JP2008050618A - 半透明及び透明ポリカーボネート熱可塑性樹脂アロイ並びにその製造方法 - Google Patents

半透明及び透明ポリカーボネート熱可塑性樹脂アロイ並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透明熱可塑性樹脂アロイの分野における、未解決の未だ満足されていないニーズの充足
【解決手段】連続相と不連続相からなり、不連続相が連続相と非混和性である不透明でない熱可塑性樹脂アロイ、並びにその製造方法。不透明でないアロイは半透明でも透明でもよい。連続相はポリカーボネートが好ましく、不連続相は透明ABSが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、アロイの連続相がポリカーボネートからなるポリカーボネートの半透明又は透明アロイに関する。
本願は広義には半透明又は透明熱可塑性樹脂製品に関する。具体的には、本願は、比較的高い光透過率と、熱可塑性樹脂製品が半透明又は透明となるようなヘイズ値とを有する熱可塑性樹脂製品に関する。本願では、絶対的な意味では高いともいえるがそれでも30〜5%(即ち透明度70〜95%)であるレベルのヘイズを「比較的低いヘイズ」という。観察者がかかる比較的低いヘイズの製品を通してその背後の物体を見ると、観察者はその製品の背後に所定距離離隔した物体を認め得るが(比較的低いヘイズ)、その物体を明瞭に認識することはできない(低い透明度)。
独特な外観をもつ半透明又は透明熱可塑性樹脂製品を製造するため様々な試みがなされている。例えば、第一のポリマーマトリックスに、第一のポリマーとはヘイズを生じる程度に屈折率が異なる第二のポリマーの粒子を導入することによって非常に高いヘイズ(約95%超)を有する熱可塑性樹脂製品が製造されている。具体的には、特開平03−143950号公報には、かかる第二のポリマー粒子を、屈折率の異なる第一のポリマーマトリックス中に分散させて製造した照明器具カバーが開示されている。かかる材料は、比較的低いヘイズを有する製品の背後の器具を覆い隠すためのカバーとして有用であった。この材料からはヘイズが非常に高く、透明度の低い照明器具カバーが製造されている。カバー全体で放出光を十分に拡散するからである。また、電球は非点灯時にはカバーの背後で覆い隠れたままである。
通例、ヘイズの比較的低い製品は透明度も高い。例えば、光拡散剤としてZnOを含むポリカーボネート組成物はヘイズが90%近いとき通例90%を超える透明度を有する。ASTM D1003(その記載内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす)によれば、ヘイズは入射光束から平均2.5°を超えて逸れた透過光の百分率として定義される。透明度は、入射光束から平均0°超2.5°未満逸れた透過光の百分率として定義される。従来の材料でヘイズの比較的低い(即ち、角度>2.5°の散乱の少ない)ものは透明度も高い(即ち、角度<2.5°の散乱が少ない)。この関係はヘイズの絶対値が高いときも成立するが、「比較的低い」ヘイズレベルは約95%未満である。
ある種の用途では、ヘイズが比較的低く、透明度も比較的低い半透明材料が望ましい。例えば、プライバシーウインドー及び近年の事務機器用ハウジングのような用途では、材料背後の物体を認め得るが、はっきりとは見えず、その物体が覆い隠されているといえるような、光透過率が高く、ヘイズが比較的低く、しかも透明度が比較的低い材料が望まれる。
従前、ポリカーボネートに酸化亜鉛を配合して半透明ポリカーボネート樹脂組成物を製造することが試みられてきた。酸化亜鉛その他の無機光拡散剤を配合した組成物には幾つかの短所がある。具体的には、これらの物質はポリカーボネートその他の熱可塑性樹脂と反応して熱可塑性樹脂の物性を劣化させる傾向がある。また、酸化亜鉛を含む組成物は、比較的低レベルのヘイズではあるが絶対的な意味では高レベルのヘイズ(例えば40〜約98%)において非常に高い透明度を有する傾向がある。
ポリカーボネートに配合し得る第二のポリマーは多数存在するが、かかる第二のポリマーの一例はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンプラスチックである。アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)プラスチックはゴムと熱可塑性樹脂の複合材であり、機械的性質、加工寛容度、リサイクル性及び経済性のバランスに優れた幅広い様々なグラフト共重合体の群が包含される。大半のABS製品は、スチレン−アクリロニトリル(SAN)共重合体のガラス状連続マトリックス中に、グラフト三元共重合体であるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンが分散した二相系からなる。このグラフト三元共重合体は通例ポリブタジエンゴムコアにSANシェルをグラフトしたものからなり、少量のスチレンとアクリロニトリルがゴム粒子にグラフトして二相を相溶化している。ABSの広範な汎用性は、所望の特性バランスが達成されるように組成及び構造を種々変更できることに由来する。
ABSの製造プロセスでは、3つの異なる重合反応又は段階がある。まず弾性(ゴム)成分としてブタジエン単独重合体、スチレン−ブタジエン又はアクリロニトリルブタジエン共重合体のいずれかを製造する。この段階は水系乳化重合又は溶液重合法のいずれかで実施し得る。第二段階では、スチレンとアクリロニトリル(50〜90/10〜50)を任意には他のモノマーと共に共重合して上記エラストマー相にグラフトし、所望の相溶性を達成する。ABSグラフトのゴム含量は10〜90重量%とし得る。この段階は乳化法、塊状法、懸濁法及び/又は乳化−懸濁法で実施できる。第三段階では、スチレンとアクリロニトリル及び任意には他のオレフィンモノマーを第二(グラフト化)段階と同時に又は独立した工程として別途共重合させて剛性マトリックスを形成する。この段階でも、乳化、塊状又は懸濁重合の1以上の方法を用い得る。SANマトリックスはABSグラフト組成物の10〜90重量%とし得る。
