JP2015209505A - 固形描画材 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常の上質紙、画用紙、コピー用紙等の紙類はもちろん、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面はもとより、眉、唇、皮膚等にも滑らかに、濃く、かつ細かく描画することが可能で、かつ、前記非吸収面に描画した場合は、布、ティッシュペーパー等紙類、ホワイトボード消去具等で容易に消去できる固形描画材を提供する。【解決手段】少なくとも、樹脂と、ワックス類と、顔料と、体質材とを含む固形描画材であって、さらに、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含有すると共に、上記樹脂が、ロジン及びその変成物、テルペン樹脂及びその変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂及びその誘導体、クマロン・インデン樹脂及びその誘導体、イソプレン系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする固形描画材。【選択図】なし

Description

本発明は、主として、芯を木軸に装填した木軸色鉛筆、芯を紙または鉛筆用削り器で切削可能なシートで巻いた鉛筆またはクレヨン、鉛筆用削り器で切削可能な外層容器に芯材を装填した鉛筆またはクレヨン、あるいは単純に芯のみで構成される固形描画材に関する。その中でも、通常の上質紙、画用紙、コピー用紙等の紙類はもちろん、特に、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面はもとより、眉、唇、皮膚等にも滑らかに、濃く、かつ細かく描画することが可能で、かつ、前記非吸収面に描画した場合は、布、ティッシュペーパー等紙類、ホワイトボード消去具等で容易に消去することができる固形描画材に関する。
従来の固形描画材は、少なくともワックス、顔料、体質材からなる配合物に、必要に応じて、鉱物油等のオイル、樹脂等を添加して、硬さなどを調整している。
例えば、1)顔料と、成型用樹脂と、ワックスと、増量剤と、描画材全量に対して0.1〜20重量%のテルペン樹脂及び/又はテルペン樹脂誘導体とより少なくともなることを特徴とする固形描画材(例えば、特許文献1参照)、2)顔料と、オレフィン系樹脂と、ワックスと、脂肪酸アミドと、ロジン、エステルガム、クマロン樹脂及びアルキッド樹脂から選ばれる樹脂の1種又は2種以上とより少なくともなる固形描画材(例えば、特許文献2参照)、3)蛍光顔料、ワックス類、常温で固体である脂肪酸及びガードナー値4以下の粘着性樹脂からなる蛍光描画材(例えば、特許文献3参照)、4)着色材と、ポリブテンと、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、非結晶ポリプロピレン、エチレン−極性モノマー共重合体、ポリエチレン、ポリイソブチレン、非晶性ポリα−オレフィンから選ばれる1種若しくは2種以上からなる混合物とを少なくとも含有する固形描画材(例えば、特許文献4参照)、5)少なくとも着色材と形成材と油材とから成る固形描画材において、前記油材として中鎖脂肪酸トリグリセリドを用いることを特徴とする固形画材(例えば、特許文献5参照)などが知られている。
しかしながら、これらの文献1〜5に記載の固形描画材は、軟質化のため、液体であるオイル量を増量すると、強度が低く折れやすいため、細く成形したり、先端を尖らせて切削することができず、細かい描画が困難である。また、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画する場合、表面で滑ってしまい、軟らかい割りに濃く描画することができない点などに課題がある。
一方、強度を強くするため、樹脂量を増量すると、細く成形することはできても硬いため、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画することができない点などに課題がある。
ところで、近年、特定の樹脂成分と有機溶剤、ゲル化剤、着色剤を混合し、平滑面に対する着色性を改良した固形描画材(例えば、特許文献6参照)知られているが、液体を含むため依然強度的に不十分であり、細く成形したり、先端を尖らせて切削することができず、また、有機溶剤の沸点が低いと揮発防止の外層容器も必要となり、使い勝手が悪い点などに課題がある。
また、本出願人は、特定の樹脂成分、ワックス成分、顔料、二酸化チタン及び体質材を含有する固形描画材において、上記特定の樹脂成分とワックス成分を特定比率で混合して上記課題を解決してなる固形描画材(例えば、特許文献7参照)を提案しているが、実用強度を維持するため低融点配合物または液体オイルの含有量に若干の制限が有り、さらに濃い描線を求められる場合に限界があるなど、更なる改良が切望されている。
特開昭62−62873号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平3−221574号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平6−313146号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2006−206734号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2007−119516号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2008−19326号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2012−52109号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、十分な強度、滑らかな書き