JP2006299103A - 固形描画材 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観美麗な固形描画材であって、長期間経過しても外観に変化がなく、当初の性能を維持する固形描画材を提供する。
【解決手段】少なくとも形成材と着色材とからなり、かつ前記素材の他にポリオキシプロピレン誘導体および脂肪酸エステルを配合することを特徴とし、ポリオキシプロピレン誘導体として1〜65重量%の範囲で、特にはポリプロピレングリコールが好適に用いられ、脂肪酸エステルとして0.1〜50重量%の範囲で、好適に用いられる。

Description

本発明は、肌が美麗で経時変化のない固形描画材に関するものである。
クレヨンなどの固形描画材に使用される材料としては、着色材にワックス、樹脂、ゲル化剤などの形成材が基本主材として用いられてきた。しかしこれだけでは書き味、強度ともに十分なものが得られず、さらに外観上もざらざらしていて見栄えの悪いものとなる。このため、上記構成の他に一般的にはステアリン酸などの脂肪酸が添加されている。脂肪酸を添加することにより、固形描画材の強度、書き味が向上すると共に、外観も多少ざらつきが少なくなり、しかも安価であることから市販のクレヨンなどには殆ど使用されているのである(特許文献1参照)。
特開2002−518542号公報
しかしながら、上記脂肪酸を用いた場合、製造直後ではわからないがしばらく放置しておくと、表面にカビに似た白い粉状のものが吹き出てきて、まだら状となり、肌がざらざらしてくるのである。高温多湿になるほどこの現象は顕著となり、商品としての価値が下がるなどの問題が生じ、紙などを巻いて隠れるようにしているが抜本的な解決とはなっていない。
本発明は、強度が高く、書き味に優れ、さらに肌がつややかで美麗であって、外観上経時変化のない固形描画材に関するものであり、少なくとも着色材と形成材に、ポリオキシプロピレン誘導体および脂肪酸エステルを配合することを第1の要旨とする。
また、ポリオキシプロピレン誘導体がポリプロピレングリコールであることを第2の要旨とする。
本発明の固形描画材は、外観がつややかで美麗であり、しかも長期間変化することがなく商品的価値を保ち、書き味、強度も変化することなく持続するという特徴を有する。
本発明の固形描画材は、少なくとも形成材と着色材の他にポリオキシプロピレン誘導体および脂肪酸エステルを配合することにより、経時安定性を確保するという目的を実現した。
次に、本発明の固形描画材について具体的に説明する。形成材は、描画材としての形状を保持するためのもので、例えばワックス、ゲル化剤、粘土などが挙げられる。ワックスとしては、従来公知のものであればいずれを用いてもよく、具体的にはカルナバワックス、木ろう、蜜ろう、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックスなどが挙げられる。ゲル化剤としては従来公知のものを用いることができ、例えば12ヒドロキシステアリン酸、ジベンジリデンソルビトール類、トリベンジリデンソルビトール類、アミノ酸系油、高級脂肪酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。粘土鉱物としては、ベントナイト、モンモリロナイトなどが挙げられる。上記の材料を単独もしくは組み合わせて用いる。
着色材としては、従来公知の顔料、染料であればいずれも用いることができ、例えば無機顔料、有機顔料、白色顔料、パール顔料、金属顔料、蛍光顔料などが挙げられ、単独又は組み合わせて用いる。具体的には、無機顔料としてカーボンブラック、鉄黒、群青、弁柄などが、また有機顔料としてはアゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料などが挙げられる。白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛などが、また蛍光顔料としては昼光蛍光顔料や蓄光顔料などが挙げられる。また染料としては、特に油溶性染料を好適に用いることができ、例えばフタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料など公知のものが挙げられる。着色材の配合量は、固形描画材全量に対し1〜50重量%が好ましい。
脂肪酸エステルは、脂肪酸とアルコールとの脱水反応によって得られるものであり、その具体例としてはミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ブチル、リノール酸エチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸イソセチル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソセチルなどが挙げられる、これらを単独もしくは組み合わせて用いることができるが、特には強度が向上するという点でミリスチン酸セチルが好ましい。脂肪酸エステルの配合量は、固形描画材全量に対して0.1〜50重量%、特には0.1〜25重量%の範囲が好ましい。0.1重量%未満では肌がざらざらになり易く、50重量%を越えると描画材自体が硬くなり、書き味が劣ってしまう。
