JP2008019158A - 高純度水酸化アルミニウムの製造方法及びその方法により得られる高純度水酸化アルミニウム - Google Patents

高純度水酸化アルミニウムの製造方法及びその方法により得られる高純度水酸化アルミニウム Download PDF

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Abstract

【課題】高性能光学レンズ、又は電気・電子材料用としても好適な高純度水酸化アルミニウムの製造方法を提供する。
【解決手段】粗製アルミン酸ナトリウム水溶液に酸化剤を作用させて有機物を分解する第1工程、該有機物が分解されたアルミン酸ナトリウム水溶液に種結晶水酸化アルミニウムと水を添加し、水酸化アルミニウムを析出させ、析出した水酸化アルミニウムを該水酸化アルミニウムに付着した不純物と共に該アルミン酸ナトリウム水溶液から分離除去する第2工程、及び該不純物が除去されたアルミン酸ナトリウム水溶液にキレート剤を添加した後、炭酸ガスを吹き込み、高純度水酸化アルミニウムを析出させる第3工程をこの順に行うことを特徴とする高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、高性能光学レンズ等の製造原料として、あるいは、電気・電子材料として有用な高純度の水酸化アルミニウム及びその製造方法に関する。
近年、光学レンズや電気、電子材料の高機能化、高性能化に伴い、原料となる水酸化アルミニウムに対する高い品質が求められている。
水酸化アルミニウムは一般的にバイヤー法により製造されているものの、バイヤー法によって製造された水酸化アルミニウムは、多量の有機物や鉄化合物等を不純物として含んでいる。これら不純物は光学レンズや電気、電子材料の性能を低下させる原因となるため、従来から有機物や鉄化合物などの不純物除去方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液に所定の性状を有する種結晶水酸化アルミニウムを添加して少量の水酸化アルミニウムを析出させ、この水酸化アルミニウムを析出させる際に過飽和アルミン酸ナトリウム溶液中のFeを始めとするCa、Mg、Ti等の金属の酸化物、水和物、塩等の不純物を吸着せしめてこの水酸化アルミニウムと共に除去し、次いで再び所定の性状を有する種結晶水酸化アルミニウムを添加して水酸化アルミニウムを析出させることにより、高純度の水酸化アルミニウムを製造することが記載されている。しかしながら、この方法では種結晶として添加する水酸化アルミニウムとして少なくとも8m2/gのBET比表面積を有する粉砕状水酸化アルミニウムを用いる必要があり、得られた水酸化アルミニウム中の鉄不純物も175ppm存在していることから、性能的に十分ではない。
また、特許文献2には、溶解Na2O濃度100g/リットル以上及び液中Fe濃度0.4mg/リットル以下であって、溶解Na2O分と溶解Al23分とのモル比(M、溶解Na2O分/溶解Al23分)が1.6〜2.0である過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を原料溶液として用い、平均粒子径が15〜40μmであって、全Na2O分が0.1質量%以下であり、且つFe分が4ppm以下の高純度水酸化アルミニウムを得る方法が記載されている。しかしながらこの方法によって得られる平均粒子径10μm以上の水酸化アルミニウム中の鉄不純物は2ppm以上であり、高性能光学レンズ等の製造原料として、あるいは、電気・電子材料用としても好適に使用できるようにするため、さらなる高純度化が求められている。
特公平3−51654号公報 特開平11−278829号公報
従って、本発明は、高性能光学レンズ又は電気・電子材料として好適な高純度水酸化アルミニウムの製造方法を提供することを目的とする。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、バイヤー法等によって得られた水酸化アルミニウムから、粗製アルミン酸ナトリウム水溶液を調製したものであっても特定の工程を順次行うことにより、高性能光学レンズ又は電気・電子材料用として好適な高純度水酸化アルミニウムが製造可能であることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、粗製アルミン酸ナトリウム水溶液に酸化剤を作用させて有機物を分解する第1工程、該有機物が分解されたアルミン酸ナトリウム水溶液に種結晶水酸化アルミニウムと水とを添加し、水酸化アルミニウムを析出させ、析出した水酸化アルミニウムを該水酸化アルミニウムに付着した不純物とともに該アルミン酸ナトリウム水溶液から分離除去する第2工程、及び該不純物が除去されたアルミン酸ナトリウム水溶液にキレート剤を添加した後、炭酸ガスを吹き込み、高純度水酸化アルミニウムを析出させる第3工程をこの順に行うことを特徴とする高純度水酸化アルミニウムの製造方法である。
また、前記第3工程は、析出した高純度水酸化アルミニウムをキレート剤を含有する水溶液で洗浄する工程を更に含むことが好ましい。
また、前記第3工程は、種結晶水酸化アルミニウムの存在下に炭酸ガスを吹き込むことが好ましい。
また、前記粗製アルミン酸ナトリウム水溶液は、鉄の含有量が金属換算で10ppm以上で炭素分(TOC)の含有量が200ppm以上である粗製水酸化アルミニウムを水酸化ナトリウム水溶液に溶解して調製されたものであることが好ましい。
前記酸化剤は、亜塩素酸、次亜塩素酸及び過酸化水素から選ばれる1以上の化合物であることが好ましい。また、前記キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸及びその塩ならびにニトリロトリスメチレンホスホン酸及びその塩から選ばれる1以上の化合物であることも好ましい。
また、前記種結晶水酸化アルミニウムは、平均粒子径が2μm以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記の方法によって得られ、鉄の含有量が金属換算で2ppm以下で、炭素分(TOC)の含有量が100ppm以下であり、且つ平均粒子径が10〜100μmである高純度水酸化アルミニウムである。
本発明によれば、粗製水酸化アルミニウムを出発原料として用いても、鉄の含有量が2ppm以下で、炭素分(TOC)の含有量が100ppm以下の高性能光学ガラスや電気・電子材料の製造原料としても好適な高純度水酸化アルミニウムを簡便かつ経済的に得ることができる。
更に、本発明の高純度水酸化アルミニウムの製造方法は、従来の高純度水酸化アルミニウム製造方法と比べ、広い粒子径範囲において低い有機不純物の含有量および低い鉄不純物の含有量を達成することができる。
本発明に係る高純度水酸化アルミニウムの製造方法は、以下の3つの工程:
第1工程;粗製アルミン酸ナトリウム水溶液に酸化剤を作用させて有機物を分解する工程、
第2工程;該有機物を分解したアルミン酸ナトリウム水溶液に種結晶水酸化アルミニウムと水を添加し、水酸化アルミニウムを析出させ、析出した水酸化アルミニウムを該水酸化アルミニウムに付着した不純物と共に分離除去する工程、及び
第3工程;該不純物を除去したアルミン酸ナトリウム溶液にキレート剤を添加した後、炭酸ガスを吹き込み、高純度水酸化アルミニウムを析出させる工程を必須の工程として含むことを特徴とする。
本発明においては、上記工程を第1工程、第2工程、第3工程の順に行うことが本発明の高純度水酸化アルミニウムを得る上で極めて重要であり、その技術的な意義について、以下に説明する。
{第1工程}
第1工程は、有機不純物および鉄をはじめとする無機不純物を含有する粗製アルミン酸ナトリウム水溶液中の有機不純物を酸化剤によりCO2やH2O等まで酸化分解する工程である。
本発明において粗製アルミン酸ナトリウム水溶液とは、アルミン酸ナトリウムをAl23基準で少なくとも20重量%含む水溶液であって、鉄の含有量が金属換算で4ppm以上、炭素分(TOC)の含有量が50ppm以上のアルミン酸ナトリウム水溶液を示す。
この粗製アルミン酸ナトリウム水溶液はボーキサイト等のアルミナ含有鉱石をカセイソーダ溶液中で加熱することにより、鉱石中のアルミナ分をアルミン酸ナトリウムとしてアルカリ液中に抽出して得られるものや、水酸化アルミニウムと水酸化ナトリウムを使用して得られる粗製アルミン酸ナトリウム水溶液を使用することもできる。
本発明において、前記粗製アルミン酸ナトリウム水溶液は、バイヤー法によって得られた水酸化アルミニウム(以下粗製水酸化アルミニウムと記す)を水酸化ナトリウム水溶液に溶解して調製されたものを使用することが、除去すべき不純物が少なく、より高純度の水酸化アルミニウムを得られるという観点から特に好ましい。この場合、使用することができる粗製水酸化アルミニウムとしては、市販の工業用グレードが使用できる。これらの粗製水酸化アルミニウム中の鉄や炭素分(TOC)の含有量は本発明の各工程を順次行うことにより、各不純物を低減できる関係上、特に制限されるものではないが、もっとも、本実施形態の実用面を考えれば、鉄の含有量が10ppm以上で、炭素分(TOC)の含有量が200ppm以上のものを使用することがもっとも望ましい。市販の工業用グレードの水酸化アルミニウムとしては、例えば日本軽金属株式会社製水酸化アルミニウムB52、昭和電工株式会社製水酸化アルミニウムH−W等を使用することができる。本発明で使用する水酸化ナトリウムとしては、市販の工業用グレードが使用できる。
また、水酸化ナトリウム水溶液に粗製水酸化アルミニウムを溶解してアルミン酸ナトリウム水溶液を調製する方法は、特に制限はなく、公知の加熱溶解で行うことができる。
なお、本発明の各工程で使用する水は、少なくとも逆浸透膜、限外濾過膜、イオン交換樹脂等を通過させて、Na、K、Ca、Cl、SO等のイオン性不純物を除去した純水を用いることが、溶解させる水に由来する不純物の混入を防止できる点で特に好ましい。
逆浸透膜、限外濾過膜又はイオン交換樹脂に通水される被処理水としては、例えば、工業用水、市水、河川水などの原水を凝集濾過装置及び活性炭等からなる前処理装置で処理し、原水中の懸濁物及び有機物の大半を除去したもの、あるいは、更に、イオン交換樹脂を用いる純水装置で処理されたものなどが用いられる。
使用することができる酸化剤としては、例えば亜塩素酸、次亜塩素酸、過酸化水素等が挙げられ、これらの中でも、亜塩素酸、次亜塩素酸が安価かつ取り扱いが簡便である点で特に好ましく用いられる。酸化剤の添加量はTOCのC(炭素)の当量に対して1〜3倍当量、好ましくは1.5〜2.5倍当量である。この理由は酸化剤の添加量が1倍当量未満では有機不純物の分解が不十分となる傾向があり、一方、3倍当量を超えると過剰な酸化剤による装置の腐蝕が発生する傾向があるためである。
上記粗製アルミン酸ナトリウム水溶液濃度は、溶解Na2O濃度として1.6モル/リットル以上であればよく、溶解Na2O分/溶解Al23分のモル比は1.6〜2.0程度であればよい。この粗製アルミン酸ナトリウム水溶液は90℃以上の温度で作製し、純水により希釈した後に75℃以下に冷却したときに水酸化アルミニウムを析出する濃度の過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液となるように調製することが望ましい。
第1工程での反応操作は、所定量の粗製アルミン酸ナトリウム水溶液に酸化剤を添加して30〜120℃、好ましくは50〜100℃で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間反応を行う。
{第2工程}
第2工程は、第1工程後に得られた有機物の分解を行ったアルミン酸ナトリウム水溶液中に種結晶水酸化アルミニウムと水を添加し、加水分解によって少量の水酸化アルミニウムを析出させ、当該水酸化アルミニウムを該水酸化アルミニウムに付着した不純物と共に濾過等により分離除去する工程である。
この第2工程において、水酸化アルミニウムと共に析出される一部のFe、Ti、Si等を含む不溶分を除去し、後述する第3工程を効果的に実施して実質的にFe、更にはCu、Mg、Na等も含有しない水酸化アルミニウムを得ることができる。
この工程において、析出させる水酸化アルミニウム量を増加させれば、それに伴い除去できるFe等の無機不純物量も増加するが、その分高純度水酸化アルミニウムとして得られる収率が低下する。したがって、析出させる水酸化アルミニウム量は粗製アルミン酸ナトリウム中の全アルミニウム量に対して2〜17重量%、好ましくは5〜10重量%とすることが望ましい。
使用することができる種結晶水酸化アルミニウムの諸物性等は、例えば特公平3−51654号公報等に記載されているBET比表面積8m2/g以上等の諸物性を有するものを使用することができる。また、市販の水酸化アルミニウムを用いることもできる。この種結晶水酸化アルミニウムの添加により、アルミン酸ナトリウム水溶液から水酸化アルミニウムが効率的に析出し、その一方で、析出した水酸化アルミニウムは共に析出される微細なFe等の金属酸化物や水酸化物の吸着剤として効果的に作用するため、濾過等の単純な操作によりFe等の不純物を次の第3工程で完全に除去可能な濃度まで低減させることができる。
また、本発明において、平均粒子径が2μm以下、好ましくは0.3〜2μmの種結晶水酸化アルミニウムを使用することで、Fe等の金属酸化物の除去効果を更に高めることができる。
第2工程での反応操作は、前記第1工程終了後の処理液に種結晶水酸化アルミニウムと水とを加え加水分解を行い少量の水酸化アルミニウムを析出させる。
水の添加量は溶解しているアルミニウム(Al23)濃度が1割から2割低下する量にしてNa2O−Al23−H2O系の加水分解域組成にすることが望ましい。この理由は水の添加量が1割未満では析出する水酸化アルミニウム量が不十分になる傾向があり、一方、2割を超えると析出量が多すぎて第3工程で高純度水酸化アルミニウムとして得られる収率が低下する傾向があるためである。
一方、種結晶水酸化アルミニウムの添加量は粗製アルミン酸ナトリウム中のAl(OH)3に対して1〜10重量%、好ましくは3〜7重量%である。この理由は種結晶水酸化アルミニウムの添加量が1重量%未満では種結晶水酸化アルミニウム表面積が小さくなり、無機不純物の除去量が小さくなる傾向があり、一方、10重量%を超えると不純物を含有し、廃棄される水酸化アルミニウム量が増大するので経済的に不利になるためである。
加水分解温度は85℃以下、好ましくは60〜80℃である。この理由は加水分解温度が85℃を超えると加水分解が起こらなくなる傾向があるからである。また、加水分解を行う時間は、1〜4時間、好ましくは2〜3時間である。
反応終了後、濾過等の常法の分離手段で析出した水酸化アルミニウムを該水酸化アルミニウムに付着した不純物と共にアルミン酸ナトリウム水溶液から除去する。
{第3工程}
第3工程は、第2工程後に得られた不純物の除去を行ったアルミン酸ナトリウム溶液にキレート剤を添加して均一に混合した後、炭酸ガスを吹き込んで高純度水酸化アルミニウムを析出させる工程である。第3工程では、第2工程により完全に分離除去できなかった主としてFe等の金属不純物について、キレート剤の添加によりキレート錯体を形成させる一方で水酸化アルミニウムを高純度品として析出させる。
第3工程で使用するキレート剤としては、鉄と結合して水溶性の錯体を形成するキレート剤であれば使用できる。キレート剤としては、本発明の効果を損なわない限り、任意のものを用いることができ、カルボン酸のようなものも使用できるが、窒素原子又は燐原子を有するキレート剤であって、金属の多座配位子として金属と結合し、錯体を形成するものが好ましい。より好ましくは、キレート剤としては、分子中にイミノ二酢酸骨格を構造の一部に有する化合物又は水溶性の有機リン酸が好ましい。
具体的には、例えば、(1)エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、(2)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、(3)ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、(4)ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、(5)トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、(6)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、(7)1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3−PDTA)、(8)ニトリロ三酢酸(NTA)、(9)ジピコリン酸、(10)ニトリロトリメチレンホスホン酸(NTP)若しくは(11)ヒドロキシエタンジホスホン酸、又はこれらの誘導体若しくはこれらの塩が挙げられる。(1)〜(11)の塩としては、具体的には、例えば、(1a)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸三アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸四アンモニウム、(2a)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三アンモニウム、(3a)ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二ナトリウム、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二アンモニウム、(4a)ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸五アンモニウム、(5a)トリエチレンテトラミン六酢酸六ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸六アンモニウム、(6a)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二アンモニウム、(10a)ニトリロトリメチレンホスホン酸四ナトリウム、ニトリロトリメチレンホスホン酸五ナトリウム、(11a)ヒドロキシエタンジホスホン酸三ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム等が挙げられる。また、キレート剤は、結晶水を含むものであっても、無水物であってもよい。また、キレート剤は、1種単独又は2種類以上の併用であってもよく、併用する場合、任意の割合で用いることができる。
本発明で使用されるキレート剤の量は、原料の水酸化アルミニウムやアルミン酸ナトリウム水溶液に含まれる鉄や二価金属のような金属性不純物の量をもとにして決定できるが、使用する水酸化アルミニウムやアルミン酸ナトリウムの種類やロットによるバラツキが大きく、使用量の範囲は特に限定することができない。ただし目安としては金属性不純物の10〜100倍当量が適切である。主とするキレート剤の添加は炭酸ガス中和の前に行われるが、中和によって得られた水酸化アルミニウムの濾過・洗浄時の洗浄水にも更に補助的にキレート剤を添加することもできる。このときの使用量はより少量で目安としては金属性不純物の1〜10倍当量が適切である。
次にキレート剤を加えたアルミン酸ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込み中和反応を行って高純度水酸化アルミニウムを析出させる。
炭酸ガスはアルミン酸ナトリウム水溶液の液底部に吹き込んで中和を行うことが好ましい。アルミン酸ナトリウム水溶液は強く攪拌していることが好ましく、炭酸ガスはできるだけ細いノズル(噴出口)から吹き込むようにすると炭酸ガスの吸収効率を向上させることができるため好ましい。
炭酸ガスの使用量は、中和の度合いで決められる。すなわち、アルミン酸ナトリウム水溶液のpHが7.5〜11の範囲になるようにすればよい。好ましくはpHは8.5〜11である。この理由はpHが7.5より低くなると炭酸ガスの吸収率が低下するため不経済であり、pHが11より高いと水酸化アルミニウムの析出率が低下して収率が下がるため好ましくない。更に好ましくは、pHは10.0〜11である。pHが10.0より低くなるとNa含有量が多くなる傾向がある。
炭酸ガスによる中和に先立って、種結晶水酸化アルミニウムの添加を行うこともできる。この場合、種結晶水酸化アルミニウムを加えないで反応を行った場合に比べ、微細な結晶の発生を防止することができるという利点を有する。この際添加する種結晶水酸化アルミニウムとして本発明で得られた高純度水酸化アルミニウムを用いると、種結晶水酸化アルミニウム由来の不純物が低減でき、更に不純物含有量の小さい高純度水酸化アルミニウムが製造できるため好ましい。また、種結晶水酸化アルミニウムの添加量はアルミン酸ナトリウム中のAl(OH)3に対して1〜10重量%、好ましくは3〜7重量%とすることが好ましい。
炭酸ガスによる中和を行う際のアルミン酸ナトリウム水溶液の温度は、多くの場合は0〜100℃であり、かかる温度範囲で温度が低くなるほど析出する水酸化アルミニウムの平均粒子径が小さくなる一方で、Feの含有量が低い高純度水酸化アルミニウムが得られる傾向がある。本発明において得られる水酸化アルミニウムの平均粒子径が10μmより小さくなると水酸化アルミニウム結晶の表面積が増大して、不純物の結晶表面への吸着が優勢となるのに加え、続く洗浄工程において晶析母液の主成分であるNaを除去するのに多量の洗浄水を使用しなければならなくなるため好ましくない。従って平均粒子径が10〜100μm、好ましくは20〜80μmの高純度水酸化アルミニウムが得られるように、炭酸ガスによる中和を行う際のアルミン酸ナトリウム水溶液の温度は、30〜90℃、好ましくは45〜80℃とすることが特に好ましい。上記温度範囲で中和を行うことにより、鉄含有量を更に低減できる。
炭酸ガスによる中和を行った後、炭酸ガスの供給を停止し、反応温度はそのままに反応溶液の攪拌を継続することで、高純度水酸化アルミニウムの熟成を行うことができる。上記した反応条件以外に当該熟成工程によっても、高純度水酸化アルミニウムの平均粒子径を制御することが可能である。
得られた高純度水酸化アルミニウムに、必要に応じて濾過、洗浄および乾燥を更に行う。濾過には公知の方法を用いることができ、例えばフィルタープレスにより行うと、濾過が迅速に行え、かつ、反応溶液を大量に処理できることから好ましい。
また、洗浄は純水を用いて行うが、この際キレート剤を添加した純水を用いて洗浄を行うと、高純度水酸化アルミニウム表面に残存する不純物をキレート化して除去することができるため好ましい。キレート剤の添加量は洗浄液量や洗浄回数等により適宜変更することが望ましいが、高純度水酸化アルミニウムに残存する不純物はアルミン酸ナトリウム水溶液中の不純物量よりも低減されていることから、前述したような添加量の範囲で通常は高純度水酸化アルミニウム析出時の使用量よりも少量でよい。
なお、キレート剤が高純度水酸化アルミニウムに残存することで有機不純物となることを防ぐため、最後は純水による洗浄を行うことが好ましい。
本発明の製造方法で得られる高純度水酸化アルミニウムは、鉄の含有量が金属換算で2ppm以下、好ましくは1.5ppm以下、特に好ましくは1ppm以下で、炭素分(TOC)の含有量が100ppm以下、好ましくは50ppm以下、特に好ましくは30ppm以下であって、レーザー光散乱法により求められる平均粒子径が10〜100μm、好ましくは20〜80μmの高純度水酸化アルミニウムであり、本発明の高純度水酸化アルミニウムは特に高性能光学ガラスや電気・電子材料用の製造原料として好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を説明する。
なお、各実施例及び比較例で使用した水はイオン交換樹脂を供えた純水製造装置で処理した水を限外濾過モジュール(旭化学工業社製、分画分子量6000)で処理したものである。また、不純物量測定、平均粒子径測定及び粒子形状観察は下記の方法で行った。
{不純物分析方法}
(アルミン酸ナトリウム水溶液中のアルミニウム(Al)、ナトリウム(Na)、鉄(Fe)の分析方法)
アルミン酸ナトリウム水溶液1gに硝酸1mlを加えて強酸性にして純水を加えて全量を20gとし、均一溶液を調製した。当該水溶液をICP(Varian社製、LIBERTY II型)によってアルミニウム、鉄、ナトリウムを定量した。
(水酸化アルミニウム中の鉄(Fe)の分析方法)
水酸化アルミニウム2gを純水10mlに分散させ硝酸40mlを加えて加熱溶解し、ICP(Varian製LIBERTY II型)によって定量した。
(試料中の有機物由来炭素量の分析方法)
全有機炭素計(島津製作所製、TOC−5000A)により炭素量を測定した。以下、TOC(Total Organic Carbon)量と記載する。
{水酸化アルミニウムの平均粒子径の測定}
マイクロトラック(日機装製 HRA型)を用いて、レーザー光散乱法による平均粒子径(D50)の測定をした。
{粒子の形状の観察}
得られた高純度水酸化アルミニウムをSEM(日立製作所製S−4500型)により観察した。
各実施例及び比較例で使用した種結晶水酸化アルミニウム及び粗製アルミン酸ナトリウム水溶液は、下記の方法に従って調製した。
{種結晶水酸化アルミニウムの調製}
市販のアルミン酸ナトリウム水溶液(Al23=20wt%、Na2O=19wt%、昭和電工株式会社製SA2019)225.0kgを75℃に加熱して、市販の25wt%水酸化ナトリウム水溶液11.1kgおよび純水71.9kgを混合して、Al23=14.6wt%、Na2O=14.6wt%のアルミン酸ナトリウム水溶液308gを作製し、75℃に保って2時間熟成した。このアルミン酸ナトリウム水溶液に93kgの純水を加えて、再び75℃とし、種結晶として市販の水酸化アルミニウム(日本軽金属株式会社製B52、水分9wt%の湿粉)0.45kgを添加して75℃を保って2時間熟成した。この過飽和のアルミン酸ナトリウム水溶液を24時間かけて45℃まで徐々に冷却し、少量の水酸化アルミニウムを析出させた。析出した水酸化アルミニウムをろ過して、透明度の高いアルミン酸ナトリウム水溶液を得た。このアルミン酸ナトリウム水溶液中の鉄含有量は6.2ppmであった。また、分離した水酸化アルミニウムは不純物付着で褐色を帯びており、乾燥重量は11kgであった。次いで、アルミン酸ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込んでpH9.5に中和して、水酸化アルミニウムを析出させ、ろ過水洗し、110℃で乾燥して、52kgの水酸化アルミニウムを得た。この水酸化アルミニウムを分析したところ、鉄(Fe)含有量は4.7ppm、TOC量は250ppm、平均粒子径は3μmであった。
{粗製アルミン酸ナトリウム水溶液の調製}
市販の25wt%水酸化ナトリウム水溶液88.8kgに市販の99wt%フレーク水酸化ナトリウム24.0kgを攪拌下に加えて溶解し、次いで市販の水酸化アルミニウム(日本軽金属株式会社製B52、水分9wt%の湿粉、Fe含有量15ppm、TOC量300ppm)60.0kgを加えて、105℃で2時間加熱して水酸化アルミニウムを溶解し、粗製アルミン酸ナトリウム水溶液(Fe含有量5.2ppm、TOC量104ppm)を調製した。
〔実施例1〕
第1工程:先に調製した粗製アルミン酸ナトリウム水溶液を90℃に保持した後、次亜塩素酸ナトリウム溶液(純正化学株式会社製、試薬、有効塩素(Cl)濃度8wt%)1.2kgを純水20kgで希釈して加えて3時間攪拌を続けて有機物を分解除去した。処理後のFe含有量は4.7ppm、TOC量は7.7ppmであった。第2工程:次いで、純水45.6kgを加え、75℃まで冷却し、種結晶水酸化アルミニウム4.4kgを加えて2時間加水分解を行って水酸化アルミニウムを析出させた。析出した水酸化アルミニウムをろ過により分離除去し、透明度が高く無色のアルミン酸ナトリウム水溶液を得た。このアルミン酸ナトリウム水溶液中の鉄含有量は4.4ppm、TOC量は6.2ppmであった。また、ろ過により分離された水酸化アルミニウムは8.56kgであったことから、粗製アルミン酸ナトリウム水溶液中から析出した水酸化アルミニウム(種結晶として加えた水酸化アルミニウムを除く)は4.15kgであった。したがって、この工程における粗製アルミン酸ナトリウム水溶液中からの水酸化アルミニウム析出量は、粗製アルミン酸ナトリウム水溶液中の全アルミニウム量に対して7.7重量%であった。第3工程:このアルミン酸ナトリウム溶液に、純水75.5kgに0.45kgのエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム四水和物(EDTA)(純正化学株式会社製、試薬)を溶解して調製したEDTA水溶液と種結晶水酸化アルミニウム1.49kgを加えて攪拌分散し、再び90℃まで加熱した。90℃を保ったままアルミン酸ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込んでpH10.0まで中和して、水酸化アルミニウムを析出させた。水酸化アルミニウムはろ過した後、0.05kgのEDTAを溶解した純水400リットルにリパルプし、更にろ過・純水(EDTAを含まない)リパルプを2回繰り返すことで洗浄を行った。その後、110℃で乾燥し、44.7kgの高純度水酸化アルミニウムを得た。得られた高純度水酸化アルミニウムの鉄(Fe)含有量、TOC量、平均粒子径(D50)を表1に示す。また、SEM観察では粒子は5〜9μmの一次粒子の凝集体であることが判った。
〔実施例2〕
実施例1の第3工程において、使用したキレート剤をニトリロトリスメチレンホスホン酸(以下、NTPと記載)に代えた以外は実施例1と同じ方法で高純度水酸化アルミニウムを作製した。NTPは日本化学工業株式会社より販売されている50wt%NTP水溶液(商品名「デフロックNH05」)を使用した。使用量は、アルミン酸ナトリウムへの添加を0.26kg、洗浄時の添加を0.13kgとした。得られた高純度水酸化アルミニウムの鉄(Fe)含有量、TOC量、平均粒子径(D50)を表1に示す。また、SEM観察では粒子は5〜9μmの一次粒子の凝集体であることが判った。
〔実施例3〕
実施例1の第3工程において、水酸化アルミニウムの洗浄時にキレート剤を使用せず、純水のみで洗浄を行った以外は実施例1と同じ方法で高純度水酸化アルミニウムを作製した。得られた高純度水酸化アルミニウムの鉄(Fe)含有量、TOC量、平均粒子径(D50)を表1に示す。また、SEM観察では粒子は5〜9μmの一次粒子の凝集体であることが判った。
〔実施例4〕
実施例1の第2工程において、高純度水酸化アルミニウム析出用種結晶として用いた水酸化アルミニウムの代わりに実施例1で得られた高純度水酸化アルミニウムを用いた以外は実施例1と同じ方法で高純度水酸化アルミニウムを作製した。得られた高純度水酸化アルミニウムの鉄(Fe)含有量、TOC量、平均粒子径(D50)を表1に示す。また、SEM観察では粒子は5〜9μmの一次粒子の凝集体であることが判った。
〔実施例5〕
実施例1の第2工程において、高純度水酸化アルミニウム析出用種結晶として市販の平均粒子径1.3μmの水酸化アルミニウム(日軽金属社製、商品名BF013;鉄(Fe)含有量28ppm、TOC量70ppm)を用い、第3工程において、60℃を保ったままアルミン酸ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込んでpH10.6まで中和して、水酸化アルミニウムを析出させた以外は実施例1と同じ方法で高純度水酸化アルミニウムを作製した。得られた高純度水酸化アルミニウムの鉄(Fe)含有量、TOC量、平均粒子径(D50)を表1に示す。また、SEM観察では粒子は4〜7μmの一次粒子の凝集体であることが判った。
〔比較例1〕
実施例1の第3工程の水酸化アルミニウム析出工程でキレート剤を使用せず、また、純水のみで水酸化アルミニウムの洗浄を行った以外は実施例1と同じ方法で高純度水酸化アルミニウムを作製した。得られた水酸化アルミニウムの鉄(Fe)含有量、TOC量、平均粒子径(D50)を表1に示す。また、SEM観察では粒子は5〜9μmの一次粒子の凝集体であることが判った。
〔比較例2〕
実施例1の第3工程の水酸化アルミニウム析出工程でキレート剤を使用せず、キレート剤を添加した水で水酸化アルミニウムの洗浄を行った以外は実施例1と同じ方法で水酸化アルミニウムを作製した。得られた水酸化アルミニウムの鉄(Fe)含有量、TOC量、平均粒子径(D50)を表1に示す。また、SEM観察では粒子は5〜9μmの一次粒子の凝集体であることが判った。
Figure 2008019158
表1より、アルミン酸ナトリウム水溶液にキレート剤を添加することで、鉄含有量が低減できることがわかる。
また、実施例1と実施例4の比較から、高純度水酸化アルミニウム析出用の種結晶として本発明により得られた高純度水酸化アルミニウムを用いることで、鉄不純物を更に低減させた高純度水酸化アルミニウムを製造することが可能であることがわかる。
更に、実施例1と実施例3の比較から、高純度水酸化アルミニウム洗浄時にキレート剤を用いることで、鉄含有量を更に低減できることがわかる。
また、実施例1と実施例5の比較から、種結晶として平均粒子径が2μm以下の水酸化アルミニウムを用い、炭酸ガスによる中和を60℃で行うことで、鉄含有量を更に低減できることがわかる。
本発明に係る高純度水酸化アルミニウムの製造方法によれば、水酸化アルミニウム中の鉄不純物含有量が2ppm以下であり、かつ、炭素分(TOC)の含有量が100ppm以下である、平均粒子径が10〜100μmの高純度水酸化アルミニウムを簡便な一連の工程により製造することができることがわかる。

Claims (8)

  1. 粗製アルミン酸ナトリウム水溶液に酸化剤を作用させて有機物を分解する第1工程、
    該有機物が分解されたアルミン酸ナトリウム水溶液に種結晶水酸化アルミニウムと水とを添加し、水酸化アルミニウムを析出させ、析出した水酸化アルミニウムを該水酸化アルミニウムに付着した不純物とともに該アルミン酸ナトリウム水溶液から分離除去する第2工程、及び
    該不純物が除去されたアルミン酸ナトリウム水溶液にキレート剤を添加した後、炭酸ガスを吹き込み、高純度水酸化アルミニウムを析出させる第3工程
    をこの順に行うことを特徴とする高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
  2. 前記第3工程は、析出した高純度水酸化アルミニウムをキレート剤を含有する水溶液で洗浄する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
  3. 前記第3工程は、種結晶水酸化アルミニウムの存在下に炭酸ガスを吹き込むことを特徴とする請求項1又は2に記載の高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
  4. 前記粗製アルミン酸ナトリウム水溶液は、鉄の含有量が金属換算で10ppm以上で炭素分(TOC)の含有量が200ppm以上である粗製水酸化アルミニウムを水酸化ナトリウム水溶液に溶解して調製されたものであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
  5. 前記酸化剤は、亜塩素酸、次亜塩素酸及び過酸化水素から選ばれる1以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
  6. 前記キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸及びその塩ならびにニトリロトリスメチレンホスホン酸及びその塩から選ばれる1以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
  7. 前記種結晶水酸化アルミニウムは、平均粒子径が2μm以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の高純度水酸化アルミニウムの製造方法。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の方法によって得られ、鉄の含有量が金属換算で2ppm以下で、炭素分(TOC)の含有量が100ppm以下であり、且つ平均粒子径が10〜100μmであることを特徴とする高純度水酸化アルミニウム。
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