JP4789283B2 - 固形描画材 - Google Patents

固形描画材 Download PDF

Info

Publication number
JP4789283B2
JP4789283B2 JP2004199234A JP2004199234A JP4789283B2 JP 4789283 B2 JP4789283 B2 JP 4789283B2 JP 2004199234 A JP2004199234 A JP 2004199234A JP 2004199234 A JP2004199234 A JP 2004199234A JP 4789283 B2 JP4789283 B2 JP 4789283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drawing material
solid drawing
pigment
polybutene
pigments
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004199234A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006022147A (ja
Inventor
枝奈子 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Corp KK
Original Assignee
Pilot Corp KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Corp KK filed Critical Pilot Corp KK
Priority to JP2004199234A priority Critical patent/JP4789283B2/ja
Publication of JP2006022147A publication Critical patent/JP2006022147A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4789283B2 publication Critical patent/JP4789283B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

描画時に滑らかに描画出来、高温などでの液状成分の溶出や、しみ出しを押さえ、経時安定性が良好であり、且つべたつきが少ない固形描画材に関する。
従来の固形描画材としては一般的にクレヨンが知られており、その製造方法はワックスにオイル、顔料を混合、分散、成型しているが、熱によってワックスとオイル、顔料の混合物を溶かして型に流し込み成型しているため、温度の影響を受けて高温時に軟化し易く、また手で把持していると体温の熱などによりワックス、オイルが融け、手に付着してべたつく欠点があった。さらに従来のクレヨンは、書き味が重く画線も疎となり易いなどの問題もある。
そこで、ゲル化剤を使用した固形描画材が検討されており、例えば水性ゲル化剤である脂肪族カルボン酸塩などが代表的に挙げられる。これを主成分として着色材や水などを添加して得られた固形描画材は、従来のクレヨンと比べ液体筆記具に近い極めて滑らかな書き味を有すると共に、画線も密となる。しかし、水性であるため水分蒸発の問題が生じ、気密容器が必要となるなど使い勝手が悪く、しかも経時変化は避けられず、べたつきも改善されていない。このため、水を用いない油性のゲル化剤を用いることが検討されている(特許文献1参照)。
特開平8−245916号公報
例えばベンジリデンソルビトール類などの油性のゲル化剤を用いた場合、着色材の他に有機溶剤を添加しており、書き味、画線とも良好なものとなり、さらに水性ゲル化剤のような気密容器の必要もなく、クレヨンと同様に使い勝手の良好な描画材が得られる。しかしながら、油性ゲル化剤を用いても書き味などの性能を良くするためには揮発性の高い有機溶剤のほうが好ましいためか用いる溶剤も蒸発し易く、仮に蒸発を避けえたとしても、体温の熱などによる油のしみ出しを抑えることは難しく、べたつきも生じてしまい、経時安定性、使用感等で未だ十分なものとはいえなかった。
少なくとも着色材と12−ヒドロキシステアリン酸、および側鎖を有するポリブテンからなる固形描画材であって、前記側鎖を有するポリブテンが5〜45℃において液状であることを第一の要旨とする。
本発明の固形描画材は、高温などでの液状成分の溶出や、しみ出しを押さえ、経時安定性が良好であり、且つべたつきが少なく描画時に滑らかに描画出来るという特徴を有する。
本発明の固形描画材は、少なくとも着色12−ヒドロキシステアリン酸、および側鎖を有するポリブテンを配合することを特徴とする。
次に、本発明の固形描画材について具体的に説明する。本発明のゲル化剤としては、油溶性で従来公知のものを用いることができ、例えば脂肪酸類あるいはこれらの金属塩、脂肪酸エステル及びアミド、ベンジリデンソルビトール類、アミノ酸系油、有機ベントナイトなどの1種又は2種以上が挙げられるが、好ましくは脂肪酸類が、特には12−ヒドロキシステアリン酸が好適である。12-ヒドロキシステアリン酸は、べたつきが少なく広い温度範囲にわたって硬度の変化が少ない化合物である。油性ゲル化剤の配合量としては、固形描画材の全重量に対して5〜60重量%の範囲が好ましく、更に好ましくは5〜40重量%である。5重量%以下だと、ゲルによる成形性が困難となり、強度も低くなる。また60重量%以上では、ゲル化剤が多くなって書き味など塗布性が劣化してしまう。
本発明の側鎖を有するポリブテンは、外観が無色液状の有機溶剤であり、水には不溶である。本発明で言う側鎖を有するポリブテンとは、ノルマルブテン、イソブテンから選ばれる1種または2種以上を重合して得られるものの総称で、本発明の固形描画材では、この様なポリブテンの何れもが使用できるが、特に好ましいものは、イソブテン重合体で、飽和タイプの分岐鎖状炭化水素化合物である。重合度は重合条件を変えることで種々のものを得ることができる。本発明の固形描画材に於いては、この様なポリブテンは唯一種のみを含有させることも出来るし、2種以上を組み合わせて含有させることも出来る。また、側鎖を有するポリブテンを主溶剤として他の油性溶剤を添加してもよい。側鎖を有するポリブテンの配合量は、固形描画材全重量に対し10〜70重量%が好ましく、更に好ましくは35〜65重量%である。10重量%以下ではゲル化が困難となり、70重量%以上では均一なゲルが形成できなくなる。
