JP2012201540A - 炭酸マンガンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ナトリウム等の不純物の混入を抑制でき、高純度の炭酸マンガンをより簡単且つ安価に得ることが可能な炭酸マンガンの製造方法を提供する。
【解決手段】マンガン溶液に、炭酸ソーダに対する苛性ソーダのモル比が1以上の混合溶液を添加して炭酸化を行った後、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水で洗浄し、洗浄の最後に、液中に二酸化炭素ガスを吹き込むことを含む炭酸マンガンの製造方法である。
【選択図】図1
【解決手段】マンガン溶液に、炭酸ソーダに対する苛性ソーダのモル比が1以上の混合溶液を添加して炭酸化を行った後、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水で洗浄し、洗浄の最後に、液中に二酸化炭素ガスを吹き込むことを含む炭酸マンガンの製造方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は炭酸マンガンの製造方法に関し、特にマンガン溶液を用いた炭酸マンガンの製造方法に関する。
近年、電子機器やリチウムイオン二次電池のような電池材料に加えて合金その他様々な材料においてマンガンの使用が盛んに行われている。これらの機器・電池・材料等においては、マンガンだけでなく他の金属成分も組み合されて使用されている。このため、機器・電池等に使用されていたマンガンをリサイクルするにあたっては、これらの金属成分からマンガンのみを分離することが必要である。
マンガンの分離のための手法の一つとして酸性抽出剤を用いる方法があり、特開2008−231522号公報(特許文献1)に示されているように一般的に用いられている。しかしながら酸性抽出剤を使用すると、抽出剤から水相に金属成分を取り出すために酸と接触させる必要がある。抽出剤に含まれるマンガンの多くを水相に移すためには、抽出剤に接触する水相を強酸性に変えておかなければならない。このように抽出工程を通じて得られたマンガン水溶液は強酸性である。
このようにして得られた酸性マンガン溶液から炭酸マンガンを得ようとするためにpH調整を実施する場合、例えば苛性ソーダや苛性カリのような水酸化物を用いると水相のナトリウムやカリウムイオン濃度が上昇し、目的の炭酸マンガン中に不純物が混入しやすくなると考えるのが一般的である。そこで考えられた手法が、特開2011−016668号公報(特許文献2)に示されている中和剤としてアンモニアを使用する方法である。しかしながら、アンモニアを使用するとその処理のために製造コストの増加を引き起こす。そこでより安価に高純度なマンガン化合物を得る手法が求められてきた。
マンガン溶液から炭酸マンガンを安価に得ようとする場合、pH調整剤・炭酸供給剤として炭酸ナトリウムを用いて、炭酸マンガンの沈殿を生成させ、ろ過により分離することが最も簡単な方法である。次に考えられる方法が、炭酸化反応が起こるpH領域までpHを上げる目的で苛性ソーダや苛性カリを用い、その後に炭酸塩により炭酸化する方法である。しかしながら、この方法では炭酸化時に液中に含まれるナトリウム成分が炭酸マンガンに混入する恐れがある。
特に前述のように抽出工程から得られた逆抽出液のように酸濃度が高い場合は、pH調整によって溶液に多くのナトリウムが増えてしまうため、さらにナトリウム分が炭酸マンガン中に混入しやすい条件になってしまう。こういったナトリウムの混入を取り除くために多量の洗浄水を使用すると、炭酸マンガンをろ液に流出させてしまうし、洗浄を続けても炭酸マンガンの内部に含まれているナトリウム分は減少しない。
そこで、本発明は、ナトリウム等の不純物の混入を抑制でき、高純度の炭酸マンガンをより簡単且つ安価に得ることが可能な炭酸マンガンの製造方法を提供することを課題とする。
上記問題点を解決するために、本発明者は、中和剤と炭酸化剤の添加量について鋭意検討した結果、最終的に得られる炭酸マンガン中のナトリウム品位を下げるためには、苛性ソーダの添加量をこれまで考えられた必要量以上に添加することで、洗浄効率を向上でき、よりナトリウム品位を低くすることができるとともに、洗浄の最後に炭酸ガスを吹き込むことで、マンガンの酸化を抑えることが可能であることを見出した。
かかる知見を基礎として完成した本発明は一側面において、マンガン溶液に、炭酸ソーダに対する苛性ソーダのモル比が1以上の混合溶液を添加して炭酸化を行った後、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水で洗浄し、洗浄の最後に、液中に二酸化炭素ガスを吹き込むことを含む炭酸マンガンの製造方法である。
本発明の炭酸マンガンの製造方法は一実施態様において、炭酸化において、pHが12以上になるようにpHを調整することを含む。
本発明の炭酸マンガンの製造方法は別の一実施態様において、炭酸マンガンを含むスラリーを6回以上純水で洗浄することを含む。
