JP2008035780A - チーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法 - Google Patents

チーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 保存性向上のため加熱殺菌や強い攪拌等の処理を施してもチーズの粒々感を有する新規なチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法を提供する。
【解決手段】 粒状チーズを食酢含有水溶液で酢漬け処理した後、得られたチーズ酢漬け処理物を食酢及び食塩含有水溶液中で加熱処理した粒状加工チーズを配合するチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、保存性向上のため加熱殺菌や強い攪拌等の処理を施してもチーズの粒々感が残った新規なチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法に関する。
液状又はペースト状酸性食品として代表的には、マヨネーズ、マヨネーズ類あるいはドレッシング等が挙げられる。これらの食品は、従来より、サラダ用の調味料として使用されているが、例えば、パンやピザ用のスプレッド、トッピング材又はフィリング、パスタ用のソース等、近年、様々な食品の食材として利用されるようになり、これに伴い、様々な具材を配合した酸性食品が市販されるようになった。しかしながら、チーズの粒々感が残ったものが具材として配合された酸性食品は、殆ど市販されておらず、酸性食品に配合されている殆どの具材は、刻み野菜等、そもそも水不溶性の具材を中心とするものである。これに対し、チーズは、粒状のチーズを配合したとしても、攪拌や加熱等、製造過程において水中で容易に膨潤及び軟化し、その結果、水中で乳濁状に分散した状態となるため、チーズの粒々感を残すことは難しい状況であった。
このような状況下、特開2000−316522号公報(特許文献1)には、粒状チーズが含まれることが一見しただけで判る粒入りチーズドレシングが提案されている。当該特許文献記載の発明は、食酢中でチーズパウダーを加熱して得られる粒状チーズを分散させることを特徴とするものである。しかしながら、得られた粒入りチーズドレッシングをより保存性を向上させるために加熱殺菌等の処理を施すと配合した粒状チーズの粒々感が消失する場合があった。
また、加熱殺菌ではないが、粒状チーズを配合した水相部成分を高温で混合して調製している粒状チーズ入り分離液状ドレッシングが特開2005−151870号公報(特許文献2)に記載されている。しかしながら、特許文献2記載のドレッシングの製造方法において、例えば、水相部の高温での混合を強い攪拌で行ったり、あるいは強い攪拌を伴う乳化タイプに応用すると、依然として配合した粒状チーズの粒々感が前記処理中に消失する傾向にあり、満足できるほどのチーズの粒々感が残ったドレッシングが得られ難い状況であった。
特開2000−316522号公報 特開2005−151870号公報
そこで、本発明の目的は、保存性向上のため加熱殺菌や強い攪拌等の処理を施してもチーズの粒々感を有する新規なチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法を提供するものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、十分に酢漬けした粒状チーズを、更に食酢と食塩の存在下で加熱処理したものを配合するならば、意外にも保存性向上のため加熱殺菌等の処理を施してもチーズの粒々感が消失することなく残存させることが出来ることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)粒状チーズを食酢含有水溶液で酢漬け処理した後、得られたチーズ酢漬け処理物を食酢及び食塩含有水溶液中で加熱処理した粒状加工チーズを配合するチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
(2)粒状チーズの大きさが1〜15mmである(1)のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
(3)酢漬け処理が0.5日以上行う(1)又は(2)のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
(4)加熱処理が65〜95℃で加熱処理する(1)乃至(3)のいずれかのチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
(5)酢漬け処理で用いる食酢含有水溶液の食酢濃度が酢酸換算で0.5〜13%である(1)乃至(4)のいずれかのチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
(6)加熱処理で用いる食酢及び食塩含有水溶液の食酢濃度が酢酸換算で0.2〜8%である(1)乃至(5)のいずれかのチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
