JP5207605B2 - 非焼成色鉛筆芯 - Google Patents

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Description

本発明は、主として木軸色鉛筆芯、シャープペンシル用色鉛筆芯、必要に応じて紙等を巻いたダーマト、クレヨン等の芯のみで構成される固形描画材等の非焼成色鉛筆芯に関し、更に詳しくは、テレビン油等の油絵用オイルで描画面を溶かすことにより、油絵調の描画が可能となる非焼成色鉛筆芯に関する。
従来の非焼成色鉛筆芯は、結合材である水溶性有機高分子物質を水溶解、膨潤させてワックス類、体質材、着色材等と共に混練、押出成形した後に、水を乾燥除去する湿式法で製造されている。なお、乾燥工程を省略した乾式法で製造された木軸色鉛筆芯では、湿式法芯の品質に迫るものは市販されていないのが現状である。
従来における湿式法による色鉛筆芯は、芯の硬さ、強度、紙に対する着色性をワックス類の種類、水溶性樹脂の含有量で調整している。
しかしながら、低融点のワックス類を増量したり、水溶性樹脂を減量すれば、軟らかく着色性の良い芯が得られるが、その結果、描画時及び芯の切削時に折れやすく、実用に供さないものとなる点に課題がある。
一方、先願特許としては、例えば、黒鉛を分散含有する焼成芯体とこの焼成芯体の気孔中に含浸された油状物とよりなる鉛筆芯において、濃度と定着性の逆相関関係を改善させた焼成鉛筆芯とするために、前記油状物の少なくとも一部として、ワックスと、ロジン系樹脂及び/又はC6系石油樹脂との相溶物を有してなる焼成鉛筆芯(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、高い濃度と発色性を有する鉛筆芯を得るために、少なくとも体質材と着色材と油溶性樹脂と水溶性樹脂とを配合してなる鉛筆芯、並びに、前記体質材と着色材、油溶性樹脂及び水溶性樹脂を前記油溶性樹脂を溶解する有機溶剤と共に、前記水溶性樹脂の融点以上の温度にて混合若しくは混練処理してなることを特徴とする前記鉛筆芯の製造方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の鉛筆芯は、焼成黒芯の含浸物であり、本願発明の非焼成色鉛筆芯とは、その技術思想、目的及び効果のいずれも異なるものであり、また、上記特許文献2記載の鉛筆芯も本願発明の非焼成色鉛筆芯とは、その技術思想、選択材料、目的及び効果がいずれも異なるものである。
特開平3−31377号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2001−11359号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、滑らかな書き味を有し、格段に優れた着色性を有する軟質色芯でありながら、優れた曲げ強度、先端強度等の機械的強度、及び切削時に折れにくい非焼成色鉛筆芯を提供することを目的とする。また、描線がテレビン油等の油絵用オイルに溶解可能で、油絵調の描画が可能であり、更には、軟質色芯に発生しやすい、芯表面及び描画面のブルーミングが発生しにくい非焼成色鉛筆芯を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等を解決するために、鋭意研究を行った結果、非焼成色鉛筆芯に用いるワックス類として、特定融点以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物との混合物を用いることにより、上記目的の非焼成色鉛筆芯が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(9)に存する。
(1) 少なくとも水溶性樹脂(但し、ウッドロジンとロジン樹脂を除く)1〜15重量%と、着色材と、体質材と、ワックス類として、融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物を含有することを特徴とする非焼成色鉛筆芯。
(2) 前記融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の含有比率が、重量比で25:1〜1:2の範囲にある上記(1)記載の非焼成色鉛筆芯。
(3) 前記融点が40℃以上融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である上記(1)又は(2)に記載の非焼成色鉛筆芯。
(4) 更に、ワックス類として、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有する上記(1)又は(2)に記載の非焼成色鉛筆芯。
(5) 融点62℃以下のパラフィンワックスと、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスの含有比率が、重量比で5:1〜1:2の範囲にある上記(4)に記載の非焼成色鉛筆芯。
(6) 前記融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物と、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種との合計量のうち、上記融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物の含有割合が15重量%以上である上記(4)又は(5)に記載の非焼成色鉛筆芯。