さらに、ABS材料は、製造の経済性、製品性能又はその両面から、回分式、半回分式又は連続式重合として知られる各種方法で製造できる。
得られるポリマーの特定の性質を変更するため、各種アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン成分に加えて又はその代わりに、他のモノビニリデン芳香族モノマー、エチレン性不飽和ニトリルモノマー及びアクリレートモノマーを導入してもよい。ABSプラスチックの物性はその製造方法によって幾分変化するものの、組成による変化の方が大きい。具体的な性能要件及び幅広い材料の差別化はモノマー組成、ミクロ構造、形態又は添加剤を操作することで達成される。
透明グレードのABSは様々な方法で製造されている。透明ABSは、スチレン、アクリロニトリル及び任意には高レベルのメタクリル酸メチルを特定のスチレンブタジエンゴム(SBR)基材にグラフトすることによって製造できる。この場合、分散ゴム相の屈折率と剛性連続相の屈折率とはよく一致していなければならない。別法では、可視光を反射しない粒度の十分小さいポリブタジエンゴムを使用する。可視光を反射しない十分小さなゴム粒子を製造する場合は、連続相又はマトリックスが所望の光学特性を有している限り、通常は成分の屈折率を一致させる必要はない。
Schumanらの米国特許第5017422号(1991年)には、膜厚1〜200μmのABSプラスチックの透明流延フィルムが開示されている。ジエンゴム(好ましくはポリブタジエン)とグラフトモノマー(好ましくはスチレン及びアクリロニトリル)のグラフトポリマーを利用し、ABSプラスチックの溶液を離型剤と共に不活性有機溶媒に溶解して支持体に流延することによって、自立性の薄膜フィルムを製造している。流延技術を用いるこの方法は、薄膜又は薄層の押出しに適した透明ABSポリマーに対するニーズが存在していることを示している。
特開平03−143950号公報 米国特許第5017422号明細書
これらのアプローチで透明性は達成されたが、透明熱可塑性樹脂アロイの分野では、特定の性質及び潜在的に有益な特性に関して未解決の未だ満足されていないニーズが幾つか残されている。一段と経済的で安価な透明PC及びABS樹脂に対するニーズ、薄膜フィルム、特に積層品に適した薄膜フィルムへと押出すことができる透明PC/ABS樹脂に対するニーズ、他の透明ポリマーに対して良好な接着力を有する透明PC/ABSフィルムに対するニーズ、並びにゴム状特性、延性及び高い破断時伸びを有する成形グレードの透明PC/ABS組成物に対するニーズが存在する。
本願に記載した発明は、ポリカーボネートの半透明又は透明アロイに関する。ポリカーボネート又はポリカーボネートと混和性のポリマーその他の混和性添加剤との混合物を連続相として含み、分散相の一例としてABSを含む透明アロイは、連続相と分散相の屈折率を一致させることによって得られる。分散相の屈折率(RI)を増大させて連続相のRIと一致又は略一致させる方法、並びに連続相のRIを低下させて分散相のRIと一致又は略一致させる方法について説明する。広義には、本発明は以下の包括的態様を提供する。
1)連続相と不連続相を含み、不連続相が連続相と非混和性である不透明でない熱可塑性樹脂アロイ。
2)上記連続相がポリカーボネートからなる、上記不透明でない熱可塑性樹脂アロイ。
3)上記不連続相がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴムからなる、上記不透明でない熱可塑性樹脂アロイ。
4)上記ポリカーボネートが追加の混和性成分を含んでおり、該成分がポリカーボネートの屈折率よりも低い屈折率を有する、上記不透明でない熱可塑性樹脂アロイ。
広義には、本発明は、さらに、第一の熱可塑性樹脂組成物からなる連続相と第二の熱可塑性樹脂組成物からなる不連続相とを含んでなり、不連続相が連続相と非混和性である不透明でない熱可塑性樹脂アロイの製造方法であって、当該方法が、
a)i)第一の熱可塑性樹脂組成物の屈折率を調節する段階、
ii)第二の熱可塑性樹脂組成物の屈折率を調節する段階、及び
iii)第一及び第二の熱可塑性樹脂組成物の両方の屈折率を別々に調節する段階
からなる群から選択される段階であって、もって第一の熱可塑性樹脂組成物と第二の熱可塑性樹脂組成物の屈折率を互いに略等しくする段階、並びに
b)第一の熱可塑性樹脂組成物及び第二の熱可塑性樹脂組成物を混合する段階
を含んでなり、もって連続相と不連続相とを含んでなる不透明でない熱可塑性樹脂アロイを生成させる方法。
一つの態様では、本発明は、第一の熱可塑性樹脂組成物からなる連続相と第二の熱可塑性樹脂組成物からなる不連続相とを含んでなり、不連続相が連続相と非混和性である不透明でない熱可塑性樹脂アロイの製造方法であって、当該方法が、
a)屈折率が互いに略等しい第一の熱可塑性樹脂組成物と第二の熱可塑性樹脂組成物を選択し、
b)第一の熱可塑性樹脂組成物及び第二の熱可塑性樹脂組成物を混合する
ことにより、連続相と不連続相とを含んでなる不透明でない熱可塑性樹脂アロイを製造することを含んでなる方法を提供する。
本発明に係る典型的な熱可塑性樹脂製品は、透明熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の透明混合物又は熱可塑性樹脂とオリゴマーもしくはポリマー添加剤の透明混合物(以下「マトリックス」という。)と、透明分散熱可塑性樹脂粒子(以下「分散相」という。)とのブレンドからなる。かかる製品は、60%を超える光透過率、30%未満のヘイズ、及び当該製品が透明でない限り70%超100%未満の透明度を有する。こうした光学特性を得るには、マトリックスと分散相を慎重に選択しなければならない。具体的には、これらの屈折率の差が0.01未満でなければならない。
