JP2013035906A - 固形描画材 - Google Patents
固形描画材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013035906A JP2013035906A JP2011171441A JP2011171441A JP2013035906A JP 2013035906 A JP2013035906 A JP 2013035906A JP 2011171441 A JP2011171441 A JP 2011171441A JP 2011171441 A JP2011171441 A JP 2011171441A JP 2013035906 A JP2013035906 A JP 2013035906A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- wax
- component
- weight
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
【解決手段】樹脂成分として少なくともテルペン樹脂、テルペン樹脂変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂、マレイン酸樹脂誘導体、クマロン・インデン樹脂、クマロン・インデン樹脂誘導体、スチレン系樹脂及びイソプレン系樹脂から成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を0.5〜20重量%含有し、ワックス成分として融点45〜80℃のパラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスのうちの少なくとも一方を10〜60重量%含有し、二酸化チタンを5重量%以上含有し、さらに顔料及び体質材をも含有するとともに、融点が40℃以下の成分の含有率が4.5重量%以下、かつ、融点が30℃以下の成分の含有率が2.5重量%以下である。
【選択図】図1
Description
一方、強度を強くするために樹脂量を増やすと、細く成形することはできる。しかし硬さも増すため、アート紙、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画することができない点が問題点となる。
上記の課題に鑑み、本願の第1の発明は、少なくとも樹脂成分、ワックス成分、顔料、二酸化チタン及び体質材を含有する固形描画材10において、
前記樹脂成分として、テルペン樹脂、テルペン樹脂変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂、マレイン酸樹脂誘導体、クマロン・インデン樹脂、クマロン・インデン樹脂誘導体、スチレン系樹脂及びイソプレン系樹脂から成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を0.5重量%以上20重量%以下の範囲で含有し、
前記ワックス成分として、融点45℃以上、80℃以下のパラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスのうちの少なくとも一方を10重量%以上60重量%以下の範囲で含有し、
前記二酸化チタンを5重量%以上の範囲で含有するとともに、
融点が40℃以下の成分の含有率が4.5重量%以下、かつ、融点が30℃以下の成分の含有率が2.5重量%以下とすることを特徴とする。
本発明における「樹脂成分」としての「テルペン樹脂」及び「テルペン樹脂変性物」は、一般的にテルペン樹脂及びテルペン樹脂変性物として分類されている樹脂であれば、特に限定されず、いずれも使用できる。ただ、軟化点が低い点で、α−ピネン樹脂が好ましい。また、軟化点が高いテルペンフェノール樹脂等は、その含有量が多いと得られる固形描画材10が硬くなるので、概ね15重量%以下が望ましい。
本発明における「樹脂成分」としての「石油樹脂」は、一般的に石油樹脂として分類されている樹脂であれば、脂肪族系石油樹脂(C5)、芳香族系石油樹脂(C9)、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、及びこれらの共重合系石油樹脂、水添加石油樹脂等、特に限定されず、いずれも使用できる。ただ、軟化点の観点や、その他配合材との相溶性の観点から、軟化点が低い脂肪族系石油樹脂(C5)が好ましい。
本発明における「樹脂成分」としての「クマロン・インデン樹脂」及び「クマロン・インデン樹脂誘導体」は、一般的にクマロン・インデン樹脂及びクマロン・インデン樹脂誘導体として分類されている樹脂であれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
本発明における「樹脂成分」としての「スチレン系樹脂」は、スチレンの低分子量品、α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合系樹脂、スチレン、アクリロニトリル及びインデンの共重合系樹脂等が使用できる。
これらは、化成品、天然物を区別することなく、単独、又は2種以上混合して用いることも可能であり、目的とする固形描画材10の着色性、硬さによって適宜選択される。
なお、上記以外の樹脂であっても、本発明の構成及び作用効果を損なわない限りにおいて、本発明における「樹脂成分」として固形描画剤に含まれることは差し支えない。