(7) 前記融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、及び、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である上記(1)、(2)及び(4)〜(6)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
(8) 炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量が、非焼成色鉛筆芯全量に対して、1.5重量%以下である上記(1)〜(7)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
(9) 筆記描線が、油絵用オイルに溶解する上記(1)〜(8)の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
本発明によれば、滑らかな書き味を有し、格段に優れた着色性を有する軟質色芯でありながら、優れた曲げ強度、先端強度等の機械的強度及び切削時に折れにくく、しかも、描線がテレビン油等の油絵用オイルに溶解可能で、油絵調の描画が可能であり、更には、軟質色芯に発生しやすい、芯表面及び描画面のブルーミングが発生しにくい非焼成色鉛筆芯が提供される。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明の非焼成色鉛筆芯は、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジンのグリセリンエステル等ロジン変性物の混合物を含有することを特徴とするものである。
本発明において、用いるグリセリン脂肪酸エステルとしては、融点65℃以下で一般的にグリセリン脂肪酸エステルに分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。なお、65℃を越えるグリセリン脂肪酸エステルは、紙面に対する着色性が劣り、また、油絵調の絵を書く場合、テレビン油等の油絵用オイルに対する溶解性が劣ることとなり、好ましくない。
具体的に用いることができるグリセリン脂肪酸エステルとしては、融点65℃以下であれば、ミリスチン酸グリセリド、パルミチン酸グリセリド、ステアリン酸グリセリド、オレイン酸グリセリド等を用いることができ、また、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドのいずれも用いることができる。
また、用いることができるグリセリン脂肪酸エステルとしては、上記化成品以外のものとしては、例えば、グリセリン脂肪酸エステルを主成分(90重量%以上、以下同様)とする、ハゼロウ、ウルシロウ等のモクロウ類、ヤマハゼロウ、ヤマウルシロウ等のスマックワックス類等の天然物のいずれも用いることができる。
本発明において、用いるペンタエリスリトール脂肪酸エステルとしては、融点65℃以下で一般的にペンタエリスリトール脂肪酸エステルに分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。なお、65℃を越えるペンタエリスリトール脂肪酸エステルは、紙面に対する着色性が劣り、また、油絵調の絵を書く場合、テレビン油等油絵用オイルに対する溶解性が劣ることとなり、好ましくない。
具体的に用いることができるペンタエリスリトール脂肪酸エステルとしては、融点65℃以下であれば、ミリスチン酸ペンタエリスリット、パルミチン酸ペンタエリスリット、ステアリン酸ペンタエリスリット、オレイン酸ペンタエリスリット等を用いることができ、また、モノペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、トリペンタエリスリット、テトラペンタエリスリットのいずれも用いることができる。
これらの本発明に用いるグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルは、化成品、天然物を区別することなく、単独で又は2種以上混合して用いることも可能であり、目的とする非焼成色鉛筆芯の着色性、硬さによって適宜選択される。
本発明において、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルは、融点65℃以下であればいずれも使用できるが、極端に融点が低いと強度が弱く、特に、夏場等の高温下での描画でベタつき、折れやすくなるため、融点の範囲としては、好ましくは、40℃〜65℃、更に好ましくは、45℃〜62℃のものを選択することが望ましい。
また、融点が65℃を越えるグリセリン脂肪酸エステルあるいはこれらを主成分とする天然のヒマシ硬化油、パーム硬化油であっても、より低融点のグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルと混合して融点の加重平均値を65℃以下にすれば使用することができる。
