JP4712340B2 - 蓄光クレヨン - Google Patents

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Description

本発明は、筆記具、印刷関連分野、塗料関連分野、化粧品関連分野などで好適に使用することができる蓄光クレヨンに関する。
光が照射されている間だけ発光する蛍光顔料とは異なり、光照射を止めてからも長時間発光若しくは肉眼で識別できるものを蓄光顔料といい、従来、この蓄光顔料を用いたインキ組成物が提供されている。例えば、特開平9−53034号公報(特許文献1)及び特開平9−59555号公報(特許文献2)は一般式M・Al24で表される化合物を用いた蓄光インキ組成物であり、また、特開2000−104001号公報(特許文献3)及び特開2000−109740号公報(特許文献4)は一般式M・Ny・Al2-xx4で表される化合物を用いた蓄光インキ組成物である。また、特開2000−17256号公報(特許文献5)に開示された蓄光顔料はオイルで蓄光顔料をコートして耐久性を向上させなければ経時での蓄光発光能力が低下する問題があった。
特開平9−53034号公報 特開平9−59555号公報 特開2000−104001号公報 特開2000−109740号公報 特開2000−17256号公報
しかし、かかる従来の蓄光顔料は耐水性がない為有機溶剤中に分散させる必要があり、その有機溶剤でも極性をもつアルコール類やグリコールエーテル類ではインキ中で時間の経過とともに白濁し蓄光発光能力が激減する傾向にあった。使用できる溶剤はキシレン等であった為、使用する容器が耐溶剤性のある材料に限定されたり用途が限定されていた。また、光照射を止めてからの残光時間も充分ではなく、夜間長時間に渡り筆跡やマークを目立たせる用途には使えなかった。
本発明の目的は、従来の蓄光顔料とは異なり極性をもつアルコール類やグリコールエーテル類を使用しても、特開2000−17256号公報のようにオイルで蓄光顔料をコートして耐久性を向上させる必要もなく経時での蓄光発光能力が低下せず、ポリプロピレンに代表される安価な樹脂成形物も容器として使用可能とし、また、従来の蓄光顔料を用いたクレヨンと比較してより長い残光時間を持つ筆跡乃至塗膜を得ることができる蓄光クレヨンを提供するところにある。
本発明は、蓄光顔料、溶剤、溶剤に可溶な樹脂、ゲル化剤より少なくともなる蓄光クレヨンにおいて、基材が一般式MO・Al2SiO8で表され、Mがストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなる蓄光顔料を用いることで前記課題を達成しうることを見出し、この知見に基いてこの発明を完成するに至った。
本発明は、必須成分として、基材が一般式MO・Al2SiO8で表され、Mがストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなることを特徴とする蓄光顔料、溶剤、溶剤に可溶な樹脂、及びゲル化剤を含んでなる蓄光クレヨンであるので、従来の蓄光顔料とは異なり極性溶剤を主溶剤に用いても経時での蓄光発光能力が低下せず、ポリプロピレンに代表される安価な樹脂成形物も容器として使用可能とし、また、従来の蓄光顔料を用いたクレヨンと比較してより長い残光時間を持つ筆跡乃至塗膜を得ることができる。
(蓄光顔料)
本発明で用いられる蓄光顔料は、基材が一般式MO・Al2SiO8で表され、Mがストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなり、当該基材に鉱物材、光輝活性剤等が添加されるものである。例えば、TDOグラフィックス株式会社製の商品名「TDGシリーズ」(発光色黄緑)、「TDBシリーズ」(発光色青緑)、「TDSシリーズ」(発光色青)を例示する事ができる。
本発明の蓄光顔料の含有量は、クレヨン全量中1.0〜60.0重量%、好ましくは5.0〜40.0重量%である。上記蓄光顔料がクレヨン全量中1.0重量%未満の場合は発光が不充分であり60.0重量%を超えると、クレヨンとしては粘度が上がりすぎ、流動性が低下し、成形しにくい状態になること及び粉体分が多くなりすぎ、筆記性が悪くなることから好ましくない。
(溶剤)