上記樹脂成分の含有率は0.5重量%以上20重量%以下の範囲にあることとなっている。この含有率が0.5重量%を下回ると、平滑面での定着性が劣り着色が不十分であり、また強度が弱く、実用的でない。一方、20重量%を上回ると硬く、やはり平滑面での定着性が劣り着色が不十分となる。
本発明における「ワックス成分」としての「パラフィンワックス」及び「マイクロクリスタリンワックス」は、融点45℃以上、80℃以下のものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
上記ワックス成分の含有率は10重量%以上60重量%以下の範囲にあることとなっている。この含有率が10重量%を下回ると硬く、平滑面での定着性が劣り着色が不十分となる。一方、60重量%を上回ると強度が弱く、実用的でない。
本発明における「二酸化チタン」としてはルチル、アタナーゼを問わず従来公知の二酸化チタンをすべて用いることができる。しかし、透明プラスチック、ガラス等透明な板面に濃く明確に描画することを目的とするには、触媒用二酸化チタンは粒子径が細かく、薄い描画面となるため、好ましくない。
なお、二酸化チタンの含有量としては、5重量%を下回ると、透明プラスチック、ガラス等透明な板面に濃く明確に描画することができず、薄い描画面となり、好ましくない。
本発明における「体質材」としては炭酸カルシウム、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、マイカ、窒化ホウ素、チタン酸カリウムウィスカー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカーのウィスカー類等公知の体質材をすべて用いることができる。
また、本願の第2の発明は、前記第1の発明の特徴に加え、前記樹脂成分と前記ワックス成分との比率が2:1〜1:20の範囲にあることを特徴とする。
樹脂成分の含有量がワックス成分に対し1:20より少ないと、得られる固形描画材10が脆く、また平滑面での定着性が劣り着色が不十分となる。また、樹脂成分の含有量がワックス成分に対し2:1より多いと固形描画材10が硬くなってしまい、着色性も不十分である。
要するに、樹脂成分と、ワックス成分とが好適な比率(すなわち、2:1〜1:20の範囲内)で混合されれば、平滑面での定着性が良好で、着色が良い固形描画材10が得られることになる。
なお、樹脂成分とワックス成分との混合は、事前に溶融混合しておくことも可能であるし、また、固形描画材10の製造工程において、他の配合物とミキサー中等で混合することも可能であり、その製造方法については特に限定されない。
また、本願の第3の発明は、前記第1の発明の特徴に加え、前記樹脂成分以外の追加樹脂成分としてポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体から成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を20重量%以下の範囲で含有するとともに、
前記ワックス成分以外の追加ワックス成分としてオゾケライト、セレシン、フィッシャー・トロプシュワックス及びポリエチレンワックスから成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を30重量%以下の範囲で含有することを特徴とする。
また、上記の追加ワックス成分として含有されるワックスとしてのオゾケライト、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックスとしては、従来公知のものがすべて使用できる。その含有量はアート紙、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画する場合の描線濃度、定着性の観点から30重量%以下とすることが好ましい。
また、本願の第4の発明は、前記第3の発明の特徴に加え、前記ポリエチレンは低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン及び超低密度ポリエチレンから成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であり、
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体は酢酸ビニル含有量が30重量%以下、かつ、メルトフローレートが2g/分以上であり、
前記エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体はそのメルトフローレートが2g/分以上であることを特徴とする。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、その他の配合材との混練性、成形性や、アート紙、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画する場合の描線濃度、定着性の点に鑑みれば、酢酸ビニル含有量が30重量%以下、メルトフローレートが2g/分以上であるものから選択することが好ましい。
なお、以上の場合、前記樹脂成分と、前記追加樹脂成分との合計含有量は、アート紙、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画する場合の描線濃度や定着性を考慮すると30重量%以下とすることが好ましい。
また、本願の第5の発明は、前記第3の発明又は第4の発明の特徴に加え、前記追加樹脂成分と、前記追加ワックス成分との比率が3:1〜1:20の範囲にあることを特徴とする。
