JP4288344B2 - ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物に関し、詳しくは、難燃性、流動性及び耐衝撃性に優れ、外観が良好な薄肉成形品に好適な難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、芳香族ポリカーボネート樹脂(ポリカーボネート樹脂或いはPCと略記することがある)は、優れた機械的特性及び熱的特性を有し、種々の分野で使用されており、更にその性質を強化、改良するため、他の熱可塑性樹脂とのポリマーアロイが数多く開発されている。その1つであるポリカーボネート樹脂にABS樹脂等のスチレン/アクリロニトリル系グラフト共重合体を配合した組成物は、機械的特性及び熱的特性に優れた熱可塑性樹脂材料として自動車分野、電気・電子分野等で使用されている。また、難燃性が要求される分野では、かかる組成物に難燃剤が配合される。環境に対する負荷が少ないハロゲン不含の難燃性の材料としては、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂との樹脂組成物に燐系難燃剤を配合した材料が提案され(例えば、特許文献1,2参照)、OA機器等の用途に使用されている。しかして、現在の電子機器の発達は目覚しく、ノートブックパソコンあるいは携帯端末等に使用されるハウジング等の成形品も、さらに薄肉化が要求されている。しかしながら、これら従来のPC/ABS樹脂のみを使用した難燃組成物は、薄肉での難燃性や剛性が十分とはいえなかった。
【0003】
OA機器等に使用される非ハロゲン系難燃剤を配合したPC/ABS組成物の成形品の難燃性を改良する方法として、無機系充填材、特にタルクを配合することが提案されている。例えば、特許文献3は、非ハロゲン系難燃剤を使用したPC/ABS樹脂組成物において、その耐衝撃性を維持したまま、難燃性が優れた組成物として、PC/ABS樹脂組成物に、リン酸エステル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFEと略記する)、鱗片状の無機充填剤及び特定成分からなる複合ゴムを配合した組成物を提案している。具体的には、リン酸エステルとしてトリフェニルホスフェート(TPPと略記する)を使用し、鱗片状の無機充填剤としてタルクをPC100部に対し、約11〜28重量部使用した組成物が開示されている。
特許文献4は、PC/ABS樹脂組成物の非ハロゲン系難難燃剤として提案されているTPPや縮合リン酸エステルでは加工性が悪く、耐熱性も劣るとして、PC/ABS樹脂組成物に特定の芳香族モノホスフェート、平均粒径が2μm以下の焼成タルク及びPTFEを配合した樹脂組成物を提案している。
【0004】
特許文献5は、滞留時の熱安定性に優れたポリカーボネート樹脂として、PC/ABS樹脂組成物に、リン系難燃剤、酸処理された板状無機充填剤及びポリフルオロエチレンを配合した組成物を提案している。具体的には、リン系難燃剤として、縮合リン酸エステル或いはTPPを使用し、無機充填剤として塩酸処理されたタルクをPC100重量部に対し、14〜17重量部使用した樹脂組成物が開示されている。
特許文献6には、特定の無機充填剤の使用により、PC/ABS樹脂組成物//リン系難燃剤/無機充填剤/抗ドリップ剤を配合した組成物により、1.0mm厚さ部分でUL−V0の難燃性を達成でき、適当な衝撃強度及び荷重撓み温度(HDT)も達成出来ることが記載され、具体的に、リン系難燃剤がTPP、又はTPPとホスフェートオリゴマーの併用、無機充填剤がタルク、カオリン、雲母、水酸化マグネシウム、抗ドリップ剤がPTFEの組成物が開示されている。
【0005】
これらの特許文献、特にその比較例と実施例を対比すれば明らかな様に、タルクを配合すると、PC/ABS樹脂が本来有する耐衝撃性が低下する。特許文献3は、耐衝撃性の低下を抑制するため、特定の複合ゴムを配合していると考えられるが、ゴムを配合すると、耐衝撃性は改良されるものの、目的の厚みにおける燃焼性が不十分となり望ましくない。そこでゴムを必須成分とすることなく、耐衝撃性が向上した樹脂材料の開発が望まれている。
【0006】
また、リン酸エステル系難燃剤が、衝撃強度やHDTを減少させることも知られている(例えば、特許文献6、第5欄42ー48行)。これらの特許文献においては、リン系難燃剤として、具体例ではモノリン酸エステル単独或いはモノリン酸エステルと縮合リン酸エステルを併用して使用しているが、モノリン酸エステルの場合は、耐衝撃性の低下は比較的小さい。しかしながら、モノリン酸エステルは、金型汚染を招き、成形性が劣るという欠点がある。そのため、耐衝撃性の低下が大きいにも関わらず、リン系難燃剤として、金型汚染の少ない縮合リン酸エステルの使用が望まれている。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−115262号公報
【特許文献2】
特開平2−32154号公報
【特許文献3】
特開平7−126510号公報
【特許文献4】
特開平7−316411号公報
【特許文献5】
特開平10−338805号公報
【特許文献6】