本発明の炭酸マンガンの製造方法は更に別の一実施態様において、二酸化炭素ガス吹き込み後の炭酸マンガン中のナトリウム濃度が120massppm以下である。
本発明によれば、ナトリウム等の不純物の混入を抑制でき、高純度の炭酸マンガンをより簡単且つ安価に得ることが可能な炭酸マンガンの製造方法が提供できる。
本発明の実施の形態に係る炭酸マンガンの製造方法は、マンガン溶液に、炭酸ソーダに対する苛性ソーダ(苛性ソーダ/炭酸ソーダ)のモル比が1以上の混合溶液を添加して炭酸化を行った後、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水で洗浄し、洗浄の最後に、液中に二酸化炭素ガスを吹き込む。
原料とする酸性マンガン液のマンガン濃度は任意のものを使用できる。本発明の実施の形態に係る炭酸マンガンの製造方法によれば、炭酸化後のマンガン溶液をろ過した後のろ液のマンガン濃度が5ppm程度に低減するまでに、マンガン溶液中のマンガンを炭酸マンガンとして回収できるため、コストに見合うようであれば、希薄溶液から炭酸マンガンを回収することも可能である。逆に、高濃度な水溶液であっても、溶解度を超えて析出が見られないようであれば、原料として使用することが可能である。
酸性のマンガン溶液を炭酸化するにはpHを調整する。炭酸化反応を起こすことを考慮するとpH7以上にpHを上げることが望ましいが、Na等の不純物の洗浄効率をさらに考慮すると、炭酸化後のpHは、図4に示すように12以上であるのが好ましく、より好ましくは12.5以上である。これにより、炭酸マンガン製品中のナトリウム濃度を120massppm以下に低減することができる。
炭酸化後のpHを調整するためには、マンガン溶液に対して、中和剤と炭酸化剤として炭酸ソーダと苛性ソーダを添加する。本発明においては炭酸化剤の炭酸ソーダ液に等量以上の苛性ソーダを混合して使用することが好ましい。炭酸ソーダに対する苛性ソーダのモル比(苛性ソーダ/炭酸ソーダ)は1以上、より好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜2である。炭酸ソーダに対する苛性ソーダのモル比が1より小さいと、本発明の効果が少ない場合がある。炭酸ソーダに対する苛性ソーダのモル比が5より大きいと、炭酸化後のNa濃度が高くなり、ろ液よりNaが析出する恐れが高くなるためである。
炭酸化工程によりマンガン溶液から炭酸マンガンを生成させた後は、ろ過などにより、マンガンを含むスラリーを、液側中に溶解するナトリウム分から固液分離する。さらに純水による洗浄を行う。純水による洗浄は、複数回繰り返すことが好ましく、5回以上、更に好ましくは6回以上純水で洗浄することがより好ましい。洗浄を複数回繰り返すことにより、マンガンを含むスラリー中に含まれるナトリウムを300massppm以下、更には120massppm以下に低減することができる。マンガンの酸化を抑えたい場合は、デカンテーションを利用すれば、空気との接触による酸化を抑えることもできる。
洗浄工程の最後の洗浄時には、マンガンを含むスラリーと純水との混合液中に二酸化炭素ガスを吹き込む。これにより、マンガンの酸化をより起きにくくすることができ、最終的に得られる炭酸マンガン中の酸素濃度を低くすることができる。
二酸化炭素ガスの吹き込み量としては、例えば、炭酸マンガン30g/Lのスラリー1Lに対して二酸化炭素ガスを1〜1000ml/分、好ましくは10〜200ml/分とすることができる。反応後、ろ過等により得られた炭酸マンガンを固液分離し、得られた炭酸マンガンを乾燥させることにより、炭酸マンガンが製造できる。
このように本発明の実施の形態に係るマンガンの製造方法によれば以下の効果が得られる。
(1)ナトリウム濃度の低い炭酸マンガンを容易に得られる。
(2)抽出後液からのマンガンの回収に当たり、酸性が強い液中から炭酸マンガンの生成においてもナトリウム等の不純物が少ない炭酸マンガンを容易に得られる。
(3)二酸化炭素ガスを吹き込むことにより、マンガンの酸化を抑制できるため、最終製品中の酸化物比率を低く保持できる。
(1)ナトリウム濃度の低い炭酸マンガンを容易に得られる。
(2)抽出後液からのマンガンの回収に当たり、酸性が強い液中から炭酸マンガンの生成においてもナトリウム等の不純物が少ない炭酸マンガンを容易に得られる。
(3)二酸化炭素ガスを吹き込むことにより、マンガンの酸化を抑制できるため、最終製品中の酸化物比率を低く保持できる。
以下に本発明の実施例を示すが、以下の実施例に本発明が限定されることを意図するものではない。
(実施例1)
図1に示す処理フローに沿って、炭酸マンガンを製造した。まず、マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:1.5(モル比)混合溶液を1L加えて炭酸化を行った。反応終了後のpHは13.1であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。ろ液をICP発光法により濃度を測定したところ、マンガン濃度は5ppm以下であった。これらの結果から、当初のマンガン水溶液に含まれるマンガンのほぼ100%を殿物で回収できたことがわかった。
