JP5099901B2 - 水溶性固形描画材 - Google Patents

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Description

本発明は、描画後に水により水彩絵の具状の描画面が得られる水溶性固形描画材に関するものである。
従来水溶性の固形描画材は、ワックスや顔料に界面活性剤を加えて水溶性としたもの(特許文献1参照)、あるいは結合材であるポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロースなどの水溶性樹脂と顔料を主体としたものなどが知られ、特に固形描画材の強度や書き味に寄与する材料としてポリ酢酸ビニルの部分ケン化物が知られている(特許文献2参照)。
特開平9−67542号公報 特開2002−201399号公報
界面活性剤を用いた場合、水分を吸湿してしまうため強度が劣化し、折れ易くなるという問題が生じる。特許文献2は、この問題を解消したものである。しかしながら、前記材料を用いても強度向上はいまだ十分ではなく、強度を高くしようとすると、書き味がざらついたり着色性が劣化し、水による画線の溶け方も十分なものではなくなる。さらに着色材の分散性にも問題がある。つまり、分散性が不十分なために描画後の画線を水でなぞったときに着色材が均一に紙面に拡散せず、色むらが生じてしまうのである。
本発明は、強度が高く、書き味に優れ、さらに着色材の分散がきわめて良好な水溶性固形描画材に関するものであり、少なくとも着色材とスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルとからなることを第1の要旨とする。
また、少なくとも着色材とスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物とからなることを第2の要旨とする。
本発明の水溶性固形描画材は、強度が高く書き味がなめらかであり、かつ着色材が固形描画材中に均一に分散されるため、描画後に画線を水でなぞったとき色むらのない鮮やかさが得られるという特徴を有する。
本発明の固形描画材は、少なくとも着色材の他にスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルあるいはスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルのケン化物を配合することにより、高強度で色むらを防止するという目的を実現した。
着色材としては、従来公知の顔料、染料であればいずれも用いることができ、例えば無機顔料、有機顔料、白色顔料、パール顔料、金属顔料、蛍光顔料などが挙げられ、単独又は組み合わせて用いる。具体的には、無機顔料としてカーボンブラック、鉄黒、群青、弁柄などが、また有機顔料としてはアゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料などが挙げられる。白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛などが、また蛍光顔料としては昼光蛍光顔料や蓄光顔料などが挙げられる。また染料としては、例えばフタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料など公知のものが挙げられる。前記着色材を、透明性、隠蔽性など目的とする品質に応じて適宜単独もしくは組み合わせて用いる。また着色材の使用量は、その種類によって大きく異なるが、発色および描画性より水溶性固形描画材全量に対し1〜50重量%が好ましい。
本発明の水溶性固形描画材に用いる結合材として、水溶性樹脂であるスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルあるいはスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物を用いる。スルホン酸変性ポリ酢酸ビニルは、化学式が−(CH−CHOCOCH)−で表されるポリ酢酸ビニルにおいて、OCOCH部分が一部SOX基つまりスルホン酸基に変わったものである。ここで、SOXはスルホン酸金属塩である。スルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物は、化学式が−(CH−CHOCOCH)−で表される酢酸ビニル単位と、化学式が−(CH−CHOH)−で表されるビニルアルコール単位との組み合わせによる二元共重合体であって、このうち酢酸ビニル単位のOCOCH部分が一部SOX基つまりスルホン酸基に変わったものである。なお、酢酸ビニル単位とビニルアルコール単位との組み合わせ比率がケン化度となる。このケン化度が0、すなわちビニルアルコール単位が0モル%のときスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルとなるのである。また、ケン化度が100未満すなわちビニルアルコール単位で100モル%未満のとき本発明の特徴が得られることになる。
スルホン酸変性ポリ酢酸ビニルあるいはスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物の使用量は、水溶性固形描画材全量に対して0.2〜30重量%、特には0.5〜20重量%が好ましい。0.2重量%より少ないと、目的とする効果が十分に得られにくくなり、30重量%より多いと描画材が硬くなり、書き味や着色性が劣化する恐れが大きくなる。