味を有し、特にアート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に対しても格段に濃く描画可能で、更に詳しくは透明プラスチック、ガラス等透明な板面はもとより、眉、唇、皮膚等にも滑らかに、濃く、細くかつ細かく描画することが可能で、かつ、前記非吸収面に描画した場合は、布、ティッシュペーパー等紙類、ホワイトボード消去具等で容易に消去できる固形描画材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等を解決するために、鋭意研究を行った結果、少なくとも樹脂、ワックス類、顔料、体質材からなる固形描画材において、さらに、特定の二塩基酸及びその誘導体などを含有することで、上記目的の固形描画材が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(7)に存する。
(1) 少なくとも、樹脂と、ワックス類と、顔料と、体質材とを含む固形描画材であって、さらに、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含有すると共に、上記樹脂が、ロジン及びその変成物、テルペン樹脂及びその変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂及びその誘導体、クマロン・インデン樹脂及びその誘導体、イソプレンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする固形描画材。
(2) 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体が下記式(I)で示される二塩基酸及びその誘導体であることを特徴とする上記(1)記載の固形描画材。
[化1]
OOC−R−COOR ………(I)
〔上記式(I)中のRは炭素数12〜28の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基であり、R及びRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルカリ金属、アミン塩、エポキシ基、フェニル基、グリセリンである。〕
(3) 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体が炭素数12〜30の長鎖二塩基酸ジクリシジルエステルであることを特徴とする上記(1)記載の固形描画材。
(4) 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体の融点が70℃以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の固形描画材。
(5) 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体の含有量が、固形描画材全量に対して、1〜12質量%の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の固形描画材。
(6) 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種(A)と、固形描画材に含有される全ワックス類(B)との質量比(A):(B)が、2:100〜20:100の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の固形描画材。
(7) 顔料として、二酸化チタンの含有量が、固形描画材全量に対して、5質量%以上であることを特徴とする上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の固形描画材。
本発明によれば、滑らかな書き味を有し、特に、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面はもとより、眉、唇、皮膚等にも滑らかに、濃く、細くかつ細かく描画することが可能で、かつ、前記非吸収面に描画した場合は、布、ティッシュペーパー等紙類、ホワイトボード消去具等で容易に消去できる固形描画材が提供される。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明の固形描画材は、少なくとも、樹脂と、ワックス類と、顔料と、体質材とを含む固形描画材であって、さらに、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含有すると共に、上記樹脂が、ロジン及びその変成物、テルペン樹脂及びその変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂及びその誘導体、クマロン・インデン樹脂及びその誘導体、イソプレン系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
本発明に用いる炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種は、平滑面にも滑らかに描画でき、かつ、十分な強度を発揮せしめる成分となるものであり、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体の範疇に含まれるものであれば、特に制限なく、いずれも使用できる。
用いることができる炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体としては、例えば、下記式(I)で示される二塩基酸及びその誘導体、炭素数12〜30の長鎖二塩基酸ジクリシジルエステルなどが挙げられる。
[化2]
OOC−R−COOR ………(I)
〔上記式(I)中のRは炭素数12〜28の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基であり、R及びRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルカリ金属、アミン塩、エポキシ基、フェニル基、グリセリンである。〕