マトリックスがポリカーボネートで分散相がABS粒子である本発明の好ましい実施形態では、光透過率は75%超、ヘイズは95%未満、透明度は85%未満である。この実施形態では、ABS粒子の配合量は、ポリカーボネート又は透明熱可塑性樹脂マトリックスからなる相100重量部当たり、約5〜約50部、好ましくは約10〜約40部、さらに好ましくは約15〜約30部、最も好ましくは約20〜約25部である。好ましいマトリックス材料には、上記のものすべてを含む透明混合物及びオリゴマー添加剤(例えば、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)の透明混合物も包含される。
好ましいマトリックス材料には、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、透明カルボキシレート、グリセロールトリカルボキシレート、ポリオレフィン、アルキルワックス及びアミドがある。
本発明の樹脂組成物の製造には、フォン、ポリエーテル及びポリフェニルスルホン、スチレンアクリロニトリル(SAN)、ポリエチレン ポリスチレン、及び混和性透明ポリスチレン−ポリフェニレンオキシド(PS−PPO)ブレンド、アクリル、ポリカーボネート−ポリシロキサン、ポリエーテルイミド−ポリシロキサン、ポリアリーレート(例えば、イソフタレートレゾルシノールテレフタレート)、及び以上のものすべてのブレンド及び共重合体がある。さらに好ましい透明熱可塑性樹脂マトリックス材料は、ポリカーボネート単独重合体又は共重合体、ポリエステルカーボネート及びポリエチレンテレフタレート(PET)である。最も好ましいマトリックス材料は、主にビスフェノール−Aモノマーから得られる芳香族ポリカーボネート単独重合体である。かかる材料の合成は当技術分野で周知である。例えば、米国特許第5364926号には、ポリカーボネートの溶融合成法が記載されており、その記載内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。界面法及び固相法も使用し得る。
マトリックス又は連続相の屈折率の調節が望まれるとき、この目的を達成する一手段は、ポリカーボネートと混和性ポリマー添加剤及び/又は混和性オリゴマー添加剤との混合物を利用することであり、該添加剤はポリカーボネートの屈折率と0.01以上異なる屈折率を有する。
混和性ポリマー添加剤の一例はポリ(1,4−シクロヘキサンジメタノール−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)(PCCD)である。なお、ポリカーボネートの屈折率が約1.58であり、PCCDポリマーの屈折率は1.51である。別法として、マトリックス又は連続相の屈折率は、BPADP(ビスフェノールAジホスフェートレゾルシノール)又はビス(ジフェニルホスフェート)(RDP)のような混和性オリゴマー添加剤を利用して調節することもできる。なお、RDPの屈折率は1.56である。
2成分のブレンドの屈折率はそれらの相対量を変えることによって調節でき、用いた量比で二相が混和性である限り連続相は透明である。そこで、得られる複合材の透明度又は半透明度及びヘイズの測定値は、「分散相」が連続相の屈折率と一致又はそれと近い屈折率を有するか否かによって決まる。本明細書中において屈折率の一致という用語は、2以上の非混和性相が混合物をなすときに得られる混合物が透明であればそれぞれの屈折率が一致するとして機能的に定義される。本発明は非混和性熱可塑性材料の透明又は半透明ブレンドに関するものであり、そのためアロイに求められる光学特性によっては成分材料の屈折率が数学的に正確に一致していなくてもよい。
半透明材料の製造が望まれる場合、分散相(即ち不連続相)をなすポリマー粒子はマトリックス又は連続相の屈折率とは異なる屈折率を有する。分散相は、マトリックスの屈折率(以下「RI」と略す。)と異なるRIを有する透明熱可塑性ポリマーその他の光拡散剤の粒子からなるものでよい。好ましくは、光拡散剤のRIはマトリックスのRIと0.001以上異なる。適当な光拡散剤には、ポリテトラフルオロエチレン、酸化亜鉛及びABSがある。本発明のさらに好ましい実施形態では、マトリックスの熱可塑性樹脂は1.55〜1.59のRIを有するポリカーボネートであり、分散相は1.46〜1.53のRIを有するABSである。ただし、透明であることが望まれる場合には、熱可塑性樹脂マトリックス(通常はポリカーボネート)の屈折率に近い屈折率を有する分散相(通常はABS)を製造するか、或いは分散相の屈折率に近い屈折率を有するマトリックス相(通常はポリカーボネート)を製造する必要がある。これは、ABSのRIを増大させ、ポリカーボネートのRIを低下させなければならないことを意味する。
スチレン−ブタジエンゴム/スチレン−アクリロニトリル(SBR/SAN)高ゴム含量グラフト相を、メタクリル酸メチル、スチレン及びアクリロニトリルから誘導される剛性マトリックス相と組み合わせると(グラフト相の計算上の屈折率はマトリックス相の屈折率と略一致する。)、ABSポリマーの延性と有益な性能を有する低ヘイズの押出可能なABS透明ポリマーを製造できることが判明している。かかるSBRゴム系ABSポリマーは、他のポリマーとの良好な接着性と併せて低いヘイズ、透明度及び延性を示すので、透明ポリマー積層品に用いられる薄膜フィルムに押出すのに特に有用であることが判明した。