溶剤は、特に制限されないが、キシレン、テトラリン等の芳香族炭化水素類、n−プロピルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン等の炭素数9及び10のシクロヘキサン系炭化水素類、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル、プロピオン酸のエステル類、1価アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類及びこれらのエステル類等公知の溶剤も使用できるがグリコール類、グリコールのエーテル類、グリコールのエーテルエステル類、アルコール類から少なくとも1種類以上用いることが好ましい。例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、3−メチルー3―メトキシブタノール、3−メトキシー1−ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、上記グリコール類のメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、フェニルエーテル等のグリコールエーテル類又はこれらのエステル等が挙げられる。
本発明では、特にそのなかでも、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチルー3−メトキシブタノールの少なくとも1種類を必須成分として用いることが好ましい。
クレヨン中における溶剤の含有量は、着色剤等の成分との関係において適宜設定することができるが、通常20〜80重量%程度、好ましくは35〜65重量%とすれば良い。溶剤が多すぎるとゲル化が困難となるおそれがある。また、溶剤が少なすぎると他の成分の溶解が困難となり、均一なゲルが形成できなくなることがある。これによって、蓄光発光性の効果が減少するおそれがある。
(ゲル化剤)
ゲル化剤としては、特に制限されず、従来技術におけるクレヨンに適用されるものを用いることができる。例えば、ジベンジリデンソルビトール類、トリベンジリデンソルビトール類、アミノ酸系油ゲル化剤、脂肪酸類等が挙げられる。ジベンジリデンソルビトール類としては、ジベンジリデンソルビトールのほか、ジベンジリデンソルビトールにおいてベンジリデン基中ベンゼン核の任意の位置に炭素数1〜3のアルキル基で置換された化合物(ジベンジリデンソルビトール誘導体)が例示でき、具体的には〔ジー(p−メチルベンジリデン)〕−ソルビトール、〔ジー(m−エチルベンジリデン)〕−ソルビトール、〔ジー(p−クロルベンジリデン)〕−ソルビトール等が挙げられる。
トリベンジリデンソルビトール類としては、トリベンジリデンソルビトールのほか、トリベンジリデンソルビトールにおいてベンジリデン基中ベンゼン核の任意の位置に炭素数1〜3のアルキル基で置換された化合物(トリベンジリデンソルビトール誘導体)が例示でき、具体的には〔トリー(p−メチルベンジリデン)〕−ソルビトール、〔トリー(m−エチルベンジリデン)〕−ソルビトール、〔トリー(p−クロルベンジリデン)〕−ソルビトール等が挙げられる。
アミノ酸系油ゲル化剤は、例えばN−アシルグルタミンジアミド、N−ラウロイルグルタミン酸ジーn−ブチルアミド等が挙げられる。
脂肪酸としては、ステアリン酸、ミリスチン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸、あるいはこれらの金属塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩等)が挙げられる。
クレヨン中におけるゲル化剤の含有量は、用いるゲル化剤の種類等に応じて適宜設定できるが、通常は2〜40重量%程度、好ましくは3〜30重量%とすれば良い。ゲル化剤が多すぎるとゲル硬度が上がりすぎて着色性等が低下し、また、ゲル化剤が少なすぎるとゲル化が困難となる。なお、ゲル化剤は1種又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明クレヨンにおける樹脂成分としては、上記クレヨン等に従来より用いられているものを使用でき、特に限定されない。本発明では、特にフィルム形成用樹脂及び接着性向上用樹脂の2種類を併用することが好ましい。
フィルム形成用樹脂としては、クレヨンの硬度を高め、かつ、塗面で強固なフィルムを形成できるものであれば特に制限されない。例えば、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルー塩化ビニル共重合樹脂、酢酸ビニルーエチレン共重合樹脂等のビニル系樹脂等を使用できる。これらフィルム形成用樹脂は、1種類または2種類以上で用いることができる。これらの中でも、アセチル基5%以下、水酸基18〜40%、ブチラール基60%以上の重合度300〜2000のポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
