JP4589025B2 - 固形描画材 - Google Patents

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Description

本発明は、画線が密で滑らかな書き味を有し、油っぽいべたつきがなく、乾燥による性能劣化のない固形描画材に関する。
従来、固形描画材としては一般的にクレヨンが知られており、その成分として着色材の他にワックスを主材として用いているため、経時変化は極めて良好である。しかしその書き味は、ワックス特有のねばつくような重い書き味であり、しかも画線が粗く、塗りむらが生じて下地が見えてしまうという問題がある。このため、書き味が滑らかで画線が密となる、液体筆記具の筆感に近い固形描画材が種々検討されており、例えばゲル化剤を使用した固形描画材が知られている。このゲル化剤として、代表的には脂肪族カルボン酸塩などが挙げられ、これを主成分として着色材や水などを添加して得られた固形描画材は、従来のクレヨンと比べ、液体筆記具に近い極めて滑らかな書き味を有すると共に、画線も密となり、描画材としてばかりでなく、例えばラインマーカーのような用途にも十分適用できるものとなる(特許文献1参照)。またこの他に、油性のゲル化剤を用いることも知られている(特許文献2参照)。
特開平8−302269号公報 特開平8−245916号公報
しかしながら、水性のゲル化剤を用いた場合、水が含有されているので水分蒸発の問題が生じる。このため、蒸発しないような気密容器が必要となるが、使用中に外気にさらす状態も多く、どうしても経時変化は避けられない。水が蒸発すると、径が収縮して容器から抜け落ちたり、初期の滑らかな書き味が失われ、ワックス系のクレヨンに近い書き味となってしまう。これを防ぐ方法として、グリコール系溶剤を保湿剤として添加したり、さらに非イオン性界面活性剤を添加する方法が検討されているが、これも添加しないよりは効果があるものの、基本的に水分の蒸発を防止することはできない。例えば水がなくなった場合には、グリコール系溶剤のみでは、描画材の書き味はざらついてしまって良好なものは得られ難いし、非イオン界面活性剤のみでも同様である。即ち、滑らかな書き味や密な画線を得るためには、水が必要不可欠なものとなっているのである。このため、水性のゲル化剤ではなく油性のゲル化剤、例えばベンジリデンソルビトール類などを用い、水の代わりに有機溶剤を用いる方法が検討されている。この方法で得られた固形描画材は、書き味や画線などは好ましいものの、主溶剤として揮発性の極めて高い有機溶剤を用いているため、有機溶剤の蒸発は避けられず、この問題を回避するために蒸発抑制成分を添加しているが、十分な解決とはならない。
本発明は、溶剤の蒸発が生ぜず経時変化に優れ、それと共に液体筆記具に近い極めて滑らかな書き味(筆感)が得られ、画線も密となる固形描画材を提供するもので、少なくとも着色材と油性ゲル化剤、および有機溶剤として長鎖ジアルキルカーボネート、およびワックスからなる固形描画材であって、前記油性ゲル化剤が12−ヒドロキシステアリン酸であり、前記長鎖ジアルキルカーボネートのアルキル基の炭素数が12〜15であり、かつ該長鎖ジアルキルカーボネートの配合量が固形描画材全重量に対し35〜65重量%であることを第1の要旨とする。
本発明の固形描画材は、良好な経時変化を有し、かつ極めて滑らかな書き味(筆感)と塗りむらのない密な画線を有するという特徴を有する。
本発明の固形描画材は、少なくとも着色材と油性ゲル化剤、および長鎖ジアルキルカーボネート、ワックスを配合することにより、溶剤が蒸発せずに滑らかな書き味と密な画線を確保するという目的を実現した。
次に、本発明の固形描画材について具体的に説明する。本発明の油性ゲル化剤としては、12−ヒドロキシステアリン酸を用いる。油性ゲル化剤の配合量としては、固形描画材の全重量に対して5〜60重量%の範囲が好ましく、更に好ましくは5〜40重量%である。5重量%以下だと、ゲルによる成形性が困難となり、強度も低くなる。また60重量%以上では、ゲル化剤が多くなって書き味など塗布性が劣化してしまう。
本発明の長鎖ジアルキルカーボネートは、外観が無色液状で油溶性の有機溶剤であり、水には不溶である。その構造式は化1に示されるもので、[−OCOO−]というカーボネートの構造を持つことを特徴とし、ジメチルカーボネートと高級アルコールを原料として得られる合成潤滑油基材であり、一般的には中性エステルと呼ばれ、炭素銀にヨウ化アルキルを作用させる方法、ホスゲンまたはクロルギ酸エステルにアルコールを作用させる方法などにより作られるものである。
Figure 0004589025
ここで、R、R’は炭素数12〜15のアルキル基であり、特には14〜15のものが好適に用いられる。また、長鎖ジアルキルカーボネートを主溶剤として他の油性溶剤を添加してもよい。長鎖ジアルキルカーボネートの配合量は、固形描画材全重量に対し35〜65重量%である。
長鎖ジアルキルカーボネートを配合することにより、優れた描画性を呈する固形描画材が得られる理由は定かではないが、材料自体が水には不溶で常温においては低い粘性を示し、しかも油性でかつ沸点が100℃以上であることから、水を用いた時と遜色のない書き味、画線を呈し、吸湿性なく、経時変化も良好となると考えられ、さらに油性ゲル化剤との組み合わせにより、前記特徴が明確に顕現されるばかりでなく、筆記時に筆圧により固形描画材が崩壊する過程で、均一かつ円滑な崩壊となり、描画を滑らかなものとし、この傾向はゲル化剤として12−ヒドロキシステアリン酸を用いることで、密な画線や滑らかな書き味としてより一層顕著なものとなると考えられる。