本発明で利用されるABSポリマーは二相系からなる。第一の相は、高ゴムスチレン−ブタジエンゴム(SBR)幹と、それに結合したスチレン−アクリロニトリル(SAN)共重合体からなる。SANが化学反応によってゴムと物理的に結合又はグラフトしているので、この幹は一般に「グラフト相」と呼ばれる。第二の相は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)の形態のメタクリル酸メチル及びSANからなるものでよく、一般に「遊離剛性相」と呼ばれる。SBR/SANグラフト相は、ポリマー連続相をなす剛性相PMMA/SAN全体に分散している。ゴム界面は、グラフト相と剛性相との境界をなす表面である。グラフトしたSANは、この界面でゴムと剛性相との相溶化剤として機能し、さもなければ非混和性となってしまう二相の分離を防ぐ。
別の実施形態では、SAN相の屈折率を増大させる。これは、スチレンアクリロニトリルポリマー中のアクリロニトリルニトリルの量を減らすことで達成される。換言すれば、スチレンアクリロニトリル共重合体のスチレン含量を高めれば共重合体の屈折率が増す。対照的に、メチルメタクリル酸メチルをコモノマーとして用いると一般に屈折率が下がる。そこで、共重合体の屈折率の増減いずれを望むかによって、コモノマーの選択が決まる。
本発明で用いるABS型熱可塑性樹脂は、シアン化ビニルモノマー、ジオレフィン、ビニル芳香族モノマー及びビニルカルボン酸エステルモノマーのグラフト共重合体である。本出願人は、ABS型又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン型という用語を、以下に定義するシアン化ビニルモノマー、ジオレフィン、ビニル芳香族モノマー及びビニルカルボン酸エステルモノマーから誘導される一群のポリマーを包含するものとして定義する。シアン化ビニルモノマーは次の構造式で定義される。
Figure 2008050618
式中、Rは水素、炭素原子数1〜5のアルキル基、臭素及び塩素からなる群から選択される。シアン化ビニルモノマーの具体例には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、(−クロロアクリロニトリル及び(−ブロモアクリロニトリルがある。本発明で用いるジオレフィンは次の構造式で定義される。
Figure 2008050618
式中、各Qは独立に水素、炭素原子数1〜5のアルキル基、臭素及び塩素からなる群から選択される。ジオレフィンの具体例には、ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘプタジエン、メチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、クロロブタジエン、ブロモブタジエン、ジクロロブタジエン、ジブロモブタジエン及びこれらの混合物がある。ビニル芳香族モノマーは次の構造式で定義される。
Figure 2008050618
式中、各Xは独立に水素、炭素原子数1〜5のアルキル基、シクロアルキル、アリール、アルカリール、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ及びハロゲンからなる群から選択され、Rは独立に水素、炭素原子数1〜5のアルキル基、臭素及び塩素からなる群から選択される。独立に選択されるという用語は、これらのシアン化ビニルモノマーの共重合体、三元共重合体その他の共重合体が、シアン化ビニルについて、ビニル芳香族モノマーで選択されたRとは独立に選択されたRを有し得ることを意味している。置換ビニル芳香族モノマーの具体例には、スチレン、4−メチルスチレン、ビニルキシレン、3,5−ジエチルスチレン、p−tert−ブチル−スチレン、4−n−プロピルスチレン、(−メチルスチレン、(−エチル−スチレン、(−メチル−p−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−スチレン、メトキシ−スチレン、クロロ−スチレン、2−メチル−4−クロロ−スチレン、ブロモ−スチレン、(−クロロ−スチレン、(−ブロモ−スチレン、ジクロロ−スチレン、2,6−ジクロロ−4−メチルスチレン、ジブロモ−スチレン、テトラクロロ−スチレン及びこれらの混合物がある。ビニルカルボン酸エステルモノマー(α−,β−不飽和カルボン酸のエステル)は次の構造式で定義される。
Figure 2008050618
式中、Jは水素及び炭素原子数1〜8のアルキル基からなる群から選択され、Aは炭素原子数1〜5のアルキル基からなる群から選択される。ビニルカルボン酸エステルモノマーの具体例には、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸プロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、エタクリル酸メチル及びこれらの混合物がある。
当然ながら、「モノマー」という用語の使用は、重合反応に通例利用されるモノマー及び共重合体の重合性化学種がすべて包含されることを意味し、例えば、モノマーの例としては、主に単一モノマーからなる単独重合体、2以上のモノマーの共重合体、3種類のモノマーの三元共重合体、及びこれらの物理的混合物がある。例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)単独重合体とスチレン−アクリロニトリル(SAN)共重合体の混合物を利用すれば「遊離剛性相」を形成し得るし、或いはメチルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリル(MMASAN)三元共重合体を利用してもよい。