ポリオキシプロピレン誘導体は、グリコール類に含まれ、外見が無色液状で油溶性の有機溶剤であり、水には不溶で、その分子量は200〜6000の範囲にあり、特に1000以上が好ましく、具体的にはポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンソルビットなどが挙げられ、特にはポリプロピレングリコールが強度、書き味が向上するという点で好ましい。ポリオキシプロピレン誘導体の配合量は、固形描画材全量に対し、1〜65重量%の範囲が好ましい。1重量%未満では、書き味が劣ってしまい、65重量%を越えると固形描画材としての形成が困難となる。
ポリオキシプロピレン誘導体を配合することにより書き味的には改善されるが、強度が十分ではなく、さらに外観も肌がざらざらしている。そこで上記脂肪酸エステルを添加することにより、理由は定かでないが脂肪酸を用いたとき以上の書き味、強度および外観が得られ、しかも白いカビ状の斑点はなくなり、経時変化のない安定した性能を示すのである。
上記成分以外に、体質材を添加してもよい。具体的にはタルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、マイカ、チタン酸カリウム、ガラスフレーク、コーンスターチ、でんぷん、窒化硼素などが挙げられ、特にタルク、炭酸カルシウムが好適である。また、成分どうしの相溶化のために非イオン性、陽イオン性、陰イオン性などの界面活性剤を添加してもよい。この他、必要に応じて粘度調整剤、防かび剤、防腐剤、抗菌剤、香料などを添加してもよい。
本発明の固形描画材の製造方法として、形成材および脂肪酸エステルとポリオキシプロピレン誘導体とを混合して加熱溶解し、つづいて着色材と必要に応じて体質材を加えて、さらに溶解し、所定の型内に充填、冷却・固化させ、型内より取り出して円柱状の固形描画材とする。次に、本発明の実施例を述べる。なお、「部」は「重量部」である。
カルナバワックス 30部
ミリスチン酸セチル 1部
ポリプロピレングリコール(分子量1000) 15部
着色材(フタロシアニン顔料…青色) 10部
体質材(タルク) 44部
上記材料を用い、まず着色材、体質材以外の材料を混合して、85℃に加熱溶解したのち、着色材と体質材を加えてさらに溶解し、所定の型内に流し込み、冷却・固化して直径8mm、長さ60mmの青色の固形描画材を得た。この固形描画材は、紙面上において書き味などの描画性が良好であり、しかも肌がすべすべして美麗であり、また白いカビ状の斑点も生じない。
カルナバワックス 15部
12ヒドロキシステアリン酸 15部
ミリスチン酸セチル 1部
ポリプロピレングリコール(分子量1000) 15部
着色材(縮合アゾ顔料…黄色) 10部
体質材(タルク) 44部
上記材料を用い、実施例1と同様の工程を用いて黄色の固形描画材を得た。
(比較例1)
パラフィンワックス44部、ステアリン酸30部、フタロシアニン顔料(青色)13部、タルク13部を用いて実施例1と同様の方法にて青色の固形描画材を得た。この固形描画材は、3ヶ月放置後に白いカビ状の斑点が生じた。
(比較例2)
実施例2のミリスチン酸セチルとポリプロピレングリコールの代わりにステアリン酸を用い、実施例1と同様の工程を用いて黄色の固形描画材を得た。この固形描画材は、3ヶ月放置後に白いカビ状の斑点が生じた。
(比較例3)
実施例2のミリスチン酸セチルの代わりにポリプロピレングリコールを用い、実施例1と同様の工程を用いて黄色の固形描画材を得た。
(比較例4)
実施例2のポリプロピレングリコールの代わりにミリスチン酸セチルを用い、実施例1と同様の工程を用いて黄色の固形描画材を得た。
上記実施例1,2および比較例1,2,3,4について書き味、外観および経時変化の比較を行った。なお、書き味は描画したときの官能試験、外観は製造直後の固形描画材を目視で観察したもので、◎は美麗ですべすべした肌、△はややざらざらした肌、×はざらざらした肌を示す。経時変化は、高温多湿の環境(温度50℃、湿度50%)に3ヶ月間放置したあとの外観の状態を観察したものである。
Figure 2006299103
表1から明らかなように、本発明の固形描画材は長期間経過しても外観の状態は変わらず、描画性が良好で安定した性能を有するなど優れた特徴を有することがわかる。
経時変化に優れているため、商品価値の高い安定した使用が可能となる。

Claims (2)

  1. 少なくとも形成材と着色材とからなり、かつ前記素材の他にポリオキシプロピレン誘導体および脂肪酸エステルを配合したことを特徴とする固形描画材。
  2. ポリオキシプロピレン誘導体が、ポリプロピレングリコールであることを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
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