一方、接着性向上用樹脂としては、塗面への付着性を高めることができる限り特に制限されない。例えば、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂等を用いることができる。ケトン樹脂としては、例えば、シクロヘキサンとホルムアルデヒドとの縮合物が挙げられる。キシレン樹脂としては、例えば、メタキシレンとホルムアルデヒドとの縮合物が挙げられる。ポリアミド樹脂としては、例えば、ダイマー酸とジまたはポリアミンの縮重合によって得られる熱可塑性樹脂であって、分子量4000〜9000程度のものが挙げられる。これらの接着性向上用樹脂も、1種類または2種類以上で用いることができる。
クレヨン中における樹脂成分の含有量は、用いる樹脂成分の種類等によって異なるが、通常3〜40重量%程度、好ましくは6〜35重量%とすれば良い。樹脂成分が多すぎるとゲル硬度が上がりすぎて着色量が減少して、蓄光発色性等が低下し、また樹脂成分が少なすぎるとゲル化が困難となる。
また、上記のフィルム形成用樹脂及び密着性向上用樹脂の配合割合も他の成分との関係で適宜定めることができるが、通常は、フィルム形成用樹脂:密着性向上用樹脂が重量比で1:0.1〜5程度、好ましくは1:0.2〜3とすれば良い。
さらに、アクリル樹脂を主成分(全樹脂中50重量%以上)とすることにより、大粒径の蓄光顔料を効率よく平滑面に載せることができ発光輝度が大きくなる。これは、アクリル樹脂を用いた樹脂液ゲルが弾性を低い状態に保つ性質があり、クレヨンの弾性が低いとクレヨンがより崩れ易くなるために平滑面でも蓄光顔料が載り易くなるからである。
本発明では着色剤を用いることができる。着色剤を用いることにより、クレヨンの色を種々の色に調整することができる。着色剤としては、蓄光顔料と反応せず、また、蓄光顔料の発色に影響を与えないものを用いることが重要である。更に着色剤としては、溶解性及び分散性がよいものが好ましい。なお、本発明では着色剤を配合しない蓄光クレヨンも含まれる。この場合、明るい場所では淡く目立たない色相であるが、暗い場所では蓄光顔料の発光を与える筆跡又は塗膜をえることができる。
具体的には、着色剤としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料などの水溶性染料(トリフェニルメタン系、キサンテン系、アントラキノン系、金属錯体系、銅フタロシアニン系など)、フタロシアニン、キナクリドン、カーボンブラック、酸化チタンなどの有機顔料又は無機顔料、或いは蛍光顔料、着色樹脂、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料、アルミニウム顔料、パール顔料などを使用することができる。また、顔料分散体として配合することもできる。着色剤は1種又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明では、着色剤は、インキ組成物全量に対して0.01〜15重量%含まれていることが好ましい。着色剤がインキ組成物全量に対して0.01重量%未満の場合は当該着色剤の着色を視認し難くなる。着色剤がインキ組成物全量に対して15重量%を超えると、発光性が低下する。着色剤の最適配合量は、着色剤の種類によってやや異なるが、0.05〜10.0重量%である。
(その他添加剤)
本発明のクレヨンでは、その他の成分として必要に応じで充填剤、レベリング剤、粘度調整剤、構造粘性付与剤、乾燥性付与剤等の公知の添加剤を適宜配合することができる。また、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸2−エチルヘキシル、セバシン酸2−エチルヘキシル、トリクレジルホスフェート等の可塑剤も適宜配合することができる。
本発明のクレヨンのゲル硬度は、最終製品の用途等に応じて適宜設定すれば良いが、通常3〜50kg/cm程度、好ましくは5〜30kg/cmとする。なお、ゲル硬度は、溶剤、ゲル化剤、樹脂等の種類及び配合量によって変えることができる。
本発明のクレヨンの製造方法は、基本的には上記の各成分を均一に混合すれば良い。例えば、まず着色剤が必要な場合は、溶剤の一部にフィルム形成用樹脂等を加えて溶解させ、得られた溶液に着色剤を加えてミル等で十分分散させた後、残りの溶剤を加え、さらに接着性向上用樹脂、蓄光顔料、ゲル化剤等を加え溶解分散させ、最後に得られた溶液を所望の形状を有する容器に流し込み、冷却固化させれば良い。