ここで、追加樹脂成分の比率が追加ワックス成分に対して3:1より多い場合は固形描画材10が硬くなってしまい、着色性が不十分となる。また、追加樹脂成分の比率が追加ワックス成分に対して1:20より少ない場合は、得られる固形描画材10が脆くなってしまい、強度が不十分である。
また、前記ワックス成分と、追加ワックス成分との合計含有量は、概ね70重量%以下が好ましいが、強度の点で65重量%以下が望ましい。さらに、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画する場合の描線濃度、定着性を考慮すると60重量%以下とすることが望ましい。
また、本願の第6の発明は、前記第1の発明又は第3の発明の特徴に加え、前記樹脂成分以外の補助樹脂成分としてとしてセルロース誘導体及びポリビニルアセタール樹脂のうちの少なくとも一方を20重量%以下の範囲で含有するとともに、
前記ワックス成分以外の補助ワックス成分としてカスターワックス、モクロウ、ウルシロウ、ヤマウルシロウ、モンタンワックス、融点45℃以上のグリセリン脂肪酸エステル及びペンタエリスリトール脂肪酸エステルマイクロクリスタリンワックスから成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を30重量%以下の範囲で含有することを特徴とする。
すなわち、上記補助樹脂成分を、強度向上、硬さ、書き味調整等の目的で、前記樹脂成分(又は前記樹脂成分及び前記追加樹脂成分)と併用することができる。
なお、補助樹脂成分の含有量が20重量%を超えると、成形性や、アート紙、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に対する着色力が劣り、描線も薄くなるため、好ましくない。
さらに、補助ワックス成分としてのカスターワックス、モクロウ(ハゼロウを含む)、ウルシロウ、ヤマウルシロウ、モンタンワックス、融点45℃以上のグリセリン脂肪酸エステル及びペンタエリスリトール脂肪酸エステルマイクロクリスタリンワックスとしては、従来公知のものがすべて使用できる。そしてその含有量はアート紙、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画する場合の描線濃度、定着性の点に鑑みれば30重量%以下とすることが好ましい。
また、本願の第7の発明は、前記第6の発明の特徴に加え、前記補助樹脂成分と、前記補助ワックス成分との比率が3:1〜1:20の範囲にあることを特徴とする。
ここで、補助樹脂成分の比率が補助ワックス成分に対して3:1より多いと固形描画材10が硬く、着色性が不十分となってしまう。一方、補助樹脂成分の比率が補助ワックス成分に対して1:20より少ないと、得られる固形描画材10が脆く、強度が不十分である。
また、上記各成分以外にも、従来公知のカルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、ケトンワックス、ポリプロピレンワックス、各種脂肪酸アミドのワックス類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム等の金属石鹸も適宜選択し、配合することとしてもよい。
この場合、これらの成分と、前記ワックス成分(又は前記ワックス成分と前記追加ワックス成分及び前記補助ワックス成分の一方又は両方の合計含有量)との合計含有量は、概ね70重量%以下が好ましい。なお、強度の点に鑑みれば65重量%以下が望ましく、さらにアート紙、コート紙、プラスチック、金属、ガラス、ホワイトボード等の平滑な非吸収面に描画する場合の描線濃度、定着性を考慮すると60重量%以下とすることが望ましい。
(1)実施例及び比較例の組成及び製法
(1−1)実施例1
パラフィンワックス150F(日本精蝋):34重量%
マイクロクリスタリンワックス2045(融点67℃、日本精蝋):10重量%
YSレジンPX800(テルペン樹脂、ヤスハラケミカル):15重量%
タルク:17重量%
二酸化チタン:14重量%
群青:6重量%
フタロシアニンブルー:4重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練した後、加熱溶融させ、所定の型に流し込み、冷却、固化して、断面が一辺8.0mm×8.0mmの図1(A)に示すような青色の固形描画材10を得た。
パラフィンワックス135F(日本精蝋):44重量%
マイクロクリスタリンワックス1045(融点74℃、日本精蝋):5重量%
マルカレッツR−100AS(石油樹脂、丸善石油化学):8重量%
タルク:18重量%
二酸化チタン:15重量%
ピラゾロンオレンジ:10重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形して、直径8.0mmの図1(B)に示すような橙色の固形描画材10を得た。
パラフィンワックス135F(日本精蝋):31重量%
マルキード#2(マレイン酸樹脂、荒川化学工業):5重量%
フィッシャー・トロプシュワックス(融点110℃):21重量%
モンタンワックス:8重量%
カオリン:10重量%
二酸化チタン:15重量%
ジスアゾイエローAAA:2重量%
フタロシアニングリーン:8重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径8.0mmの図1(B)に示すような緑色の固形描画材10を得た。
パラフィンワックス135F(日本精蝋):28重量%
クマロンG−90(日塗化学):8重量%
ウルシロウ(融点52℃):27重量%
エチルセルロース:9重量%
タルク:8重量%
二酸化チタン:10重量%
