同様の構成要素は同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。
スタビリング16は、円板状部材を構成し、円筒状弾性部材を構成するゴム7を介してトーション部2に設けられて、その外周面には、楔状の突起が周方向に連続して設けられた係合部分16aが構成される。なお、楔状の突起は周方向に対する傾斜面が時計方向に指向するように設けられる。
ストッパ18は、車幅方向に延びる板状に構成されて、その車両前後方向には車体側への取付座面18a、18bが構成されており、取付座面18a、18bは図示しないボルトにより車体側に固定される。スタビリング16に対向する下面の車両前後方向中央部分には、一対のアーム部3のうち一方のアーム部3のみがバウンドした場合に、円板状部材であるスタビリング16の係合部分16aが接触し係合する被係合部分18cが構成される。被係合部分18cは、楔状の突起が周方向に連続して設けられて構成される。
このことにより、ストッパ18は、一対のアーム部3のうち一方のアーム部3のみがバウンドした場合に、円板状部材であるスタビリング16の係合部分16aが接触する接触部材を構成する。
このようにスタビライザ11を構成することにより、左右一対のアーム部3の両端に、図示しないサスペンション装置を構成するナックルから左右逆相の入力が作用して、例えば、左側のアーム部3がバウンドし、右側のアーム部3がリバウンドした場合には、ブッシュ4の弾性変形により、トーション部2の左端が上方に移動し、右端が下方に移動する。このことにより、図6上段に示すように、スタビリング16の係合部分16aはストッパ18の被係合部分18cに接触して係合される。
なお、スタビライザ11に同相入力が作用した場合には、スタビライザ11のトーション部2はブッシュ4に支持されて揺動するのみであるので、アーム部3がリバウンドしてもブッシュ4に弾性変形は発生せず、スタビリング16の係合部分16aがストッパ18の被係合部分18cに接触して係合されることはなく、従って、バウンド時の反力が大きくなることはない。
このように構成される実施例2のスタビライザ11によれば以下のような作用効果を得ることができる。つまり、一方のアーム部3のみがバウンドした場合に、スタビリング16がストッパ18に接触するにあたって、ストッパ18の被係合部分18cにスタビリング16の係合部分16aが係合して、スタビリング16が係合部分16aと被係合部分18cの係合力によりスタビリング16を周方向により強固に規制することができる。
このように、スタビリング16が、一方のアーム部3のみがバウンドした場合に、周方向に規制されることにより、一方のアーム部3のバウンドにより、トーション部2のスタビリング16よりも一方のアーム部3側の部分のみが捩られることになるので、一方のアーム部3に発生する反力を他方のアーム部3よりも大きくすることができる。
このことにより、バウンド側のアーム部3に、リバウンド側のアーム部3よりも大きな反力を発生させて、車体を積極的に引き上げて、旋回中に車体が沈み込みつつロールするジャッキダウンを抑制して、車両の旋回性能を高めることができる。
上述した実施例1及び2においては、円板状部材を構成するスタビリング6又は16の外周面に係合部分を備え、接触部材を構成するストッパに被係合部分を設けたが、スタビリングをゴム等の弾性部材により構成して、ストッパをそれに適合させた形状とすることもできる。以下それについての実施例について述べる。
図7は、本発明に係わるスタビライザの他の実施の形態を示す模式図である。
図7に示すように、スタビライザ21は、トーション部2と、アーム部3と、ブッシュ4と、フランジ部5と、スタビリング26と、ゴム7と、ストッパ28とを備えて構成される。なお、図1に示したものと同様の構成要素は同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。
スタビリング26は、一体的にゴム等の弾性部材により構成されて円板状部材を構成し、トーション部2に設けられ、トーション部2に接合される部分の車幅方向の厚みを、外周側の厚みよりも大きくするように、構成される。
ストッパ28は、車幅方向に延びて上方に開口するU字柱状に構成されて、その車両前後方向には車体側への取付座面28a、28bが構成されており、U字柱状部分のスタビリング26に対向する内周面は、図7中下段に示すようなスタビリング26の外周面と車幅方向両端面を外包する形態を備えている。
このことにより、ストッパ28は、一対のアーム部3のうち一方のアーム部3のみがリバウンドした場合に、円板状部材であるスタビリング6が接触する接触部材を構成する。また、取付座面28a、28bは図示しないボルトにより車体側に固定される。
このようにスタビライザ21を構成することにより、左右一対のアーム部3の両端に、図示しないサスペンション装置を構成するナックルから左右逆相の入力が作用して、例えば、左側のアーム部3がリバウンドし、右側のアーム部3がバウンドした場合には、ブッシュ4の弾性変形により、トーション部2の左端が下方に移動し、右端が下方に移動する。このことにより、図7下段に示すように、左側のスタビリング26はストッパ28に接触する。
このように、円板状部材であるスタビリング26をゴム等の弾性部材により構成されることにより、弾性部材により構成されたスタビリング26が接触部材であるストッパ28に接触するにあたり、スタビリング26の表面のストッパ28との摩擦係数を高めることができるので、一方のアーム部3のみがリバウンドした場合つまりはスタビライザ21に逆相入力が作用した場合に、スタビリング26がストッパ28に接触するにあたって、ストッパ28にスタビリング26が接触した場合に、ストッパ28が接触に伴う摩擦力によりスタビリング26を周方向により強固に規制することができる。