(7)加熱処理で用いる食酢及び食塩含有水溶液の食塩濃度が1〜12%である(1)乃至(6)のいずれかのチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
(8)粒状加工チーズの配合量が製品全体に対し粒状チーズ(原料)換算で0.5〜40%である(1)乃至(7)のいずれかのチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
(9)酸性食品が酸性乳化食品である(1)乃至(8)のいずれかのチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法、
である。
本発明によれば、保存性向上のため加熱殺菌や強い攪拌等の処理を施してもチーズの粒々感が消失することなく残存させることが出来ることから、酸性食品で行われる様々工程に耐え得るチーズの粒々感を有したチーズ入り液状又はペースト状酸性食品を提供できる。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をそれぞれ意味する。
本発明で得られるチーズ入り液状又はペースト状酸性食品とは、当該pHが4.6未満の液状又はペースト状食品でチーズが配合されたものであって、BH型粘度計を用いて、品温20℃、ローターNo.6、2rpmの測定条件で1分後の示度により算出した粘度が30Pa・s以上のものがペースト状食品、前記粘度より低いものが液状食品に相当する。このような酸性食品として代表的には、例えば、マヨネーズ、マヨネーズ類、ドレッシング等が挙げられる。また、ドレッシングは、乳化型ドレッシングと分離型ドレッシングに分けられるが、分離型ドレッシングの粘度は、水相を測定したときの粘度である。
本発明は、上記チーズ入り液状又はペースト状酸性食品において、チーズの粒々感が残ったチーズ入り食品の製造方法であって、粒状チーズを食酢含有水溶液で酢漬け処理した後、得られたチーズ酢漬け処理物を食酢及び食塩含有水溶液中で加熱処理した粒状加工チーズを配合することを特徴とする。
本発明の製造方法で使用するチーズとしては、硬質系のナチュラルチーズあるいはこれを用いて製したプロセスチーズであれば特に限定するものでなく、硬質系のナチュラルチーズとしては例えば、パルメザンチーズ、グラナチーズ等の超硬質チーズ、チェダー、エメンタール等の硬質チーズ、ゴーダ、マリボー等の半硬質チーズ等が挙げられる。また、使用する粒状チーズとしては、目視でチーズの粒が観察される程度の大きさであれば良く、具体的には、例えば、1〜15mmの大きさが好ましい。粒状チーズの大きさが前記範囲より小さいと、目視で観察し難く、一方、前記範囲より大きいと本発明の液状部分又はペースト状部分とのバランスが良いものとなり難いからである。
本発明の製造方法は、まず、前記粒状チーズを食酢含有水溶液で酢漬け処理を行う。具体的には、少なくとも粒状チーズ全体が浸漬する程度の量の食酢含有水溶液を準備し、粒状チーズを食酢含有水溶液に浸漬した後、当該酢漬け処理を好ましくは0.5日以上、より好ましくは1日以上施す。また、使用する食酢含有水溶液の食酢濃度は、酢酸換算で0.5〜13%が好ましく、1〜8%がより好ましい。酢漬け処理時間が前記値より短かったり、あるいは使用する食酢含有水溶液の食酢濃度が前記範囲より少ないと、後述する食酢及び食塩含有水溶液中での加熱処理をその後行ったとしても、本発明の目的とするチーズの粒々感が残った酸性食品が得られ難い。一方、食酢濃度が前記範囲より多いと、チーズの粒々感が残るものの、チーズの食味がすっぱくなる場合があり好ましくない。
次に、本発明は、得られたチーズ酢漬け処理物を食酢及び食塩含有水溶液中で加熱処理し粒状加工チーズを製する。ここで使用する前記水溶液の食酢及び食塩のそれぞれの濃度は、食酢が酢酸換算で0.2〜8%が好ましく、0.5〜5%がより好ましい。また、食塩は、1〜12%が好ましく、2〜10%がより好ましい。食酢あるいは食塩の濃度が前記範囲より少ないと、本発明の目的とするチーズの粒々感が残った酸性食品が得られ難い。一方、食酢あるいは食塩の濃度が前記範囲より多いと、いずれもチーズの粒々感は残るものの、本工程では、更に加熱処理を伴うことから味が浸透し易く、チーズの食味において、食酢の場合は、すっぱくなる場合があり、また食塩の場合は、塩からくなる場合があり好ましくない。また、上記水溶液の調製方法としては、例えば、新たに上記水溶液を調製しても良いが、前処理のチーズ酢漬け処理物が浸漬された状態のものに食酢及び食塩を所望する上記濃度になるように調整する方法等でも良く、本発明では、任意の調製方法を用いることが出来る。
また、本発明は、上記水溶液での処理を行う際に加熱を伴う。具体的には、好ましくは65〜95℃、より好ましくは70〜90℃の上記水溶液中でチーズ酢漬け処理物を処理する。前記範囲より低い温度では、チーズの粒々感が残った酸性食品が得られ難く、一方、前記範囲より高い温度では、処理中にチーズが溶け出す場合があり好ましくないからである。また、加熱処理時間は、後述する加熱処理方法により異なるが、少なくともチーズ酢漬け処理物の表層部の品温が上記水溶液と同程度となるように行えば良く、具体的には、好ましくは10秒以上、より好ましくは20秒以上行うと良い。