ジスアゾイエローAAA:10重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物を射出機にて射出成形し、直径8.0mmの図1(B)に示すような黄色の固形描画材10を得た。
パラフィンワックス155F(日本精蝋):39重量%
YSレジンPX800(テルペン樹脂、ヤスハラケミカル):12重量%
ハゼロウ(融点52℃):10重量%
低密度ポリエチレン(住友化学):5重量%
エチルセルロース:3重量%
タルク:6重量%
二酸化チタン:15重量%
パーマネントレッド:10重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物を射出機にて射出成形し、直径8.0mmの図1(B)に示すような赤色の固形描画材10を得た。その結果を表1に示す。
パラフィンワックス150F(日本精蝋):39重量%
マイクロクリスタリンワックス2045(融点67℃、日本精蝋):20重量%
タルク:17重量%
二酸化チタン:14重量%
群青:6重量%
フタロシアニンブルー:4重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練した後、加熱溶融させ、所定の型に流し込み、冷却、固化して、断面が一辺8.0mm×8.0mmの青色の固形描画材を得た。
パラフィンワックス135F(日本精蝋):34重量%
マイクロクリスタリンワックス1045(融点74℃、日本精蝋):5重量%
マルカレッツR−100AS(石油樹脂、丸善石油化学):8重量%
流動パラフィン:10重量%
タルク:18重量%
二酸化チタン:15重量%
ピラゾロンオレンジ:10重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径8.0mmの黄色の固形描画材を得た。
牛脂極度硬化油:22重量%
パラフィンワックス130F(日本精蝋):8重量%
白色ワセリン:10重量%
YSレジンPX800(テルペン樹脂、ヤスハラケミカル):9重量%
エチレン−酢酸ビニル共重合体:24重量%
(酢酸ビニル含有量;15重量%、メルトフローレート;12g/10分)
ステアリン酸亜鉛:6重量%
タルク:11重量%
ピラゾロンオレンジ:10重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物をプランジャー型押出機にて押出成形し、直径8.0mmの橙色の固形描画材を得た。
パラフィンワックス155F(日本精蝋):8重量%
ハゼロウ(融点52℃):10重量%
低密度ポリエチレン(住友化学):7重量%
エチルセルロース:20重量%
タルク:25重量%
二酸化チタン:10重量%
パーマネントレッド:20重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練し、この混練物を射出機にて射出成形し、直径8.0mmの赤色の固形描画材を得た。
上記実施例1〜5及び比較例1〜4の固形描画材について、強度並びに紙、PETフィルム、ガラス及びホワイトボードといった描画対象物に描画する際の着色性及び消去性について評価した。
(2−1)強度
各固形描画材について、23℃の温度下、支点間60mmで3点曲げ強度測定し、折損した際の荷重(単位:N)を求めた。
実施例1並びに比較例1及び2に係る固形描画材はカッターナイフで先端を切削して尖らせた。実施例2〜5並びに比較例3及び4に係る固形描画材は小型ミニシャープナーで先端を切削して尖らせた。これらのそれぞれを用いて、コピー用紙、PETフィルム、ガラス坂、ホワイトボード(WB)に描画し、その時の着色性をA〜Eの5段階で評価した。評価基準は以下のとおりとした。
A:描線が濃く、はっきりと見える。
B:描線は普通に見えるが、若干掠れがある。
C:描線は掠れが目立つが、見ることはできる。
D:描線はかなり掠れており、注意しないと見えない。
E:描線はほとんど見えない、もしくは描けない。
上記(2−2)でPETフィルム、ガラス坂、ホワイトボードに描いた描線をティッシュペーパーで擦り、その時の消去性をA〜Eの5段階で評価した。評価基準は下記のとおりとした。
A:良く消えて全く跡が残らない。
B:消えるが少し跡が残る。
C:描線の形が消えずに残る。
D:ほとんど消えない。
E:全く消えない(ただし、上記(2−2)の評価がD又はEであった場合はこの評価とした)。
各実施例及び比較例を用いた上記各評価方法についての評価結果を、下記表1に示す。
これに対し、本発明の範囲外である比較例1〜4の試験結果は、コピー紙への着色性の評価以外はいずれも評価が劣るという結果となった。
比較例2は、流動パラフィン量が4.5重量%を上回っていたため、描画時に先端が折れやすくなってしまった。また、平滑面に描いた描線を擦って消す際、描線を引き伸ばして消えにくなっていた。
比較例3は、38℃くらいから溶け出す白色ワセリンの含有量が4.5重量%を上回っていたため、描画時に先端が折れやすくなってしまった。また、平滑面に描いた描線を擦って消す際、描線を引き伸ばして消えにくくなっていた。さらにまた、二酸化チタンを含有しないため、描線が薄かった。
比較例4は強度も強く、紙に描画する場合はほとんど問題はなかった。しかし、平滑面に描画する場合にはかえって堅すぎて、滑って描画できない、という結果となった。
Claims (7)
- 少なくとも樹脂成分、ワックス成分、顔料、二酸化チタン及び体質材を含有する固形描画材において、