スルホン酸変性ポリ酢酸ビニルあるいはスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物は熱可塑性の水溶性樹脂であり、水に溶けると同時に熱にも溶融し、混合材の分散に優れた特性を有し、バインダーとしての効果も大きく、かつ性状安定性にも優れている。このため理由は定かでないが、スルホン酸基の部分置換によって結果的に強度が高く、書き味が滑らかであり、さらに色むらのない着色性の良好な安定した性能を有する水溶性の固形描画材が得られるのである。
上記材料以外に、塗布性能を向上させるために必要に応じて滑材を併用してもよく、滑材としては従来公知の油脂、ワックス、高級脂肪酸などが挙げられ、例えば木ロウ、蜜ロウ、カルナバロウ、モンタンワックス、パラフィンワックス、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、パルミチン酸、高級アルコール類、そのエステルなどが挙げられる。またアニオン系、ノニオン系、カチオン系などの界面活性剤、さらには増量材あるいは充填材として体質材を添加してもよい。具体的にはタルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、マイカ、チタン酸カリウム、ガラスフレーク、コーンスターチ、でんぷん、窒化硼素などが挙げられ、特にタルク、炭酸カルシウムが好適である。この他、必要に応じて粘度調整剤、防かび剤、防腐剤、抗菌剤、香料などを添加してもよい。
また結合材として、本発明で使用する材料以外に、水溶性あるいは熱可塑性の樹脂を併用してもよく、特には例えば熱で溶融するポリエチレン、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニルなどの熱可塑性樹脂を単独もしくは組み合わせて用いることもできる。
本発明の水溶性固形描画材の製造方法として、例えば上記各成分を混合してニーダー、三本ロールなどで加熱混練し、得られた混練物をそのままあるいはペレット化して、加熱下において射出、流し込みまたは押出しにより水溶性固形描画材を作製するといった方法が挙げられる。次に、本発明の実施例を述べる。なお、「部」は「重量部」である。
ピグメントブルー15:3(着色材) 10部
酸化チタン(着色材) 5部
スルホン酸変性ポリ酢酸ビニル(結合材) 10部
ポリエチレングリコール(滑材) 10部
ステアリン酸(滑材) 7部
タルク(体質材) 58部
上記材料を用い、加熱ニーダー、加熱三本ロールで混練した後、加熱押出しにより直径3mmの青色の水溶性固形描画材を得た。この水溶性固形描画材は、強度が高く、分散性も良好であり、水でなぞったとき色むらのない鮮やかな描画面が得られる。
実施例1で、結合材であるスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの代わりに、スルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物(ケン化度45)を用い、実施例1と同様の工程を用いて青色の水溶性固形描画材を得た。
(比較例1)
実施例1で、結合材であるスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの代わりに、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物(ケン化度70)を用い、実施例1と同様の工程を用いて青色の水溶性固形描画材を得た。
(比較例2)
実施例1で、結合材であるスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの代わりに、ポリビニルアルコールを用い、さらに水100部を添加したものをニーダー、三本ロールで混練したのち適宜の水分量で押出し、乾燥させて青色の水溶性固形描画材を得た。
上記各実施例1,2および比較例1,2について、曲げ強度、書き味、水分散性の評価を行った。結果を表1に示す。なお、曲げ強度試験はレオメーターを用いてスパン30mmで3点曲げの測定比較。書き味は、筆記したときの感覚による判定。◎が良好、○がやや良好である。水分散性は、水を含んだ絵筆で着色面を摩擦したときの着色材の分散具合つまり色むらの目視による判定。◎が良好、○がやや良好、×が不良である。
Figure 0005099901
表1から明らかなように、本発明の水溶性固形描画材は強度が高いにも関わらず書き味が滑らかで、しかも色むらがなく、鮮やかな画線が得られるなど安定した性能を有することがわかる。
強度が高く色むらもないため、商品価値の高い安定した使用が可能となる。

Claims (2)

  1. 少なくとも着色材とスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルとからなることを特徴とする水溶性固形描画材。
  2. 少なくとも着色材とスルホン酸変性ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物とからなることを特徴とする水溶性固形描画材。
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