ポリブテンを配合することにより、高温などでの液状成分の溶出や、しみ出しを押さえる固形描画材が得られる理由は定かではないが、側鎖を有するポリブテンは、側鎖部分が網の目のように働き、通気性のある油分として作用することが知られている。さらに油性ゲル化剤として12−ヒドロキシステアリン酸と組み合わせることで、12−ヒドロキシステアリン酸のもつ網目構造にポリブテンが取りこまれ、前記特徴が明確に顕現されると考えられる。また、優れた描画性を呈する固形描画材が得られる理由は定かではないが、材料自体が水には不溶で常温においては低い粘性を示し、しかも油性でかつ沸点が100℃以上であることから、水を用いた時と遜色のない書き味、画線を呈し、吸湿性なく、経時変化も良好となると考えられ、筆記時に筆圧により固形描画材が崩壊する過程で、均一かつ円滑な崩壊となり、描画を滑らかなものとし、密な画線や滑らかな書き味としてより一層顕著なものとなると考えられる。
着色材としては、従来公知の顔料、染料であればいずれも用いることができ、例えば無機顔料、有機顔料、白色顔料、パール顔料、金属顔料、蛍光顔料などが挙げられ、単独又は組み合わせて用いる。具体的には、無機顔料としてカーボンブラック、鉄黒、群青、紺青、黄色酸化鉄、弁柄、複合酸化物系顔料などが、また有機顔料としてはアゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料、スレン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料などが挙げられる。白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛などが挙げられる。また染料としては、特に油溶性染料を好適に用いることができ、例えばフタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料など公知のものが挙げられる。着色材の配合量は、固形描画材全量に対し1〜50重量%が好ましい。なお顔料として、金属箔顔料やガラスフレーク顔料などの光輝性顔料を添加してもよい。
上記成分以外に、ワックス、樹脂などの滑材、粘着材を書き味を阻害しない範囲で添加してもよい。ワックスとしては、従来公知のものであれば何でもよく、例えば蜜ろう、木ろう、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。樹脂としては天然樹脂、合成樹脂が挙げられ、例えば塩化ビニール樹脂、酢酸ビニール樹脂、ポリオレフィン、ナイロン系樹脂、テルペン樹脂、アクリル樹脂、ケトン樹脂、スチロール樹脂、生分解性樹脂、ロジンエステルなどの熱可塑性樹脂が望ましい。さらに増量材として、体質材を添加してもよい。具体的には窒化硼素、タルク、クレー、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム、ガラスフレーク、コーンスターチ、でんぷんなどが挙げられる。また、成分どおしの相溶化のために非イオン性、陽イオン性、陰イオン性などの界面活性剤を添加してもよい。この他、必要に応じてゲル化補助剤、粘度調整剤、防かび剤、抗菌剤、香料などを添加してもよい。
本発明の固形描画材の製造方法として、上記成分を混合し、加熱溶解してゾル化とし、このゾルを所定の型内に充填、冷却してゲル化させ、型内より取り出して固形描画材とする。次に本発明の実施例及び比較例を示し、更に詳細に説明する。尚、「部」は「重量部」である。
12−ヒドロキシステアリン酸 31部
顔料(ジスアゾイエロー) 6部
ポリブテン(日本油脂社製 NAソルベント) 49部
タルク 14部
上記成分を93℃に加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径10mmの型内に流し込み、冷却・固化させて、黄色の固形描画材とした。
12−ヒドロキシステアリン酸 30部
顔料(ジスアゾイエロー) 6部
ポリブテン(日本油脂社製 NAソルベント) 48部
木ろう 5部
炭酸カルシウム 11部
上記成分を用い、実施例1と同様の工程にて黄色の固形描画材とした。
(比較例1)
パラフィンワックス 29部
顔料(ジスアゾイエロー) 6部
流動パラフィン 51部
炭酸カルシウム 14部
上記成分を90℃に加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径10mmの型内に流し込み、冷却・固化させて、黄色の固形描画材とした。
(比較例2)
実施例1のポリブテンの代わりに流動パラフィンを用い、実施例1と同様の工程にて固形描画材を作製した。
上記実施例1、2および比較例1、2について保存安定性、油のしみ出し、べたつき、描画性について試験した。結果を表1に示す。
Figure 0004789283
保存安定性は、2つの試料をそれぞれ5℃、45℃の恒温槽に3ヶ月保存した後、45℃の保存品の油のにじみを5℃の保存品と比較したときの両者における、油のしみ出しの変化を比較したもので、◎は全く同じ、○はごくわずかに油のしみ出しがある、△はやや油のしみ出しがある、×は油のしみ出しが著しいことを示す。
べたつきは、手で5分持っていたときのべたつき感を官能にて評価したもので、○はべたつかない、△はややべたつきがあることを示す。
描画性は、画用紙に線を引いたときの書き味を官能評価したもので、○は滑らかに描ける、△はやや硬い、×は硬いことを示す。
表1より明らかなように、本発明の固形描画材は経時安定性に優れ、べたつきが少なく、それでいて滑らかな書き味を有するなど、種々の特徴を有することが分かる。
高温における液状成分のしみ出しを押さえ、且つべたつきが少ないため使用感及び経時安定性が良好であり、鮮やかな描画面を得たり豊かな色彩感覚をもたらすことが可能となる。

