JP7257757B2 - 可逆熱変色性固形描画体及びそれを用いた可逆熱変色性固形描画体セット - Google Patents

可逆熱変色性固形描画体及びそれを用いた可逆熱変色性固形描画体セット Download PDF

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Description

本発明は、可逆熱変色性固形描画体及びそれを用いた可逆熱変色性固形描画体セットに関する。
従来から、クレヨン、パステル、色鉛筆などの固形描画体が知られ、扱いが簡便であることから幼児から大人まで幅広い年齢層に利用されている。
このような固形描画体は、着色材の他に、ワックスを主材として用いるものが多く、ワックス特有のねばつくような重い書き味を有しており、しかも、得られる描画線が粗く、塗りむらが生じやすいなどの課題を有している。
これに対し、着色材と、ワックスと、樹脂と、体質材とを含有し、上述のような、ねばつくような重い書き味が解消された固形描画体が知られているが、前記固形描画体は、硬い描画体となりやすく、描画の際に紙面などとの接触部分が摩耗しにくい傾向にあることから、幼児や筆圧の弱い者などが用いた場合には、得られる描画跡の発色が十分に得られ難く、また、広範囲を塗りつぶすことが難しいなどの課題を有している。(特許文献1)
上記課題を解決するため、書き味が滑らかで、弱い力でも優れた発色性を有した描画跡を残すことのできる、ゲル形成剤を使用したゲル状の固形描画体が提案され、広く普及されている。(特許文献2、3)
また、上述のようなゲル状の固形描画体において、光輝性物質を用いることで、滑らかな書き味とともに描画跡の光輝性を楽しむことのできる装飾性の高い固形描画体も提案されている。(特許文献4、5)
近年、固形描画体は、ボールペンやサインペンなどと同様、様々な目的やシチュエーションで使用されることが想定される。このため、上述のような、光輝性かつ優れた描画性を有するゲル状の固形描画体においても、描画跡の変色をも楽しむことのできる、機能性に優れたものが求められている。さらには、上記のようなゲル状の固形描画体は、幼児が用いる可能性が高いため、間違えて描画してしまった不要な描画跡を消去できるような利便性も求められている。
特開2012-052109 特開平8-302269 特開平8-245916 特開2001-200187 特開2003-049109
本発明は、紙面などに描画した際、軽く滑らかな描画感を奏しつつ、可逆熱変色性を有し、さらに発色性と光輝性に優れる描画跡を形成可能な、装飾性、機能性の高い固形描画体を提供することである。
本発明による可逆熱変色性固形描画体は、少なくとも(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、光輝性顔料と、ゲル形成剤と、溶剤と、を含んでなり、前記ゲル形成剤と前記溶剤とでゲル状の賦形材を形成してなることを要件とする。
本発明による固形描画体セットは、上記の固形描画体と摩擦部材とからなることを要件とする。
本発明の一様態によれば、軽く滑らかな描画感を奏しつつ、可逆熱変色性を有し、さらに発色性と光輝性に優れる描画跡を形成可能な装飾性、機能性の高い固形描画体を提供することができる。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料(加温発色型)の変色挙動を示す説明図である。
本明細書において、配合を示す「部」、「%」、「比」などは特に断らない限り質量基準であり、含有率とは、固形描画体の総質量を基準としたときの構成成分の質量%である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、固形描画体等を例示するものであって、本発明は、以下に示す固形描画体等に限定されない。
<可逆熱変色性固形描画体>
本発明の可逆熱変色性固形描画体(以下、単に「固形描画体」ともいう)は、少なくとも(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、光輝性顔料と、ゲル形成剤と、溶剤と、を含んでなり、ゲル形成剤と溶剤とでゲル状の賦形材を形成してなる固形描画体である。
本発明の固形描画体は、ゲル形成剤と溶剤とで、固形描画体の主たる骨格が形成されてなるもので、ゲル形成剤同士が結合して形成される網目状の分子鎖に溶剤が包含されている状態のゲル状構造を有し、この構造中に可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と光輝性顔料が含有されてなる、ゲル状の固形描画体である。
よって、本発明の固形描画体は、描画時に、被描画面と固形描画体が接している部分が描画圧や描画する際の摩擦などにより容易に摩耗し、低描画圧で描画した場合でも、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料および光輝性顔料が被描画面に十分に付着する。さらに、包含されている溶剤が放出され、潤滑剤として作用する。このため、本発明の固形描画体は、軽く滑らかな書き味で、発色性、光輝性に優れた描画跡をもたらすことができる。
また、本発明の固形描画体は、上述の通り、低い描画圧でも十分な発色を有する描画跡をもたらすことができるため、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に過剰な圧がかからず、該顔料の機能を十分に発揮でき、変色性に優れた描画跡を形成することができる。さらに、先に形成した描画跡上に重ねて描画する(重ね塗りする)際には、描画時に発生する摩擦熱による描画跡の熱変色を防ぐことができるため、描画跡に積層量による濃淡を形成することや、高濃度の描画跡を形成すること、さらには、広範囲の被描画面をムラなく塗りつぶすことが可能となる。
以下、本発明の固形描画体における構成成分について、詳細に説明する。
<ゲル形成剤>
本発明のゲル形成剤は、溶剤とゲル状の賦形材を形成できれば特に限定されないが、具体的には一般的に用いられている水性ゲル形成剤や、油性ゲル形成剤を用いることができる。
水性ゲル形成剤とは、溶剤に水を含み、水とゲル状の賦形材を形成することが可能な材料のことであり、油性ゲル形成剤とは、溶剤に有機溶剤を含み、有機溶剤とゲル状の賦形材を形成することが可能な材料のことである。
具体的には、水性ゲル形成剤としては、高級脂肪酸の金属塩あるいはアンモニウム塩、親水性シリカ、クレイ類、スメクタイト類、ベントナイト類、ポリアクリル酸類、ポリ
ウレタン類、アミド類、増粘性多糖類、タンパク質等が挙げられるが、中でも、高級脂肪酸の金属塩を用いることが好ましく、炭素原子8~36個有する脂肪族カルボン酸の金属塩を用いることがより好ましい。これは、炭素原子8~36個有する脂肪族カルボン酸の金属塩を用いると、ゲル形成剤がもたらす骨格構造が、描画体自体は破損しにくい十分な強度を有しながらも、被描画面と接する部分は摩擦によって容易に摩耗しやすい構造となり、良好な発色性と光輝性を有する描画跡を形成しやすいためである。さらに好ましい水性ゲル形成剤は、炭素原子12~20個有する脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩であり、破損しにくい描画体強度を有すると共に、滑らかな書き味を奏する描画体が得られやすい。上記効果の向上および、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料にかかる描画圧を抑え、描画体の重ね塗り性の向上をも考慮すると、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムを用いることが好ましく、特には、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムを用いることが好ましい。
油性ゲル形成剤としては、脂肪酸類、これらの金属塩、ベンジリデンソルビトール類、デキストリンエステル類、アミノ酸類、アミド類等が挙げられる。好ましく用いられる油性ゲル形成剤としては、脂肪酸類が挙げられる。脂肪酸類を用いると、水性ゲル形成剤のときと同様、描画の際、描画体自体は破損しにくい十分な強度を有しながら、被描画面と接する部分は摩擦によって容易に摩耗しやすい構造となり、良好な描画跡をもたらすことが容易となる。さらに、低い描画圧での描画を可能とし、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料にかかる描画圧を抑え、より滑らかで、より優れた変色性を示す良好な描画跡を得ることおよび、重ね塗り性を向上させることを考慮すると、ヒドロキシ脂肪酸およびその誘導体を用いることが好ましく、特には、12-ヒドロキシステアリン酸およびその誘導体を用いることが好ましい。
本発明に用いられるゲル形成剤は、単独または2種類以上を組み合わせて用いることができるが、ゲル形成剤の含有率は、固形描画体の総質量を基準として、5~50質量%であることが好ましく、10~40質量%であることがより好ましい。
また、水性ゲル形成剤を用いる場合には、10~25質量%であることが好ましく、油性ゲル形成剤を用いる場合には、10~40質量%であることが好ましく、15~40質量%であることがより好ましい。