本発明において、用いるロジン及び/又はロジン変性物は、一般的にロジン、ロジン変性物に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。ロジン変性物としては、例えば、ロジンのグリセリンエステル、ロジン変性マレイン酸、ロジン変性フェノール樹脂等を用いることができる。また、ロジンの主成分であるアビチエン酸も使用することができる。
これらのロジン、ロジン変性物は、化成品、天然物を区別することなく、単独で又は2種以上混合して用いることも可能であり、目的とする非焼成色鉛筆芯の着色性、硬さによって適宜選択される。
更には、ロジン、ロジンのグリセリンエステル等のロジン変性物は、テレビン油等の油絵用オイルに良好に溶解するため、得られる色鉛筆芯の溶解性向上にも効果的である。
好ましくは、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の含有比率は、重量比で25:1〜1:2の範囲にすることが望ましく、更に好ましくは、15:1〜1:1とすることが望ましい。
この比率が25:1よりロジン等の含有量が少ないと、得られる芯体が脆く、一方、1:2より多いと、芯が硬く、着色性が不十分である。
ところで、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合は、事前に溶融混合することも可能であるし、色鉛筆芯製造工程において、他配合物とミキサー中等で混合することも可能で、その製造方法については、特に限定されない。
更に、テレビン油等の油絵用オイルに溶解させる場合は、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物の合計含有量は、好ましくは、全ワックス類中に80重量%以上、更に好ましくは、90重量%以上とすることが望ましい。
本発明において、「ワックス」、「ワックス類」とは、次のように定義される。「ワックス」とは、化学的定義では、『脂肪酸と高級一価又は二価のアルコール』をいうが、この定義では常温でホホバ油のように液体のものもあれば、固体のものもある。しかし、通常は、『融点が100℃以下で、常温で固体、かつ、溶融粘度が低いもの』をワックスと総称するようである(参考文献:ワックスの性質と応用、幸書房)。具体的には、上記化学的定義のワックスの他、油脂の範疇である三価(グリセリン)、あるいは脂質の範疇である四価(ペンタエリスルトール)のアルコールと脂肪酸のエステル、パラフィンワックス、ペトロラタム、マイクロクリスタリンワックス等の石油系炭化水素、脂肪酸単体、その他物質がワックスと総称される。
『脂肪酸と高級一価又は二価のアルコール』と定義されるほとんどのものが、融点65℃を越え、また、常温ではテレビン油等に対する溶解性が悪く、ロジン、ロジンのグリセリンエステル等ロジン変性物との相溶性も劣る。
これに対して、本発明に用いる、三価(グリセリン)、あるいは四価(ペンタエリスリトール)のアルコールと脂肪酸のエステルは、テレビン油等の溶解性が良く、ロジン、ロジンのグリセリンエステル等ロジン変性物との相溶性も良い。
以上より、本発明では、明確に区別するため、『脂肪酸と高級一価又は二価のアルコール』を「ワックス」といい、『融点が100℃以下で、常温で固体、かつ、溶融粘度が低いもの』を「ワックス類」として定義し、記載するものである。
本発明では、ワックス類として、上述の融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物に対して、更に、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有することができ、これにより、更に、滑らかな書き味を有すると共に、格段に優れた着色性を有し、かつ、優れた曲げ強度、先端強度等の機械的強度及び切削時に更に折れにくく、しかも、油絵調の描画が可能であり、更には、芯表面及び描画面のブルーミングが更に発生しにくい非焼成色鉛筆芯が得られることとなる。
本発明において、用いるパラフィンワックスとしては、融点62℃以下で一般的に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。なお、62℃を越えるパラフィンワックスでは、紙面に対する着色性が劣り、また、油絵調の絵を書く場合、テレビン油等油絵用オイルに対する溶解性が劣ることとなる。融点が62℃を越えるパラフィンワックスであっても、より低融点のパラフィンワックスと混合して融点の加重平均値を62℃以下にすれば使用することができる。
本発明において、用いるペトロラタムとしては、ワセリン等、一般的に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用でき、また、用いるマイクロクリスタリンワックスとしては、一般的に分類されているものであれば、特に限定されず、いずれも使用できる。
なお、パラフィンワックス単体では、脆く、芯の品質を低下させるため、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスと混合して使用することが好ましく、融点62℃以下のパラフィンワックスと、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスとの含有比率は、重量比で、好ましくは、5:1〜1:2の範囲とすることが望ましく、更に好ましくは、4:1〜1:1とすることが望ましい。