上記方法では、各成分を溶解させるに際し、必要に応じて加熱しても良い。本発明のクレヨンは、これらの成分を用い、公知のクレヨンの製法に従って製造することができる。
本発明のクレヨンは、特定の蓄光顔料を用いることから、優れた筆記性とより高い蓄光発光性を発揮することができる。特に、筆記性に関しては、紙、金属、セラミック、プラスチック、ガラス等のあらゆる材質に適用できる。
また、付着性に優れ、しかも付着後の塗膜は色移りや蓄光顔料の脱落はしない。さらに、キャップオフ性にも優れており、従来のクレヨンよりも取り扱い性に優れている。
本発明の蓄光クレヨンは、筆記具分野、印刷関連分野、塗料関連分野、化粧品関連分野などにおいて用いられ、筆記具用蓄光クレヨン、描画用蓄光クレヨン、塗布具用蓄光クレヨンなどとして各種用途で有用である。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の蓄光クレヨンの特徴をより具体的に説明する。
(実施例1)
エチレングリコールモノブチルエーテル15重量部、プロピレングリコールモノブチルエーテル20重量部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル10重量部にポリビニルブチラール樹脂(「デンカブチラール2000L」電気化学工業(株)製)20重量部を加え溶解させた。得られた溶液に酸化チタン4重量部とネオザポンブルー807(BASF製、Sol.Blue 70)0.5重量部を加えてミルで十分に分散させた後、ジブチルフタレート0.5重量部を加え、130℃で加熱攪拌しつつ、さらにキシレン樹脂(「ニカノールHP−120」三菱瓦斯化学(株)製)4重量部とケトン樹脂(「ハイラック111」日立化成工業(株)製)7重量部を加え、上記温度に保って完全に溶解させた。次いで、蓄光顔料(「TDG−3030T」TDOグラフィックス(株)製、発光色黄緑、一般式MO・Al2SiO8系蓄光顔料)20重量部とソルビトール系ゲル化剤(「ゲルオールD」新日本理化(株)製)5重量部を加えて完全に溶解分散させた。得られた溶液を容器に流し込み、冷却固化させてから固形物を取り出した。
(実施例2)
プロピレングリコールモノブチルエーテル20重量部とジプロピレングリコールモノメチルエーテル20重量部にセルロースアセテートブチレート(「CAB381−1/2“」イーストマンケミカル社製)15重量部を加え溶解させた。得られた溶液に、130℃で加熱攪拌しつつ、さらにキシレン樹脂(「ニカノールHP−100」三菱瓦斯化学(株)製)5重量部を加え、上記温度に保って完全に溶解させた。次いで、蓄光顔料(「TDG−3030T」TDOグラフィックス(株)製)30重量部と12−ヒドロキシステアリン酸8重量部とソルビトール系ゲル化剤(「ゲルオールD」新日本理化(株)製)5重量部を加えて完全に溶解分散させた。得られた溶液を容器に流し込み、冷却固化させてから固形物を取り出した。
(実施例3)
プロピレングリコールモノブチルエーテル49.5重量部にポリビニルブチラール樹脂(「エスレックBM−S」積水化学工業(株)製)28重量部を加え溶解させた。得られた溶液に、130℃で加熱攪拌しつつ、さらにキシレン樹脂(「ニカノールHP−120」三菱瓦斯化学(株)製)8重量部とケトン樹脂(「ハイラック111」日立化成工業(株)製)10重量部を加え、、上記温度に保って完全に溶解させた。次いで、蓄光顔料(「TDB−3030T」TDOグラフィックス(株)製、発光色青緑、一般式MO・Al2SiO8系蓄光顔料)15重量部とソルビトール系ゲル化剤(「ゲルオールD」新日本理化(株)製)3重量部ソルビトール系ゲル化剤(「ゲルオールT」新日本理化(株)製)1.5重量部を加えて完全に溶解分散させた。得られた溶液を容器に流し込み、冷却固化させてから固形物を取り出した。
(実施例4)
プロピレングリコールモノブチルエーテル30重量部とプロピレングリコールモノメチルエーテル5重量部と3−メチルー3−メトキシブタノール10重量部にポリビニルブチラール樹脂(「エスレックBL−1」積水化学工業(株)製)15重量部を加え溶解させた。得られた溶液に、フタロシアニンブルー2重量部を加えてミルで十分に分散させた後、130℃で加熱攪拌しつつ、さらにキシレン樹脂(「ニカノールHP−100」三菱瓦斯化学(株)製)6重量部とケトン樹脂(「ハイラック111」日立化成工業(株)製)8重量部とポリアミド樹脂(「バーサミド335」ヘンケル白水(株)製)7重量部を加え、、上記温度に保って完全に溶解させた。次いで、蓄光顔料(「TDB−3030T」TDOグラフィックス(株)製)12重量部とソルビトール系ゲル化剤(「ゲルオールD」新日本理化(株)製)5重量部を加えて完全に溶解分散させた。得られた溶液を容器に流し込み、冷却固化させてから固形物を取り出した。