ゲル形成剤の含有率が上記数値範囲内であると、描画体自体が損壊しにくい十分強度を有しながらも、描画の際、被描画面と接する部分が摩擦によって容易に摩耗しやすい骨格構造となりやすく、よって、描画時にも折れることのない十分な描画体強度としながらも、滑らかな書き味で、発色性、光輝性に優れた描画跡を形成できる描画体とすることが容易となる。
<溶剤>
本発明の固形描画体は、溶剤を含んでなる。前記溶剤は、描画の際、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料や光輝性顔料を被描画面に均等に付着させるための展色剤や、潤滑剤として作用するものである。上述のゲル形成剤とゲル状の賦形材を形成できれば特に限定はないが、含有させる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料および光輝性顔料の機能を阻害しない必要がある。
本発明において、具体的に用いることができる溶剤としては、水、有機溶剤が挙げられ、これらを単独でまたは組み合わせて用いることができる。
有機溶剤として具体的には、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール等の多価アルコール類およびその誘導体、ポリブテン、ジアルキルカーボネート等が挙げられる。
本発明において、水性ゲル形成剤を用いる場合には、溶剤は水を含むことが好ましい。
さらには、水の他、多価アルコール類を用いることが好ましい。多価アルコール類を用いることで、水の蒸発を抑制し、描画体の形成性や滑らかな描画感を経時的に維持することが可能となる。さらに、多価アルコール類の中でも、グリセリンを用いることがより好ましく、グリセリンの高い保湿効果により、描画体から水分が蒸発し、描画体の形成性や描画感が悪化することを抑制しやすい。また、グリセリンは、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の機能を阻害せず、得られる描画跡の変色性を経時的に維持しすいことからも、好適に用いることができる。
よって、水性ゲル形成剤を用いる場合、溶剤として、グリセリンと水との混合溶剤を用いることが好ましく、グリセリンと水との混合溶剤を用いると、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の機能を保持したまま、経時的に安定した描画体が得られる上、前記混合溶剤は、描画時には優れた潤滑剤となって、描画感をより滑らかなものとしやすく、また、展色剤としても効果的に働き、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と光輝性顔料を被描画面に均等に付着させやすい。このため、発色性、光輝性、さらには変色性に優れた描画跡をもたらすことができる。
また、本発明において、油性ゲル形成剤を用いる場合には、溶剤は、前記有機溶剤を含むことが好ましく、中でも、有機溶剤として、多価アルコール類およびその誘導体を用いることが好ましく、さらにはプロピレンオキシド基を有する多価アルコール類およびその誘導体を用いることが好ましい。
本発明におけるプロピレンオキシド基を有する多価アルコール類およびその誘導体としては、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンソルビットなどが挙げられる。中でも、分子量が200~4000であるものを用いることが好ましい。上述のようなプロピレンオキシド基を有する多価アルコール類およびその誘導体は、流動性を有する油性有機溶剤であり、描画時、優れた潤滑剤となって、描画感をより滑らかなものとしやすい。また、前記油性有機溶剤は、展色剤としても効果的に働き、熱変色性マイクロカプセル顔料と光輝性顔料を被描画面に均等に付着させることができるため、発色性、光輝性に優れた描画跡を形成することができる。また、上述のようなプロピレンオキシド基を有する多価アルコール類およびその誘導体は、揮発性や吸湿性が低いため、油性ゲル形成剤ととともに、経時安定性に優れた賦形材を形成することができ、ドライアップや吸湿による変形や性能変化のない、経時安定性に優れた描画体を得ることができる。
上述の効果向上および、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の機能が阻害されることを抑制し、経時的に安定した変色性を奏する描画跡を形成することを考慮すると、ポリプロピレングリコールを用いることが特に好ましい。また、ポリプロピレングリコールは、油性ゲル形成剤として、脂肪酸類、特には12―ヒドロキシステアリン酸を用いる場合、優れた賦形材を形成し、滑らかな書き味と、優れた光輝性、発色性の描画跡を形成しやすいため、特に効果的である。
本発明における溶剤の含有率は、固形描画体の総質量を基準として、10~80質量%であることが好ましく、20~70質量%であることがより好ましい。溶剤の含有率が上記数値範囲内であると、描画体の強度を維持しながらも、優れた描画感と、描画跡の発色性、光輝性を向上させることができる。
尚、水性ゲル形成剤を用いる場合には、40~70質量%であることが好ましく、油性ゲル形成剤を用いる場合には、20~50質量%であることが好ましい。
また、本発明の固形描画体におけるゲル形成剤と溶剤との含有比は、質量基準で1:0.5~1:5であることが好ましい。含有比が上記数値範囲内であれば、描画体自体が損壊しにくい強度を十分有しながらも、描画の際に、被描画面と接する部分が摩擦によって容易に摩耗しやすい骨格構造となりやすく、溶剤による潤滑効果および展色効果が十分にバランス良く得られる。このため、さらに滑らかな描画感を奏するとともに、発色性及び光輝性に優れた描画跡を形成可能な描画体が得られる。また、上記描画体は、低い描画圧での描画が可能であるため、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料にかかる描画圧を抑えることができ、重ね塗り性を向上することができる。
尚、本発明において水性ゲル形成剤を用いる場合には、ゲル形成剤と溶剤との含有比は、質量基準で1:3~1:5であることがより好ましく、油性ゲル形成剤を用いる場合には、ゲル形成剤と溶剤との含有比は、質量基準で1:0.5~1:1.5であることがより好ましい。
<光輝性顔料>
本発明による固形描画体は光輝性顔料を含んでなる。光輝性顔料は、得られる描画跡に光輝性を付与できるものである。
本発明の光輝性顔料としては、不透明性光輝性顔料または透明性光輝性顔料を用いることが好ましい。
前記不透明性光輝性顔料とは、後述の透明性光輝性顔料とは逆に、光透過性を備えない光輝性顔料であり、例えば、(i)樹脂被覆された薄片状金属顔料、(ii)透明性を有する基材を金属で被覆してなる顔料、(iii)アルミニウム、真鍮、ステンレス鋼、錫、亜鉛、ブロンズ、ニッケル、銅、金、銀などの金属粉顔料が挙げられる。
本発明において、不透明性光輝性顔料は、得られる描画跡に強い光輝性を付与できるものであり、白紙のような明度の高い被描画面においても、優れた光輝性を有する描画跡を形成しやすい。
尚、(i)樹脂被覆された薄片状金属顔料は、金属箔上に樹脂層を設けて形成されるものであり、樹脂層は、例えば、金属箔の両面に形成される。また、樹脂層は着色剤を含んでいてもよい。金属としては、例えば、アルミニウムが用いられ、その表面は鏡面加工されていてもよい。また、(ii)透明性を有する基材を金属で被覆してなる顔料は、天然雲母、KMg(AlSi10)F等の合成雲母、ガラスフレーク、シリカフレーク、薄片状酸化アルミニウム等の透明性を有する基材に、金や銀などの金属、またはそれらの合金などを被覆して形成されるものである。
不透明性光輝性顔料の形状としては偏平形状、鱗片形状等を挙げることができる。
不透明性光輝性顔料の平均厚みは、例えば、0.5μm以上5μm以下であり、好ましくは1μm以上3μm以下である。
また、不透明性光輝性顔料の平均粒子径は、例えば、5μm以上500μm以下であり、好ましくは10μm以上200μm以下であり、より好ましくは10μm以上150μm以下である。不透明性光輝性顔料の平均粒子径が上記数値範囲内であれば、描画跡中に光輝性顔料が埋もれ、所望の光輝性が得られ難くなることを抑制できるとともに、製造時の混練で粉砕され、所望の光輝性が得られ難くなることを抑制することができる。
また、後述するように、粘弾性体を含んで構成される摩擦部材を用いることで、光輝性顔料を除去させることが可能となるが、この光輝性顔料の除去性と、得られる描画跡の光輝性のバランスを良好とすることを考慮すると、10μm以上110μm以下であることが好ましく、10μm以上60μm以下であることがより好ましく、20μm以上60μm以下であることが特に好ましい。
不透明性光輝性顔料の平均厚みに対する平均粒子径の比であるアスペクト比は、例えば2以上50以下であり、好ましくは10以上30以下である。アスペクト比が上記数値範囲内であると、より優れた光輝性を有する描画跡が形成できる。
本発明において、不透明性光輝性顔料を用いる場合、(i)樹脂被覆された薄片状金属顔料を用いることが好ましい。
樹脂被覆された薄片状金属顔料を用いることは、描画跡の光輝性を向上させやすい上、描画体表面の光輝性を向上させやすい。このため、描画体表面で、他色との識別性を向上することができる。固形描画体が木軸やプラスチック軸などの不透明性の外軸内に収納される場合、固形描画体の先端部表面で他色との識別が必要となるが、樹脂被覆された薄片状金属顔料を用いることにより、それが容易可能となる。