前記樹脂成分として、テルペン樹脂、テルペン樹脂変性物、石油樹脂、マレイン酸樹脂、マレイン酸樹脂誘導体、クマロン・インデン樹脂、クマロン・インデン樹脂誘導体、スチレン系樹脂及びイソプレン系樹脂から成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を0.5重量%以上20重量%以下の範囲で含有し、
前記ワックス成分として、融点45℃以上、80℃以下のパラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスのうちの少なくとも一方を10重量%以上60重量%以下の範囲で含有し、
前記二酸化チタンを5重量%以上の範囲で含有するとともに、
融点が40℃以下の成分の含有率が4.5重量%以下、かつ、融点が30℃以下の成分の含有率が2.5重量%以下とすることを特徴とする固形描画材。 - 前記樹脂成分と前記ワックス成分との比率が2:1〜1:20の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
- 前記樹脂成分以外の追加樹脂成分としてポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体から成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を20重量%以下の範囲で含有するとともに、
前記ワックス成分以外の追加ワックス成分としてオゾケライト、セレシン、フィッシャー・トロプシュワックス及びポリエチレンワックスから成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を30重量%以下の範囲で含有することを特徴とする請求項1記載の固形描画材。 - 前記ポリエチレンは低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン及び超低密度ポリエチレンから成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であり、
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体は酢酸ビニル含有量が30重量%以下、かつ、メルトフローレートが2g/分以上であり、
前記エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体はそのメルトフローレートが2g/分以上であることを特徴とする請求項3記載の固形描画材。 - 前記追加樹脂成分と、前記追加ワックス成分との比率が3:1〜1:20の範囲にあることを特徴とする請求項3又は4記載の固形描画材。
- 前記樹脂成分以外の補助樹脂成分としてとしてセルロース誘導体及びポリビニルアセタール樹脂のうちの少なくとも一方を20重量%以下の範囲で含有するとともに、
前記ワックス成分以外の補助ワックス成分としてカスターワックス、モクロウ、ウルシロウ、ヤマウルシロウ、モンタンワックス、融点45℃以上のグリセリン脂肪酸エステル及びペンタエリスリトール脂肪酸エステルマイクロクリスタリンワックスから成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物を30重量%以下の範囲で含有することを特徴とする請求項1又は3記載の固形描画材。 - 前記補助樹脂成分と、前記補助ワックス成分との比率が3:1〜1:20の範囲にあることを特徴とする請求項6記載の固形描画材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011171441A JP2013035906A (ja) | 2011-08-05 | 2011-08-05 | 固形描画材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011171441A JP2013035906A (ja) | 2011-08-05 | 2011-08-05 | 固形描画材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013035906A true JP2013035906A (ja) | 2013-02-21 |
Family
ID=47885816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011171441A Pending JP2013035906A (ja) | 2011-08-05 | 2011-08-05 | 固形描画材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013035906A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013035166A (ja) * | 2011-08-05 | 2013-02-21 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 固形描画具 |
WO2014148468A1 (ja) * | 2013-03-18 | 2014-09-25 | 三菱鉛筆株式会社 | 固形描画材 |
JP2016113612A (ja) * | 2014-12-13 | 2016-06-23 | ゼロックス コーポレイションXerox Corporation | 眼用レンズのマーキングのための相変化インク |
CN112574620A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-03-30 | 安徽鸿程光电有限公司 | 易于在光滑载体表面书写的粉笔及其制备方法 |
