JP2008045043A - 非焼成色鉛筆芯 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非焼成色鉛筆芯に用いるワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物を含有することを特徴とする非焼成色鉛筆芯。
【選択図】なし
Description
しかしながら、低融点のワックス類を増量したり、水溶性樹脂を減量すれば、軟らかく着色性の良い芯が得られるが、その結果、描画時及び芯の切削時に折れやすく、実用に供さないものとなる点に課題がある。
(1) ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物を含有することを特徴とする非焼成色鉛筆芯。
(2) 少なくとも水溶性樹脂、着色材、体質材を含有する上記(1)記載の非焼成色鉛筆芯。
(3) 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の含有比率が、重量比で25:1〜1:2の範囲にある上記(1)又は(2)記載の非焼成色鉛筆芯。
(4) 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
(5) 更に、ワックス類として、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有する上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
(6) 融点62℃以下のパラフィンワックスと、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスの含有比率が、重量比で5:1〜1:2の範囲にある上記(5)に記載の非焼成色鉛筆芯。
(7) 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物と、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種との合計量のうち、上記融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物の含有割合が15重量%以上である上記(5)又は(6)に記載の非焼成色鉛筆芯。
(8) 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、及び、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である上記(1)〜(3)及び(5)〜(7)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
(9) 炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量が、非焼成色鉛筆芯全量に対して、1.5重量%以下である上記(1)〜(8)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
(10) 筆記描線が、油絵用オイルに溶解する上記(1)〜(9)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
本発明の非焼成色鉛筆芯は、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジンのグリセリンエステル等ロジン変性物の混合物を含有することを特徴とするものである。
具体的に用いることができるグリセリン脂肪酸エステルとしては、融点65℃以下であれば、ミリスチン酸グリセリド、パルミチン酸グリセリド、ステアリン酸グリセリド、オレイン酸グリセリド等を用いることができ、また、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドのいずれも用いることができる。
また、用いることができるグリセリン脂肪酸エステルとしては、上記化成品以外のものとしては、例えば、グリセリン脂肪酸エステルを主成分(90重量%以上、以下同様)とする、ハゼロウ、ウルシロウ等のモクロウ類、ヤマハゼロウ、ヤマウルシロウ等のスマックワックス類等の天然物のいずれも用いることができる。
具体的に用いることができるペンタエリスリトール脂肪酸エステルとしては、融点65℃以下であれば、ミリスチン酸ペンタエリスリット、パルミチン酸ペンタエリスリット、ステアリン酸ペンタエリスリット、オレイン酸ペンタエリスリット等を用いることができ、また、モノペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、トリペンタエリスリット、テトラペンタエリスリットのいずれも用いることができる。
これらの本発明に用いるグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルは、化成品、天然物を区別することなく、単独で又は2種以上混合して用いることも可能であり、目的とする非焼成色鉛筆芯の着色性、硬さによって適宜選択される。
これらのロジン、ロジン変性物は、化成品、天然物を区別することなく、単独で又は2種以上混合して用いることも可能であり、目的とする非焼成色鉛筆芯の着色性、硬さによって適宜選択される。
更には、ロジン、ロジンのグリセリンエステル等のロジン変性物は、テレビン油等の油絵用オイルに良好に溶解するため、得られる色鉛筆芯の溶解性向上にも効果的である。
この比率が25:1よりロジン等の含有量が少ないと、得られる芯体が脆く、一方、1:2より多いと、芯が硬く、着色性が不十分である。
ところで、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合は、事前に溶融混合することも可能であるし、色鉛筆芯製造工程において、他配合物とミキサー中等で混合することも可能で、その製造方法については、特に限定されない。
『脂肪酸と高級一価又は二価のアルコール』と定義されるほとんどのものが、融点65℃を越え、また、常温ではテレビン油等に対する溶解性が悪く、ロジン、ロジンのグリセリンエステル等ロジン変性物との相溶性も劣る。
これに対して、本発明に用いる、三価(グリセリン)、あるいは四価(ペンタエリスリトール)のアルコールと脂肪酸のエステルは、テレビン油等の溶解性が良く、ロジン、ロジンのグリセリンエステル等ロジン変性物との相溶性も良い。
以上より、本発明では、明確に区別するため、『脂肪酸と高級一価又は二価のアルコール』を「ワックス」といい、『融点が100℃以下で、常温で固体、かつ、溶融粘度が低いもの』を「ワックス類」として定義し、記載するものである。
本発明において、用いるペトロラタムとしては、ワセリン等、一般的に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用でき、また、用いるマイクロクリスタリンワックスとしては、一般的に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