また、樹脂被覆された薄片状金属顔料は、耐腐食性、耐薬品性に優れ、酸、アルカリに対し強い抵抗性を有していることから、経時的に安定した優れた光輝性を、描画体および得られる描画跡に付与しやすい。さらに、樹脂被覆された薄片状金属顔料は耐熱性にも優れていることから、高温条件下で成形されても、描画体および描画跡に優れた光輝性を付与しやすい。
さらに、樹脂被覆された薄片状金属顔料は、樹脂で被覆されているため、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に悪影響を与えにくく、該顔料の変色機能を安定して発現させやすい。また、樹脂被覆された薄片状金属顔料は、耐冷熱衝撃性にも優れているため、高温条件と低温条件の変化が起こる状況下においても、描画体および得られる描画跡は、優れた光輝性を維持しやすい傾向にある。よって、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を用いた本発明の固形描画体において、不透明性光輝性顔料として、樹脂被覆された薄片状金属顔料を用いることは、効果的である。
前記樹脂被覆された薄片状金属顔料は、例えば、ポリエステル等の樹脂フィルムの片面にアルミニウム等を真空蒸着し、所望の着色コーティングした後に細かく切断することで得られる。
前記樹脂被覆された薄片状金属顔料はラメ顔料とも呼ばれ、その具体例としては、エルジーneo SILVER #35、エルジーneo R-GOLD #35、エルジーneo B-GOLD #35、エルジーneo S-GOLD #35、エルジーneo SILVER #100、エルジーneo R-GOLD #100、エルジーneo B-GOLD#100、エルジーneo S-GOLD #100、エルジーneo RED #100、エルジーneo BLUE #100、エルジーneo GREEN #100、エルジーneo VIOLET #100、エルジーneo BLACK #100、エルジーneo COPPER #100、エルジーneo PINK #100、エルジーneo YELLOW #100、エルジーneo SILVER #150、エルジーneo R-GOLD #150、エルジーneo B-GOLD #150、エルジーneo S-GOLD #150、エルジーneo RED #150、エルジーneo BLUE #150、エルジーneo GREEN #150、エルジーneo VIOLET #150、エルジーneo BLACK #150、エルジーneo COPPER #150、エルジーneo PINK #150、エルジーneo YELLOW #150、エルジーneo SILVER #200、エルジーneo R-GOLD #200、エルジーneo B-GOLD #200、エルジーneo S-GOLD #200、エルジーneo RED #200、エルジーneo BLUE #200、エルジーneo GREEN #200、エルジーneo VIOLET #200、エルジーneo BLACK #200、エルジーneo COPPER #200、エルジーneo PINK #200、エルジーneo YELLOW #200、エルジーneo SILVER #325、エルジーneo R-GOLD #325、エルジーneo B-GOLD #325、エルジーneo S-GOLD #325、エルジーneo RED #325、エルジーneo BLUE #325、エルジーneo GREEN #325、エルジーneo VIOLET #325、エルジーneo BLACK #325、エルジーneo COPPER #325、エルジーneo PINK #325、エルジーneo YELLOW #325、エルジーneo SILVER #500、エルジーneo R-GOLD #500、エルジーneo B-GOLD #500、エルジーneo S-G OLD #500(以上、尾池イメージング(株)製)、ダイヤモンドピース LGGold No.55、ダイヤモンドピース DG Gold No.55、ダイヤモンドピース Green No.55、ダイヤモンドピース Blue No.55、ダイヤモンドピース Red No.55、ダイヤモンドピース Maroon No.55、ダイヤモンドピース Ocean Green No.55、ダイヤモンドピース Sky Blue No.55、ダイヤモンドピース Black No.55、ダイヤモンドピース Pink No.55、ダイヤモンドピース Violet No.55、ダイヤモンドピース Emerald No.55、ダイヤモンドピース Copper No.55、ダイヤモンドピース LG Gold H25、ダイヤモンドピース DG Gold H25、ダイヤモンドピース Green H25、ダイヤモンドピースBlue H25、ダイヤモンドピース Red H25、ダイヤモンドピース Maroon H25、ダイヤモンドピース Ocean Green H25、ダイヤモンドピース Sky Blue H25、ダイヤモンドピース Black H25、ダイヤモンドピース Pink H25、ダイヤモンドピース Violet H25、ダイヤモンドピース Emerald H25、ダイヤモンドピース Copper H25、ダイヤモンドピース LG Gold H55、ダイヤモンドピース DG Gold H55、ダイヤモンドピース Green H55、ダイヤモンドピース Blue H55、ダイヤモンドピース Red H55、ダイヤモンドピース Maroon H55、ダイヤモンドピース Ocean Green H55、ダイヤモンドピース Sky Blue H55、ダイヤモンドピース Black H55、ダイヤモンドピース Pink H55、ダイヤモンドピース Violet H55、ダイヤモンドピース Emerald H55、ダイヤモンドピース Copper H55、ダイヤモンドピース LG Gold CO-40UC、ダイヤモンドピース DG Gold CO-40UC、ダイヤモンドピース Green CO-40UC、ダイヤモンドピース Blue CO-40UC、ダイヤモンドピース Red CO-40UC、ダイヤモンドピース Pink CO-40UC、ダイヤモンドピース Lavender CO-40UC(以上、ダイヤ工業(株)製)等が挙げられる。
尚、(ii)透明性を有する基材を金属で被覆してなる顔料としては、例えば、フレーク状ガラスに無電解メッキ法やスパッタリング法などにより金属をコーティングさせることで得られ、例えば、フレーク状ガラスが銀で被覆されたもの、フレーク状ガラスが金で被覆されたもの、フレーク状ガラスがニッケル・クロム・モリブデンで被覆されたもの、フレーク状ガラスが真鍮で被覆されたもの、フレーク状ガラスが銀合金で被覆されたもの、フレーク状ガラスがチタンで被覆されたものなどが挙げられ、具体例としては、メタシャインREFSX-2015PS、メタシャインREFSX-2025PS、及びメタシャインREFSX-2040PS、メタシャインRCFSX-5480PS、メタシャインRCFSX-5230PS、メタシャインRCFSX-5150PS、メタシャインRCFSX-5090PS(以上、日本板硝子(株)製)等が挙げられる。
また、クリスタルカラーGF2125、クリスタルカラーGF2125-M、クリスタルカラーGF2140、クリスタルカラーGF2140-M、クリスタルカラーGF2525、クリスタルカラーGF2525-M、クリスタルカラーGF2540、クリスタルカラーGF2540-M、クリスタルカラーGF250、クリスタルカラーGF1345、クリスタルカラーGF1445(以上、東洋アルミニウム(株)製)等も挙げられる。
また、(iii)金属粉顔料としては、アルミニウム粉顔料として、フレンドカラーF-700シリーズ、F-500シリーズ、F-350シリーズ、F-100シリーズ、アルミペーストWB0230、WXM0630、EMRD5660、WJCU75C(以上、東洋アルミニウム(株)製);スーパーファインNo.22000、同No.18000、ファインNo.900、同800、スーパーファインNo.22000WN、同No.1800WN(以上、大和金属粉工業(株)製)、AA12、AA8、No.900、No.1800(以上、福田金属箔粉工業(株)製)、アルミ粉1000、同2700(以上、中塚金属箔粉工業(株)製)等を例示でき、また、銅及び銅合金粉顔料として、PaleGold E5、同2L5、RichGold L7、同3L7、ECopper(以上、福田金属箔粉工業(株)製)等を例示できる。
次に、透明性光輝性顔料について説明する。
透明性光輝性顔料としては、光透過性を備えた光輝性顔料であり、例えば、(I)透明性を有する基材を金属酸化物で被覆してなる顔料や、(II)コレステリック液晶型光輝性顔料などが挙げられる。
透明性光輝性顔料を用いると、可逆熱変色性マイクロマイクロ顔料が着色状態では反射光により光輝性が発現され、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が消色状態では光輝性を視認できなくなる。よって、本発明において透明性光輝性顔料を用いることは、描画跡に光輝性をもたらすことは勿論のこと、描画跡を消去させる場合、効果的に作用する。