特開平11−199768号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、リン系難燃剤として環境汚染や金型汚染が少ない縮合リン酸エステルを含有し、ゴムを必須成分とすることなく、難燃性、流動性及び表面外観が良好で、耐衝撃性の改善された、薄肉成形品の成形材料として好適なポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するため、鋭意検討を重ね、リン系難燃剤として縮合リン酸エステルを使用する場合、タルクや、不純物含量及び使用量が成形品の表面外観や、耐衝撃性に大きく影響するとの知見を得て本発明を達成するに至った。すなわち本発明の要旨は、(a)芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に、(b)ゴムの存在下少なくともスチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリルとを重合してなるゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体5〜40重量部、(c)リン酸エステルオリゴマー系難燃剤1〜40重量部、(d)ポリフルオロエチレン0.01〜5重量部、及び(e)レーザー回析法で測定した数平均粒子径が9.0μm以下で、且つ、タルク中のFe成分及びAl成分の含有量がそれぞれFe、Alとして0.5重量%以下であり、表面処理されていないタルク0.1〜15重量部を配合してなるポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に存する。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における(a)芳香族ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物をホスゲン又は炭酸のジエステル等のカーボネート前駆体と反応させることによって製造される、分岐していてもよい熱可塑性芳香族ポリカーボネート重合体又は共重合体が挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、界面法あるいは溶融法(エステル交換法)、固相重合法などのいずれの方法で製造しても良い。特に、溶融法により、末端OH基の濃度を調整したポリカーボネート樹脂が好ましく使用される。
【0011】
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルなどが挙げられ、好ましくはビスフェノールAである。
【0012】
分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどで示されるポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチンなどを前記芳香族ジヒドロキシ化合物の一部として用いればよい。その使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物に対し、0.01〜10モル%であり、好ましくは0.1〜2モル%である。
【0013】
芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量を調節するには、一価芳香族ヒドロキシ化合物を用いればよく、例えば、m−及p−メチルフェノール、m−及びp−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール及びp−長鎖アルキル置換フェノールなどが好ましく用いられる。
【0014】
本発明組成物に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂としては、2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、又は2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカーボネート共重合体が好ましい。また、芳香族ポリカーボネート樹脂として、2種以上の樹脂を混合して用いてもよい。
本発明組成物に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量で、16,000〜30,000であることが好ましく、更に好ましくは18,000〜26,000の範囲から選ばれる。なお、粘度平均分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測定された溶液粘度より求めた極限粘度から定法に従って計算することが出来る。
【0015】
本発明に使用される(b)成分は、ゴムの存在下、少なくともスチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリルを重合してなるゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体である。なお、本明細書では、かかる(b)成分を、「ゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体」と称することがある。また、必要により「ゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体」製造時には、スチレン系単量体、アクリロニトリル及び/又はメタアクリロニトリルからなる主成分に、他の共重合可能な単量体を併用して重合しても良い。
【0016】