また、上記のものに加えて又はその代わりに、各種モノマーを利用して本明細書に開示した組成物の各種性質をさらに変えることもできる。一般に、本発明の成分は、本発明の目的及び効果を損なわない限り、1種類以上の共重合性モノマーとコンパウンディングし得る。例えば、ゴム相は、SBRに加えて又はその代わりに、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、EPM及びEPRゴム(エチレン/プロピレンゴム)、EPDMゴム(エチレン/プロピレン/非共役ジエンゴム)、及びC〜Cアルキルアクリレート(特にエチル−、ブチル−及びエチルヘキシル−アクリレート)系の架橋アルキルアクリレートゴムを単独又は2種類以上の混合物として含んでいてもよい。さらに、ゴムはブロック共重合体でもランダム共重合体でもよい。グラフト相又は遊離剛性相に用いるスチレン及びアクリロニトリルモノマーに加えて又はその代わりに、アクリル酸やメタクリル酸やイタコン酸のようなビニルカルボン酸、アクリルアミドやメタクリルアミドやn−ブチルアクリルアミドのようなアクリルアミド類、無水マレイン酸や無水イタコン酸のようなα−,β−不飽和ジカルボン酸無水物、マレイミドやN−メチルマレイミドやN−エチルマレイミドやN−アリールマレイミドやハロ置換N−アルキル−N−アリールマレイミドのようなα−,β−不飽和ジカルボン酸のイミド、イミド化ポリメタクリル酸メチル(ポリグルタルイミド)、ビニルメチルケトンやメチルイソプロペニルケトンのような不飽和ケトン、エチレンやプロピレンのようなα−オレフィン、酢酸ビニルやステアリン酸ビニルのようなビニルエステル、塩化ビニルや臭化ビニルや塩化ビニリデンや臭化ビニリデンのようなハロゲン化ビニル及びビニリデン、ビニルナフタレンやビニルアントラセンのようなビニル置換縮合芳香環構造及びピリジンモノマーを始めとするモノマーを単独で又は2種類以上の混合物として用いてもよい。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)型熱可塑性樹脂は、好ましくはSBR高ゴムグラフトとSAN遊離剛性相をベースとしたものである。約20〜約45%のゴム量が好ましい。このABS組成物は、好ましくは、a)ビニル芳香族モノマーとビニルカルボン酸エステルモノマーから誘導された遊離剛性相であって、組成物の総重量を基準にして約30〜約70重量%、さらに好ましくは約35〜約50重量%、最も好ましくは約38〜約47重量%の重量割合で存在する遊離剛性相と、b)幹共重合体と枝共重合体からなるグラフト共重合体(グラフト相)であって、幹共重合体がビニル芳香族モノマーとジオレフィンから誘導された共重合体からなり、枝共重合体が芳香族モノマーから誘導された共重合体からなり、組成物の総重量の約30〜約70重量%、さらに好ましくは約50〜約65重量%、最も好ましくは約53〜約62重量%のレベルで存在するグラフト共重合体(グラフト相)からなり、c)遊離剛性相の屈折率とグラフト相の計算上の屈折率とは略等しい(即ち、約0.005以内で一致する)。これらの相の屈折率は、例えば以下に例示する通り、成分の重量%とその屈折率に基づいて容易に計算できる。
ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル及びメタクリル酸メチル単独重合体の屈折率はそれぞれ1.515、1.591、1.515及び1.491である。ブタジエン/スチレンの比が85:15であれば、計算上の屈折率は(0.85×1.515)+(0.15×1.591)=約1.526である。
スチレン/アクリロニトリル比が80:20のグラフト化SANの計算上の屈折率は(0.80×1.591)+(0.20×1.515)=約1.576である。
スチレン−ブタジエンゴム(ブタジエン:スチレン=85:15)65%とグラフト化SAN(スチレン:アクリロニトリル=80:20)35%からなるグラフト共重合体の計算上の屈折率は、(0.65×1.526)+(0.35×1.576)=約1.544である。
以上の例で、遊離剛性相はグラフトゴム相と±0.005以内で略同じ屈折率を有していなければならない。スチレン75%とアクリロニトリル25%のSAN40%及びPMMA60%からなる遊離剛性相は略1.539の屈折率を有しており、グラフト相の屈折率と0.005以内で一致している。
遊離剛性相は好ましくはスチレン−アクリロニトリル(SAN)から誘導される。スチレンとアクリロニトリルの比は、好ましくは1.5〜15(つまり、好ましくは遊離剛性相の総重量を基準にしてスチレン約60〜約94%とアクリロニトリル約6〜約40%)、さらに好ましくは約4〜12(遊離剛性相の総重量を基準にしてスチレン約80〜約92%とアクリロニトリル約8〜約20重量%)、最も好ましくは約6〜9(遊離剛性相の総重量を基準にしてスチレン約85〜約90%とアクリロニトリル約10〜約15重量%)である。
グラフト共重合体は好ましくはビニル芳香族−ジオレフィンゴム幹共重合体から誘導される。グラフト共重合体は、好ましくはグラフト共重合体の総重量を基準にして約40〜約90%の幹共重合体と約10〜約60%の枝共重合体からなり、さらに好ましくは約55〜約75重量%の幹共重合体と約25〜45重量%の枝共重合体からなり、最も好ましくは約65重量%の幹共重合体と35重量%の枝共重合体からなる。幹共重合体は、好ましくは幹共重合体の総重量を基準にして約0%超〜約30重量%、さらに好ましくは10〜20重量%、最も好ましくは15重量%の量のビニル芳香族成分と、幹共重合体の総重量を基準にして約70〜約100重量%、さらに好ましくは約80〜約90重量%、最も好ましくは約85重量%のジオレフィン成分量を含む。枝は任意にはメタクリル酸メチルのようなビニルカルボン酸エステル成分を含んでいてもよい。グラフト相は、好ましくは2400オングストローム(0.24ミクロン)未満、さらに好ましくは1600オングストローム(0.16ミクロン)未満、最も好ましくは1200オングストローム(0.12ミクロン)未満の重量平均粒度を有する。一般に、ゴムの粒度はグラフト共重合体の最適グラフト量に影響する。所定の重量%の粒度の小さいゴム粒子は、同じ重量の粒度の大きなゴム粒子よりもグラフト化に提供する表面積が大きいので、それに応じてグラフト化の密度が変化し得る。一般に、概ね同等の結果を得るのに、粒度の小さいゴム粒子は粒度の大きい粒子よりも高い枝/幹比を利用するのが好ましい。