この比率が5:1を越えると、パラフィンワックス特有の脆い芯体となり、一方、1:2を下回ると、ベタついた書き味となる。
ところで、融点62℃以下のパラフィンワックスと、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスの混合は、事前に溶融混合することも可能であるし、色鉛筆芯製造工程において、他配合物とミキサー中等で混合することも可能で、その製造方法については特に限定されない。
本発明において、用いるミツロウとして、一般的に分類されているものであれば、産地、酸化度、融点等、特に限定されず、いずれも使用でき、また、上記パラフィンワックス混合物と混合して用いることも可能であり、目的とする非焼成色鉛筆芯の着色性、硬さによって適宜選択される。
なお、ミツロウの主成分は、化学的にはワックス『脂肪酸と高級一価又は二価のアルコール』に分類されるが、テレビン油等の油絵用オイルに対する溶解性は良好である。
ところで、脂肪酸と高級一価、二価、三価(グリセリン)、あるいは四価(ペンタエリスリトール)のアルコールと脂肪酸のエステルは、不純物として遊離脂肪酸を含有しているが、含有量が多いと前記脂肪酸が芯表面及び描画面に染み出し、析出して粉がふいた状態のブルーミングが発生することとなる。本発明では、更なるブルーミング防止のためには、精製度が高いワックス類を選択し、好ましくは、特に、炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量を非焼成鉛筆芯全量に対して、1.5重量%以下、更に好ましくは、1重量%以下、特に好ましくは、0.5重量%以下とすることが望ましい。
なお、パラフィンワックス等の石油系炭化水素は、脂肪酸を含有しないので、ブルーミング防止の点で、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物に、更に、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を混合することは効果的である。しかし、パラフィンワックスが脆いため、前記融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物の割合は、好ましくは、ワックス類中に15重量%以上、更に好ましくは、20重量%以上にすることが望ましく、特に好ましくは、25重量%とすることが望ましい。
更に、テレビン油等の油絵用オイルに溶解させる場合は、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、及び、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種との合計含有量は、好ましくは、全ワックス類中に80重量%以上、更に好ましくは、90重量%以上とすることが望ましい。
本発明の非焼成色鉛筆芯は、上述の如く、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物を含有するものであるが、その他の成分は、色鉛筆芯種により、水溶性樹脂、顔料等の着色材、体質材などの各成分を適宜選択して用いることができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、従来公知のカルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス等のワックス類も、目的とする非焼成色鉛筆芯の着色性、硬さによって適宜選択し、適宜量含有することができる。
用いるワックス類の合計含有量は、非焼成色鉛筆芯全量に対して、好ましくは、15〜45重量%とすることが望ましい。
本発明において、用いられる水溶性樹脂としては、例えば、ナトリウム塩等のカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩等、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、プルラン、ポリビニルアルコール、トラガカントガム、アラビアガム、グアーガム、ダンマルガム、ローカストビーンガム等合成、天然を問わずに単独あるいは混合していずれも使用できるが書き味、強度も考慮して曲げ強度が大きく、剛性のあるものを選択するのが好ましい。
用いる水溶性樹脂の含有量は、非焼成色鉛筆芯全量に対して、好ましくは、1〜15重量%とすることが望ましい。
本発明において、用いられる着色材としては、ジスアゾイエローAAA、ピラゾロンオレンジ等のアゾ系有機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド等の高級有機顔料、ファナルカラー等染付け顔料、蛍光顔料、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、紺青、二酸化チタン等の無機顔料等を全て用いることができる。
また、テレビン油等に対する溶解性を向上する目的で、従来公知の染料を着色材として用いることも可能である。