この比率が5:1を越えると、パラフィンワックス特有の脆い芯体となり、一方、1:2を下回ると、ベタついた書き味となる。
ところで、融点62℃以下のパラフィンワックスと、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスの混合は、事前に溶融混合することも可能であるし、色鉛筆芯製造工程において、他配合物とミキサー中等で混合することも可能で、その製造方法については特に限定されない。
なお、ミツロウの主成分は、化学的にはワックス『脂肪酸と高級一価又は二価のアルコール』に分類されるが、テレビン油等の油絵用オイルに対する溶解性は良好である。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、従来公知のカルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス等のワックス類も、目的とする非焼成色鉛筆芯の着色性、硬さによって適宜選択し、適宜量含有することができる。
用いるワックス類の合計含有量は、非焼成色鉛筆芯全量に対して、好ましくは、15〜45重量%とすることが望ましい。
用いる水溶性樹脂の含有量は、非焼成色鉛筆芯全量に対して、好ましくは、1〜15重量%とすることが望ましい。
また、テレビン油等に対する溶解性を向上する目的で、従来公知の染料を着色材として用いることも可能である。
用いる着色材の含有量は、非焼成色鉛筆芯全量に対して、好ましくは、0〜45重量%とすることが望ましい。
用いる体質材の含有量は、上記ワックス類、水溶性樹脂、着色材などの残部となる。
これに対して、本発明の非焼成色鉛筆芯では、軟らかく着色性が折れにくく、また、色によりテレビン油等に対する溶解性の差が少なく、かつ非常に良好な芯となった。従来の非焼成色鉛筆芯の如く、硬く、着色性が劣ると、油で溶かしても、淡い水彩調の絵しか得られないが、本発明の非焼成色鉛筆芯は、油絵用キャンバスにも濃厚に描画可能で、更にテレピン油等の油絵用オイルに対して溶解性に極めて優れるため、油絵調の描画が可能となる。
例えば、本発明の非焼成色鉛筆芯では、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物を含有するものであれば、非焼成色鉛筆芯の製造方法、その外観形状等は特に限定されるものではない。
ウルシロウ(融点52℃) 15重量%
ロジン 8重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 5重量%
タルク 54重量%
二酸化チタン 10重量%
ジスアゾイエローAAA 4重量%
フタロシアニンブルー 4重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成緑色鉛筆芯を得た。
ステアリン酸グリセリド(融点61℃) 11重量%
ロジンエステル 3重量%
パラフィンワックス125F(融点52℃) 6重量%
ペトロラタム 4重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 4重量%
カオリン 57重量%
沈降性硫酸バリウム 5重量%
パーマネントレッド 10重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成赤色鉛筆芯を得た。
ウルシロウ(融点52℃) 15重量%
アビチエン酸(融点175℃) 1重量%
パラフィンワックス135F(融点57℃) 5重量%
マイクロクリスタリンワックス 3重量%
トラガカントガム 5重量%
タルク 53重量%
二酸化チタン 10重量%
弁柄 8重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物を縦型油圧式押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成茶色鉛筆芯を得た。
ハゼロウ(融点52℃) 10重量%
ヒマシ硬化油(融点80℃) 6重量%
ロジンエステル 2重量%
ミツロウ 9重量%
トラガカントガム 4重量%
タルク 32重量%
カオリン 25重量%
カーボンブラック 12重量%
上記配合組成物〔ハゼロウ及びヒマシ硬化油の融点(加重平均値)は63℃〕に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成黒色鉛筆芯を得た。
ステアリン酸グリセリド(融点61℃) 17重量%
ロジンエステル 4重量%
ライスワックス 3重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 4重量%
カオリン 57重量%
沈降性硫酸バリウム 5重量%
二酸化チタン 5重量%
ピラゾロンオレンジ 5重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成橙色鉛筆芯を得た。
ヤマウルシロウ(融点50℃) 7重量%
ロジン 2重量%
パラフィンワックス140F(融点60℃) 5重量%
マイクロクリスタリンワックス 3重量%
ミツロウ 8重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 5重量%
タルク 62重量%
二酸化チタン 5重量%
紫色ファナルカラー 3重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物を縦型油圧式押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成紫色鉛筆芯を得た。
ハゼロウ(融点52℃) 5重量%
ロジンエステル 2重量%
ミツロウ 8重量%
パラフィンワックス130F(融点54℃) 7重量%
マイクロクリスタリンワックス 3重量%
ライスワックス 2重量%
トラガカントガム 4重量%
タルク 51重量%
沈降性硫酸バリウム 8重量%
ボルドー10B 10重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成赤紫色鉛筆芯を得た。
ウルシロウ(融点52℃) 23重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 5重量%
タルク 54重量%
二酸化チタン 10重量%
ジスアゾイエローAAA 4重量%
フタロシアニンブルー 4重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成緑色鉛筆芯を得た。
ステアリン酸グリセリド(融点61℃) 14重量%
パラフィンワックス125F(融点52℃) 10重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 4重量%