Citations (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5481925A (en) * | 1977-12-12 | 1979-06-29 | Sakura Color Prod Corp | Crayon |
JPS6262873A (ja) * | 1985-09-13 | 1987-03-19 | Pentel Kk | 固形描画材 |
JPS6270466A (ja) * | 1985-09-24 | 1987-03-31 | Ajinomoto Co Inc | 固形描画材 |
JPH02166176A (ja) * | 1988-12-19 | 1990-06-26 | Tombow Pencil Co Ltd | 石材用チョーク |
JPH0335069A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-15 | Pentel Kk | 固形描画材 |
JPH0335070A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-15 | Pentel Kk | 固形描画材 |
JPH07126568A (ja) * | 1993-11-01 | 1995-05-16 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 非焼成色鉛筆芯とその製造方法 |
JPH08113753A (ja) * | 1994-10-14 | 1996-05-07 | Pilot Corp:The | 固形描画体 |
JPH08176490A (ja) * | 1994-12-27 | 1996-07-09 | Pentel Kk | 描画、補修用固形顔料組成物 |
JP2855743B2 (ja) * | 1990-01-26 | 1999-02-10 | ぺんてる株式会社 | 固形描画材 |
JP2001316608A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-16 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2002138239A (ja) * | 2000-10-31 | 2002-05-14 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2004168994A (ja) * | 2002-08-28 | 2004-06-17 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2006057083A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-03-02 | Sakura Color Prod Corp | クレヨン |
JP2007231142A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2007277279A (ja) * | 2006-04-01 | 2007-10-25 | Pentel Corp | 固形描画材及びその製造方法 |
-
2011
- 2011-08-05 JP JP2011171441A patent/JP2013035906A/ja active Pending
Patent Citations (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5481925A (en) * | 1977-12-12 | 1979-06-29 | Sakura Color Prod Corp | Crayon |
JPS6262873A (ja) * | 1985-09-13 | 1987-03-19 | Pentel Kk | 固形描画材 |
JPS6270466A (ja) * | 1985-09-24 | 1987-03-31 | Ajinomoto Co Inc | 固形描画材 |
JPH02166176A (ja) * | 1988-12-19 | 1990-06-26 | Tombow Pencil Co Ltd | 石材用チョーク |
JPH0335069A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-15 | Pentel Kk | 固形描画材 |
JPH0335070A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-15 | Pentel Kk | 固形描画材 |
JP2855743B2 (ja) * | 1990-01-26 | 1999-02-10 | ぺんてる株式会社 | 固形描画材 |
JPH07126568A (ja) * | 1993-11-01 | 1995-05-16 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 非焼成色鉛筆芯とその製造方法 |
JPH08113753A (ja) * | 1994-10-14 | 1996-05-07 | Pilot Corp:The | 固形描画体 |
JPH08176490A (ja) * | 1994-12-27 | 1996-07-09 | Pentel Kk | 描画、補修用固形顔料組成物 |