着色材としては、従来公知の顔料、染料であればいずれも用いることができ、例えば無機顔料、有機顔料、白色顔料、パール顔料、金属顔料、蛍光顔料などが挙げられ、単独又は組み合わせて用いる。具体的には、無機顔料としてカーボンブラック、鉄黒、群青、紺青、黄色酸化鉄、弁柄、複合酸化物系顔料などが、また有機顔料としてはアゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料、スレン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料などが挙げられる。白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛、亜鉛華などが挙げられる。また染料としては、特に油溶性染料を好適に用いることができ、例えばフタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料など公知のものが挙げられる。着色材の配合量は、固形描画材全量に対し1〜50重量%が好ましい。なお顔料として、金属箔顔料やガラスフレーク顔料などの光輝性顔料を添加してもよい。
上記成分以外に、ワックスを配合する。ワックスとしては、従来公知のものであれば何でもよく、例えば蜜ろう、木ろう、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。また、樹脂などの滑材、粘着材を書き味を阻害しない範囲で添加してもよい。樹脂としては天然樹脂、合成樹脂が挙げられ、例えば塩化ビニール樹脂、酢酸ビニール樹脂、ポリオレフィン、ナイロン系樹脂、テルペン樹脂、アクリル樹脂、ケトン樹脂、スチロール樹脂、生分解性樹脂、ロジンエステルなどの熱可塑性樹脂が望ましい。さらに増量材として、体質材を添加してもよい。具体的には窒化硼素、タルク、クレー、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム、ガラスフレーク、コーンスターチ、でんぷんなどが挙げられる。また、成分どおしの相溶化のために非イオン性、陽イオン性、陰イオン性などの界面活性剤を添加してもよい。この他、必要に応じてゲル化補助剤、粘度調整剤、防かび剤、抗菌剤、香料などを添加してもよい。
本発明の固形描画材の製造方法として、上記成分を混合し、加熱溶解してゾル化とし、このゾルを所定の型内に充填、冷却してゲル化させ、型内より取り出して固形描画材とする。次に、本発明の実施例を述べる。なお、「部」は「重量部」である。
(比較例1)
12−ヒドロキシステアリン酸 30部
顔料(フタロシアニンブルー) 6部
長鎖ジアルキルカーボネート 50部
(ミテックス社製LIALCARB SR−1000/R)
タルク 14部
上記成分を95℃に加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径10mmの型内に流し込み、冷却・固化させて、青色の固形描画材とした。
(実施例1)
12−ヒドロキシステアリン酸 30部
顔料(フタロシアニンブルー) 6部
長鎖ジアルキルカーボネート 48部
(ミテックス社製LIALCARB SR−1000/R)
木ろう 6部
炭酸カルシウム 10部
上記成分を用い、比較例1と同様の工程にて青色の固形描画材とした。
(比較例
ステアリン酸ナトリウム 25部
顔料(フタロシアニンブルー) 5部
グリセリン 15部
水 55部
上記成分を90℃に加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径10mmの型内に流し込み、冷却・固化させて、青色の固形描画材とした。
(比較例
比較例1の長鎖ジアルキルカーボネートの代わりに流動パラフィンを用い、比較例1と同様の工程にて固形描画材を作製した。
上記実施例1および比較例1〜3の固形描画材を、気密容器に入れずに50℃、1ヶ月放置したのちの性能について比較し、その結果を表1に示した。なお画線、塗りつぶしおよび書き味は、実際に描画した際の官能評価である。
Figure 0004589025
表1より明らかなように、本発明の固形描画材は溶剤の蒸発がなく、経時変化に優れ、それでいて滑らかな書き味を有し、画線が密でかつ塗りつぶしが容易であるなど、種々の特徴を有することが分かる。
画線が密で書き味が良好であり、塗りつぶしが容易で、しかも溶剤の蒸発がないため気密容器が不必要となり、鮮やかな描画面を得たり豊かな色彩感覚をもたらすことが可能となる。

Claims (1)

  1. 少なくとも着色材と油性ゲル化剤、および有機溶剤として長鎖ジアルキルカーボネート、およびワックスからなる固形描画材であって、前記油性ゲル化剤が12−ヒドロキシステアリン酸であり、前記長鎖ジアルキルカーボネートのアルキル基の炭素数が12〜15であり、かつ該長鎖ジアルキルカーボネートの配合量が固形描画材全重量に対し35〜65重量%であることを特徴とする固形描画材
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