上記式(I)中、Rは炭素数10〜28、好ましくは、14〜24の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基である。分岐鎖を有する場合、分岐鎖は炭素数1〜8のアルキル基(メチル基、エチル基など)、置換あるいは未置換のアリール基、エポキシ基、グリセリンが好ましい。
直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基では、「−(CH10−」〜「−(CH28−」までの直鎖状の各種、分岐鎖状の場合は「−CH〔(A)m〕−(CH)n−CH〔(B)m〕−」(式中、A,Bは同一又は異なるアルキル基、2m+nは炭素数10〜28)、「−(CH)x−CH〔(A)m〕−(CH)n−CH〔(B)m〕−(CH)y−」(式中、A,Bは同一又は異なるアルキル基、2m+n+x+yは炭素数10〜28)などが挙げられ、直鎖状のアルケニレン基としては、「−(CH)x−C=(CH)y−C=C−(CH)z−」(式中、x+y+zは炭素数10〜28)、分岐鎖状の場合は「−(CH)x−C〔(A)m〕=CH−(CH)y−CH=C〔(A)m〕−(CH)z−」(式中、A,Bは同一又は異なるアルキル基、2m+x+y+zは炭素数10〜28)などが挙げられる。
また、式(I)中、R及びRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜
8のアルキル基、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)などのアルカリ金属、アンモニウム塩、アルキルアミン塩、四級アンモニウム塩、アルカノールアミン塩などのアミン塩、エポキシ基、フェニル基、グリセリンなどが挙げられる。
上記式(I)で示される二塩基酸及びその誘導体は、既知であり、その製造方法も知られており、各種製造法により得たものを用いることができ、また、市販品があれば、市販品を用いることができる。
本発明に用いることができる上記式(I)で示される二塩基酸及びその誘導体としては、例えば、ドデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸、オクタコサン二酸、エイコサン二酸ジメチル、8−エチルオクタデカン二酸、8,13−ジメチルエイコサン二酸、8,12−エイコサジエン二酸ジメチル、8,13−ジメチル−8,12−エイコサジエン二酸ビス(オキシラニルメチル)エステル、日本酸グリセリドなどの少なくとも1種(各単独、または2種以上の混合物)が挙げられ、特に好ましくは、8−エチルオクタデカン二酸、8,12−エイコサジエン二酸ジメチル、日本酸グリセリドである。なお、日本酸は炭素数20(C20)、22(C22)の二塩基酸(混合物)であり、日本酸グリセリドは2分子のグリセリンに二塩基酸が橋かけ的に結合した二分子型グリセリドであり、その合成法などは既知である。
本発明に用いる長鎖二塩基酸ジグリシジルエステルは、主鎖が炭素数12〜30、好ましくは、炭素数14〜24の長鎖脂肪族二塩基酸のジグリシジルエステルであることが望ましく、炭素数16〜22の長鎖脂肪族二塩基酸のジグリシジルエステルであることがさらに好ましい。
脂肪族二塩基酸は、飽和脂肪族二塩基酸であってもよく、不飽和脂肪族二塩基酸であってもよい。また、直鎖の脂肪族二塩基酸であってもよく、分岐を有する脂肪族二塩基酸であってもよい。分岐を有する場合、分岐は炭素数1〜8の低級アルキル基(メチル基、エチル基など)、置換あるいは未置換のアリール基、エポキシ基が好ましい。
これらの長鎖二塩基酸ジグリシジルエステルは、既知であり、その製造方法も知られており、各種製造法により得たものを用いることができ、また、市販品があれば、市販品を用いることができる。
好ましい炭素数12〜30の長鎖二塩基酸ジグリシジルエステルとしては、例えば、ドデカン二酸ビス(2,3−エポキシプロピル)、エイコサ二酸ビス(2,3−エポキシプロピル)、8,12−イコサジエン二酸ビス(2,3−エポキシプロピル)、7−エチルオクタデカン二酸ビス(2,3−エポキシプロピル)、12−ビニル−8−オクタデセン二酸ビス(2,3−エポキシプロピル)、8,11−ジメチル−7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボン酸ビス(2,3−エポキシプロピル)、8,9−ジフェニルヘキサデカン二酸ビス(2,3−エポキシプロピル)などの少なくとも1種が挙げられる。
本発明に用いる上記炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体は、本発明の効果の更なる発現、より平滑な被描画面を描画せしめる点から、好ましくは、融点が70℃以下、更に好ましくは、60℃以下であるものが望ましい。なお、本発明に用いる上記炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体は、常温液体でも従来固形描画材に使用されてきたオイル等の液体物のように、含有することで平滑面への描画時に上滑りすることが無く、逆に着色性が向上するので、強度低下しない範囲で常温液体、常温ペースト状でも使用可能である。
本発明に用いる上記炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種の含有量は、固形描画材全量に対して、1〜12質量%(以下、単に「%」という)の範囲であることが好ましく、更に好ましくは、1〜10%であることが望ましい。
この含有量が、1%未満であると、着色性向上効果などを含む本発明の効果を発現せず、一方、12%を超えても、それ以上着色性向上効果を含む本発明の効果は向上せず、書き味が悪くなるためである。