透明性光輝性顔料の形状としては、偏平形状、鱗片形状等を挙げることができ、また、透明性光輝性顔料は、平均厚みが、例えば、0.1μm以上5μm以下であることが好ましい。
また、透明光輝性顔料の平均粒子径は、例えば、0.2μm以上200μm以下、好ましくは2μm以上100μm以下である。透明性光輝性顔料の平均粒子径が上記数値範囲内であると、描画跡中に光輝性顔料が埋もれ、所望の光輝性が得られ難くなることを抑制できるとともに、製造時の混練で粉砕され、所望の光輝性が得られ難くなることを抑制することができる。
本発明において、透明性光輝性顔料を用いる場合、(I)透明性を有する基材を金属酸化物で被覆してなる顔料を用いることが好ましい。
これは、透明性を有する基材を金属酸化物で被覆してなる顔料は、混練成形時などに粉砕されにくく、得られる描画跡に優れた光輝性をもたらしやすい傾向にあるためである。
前記透明性を有する基材を金属酸化物で被覆してなる顔料としては、例えば、天然雲母、KMg(AlSi10)F等の合成雲母、偏平ガラス、シリカフレーク、薄片状酸化アルミニウムから選ばれる材料を基材とし、前記基材を金属酸化物で被覆したもの等を挙げることができる。
また前述の基材を被覆する金属酸化物としては、例えば、チタン、ジルコニウム、クロム、バナジウム、鉄等の酸化物を挙げることができ、好適には酸化チタンを主成分とする金属酸化物である。
また、基材の表面を被覆する金属酸化物の被覆率によって、金色、銀色又はメタリック色の金属光沢を呈する。尚、酸化チタン等の金属酸化物層の上に酸化鉄、非熱変色性染顔料をさらに被覆したものであってもよい。
前記透明性を有する基材を金属酸化物で被覆してなる顔料は、パール顔料とも呼ばれ、その具体例としては以下が挙げられる。
天然雲母の表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆した顔料として、メルク社製の商品名「イリオジン」品番:100(粒度分布10μmから60μm:シルバーパール)、103(粒度分布10μmから60μm)、120(粒度分布5μmから25μm:ラスターサテン)、123(粒度分布5μmから25μm)、163(粒度分布20μから180μ)、201(粒度分布5μmから25μm:ルチルファインゴールド)、205(粒度分布10μmから60μm:ルチルプラチナゴールド)、221(粒度分布5μmから25μm:ルチルファインブルー)、225(粒度分布10μmから60μm:ルチルブルーパール)、231(粒度分布5μmから25μm:ルチルファインレッド)、235(粒度分布10μmから60μm:ルチルグリーンパール)、エンゲルハード社製の商品名「ルミナカラーズ」品番:ルミナゴールド(粒度分布10μmから48μm:金色)、ルミナレッド(粒度分布10μmから48μm:メタリックレッド)、ルミナレッドブルー(粒度分布10μmから48μm:メタリックブルー)、ルミナアクアブルー(粒度分布10μmから48μm:メタリックブルー)、ルミナグリーン(粒度分布10μmから48μm:メタリックグリーン)、ルミナターコイズ(粒度分布10μmから48μm:メタリックグリーン)等を例示できる。
合成雲母の表面を金属酸化物で被覆した顔料として、日本光研工業(株)製の商品名「アルティミカ」品番:SB-100(粒度分布5μmから30μm:銀色)、SD-100(粒度分布10μmから60μm:銀色)、SE-100(粒度分布15μmから100μm:銀色)、SF-100(粒度分布44μmから150μm:銀色)、SH-100(粒度分布150μmから600μm:銀色)、YB-100(粒度分布5μmから30μm:金色)、YD-100(粒度分布10μmから60μm:金色)、YE-100(粒度分布15μmから100μm:金色)、YF-100(粒度分布44μmから150μm:金色)、RB-100(粒度分布5μmから300μm:メタリックレッド)、RD-100(粒度分布10μmから60μm:メタリックレッド)、RE-100(粒度分布15μmから100μm:メタリックレッド)、RF-100(粒度分布44μmから150μm:メタリックレッド)、RBB-100(粒度分布5μmから30μm:メタリックパープル)、RBD-100(粒度分布10μmから60μm:メタリックパープル)、RBE-100(粒度分布15μmから100μm:メタリックパープル)、RBF-100(粒度分布44μmから150μm:メタリックパープル)、VB-100(粒度分布5μmから30μm:メタリックバイオレット)、VD-100(粒度分布10μmから60μm:メタリックバイオレット)、VE-100(粒度分布15μmから100μm:メタリックバイオレット)、VF-100(粒度分布44μmから150μm:メタリックバイオレット)、BB-100(粒度分布5μmから30μm:メタリックブルー)、BD-100(粒度分布10μmから60μm:メタリックブルー)、BE-100(粒度分布15μmから100μm:メタリックブルー)、BF-100(粒度分布44μmから150μm:メタリックブルー)、GB-100(粒度分布5μmから30μm:メタリックグリーン)、GD-100(粒度分布10μmから60μm:メタリックグリーン)、GE-100(粒度分布15μmから100μm:メタリックグリーン)、GF-100(粒度分布44μmから150μm:メタリックグリーン)等を例示できる。
また、合成雲母の表面を金属酸化物で被覆した顔料として、メルク社製の商品名「イリオジン」品番:6103(粒度分布5μmから40μm:銀色)、6123(粒度分布5μmから25μm:銀色)、6153(粒度分布20μmから100μm:銀色)、6163(粒度分布20μmから180μm:銀色)等を例示できる。
偏平ガラス片の表面を金属酸化物で被覆した顔料として、鱗片状のガラス片を酸化チタンで被覆した日本板硝子(株)製の商品名「メタシャイン」MC5090RS(平均粒子径90μm:銀色)、MC5090RY(平均粒子径90μm:金色)、MC5090RR(平均粒子径90μm:赤色)、MC5090RV(平均粒子径90μm:紫色)、MC5090RB(平均粒子径90μm:青色)、MC5090RG(平均粒子径90μm:緑色)、MC1080RS(平均粒子径80μm:銀色)、MC1080RY(平均粒子径80μm:金色)、MC1080RR(平均粒子径80μm:赤色)、MC1080RB(平均粒子径80μm:青色)、MC1080RG(平均粒子径80μm:緑色)、MC1040RS(平均粒子径40μm:銀色)、MC1040RY(平均粒子径40μm:金色)、MC1040RR(平均粒子径40μm:赤色)、MC1040RB(平均粒子径40μm:青色)、MC1040RG(平均粒子径40μm:緑色)、MC1020RS(平均粒子径20μm:銀色)、MC1020RY(平均粒子径20μm:金色)、MC1020RR(平均粒子径20μm:赤色)、MC1020RB(平均粒子径20μm:青色)、MC1020RG(平均粒子径20μm:緑色)、MC1080RSS1(平均粒子径80μm:銀色)、MC1080RYS1(平均粒子径80μm:金色)等を例示できる。
シリカフレークの表面を金属酸化物で被覆した顔料として、メルク社製の商品名「カラーストリーム」品番:F20-00WNT AutumnMystery(粒度分布5μmから40μm)、T20-01WNT ViolaFantasy(粒度分布5μmから40μm)等を例示できる。
薄片状酸化アルミニウムの表面を金属酸化物で被覆した顔料として、メルク社製の商品名「シラリック」品番:T50-10(粒度分布10μmから30μm:銀色)、T60-10WNT(粒度分布10μmから30μm:銀色)、T60-20WNT(粒度分布10μmから30μm:金色)、T60-24WNT(粒度分布10μmから30μm:メタリックグリーン)、T60-23WNT(粒度分布10μmから30μm:メタリックブルー)等を例示できる。
尚、(II)コレステリック型金属顔料としては、コレステリック液晶型金属光沢顔料として具体的には、ワッカーケミー社製の商品名「ヘリコーンHC」、品番:Sapphire(SLM90020)、Scarabeus(SLM90120)、Jade(SLM90220)、Maple(SLM90320)等を例示できる。コレステリック液晶型金属光沢顔料は平均厚みが、例えば、3μm以上15μm以下、好ましくは5μm以上10μm以下の範囲であり、平均粒子径が1μm以上100μm以下の範囲のものが好適に用いられる。
本発明において、光輝性顔料は、1種単独でも、2種以上混合して使用しても構わない。固形描画体中の光輝性顔料の含有率は、固形描画体の総質量を基準として、例えば、1質量%以上40質量%以下であり、好ましくは5質量%以上30質量%以下である。光輝性顔料の含有率が上記数値範囲内であると、描画体の強度を損なうことなく、優れた光輝性を有する描画跡および描画体を得ることができる。
また、描画跡および描画体の光輝性を維持しながらも、描画跡を擦過した際の描画跡の変色性の向上を考慮すると、5質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