具体的な加熱処理方法としては、例えば、チーズ酢漬け処理物が食酢及び食塩含有水溶液に入った状態で加熱を開始し、所望する上記温度として処理する方法、あるいは予め食酢及び食塩含有水溶液を所望する上記温度に加熱した後に、チーズ酢漬け処理物を投入し、処理する方法等が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本発明は、粒状チーズを上述した食酢含有水溶液、並びに食酢及び食塩含有水溶液で処理して製した粒状加工チーズを配合するものであるが、これらの水溶液には、本発明の効果を損なわない範囲で、各種食品原料を適宜選択し添加しても良い。このような食品原料としては、例えば、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タラガム、サイリュウムシードガム、アラビアガム等のガム類、化工澱粉、湿熱処理澱粉、生澱粉等の澱粉、デキストリン、還元デキストリン、サイクロデキストリン、異性化液糖、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、水飴、蜂蜜、乳糖、シロップ、オリゴ糖、ソルビトール、トレハロース等の糖類、砂糖、醤油、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、各種動植物エキス、食用油脂、乳化材、酸化防止剤等が挙げられる。また、本発明の酸性食品の製造方法においては、上記水溶液で粒状チーズを処理する際に、本発明の効果を損なわない範囲で、酸性食品に所望により配合する野菜等の具材等を同時に処理しても良い。
本発明の方法により得られるチーズ入り液状又はペースト状酸性食品は、上述した方法により得られた粒状加工チーズを配合したものである。粒状加工チーズの配合量は、粒状のチーズの存在感や液状又はペースト状部分の酸性食品とのバランスを考慮し、製品全体に対し原料として使用した粒状チーズ換算で0.5〜40%が好ましく、2〜30%がより好ましい。粒状加工チーズの配合量を、原料として使用した粒状チーズ換算としたのは、上述した本発明の処理により原料の粒状チーズが吸水し膨潤すること、また当該膨潤の程度がチーズの種類により異なることからである。
また、得られた粒状加工チーズは、保存性向上のための加熱殺菌や強い攪拌等の処理を施してもチーズの粒々感が残ることから、本発明のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造過程の任意の時期に添加することができる。特に、乳化タイプの酸性食品は、非乳化タイプのものに比べ、高粘性のものが多く、粒状加工チーズの均一分散処理や乳化処理等に強い攪拌を伴うことから、本発明の方法で得られた粒状加工チーズは、酸性乳化食品の製造方法に好適である。また、上述したとおり粒状加工チーズは、加熱殺菌を施しても粒々感が残ることから、加熱殺菌を伴う酸性食品に好適である。このような加熱殺菌は、細菌的問題及び製品の性状等を考慮し、好ましくは65〜95℃、より好ましくは70〜90℃で行うと良い。
粒状加工チーズの添加方法としては、例えば、食酢及び食塩含有水溶液中で加熱処理した粒状加工チーズを当該水溶液から取り出して用いても良いが、当該水溶液と共に用いても良い。また、本発明のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法も常法に則り行えば良く、特に限定するものではない。
以下、本発明のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法について、実施例、比較例及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]
(1)食酢含有水溶液による酢漬け処理
ゴーダチーズを5mmダイスカットした粒状チーズ10部を、食酢8部と清水2部とを混合液した食酢含有水溶液に投入し冷蔵下(4℃)で1日酢漬け処理を行いチーズ酢漬け処理物を製した。なお、食酢含有水溶液の食酢濃度は酢酸換算で4%である。
<酢漬け処理ときの割合>
粒状チーズ(5mmダイスカット) 10部
食酢(酸度5%) 8部
清水 2部
―――――――――――――――――――――――――
小計 20部
(2)食酢及び食塩含有水溶液中での加熱処理
食酢8部、食塩2部、キサンタンガム0.2部及び清水19.8部を混合し均一とした後、(1)で得られたチーズ酢漬け処理物及びその処理液の全量20部を投入し混合して、チーズ酢漬け処理物を添加した食酢及び食塩含有水溶液を調製した。次に、チーズ酢漬け処理物を添加した前記水溶液をゆっくり攪拌させながら75℃に加熱し、75℃で5分間加熱処理を施した後、40℃以下に冷却し粒状加工チーズを製した。なお、食酢及び食塩含有水溶液の食酢濃度は酢酸換算で2%であり、食塩濃度は5%である。
<加熱処理ときの割合>
(1)のチーズ酢漬け処理物及びその処理液 20部
食酢(酸度5%) 8部
食塩 2部
キサンタンガム 0.2部
清水 19.8部
――――――――――――――――――――――――――
小計 50部
(3)ペースト状乳化物の調製