グラフト相は、ASAポリマーポリブレンドを形成するための当技術分野で周知の各種ブレンド法によって、遊離剛性相の単独重合体、共重合体及び/又は三元共重合体と共に凝固、ブレンド、コロイド化し得る。
任意成分として、滑剤又は金属離型剤を使用してもよい。好ましい滑剤及び離型剤は、エチレンビスステアルアミド、エチレンジアミンビスステアルアミド、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、グリセリン、鉱油、液体パラフィン、ワックス、高級脂肪アミド、高級脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、及びシリコーン系離型剤である。
任意には、樹脂相の形成時又はその後に、樹脂相に、熱及び紫外線安定剤、酸化防止剤、滑剤、流動助剤、離型剤又は金属離型剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、充填材、顔料、染料、特殊効果顔料、ドリップ防止剤、鉱物添加剤及び充填材、補強剤などの添加剤を添加してもよい。
本発明の熱可塑性PC/ABS組成物はゴム状特性を有する延性透明組成物を与え、ゴム状特性とポリカーボネート及びアクリルに対する良好な接着力とを有する薄膜フィルムへと押出すのに有用であり、防弾用ポリマー積層品のような製品の経済的製造方法を提供する。熱可塑性樹脂組成物はさらに、ゴム性状により高い破断時伸びをもつユニークな成形用透明組成物を得るのに有用である。
ポリカーボネート含有連続相又はマトリックスの屈折率がABS含有分散相の屈折率と一致すると、アロイは普通透明である。二相の屈折率があまり一致していないと、アロイは半透明である。二相の屈折率にあるレベルの不一致がある場合、連続相中の分散相の配合量又は重量%分率を増せばヘイズを増大させることができる。屈折率の不一致が大きくなると、所与のレベルの半透明度又はヘイズを達成するのに要する分散相の配合量が減る。機能的には、本発明の組成物及び方法を利用した半透明組成物は透明とはいえないが、不透明ではない。つまり、本発明の透明アロイも半透明アロイも共に、充填材の配合の有無に関わらず、不透明でないということができる。
ポリカーボネート含有連続相とABS含有不連続相からなる透明及び半透明アロイでは、ポリカーボネート相の重量%は、連続相と不連続相の合計重量%の約95〜約50重量%、好ましくは約90〜約55重量%、さらに好ましくは約85〜約65重量%、最も好ましくは約80〜約70重量%である。
半透明組成物の場合、ヘイズは、ASTM−9125で測定して、約100〜約0、好ましくは約90〜約3、さらに好ましくは約70〜約5、最も好ましくは約50〜約10である。
熱可塑性樹脂マトリックスは、任意成分として、さらに、蛍光増白剤、追加の顔料及び/又は蛍光染料を含んでいてもよい。蛍光増白剤の添加は製品の色を明るくするのに役立つ。適当な蛍光増白剤には、芳香族スチルベン誘導体、芳香族ベンゾオキサゾール誘導体又は芳香族スチルベンベンゾオキサゾール誘導体がある。これらの蛍光増白剤の中で、Ciba Specialty ChemicalsのUvitex OB(2,5−ビス(5’−tert−ブチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン)が好ましい。
蛍光色素の添加は、製品に対して著しい視覚的効果をもつ。適当な蛍光色素には、Permanent Pink R(カラーインデックスPigment Red 181、Clariant Corporation製)、Hostasol Red 5B(カラーインデックス#73300、CAS#522−75−8、Clariant Corporation製)、及びMacrolex Fluorescent Yellow 10GN(カラーインデックスSolvent Yellow 160:1、Bayer Corporation製)がある。この中で、Permanent Pink Rが好ましい。
熱可塑性材料に配合される周知の顔料を本熱可塑性樹脂マトリックスに添加し得る。好ましい顔料には、二酸化チタン、硫化亜鉛、カーボンブラック、クロム酸コバルト、チタン酸コバルト、硫化カドミウム、酸化鉄、スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、スルホケイ酸ナトリウム、クロム・アンチモン・チタンルチル、ニッケル・アンチモン・チタンルチル、酸化亜鉛及びポリテトラフルオロエチレンがある。
また、UV露光による熱可塑性樹脂マトリックスの劣化を防ぐための各種化学品(以下「UV安定剤」という。)を配合するのが有益な場合もある。適当なUV安定剤には、置換ベンゾトリアゾール又はトリアジン又はテトラアルキルピペリジンがある。UV安定剤は熱可塑性樹脂マトリックスに混合してもよいし、或いは視認される面に塗工される「ハードコート」透明保護層のみに配合してもよい。
本発明の樹脂組成物はさらに他の樹脂並びに補強剤、充填材、耐衝撃性改良剤、耐熱剤、酸化防止剤、耐候剤、安定剤、離型剤、滑剤、核剤、可塑剤、難燃剤、流動性向上剤及び帯電防止剤のような添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤は組成物の性質を損なわない限り混合又は成形工程で導入できる。