カオリン 57重量%
沈降性硫酸バリウム 5重量%
パーマネントレッド 10重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成赤色鉛筆芯を得た。
パラフィンワックス135F(融点57℃) 15重量%
マイクロクリスタリンワックス 9重量%
トラガカントガム 5重量%
タルク 53重量%
二酸化チタン 10重量%
弁柄 8重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物を縦型油圧式押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成茶色鉛筆芯を得た。
ヒマシ硬化油(融点80℃) 16重量%
ロジンエステル 2重量%
ミツロウ 9重量%
トラガカントガム 4重量%
タルク 32重量%
カオリン 25重量%
カーボンブラック 12重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成黒色鉛筆芯を得た。
先端径φ1.5、描画角度75°、荷重3N、描画距離6mで描画した部分の濃度を目視で下記評価基準(5段階)で評価した。それぞれ、色が異なるため、濃度数値での評価はしなかった。
評価基準:
◎:着色性が非常に良い。
○:着色性が良い。
△:やや着色性が悪い。
△△:着色性が悪い。
×:着色性が非常に悪い。
鉛筆を100〜120本削った後のポケットシャープナーで、実施例、比較例とも各10本削り、芯が折れた本数を確認した。
油絵キャンバスに荷重3Nにて、3cm四方縦横に塗りつぶした面を、テレビン油を含んだ筆でなぞり、溶解度合いを目視で下記評価基準(5段階)で評価した。
評価基準:
◎:溶解性が非常に良い。
○:溶解性が良い。
△:やや溶解性が悪い。
△△:溶解性が悪い。
×:溶解性が非常に悪い。
画用紙に荷重3Nにて、3cm四方縦横に塗りつぶしたサンプルを温度35℃、湿度65%の恒温槽に1ヵ月放置し、塗りつぶし直後と恒温槽放置後のサンプルを目視で比較し、下記評価基準(5段階)で評価した。
評価基準:
◎:ブルーミングが全くない。
○:ブルーミングがない。
△:ややブルーミングがある。
△△:ブルーミングがある。
×:最もブルーミングしている。
得られた非焼成色鉛筆芯をベンゼンに溶解し、GC−MS(ヒューレット パッカード社製)にて、炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量を測定した。
これに対して、比較例1は、ウルシロウのみでロジン等が配合されていないため、切削時に折れやすく、また、ブルーミングが著しかった。また、比較例2は、パラフィンワックスがペトロラタム、あるいはマイクロクリスタリンワックスと混合されておらず、切削時に折れやすかった。
比較例3は、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルが全く含有されておらず、着色性が著しく悪く、折れやすかった。更に、比較例4は、グリセリン脂肪酸エステルの融点80℃と高いため、着色性が悪かった。
従って、本発明では、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、または、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物と、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有することにより、滑らかな書き味を有し、格段に優れた着色性を有する軟質色芯でありながら、優れた曲げ強度、先端強度等の機械的強度、及び切削時に折れにくく、しかも、描線がテレビン油等の油絵用オイルに溶解可能で、油絵調の描画が可能であり、更には、軟質色芯に発生しやすい、芯表面及び描画面のブルーミングが発生しにくい非焼成色鉛筆芯が得られることが判った。
Claims (10)
- ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物を含有することを特徴とする非焼成色鉛筆芯。
- 少なくとも水溶性樹脂、着色材、体質材を含有する請求項1記載の非焼成色鉛筆芯。
- 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の含有比率が、重量比で25:1〜1:2の範囲にある請求項1又は2記載の非焼成色鉛筆芯。
- 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である請求項1〜3の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
- 更に、ワックス類として、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有する請求項1〜3の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
- 融点62℃以下のパラフィンワックスと、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスの含有比率が、重量比で5:1〜1:2の範囲にある請求項5に記載の非焼成色鉛筆芯。
- 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物と、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種との合計量のうち、上記融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物の含有割合が15重量%以上である請求項5又は6に記載の非焼成色鉛筆芯。
- 融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、及び、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である請求項1〜3及び5〜7の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
- 炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量が、非焼成色鉛筆芯全量に対して、1.5重量%以下である請求項1〜8の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
- 筆記描線が、油絵用オイルに溶解する請求項1〜9の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
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