用いる着色材の含有量は、非焼成色鉛筆芯全量に対して、好ましくは、0〜45重量%とすることが望ましい。
本発明において、用いられる体質材としては炭酸カルシウム、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、マイカ、チタン酸カリウムウィスカー等公知の体質材を全て用いることができる。
用いる体質材の含有量は、上記ワックス類、水溶性樹脂、着色材などの残部となる。
本発明では、上述の如く、非焼成色鉛筆芯組成物中に、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、好ましくは、特定の混合比率、配合比率で含有することにより、着色性が良く、テレビン油等の油絵用オイルに非常によく溶解する非焼成色鉛筆芯が得られることとなる。具体的には、従来の非焼成色鉛筆芯では、軟質化のため低融点ワックス類の配合比を増量すると折れやすく、ワックス類の化学構造面での追及もされておらず、同一メーカーの同一品種の芯でも、色によりテレビン油等に対する溶解性が大きく異なり、溶けやすい色と著しく溶けにくい色が混在していることが現状であった。
これに対して、本発明の非焼成色鉛筆芯では、軟らかく着色性が折れにくく、また、色によりテレビン油等に対する溶解性の差が少なく、かつ非常に良好な芯となった。従来の非焼成色鉛筆芯の如く、硬く、着色性が劣ると、油で溶かしても、淡い水彩調の絵しか得られないが、本発明の非焼成色鉛筆芯は、油絵用キャンバスにも濃厚に描画可能で、更にテレピン油等の油絵用オイルに対して溶解性に極めて優れるため、油絵調の描画が可能となる。
また、本発明では、上述の如く、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、及び、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有、好ましくは、特定の混合比率、配合比率で含有することにより、芯表面、描画面のブルーミングが更に少ない非焼成色鉛筆芯が得られることとなる。融点が65℃以下の脂肪酸と高級一価、二価、三価(グリセリン)、あるいは四価(ペンタエリスリトール)のアルコールと脂肪酸のエステルは、不純物として炭素数10〜20の飽和脂肪酸を多く含有しているが、従来の非焼成色鉛筆芯では、軟質化のため低融点ワックス類の配合比を増量する、脂肪酸含有量が多くなりブルーミングが発生し、脂肪酸を含まない低融点のパラフィンワックス等では強度、十分な着色性が得られていないのが現状であった。これに対して、本発明の非焼成色鉛筆芯では、炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量を更に低減させることが可能で、その結果、ブルーミングが更に発生しにくい非焼成色鉛筆芯が得られることとなる。
このように構成される本発明の非焼成色鉛筆芯は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。
例えば、本発明の非焼成色鉛筆芯では、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物を含有するものであれば、非焼成色鉛筆芯の製造方法、その外観形状等は特に限定されるものではない。
次に、実施例及び比較例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に何等限定されるものではない。
(実施例1)
ウルシロウ(融点52℃) 15重量%
ロジン 8重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 5重量%
タルク 54重量%
二酸化チタン 10重量%
ジスアゾイエローAAA 4重量%
フタロシアニンブルー 4重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成緑色鉛筆芯を得た。
(実施例2)
ステアリン酸グリセリド(融点61℃) 11重量%
ロジンエステル 3重量%
パラフィンワックス125F(融点52℃) 6重量%
ペトロラタム 4重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 4重量%
カオリン 57重量%
沈降性硫酸バリウム 5重量%
パーマネントレッド 10重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成赤色鉛筆芯を得た。
(実施例3)
ウルシロウ(融点52℃) 15重量%
アビチエン酸(融点175℃) 1重量%
パラフィンワックス135F(融点57℃) 5重量%
マイクロクリスタリンワックス 3重量%
トラガカントガム 5重量%
タルク 53重量%
二酸化チタン 10重量%
弁柄 8重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物を縦型油圧式押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成茶色鉛筆芯を得た。
(実施例4)
ハゼロウ(融点52℃) 10重量%
ヒマシ硬化油(融点80℃) 6重量%
ロジンエステル 2重量%
ミツロウ 9重量%
トラガカントガム 4重量%