尚、本発明において、光輝性顔料として前記不透明性光輝性顔料を用いる場合には、固形描画体中の不透明性光輝性顔料の含有率は、固形描画体の総質量を基準として、例えば、0.5質量%以上30質量%以下であり、好ましくは1質量%以上20質量%以下である。不透明性光輝性顔料の含有率が上記数値範囲内であると、描画体の強度を損なうことなく、優れた光輝性を有する描画跡および描画体を得ることができる。
また、描画跡および描画体の光輝性を維持しながらも、描画跡を擦過した際の描画跡の変色性の向上を考慮すると、1質量%以上18質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上15質量%以下であることが特に好ましい。
また、本発明において、光輝性顔料として前記透明性光輝性顔料を用いる場合には、固形描画体中の透明性光輝性顔料の含有率は、固形描画体の総質量を基準として、例えば、0.5質量%以上30質量%以下であり、好ましくは1質量%以上20質量%以下、より好ましくは1質量%以上15質量%以下である。透明性光輝性顔料の含有率が上記数値範囲内であると、描画体の強度を損なうことなく、優れた光輝性を有する描画跡および描画体を得ることができる。
尚、本発明の光輝性顔料の平均厚み及び平均粒子径は、JIS Z 8827-1:2008に準じて、デジタルマイクロスコープによる観察画像を画像解析して計測されるそれぞれの粒子の最大厚みの算術平均値及び最大粒子径の算術平均値である。画像解析には、例えば、マウンテック社製の画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「マックビュー(Mac-View)」を用いることができる。
また、本発明者らは、さらに鋭意検討を重ねた結果、本発明において、光輝性顔料として、不透明性光輝性顔料と透明性光輝性顔料とを含んでなることが好ましいことがわかった。前述の2種の光輝性顔料を併用することで、各光輝性顔料を単独で用いるよりも、描画体自体は破損しにくい十分な強度を有し、光輝性および変色性に優れた描画跡をもたらしやすいためである。
例えば、光輝性顔料として、不透明性光輝性顔料または透明性光輝性顔料のみを用いた場合には、光輝性顔料の含有量を増加させると、描画跡や描画体の光輝性を向上させることができる反面、描画体の強度が低下してしまう恐れがあり、また、不透明性光輝性顔料を単独で用いた場合では、描画体描画跡を擦過した際に金属の色相が残ってしまい所望の色に変色し難いなど、描画跡の変色性に影響が出てしまう可能性があった。しかしながら、光輝性顔料として、不透明性光輝性顔料と透明性光輝性顔料とを用いることで、上述の課題が改善され、描画体の強度を損なうことなく、描画体および描画跡に優れた光輝性を付与でき、さらに描画跡に優れた変色性を付与できる。
本発明において、上記効果を十分に得ることを考慮すると、光輝性顔料として、樹脂被覆された薄片状金属顔料と、透明性を有する基材を金属酸化物で被覆してなる顔料を含んでなることがより好ましい。
本発明において、光輝性顔料として、不透明性光輝性顔料と透明性光輝性顔料とを含んでなる場合、固形描画体中における不透明性光輝性顔料に対する透明性光輝性顔料の含有比(透明性光輝性顔料/不透明性光輝性顔料)は、質量基準で、例えば、0.1以上30以下であり、好ましくは0.1以上20以下、より好ましくは0.1以上10以下である。含有比が上記数値範囲内であると、固形描画体および得られる描画跡の光輝性と、描画跡を擦過した際の描画跡の変色性とのバランスがより良好になる。
特に、本発明の固形描画体の描画跡が、有色から無色への変化(描画跡の消色)を示す場合、描画跡の光輝性と描画跡の消色性とのバランスを考慮すると、不透明性光輝性顔料に対する透明性光輝性顔料の含有比は、1以上10以下であることが好ましく、2以上8以下であることがより好ましい。
また、後述するように、粘弾性体を含んで構成される摩擦部材を用いることで、光輝性顔料を除去させることが可能となるが、この光輝性顔料の除去性と、描画体および得られる描画跡の光輝性のバランスを良好とすることを考慮すると、不透明性光輝性顔料に対する透明性光輝性顔料の含有比は、0.1以上10以下であることが好ましく、0.1以上8以下であることがより好ましい。
さらに、本発明の固形描画体の描画跡が有色から無色への変化(描画跡の消色)を示す場合には、粘弾性体を含んで構成される摩擦部材を用いることで、描画跡は消色し、光輝性顔料が除去され、描画跡を消去することが可能となる。この描画跡の消去性と、描画体および得られる描画跡の光輝性のバランスを良好とすることを考慮すると、不透明性光輝性顔料に対する透明性光輝性顔料の含有比は、1以上10以下であることが好ましく、2以上8以下であることがより好ましい。
<可逆熱変色性マイクロカプセル顔料>
本発明による固形描画体は、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなる。前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(以下、単に「マイクロカプセル顔料」ともいう)は、少なくとも(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物及び、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包するものである。
前記マイクロカプセル顔料としては、特公昭51-44706号公報、特公昭51-44707号公報、特公平1-29398号公報等に記載されている、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1℃から7℃)を有する加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を用いることができる(図1参照)。
また、特開2006-137886号公報、特開2006-188660号公報、特開2008-45062号公報、特開2008-280523号公報等に記載されている、大きなヒステリシス特性を示す可逆熱変色性組成物を内包させたマイクロカプセル顔料を用いることもできる。即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t4)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t2からt3の間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を用いることもできる(図2参照)。
尚、色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包させたマイクロカプセル顔料の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性について説明する。図2では、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する温度t4(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t3(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t2(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する温度t(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度域は前記tとt4間の温度域であり、着色状態と消色状態の両状態が共存でき、色濃度の差の大きい領域であるt2とt3の間の温度域が実質変色温度域である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分EFの中点を通る線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が小さいと変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。また、前記ΔH値が大きいと変色前後の各状態の保持が容易となる。
前記完全消色温度t4は、摩擦部材と被描画面との擦過によって生じる摩擦熱等により消色する温度であり、例えば、50℃以上90℃以下であり、好ましくは55℃以上85℃以下、より好ましくは60℃以上80℃以下の範囲にあり、完全発色温度tは冷凍室、寒冷地等でしか得られない温度とすることができ、例えば、0℃以下であり、好ましくは-50℃以上-5℃以下、より好ましくは-50℃以上-10℃以下の範囲にある。
また、前記マイクロカプセル顔料としては、特開平11-129623号公報、特開平11-5973号公報、特開2001-105732号公報等に記載されている、加熱発色型(加熱により発色し、冷却により消色する)の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を用いることもできる(図3参照)。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は、例えば0.01μm以上5.0μm以下、好ましくは0.1μm以上4.0μm以下、より好ましくは0.5μm以上3.0μm以下の範囲のものを、好ましく用いることができる。