JP2001316608A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-16 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2002138239A (ja) * | 2000-10-31 | 2002-05-14 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2004168994A (ja) * | 2002-08-28 | 2004-06-17 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2006057083A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-03-02 | Sakura Color Prod Corp | クレヨン |
JP2007231142A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Pentel Corp | 固形描画材 |
JP2007277279A (ja) * | 2006-04-01 | 2007-10-25 | Pentel Corp | 固形描画材及びその製造方法 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013035166A (ja) * | 2011-08-05 | 2013-02-21 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 固形描画具 |
WO2014148468A1 (ja) * | 2013-03-18 | 2014-09-25 | 三菱鉛筆株式会社 | 固形描画材 |
JPWO2014148468A1 (ja) * | 2013-03-18 | 2017-02-16 | 三菱鉛筆株式会社 | 固形描画材 |
JP2016113612A (ja) * | 2014-12-13 | 2016-06-23 | ゼロックス コーポレイションXerox Corporation | 眼用レンズのマーキングのための相変化インク |
CN112574620A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-03-30 | 安徽鸿程光电有限公司 | 易于在光滑载体表面书写的粉笔及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6166507B2 (ja) | 固形描画材及び固形描画具 | |
CN107223150B (zh) | 彩色铅笔的笔芯 | |
US3409574A (en) | Marking materials comprising low-pressure polyethylene, high-pressure polyethylene and plasticizer | |
JP2007284689A (ja) | 消去可能な色鉛筆芯及びその製造方法 | |
JP2013035906A (ja) | 固形描画材 | |
JP5207605B2 (ja) | 非焼成色鉛筆芯 | |
KR102149064B1 (ko) | 수성 잉크 조성물 및 마킹펜 | |
JP6099316B2 (ja) | 固形描画材及び固形描画具 | |
US5055498A (en) | Plastic crayon | |
JP7410709B2 (ja) | 摩擦体用組成物、摩擦体及び筆記具 | |
WO2015166859A1 (ja) | 固形描画材 | |
JP2855743B2 (ja) | 固形描画材 | |
CN110229562A (zh) | 一种高强度易擦除树脂铅笔芯及其制备方法 | |
JP2015209507A (ja) | 水溶性固形描画材 | |
JP6022190B2 (ja) | 固形描画材及び固形描画具 | |
JP2016000791A (ja) | 樹脂固溶体型顔料及びそれを用いた固形描画材 | |
JPH0710998B2 (ja) | 仕上られた木目調の外観の棒石鹸 | |
JP3018080B2 (ja) | 固形描画材 | |
JP6423168B2 (ja) | 固形描画材 | |
JPH03157467A (ja) | パステル調筆記具用インキ組成物 | |
JP6533406B2 (ja) | 固形描画材 | |
JP2003049109A (ja) | 固形状描画材 | |
JP2870106B2 (ja) | 固形描画材 | |
KR101591752B1 (ko) | 칼라 샤프심 | |
JPS58167660A (ja) | 筆記用芯 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140611 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150327 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150602 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150724 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20150724 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160126 |