このように、スタビリング26が、一方のアーム部3のみがリバウンドした場合に、周方向に規制されることにより、一方のアーム部3のリバウンドにより、トーション部2のスタビリング26よりも一方のアーム部3側の部分のみが捩られることになるので、一方のアーム部3に発生する反力を他方のアーム部3よりも大きくすることができる。
このことにより、リバウンド側のアーム部3に、バウンド側のアーム部3よりも大きな反力を発生させて、車体を積極的に引き下げて、旋回中に車体が浮き上がりつつロールするジャッキアップを抑制して、車両の旋回性能を高めることができる。
なお、実施例1に示したスタビライザ1に比較して、実施例3に示したスタビライザ21においては、係合部分及び被係合部分を設けることを廃することができるので、円板状部材及び接触部材の構成をより簡易なものとすることができる。但し、接触部材が円板状部材を周方向に規制する力をより大きくしたい場合には、実施例1に示した構成の方が有利な構成となる。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
また、本発明によるスタビライザは車両のフロント側のサスペンション装置に適用することはもちろん、リヤ側のサスペンション装置に適用することも可能である。
また、本発明に係わるスタビライザを車両に適用するにあたって、実施例1及び実施例2に示したものを組み合わせることもできる。例えば、車両のフロント側が、マクファーソンストラット方式のサスペンション装置であり、リヤ側がダブルウィッシュボーン式のサスペンション装置である場合には、フロント側がリヤ側よりも沈み込む傾向が高くなるので、フロント側に図6に示すスタビライザを適用し、リヤ側に図1に示すスタビライザを適用して、フロント側の沈み込みを防止し、リヤ側の浮き上がりを防止することができる。
本発明は、車両に適用されて好適なスタビライザに関するものであり、比較的簡易な構成と軽微な変更によりスタビライザのアーム部の反力を、一方のアーム部のみがリバウンド又はバウンドした場合に大きくすることができ、車両の旋回性能を高めることができるので、通常の乗用車、トラック、バス等の様々な車両に適用して有益なものである。
1 スタビライザ
2 トーション部
3 アーム部
4 ブッシュ
5 フランジ部
5a 取付座面
5b 取付座面
6 スタビリング
6a 係合部分
7 ゴム
8 ストッパ
8a 取付座面
8b 取付座面
8c 被係合部分
11 スタビライザ
16 スタビリング
16a 係合部分
18 ストッパ
18a 取付座面
18b 取付座面
18c 被係合部分
21 スタビライザ
26 スタビリング
28 ストッパ
28a 取付座面
28b 取付座面
2 トーション部
3 アーム部
4 ブッシュ
5 フランジ部
5a 取付座面
5b 取付座面
6 スタビリング
6a 係合部分
7 ゴム
8 ストッパ
8a 取付座面
8b 取付座面
8c 被係合部分
11 スタビライザ
16 スタビリング
16a 係合部分
18 ストッパ
18a 取付座面
18b 取付座面
18c 被係合部分
21 スタビライザ
26 スタビリング
28 ストッパ
28a 取付座面
28b 取付座面
Claims (5)
- 車幅方向に延在して車体にブッシュを介して揺動自在に支持されるトーション部と、
当該トーション部の車幅方向両端部から車両前後方向に延びてサスペンション装置を構成するナックル側に連結される一対のアーム部と、
前記トーション部に設けられた円板状部材と、
前記車体に設けられて、前記一対のアーム部のうち一方のアーム部のみがリバウンド又はバウンドした場合に、前記円板状部材が接触する接触部材を備えることを特徴とするスタビライザ。 - 前記円板状部材が係合部分を備え、前記接触部材が前記係合部分が係合する被係合部分を備えることを特徴とする請求項1に記載のスタビライザ。
- 前記円板状部材が円筒状弾性部材を介して前記トーション部に設けられることを特徴とする請求項2に記載のスタビライザ。
- 前記円板状部材が弾性部材により構成されることを特徴とする請求項2に記載のスタビライザ。
- 前記円板状部材を前記ブッシュの車幅方向外側に隣接させて備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスタビライザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (1)
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KR101766111B1 (ko) | 2016-01-19 | 2017-08-07 | 현대자동차주식회사 | 내부 구성요소의 회전이 가능한 부시와 이를 구비한 스태빌라이저 바 어셈블리 |
-
2007
- 2007-11-22 JP JP2007302924A patent/JP2009126325A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101766111B1 (ko) | 2016-01-19 | 2017-08-07 | 현대자동차주식회사 | 내부 구성요소의 회전이 가능한 부시와 이를 구비한 스태빌라이저 바 어셈블리 |
US9751376B2 (en) | 2016-01-19 | 2017-09-05 | Hyundai Motor Company | Bushing having rotatable inner elements and stabilizer bar assembly having the same |
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