(比較例1)
実施例1の蓄光顔料「TDG−3030T」に代えて蓄光顔料(「G−300M」根本特殊化学(株)製、発光色黄緑、一般式M・Al1425系蓄光顔料)を用いたほかは、実施例1と同様にして固形物を作製した。
(比較例2)
実施例1の蓄光顔料「TDG−3030T」の添加量0重量部を5重量部に代えたほかは、実施例1と同様にして固形物を作製した。
(比較例3)
実施例1の蓄光顔料「TDG−3030T」の添加量30重量部を60重量部に代えたほかは、実施例1と同様にして固形物を作製した。
(評価試験)
これらのクレヨンを用いて市販の画用紙に筆記し、筆跡の発光強度、残光強度を比較した。発光強度は28ワットの蛍光灯を10分間照射し、暗所での発光強度を相対比較し、残光強度は暗所での10分後の発光を相対比較した。又、経時変化については50℃14日後の発光強度を上と同様に比較観察した。
発光強度は筆記状態を目視観察により行い、暗所での発光が、極めて強いもの◎、強いものを○、発光が小さいものを×として評価した。また、残光強度は経時後の筆記状態を目視観察により行い、暗所での発光が極めて強いもの◎、強いものを○、発光が小さいものを×として評価した。
経時後の発光強度は筆記状態を目視観察により行い、暗所での発光が極めて強いもの◎、強いものを○、発光が小さいものを×として評価した。又、筆記性についても評価を行い、書き味が滑らかなものを○、書き味が悪いものを×として評価した。
表1より、実施例1及び3は暗所で長時間に渡り強く発光する筆跡が得られた。また、実施例1及び4は明るいところではそれぞれの着色剤の色で、暗所では蓄光顔料が長時間に渡り強く発光する筆跡が得られた。また、実施例1〜4はクレヨンの作製から時間が経過しても発光強度が変わらない安定したインキであった。
一方、比較例1はインキ作製直後では強い発光の筆跡が得られるが、経時で発光が弱くなった。また、比較例2はインキ作製直後から発光が弱い筆跡しか得られなかった。また、比較例3はインキ作製直後では強い発光の筆跡が得られるが、筆記感が重く書き味が悪いクレヨンとなっている。
さらに、樹脂にアクリル樹脂を主成分とする実施例5〜7を表2に示す。
尚、表中の数値は重量%を表し、また表の成分は以下に示す通りである。
1)BBP;大八化学工業(株)製 可塑剤 フタル酸ブチルベンジル
2)ダイヤナールBR−107;三菱レイヨン(株)製 アクリル樹脂
3)ダイヤナールBR−103;三菱レイヨン(株)製 アクリル樹脂
4)バーサミド335;ヘンケル白水(株)製 ポリアミド樹脂
5)PVB−2000L;商品名「デンカブチラール2000L」電気化学工業(株)製 ポリビニルブチラール樹脂
6)ゲルオールD;新日本理化(株)製 ソルビトール系ゲル化剤
7)蓄光顔料TDG−700D;TDOグラフィックス(株)製 蓄光顔料MO・AlSi
8)蓄光顔料TDG−700E;TDOグラフィックス(株)製 蓄光顔料MO・AlSi
樹脂にアクリル樹脂を主成分とする実施例5〜7は、発光強度がより強くなった。
なお、上記実施例は油性インキをゲル化したいわゆる固形ペイントマーカー等のクレヨンとして適用したものであるが、その他の筆記具、印刷インキ、塗料関連分野、化粧品関連分野などにも用いることができる。

Claims (5)

  1. 溶剤、溶剤に可溶な樹脂、蓄光顔料とゲル化剤を少なくとも含有し、当該蓄光顔料の基材が一般式MO・Al2SiO8で表され、Mがストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなり、該蓄光顔料がクレヨン組成中12.0〜40.0重量%含まれることを特徴とする蓄光クレヨン。
  2. さらに着色剤が含まれている請求項1記載の蓄光クレヨン。
  3. 前記溶剤がグリコール類、グリコールのエーテル類、グリコールのエーテルエステル類、アルコール類から少なくとも1種類以上を含有する請求項1又は2に記載の蓄光クレヨン。
  4. 前記ゲル化剤がジベンジリデンソルビトール類、トリベンジリデンソルビトール類から少なくとも1種類以上を含有する請求項1乃至のいずれかに記載の蓄光クレヨン。
  5. 前記樹脂が、アクリル樹脂である請求項1乃至のいずれかに記載の蓄光クレヨン。
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