本発明に用いることができる樹脂としては、ロジン及びその変成物、テルペン樹脂及びその変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂、クマロン・インデン樹脂及びその誘導体、イソプレンから選ばれるものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
上記ロジン及びその変成物は、一般的にロジン、ロジンのグリセリンエステル等のロジン変成物に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。また、ロジンの主成分であるアビチエン酸を使用することも可能である。
上記テルペン樹脂及びその変性物としては、一般的にテルペン樹脂及びその変性物に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できるが、軟化点の観点から、低軟化点のα−ピネン樹脂が好ましく、高軟化点のテルペンフェノール樹脂等は含有量が多いと得られる固形描画材が硬くなるので、概ね樹脂中に15%以下が望ましい。
上記石油樹脂としては、一般的に石油樹脂に分類されているものであれば、脂肪族系石油樹脂(C5)、芳香族系石油樹脂(C9)、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、およびこれら共重合系石油樹脂、水添加石油樹脂等、特に限定されず、いずれも使用できるが、軟化点、その他配合材との相溶性の点で、低軟化点の脂肪族系石油樹脂(C5)が好ましい。
上記マレイン酸樹脂及びその誘導体としては、一般的にマレイン酸樹脂及びその誘導体に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
上記クマロン・インデン樹脂及びその誘導体としては、一般的にクマロン・インデン樹脂及びその誘導体に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
上記イソプレン系樹脂としては、一般的にイソプレン系樹脂に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
また、これらの樹脂(上記ロジン及びその変成物〜イソプレン系樹脂)は、化成品、天然物を区別することなく、単独、または2種以上混合して用いることも可能であり、目的とする固形描画材の着色性、硬さによって適宜選択され、更には、固形描画材に使用されるものであれば、強度、硬さ、書き味等品質調整のため、品質低下しない範囲などの本発明の効果を損なわない範囲で使用可能である。
これらの樹脂、すなわち、ロジン及びその変成物、テルペン樹脂及びその変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂及びその誘導体、クマロン・インデン樹脂及びその誘導体、イソプレン系樹脂から選ばれる1種または2種以上からなる混合物の含有量は、固形描画材全量に対して、5〜20%の範囲にあることが好ましい。
これらの樹脂の含有量が、5%未満であると、強度的に弱いため、実用的でなく、一方、20%を超えて上回ると、硬く、また平滑面での定着性が劣り着色が不十分となることがある。
本発明に用いるワックス類は、一般的に固形描画材に使用されているものであれば、従来公知のカスターワックス、モクロウ、ウルシロウ、ヤマウルシロウ、モンタンワックス、牛脂硬化油、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ケトンワックス、各種脂肪酸アミド等の少なくとも1種が、特に限定されず、いずれも使用できる。
好ましくは、濃い描線を求めると、融点45℃以上、80℃以下のものを主に使用することが望ましく、特に、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に対して濃い描線を求めると、融点45℃以上、65℃以下のものを主に使用することが望ましい。なお、上記「主に使用する」とは、ワックス以外材料の含有量や、目標品質などの本発明の効果を維持する範囲で使用可能な常温液体オイルの含有量から、一概に言及できないが、概ねワックス類中70%以上である。
また、融点が45℃を下回るパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスや、ホホバ油等のワックス、スピンドル油、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油等の天然または合成油、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルであっても目標品質を含む本発明の効果を維持する範囲で使用できる。
従来では、融点45℃以下のものや、本発明の炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体を除いた常温で液体の材料を含有すると、平滑面上で滑ってしまうため、濃い描線が得られなかったが、本発明では、上述の物性となる炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種の含有効果で、平滑面での上滑りが抑制されるため、融点45℃以下のものや、常温で液体の材料を添加することでより軟らかく、かつ、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に濃く描画可能な固形描画材が得られるものとなる。したがって、実用強度が得られる範囲で、低融点物、液体物を使用できる。
これらのワックス類の含有量は、着色性、書き味と、強度とのバランスの点から、固形描画材全量に対して、15〜60%の範囲であることが好ましい。
本発明において、更に好ましくは、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体(A)と、芯に含有される全ワックス類(B)との質量比、(A):(B)が2:100〜20:100の範囲であることが望ましい。
この質量比(A):(B)が2:100未満では、着色性向上効果が発現せず、一方、20:100を超えても、それ以上着色性は向上せず、書き味が悪くなることがある。