補強用充填材は、微粉末アルミニウム、鉄、ニッケル又は金属酸化物のような金属充填材でよい。非金属充填材には、カーボンフィラメント、雲母、ケイ酸アルミニウム又は粘土、タルク及びアスベストのようなケイ酸塩、酸化チタン、ウォラストナイト、ノバキュライト、チタン酸カリウム、チタネートウィスカー、ガラス充填材及びポリマー繊維又はこれらの組合せがある。補強剤として使用する場合補強用に有用なガラス充填材はその種類又は形状が特に限定されることはなく、例えば、ガラス繊維、ミルドグラス、ガラスフレーク及び中空又は中実ガラスビーズでよい。ガラス充填材は、シラン又はチタネート型薬剤のようなカップリング剤で表面処理して樹脂との接着力を向上させてもよいし、又は無機酸化物で被覆して充填材の表面に色をつけてもよい。その他のガラス充填材を用いて最終製品に加飾効果又は特殊光学効果を付与してもよく、これらは同時に補強用充填材として機能してもよいし、しなくてもよい。
補強用充填材は補強効果を得るのに十分な量で使用するのが好ましく、組成物の総重量を基準にして通常は1〜60重量%、好ましくは10重量%未満で使用する。ガラス繊維又はガラス繊維とタルク、雲母もしくはケイ酸アルミニウムとの組合せが好ましい補強剤である。これらの繊維は長さが約0.00012〜0.00075インチであるのが好ましい。熱可塑性樹脂組成物の光学特性を補足する光学特性(例えばRIの厳密な一致など)を充填材が有していない限り、充填材の添加量は材料を不透明にする量よりも少なくしなければならない。
本発明の代表的な一実施形態では、臭素化ビスフェノールから誘導されたポリカーボネートを難燃剤として添加する。かかる臭素化ポリマーを添加する場合、さらに無機又は有機アンチモン化合物を組成物にブレンドして、かかるポリカーボネートにより導入される難燃性を相乗的に高めることができる。適当な無機アンチモン化合物は酸化アンチモン、リン酸アンチモン、KSb(OH)、NHSbF及びSbである。例えば有機酸のアンチモンエステル、環式アルキルアンチモン酸エステル及びアリールアンチモン酸化合物のような広範囲の有機アンチモン化合物も使用し得る。典型的な有機アンチモン化合物の例は酒石酸アンチモンカリウム、カプロン酸のアンチモン塩、Sb(OCHCH、Sb(OCH(CH)CHCH、アンチモンポリメチレングリコラート及びトリフェニルアンチモンである。好ましいアンチモン化合物は酸化アンチモンである。
ホスファイト(例えば、芳香族ホスファイト熱安定剤)、リン酸及び亜リン酸の金属塩、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び芳香族ラクトン系ラジカル捕捉剤も安定剤又は酸化防止剤として添加し得る。
適当な帯電防止剤には、特に限定されないが、ホスホニウム塩、ポリアルキレングリコール、スルホニウム塩並びにアルキル及びアリールアンモニウム塩がある。
適当な離型剤には、特に限定されないが、ペンタエリトリトールテトラカルボキシレート、グリセロールモノカルボキシレート、グリセロールトリカルボキシレート、ポリオレフィン、アルキルワックス及びアミドがある。
本発明の樹脂組成物を製造するには、成分を公知の方法で混合すればよい。通例、二つの異なる混合段階、即ち予備混合段階と溶融混合段階がある。予備混合段階では、乾燥成分を一緒に混合する。この予備混合段階は通例、タンブラーミキサー又はリボンブレンダーを用いて実施する。しかし、所望に応じて、Henschelミキサー又は類似の高強度装置のような高剪断ミキサーを用いてプリミックスを製造してもよい。予備混合段階に続いて、そのプリミックスを溶融させてメルトとして再び混合する溶融混合段階がなければならない。或いは、予備混合段階をとばして、単に、別の供給系を介して溶融混合装置の供給部に直接原料を加えることが可能である。溶融混合段階では、通例、単軸式もしくは二軸式押出機、Banburyミキサー、二ロールミル又は類似の装置で成分を溶融混練する。
その後、本発明の組成物は、押出又は射出成形などの公知の方法で製品に形成してもよい。例えば、本組成物を用いて、なんらかの常法により、フィルムシート又は複雑な成形品を製造し得る。
本発明の熱可塑性樹脂製品は様々な異なる目的に有用である。特定の非限定例を幾つか挙げると、コンピューター、モニター又はプリンターのハウジングのような事務機器のハウジング、携帯電話のエンクロージャーのような通信装置のハウジング、データ記憶装置のハウジング、電気器具、又はインストルメントパネル部品のような自動車部品として、又はヘッドランプ用レンズに用いることができる。これらの製品はいかなる大きさ又は形状にもすることができる。本発明の熱可塑性樹脂製品は、低い透明度と高い光透過率が設計目的であるような用途に特に好ましい。
以下の実施例により本発明をさらに説明する。これらの実施例は本発明の代表例であって、いかなる意味でもその範囲を限定する意図はない。
実施例1
PCとAN含量の種々異なるSANとの混合物を調製した。PC/SAN1(AN25%)、PC/SAN2(AN20%)及びPCSAN3(AN15%)。このうち、PC/SAN1は比較混合物である。
これらの混合物は次の配合、即ち、PC(1x105)75部、PETS(Henkelから入手)0.25部、酸化防止剤1076(CIBAから入手)0.1部、トリス(ジ−tert−ブチルフェニル−ホスファイト)(Ciba Geigyから入手)0.1部、及び各種SAN25部を用いて調製した。試料は二軸式押出機でコンパウンディングし、標準条件で射出成形した。成形試料の分析の結果を表1に示す。
Figure 2008050618
SAN相のRIが大きくなると、PC相とSAN相のRIの差が小さくなる。この結果、ブレンドの透明度が高くなり、曇りが低下する。
実施例2