(b)成分の原料であるスチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が使用され、好ましくはスチレンが挙げられる。(メタ)アクリロニトリルとしてはアクリロニトリル、メタクリロニトリルが挙げられる。他の共重合可能な単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、マレイミド、N−フェニルマレイミド等が挙げられ、好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。なお、本明細書においては、「(メタ)アクリロニトリル」はアクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリルを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及び/又はメタクリルを意味する。
【0017】
重合時に共存させるゴムとしては、好ましくはガラス転移温度が10℃以下のゴムである。ゴムの具体例としては、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン/プロピレンゴム、シリコンゴム等が挙げられ、好ましくは、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム等が挙げられる。
ジエン系ゴムとしては、例えば、ポリブタジエン、ブタジエン/スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン/(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体、ブタジエン/スチレン/(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体等が挙げられ、(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。ブタジエン/(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体又はブタジエン/スチレン/(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体における(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステルの割合は、ゴム重量の30重量%以下であることが好ましい。
【0018】
アクリル系ゴムとしては、例えば、アクリル酸アルキルエステルからの合成ゴムが挙げられる。エステルを形成するアルキル基の炭素数は好ましくは1〜8である。アクリル酸アルキルゴムの具体例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルヘキシル等が挙げられる。アクリル酸アルキルゴムには、任意に、架橋性のエチレン性不飽和単量体が用いられていてもよく、架橋剤としては、例えば、アルキレンジオール、ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、シアヌル酸トリアリル、(メタ)アクリル酸アリル、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。アクリル系ゴムとしては、更に、コアとして架橋ジエン系ゴムを有するコア−シェル型重合体が挙げられる。
【0019】
ゴムの存在下、スチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体をグラフト重合させる方法としては、特に限定されるものではないが、通常、乳化重合法或いは塊状重合法が採用される。本発明の(b)成分としては、何れの方法で製造したものをも使用することができる。
しかして、芳香族ポリカーボネート樹脂に配合した場合、(b−1)乳化重合法で製造されたゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体は、成形物の耐衝撃性を向上させるものの、流動性が不十分であり、一方、(b−2)塊状重合で製造されたゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体は、流動性の改良効果は大きいものの、成形物の面衝撃性が不十分となる傾向がある。本発明組成物の(b)成分としては、その目的に応じて、乳化重合法、塊状重合法の何れかを選んでも良く、或いは、それらを併用することにより、流動性と面衝撃性を兼ね備えたポリカーボネート樹脂組成物を得ることもできる。
【0020】
「ゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体」は、通常、ゴムに、少なくともスチレンと(メタ)アクリロニトリルからなる単量体の共重合物がグラフトしたグラフト共重合体の他、単量体のみが相互に共重合した共重合体を含有する混合物である。また、本発明組成物の(b)成分としては、このような「ゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体」に、要すれば、更に、スチレン/(メタ)アクリロニトリル共重合体を添加してもよい。その添加量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して5〜20重量部である。ゴムの存在下スチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリルとを重合したグラフト共重合体としては、例えば、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂等が挙げられ、スチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリルとの共重合体としては、例えば、AS樹脂等が挙げられる。
【0021】