食酢4部、リゾ化卵黄(リゾ化率50%)3部、からし粉1部、グルタミン酸ナトリウム0.5部、オクテニルコハク酸化澱粉(松谷化学工業(株)製、「エマルスター#30A」)0.5部及び清水3.5部を均一として水相部を調製した。得られた水相部を攪拌させながらサラダ油37.5部を注加して粗乳化した後、コロイドミルで仕上げ乳化を行いペースト状乳化物を製した。なお、原料として使用したリゾ化卵黄は、生卵黄をホスフォリパーゼA(ノボザイムス社「レシターゼ10L」)で処理したもので、リゾ化率は、イアトロスキャン法(TLC−FID法)により、得られたリゾ化卵黄中のホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの合計に対するリゾホスファチジルコリンの割合により算出した値である。
<ペースト状乳化物の配合割合>
サラダ油 38部
食酢(酸度5%) 4部
リゾ化卵黄 3部
からし粉 1部
グルタミン酸ナトリウム 0.5部
オクテニルコハク酸化澱粉 0.5部
清水 3部
――――――――――――――――――――――――――
小計 50部
(4)チーズ入りペースト状酸性乳化食品の調製
(2)で得られた粒状加工チーズ及びその処理液の全量50部と、(3)で得られたペースト状乳化物50部とを均一となるまで混合した後、ゆっくり攪拌させながら品温が75℃となるまで加熱して殺菌を行い、40℃以下に冷却してチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。なお、得られたチーズ入りペースト状酸性乳化食品は、粘度が30Pa・s以上であり、粒状加工チーズの配合量は製品全体に対し原料の粒状チーズ換算で10%である。
<チーズ入りペースト状酸性乳化食品の配合割合>
(2)の粒状加工チーズ及びその処理液 50部
(3)のペースト状乳化物 50部
――――――――――――――――――――――――――
合計 100部
[比較例1]
酢漬け処理を行わない方法でチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。つまり、食酢16部、食塩2部、キサンタンガム0.2部及び清水21.8部を混合し均一とした後、ゴーダチーズを5mmダイスカットした粒状チーズ10部を投入し、粒状チーズを添加した食酢及び食塩含有水溶液を調製した以外は、実施例1の製造方法に準じてチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。なお、前記水溶液の配合割合は、実施例1のものと同様であり、食酢濃度は酢酸換算で2%であり、食塩濃度は5%である。
<加熱処理ときの割合>
粒状チーズ(5mmダイスカット) 10部
食酢(酸度5%) 16部
食塩 2部
キサンタンガム 0.2部
清水 21.8部
――――――――――――――――――――――――――
小計 50部
[比較例2]
酢漬け処理物の食酢及び食塩含有水溶液中での加熱処理を行わない方法でチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。つまり、実施例1において、酢漬け処理物を食酢及び食塩含有水溶液で加熱処理を行わなかった以外は、実施例1の製造方法に準じて行いチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。
[比較例3]
酢漬け処理物の食酢及び食塩含有水溶液中での加熱処理に換えて、食塩を添加していない食酢含有水溶液中で加熱処理を行いチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。つまり、実施例1の(2)食酢及び食塩水溶液中での加熱処理において、食塩を添加してない食酢含有水溶液を用いた下記の配合割合、(3)ペースト状乳化物の調製において、前記食塩を除いた分を加配した下記のペースト状乳化物の配合割合で行った以外は、実施例1の製造方法に準じてチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。なお、前記食塩を添加していない食酢含有水溶液の食酢濃度は酢酸換算で2%である。
<加熱処理ときの割合>
(1)のチーズ酢漬け処理物及びその処理液 20部
食酢(酸度5%) 8部
キサンタンガム 0.2部
清水 21.8部
――――――――――――――――――――――――――
小計 50部
<ペースト状乳化物の配合割合>
サラダ油 38部
食酢(酸度5%) 4部
リゾ化卵黄 3部
からし粉 1部
食塩 2部
グルタミン酸ナトリウム 0.5部
オクテニルコハク酸化澱粉 0.5部
清水 1部
――――――――――――――――――――――――――
小計 50部
[比較例4]
酢漬け処理物の食酢及び食塩含有水溶液中での加熱処理に換えて、食酢添加していない食塩含有水溶液中で加熱処理を行いチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。つまり、実施例1の(1)食酢含有水溶液による酢漬け処理により得られた酢漬け処理物を取り出し、実施例1の(2)食酢及び食塩水溶液中での加熱処理において、食酢を添加してない食塩含有水溶液を用いた下記の配合割合で、実施例1の製造方法に準じて加熱処理を行った。そして、当該チーズが入った加熱処理液30部と、実施例1のペースト状乳化物50部、並びに食塩1部、キサンタンガム0.1部及び清水18.9部の混合液20部を均一となるまで混合し、実施例1と同様な方法で加熱殺菌を行いチーズ入りペースト状酸性乳化食品を製した。なお、前記食酢を添加していない食塩含有水溶液の食塩濃度は5%である。