次のPC/SAN3/耐衝撃性改良剤(IM)の混合物を調製した。PC/SAN3/IM1、PC/SAN3/IM2、PC/SAN/IM3。ここで、IM1及びIM2は現在PC/SAN/IMブレンドに耐衝撃性改良剤として用いられている(UBE Cyconから入手したHRG SG24、及びspecialty chemicalsから入手したblendex336)。これらの混合物は、次の配合、即ち、PC(1x105)65部、SAN3(GE plastics Bauvaisから入手)20部、PETS(Henkelから入手)0.25部、酸化防止剤1076(CIBAから入手)0.1部、トリス(ジ−tert−ブチルフェニル−ホスファイト)(Ciba Geigyから入手)0.1部、及び各種SAN25部を用いて調製した。試料は二軸式押出機でコンパウンディングし、標準条件で射出成形した。成形試料の分析の結果を表2に示す。
Figure 2008050618
実施例1の最適なPC/SANブレンドに各種タイプのゴムを使用すると透過率に差が生じる。耐衝撃性改良剤IM3は実施例1のPC/SANブレンドと比較して透過率は低下しないが、ヘイズが少し高くなる。
実施例3
コンパウンディングする前に、実施例3に記載したPC/SAN3/IM2とPC/SAN3/IM3の混合物に次の顔料を加えた。0.03部のmacrolex violet 3R(Bayerから入手)、0.16部のsolvet blue 97(RMC126、macrolex blue RR、Bayerから入手、0.5部のアルミニウムフレークRMC 916(Geotechから入手)、及び0.2部のガラスフレーク(Engelhartから入手)。これらの混合物をコンパウンディングし、標準条件を用いて射出成形し、同じ顔料混合物を含む純粋なPCと比較して外観を評価した。PC/SAN3/IM2試料は、純粋なPC試料より色が薄く(マトリックスの不透明さのため)、「深み」効果が少ないと評価された。しかし、PC/SAN3/IM3試料は、純粋なPC試料で観察されたのと同じ色で「深みのある効果」を示した。
2種類の最良のPC/SAN/IMブレンド(IM2及びIM3)から調製した特殊効果顔料を含む完全色調合物を、純粋なPC中の類似の調合物と比較したところ、透過率が70%以上のPC/AN/IMブレンドは、純粋なPCから得られたのと同じ深みのある効果を生じることが示された。
実施例4
実験A
75部のPC−SPドデカン−PCコポリマー、25部のSAN(SAN(懸濁SAN、15%AN、VSS中で調製)、0.25部のPETS(Henkelから入手)、0.1部の酸化防止剤1076(CIBAから入手)、及び0.1部のトリス(ジ−tert−ブチルフェニル−ホスファイト)(Ciba Geigyから入手)の混合物を二軸式押出機に通して押出した。得られたペレットを厚さ3.2mmのプラスチック部品に成形した。この部品の分析結果を表3に示す。
実験B
比較のために、次の配合を用いてPCとSAN(AN含量=15%)の混合物を調製した。PC(1x105)75部、PETS(Henkelから入手)0.25部、酸化防止剤1076(CIBAから入手)0.1部、トリス(ジ−tert−ブチルフェニル−ホスファイト)(Ciba Geigyから入手)0.1部、及び各種SAN(GEP−VSSから入手)25部。試料を二軸式押出機でコンパウンディングし、標準条件で厚さ3.2mmのプラックに射出成形した。
実験A及び実験Bの成形試料の分析の結果を表3に示す。
Figure 2008050618
実施例
PCと全く混和性ポリエステルPCCD(低RI[PCCDのRIは約1.516])を用いて、PC相(相1)のRIを透明ABS(SANとゴム相のRIが既に一致している)のRIまで下げることができる。この結果、透明PC/SAN/ゴムブレンドが得られる。PC/PCCDの混合物で、100%PCCDのときの1.525から100%PCのときの1.577まで直線的に変化するRIが得られた。この実施例で使用した透明ABSのRIは1.548であった。これを一致させるために、PC/PCCD比54〜31を調製し、透明ABS15重量%と混合した。このブレンドから得られた試料の結果を表4に示す。
Figure 2008050618
純粋なポリカーボネート(PC)の屈折率は1.586であり、 は1.516である。ポリカーボネートとポリ(1,4−シクロヘキサンジメタノール−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の混合物で、混合物の屈折率yは−0.0007(ポリ(1,4−シクロヘキサンジメタノール−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)の重量%)+1.586という関数として変化し、回帰R2乗係数は0.998である。従って、これら二成分の混合物の屈折率はそれぞれの屈折率の上限と下限との間で調節し得る。
実施例6
この実施例は、屈折率1.586のポリカーボネートと屈折率1.5673のレゾルシノールジホスフェート(RDP)との混合物を用いた計算例である。PCに25重量%のRDPを有する混合物では、計算上の屈折率は0.25(1.5673)+0.75(1.586)=1.581であった。
実施例5と6は、PCCD又はRDPを添加すると、これら二つの追加の成分のいずれかを含むPCのRIが低下することを示している。
この実施例の結論は、PCCDを用いることによりPC相のRIを下げてSAN/ゴム相のRIに一致させることができ、透明耐衝撃性PCアロイが得られることである。

Claims (2)

  1. 連続相及び不連続相を含む、透明又は半透明の熱可塑性樹脂アロイであって、
    前記不連続相が前記連続相と非混和性であり、
    前記連続相がポリカーボネート及びポリ(1,4−シクロヘキサンジメタノール−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)(PCCD)を含む、熱可塑性樹脂アロイ。
  2. 前記不連続相がアクリロニトリルブタジエンスチレンゴムを含む、請求項1記載の熱可塑性樹脂アロイ。
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