本発明に用いる顔料としては、例えば、ジスアゾイエローAAA、ピラゾロンオレンジ等のアゾ系有機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド等の高級有機顔料、ファナルカラー等染付け顔料、蛍光顔料、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、紺青、二酸化チタン等の無機顔料等を全て用いることができる。
これらの顔料の含有量は、着色性、書き味と、強度とのバランスの点から、固形描画材全量に対して、40%以下であることが好ましい。なお、該顔料の含有量は固形描画材種により変動し、例えば、色鉛筆の場合は、非常に淡い色から、濃い色まであるので、顔料の量は一概に、上記好ましい量以下に限定できない場合があり、40%超過であってもよく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜調整される。
本発明において、濃色、または透明プラスチック、ガラス等透明な板面に濃く明確に描画する場合に、前記顔料の中の二酸化チタンを含有することが好ましく、例えば、ルチル、アタナーゼを問わず従来公知の二酸化チタンを全て用いることができ、更に好ましくは、触媒用のように粒子径が小さいと、薄い描画面となるので、平均粒子径が100nm以上、更には200〜1500nmのものが望ましい。
なお、本発明において、平均粒子径は、電子顕微鏡観察より測定した一次粒子の値をいう。
この二酸化チタンの含有量としては、濃色、または透明プラスチック、ガラス等透明な板面に濃く明確に描画する場合には、固形描画材全量に対して、5%以上とすることが望ましい。
本発明に用いる体質材としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、マイカ、窒化ホウ素、チタン酸カリウムウィスカー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカーのウィスカー類等公知の体質材を全て用いることができる。
この体質材の含有量は、上記樹脂、ワックス類、顔料、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種などの残部となる。
その他、本発明において、従来公知の界面活性剤、紫外線吸収剤等各種添加剤をこれまで述べてきた強度、平滑な非吸収面への描画、容易な消去性等の本発明の特徴を損なわない範囲で適宜含有することができる。
本発明の固形描画材は、上記樹脂、ワックス類、顔料、体質材、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を配合した配合組成物をニーダーなどで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練した後、この混練物をプランジャー型押出機、射出成形機、流し込み充填機等、融点、溶融粘度等から最適な成形機にて成形し、各形状、各寸法(口径等)の固形描画材を得ることができる。
本発明で得られる固形描画材は、主として、固形描画材(芯)を木軸に装填した木軸色鉛筆、該固形描画材を紙または鉛筆用削り器で切削可能なシートで巻いた鉛筆またはクレヨン、鉛筆用削り器で切削可能な外層容器に固形描画材を装填した鉛筆またはクレヨン、あるいは単純に固形描画材のみで構成して使用に供されることとなる。
このように構成される本発明の固形描画材は、少なくとも、樹脂と、ワックス類と、顔料と、体質材とを含む固形描画材であって、さらに、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含有すると共に、上記樹脂が、ロジン及びその変成物、テルペン樹脂及びその変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂及びその誘導体、クマロン・インデン樹脂及びその誘導体、イソプレン系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種を用いることにより、好ましくは、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体を上記式(I)で示される二塩基酸及びその誘導体、及び/又は炭素数12〜30の長鎖二塩基酸ジクリシジルエステルとしたり、また、これらの炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体の融点が70℃以下のものを使用したり、更に、これらの含有量を、固形描画材全量に対して、1〜12質量%の範囲としたり、更にまた、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種(A)と、固形描画材に含有される全ワックス類(B)との質量比(A):(B)が、2:100〜20:100の範囲とすることにより、十分な強度、滑らかな書き味を有し、画用紙等通常の絵画紙はもちろん、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に対しても格段に濃く描画可能な固形描画材が得られることとなる。
また、固形描画材に、顔料として二酸化チタンを5%以上含有せしめることにより、更に、濃色、または透明プラスチック、ガラス等透明な板面に濃く明確に描画することができるものとなる。
このように構成される本発明の固形描画材は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。
次に、実施例および比較例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に何等限定されるものではない。
〔実施例1〜5及び比較例1〜5〕
(実施例1)
牛脂硬化油(融点51℃) 20%
カスターワックス(融点85℃) 30%
8,13−ジメチルエイコサン二酸(常温液体) 2%
テルペン樹脂 5%
タルク 23%
群青 10%
フタロシアニンブルー 10%
上記配合組成物をニーダーにより加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練した後、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径4.4mmの青色芯とし、さらに紙を複数回巻いて、直径8.0mmの青色固形描画材を得た。
(実施例2)
モクロウ(融点52℃) 40%
8−エチルオクタデカン二酸(常温ペースト状、以下同様) 3%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン(平均粒子径:100nm以上1500nm以下、以下同様) 15%
ジスアゾイエローAAA 2%
フタロシアニングリーン 8%
上記配合組成物をニーダーにより加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径6.8mmの緑色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの緑色固形描画材を得た。
(実施例3)
牛脂硬化油(融点51℃) 40%
8−エチルオクタデカン二酸 3%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン 15%
ジスアゾイエローAAA 2%
フタロシアニングリーン 8%
上記配合組成物をニーダーにより加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径6.8mmの緑色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの緑色固形描画材を得た。
(実施例4)
牛脂硬化油(融点51℃) 40%
8,12−エイコサジエン二酸ジメチル(融点30℃) 3%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン 15%
ジスアゾイエローAAA 2%
フタロシアニングリーン 8%
上記配合組成物をニーダーにより加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物を射出成形機にて成形し、直径6.8mmの緑色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの緑色固形描画材を得た。
(実施例5)
モクロウ(融点52℃) 35%
8,13−ジメチル−8,12−エイコサジエン二酸ビス(オキシラニルメチル)エステル(常温液体) 3%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン 10%
群青 10%
フタロシアニンブルー 10%
上記配合組成物をニーダーにより加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物を射出成形機にて成形し、直径6.8mmの青色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの青色固形描画材を得た。
(比較例1)
牛脂硬化油(融点51℃) 22%
カスターワックス(融点85℃) 30%
テルペン樹脂 5%
タルク 23%
群青 10%
フタロシアニンブルー 10%
上記配合組成物をニーダーにより加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練した後、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径4.4mmの青色芯とし、さらに紙を複数回巻いて、直径8.0mmの青色固形描画材を得た。
(比較例2)
モクロウ(融点52℃) 43%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン 15%
ジスアゾイエローAAA 2%
フタロシアニングリーン 8%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径6.8mmの緑色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの緑色固形描画材を得た。
(比較例3)
牛脂硬化油(融点51℃) 43%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン 15%
ジスアゾイエローAAA 2%
フタロシアニングリーン 8%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径6.8mmの緑色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの緑色固形描画材を得た。
(比較例4)
牛脂硬化油(融点51℃) 43%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン 15%
ジスアゾイエローAAA 2%
フタロシアニングリーン 8%
上記配合組成物をニーダーにより加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物を射出成形機にて成形し、直径6.8mmの緑色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの緑色固形描画材を得た。
(比較例5)
モクロウ(融点52℃) 38%
ロジンエステル(軟化点86℃) 15%
タルク 17%
二酸化チタン 10%
群青 10%
フタロシアニンブルー 10%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物を射出成形機にて成形し、直径6.8mmの青色芯とし、さらに紙製シールを複数回巻いて、直径8.0mmの青色固形描画材を得た。
上記実施例1〜5、及び、比較例1〜5の固形描画材について、下記評価方法により、強度、コピー紙、牛乳パック、PETフィルム、ホワイトボード(WB)に描画する際の着色性および消去性について、各評価を行った。
これらの結果を下記表1に示す。
(1)強度の評価方法
紙、シール等を巻いていない芯を、23℃の温度下、支点間60mmで3点曲げ強度測定し、折損した際の荷重を求めた。単位はメガパスカル(MPa)。
(2)着色性の評価方法
コピー用紙、牛乳パック、PETフィルム、ホワイトボード(WB)に描画し、その時の着色性をA〜Eの5段階で評価した。5段階評価中、Aが最も描線が濃く、Eが最も描線が薄い、もしくは描けない。
(3)消去性の評価方法
上記(2)の着色性の評価でPETフィルム、ホワイトボードに描いた描線をティッシュペーパーで擦り、その時の消去性をA〜Eの5段階で評価した。5段階評価中、Aが最も良く消え、Eが最も消えが悪い。ただし、上記(2)の着色性の評価で描けない物、あるいは非常に描線が薄いものは、消去性評価をEとした。
Figure 2015209505
上記表1に示したとおり、本発明範囲となる実施例1〜5は、いずれも良好な結果であった(ただし、ホワイトボードに描いた場合の消去性は、市販のホワイトボード専用マーカーよりやや劣るためB判定とした)のに対し、本発明の範囲外である比較例1〜5の試験結果はいくつか品質項目が劣る結果となった。
比較例1〜5は、実施例1〜5対比、炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含有しない組成となるものであり、比較例1では、一般的な軟質の硬さのため、コピー紙には濃く描けたが、牛乳パック、PET、WBのようなに平滑面では、滑って薄い描線しか得られなかった。比較例2、5は、粘靭性が強いモクロウを43%、38%含有して多いため、牛乳パック、PET、平滑面にも描画可能だが(実施例3、4に近い)、WBでは滑って描きにくく、対応する実施例2より大きく劣る結果となった。また、消去性の点でも、実施例2、5より大きく劣った。比較例3、4は、コピー紙には濃く描けたが、牛乳パック、PET、WBのようなに平滑面では、滑って薄い描線しか得られなかった。また、描線が薄い割りに、消去性の点では、対応する実施例3、4より大きく劣った。
通常の上質紙、画用紙、コピー用紙等の紙類はもちろん、アート紙、コート紙、牛乳パック、PET等プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面はもとより、眉、唇、皮膚等にも滑らかに、濃く、細くかつ細かく描画することが可能で、かつ、前記非吸収面に描画した場合は、布、ティッシュペーパー等紙類、ホワイトボード消去具等で容易に消去でき、かつ、強く折れにくい固形描画材が得られる。

Claims (7)

  1. 少なくとも、樹脂と、ワックス類と、顔料と、体質材とを含む固形描画材であって、さらに、
    炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含有すると共に、上記樹脂が、ロジン及びその変成物、テルペン樹脂及びその変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂及びその誘導体、クマロン・インデン樹脂及びその誘導体、イソプレンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする固形描画材。
  2. 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体が下記式(I)で示される二塩基酸及びその誘導体であることを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
    [化1]
    OOC−R−COOR ………(I)
    〔上記式(I)中のRは炭素数12〜28の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基であり、R及びRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルカリ金属、アミン塩、エポキシ基、フェニル基、グリセリンである。〕
  3. 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体が炭素数12〜30の長鎖二塩基酸ジクリシジルエステルであることを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
  4. 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体の融点が70℃以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の固形描画材。
  5. 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体の含有量が、固形描画材全量に対して、1〜12質量%の範囲であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の固形描画材。
  6. 炭素数12〜30の二塩基酸及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種(A)と、固形描画材に含有される全ワックス類(B)との質量比(A):(B)が、2:100〜20:100の範囲であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の固形描画材。
  7. 顔料として、二酸化チタンの含有量が、固形描画材全量に対して、5質量%以上であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の固形描画材。
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