タルク 32重量%
カオリン 25重量%
カーボンブラック 12重量%
上記配合組成物〔ハゼロウ及びヒマシ硬化油の融点(加重平均値)は63℃〕に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成黒色鉛筆芯を得た。
(実施例5)
ステアリン酸グリセリド(融点61℃) 17重量%
ロジンエステル 4重量%
ライスワックス 3重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 4重量%
カオリン 57重量%
沈降性硫酸バリウム 5重量%
二酸化チタン 5重量%
ピラゾロンオレンジ 5重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成橙色鉛筆芯を得た。
(実施例6)
ヤマウルシロウ(融点50℃) 7重量%
ロジン 2重量%
パラフィンワックス140F(融点60℃) 5重量%
マイクロクリスタリンワックス 3重量%
ミツロウ 8重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 5重量%
タルク 62重量%
二酸化チタン 5重量%
紫色ファナルカラー 3重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物を縦型油圧式押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成紫色鉛筆芯を得た。
(実施例7)
ハゼロウ(融点52℃) 5重量%
ロジンエステル 2重量%
ミツロウ 8重量%
パラフィンワックス130F(融点54℃) 7重量%
マイクロクリスタリンワックス 3重量%
ライスワックス 2重量%
トラガカントガム 4重量%
タルク 51重量%
沈降性硫酸バリウム 8重量%
ボルドー10B 10重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成赤紫色鉛筆芯を得た。
(比較例1)
ウルシロウ(融点52℃) 23重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 5重量%
タルク 54重量%
二酸化チタン 10重量%
ジスアゾイエローAAA 4重量%
フタロシアニンブルー 4重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成緑色鉛筆芯を得た。
(比較例2)
ステアリン酸グリセリド(融点61℃) 14重量%
パラフィンワックス125F(融点52℃) 10重量%
カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩 4重量%
カオリン 57重量%
沈降性硫酸バリウム 5重量%
パーマネントレッド 10重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成赤色鉛筆芯を得た。
(比較例3)
パラフィンワックス135F(融点57℃) 15重量%
マイクロクリスタリンワックス 9重量%
トラガカントガム 5重量%
タルク 53重量%
二酸化チタン 10重量%
弁柄 8重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物を縦型油圧式押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成茶色鉛筆芯を得た。
(比較例4)
ヒマシ硬化油(融点80℃) 16重量%
ロジンエステル 2重量%
ミツロウ 9重量%
トラガカントガム 4重量%
タルク 32重量%
カオリン 25重量%
カーボンブラック 12重量%
上記配合組成物に同重量に相当する水を加えてこれらをニーダーで混合、分散させた後に2本ロールで混練しながら水分調整し、この混練物をペレット化して単軸スクリュー型押出機にて押出成形、乾燥して水分を除去し、直径3.0mmの非焼成黒色鉛筆芯を得た。
上記実施例1〜7及び比較例1〜4で得られた非焼成色鉛筆芯について、下記評価方法により、着色性、切削時の芯折れ、油での溶解性、ブルーミング及び飽和脂肪酸含有量について、評価、確認した。これらの結果を下記表1に示す。
(1)着色性の評価方法
先端径φ1.5、描画角度75°、荷重3N、描画距離6mで描画した部分の濃度を目視で下記評価基準(5段階)で評価した。それぞれ、色が異なるため、濃度数値での評価はしなかった。
評価基準:
◎:着色性が非常に良い。
○:着色性が良い。
△:やや着色性が悪い。
△△:着色性が悪い。
×:着色性が非常に悪い。
(2)切削時の芯折れの評価方法
鉛筆を100〜120本削った後のポケットシャープナーで、実施例、比較例とも各10本削り、芯が折れた本数を確認した。
(3)油での溶解性の評価方法
油絵キャンバスに荷重3Nにて、3cm四方縦横に塗りつぶした面を、テレビン油を含んだ筆でなぞり、溶解度合いを目視で下記評価基準(5段階)で評価した。
評価基準:
◎:溶解性が非常に良い。
○:溶解性が良い。
△:やや溶解性が悪い。
△△:溶解性が悪い。
×:溶解性が非常に悪い。
(4)ブルーミングの評価方法