本発明組成物中の(b)成分の含有量は、(a)芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し5〜40重量部である。(b)成分が5重量部未満であると得られる樹脂組成物の流動性が低下しやすく、40重量部を越えると耐熱性が低下しやすい。「ゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体」の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ましくは6〜35重量部であり、更に好ましくは10〜30重量部である。
【0022】
本発明に使用される(c)リン酸エステルオリゴマー系難燃剤は、好ましくは、下記の一般式(1)で表されるリン酸エステルオリゴマーの1種又は2種以上の混合物から選ばれる。
【0023】
【化2】
Figure 0004288344
【0024】
(式中、R、R、R及びRは、それぞれ、炭素数1〜6のアルキル基又はアルキル基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を示し、p、q、r及びsは、それぞれ0又は1であり、mは1から5の整数であり、Xはアリーレン基を示す。)。
【0025】
上記一般式(1)におけるR〜Rとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、ヘキシル等のアルキル基、フェニル、ナフチル、トリル、キシリル等のアルキル基で置換されていても良いアリール基が挙げられ、好ましくはアルキル基で置換されていても良いアリール基である。一般式(1)のリン系化合物は単一のリン酸エステルオリゴマーであっても良いし、mが異なる縮合燐酸エステルの混合物であっても良く、混合物の場合は、mはそれらの混合物の平均値となる。Xはアリーレン基を示し、例えばレゾルシノール、ハイドロキノン、ビスフェノールA等のジヒドロキシ芳香族化合物から誘導される基である。
【0026】
一般式(1)で表される燐酸エステルオリゴマーの具体例としては、ジヒドロキシ芳香族化合物としてビスフェノールを使用した、フェニル・ビスフェノール・ポリホスフェート、クレジル・ビスフェノール・ポリホスフェート、フェニル・クレジル・ビスフェノール・ポリホスフェート、キシリル・ビスフェノール・ポリホスフェート、フェニル-p-t-ブチルフェニル・ビスフェノール・ポリホスフェート、フェニル・イソプロピルフェニル・ビスフェノールポリホスフェート、クレジル・キシリル・ビスフェノール・ポリホスフェート、フェニル・イソプロピルフェニル・ジイソプロピルフェニル・ビスフェノールポリホスフェート等が挙げられる。特に好ましくは、フェニル・ビスフェノールポリホスフェートが挙げられる。ビスフェノールとしてはビスフェノールAが好ましい。
【0027】
本発明組成物中の(c)燐酸エステルオリゴマー系難燃剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、1〜40重量部である。燐酸エステルオリゴマー系難燃剤の含有量が1重量部未満であると難燃性が不十分であり、40重量部を越えると機械的物性が低下しやすい。燐酸エステルオリゴマー系難燃剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、好ましくは3〜30重量部、さらに好ましくは5〜25重量部である。
【0028】
本発明に使用される(d)ポリフルオロエチレンとしては、例えばフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。かかるポリテトラフルオロエチレンは、重合体中に容易に分散し、且つ重合体同士を結合して繊維状材料を作る傾向を示すものである。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンはASTM規格でタイプ3に分類される。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンとしては、例えば三井・デュポンフロロケミカル(株)より、テフロン(R)6J又はテフロン(R)30Jとして、あるいはダイキン工業(株)よりポリフロンとして市販されている。
【0029】
本発明組成物中の(d)ポリフルオロエチレンの含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、0.01〜5重量部である。ポリフルオロエチレンが0.01重量部未満の場合は難燃性が不十分であり、5重量部を越えると成形品外観の低下が起こり好ましくない。(d)ポリフルオロエチレンの含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、好ましくは、0.02〜4重量部、さらに好ましくは0.03〜3重量部である。
【0030】
本発明組成物は、上記(a)〜(d)を配合した組成物に(e)成分として、特定の粒径を有し、特定量のAl、Fe成分を含有するタルクを特定量配合することに特徴を有する。すなわち、本発明で使用される(e)タルクは、レーザー回折法で測定された数平均粒子径が9.0μm以下のものである。タルクの数平均粒子径は、より好ましくは7μm以下である。タルクの数平均粒子径が9.0μmを越えると、成形物の外観が不良となり、また、組成物の耐衝撃性も低下する。