なお、前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径の測定は、マウンテック社製の画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「マックビュー」を用いて粒子の領域を判定し、粒子の領域の面積から投影面積円相当径(Heywood径)を算出し、その値による等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定した値である。また、全ての粒子或いは大部分の粒子の粒子径が0.2μmを超える場合は、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター(株)製、製品名:Multisizer 4e)を用いてコールター法により等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定することも可能である。
また、前記マイクロカプセル顔料の形態は円形断面の形態の他、非円形断面の形態であってもよい。
また、前記マイクロカプセル顔料中に非熱変色性の染料、顔料等の着色剤を配合して、有色から有色への互変的色変化を呈することもできる。また、固形描画体中にマイクロカプセル顔料とともに、非熱変色性の染料、顔料等の着色剤を配合して有色から有色への互変的色変化を呈することもできる。
本発明において、マイクロカプセル顔料は、1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。固形描画体中のマイクロカプセル顔料の含有率は、固形描画体の総質量を基準として、例えば、1質量%以上70質量%以下であり、好ましくは5質量%以上50質量%以下、より好ましくは5質量%以上40質量%以下である。マイクロカプセル顔料の含有率が上記数値範囲内であると、描画跡におけるマイクロカプセル顔料の発色性と光輝性顔料の光輝性とのバランスがより良好になり、また固形描画体の強度と描画跡濃度を両立させることができる。
固形描画体中のマイクロカプセル顔料および光輝性顔料の総含有率は、固形描画体の総質量を基準として、例えば5質量%以上50質量%以下であり、好ましくは10質量%以上50質量%以下、より好ましくは10質量%以上45質量%以下である。マイクロカプセル顔料および光輝性顔料の総含有率が上記数値範囲内であると、より良好な発色性および光輝性と、より良好な変色性とが達成できる。
固形描画体中における光輝性顔料に対するマイクロカプセル顔料の含有比(マイクロカプセル顔料/光輝性顔料)は、質量基準で、例えば、0.1以上20以下であり、好ましくは0.2以上10以下、より好ましくは0.5以上5以下、更に好ましくは0.5以上2以下である。含有比が上記数値範囲内であると、描画跡においてマイクロカプセル顔料の下層や隙間に位置して隠蔽されることなく、光輝性顔料の反射面が視認され、高い反射率で優れた光輝性を発現でき、描画跡におけるマイクロカプセル顔料の発色性と光輝性顔料の光輝性とのバランスがより良好になる。
本発明の固形描画体は、上述の通り、前記ゲル形成剤と溶剤とでゲル状の賦形材を形成するものであり、前記ゲル形成剤と溶剤とで固形描画体の主たる骨格が形成され、ゲル形成剤が形成する網目状の分子鎖に溶剤が包含されている状態のゲル状構造を有するものである。
本発明において、水性ゲル形成剤を用いる場合、ショ糖飽和脂肪酸エステルをさらに含んでなることが好ましい。ショ糖飽和脂肪酸エステルを用いることで、描画カスの発生が抑制され、さらに、得られる描画跡が被描画面の裏面へ裏抜けしてしまうことを防止できるためである。これは、理由は定かではないが、ゲル形成剤と溶剤とで形成されるゲル状構造中にショ糖飽和脂肪酸エステルが取り込まれ、描画体の骨格構造が強くなり、描画時に、描画体の被描画面との接触部に圧力が加わった際、接触部からの溶剤の放出量を適度に保つことができるためと考える。
また、ショ糖飽和脂肪酸エステルは、マイクロカプセル顔料表面に吸着し、マイクロカプセル顔料の凝集を抑える傾向にあり、マイクロカプセル顔料の機能を効果的に得やすく、描画跡の発色と変色の視認性を良好とすることができることからも、本発明において、ショ糖飽和脂肪酸エステルを用いることは効果的である。
ショ糖飽和脂肪酸エステルは、下記化学式(1)に示す、ショ糖と飽和脂肪酸とが縮合することによって生成するエステルである。
Figure 0007257757000001
ここで、Xは-OH、または-OCOR(Rは飽和炭化水素基)を示す。
本発明に用いられるショ糖飽和脂肪酸エステルは、描画体の強度を高め、被描画面と固形描画体が接している部分からの溶剤の過剰な滲出を抑制するものであれば限りはなく、ショ糖と縮合する飽和脂肪酸の数や種類が異なる、様々なショ糖飽和脂肪酸エステルを用いることが可能であり、単一種の脂肪酸を用いて生成したエステルであっても良く、複数種の脂肪酸を併用して生成したエステルであっても良い。
本発明に好ましいショ糖飽和脂肪酸エステルは、前記化学式(1)の構造を有するものの中でも、Rで示した飽和炭化水素基が直鎖構造の炭素鎖を有し、さらに飽和炭化水素基の炭素数が14~22の範囲内であるもの、すなわち、炭素数が14~22の範囲内である直鎖飽和脂肪酸とショ糖とから生成されたショ糖飽和脂肪酸エステルであり、モノエステルや、ジエステルやトリエステル等の複数のエステル結合を有するものであっても良く、これらの混合物でも良い。
本発明の描画体はこのようなショ糖飽和脂肪酸エステルを用いることによって、描画体強度の向上や溶剤の滲出抑制効果を奏しやすくなる。
尚、上記ショ糖飽和脂肪酸エステルは、モノエステルのみからなるものであっても良く、モノエステルと複数のエステル結合を有するエステルとの混合物であっても良い。
本発明に用いられるショ糖飽和脂肪酸エステルの具体例としては、リョートーシュガーエステルM-1695、同P-170、同P-1570、同P-1670、同S-170、同S-270、同S-370、同S-370F、同S-570、同S-770、同S-970、同S-1170、同S-1170F、同S-1570、同S-1670、同B-370、同S-370F(以上、三菱ケミカルフーズ(株)製)、DKエステルF-90、同-110、同-140、同-160(以上、第一工業製薬(株)製)などが挙げられる。
本発明の描画体におけるショ糖飽和脂肪酸エステルの含有率は、固形描画体の総質量を基準として、1~20質量%であることが好ましく、5~15質量%であることがより好ましい。特に好ましくは7~12質量%である。
ショ糖飽和脂肪酸エステルの含有率を上記数値範囲内とすると、描画体強度、描画感、および描画跡の形成性のバランスを良好としやすい。
また、本発明において、油性ゲル形成剤を用いる場合には、ワックスをさらに含んでなることが好ましい。ワックスを用いることにより、書き味を向上させることができ、さらに光輝性顔料およびマイクロカプセル顔料の被描画面に対する定着性を向上させることができる。このため、さらに低描画圧での描画が可能となり、優れた光輝性、発色性、さらには変色性に優れた描画跡をもたらすことができ、また、重ね塗り性をも向上させることができる。ワックスとしては、従来公知のものであればいずれを用いてもよく、具体的にはカルナバワックス、木ろう、蜜ろう、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックスなどが挙げられる。
本発明ワックスの含有率は、固形描画体の総質量を基準として、10~40質量%であることが好ましく、10~30質量%であることが好ましい。
更に、上記成分以外に、界面活性剤、樹脂類などの滑剤、粘着剤、防腐剤、防黴剤、等を必要に応じて添加することも可能であるが、ゲル形成剤と溶剤とがゲル状態を形成し、描画時に、被描画面と固形描画体が接している部分が描画圧や描画する際の摩擦などにより容易に摩耗し、さらに、包含されている溶剤が放出され、潤滑剤、展色剤として作用することが阻害されない範囲で添加することが好ましい。
本発明の固形描画体の作製方法の一例を以下に示す。
加熱下、溶剤とゲル形成剤とを撹拌し、ゲル形成剤が溶解した後、マイクロカプセル顔料と、光輝性顔料と、各種添加剤を加え、均一に撹拌、混合させる。
その後、混合物を所定の型に流しこみ、室温で放冷後、固化した固形描画体を取り出すことにより、固形描画体を得ることができる。
また、本発明による固形描画体は、各種描画面に対して、描画することが可能である。更に、その描画跡は、指による擦過や加熱具又は冷熱具の適用により変色させることができる。
前記加熱具としては、抵抗発熱体を装備した通電加熱変色具、温水等を充填した加熱変色具、ヘアドライヤーの適用が挙げられるが、好ましくは、簡便な方法により変色可能な手段として摩擦部材が用いられる。
前記摩擦部材は、弾性感に富み、摩擦時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好ましく用いられる。前記摩擦部材の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂(スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体)、ポリエステル系樹脂などを用いることができる。