画用紙に荷重3Nにて、3cm四方縦横に塗りつぶしたサンプルを温度35℃、湿度65%の恒温槽に1ヵ月放置し、塗りつぶし直後と恒温槽放置後のサンプルを目視で比較し、下記評価基準(5段階)で評価した。
評価基準:
◎:ブルーミングが全くない。
○:ブルーミングがない。
△:ややブルーミングがある。
△△:ブルーミングがある。
×:最もブルーミングしている。
(5)飽和脂肪酸含有量の評価方法
得られた非焼成色鉛筆芯をベンゼンに溶解し、GC−MS(ヒューレット パッカード社製)にて、炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量を測定した。
Figure 0005207605
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜7は、本発明の範囲外となる比較例1〜4に較べ、着色性に優れ、切削時の芯折れもなく、油での溶解性に優れ、ブルーミングも生じないことが判った。
これに対して、比較例1は、ウルシロウのみでロジン等が配合されていないため、切削時に折れやすく、また、ブルーミングが著しかった。また、比較例2は、パラフィンワックスがペトロラタム、あるいはマイクロクリスタリンワックスと混合されておらず、切削時に折れやすかった。
比較例3は、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルが全く含有されておらず、着色性が著しく悪く、折れやすかった。更に、比較例4は、グリセリン脂肪酸エステルの融点80℃と高いため、着色性が悪かった。
従って、本発明では、ワックス類として、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、または、融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物と、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有することにより、滑らかな書き味を有し、格段に優れた着色性を有する軟質色芯でありながら、優れた曲げ強度、先端強度等の機械的強度、及び切削時に折れにくく、しかも、描線がテレビン油等の油絵用オイルに溶解可能で、油絵調の描画が可能であり、更には、軟質色芯に発生しやすい、芯表面及び描画面のブルーミングが発生しにくい非焼成色鉛筆芯が得られることが判った。

Claims (9)

  1. 少なくとも水溶性樹脂(但し、ウッドロジンとロジン樹脂を除く)1〜15重量%と、着色材と、体質材と、ワックス類として、融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物とを含有することを特徴とする非焼成色鉛筆芯。
  2. 前記融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の含有比率が、重量比で25:1〜1:2の範囲にある請求項1記載の非焼成色鉛筆芯。
  3. 前記融点が40℃以上融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である請求項1又は2に記載の非焼成色鉛筆芯。
  4. 更に、ワックス類として、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の非焼成色鉛筆芯。
  5. 融点62℃以下のパラフィンワックスと、ペトロラタム及び/又はマイクロクリスタリンワックスの含有比率が、重量比で5:1〜1:2の範囲にある請求項4に記載の非焼成色鉛筆芯。
  6. 前記融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物と、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種との合計量のうち、上記融点65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルとロジン及び/又はロジン変性物の混合物の含有割合が15重量%以上である請求項4又は5に記載の非焼成色鉛筆芯。
  7. 前記融点が40℃以上65℃以下のグリセリン脂肪酸エステル及び/又はペンタエリスリトール脂肪酸エステルと、ロジン及び/又はロジン変性物の混合物、及び、融点62℃以下のパラフィンワックスとペトロラタムの混合物、融点62℃以下のパラフィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの混合物、ミツロウのうち少なくとも1種の合計含有量が、全ワックス類中に80重量%以上である請求項1、2及び4〜6の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
  8. 炭素数10〜20の飽和脂肪酸の含有量が、非焼成色鉛筆芯全量に対して、1.5重量%以下である請求項1〜7の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
  9. 筆記描線が、油絵用オイルに溶解する請求項1〜8の何れか一つに記載の非焼成色鉛筆芯。
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