Claims (1)

  1. 少なくとも着色材と12−ヒドロキシステアリン酸、および側鎖を有するポリブテンからなる固形描画材であって、前記側鎖を有するポリブテンが5〜45℃において液状であることを特徴とする固形描画材。
JP2004199234A 2004-07-06 2004-07-06 固形描画材 Expired - Fee Related JP4789283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004199234A JP4789283B2 (ja) 2004-07-06 2004-07-06 固形描画材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004199234A JP4789283B2 (ja) 2004-07-06 2004-07-06 固形描画材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006022147A JP2006022147A (ja) 2006-01-26
JP4789283B2 true JP4789283B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=35795664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004199234A Expired - Fee Related JP4789283B2 (ja) 2004-07-06 2004-07-06 固形描画材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4789283B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5602383B2 (ja) * 2009-04-13 2014-10-08 株式会社パイロットコーポレーション 固形描画材およびそれを用いた描画方法
JP5721989B2 (ja) * 2010-09-30 2015-05-20 旭化成ホームプロダクツ株式会社 ゲル化剤
JP7257757B2 (ja) * 2018-08-29 2023-04-14 株式会社パイロットコーポレーション 可逆熱変色性固形描画体及びそれを用いた可逆熱変色性固形描画体セット

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3609481B2 (ja) * 1995-03-10 2005-01-12 三菱鉛筆株式会社 固形状筆記具
JP2002088293A (ja) * 2000-09-13 2002-03-27 Sakura Color Prod Corp 固形マーカー
JP2001316608A (ja) * 2000-04-28 2001-11-16 Pentel Corp 固形描画材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006022147A (ja) 2006-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4789283B2 (ja) 固形描画材
JP2006241371A (ja) 固形状描画材
JP3911079B2 (ja) 蛍光クレヨン
JP7410709B2 (ja) 摩擦体用組成物、摩擦体及び筆記具
JP4589025B2 (ja) 固形描画材
JP2015209507A (ja) 水溶性固形描画材
JP4458511B2 (ja) 固形描画材
JP2015209506A (ja) 非焼成色鉛筆芯
JP4726197B2 (ja) 固形描画材
JP3609481B2 (ja) 固形状筆記具
JPH0433970A (ja) 固形描画材
JP5294813B2 (ja) 水溶性固形描画材
JP5602994B2 (ja) 固形状描画材
US3368991A (en) Transfer ink and coated transfer paper containing ethylene/vinyl acetate copolymer and naturally occurring wax
JP4993665B2 (ja) 固形描画材
JP5099901B2 (ja) 水溶性固形描画材
JP3018080B2 (ja) 固形描画材
JP7456825B2 (ja) 摩擦体用組成物、摩擦体及び筆記具
JP2017075217A (ja) 固形描画材
JP5700664B2 (ja) 固形筆記体
JP7067324B2 (ja) 固形描画材
JP2023025971A (ja) 固形描画材
JPS5989382A (ja) 水性ボ−ルペンチツプのシ−ル組成物
JP4712340B2 (ja) 蓄光クレヨン
JP2007119516A (ja) 固形描画材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070615

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110714

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110717

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4789283

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees