JP2008020562A - トナーおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 簡単な製造方法によって製造することができ、保存安定性および耐オフセット性に優れ、帯電性能の均一なトナーを提供する。
【解決手段】 不定形樹脂粒子をスラリー化し、さらに細粒化し凝集することによって得られた樹脂含有粒子の凝集体であって、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含み、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体であるトナー。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トナーおよびその製造方法に関する。
電子写真方式を用いて画像を形成する画像形成装置は、感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを備える。帯電手段は、感光体表面を帯電させる。露光手段は、帯電状態にある感光体表面に信号光を照射して画像情報に対応する静電潜像を形成する。現像手段は、感光体表面に形成された静電潜像に現像剤中のトナーを供給してトナー像を形成する。転写手段は、感光体表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する。定着手段は、転写されたトナー像を記録媒体に定着させる。クリーニング手段は、トナー像転写後の感光体表面を清浄化する。このような画像形成装置では、現像剤として、トナーを含む1成分現像剤、またはトナーとキャリアとを含む2成分現像剤を用いて静電潜像を現像し、画像を形成する。ここで用いられるトナーは、マトリックスである結着樹脂中に着色剤、離型剤であるワックスなどを分散させて粒状化した樹脂粒子である。
電子写真方式を用いる画像形成装置は、画像品位の良好な画像を高速でかつ安価に形成できるので、複写機、プリンタ、ファクシミリなどに利用され、最近における普及は目覚しいものがある。それに伴って、画像形成装置に対する要求は一層厳しくなっている。なかでも画像形成装置によって形成される画像の高精細化、高解像化、画像品位の安定化、画像形成速度の高速化などが特に重視される。これらを達成するには、画像形成プロセスおよび現像剤の両面からの検討が必要不可欠になっている。
画像の高精細化、高解像化に関して、現像剤の面からは、静電潜像を忠実に再現することが重要との観点から、トナー粒子の小径化が解決すべき課題の1つになっている。小径化トナー粒子の製造方法としては、たとえば、乳化凝集法が知られている。乳化凝集法によれば、水中にて結着樹脂、着色剤、離型剤などを含む着色樹脂粒子を生成させ、この着色樹脂粒子を凝集させることによって、トナー粒子が製造される。
乳化凝集法によって製造される小径化トナー粒子としては、たとえば、ガラス転移点58〜70℃、軟化点80〜130℃、数平均分子量2000〜10000、重量数平均分子量/数平均分子量2〜10および酸価3.8〜30mgKOH/gのポリエステルからなる体積平均粒子径0.1〜1μmの着色樹脂粒子の凝集体粒子であり、該凝集体粒子の体積平均粒子径が4〜10μmおよび形状係数が120〜160であるトナーが挙げられている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示のトナーの製造方法では、次のようにしてトナーを製造する。まず結着樹脂、着色剤、ワックスを含むトナー原料を、水に分散安定剤が添加された水系媒体中に投入し分散させ、水系媒体中に体積平均粒子径が0.1〜1μmの着色樹脂粒子を生成させる。次いで、この着色樹脂粒子が存在する水系媒体中に凝集剤を添加して着色樹脂粒子を凝集させ、これを熱処理する。その後、水系媒体を除去し、着色樹脂粒子が凝集されてなるトナーを得る。
しかしながらこのようなトナーの製造方法においては、トナー原料を水系媒体中に投入して分散させても、結着樹脂とワックスとの相溶性が悪いことに起因して、結着樹脂中に着色剤およびワックスが分散した着色樹脂粒子が形成される代わりに、樹脂の粒子、着色剤の粒子、およびワックスの粒子が水系媒体中にそれぞれ形成される。このような粒子を凝集して形成されたトナーでは、その表面に顔料の粒子およびワックスの粒子が露出する。ワックスの粒子が表面に露出すると、保存安定性が低下し、またワックス粒子がトナーから脱離することによって耐オフセット性が低下する。また着色剤粒子の露出によって、トナーの帯電性能が不均一になる。
そこで、着色樹脂粒子を凝集させてなるトナー粒子に、さらに樹脂微粒子および電荷制御剤を付着させてカプセルトナーとする方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2では、着色樹脂粒子を凝集させ、加熱され融着されてトナー粒子を形成するけれども、この着色樹脂粒子の凝集体もまた、特許文献1のトナーと同様に、各成分の粒子が凝集され、ワックスの粒子が表面に露出するものである。特許文献2では、このような着色樹脂粒子の凝集体であるトナー粒子に、加熱、pH調整、塩添加などの処理を施して樹脂微粒子を付着させ、カプセルトナーとする。トナー粒子に樹脂微粒子を付着させ、カプセルトナーとすることによって、ワックスの粒子の露出が防止されるので、保存安定性および耐オフセット性の向上を図ることができる。
しかしながら特許文献2に開示されるカプセルトナーの製造方法では、樹脂微粒子を付着させるために加熱、pHの調整、塩の添加などの処理を施す必要があり、操作が煩雑である。したがって、簡単な製造方法によって製造することができ、保存安定性および耐オフセット性に優れるトナーが希求されている。
特許第3577390号公報 特許第3724309号公報
本発明の目的は、簡単な製造方法によって製造することができ、保存安定性および耐オフセット性に優れ、帯電性能の均一なトナーおよびその製造方法を提供することである。
本発明は、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を、高圧ホモジナイザ法によって細粒化して得られる体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体であることを特徴とするトナーである。
また本発明は、高圧ホモジナイザ法は、
不定形樹脂粒子のスラリーを加熱加圧下で耐圧ノズルに通過させ、不定形樹脂粒子を粉砕して加熱加圧状態にある樹脂含有粒子を含むスラリーを得る粉砕工程と、
粉砕工程で得られるスラリーを冷却し、バブリングが発生しない圧力まで徐々に減圧する冷却減圧工程とを含むことを特徴とする。
また本発明は、樹脂含有粒子の凝集体が、加熱されてなることを特徴とする。
また本発明は、離型剤は、結着樹脂100重量部に対して5重量部以上含まれることを特徴とする。
また本発明は、離型剤は、融点が80℃以下であることを特徴とする。
また本発明は、形状係数SF1が、100以上150以下であることを特徴とする。
また本発明は、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を細粒化して、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子を得る細粒化工程と、
細粒化工程で得られる樹脂含有粒子を凝集させる凝集工程とを含むことを特徴とするトナーの製造方法である。
また本発明は、凝集工程で得られる体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体を加熱する加熱工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、トナーは、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を、高圧ホモジナイザ法によって細粒化して得られる体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体である。このようなトナーは、トナー原料として結着樹脂中に離型剤を分散させるための離型剤分散助剤を含むので、結着樹脂と離型剤との相溶性が向上し、不定形樹脂粒子が高圧ホモジナイザ法によって細粒化されて得られた樹脂含有粒子の結着樹脂中に、離型剤が微分散される状態となる。
不定形樹脂粒子の細粒化を高圧ホモジナイザ法によって行うと、着色剤および離型剤が結着樹脂中に内包され、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下である樹脂含有粒子を容易に得ることができる。また高圧ホモジナイザ法によって得られる樹脂含有粒子の結着樹脂中には、着色剤および離型剤が、粒子ごとにほぼ均一な重量比で分散される。このような樹脂含有粒子の凝集体であるトナーは、複数のトナー粒子同士で着色剤および離型剤の分散性がほぼ均一であり、かつ着色剤および離型剤の粒子表面での露出が防止される。また離型剤が、樹脂含有粒子の粒子径に比べて微細な粒子径でほぼ均一に結着樹脂中に分散する。これによって、離型剤のブリードアウトが非常に起こり難くなり、感光体へのフィルミング、高温域でのオフセット現象などが発生することを確実に防止できる。
また上記のような樹脂含有粒子の凝集体であるトナーは、着色剤が結着樹脂中に微細粒子径で、かつほぼ均一な重量比で分散する。これによって、トナー粒子の帯電性能がほぼ均一となり、帯電安定性が向上する。このようなトナーを用いて画像形成を実施すると、トナー像の感光体から記録媒体への転写効率、感光体から中間媒体への転写効率、中間媒体から記録媒体への転写効率などが向上し、トナー消費量の低減化を達成できる。またトナーの帯電不良に伴う画像かぶりなどの画像欠陥の発生が防止される。
したがってこのような樹脂含有粒子の凝集体からなるトナーは、結着樹脂の粒子、着色剤の粒子、離型剤の粒子などの各成分の粒子が凝集してなるトナーに比べて、トナー表面における着色剤および離型剤の露出量が少ない。これによって、トナーが画像形成装置の内部で熱凝集することによって発生するブロッキングを防止することができ、トナーの保存安定性を向上することができる。またこのようなトナーは帯電性能が均一である。
さらにトナー表面における離型剤の露出量が少なくなることによって、離型剤のトナーからの脱離量を低減することができる。これによって、トナーに含まれる離型剤の含有率が、トナー原料に含まれる離型剤の含有率に比べて低下することを防止できる。したがって、トナー原料中に好適な量の離型剤を含有させることによって、離型剤の含有率が好適なトナーを得ることができる。トナー中の離型剤の含有率が好適であると、高温オフセット現象の発生しない温度を高くすることができ、非オフセット域の広いトナーを得ることができる。
また樹脂含有粒子の凝集体からなるトナーは、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を細粒化してなるものである。すなわち樹脂含有粒子は不定形樹脂粒子を細粒化するという簡易な方法によって製造できる。さらに、樹脂含有粒子の原料になる不定形樹脂粒子も、たとえば、粉砕法などの一般的なトナー製造方法によって製造できるので、大幅なコストアップなどを伴うことなく、樹脂含有粒子を製造できる。また不定形樹脂粒子は粒子形状が不均一であるので、外的な応力を付加することによって、容易に細粒化できるという利点がある。したがってこのようなトナーは、たとえば結着樹脂の粒子、着色剤の粒子、離型剤の粒子などの各成分の粒子の凝集体を樹脂微粒子で被覆しカプセルトナーとする製造方法に比べて、簡単な製造方法によって製造することができる。
また本発明によれば、粉砕工程と、冷却減圧工程とを含む高圧ホモジナイザ法によって、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の非常に微細な樹脂含有粒子が得られる。これは、不定形樹脂粒子のスラリーを、粉砕工程において加熱加圧下に耐圧ノズルに通過させることによって不定形樹脂粒子を粉砕して樹脂含有粒子のスラリーを調製し、粉砕工程の直後に冷却減圧工程を設けて前記スラリーを冷却し、泡の発生(バブリング)が起こらない圧力まで減圧することによって、スラリー中でのバブリングひいては樹脂含有粒子の再凝集による粗大化が防止されるからである。
また本発明によれば、樹脂含有粒子の凝集体をさらに加熱することによって、樹脂含有粒子同士の付着力を高めることができ、画像形成装置の内部で樹脂含有粒子の凝集体が解離することによる微粉の発生を防止することができる。また樹脂含有粒子の凝集体を加熱することによって、トナーの形状を略球形状とすることができるので、トナーの帯電安定性が一層向上する。
また本発明によれば、離型剤が、結着樹脂100重量部に対して5重量部以上含まれ、離型剤の含有率が好適であるので、離型性を充分に発揮することができ、高温オフセットの発生を防止することができる。
また本発明によれば、離型剤は、融点が80℃以下である。このような離型剤を含有するトナーでは、低温時においてトナーが記録媒体に定着されない低温オフセットの発生を防止することができるとともに、低い温度でトナーを記録媒体に定着させることができる。低い温度でトナーを記録媒体に定着させることができると、ヒータなどの加熱手段を用いて定着させる定着手段による消費電力を低減することができる。
また本発明によれば、形状係数SF1が、100以上150以下である。形状係数SF1がこのような範囲である場合、トナーは略球形状である。これによって、トナーが不定形である場合に比べて、撹拌によってトナーが欠けることにより発生する微粉の量を低減することができる。
また本発明によれば、細粒化工程において、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を細粒化して体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子を得る。また凝集工程において、細粒化工程で得られる樹脂含有粒子を凝集させる。このようにして製造されたトナーは、結着樹脂の粒子、着色剤の粒子および離型剤の粒子が凝集してなるトナーに比べて、トナー表面における離型剤の露出量が少なく、保存安定性および耐オフセット性に優れる。またこのようなトナーは、たとえば樹脂含有粒子の凝集体を樹脂微粒子で被覆しカプセルトナーとする製造方法に比べて、簡単な製造方法によって製造することができる。
また本発明によれば、加熱工程をさらに含み、この加熱工程において、凝集工程で得られる体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体を加熱する。これによって、トナーを形成する樹脂含有粒子同士の付着力が増大し、画像形成装置の内部でトナーが欠け、微粉が発生することを防止することができる。また樹脂含有粒子の凝集体が加熱されることによって、トナーの形状を略球形とすることができるので、トナーの帯電安定性が向上する。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を、高圧ホモジナイザ法によって細粒化して得られる体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の凝集体である。本発明のトナーは、たとえば、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられる。本発明のトナーは、たとえば、(A)溶融混練工程と、(B)スラリー調製工程と、(C)細粒化工程と、(D)凝集工程と、(E)加熱工程と、(F)洗浄工程とを含む製造方法によって製造できる。図1は、本発明のトナーの製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。
(A)溶融混練工程
溶融混練工程では、結着樹脂と、着色剤と、離型剤と、離型剤分散助剤とを含有するトナー原料を溶融混練し、得られる混練物を冷却固化させて粉砕し、必要に応じて分級することによって、不定形樹脂粒子を製造する。
結着樹脂としては、たとえば、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが挙げられる。アクリル樹脂は、後述の細粒化工程の粉砕段階における粉砕が容易であるので、特に好適に用いられる。アクリル樹脂としては特に制限されないけれども、酸性基含有アクリル樹脂を好ましく使用できる。酸性基含有アクリル樹脂は、たとえば、アクリル樹脂モノマーまたはアクリル樹脂モノマーとビニル系モノマーとを重合させるに際し、酸性基もしくは親水性基を含有するアクリル樹脂モノマーおよび/または酸性基もしくは親水性基を有するビニル系モノマーを併用することによって製造できる。アクリル樹脂モノマーとしては公知のものを使用でき、たとえば、置換基を有することのあるアクリル酸、置換基を有することのあるメタアクリル酸、置換基を有することのあるアクリル酸エステル、置換基を有することのあるメタアクリル酸エステルなどが挙げられる。アクリル樹脂モノマーの具体例としては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシルなどのアクリル酸エステル系単量体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシルなどのメタクリル酸エステル系単量体、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基(水酸基)含有(メタ)アクリル酸エステル系単量体などが挙げられる。アクリル樹脂モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。ビニル系モノマーとしても公知のものを使用でき、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、臭化ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリルおよびメタアクリロニトリルなどが挙げられる。ビニル系モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。重合は、一般的なラジカル開始剤を用い、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などによって行われる。
ポリエステルは透明性に優れ、得られるトナー粒子に良好な粉体流動性、低温定着性、二次色再現性などを付与できるので、カラートナーの結着樹脂に特に好適である。ポリエステルとしては公知のものを使用でき、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合物などが挙げられる。多塩基酸としては、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸類、無水マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、アルケニル無水琥珀酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類、これら多塩基酸のメチルエステル化物などが挙げられる。多塩基酸は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多価アルコールとしてもポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコール類、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式多価アルコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族系ジオール類などが挙げられる。多価アルコールは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応は常法に従って実施でき、たとえば、有機溶媒の存在下または非存在下および重縮合触媒の存在下に、多塩基酸と多価アルコールとを接触させることによって行われ、生成するポリエステルの酸価、軟化点などが所定の値になったところで終了する。これによって、ポリエステルが得られる。多塩基酸の一部に、多塩基酸のメチルエステル化物を用いると、脱メタノール重縮合反応が行われる。この重縮合反応において、多塩基酸と多価アルコールとの配合比、反応率などを適宜変更することによって、たとえば、ポリエステルの末端のカルボキシル基含有量を調整でき、ひいては得られるポリエステルの特性を変性できる。また多塩基酸として無水トリメリット酸を用いると、ポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を容易に導入することによっても、変性ポリエステルが得られる。またポリエステルにアクリル樹脂をグラフト化してもよい。
ポリウレタンとしては公知のものを使用でき、たとえば、酸性基または塩基性基含有ポリウレタンを好ましく使用できる。酸性基または塩基性基含有ポリウレタンは、公知の方法に従って製造できる。たとえば、酸性基または塩基性基含有ジオール、ポリオールおよびポリイソシアネートを付加重合させればよい。酸性基または塩基性基含有ジオールとしては、たとえば、ジメチロールプロピオン酸およびN−メチルジエタノールアミンなどが挙げられる。ポリオールとしては、たとえば、ポリエチレングリコールなどのポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオールおよびポリブタジエンポリオールなどが挙げられる。ポリイソシアネートとしては、たとえば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。これら各成分はそれぞれ1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
エポキシ樹脂としては特に制限されないけれども、酸性基または塩基性基含有エポキシ系樹脂を好ましく使用できる。酸性基または塩基性基含有エポキシ樹脂は、たとえば、ベースになるエポキシ樹脂にアジピン酸および無水トリメリット酸などの多価カルボン酸またはジブチルアミン、エチレンジアミンなどのアミンを付加または付加重合させることによって製造することができる。
これらの結着樹脂の中でも、細粒化を容易に実施すること、着色剤および離型剤との混練性、得られるトナー粒子の形状および大きさを均一にすることなどを考慮すると、軟化点が150℃以下の結着樹脂が好ましく、60〜150℃の結着樹脂が特に好ましい。その中でも、重量平均分子量が5000〜500000の結着樹脂が好ましい。結着樹脂は、1種を単独で使用でき、または、異なる2種以上を併用できる。さらに、同じ樹脂であっても、分子量、単量体組成などのいずれかがまたは全部が異なるものを複数種使用できる。
着色剤としては、電子写真分野で常用される有機系染料、有機系顔料、無機系染料、無機系顔料などを使用できる。黒色の着色剤としては、たとえば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライトおよびマグネタイトなどが挙げられる。黄色の着色剤としては、たとえば、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94およびC.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。橙色の着色剤としては、たとえば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31およびC.I.ピグメントオレンジ43などが挙げられる。赤色の着色剤としては、たとえば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178およびC.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。紫色の着色剤としては、たとえば、マンガン紫、ファストバイオレットBおよびメチルバイオレットレーキなどが挙げられる。青色の着色剤としては、たとえば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16およびC.I.ピグメントブルー60などが挙げられる。緑色の着色剤としては、たとえば、クロムグリーン、酸化クロム、ピクメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGおよびC.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。白色の着色剤としては、たとえば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白および硫化亜鉛などの化合物が挙げられる。着色剤は1種を単独で使用でき、または2種以上の異なる色のものを併用できる。また同色であっても、2種以上を併用できる。着色剤の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して3〜10重量部使用する。
着色剤は、マスターバッチとして使用されることが好ましい。着色剤のマスターバッチは、たとえば、合成樹脂と着色剤とを混練することによって製造することができる。合成樹脂としては、トナー原料に用いられる結着樹脂と同種の結着樹脂、またはトナー原料に用いられる結着樹脂に対して良好な相溶性を有する樹脂が使用される。合成樹脂と着色剤との使用割合は特に制限されないけれども、好ましくは合成樹脂100重量部に対して30重量部以上100重量部以下である。マスターバッチは、たとえば粒子径2〜3mm程度に造粒されて用いられる。着色剤がマスターバッチとして使用されると、結着樹脂中での着色剤の分散性が向上し、後述の細粒化工程で得られる樹脂含有粒子中に、着色剤を均一に微分散させることができる。
離型剤としては、たとえば、ワックスなどが挙げられる。ワックスとしては、たとえば、カルナバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス、モンタンワックスなどの石炭系ワックス、パラフィンワックスなどの石油系ワックス、アルコール系ワックス、エステル系ワックスなどが挙げられる。離型剤は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が併用されてもよい。
離型剤の融点は、80℃以下であることが好ましい。離型剤の融点が80℃を超えると、加熱ローラでトナーを加熱して記録媒体に定着させるときに、離型剤が溶融せず、記録媒体にトナーが定着されない低温オフセットを発生するおそれがある。したがって融点が80℃以下の離型剤を用いることによって、低温オフセットを防止することができる。また離型剤の融点が80℃以下であると、トナー全体としての軟化点が低下し、低温定着性が向上する。これによって、ヒータなどの加熱手段を用いて定着させる定着手段による消費電力を低減することができる。
また離型剤の融点は、60℃以上80℃以下であることがさらに好ましい。離型剤の融点が60℃未満であると、溶融混練工程において離型剤が溶融し、離型剤の粘性と結着樹脂の粘性との差が大きくなるので、結着樹脂中に離型剤を分散させることが困難となるおそれがある。また画像形成装置内でトナー粒子同士が凝集し、保存安定性が低下するおそれがある。したがって融点が60℃以上80℃以下の離型剤を用いることによって、離型剤が結着樹脂中に均一に分散して保存安定性に優れるとともに、低温オフセットを防止することができるトナーを得ることができる。
離型剤は、結着樹脂100重量部に対して3重量部以上15重量部以下で含まれることが好ましい。離型剤が3重量部未満であると、離型性を充分に発揮することができず、高温オフセットが発生するおそれがある。離型剤が15重量部を超えると、感光体表面に離型剤の薄い膜を形成するフィルミングが発生するおそれがある。したがって離型剤の割合を、結着樹脂100重量部に対して3重量部以上15重量部以下とすることによって、フィルミングおよび高温オフセットの発生を防止することができる。また離型剤は、結着樹脂100重量部に対して5重量部以上15重量部以下の割合で含まれることがさらに好ましい。離型剤がこのような割合で含まれると、フィルミングおよび高温オフセットの発生を確実に防止することができる。
また本発明のトナーは、離型剤分散助剤(以下、単に「分散助剤」という場合がある)を含むことを特徴とする。分散助剤としては、結着樹脂と離型剤とを相溶させる性質を有するものを用いることができる。
分散助剤は、結着樹脂と離型剤とのいずれに対しても相溶性を有することが好ましい。このような分散助剤としては、たとえば、ワックスとの相溶性に優れる部分と、結着樹脂との相溶性に優れる部分とを有する共重合体などが挙げられる。
ワックスとの相溶性に優れる部分と、結着樹脂との相溶性に優れる部分とを有する共重合体としては、たとえば、ワックスとの相溶性に優れるポリエチレンなどのポリオレフィン部分と、結着樹脂との相溶性に優れるポリスチレン、スチレン−アクリル樹脂などのビニルポリマー部分との共重合体などを分散助剤として用いることができる。このような共重合体としては、たとえば、スチレン−エチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−メチルメタクリレートブロック共重合体、エチレン−スチレングラフト共重合体、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。
分散助剤としては、市販されているものを使用することもできる。市販の分散助剤としては、たとえば、東洋ペトロライト株式会社製のセラマー1608、セラマー1251(いずれも商品名)などが挙げられる。セラマー1608およびセラマー1251は、いずれもα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体と無水マレイン酸モノエステルとの共重合体である。
分散助剤は、トナー原料中に、結着樹脂100重量部に対して1重量部以上10重量部以下の割合で含まれることが好ましく、2重量部以上3重量部以下の割合で含まれることがさらに好ましい。分散助剤がこのような割合で含まれることによって、結着樹脂と離型剤とのいずれに対しても相溶性を発揮して結着樹脂中に離型剤を均一に分散させることができる。分散助剤の割合が結着樹脂100重量部に対して1重量部未満であると、結着樹脂および結着樹脂中に分散させるべき離型剤の量に対して分散助剤の含有量が少なく、結着樹脂および離型剤を相溶させることが困難となり、結着樹脂中に離型剤を充分に分散させることができないおそれがある。分散助剤の割合が結着樹脂100重量部に対して10重量部を超えると、結着樹脂本来の特性を変えてしまうおそれがある。
また分散助剤は、上記好適な割合でトナー原料に含まれるとともに、離型剤1重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下の割合で含まれることがさらに好ましい。分散助剤の割合が離型剤1重量部に対して0.1重量部未満であると、離型剤の含有量に比べて分散助剤の含有量が少なく、離型剤の凝集を防止できないおそれがある。分散助剤の割合が離型剤1重量部に対して10重量部を超えると、離型剤が結着樹脂中で分散し過ぎるおそれがある。離型剤が結着樹脂中で分散し過ぎると、離型剤の分散粒子径が小さくなり過ぎ、充分な耐オフセット性を発揮できないおそれがある。
またトナー原料には、電荷制御剤などの添加剤が加えられてもよい。電荷制御剤としては電子写真分野で常用される正電荷制御剤および負電荷制御剤を使用できる。正電荷制御剤としては、たとえば、ニグロシン染料、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジン塩などが挙げられる。負電荷制御剤としては、オイルブラック、スピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど)、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸などが挙げられる。電荷制御剤は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。電荷制御剤の使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは、結着樹脂100重量部に対して0.5〜3重量部である。
溶融混練工程では、まず前述の結着樹脂、着色剤、離型剤および分散助剤、ならびにトナーの帯電性能を制御する必要がある場合に添加する電荷制御剤などの添加剤を含むトナー原料を、混合機で乾式混合する。その後、結着樹脂の軟化点以上、熱分解温度未満の温度に加熱して溶融混練する。これによって、結着樹脂が軟化され、結着樹脂中に着色剤、離型剤などが分散される。溶融混練時における具体的な加熱温度は、たとえば80℃以上200℃以下、好ましくは100℃以上150℃以下程度である。結着樹脂、着色剤、離型剤および分散助剤を含むトナー原料は、乾式混合されることなくそのまま溶融混練されてもよいけれども、乾式混合した後に溶融混練を行う方が、着色剤、離型剤などの結着樹脂以外のトナー原料の結着樹脂中での分散性を向上させ、得られるトナーの帯電性能などの特性を均一にすることができるので好ましい。
乾式混合に用いられる混合機としては、たとえば、ヘンシェルミキサー(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。
溶融混練には、ニーダ、二軸押出機、二本ロールミル、三本ロールミル、ラボブラストミルなどの混練機を用いることができ、このような混練機としては、たとえば、TEM−100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM−65/87、PCM−30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)などの1軸または2軸のエクストルーダ、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式の混練機などが挙げられる。溶融混練は、複数の混練機を用いて行っても構わない。
溶融混練工程では、分散助剤をトナー原料に含有させ、結着樹脂および離型剤とともに溶融混練することによって、分散助剤をトナー原料に含有させない場合よりも、結着樹脂と離型剤との界面張力を小さくすることができる。これによって結着樹脂と離型剤とを相溶させることができ、離型剤の凝集が防止されるので、製造すべき樹脂含有粒子の粒子径(0.4〜1.0μm)よりも充分に小さい状態で離型剤を結着樹脂中に均一に分散させることができる。このように溶融混練工程において離型剤を充分に小さい状態で結着樹脂中に分散させておくことによって、後述の細粒化工程で、離型剤が結着樹脂中に均一に分散した樹脂含有粒子を得ることができる。
溶融混練工程で得られた結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む溶融混練物は、冷却固化の後、粗粉砕されて不定形樹脂粒子とされる。本実施の形態では、細粒化工程において、不定形樹脂粒子は、液体と混合されたスラリーの状態で体積平均粒子径が0.4〜1.0μmの粒子に粉砕される。たとえば高圧ホモジナイザによって不定形樹脂粒子を細粒化する場合、不定形樹脂粒子の形状が塊状であると、スラリー中の不定形樹脂粒子がノズルを通過することができないおそれがある。
したがって細粒化工程の前に、溶融混練物を予め粗粉砕し、好ましい大きさの不定形樹脂粒子としておく必要がある。粗粉砕の程度は、高圧ホモジナイザの種類などによって決定されるけれども、不定形樹脂粒子の体積平均粒子径を100μm程度とするように、粗粉砕することが好適である。体積平均粒子径が100μmよりも大きくなり過ぎると、スラリー中での不定形樹脂粒子の沈降速度が大きくなり、不定形樹脂粒子の分散状態を均一に保つことが困難である。また敢えて工程数を増加させて100μmよりも小さくなり過ぎる程度まで処理する必要はない。溶融混練物の粗粉砕の方法は特に限定されない。溶融混練物の粗粉砕は、たとえば、クラッシャー、ハンマーミル、アトマイザー、フェザーミル、ジェットミルなどを用いて行う。また不定形樹脂粒子の粗粉砕は、次のスラリー調製工程で得られたスラリーを耐圧ノズルに通過させることによって行われてもよい。
(B)スラリー調製工程
スラリー調製工程では、溶融混練工程で得られた溶融混練物の粗粉砕物である不定形樹脂粒子と液体とを混合し、液体中に不定形樹脂粒子を分散させることによって、不定形樹脂粒子スラリーを調製する。
不定形樹脂粒子と混合する液体としては、不定形樹脂粒子を溶解せずかつ均一に分散させ得る液状物であれば特に制限されないけれども、工程管理の容易さ、全工程後の廃液処理などを考慮すると、水が好ましく、分散安定剤を含む水がさらに好ましく、分散安定剤および界面活性剤を含む水が特に好ましい。分散安定剤は、不定形樹脂粒子を水に添加する前に、水に添加しておくのが好ましい。分散安定剤の使用量は特に制限はないけれども、好ましくは不定形樹脂粒子と分散安定剤との合計量の0.05〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%である。分散安定剤ととともに界面活性剤を含む場合も、分散安定剤を単独で用いる場合と同様の使用量である。
分散安定剤としては、この分野で常用されるものをいずれも使用できるけれども、その中でも水溶性高分子分散安定剤が好ましい。水溶性高分子分散安定剤としては、たとえば、(メタ)アクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのアクリル系単量体、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有アクリル系単量体、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステルなどのエステル系単量体、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのビニルアルコール系単量体、ビニルアルコールとのエーテル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなどのビニルアルキルエーテル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルアルキルエステル系単量体、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル系単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、これらのメチロール化合物などのアミド系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド系単量体、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどのビニル窒素含有複素環系単量体、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、メタクリル酸アリル、ジビニルベンゼンなどの架橋性単量体などから選ばれる1種または2種の親水性単量体を含む(メタ)アクリル系ポリマー、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系ポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル硫酸カリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル硫酸アンモニウムなどのポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸カリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウムなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩などが挙げられる。分散安定剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
界面活性剤としては、たとえば、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムなどが挙げられる。界面活性剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
不定形樹脂粒子と液体との混合は、一般的な混合機を用いて行われ、それによって不定形樹脂粒子のスラリーが得られる。ここで、液体に対する不定形樹脂粒子の添加量は特に制限はないけれども、好ましくは不定形樹脂粒子と液体との合計量の3〜45重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。また不定形樹脂粒子と水との混合は、加熱下または冷却下に実施してもよいけれども、通常は室温下に行われる。混合機としては、たとえば、ヘンシェルミキサ(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。
(C)細粒化工程
スラリー調製工程で得られる不定形樹脂粒子スラリーは、細粒化工程に供される。細粒化工程では、結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を細粒化して、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子を得る。不定形樹脂粒子の細粒化は、高圧ホモジナイザ法によって行われる。高圧ホモジナイザ法による細粒化工程は、ステップc1の粉砕段階と、ステップc2の冷却減圧とを含む。
本明細書において、高圧ホモジナイザ法とは高圧ホモジナイザを用いて合成樹脂、離型剤などを含む樹脂含有粒子の微粉化または粒状化を行う方法であり、高圧ホモジナイザとは加圧下に粒子を粉砕する装置である。高圧ホモジナイザとしては、市販品、特許文献に記載のものなどを使用できる。高圧ホモジナイザの市販品としては、たとえば、マイクロフルイダイザー(商品名、マイクロフルディクス(Microfluidics)社製)、ナノマイザー(商品名、ナノマイザー社製)、アルティマイザー(商品名、株式会社スギノマシン製)などのチャンバ式高圧ホモジナイザ、高圧ホモジナイザ(商品名、ラニー(Rannie)社製)、高圧ホモジナイザ(商品名、三丸機械工業株式会社製)、高圧ホモゲナイザ(商品名、株式会社イズミフードマシナリ製)などが挙げられる。また特許文献に記載の高圧ホモジナイザとしては、たとえば、国際公開第03/059497号パンフレットに記載のものが挙げられる。これらの中でも、国際公開第03/059497号パンフレットに記載の高圧ホモジナイザが好ましい。
図2は、本発明のトナーの製造方法の細粒化工程に好適に用いられる高圧ホモジナイザ1を簡略化して示す系統図である。高圧ホモジナイザ1は、タンク2と、送りポンプ3と、加圧ユニット4と、加熱ユニット5と、耐圧性容器6と、第1〜第3の耐圧ノズル7a,7b,7cと、冷却モジュール8と、減圧モジュール9と、配管10とを含む。配管10に付される矢符の向きは、スラリーの流過方向を示す。
高圧ホモジナイザ1は、スラリーの流過する順番に、タンク2、送りポンプ3、加圧ユニット4、加熱ユニット5、耐圧性容器6、第1の耐圧ノズル7a、第2の耐圧ノズル7b、第3の耐圧ノズル7c、冷却モジュール8、および減圧モジュール9が順に配置されて構成される。
細粒化工程において、タンク2には、不定形樹脂粒子のスラリーが収容される。タンク2内には、スラリーを撹拌する撹拌手段が備えられることが好ましい。タンク2に収容される不定形樹脂粒子のスラリーは、送りポンプ3によって配管10内に送出される。送出された粒子のスラリーは、加圧ユニット4で加圧され、加熱ユニット5で加熱される。
加圧ユニット4は、たとえば、プランジャーと、プランジャーによって吸入吐出駆動されるポンプ部とを備えるプランジャーポンプによって構成される。加熱ユニット5は、たとえば、スラリーが流過する配管10を加熱するコイルなどの加熱手段を備える加熱炉によって構成される。加圧条件および加熱条件の詳細については後述する。加圧ユニット4および加熱ユニット5によって加熱加圧されたスラリーは、耐圧性容器6に送給される。
耐圧性容器6は、耐圧性を有する密閉容器である。耐圧性容器6は、内部に収容されるスラリーを撹拌する撹拌手段を備えることが好ましい。
細粒化工程の粉砕段階において、耐圧性容器6に送給されたスラリーは、配管10を介して第1〜第3の耐圧ノズル7a,7b,7c(以下特定の耐圧ノズルを示す場合を除いて、単に「耐圧ノズル7」という)を通過し、粉砕される。
耐圧ノズル7としては、液体流過が可能な一般的な耐圧ノズルを使用することができる。耐圧ノズル7としては、たとえば、液体流過路を複数有する多重ノズルを好ましく使用できる。多重ノズルの液体流過路は多重ノズルの軸心を中心とする同心円状に形成されてもよく、または複数の液体流過路が多重ノズルの長手方向にほぼ平行に形成されてもよい。本発明の製造方法において使用する多重ノズルの一例としては、入口径および出口径0.05〜0.35mm程度、並びに長さ0.5〜5cmの液体流過路が1または複数、好ましくは1〜2程度形成されたものが挙げられる。また耐圧ノズルとして、図3に示すものが挙げられる。
図3は、耐圧ノズル7の構成を模式的に示す断面図である。耐圧ノズル7はその内部に液体流過路21を有する。液体流過路21は鉤状に屈曲し、矢符22の方向から流過路21内に進入する粒子のスラリーが衝突する衝突壁23を少なくとも1つ有する。粒子を含むスラリーは衝突壁23に対してほぼ直角に衝突し、これによって粒子が粉砕され、より小径化された粒子となって耐圧ノズル7から排出される。このような液体流過路21を有する耐圧ノズル7によれば、粒子の小径化を安定的に実施できるとともに、小径化した粒子同士の接触による粒子の凝集および粗大化を防止することができる。本実施の形態では、耐圧ノズル7は、入口径と出口径とが同寸法に形成されるけれども、これに限定されることなく、出口径が入口径よりも小さく形成されてもよい。また本実施の形態では、耐圧ノズル7は、3個が連結されて設けられるけれども、これに限定されることなく、1個が設けられてもよく、また2個以上が連結されて設けられてもよい。
耐圧ノズル7から排出される小径化樹脂含有粒子のスラリーは、冷却モジュール8に導入され、冷却勾配を有する冷却モジュール8での冷却を受け、冷却モジュール8から排出される。冷却モジュール8は1つを設けてもよくまたは複数を設けてもよい。
冷却モジュール8は、耐圧構造を有する一般的な液体冷却機である。冷却モジュール8としては、たとえば、スラリーが流過する配管10を水冷によって冷却する冷却機を用いることができる。冷却モジュール8としては、蛇管式冷却機のように冷却面積の大きい冷却機を用いることが好ましい。また冷却機入口から冷却機出口に向けて、冷却勾配が小さくなるように(または冷却能力が低くなるように)構成するのが好ましい。これによって、樹脂含有粒子の小径化が一層効率的に達成される。また樹脂含有粒子同士の再付着による粗大化を防止し、小径化樹脂含有粒子の収率を向上させ得る。冷却モジュール8から排出されたスラリーは、減圧モジュール9に導入される。
減圧モジュール9としては、国際公開第03/059497号パンフレットに記載の多段減圧装置を用いるのが好ましい。この多段減圧装置は、樹脂含有粒子を含む加圧されたスラリーを多段減圧装置内に導入する入口通路と、入口通路に連通するように形成されて、樹脂含有粒子を含む減圧されたスラリーを該多段減圧装置の外部に排出する出口通路と、入口通路と出口通路との間に設けられて、連結部材を介して2以上の減圧部材が連結されてなる多段減圧手段とを含んで構成される。多段減圧装置において、多段減圧手段に用いられる減圧部材としては、たとえば、パイプ状部材が挙げられる。連結部材としては、たとえば、リング状シールが挙げられる。内径の異なる複数のパイプ状部材をリング状シールにて連結することによって多段減圧手段が構成される。たとえば、入口通路から出口通路に向けて、同じ内径を有するパイプ状部材を2〜4個連結し、次にこれらよりも2倍程度内径の大きなパイプ状部材を1個連結し、さらに、2倍程度内径の大きなパイプ状部材よりも5〜20%程度内径の小さなパイプ状部材を1〜3個程度連結することによって、パイプ状部材内を流過する樹脂含有粒子を含むスラリーが徐々に減圧され、最終的にはバブリングが起こらない程度の圧力、好ましくは大気圧まで減圧される。多段減圧手段の周囲に冷媒または熱媒を用いる熱交換手段を設け、樹脂含有粒子を含むスラリーに付加される圧力値に応じて、冷却または加熱を行ってもよい。多段減圧装置は1つ設けてもよく或いは複数を直列または並列に設けてもよい。また減圧モジュール9の減圧部材としては、図4に示すものが挙げられる。
図4は、減圧モジュール9の減圧部材の構成を模式的に示す断面図である。減圧モジュール9の減圧部材は、その内部に液体流過路24を有する。液体流過路24は、出口径が入口径よりも小さく形成され、矢符25の方向でスラリーが流過路24内に進入し、スラリーが液体流過路24内を流過する間に減圧される。減圧モジュール9で減圧されたスラリーは、タンク2に戻される。
細粒化工程では、以上のような高圧ホモジナイザ1を用いて、ステップc1の粉砕段階およびステップc2の冷却減圧段階を行う。
ステップc1の粉砕段階では、スラリー調整工程で得られる不定形樹脂粒子のスラリーを加熱加圧下で耐圧ノズル7に通過させる。これによって、不定形樹脂粒子を粉砕して加熱加圧状態にある樹脂含有粒子を含むスラリーを得る。
不定形樹脂粒子は、スラリーの状態でタンク2に収容されている。タンク2に収容されるスラリーは、送りポンプ3によって送出され、加圧ユニット4および加熱ユニット5によって加熱加圧される。
加圧ユニット4および加熱ユニット5による不定形樹脂粒子スラリーの加圧加熱条件は、特に制限されないけれども、50〜250MPaに加圧されかつ50℃以上に加熱されるのが好ましく、50〜250MPaに加圧されかつ不定形樹脂粒子の軟化点の温度以上に加熱されるのがさらに好ましく、50〜250MPaに加圧されかつ不定形樹脂粒子の軟化点の温度〜不定形樹脂粒子の軟化点の温度+25℃に加熱されるのが特に好ましい。不定形樹脂粒子の軟化点の温度とは、フローテスターの1/2軟化温度である。50MPa未満では、せん断エネルギーが小さくなり、小粒径化が充分に出来ないおそれがある。250MPaを超えると、実際の生産ラインにおいて危険性が大きくなり過ぎ、現実的ではない。不定形樹脂粒子スラリーは、前記範囲の圧力および温度で耐圧ノズルの入口から耐圧ノズル内に導入される。本実施の形態では、不定形樹脂粒子スラリーを210MPaに加圧し、かつ120℃に加熱する。
加圧ユニット4および加熱ユニット5で加熱加圧されたスラリーは、耐圧性容器6に送給される。耐圧性容器6に送給されたスラリーは、耐圧ノズル7に導入され排出される。
耐圧ノズル7に導入されるスラリーは、耐圧ノズル7を通過し、粉砕されて小径化される。本実施の形態では、耐圧ノズル7は3つが設けられるけれども、耐圧ノズル7は1つが設けられてもよく、また3つ以外の複数が設けられてもよい。不定形樹脂粒子が耐圧ノズル7を流過するステップc1の粉砕段階が終了すると、ステップc2の冷却減圧段階に進む。
ステップc2の冷却減圧段階では、粉砕段階で得られるスラリーを、冷却し、バブリングが発生しない圧力まで徐々に減圧する。本実施の形態では、まず冷却モジュール8によってスラリーを冷却し、その後減圧モジュール9によってバブリングが発生しない圧力まで徐々に減圧する。減圧は、段階的に徐々に行うのが好ましい。冷却温度および圧力には制限はないけれども、本実施の形態では、冷却モジュール8によって40℃以下にまで冷却し、減圧モジュール9によってスラリーを大気圧にまで減圧する。このように、粉砕段階の直後に冷却モジュール8によってスラリーを冷却し、引き続いて減圧モジュール9によってスラリーを泡の発生(バブリング)が起こらない圧力まで減圧することによって、スラリー中でのバブリングひいては樹脂含有粒子の再凝集による粗大化が防止される。冷却モジュール8および減圧モジュール9によって減圧および冷却されたスラリーは、減圧モジュール9外に排出され、配管10を介して再びタンク2に収容される。
このような粉砕段階と冷却減圧段階とを含む細粒化工程は、必要に応じて複数回が繰返し実施されてもよい。細粒化工程は、スラリー中の樹脂含有粒子の体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下となるまで実施される。樹脂含有粒子の体積平均粒子径が0.4μm未満であると、樹脂含有粒子が小さくなりすぎ、樹脂含有粒子の結着樹脂中に着色剤および離型剤が均一に分散されていないおそれがある。また樹脂含有粒子の体積平均粒子径が1.0μmを超えると、たとえば4μm以上8μm以下の小粒径のトナーを形成することが困難となるおそれがある。
樹脂含有粒子の体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下となるまで樹脂含有粒子の細粒化が行われ、タンク2に体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子を含むスラリーが収容されると、凝集工程に移る。
(D)凝集工程
凝集工程では、細粒化工程で得られる樹脂含有粒子を凝集させる。凝集工程は、バッチ式の乳化機、分散機などの一般的な混合装置を用いて行われる。乳化機および分散機には、加熱手段、トナー原料混合液に剪断力を付与できる撹拌手段および/または回転手段、保温手段を有する混合槽などが備えられている。乳化機および分散機の具体例としては、たとえば、ウルトラタラックス(商品名、IKAジャパン株式会社製)、ポリトロンホモジナイザー(商品名、キネマティカ社製)、TKオートホモミクサー(商品名、特殊機化工業株式会社製)などのバッチ式乳化機、エバラマイルダー(商品名、株式会社荏原製作所製)、TKパイプラインホモミクサー(商品名、特殊機化工業株式会社製)、TKホモミックラインフロー(商品名、特殊機化工業株式会社製)、フィルミックス(商品名、特殊機化工業株式会社製)、コロイドミル(商品名、神鋼パンテック株式会社製)、スラッシャー(商品名、三井三池化工機株式会社製)、トリゴナル湿式微粉砕機(商品名、三井三池化工機株式会社製)、キャビトロン(商品名、株式会社ユーロテック製)、ファインフローミル(商品名:太平洋機工株式会社製)などの連続式乳化機、クレアミックス(商品名、エム・テクニック株式会社製)、フィルミックス(商品名、特殊機化工業株式会社製)が挙げられる。
凝集物形成工程では、トナー原料混合液に凝集剤を添加して、トナー凝集物を含むスラリーを得る。凝集剤の添加は無撹拌下に行ってもよいけれども、撹拌下に行うのが好ましい。凝集剤としては公知のものを使用できるが、その中でも、水溶性多価金属化合物が好ましい。水溶性多価金属化合物としては、たとえば、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどの多価金属ハロゲン化物、硝酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウムなどの多価金属塩、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシムウムなどの無機金属塩重合体などが挙げられる。これらの中でも多価金属塩が好ましく、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムなどの2または3価金属硫酸塩がさらに好ましい。水溶性多価金属化合物の使用量は特に制限されず、最終的に得ようとするトナー粒子の粒径などに応じて、結着樹脂および他のトナー成分の種類、樹脂含有粒子の粒径などを考慮しながら、広い範囲から適宜選択すればよいけれども、好ましくは、樹脂含有粒子100重量部に対して0.1〜10重量部程度とすればよい。凝集剤が添加され、樹脂含有粒子が凝集されると、加熱工程に進む。
(E)加熱工程
加熱工程では、凝集物形成工程で得られたトナー凝集物を含むスラリーを加熱し、トナー粒子を形成する。加熱温度は特に制限されないけれども、好ましくは樹脂粒子を構成する結着樹脂のガラス転移点付近の温度である。加熱温度および加熱時間を適宜調整することによって、得られるトナー粒子の粒径を調整できる。これによって、樹脂含有粒子同士の付着力を増大させ、樹脂含有粒子の凝集体の形状を略球形とすることができる。
凝集工程および加熱工程が行われ、樹脂含有粒子の凝集体が好ましい大きさ、たとえば樹脂含有粒子の凝集体の体積平均粒径が4μm以上8μm以下となると、洗浄工程に移る。
(F)洗浄工程
洗浄工程では、凝集工程および加熱工程の後得られる樹脂含有粒子の凝集体を含むスラリーから樹脂含有粒子の凝集体を単離し、純水で洗浄した後、乾燥させて、本発明のトナーを得る。スラリーから樹脂含有粒子の凝集体を単離する方法としては、濾過、遠心分離などの一般的な分離手段が挙げられる。洗浄に用いる純水は、導電率が20μS/cm以下であることが好ましい。このような純水は、たとえば、活性炭法、イオン交換法、蒸留法、逆浸透法などの公知の方法によって得ることができる。また純水の水温は10〜80℃程度が好ましい。洗浄は、たとえば、洗液(洗浄後の水)の導電率が50μS/cm以下になるまで行えばよい。洗浄終了後、樹脂含有粒子の凝集体を洗液から単離し、乾燥させることによって、本発明のトナーが得られる。
本発明のトナーは、たとえばスラリー中の樹脂含有粒子の凝集体の体積平均粒子径を4μm以上8μm以下とすることによって、体積平均粒子径が4〜8μm程度に小径化される。トナーの体積平均粒子径が4μm以上8μm以下であると、高精細な画像を長期にわたって安定して形成することができる。トナーの体積平均粒子径4μm未満であると、高帯電化および低流動化が起こるおそれがある。この高帯電化および低流動化が発生すると、感光体にトナーを安定して供給することができなくなり、地肌かぶりおよび画像濃度の低下などが発生するおそれがある。トナーの体積平均粒子径が8μmを超えると、高精細な画像を得ることができないおそれがある。またトナーの粒子径が大きくなることによって比表面積が減少し、トナーの帯電量が小さくなる。トナーの帯電量が小さくなると、トナーが感光体に安定して供給されず、トナー飛散による機内汚染が発生するおそれがある。
また本発明のトナーは、粒子径が4〜8μm程度に小径化されるとともに、その内部にさらに小径化された離型剤および着色剤が均一に分散する。これによって、画像再現性だけでなく、離型剤のブリードアウトに基因する種々の問題点を起こさないという利点を有する。
また本発明のトナーは、樹脂含有粒子の凝集体が、加熱されてなるので、樹脂含有粒子同士の付着力を高められている。したがって、画像形成装置の内部で凝集していた樹脂含有粒子が解離することによるトナーの微粉の発生が防止される。また樹脂含有粒子の凝集体が加熱されて得られるので、トナーの形状を略球形状とすることができ、トナーの帯電安定性が向上する。具体的には、形状係数SF1が、100以上150以下のトナーを得ることができる。ここで、形状係数SF1とは下記式(1)によって定義される係数である。
SF1={(最大長)/(面積)}×(π/4)×100 …(1)
上記式(1)における最大長とは、トナー粒子の投影像における最大長さの平均値である。また面積とはトナー粒子の投影像における投影面積の平均値である。最大長および面積は、たとえば走査型電子顕微鏡(SEM;Scanning Electron Microscope)によって観察した画像を500倍に拡大し、画像解析ソフトで解析することによって得られる。形状係数SF1が100以上150以下の範囲であると、トナーが略球形状であり、不定形のトナーが撹拌されることによってトナーが欠けて微粉が発生することを防止できる。
また本発明のトナーは、トナー原料として結着樹脂中に離型剤を分散させるための離型剤分散助剤を含むので、結着樹脂と離型剤との相溶性が向上し、樹脂含有粒子の結着樹脂中に離型剤が微分散される状態となる。したがってこのような樹脂含有粒子の凝集体からなるトナーは、結着樹脂の粒子、着色剤の粒子、離型剤の粒子などの各成分の粒子が凝集してなるトナーに比べて、トナー表面における離型剤の露出量が少ない。これによって、トナーが画像形成装置の内部で熱凝集することによって発生するブロッキングを防止することができ、トナーの保存安定性を向上することができる。
またトナー表面における離型剤の露出量が少なくなることによって、離型剤がトナーから脱離する離型剤の脱離量を低減することができる。これによって、トナーに含まれる離型剤の含有率が、トナー原料に含まれる離型剤の含有率に比べて低下することを防止できる。したがって、トナー原料中に好適な量の離型剤を含有させることによって、離型剤の含有率が好適なトナーを得ることができる。トナー中の離型剤の含有率が好適であると、高温オフセット現象の発生しない温度を高くすることができ、非オフセット域の広いトナーを得ることができる。
また結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む樹脂含有粒子の凝集体からなるトナーは、たとえば結着樹脂の粒子、着色剤の粒子、離型剤の粒子などの各成分の粒子の凝集体を樹脂微粒子で被覆しカプセルトナーとする製造方法に比べて、簡単な製造方法によって製造することができる。
本発明のトナーは、外添剤を添加して表面改質を施してもよい。外添剤としては公知のものを使用できる。外添剤としては、たとえば、シリカ、酸化チタン、シリコーン樹脂、シランカップリング剤などによって表面処理したシリカ、酸化チタンなどが挙げられる。さらに外添剤の使用量は好ましくはトナー100重量部に対して1〜10重量部である。
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても二成分系現像剤としても使用することができる。一成分現像剤として使用する場合、キャリアを用いず、トナーのみで使用し、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブで摩擦帯電させてスリーブ上にトナーを付着させることで搬送して画像形成を行う。
また本発明のトナーを二成分系現像剤として使用する場合、トナーはキャリアとともに用いられる。キャリアとしては、公知のものを使用でき、たとえば、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガンおよびクロムなどからなる単独または複合フェライトおよびキャリアコア粒子を被覆物質で表面被覆したものなどが挙げられる。被覆物質としては公知のものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリアシド、ポリビニルラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料、塩基性染料のレーキ物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などが挙げられ、トナー成分に応じて選択するのが好ましい。また被覆物質は、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。キャリアの体積平均粒子径は、好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは20〜50μmである。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明する。以下において、「部」および「%」は特に断らない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を意味する。
〔水の調製〕
以下の実施例および比較例において、水性媒体調製用の水およびトナー粒子の洗浄用の水には、導電率0.5μS/cmの水を用いた。この洗浄水は、超純水製造装置(商品名:Ultra Pure Water System CPW−102、ADVANTEC製)を用いて水道水から調製した。水の導電率はラコムテスター EC−PHCON10(商品名、アズワン株式会社製)を用いて測定した。
〔形状係数SF1〕
トナーの形状係数SF1は、下記式(1)によって算出した。
SF1={(最大長)/(面積)}×(π/4)×100 …(1)
最大長および面積は、走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した画像を500倍に拡大し、画像解析ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)で解析することによって得た。
〔体積平均粒子径および変動係数〕
トナー粒子の体積平均粒子径は、コールターマルチサイザーII(商品名、コールター株式会社製)を用いて測定した結果から算出した。測定粒子数は50000カウントとし、アパーチャ径は100μmとした。変動係数は、測定された粒子径から得られた体積平均粒子径およびその標準偏差に基づいて、下記式(2)より算出した。
変動係数 = 標準偏差 / 体積平均粒子径 …(2)
また樹脂含有粒子の体積平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920(商品名、株式会社堀場製作所製)を用いて上記と同様にして求めた。
〔結着樹脂の軟化点〕
結着樹脂の軟化点は、以下のようにして測定した。流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−100C、株式会社島津製作所製)を用い、試料1gを、ダイ(ノズル)から押出されるように荷重10kgf/cm(9.8×10Pa)を与えながら、昇温速度毎分6℃で加熱し、ダイから試料の半分が流出したときの温度を軟化点として求めた。ダイには、口径1mm、長さ1mmのものを用いた。
〔結着樹脂のガラス転移点(Tg)〕
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は以下のようにして測定した。示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移点(Tg)として求めた。
〔離型剤の融点〕
離型剤の融点は、以下のようにして測定した。示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、試料1gを温度20℃から昇温速度毎分10℃で150℃まで昇温させ、次いで150℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定されるDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの頂点の温度を離型剤の融点として求めた。
〔離型剤の残存率〕
離型剤の残存率として、原料中の離型剤の含有率に対するトナー粒子中の離型剤の含有率の比率を算出した。トナー粒子中の離型剤の含有率は、以下のようにして求めた。示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用いて、トナーを測定試料とし、離型剤に帰属される吸熱ピーク面積からトナー中の離型剤の吸熱量を求め、離型剤の含有量を原料サンプルと比較することによって、トナー粒子中の離型剤含有量を求めた。
(実施例1)
[溶融混練工程]
ポリオキシプロピレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン400部、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン380部およびテレフタル酸330部を原料モノマーとして用い、触媒としてジブチルチンオキサイド3部を用いて合成したポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)62℃、軟化点130℃)に、着色剤として銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3)を加え、温度140℃に設定されたニーダーにて40分間溶融混練して、着色剤濃度40%のマスターバッチを作製した。ここでポリオキシプロピレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モルに対して、プロピレンオキサイドが平均2.0モル付加した化合物のことである。またポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モルに対して、エチレンオキサイドが平均2.0モル付加した化合物のことである。
次いで、マスターバッチの作製に用いたものと同じポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)62℃、軟化点130℃)82.5部、前述のようにして作製したマスターバッチ(着色剤濃度40%)12.5部、離型剤としてパラフィンワックス(商品名:HNP10、日本精鑞株式会社製、融点75℃)5部、離型剤分散助剤としてα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体と無水マレイン酸モノエステルとの共重合体(商品名:セラマー1608、東洋ペトロライト株式会社製)3部、帯電制御剤(商品名:TN105、保土谷化学工業株式会社)2部をヘンシェルミキサにて3分間混合分散し、トナー原料を得た。得られたトナー原料を、二軸押出機(商品名:PCM−30、株式会社池貝製)を用いて溶融混練分散し、樹脂混練物を調製した。二軸押出機の運転条件は、シリンダ設定温度110℃、バレル回転数毎分300回転(300rpm)、原料供給速度20kg/時間とした。この溶融混練物を室温まで冷却した後、カッターミル(商品名:VN−16、株式会社オリエント製)で粗粉砕し、不定形樹脂粒子を調整した。
[スラリー調製工程]
溶融混練工程で得られた不定形樹脂粒子94部と、分散安定剤(商品名:ジョンクリル70、ジョンソンポリマー株式会社製)の30%水溶液20部とを混合し、不定形樹脂粒子を含むスラリーを調製した。このスラリーを、168MPaの圧力下に内径0.45mmのノズルに通過させて前処理を行い、スラリー中の不定形樹脂粒子の粒子径を100μm以下に調製した。
[細粒化工程]
細粒化工程では、図2に示す高圧ホモジナイザを用いて、粉砕段階および冷却減圧段階を実施した。
粉砕段階では、スラリー調製工程で得られた不定形樹脂粒子を含むスラリーを210MPaおよび110℃に加熱加圧し、配管を介して耐圧ノズルに供給した。耐圧ノズルは、孔径0.143mmの液体流過孔が2本ノズルの長手方向においてほぼ平行になるように形成された長さ0.5cmの耐圧性多重ノズルである。耐圧ノズル入口におけるスラリーの温度は110℃、スラリーに付加される圧力は210MPaであり、耐圧ノズル出口におけるスラリーの温度は120℃、スラリーに付加される圧力は42MPaであった。
冷却減圧段階では、耐圧ノズルから排出されるスラリーを、耐圧ノズルの出口に接続される蛇管冷却機である冷却モジュールに導入し、冷却を行った。冷却モジュール出口でのスラリーの温度は30℃、スラリーに付加される圧力は35MPaであった。冷却モジュール出口から排出されるスラリーを、多段減圧装置である減圧モジュールに導入し、減圧を行った。この減圧モジュールは、内径0.5〜1mmの5個のパイプ状部材を内径の小さいものから大きいものへ段階的にリング状シールで連結したものである。このようにして不定形樹脂粒子を細粒化し、体積平均粒子径が0.5μmの樹脂含有粒子を含むスラリーを得た。
[凝集工程]
凝集工程および後述の加熱工程では、細粒化工程で得られた樹脂含有粒子を含むスラリー500部(スラリー中に、固形分である樹脂含有粒子が100部含まれる)に、2000rpmの撹拌下において、0.1%の硫酸マグネシウム水溶液を少量ずつ合計で5部滴下し、その後この混合液を1時間撹拌した。このようにしてスラリー中の樹脂含有粒子を凝集させた。
[加熱工程]
樹脂含有粒子の凝集体を含むスラリーを、75℃に加熱加圧し、スラリーの温度を75℃に保持した状態で2時間、2000rpmで撹拌した。
[洗浄工程]
スラリーから濾過によって樹脂含有粒子の凝集体を単離し、純水で3回洗浄した後、真空乾燥機によって乾燥し、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100部に、シランカップリング剤で疎水化処理された平均1次粒子径20nmのシリカ粒子0.7部および酸化チタン1部を混合し、実施例1のトナーを得た。
(実施例2)
離型剤を3部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナーを得た。
(実施例3)
離型剤を、ポリエチレンワックス(商品名:PW−665N、東洋ペトロライト株式会社製、融点100℃)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3のトナーを得た。
(実施例4)
ポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)62℃、軟化点130℃)95部、離型剤としてパラフィンワックス(商品名:HNP10、日本精鑞株式会社製、融点75℃)5部、離型剤分散助剤としてα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体と無水マレイン酸モノエステルとの共重合体(商品名:セラマー1608、東洋ペトロライト株式会社製)3部、帯電制御剤(商品名:TN105、保土谷化学工業株式会社)2部をヘンシェルミキサにて3分間混合分散し、トナー原料を得た。得られたトナー原料を、二軸押出機(商品名:PCM−30、株式会社池貝製)を用いて溶融混練分散し、樹脂混練物を調製すること、および体積平均粒子径0.4〜1.0μmの樹脂含有粒子を含むスラリーの作成後に、銅フタロシアニン(着色剤、C.I.ピグメントブルー15:3)10部を混合機(商品名:ヘンシェルミキサ、三井鉱山(株)製)で混合し、着色剤を含まない樹脂含有粒子と、着色剤粒子とを含むトナー原料混合液を調製し、凝集させること以外は、実施例1と同様にして実施例4のトナーを得た。
(実施例5)
加熱工程における撹拌時間を30分に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナーを得た。
(比較例1)
離型剤分散助剤を使用しないこと以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナーを得た。
(比較例2)
細粒化工程において、体積平均粒子径が1.2μmの樹脂含有粒子を含むスラリーを得たこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナーを得た。
以上のようにして得た実施例および比較例のトナーの物性値を表1に示す。表1において、離型剤の含有量とは、結着樹脂100部に対する離型剤の割合を示す。また表1において、D50は体積平均粒子径を意味する。
Figure 2008020562
〔特性評価〕
実施例1〜5および比較例1〜2で得られた各トナーに、キャリアとして、体積平均粒子径60μmのフェライトコアキャリアをトナーの濃度が4%になるようにそれぞれ調整して混合し、2成分現像剤を作製した。得られた2成分現像剤を用いて以下のようにして評価用画像を形成し、以下の評価を実施した。
〔評価用画像の形成〕
得られた2成分現像剤を、市販のプリンタ(商品名:LIBRE AR−S505、シャープ株式会社製)から定着装置を取除いて得た試験用プリンタの現像装置に投入し、日本工業規格(JIS)P0138に規定されるA4判の記録用紙上に、トナー付着量が0.4mg/cmになるように調整して、縦20mm、横50mmの長方形状のべた画像部を未定着の状態で形成した。その後定着用加熱ローラを備える外部定着機を用い、記録用紙の通紙速度を毎秒120mm(120mm/sec)として、形成された未定着トナー画像の定着を行い、評価用画像を形成した。外部定着機には、市販のフルカラー複写機(商品名:LIBRE AR−C260、シャープ株式会社製)から取出したオイルレス方式の定着装置を、加熱ローラの表面温度を任意の値に設定できるように改造したものを用いた。ここでオイルレス方式の定着装置とは、加熱ローラにシリコーンオイルなどの離型剤を塗布することなく定着を行う定着装置のことである。
〔非オフセット域評価〕
形成された評価用画像を、記録用紙の白地となるべき白地部に加熱ローラからトナー像が再転写されるか否かを目視によって観察することによって、高温オフセット現象が発生しているか否かを判断した。この操作を、加熱ローラの表面温度を100℃から210℃まで5℃ずつ順次上昇させて繰返し行い、記録用紙にトナー像が定着されない低温オフセット現象と、記録用紙の白地となるべき白地部に加熱ローラからトナー像が再転写される高温オフセット現象とがいずれも発生しない非オフセット域を調べ、耐オフセット性について評価した。非オフセット域とは、低温オフセット現象が発生しない加熱ローラの最低温度である最低定着温度(℃)と、高温オフセット現象が発生しない加熱ローラの表面温度の最高温度である最高定着温度(℃)との温度差から求められる。非オフセット域の評価は、非オフセット域が40℃以上である場合を良好(○)と評価し、非オフセット域が40℃未満である場合を不良(×)と評価した。
〔画像濃度〕
加熱ローラの表面温度が170℃のときに形成された画像について、反射濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて、べた画像部の光学反射濃度を測定し、これを画像濃度とした。画像濃度が1.40以上である場合を良好(○)と評価し、画像濃度が1.40未満である場合を不良(×)と評価した。
〔彩度〕
加熱ローラの表面温度が170℃のときに形成された画像について、分光光度計(商品名:X−Rite938、X−Rite社製)を用いて、日本工業規格(JIS)Z8729に規定されるL表色系(CIE1976)における色座標aおよびbを測定し、下記式(3)に基づいて、abクロマCabの値を算出した。
ab=[(a)2+(b1/2 …(3)
算出したabクロマCabの値を評価指標として用い、以下の評価基準に基づいて彩度を評価した。
○:良好。abクロマCabが60以上である。
△:実用上問題なし。abクロマCabが55以上60未満である。
×:不良。abクロマCabが55未満である。
〔総合評価〕
以上の非オフセット域評価、画像濃度評価、および彩度評価の結果を合わせて、総合評価を行った。総合評価では、不良(×)と評価された項目が1つもない場合を良好(○)と評価し、不良(×)と評価された項目が1つ以上ある場合を不良(×)と評価した。
以上の評価結果を表2に示す。
Figure 2008020562
表2から、トナー原料に離型剤分散助剤を含有させるとともに、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体によって構成される実施例1〜5のトナーは、離型剤の残存率が高く、40℃以上の広い非オフセット域を確保することができた。また実施例1〜5のトナーは、トナー粒子表面に離型剤が露出しないので保存安定性に優れ、均一な帯電性能を有するものであった。これによって、実施例1〜5のトナーで形成された画像は、転写性に優れ、高い画像濃度および彩度を有する画像を形成できた。
また実施例1〜4のトナーは、加熱工程において2時間撹拌された状態で加熱保持されたので、表1に示すように変動係数が29以下と小さく、粒径分布が狭く均一な粒子径を有するとともに、形状係数SF1が100以上150以下と好適であったので、帯電性能の均一性がさらに向上し、光学反射濃度で1.40以上という高い画像濃度を有する画像を形成できた。さらに離型剤の融点が80℃以下であった実施例1,2,4および5のトナーは、最低定着温度が150℃以下と低温定着性に優れることが判る。
トナー原料に離型剤分散助剤を含有させることなく、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体によって構成される比較例1のトナーは、実施例1〜5のトナーに比べて離型剤の残存率が低くなり、非オフセット域の広さの点で実施例1〜5のトナーに劣るものであった。
またトナー原料に離型剤分散助剤を含有させ、体積平均粒子径が1.0μmを超える樹脂含有粒子の凝集体によって構成される比較例2のトナーは、表1に示すように体積平均粒子径が9.3μmと大きく、また変動係数が35と大きく、粒径分布が広く不均一な粒子径を有するとともに、形状係数SF1が154である不定形のトナーであった。このような比較例2のトナーは、帯電均一性が悪く、画像濃度の点で実施例1〜5のトナーに劣るものであった。
以上のように、トナー原料に離型剤分散助剤を含有させるとともに、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体からなる本発明のトナーは、簡単な製造方法によって製造することができ、保存安定性および耐オフセット性に優れるものであった。
本発明のトナーの製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明のトナーの製造方法の細粒化工程に好適に用いられる高圧ホモジナイザ1を簡略化して示す系統図である。 耐圧ノズル7の構成を模式的に示す断面図である。 減圧モジュール9の減圧部材の構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 高圧ホモジナイザ
2 タンク
3 送りポンプ
4 加圧ユニット
5 加熱ユニット
6 耐圧性容器
7a 第1の耐圧ノズル
7b 第2の耐圧ノズル
7c 第3の耐圧ノズル
8 冷却モジュール
9 減圧モジュール

Claims (8)

  1. 結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を、高圧ホモジナイザ法によって細粒化して得られる体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体であることを特徴とするトナー。
  2. 高圧ホモジナイザ法は、
    不定形樹脂粒子のスラリーを加熱加圧下で耐圧ノズルに通過させ、不定形樹脂粒子を粉砕して加熱加圧状態にある樹脂含有粒子を含むスラリーを得る粉砕工程と、
    粉砕工程で得られるスラリーを冷却し、バブリングが発生しない圧力まで徐々に減圧する冷却減圧工程とを含むことを特徴とする請求項1記載のトナー。
  3. 樹脂含有粒子の凝集体が、加熱されてなることを特徴とする請求項1または2記載のトナー。
  4. 離型剤は、結着樹脂100重量部に対して5重量部以上含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナー。
  5. 離型剤は、融点が80℃以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナー。
  6. 形状係数SF1が、100以上150以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナー。
  7. 結着樹脂、着色剤、離型剤および離型剤分散助剤を含む不定形樹脂粒子を細粒化して、体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子を得る細粒化工程と、
    細粒化工程で得られる樹脂含有粒子を凝集させる凝集工程とを含むことを特徴とするトナーの製造方法。
  8. 凝集工程で得られる体積平均粒子径が0.4μm以上1.0μm以下の樹脂含有粒子の凝集体を加熱する加熱工程をさらに含むことを特徴とする請求項7記載のトナーの製造方法。
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