また、前記摩擦部材は、描画跡の変色性及び光輝性顔料の除去性の観点から、粘弾性体を含んで構成されることが好ましい。粘弾性体は、ショアA硬度(JIS K 7215に準拠)の押針接触開始直後の値が、例えば、55以上90以下であり、好ましくは70以上、より好ましくは80以上である。また、粘弾性体は、JIS K 7215に準拠したショアA硬度において、ΔHS=(押針接触開始直後のショアA硬度値-押針接触開始から15秒後のショアA硬度値)で定義される値(ΔHS)が、例えば5以上40以下であり、好ましくは10以上30以下、より好ましくは15以上25以下である。前記上限値以下であると、描画跡を擦過した際に、摩擦熱をより効率的に発生させることができる。また前記下限値以上であると、光輝性顔料をより容易に吸着剥離できるものとなる。
上述したショアA硬度を有する粘弾性体は、例えば、αオレフィン系コポリマーを含む樹脂組成物で構成される。なお、αオレフィン系コポリマーを含む樹脂組成物の詳細については例えば、国際公開第2011/055803号の記載を参照して、所望のショアA硬度、ΔHSを有する樹脂組成物を構成することができる。
前記摩擦部材は固形描画体と別体の任意形状の部材である摩擦体とを組み合わせて固形描画体セットを得ることもできるが、固形描画体または、固形描画体を外装収容物に収容した固形描画具の外装に摩擦部材を設けることにより、携帯性に優れたものとなる。
前記冷却具としては、ペルチエ素子を利用した冷熱変色具、冷水、氷片等の冷媒を充填した冷熱変色具、冷蔵庫や冷凍庫の適用が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
<実施例101>
マイクロカプセル顔料および光輝性顔料以外の下記原材料を90℃下で1時間攪拌混合し、マイクロカプセル顔料および光輝性顔料を加えて30分間撹拌混合した後、均一に混合した原材料を内径10mmの有底筒状体の型に流し込み、室温に放冷することで固体物(外径10mmの円柱)を得た。
さらに、上記固体物を-20℃に冷却し、常温に戻すことで固形描画体が得られた。
・可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 10質量部
(マイクロカプセル顔料A)
・光輝性顔料 10質量部
(不透明性光輝性顔料:樹脂被覆された薄片状金属顔料)
・ゲル形成剤 16質量部
(水性ゲル形成剤:ステアリン酸ナトリウム)
・溶剤 24質量部
(水)
・溶剤 40質量部
(有機溶剤:多価アルコール(グリセリン))
<実施例102~113、比較例101~比較例106>
実施例101に対して、配合する成分の種類や添加量を表1、表2に示した通りに変更した以外は、実施例101と同じ方法で、実施例102~実施例113、比較例101~比較例106の固形描画体を得た。
<実施例201>
マイクロカプセル顔料および光輝性顔料以外の下記原材料を90℃下で1時間攪拌混合し、マイクロカプセル顔料および光輝性顔料を加えて30分間撹拌混合した後、均一に混合した原材料を内径10mmの有底筒状体の型に流し込み、室温に放冷することで固体物(外径10mmの円柱)を得た。
さらに、上記固体物を-20℃に冷却し、常温に戻すことで固形描画体が得られた。
・可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 15質量部
(マイクロカプセル顔料A)
・光輝性顔料 15質量部
(不透明性光輝性顔料:樹脂被覆された薄片状金属顔料)
・ゲル形成剤 35質量部
(油性ゲル形成剤:12―ヒドロキシステアリン酸)
・溶剤 35質量部
(有機溶剤:ポリプロピレングリコール)
<実施例202~215、比較例201~比較例208>
実施例201に対して、配合する成分の種類や添加量を表3、表4に示した通りに変更した以外は、実施例201と同じ方法で、実施例202~実施例215、比較例201~比較例208の固形描画体を得た。
以下の表に実施例及び比較例の固形描画体の組成を示す。尚、表中の組成の数値は質量部を示す。
Figure 0007257757000002
Figure 0007257757000003
Figure 0007257757000004
Figure 0007257757000005
尚、上記実施例で使用したマイクロカプセル顔料A、B、Cは、以下の手順で調整されたものである。
(マイクロカプセル顔料A)
(イ)電子供与性呈色性有機化合物として2-(2-クロロアニリノ)-6-ジ-n-ブチルアミノフルオラン5質量部、(ロ)電子受容性化合物として2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5質量部、4,4’-(2-メチルプロピリデン)ビスフェノール3.0質量部、(ハ)反応媒体としてラウリン酸4-ベンジルオキシフェニルエチル50質量部からなるからなる可逆熱変色性組成物を加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0質量部、助溶剤40.0質量部を混合した溶液を、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けた後、水溶性脂肪族変性アミン2.5質量部を加え、更に攪拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル懸濁液を得た。前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセルを単離した。なお、前記マイクロカプセルの平均粒子径は2.3μmであり、t:-8℃、t:-1℃、t:52℃、t:65℃のヒステリシス特性を有する挙動を示し、黒色から無色、無色から黒色へ可逆的に色変化した。
(マイクロカプセル顔料B)
(イ)電子供与性呈色性有機化合物として9-エチル(3-メチルブチル)アミノ-スピロ[12H-ベンゾ(α)キサンテン-12,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン5.0質量部、(ロ)電子受容性化合物として4,4′-(2-エチルヘキサン-1、1-ジイル)ジフェノール3.0質量部、2,2-ビス(4′-ヒドロキシフェニル)-ヘキサフルオロプロパン5.0質量部、(ハ)反応媒体としてカプリン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル50.0質量部からなる感温変色性色彩記憶組成物を加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0質量部、助溶剤40.0質量部を混合した溶液を、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けた後、水溶性脂肪族変性アミン2.5質量部を加え、更に攪拌を続けて熱変色マイクロカプセル懸濁液を得た。前記懸濁液を遠心分離して熱変色マイクロカプセルを単離した。
尚、前記マイクロカプセルの平均粒子径は2.3μmであり、t:-20℃、t:-10℃、t:48℃、t:58℃のヒステリシス特性を有する挙動を示し、ピンク色から無色、無色からピンク色へ可逆的に色変化した。
(マイクロカプセル顔料C)
(イ)電子供与性呈色性有機化合物として3-(4-ジエチルアミノ-2-ヘキシルオキシフェニル)-3-(1)-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド2.0質量部、(ロ)電子受容性化合物として1,1-ビス(4‘―ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン4.0質量部、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-デカン4.0質量部、(ハ)反応媒体としてカプリル酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル(融点57℃)50.0質量部からなる感温変色性色彩記憶組成物とした以外は、マイクロカプセル顔料Aと同じ方法で、マイクロカプセル顔料を得た。尚、前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は3.0μmであり、t:-24℃、t:-10℃、t:42℃、t:55℃のヒステリシス特性を有する挙動を示し、青色から無色、無色から青色へ可逆的に色変化した。
また、以下に表中の各成分について、注番号に沿って説明する。
(1)山陽色素(株)製、商品名:SANDYE SUPER BLUE GLL-E、青色顔料分散体
(2)尾池イメージング(株)製、商品名:エルジーneo SILVER#325、(蒸着金属としてアルミニウムを含む、平均粒子径:44μm、平均厚み:2μm)
(3)尾池イメージング(株)製、商品名:エルジーneo SILVER#150、(蒸着金属としてアルミニウムを含む、平均粒子径:105μm、平均厚み:2μm)
(4)メルク社製、商品名:イリオジン6103、(粒度分布:5μmから40μm、合成雲母の表面を金属酸化物で被覆した顔料)
(5)メルク社製、商品名:イリオジン163、(粒度分布:20μmから180μm、天然雲母の表面を金属酸化物で被覆した顔料)
(6)三菱ケミカルフーズ(株)製、リョートーシュガーエステルS-970
(7)日本精蝋(株)製、商品名:パラフィンワックス135°F