なお、前記特許文献3〜特許文献6にも、PC/ABS/リン酸エステル系難燃剤/タルク/ポリテトラフルオロエチレンを配合した組成物に使用されるタルクの好ましい粒径が記載されているが、これらの明細書では、粒度分布の測定法が全く記載されていない。しかして、粉粒体の粒径分布の測定法には、例えば、光散乱法、沈降速度法、X−線回折法、レーザー回折法等種々の方法が知られており、その測定法の差により、又個数分布、重量分布、体積分布等の測定原理の差によって、得られる粒度分布の数値が大きく相違する。例えば、同じタルクのサンプルにつき、遠心沈降法で測定すると、レーザー回折法により測定した場合の約1/2の平均粒径となることがある。従って、前記特許文献の発明では如何なる粒径のタルクの使用を提案しているのか全く不明である。
【0031】
さらに、本発明組成物に使用される(e)タルクは、不純物として含有される鉄(Fe)分及びアルミニウム(Al)分が、それぞれFe及びAlとして、0.5重量%以下であることが必要で、より好ましくはFeは、Feとして0.2重量%以下であり、AlはAlとして0.15重量%である。タルク中のFe分及びAl分が、0.5重量%を超えると、組成物の耐衝撃性の低下が著しく、更に色相の悪化(黄味、黒味の増加)や、難燃性が低下する傾向があり好ましくない。さらに、本発明組成物に使用される(e)タルクは、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン、またはγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のビニルシラン等一般的な表面処理剤で表面処理して使用してもよいが、耐衝撃性の改良という観点からは、無処理のタルクを使用することが好ましい。本発明組成物中の(e)タルクの含有量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、0.1〜15重量部、好ましくは、0.1〜10重量部である。(e)タルクの量が上記範囲より多いと、耐衝撃性の低下を招くので好ましくない。
【0032】
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、上記(a)〜(e)成分の他、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の安定剤、顔料、染料、滑剤、その他難燃剤、離型剤、摺動性改良剤等の添加剤、ガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維等の強化充填材あるいはチタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム等のウィスカーを添加配合することができる。本発明組成物に併用可能なその他難燃剤としては、有機スルホン酸金属塩(例えば特開昭50−98544等)、シリコーン系難燃剤(例えば特開平10−139964)、金属塩系難燃剤(例えば特開平11−217194)などが挙げられる。
【0033】
本発明のポリカーボネート樹脂組成物においては、必要に応じ、(a)芳香族ポリカーボネート樹脂及び(b)「ゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体」以外に、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂を配合することができる。これらの熱可塑性樹脂の配合量は、(a)成分及び(b)成分の合計量100重量部に対し、好ましくは40重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。
成形機や金型の腐食問題や廃棄時の環境汚染問題等の点より、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、可及的に非ハロゲンの樹脂組成物であることが好ましく、本発明の組成物において配合される上記各成分は、それぞれハロゲン不含であること、あるいはハロゲン含有量が少ないことが好ましい。
【0034】
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は特に限定されるものではなく、この種組成物の製法として公知の方法と手段を使用することができる。例えば、液状の難燃剤を用いる場合、予め難燃剤を除く各成分を押出機中で混練し、液状難燃剤を押出機の途中から混練する方法が好ましい。例えば、二軸押出機を使用する場合について説明すると、液状難燃剤を除く組成物成分を予めブレンドし、二軸押出機のメインホッパーより定量供給し、メインホッパーに近いブロック(例えば、メインホッパーをC1とした場合に、C2からC4の位置)より液状難燃剤を組成比に合わせて定量供給し、溶融混練することで製造される。また、難燃剤が固体粉末状であれば、例えば芳香族ポリカーボネート樹脂、「ゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体」、燐酸エステルオリゴマー系難燃剤、ポリテトラフルオロエチレン、タルクを一括溶融混練する方法、芳香族ポリカーボネート樹脂と燐酸エステルオリゴマー系難燃剤をあらかじめ混練後、「スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体」及びポリテトラフルオロエチレン、タルクを配合し溶融混練する方法などが挙げられる。
【0035】
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の成形加工方法は、特に限定されるものではなく、ポリカーボネート樹脂の成形に一般に使用されている成形法、例えば射出成形、中空成形、押出成形、プレス成形などの方法が適用される。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、薄肉流動性、難燃性及び表面外観に優れ、面衝撃性が改善された成形物を得ることが出来るので、各種の薄肉成形品の材料として好適であり、特に、ノートブック型パソコンあるいは携帯端末などのハウジングなどの用途に好適である。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において使用した原材料及び得られた組成物の物性評価の試験方法は以下の通りである。
【0037】
<原材料>
(1)ポリカーボネート樹脂(PC):ポリ−4,4−イソプロピリデンジフェニルカーボネート、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名「ユーピロンS−1000」、粘度平均分子量25000。
(2)ABS樹脂−1:乳化重合ABS樹脂、テクノポリマー(株)製、商品名「DP−611」。
(3)ABS樹脂−2:塊状重合ABS樹脂、日本A&L(株)製、商品名「AT−08」。
(4)難燃剤:旭電化工業(株)製、縮合燐酸エステルFP−700、(一般式(1)において、XがビスフェノールA残基、R、R、R及びRがフェニル基、p、q、r及びsが1、mが1.08に相当)。
(5)ポリテトラフルオロエチレン:ダイキン(株)製、商品名「ポリフロンF−201L」。
【0038】
(6)タルク:下表に示す物性を有する7種のタルク。
【0039】
【表1】
Figure 0004288344
【0040】
*1:タルクの粒径は、レーザー回折法により以下の条件で測定し、得られたメディアン径(数平均粒子径)を示した。
測定機器;島津製作所(株)製SALD2000J
屈折率;1.70−0.2i
測定粒子範囲;0.1〜100μm
*2:蛍光X線分析装置 島津製作所 XRF−1500により測定、検出された元素の量から該当する酸化物量に換算し,重量%で表示した。
*3:エポキシシランにより表面処理。
*4:塩酸及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランにより表面処理。
【0041】
(7)添加剤:安定剤としてアデカスタブ2112[旭電化工業(株)製、トリス(2,4−ジ−ターシャリブチル)ホスファイト]]0.03重量部、イルガノックス1076[チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、オクタデシル-3−(3,5−ジターシャリブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]]0.05重量部、ベヘニルベヘネート0.3重量部を各組成物に添加した。(添加量は何れも、ポリカーボネート樹脂及びABS樹脂の合計100重量部に対する添加量である。)。
(8)エラストマー:三菱レイヨン(株)製、シリコーンアクリルコアシェルエラストマー、商品名「メタブレンS−2001」。
【0042】
<試験方法>
(1)燃焼性:0.8mm厚みのUL94の規格の試験片により垂直燃焼試験を行い、評価した。
(2)衝撃強度:ASTM D256に従い、3.2mmのアイゾット衝撃試験片を成形し、その後0.25Rのノッチを切削し評価を行った。
(3)デュポン衝撃試験:150×150×1.5mmの成形品を使用し、1kg、先端Rが10mmのダートを使用し、1mmの高さから落下させて評価を行い、板が破壊されて貫通しない場合を「〇」、破壊されて貫通した場合を「×」とした。
(4)外観:150×150×1.5mmの成形品を使用し、目視により外観を判定し、下記基準で評価した。
○:良好な外観 △:やや不良(光沢むら等)。
(5)色相:日本電色工業(株) 分光式色彩計SE2000にて、L、a、b、YI値を測定した。
【0043】
実施例1
ポリカーボネート樹脂100重量部に、9.3重量部のABS樹脂−1、15.8重量部のABS樹脂−2、及び0.61重量部のポリテトラフルオロエチレン、5.3重量部のタルク−1を配合し、タンブラーにて20分混合後、30mmの二軸押出機(日本製鋼所製、TEX30 L/D=42)に供給した。次いで、難燃剤の添加量がポリカーボネート樹脂100重量部に対して21.4重量部となる様に、C3ブロック(主供給口から近い位置)の位置から難燃剤を液注し、シリンダー温度240℃でペレット化した。このペレットを用い、射出成形機にて、シリンダー温度250℃で0.8mm厚みの燃焼試験片を成形し、難燃性を評価した。さらに、シリンダー温度240℃にて、アイゾット衝撃試験片を成形し、その後0.25Rのノッチをノッチングマシンで切削し、アイゾット衝撃試験機にて評価を行った。更にシリンダー温度260℃にて、150×150×1.5mm成形品を成形し、その成形品を使用し、デュポン衝撃試験及び外観評価を行った。評価結果を表−1に示した。
【0044】
実施例2〜4及び比較例1〜6
表−1又は表−2に示す成分を用い、実施例1と同様の方法でペレットを製造し、同様の方法で評価を行った。評価結果を表−1及び表−2に示した。
【0045】
比較例7
難燃剤としてトリフェニルホスフェートを用いる以外は比較例1と同様の成分を用い、同様の方法でペレットを製造し、同様の方法で評価を行った。試験片の成形時、難燃剤が滲み出し金型を汚染した。結果を表−2に示した。
【表2】
Figure 0004288344
【0046】
【表3】
Figure 0004288344
【0047】
【表4】
Figure 0004288344
【0048】