<加熱処理ときの割合>

(1)のチーズ酢漬け処理物 10部
食塩 1部
キサンタンガム 0.1部
清水 18.9部
――――――――――――――――――――――――――
小計 30部
[実施例2]
実施例1の(1)食酢含有水溶液による酢漬け処理、(2)食酢及び食塩含有水溶液中での加熱処理をそれぞれ下記の配合割合で行った以外は、実施例1に準じて粒状加工チーズを製した。そして得られた粒状加工チーズ及びその処理液の全量50部、実施例1のペースト状乳化物の半量25部、並びに食酢(酸度5%)12部、からし粉0.5部、グルタミン酸ナトリウム0.25部及び清水12.25の混合液25部を均一となるまで混合し、実施例1と同様な方法で加熱殺菌を行いチーズ入り液状酸性乳化食品を製した。なお、得られたチーズ入り液状酸性乳化食品は、粘度が、30Pa・sより低いものであり、粒状加工チーズの配合量は製品全体に対し原料の粒状チーズ換算で10%である。また、酢漬け処理に用いた食酢水溶液の食酢濃度は酢酸換算で2%であり、加熱処理に用いた食酢及び食塩含有水溶液の食酢濃度は酢酸換算で1%であり、食塩濃度は2.5%である。
<酢漬け処理ときの割合>
粒状チーズ(5mmダイスカット) 10部
食酢(酸度5%) 4部
清水 6部
―――――――――――――――――――――――――
小計 20部
<加熱処理ときの割合>
(1)のチーズ酢漬け処理物及びその処理液 20部
食酢(酸度5%) 8部
食塩 2部
キサンタンガム 0.2部
清水 19.8部
――――――――――――――――――――――――――
小計 50部
[試験例]
実施例1及び2、並びに比較例1乃至4で得られた各チーズ入り酸性食品において、原料として使用した粒状チーズの存在の有無を目視で観察した。結果を表1に示す。
Figure 2008035780
表1より、粒状チーズを食酢含有水溶液で酢漬け処理した後、得られたチーズ酢漬け処理物を食酢及び食塩含有水溶液中で加熱処理した粒状加工チーズを配合した実施例1及び実施例2のチーズ入りペースト状又は液状酸性食品は、そうでないチーズ入り酸性食品、具体的には、酢漬け処理を行わなかった比較例1、加熱処理を行わなかった比較例2、加熱処理は行ったが食塩を含有していない溶液で処理した比較例3、加熱処理は行ったが食酢を含有していない溶液で処理した比較例4の各チーズ入り酸性食品と比較し、保存向上のための加熱処理や強い攪拌を施したとしても、原料として使用した粒状チーズが残りチーズの粒々感に優れたものが得られることが理解される。

Claims (9)

  1. 粒状チーズを食酢含有水溶液で酢漬け処理した後、得られたチーズ酢漬け処理物を食酢及び食塩含有水溶液中で加熱処理した粒状加工チーズを配合することを特徴とするチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  2. 粒状チーズの大きさが1〜15mmである請求項1記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  3. 酢漬け処理が0.5日以上行う請求項1又は2記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  4. 加熱処理が65〜95℃で加熱処理する請求項1乃至3のいずれかに記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  5. 酢漬け処理で用いる食酢含有水溶液の食酢濃度が酢酸換算で0.5〜13%である請求項1乃至4のいずれかに記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  6. 加熱処理で用いる食酢及び食塩含有水溶液の食酢濃度が酢酸換算で0.2〜8%である請求項1乃至5のいずれかに記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  7. 加熱処理で用いる食酢及び食塩含有水溶液の食塩濃度が1〜12%である請求項1乃至6のいずれかに記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  8. 粒状加工チーズの配合量が製品全体に対し粒状チーズ(原料)換算で0.5〜40%である請求項1乃至7のいずれかに記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
  9. 酸性食品が酸性乳化食品である請求項1乃至8のいずれかに記載のチーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法。
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