(8)大日精化工業(株)製、商品名HS-4、青色顔料
(9)伊藤製油(株)製
(10)伊藤製油(株)製、商品名:ITOHWAX J-420
(11)旭硝子(株)製、商品名:エクセノール1020、分子量1000
(12)新日本石油(株)製、商品名:日石ポリブテンLV-50
上記得られた実施例および比較例の固形描画体において、下記の通り、描画性、描画跡光輝性、描画跡発色性、描画跡変色性を評価した。得られた評価結果は表5~表8にまとめた。尚、比較例104、比較例206は成形不能であり、下記評価は行わなかった。
(描画性の評価)
得られた実施例および比較例の固形描画体を用いて描画試験用紙に手書きで円形状に塗りつぶした。その際の描画感を下記基準にて評価した。なお、描画試験用紙として、白紙(JIS P3210に準拠した描画用紙A)を用いた。
◎:描画に強い力を必要とせず、非常に滑らかな描画感であった。
○:描画に強い力を必要とせず、滑らかな描画感であった。
△:描画にやや力が必要であり、やや硬く重い描画感であった。
×:描画に強い力が必要であり、硬く重い描画感であった。
××: 描画に非常に強い力が必要であり、非常に硬く重い描画感で、実用上懸念が残るレベルであった。
(描画跡光輝性の評価)
上記、描画性の評価で得られた描画跡(円)の光輝性を目視にて確認し、以下の評価基準で評価した。
◎◎:描画跡全体に金属光沢調の非常に強い輝きが確認された。
◎:描画跡全体に金属光沢調の強い輝きが確認された。
○:穏やかな金属光沢調の輝きが確認された。
△:金属光沢調の輝きがやや弱かった。
×:金属光沢調の輝きが弱かった。
××:金属光沢調の輝きは確認されなかった。
(描画跡発色性の評価)
上記、描画性の評価で得られた描画跡(円)の発色性を目視にて確認し、以下の評価基準で評価した。
○:描画跡の発色は明瞭であった。
△:描画跡の発色はやや不明瞭であったが、実用上問題のないレベルであった。
×:描画跡の発色が不明瞭であった。
(描画跡変色性の評価)
上記、描画性の評価で得られた描画跡(円)の半分をSEBS樹脂を用いた摩擦部材で擦過した際の描画跡の変色性を目視にて観察し、以下の評価基準で評価した。
なお、描画跡の変色性は、実施例113、実施例215は有色から有色への変色性を確認し、その他の実施例、比較例の描画体は有色から無色への消色性を評価した。
◎◎:描画跡の変色(消色)の視認が非常に良好であった。
◎:描画跡の変色(消色)の視認が良好であった。
○:描画跡の変色(消色)の視認が可能であった。
△:変色(消色)の視認がやや困難であったが、実用上問題のないレベルであった。
×:変色(消色)の視認が不可能であった。
前記評価の結果を以下の表に示す。
Figure 0007257757000006
Figure 0007257757000007
Figure 0007257757000008
Figure 0007257757000009
また、得られた実施例の固形描画体表面の光輝性を目視にて確認したところ、金属光沢調の輝きが確認されたが、光輝性顔料として、不透明性光輝性顔料を含んでなる実施例の固形描画体の表面は、透明性光輝性顔料のみを含んでなる実施例の固形描画体の表面に比べて、金属光沢調の強い輝きを有しており、光輝性顔料を含んでいない同じ色相を有する固形描画体との識別性に優れていた。
また、実施例101~実施例113の固形描画体は、比較例106の固形描画体に比べて、描画跡の濃淡を付けることや、塗りつぶしが容易であり、重ね塗り性に優れていた。
また、実施例201~実施例215の固形描画体は、比較例204、205、208の固形描画体に比べて描画跡の濃淡を付けることや、塗りつぶしが容易であり、重ね塗り性に優れており、さらには、ワックスを含んでなる実施例204~実施例215は、特に重ね塗り性に優れていた。
以上より、本発明の固形描画体は、軽く滑らかな書き味で、優れた発色性と光輝性を有する描画跡をもたらし、さらに、得られる描画跡が変色可能であることを確認した。また、固形描画体表面の光輝性にも優れていることや重ね塗り性にも優れていることを確認した。
また、実施例101~112、実施例201~実施例214の固形描画体を用いて、室温にて描画試験用紙に手書きで円形状に塗りつぶした後、描画跡(円)の半分を、αオレフィン系共重合体を含み、ショアA硬度(JIS K 7215に準拠)の押針接触開始直後の値が55以上90以下であり、ΔHSが5以上40以下である粘弾性体を用いた摩擦部材で擦過したところ、描画跡は、有色から無色へと消色されるとともに、光輝性顔料が除去され、描画跡の消去を確認することができた。特に、実施例103~107、111、112、実施例202、203、206~210、214の固形描画体の描画跡は、その他の実施例の固形描画体の描画跡に比べて、消色性および光輝性顔料の除去性に優れ、描画跡消去性に優れていた。また、ショ糖脂肪酸エステルを含んでなる実施例112は、特に描画跡消去性に優れていた。
(繰出式固形描画具の作製)
実施例の固形描画体を、繰出し機能を有する丸形外軸内に収納成形することで、外軸より固形描画体を突出させることのできる、繰出式固形描画具を得た。
尚、実施例101~実施例113の固形描画体を用いた繰出式固形描画具は、キャップを設けるなどして気密容器とすることで、経時的に安定して、発色性、光輝性、変色性に優れた描画跡が得られるなど、経時安定性に優れた繰出式固形描画具が得られた。
(摩擦部材付繰出式固形描画具の作製)
前記繰出式固形描画具の後端またはキャップの登頂部に、SEBS樹脂や粘弾性体を用いた摩擦部材を固着するなどして、摩擦部材付繰出式固形描画具を得た。
また、繰出し機能を発現する繰出し操作体にSEBS樹脂や粘弾性体を用いることで、繰出し操作体を摩擦部材とした、摩擦部材付繰出式固形描画具も作製した。
前記摩擦部材付繰出式固形描画具を用いて紙面上に形成される描画跡は、前記摩擦部材を用いて摩擦することにより変色可能であり、携帯性に優れた摩擦部材付繰出式固形描画具を得ることができた。
(固形描画体セットの作製)
実施例の固形描画体を用いた繰出式固形描画具と、SEBS樹脂や粘弾性体を用いた直方体形状の摩擦部材とを組み合わせて固形描画体セットを得た。
前記繰出式固形描画具を用いて紙面上に形成される描画跡は、前記摩擦部材を用いて擦過することにより変色可能であり、描画と描画跡の変色が簡単にできるより利便性の高いセットを得ることができた。





























Claims (9)

  1. 少なくとも(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)
    前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包する
    可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、光輝性顔料と、溶剤と、ゲル形成剤と、を含んで
    なり、前記溶剤と、前記ゲル形成剤とでゲル状の賦形材を形成してなり、
    前記光輝性顔料が、不透明性光輝性顔料および透明性光輝性顔料の組み合わせであるこ
    とを特徴とする、可逆熱変色性固形描画体。
  2. 前記光輝性顔料の含有率が、前記固形描画体の総質量を基準として、1質量%以上40
    質量%以下である、請求項1に記載の可逆熱変色性固形描画体。
  3. 前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料及び前記光輝性顔料の総含有率が、前記固形描
    画体の総質量を基準として、5質量%以上50質量%以下である、請求項1または請求項
    2に記載の可逆熱変色性固形描画体。
  4. 前記光輝性顔料に対する、前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の含有比が質量基準
    で、0.1以上20以下である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の可逆熱変色
    性固形描画体。
  5. 前記可逆熱変色性固形描画体における不透明性光輝性顔料に対する透明性光輝性顔料の
    含有比(透明性光輝性顔料/不透明性光輝性顔料)が、質量基準で1以上10以下である
    、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の可逆熱変色性固形描画体。
  6. ショ糖飽和脂肪酸エステルをさらに含む、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の可逆
    熱変色性固形描画体。
  7. 請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の固形描画体と、摩擦部材とからなることを
    特徴とする、可逆熱変色性固形描画体セット。
  8. 前記摩擦部材は、粘弾性体である、請求項7に記載の可逆熱変色性固形描画体セット。
  9. 前記粘弾性体は、ショアA硬度(JIS K 7215に準拠)の押針接触開始直後の値
    が55以上90以下である、請求項8に記載の可逆熱変色性固形描画体セット。
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