表−1及び表−2から明らかな様に、本発明によりレーザー回折法により測定された数平均粒子径が9.0μm以下、Fe及びAl含量が0.5重量%以下のタルクを使用した実施例の樹脂組成物から得られる成形品はいずれも良好な外観を有す。特に表面処理を施さないタルクを用いた実施例1及び2の成形品は、アイゾット衝撃強度及びデュポン衝撃性が良好で、色相についてもYIの値が小さく黄味が低いことが明らかで、色相及び物性の良好な組成物が得られることが確認された。これらの組成物は、0.8mm厚みでUL―94規格のV−0を達成しており、ノートブック型パソコン或いは携帯端末のハウジング用途に適した樹脂組成物である。一方、Fe及びAlの成分量がそれぞれ0.5重量%を超えるタルクを用いた比較例1では、難燃性,耐衝撃性、色相のいずれも低下している。数平均粒子径が9.0μmを超えるタルクを用いた比較例2の組成物は成形体の外観が不良で、タルク中のFe及びAlの成分量がそれぞれ0.5%以下であるにも拘わらず、耐衝撃性が不良である。さらに、タルク中のFe23量は0.5%を下回っているもののAl23成分量が1.18%と0.5%を大きく上回っている比較例3の組成物、及びこのタルクを塩酸及びシランカップリング剤で処理して用いた比較例4の組成物は、何れも衝撃強度が不十分で、難燃性も低下している。
【0049】
実施例1で用いたのと同じタルクであっても、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、タルクを16.3重量部と多量に添加した比較例5の組成物は、衝撃強度が大きく低下し、耐衝撃性が不十分であった。又、タルク−4を使用して衝撃強度の低下した材料にエラストマーを添加した比較例6の組成物は、衝撃強度は改良されるものの、燃焼性はV−2と更に低下した。
一方、難燃剤としてモノリン酸エステルを使用した比較例7の組成物は、比較例1と同じタルクを同量使用しているにも拘わらず、耐衝撃性、難燃性、成形品外観は何れも、実施例の組成物と同等であり、モノリン酸エステルを使用する場合はタルク中のFe、Al含量は余り影響ないと考えられる。但し、モノリン酸エステルを使用する場合は、特開平2−115262に開示されている様に、成形時に難燃剤の滲みだしがあり、金型汚染を招くと共に長時間連続成形する場合は、成形品外観にも悪影響を及ぼすと考えられる。
【0050】
【発明の効果】
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、特に厚さが0.8mmの成形品の難燃性に優れ、且つ、耐衝撃性と加工性に優れており、電気・電子機器分野や精密機械分野における大型成形品や薄肉成形品などの製造用材料として有用である。特に、ノートブックパソコンあるいは、携帯用端末等のハウジング製造用材料として有用である。

Claims (6)

  1. (a)芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に、(b)ゴムの存在下少なくともスチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリルとを重合してなるゴム変性スチレン/(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体5〜40重量部、(c)リン酸エステルオリゴマー系難燃剤1〜40重量部、(d)ポリフルオロエチレン0.01〜5重量部、及び(e)レーザー回析法で測定した数平均粒子径が9.0μm以下で、且つ、タルク中のFe成分及びAl成分の含有量がそれぞれFe、Alとして0.5重量%以下であり、表面処理されていないタルク0.1〜15重量部を配合してなるポリカーボネート樹脂組成物。
  2. (b)成分が、(b−1)ゴムの存在下少なくともスチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリルとを乳化重合してなるゴム変性スチレン(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体と、(b−2)ゴムの存在下少なくともスチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリルとを塊状重合してなるゴム変性スチレン(メタ)アクリロニトリル系グラフト共重合体を含有するものである、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. (c)成分のリン酸エステルオリゴマー系難燃剤が、下記の一般式(1)で表されるリン酸エステルオリゴマーの1種又は2種以上の混合物である、請求項1又は請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0004288344
    {(1)式において、R、R、R及びRは、それぞれ、炭素数1〜6のアルキル基、又はアルキル基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を示し、p、q、r、及びsは、それぞれ0または1であり、mは1〜5の整数であり、xはアリーレン基を示す。}
  4. (c)成分のリン酸エステルオリゴマー系難燃剤が、上記一般式(1)におけるxが、ビスフェノール−A残基であるリン酸エステルオリゴマーの1種又は2種以上の混合物である、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  5. (d)成分のタルク中のAl成分の含有量が、Alとして0.15重量%以下である、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
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