次に、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返した。洗浄の最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。洗浄操作終了毎のNa濃度を、ICP発光法により測定した結果を表1に示す。
図1に示す処理フローに沿って、炭酸マンガンを製造した。まず、マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:1.5(モル比)混合溶液を1L加えて炭酸化を行った。反応終了後のpHは13.1であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。ろ液をICP発光法により濃度を測定したところ、マンガン濃度は5ppm以下であった。これらの結果から、当初のマンガン水溶液に含まれるマンガンのほぼ100%を殿物で回収できたことがわかった。
次に、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返した。洗浄の最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。洗浄操作終了毎のNa濃度を、ICP発光法により測定した結果を表1に示す。
表1に示すように、炭酸マンガン中の不純物濃度は、6回目の洗浄によりNa品位が90massppmにまで低減した。
殿物は、乾燥後XRD分析を行ったところ、炭酸マンガンのピークと一致した。実施例1により得られた殿物のXRDパターンを図2に示す。
(実施例2)
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:1(モル比)混合溶液を1L加えて炭酸化を行った。反応終了後のpHは12.5であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。ろ液をICP発光により濃度を測定したところ、マンガン濃度は5ppm以下であった。これらの結果から、当初のマンガン水溶液に含まれるマンガンのほぼ100%を炭酸マンガンとして回収できたことがわかった。
次に、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に二酸化炭素ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。乾燥後も酸化起因の不純物を押さえることができた。二酸化炭素ガスを吹込み後には、ろ過して殿物を液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ120massppmであった。
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:1(モル比)混合溶液を1L加えて炭酸化を行った。反応終了後のpHは12.5であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。ろ液をICP発光により濃度を測定したところ、マンガン濃度は5ppm以下であった。これらの結果から、当初のマンガン水溶液に含まれるマンガンのほぼ100%を炭酸マンガンとして回収できたことがわかった。
次に、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に二酸化炭素ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。乾燥後も酸化起因の不純物を押さえることができた。二酸化炭素ガスを吹込み後には、ろ過して殿物を液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ120massppmであった。
(実施例3)
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:1.5(モル比)混合溶液を1L加えて炭酸化を行った。反応終了後のpHは13.1であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。ろ液をICP発光法により濃度を測定したところ、マンガン濃度は5ppm以下であった。これらの結果から、当初のマンガン水溶液に含まれるマンガンのほぼ100%を殿物で回収できたことがわかった。
次に、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作を5回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に二酸化炭素ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。二酸化炭素吹き込み後、殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ260massppmであった。
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:1.5(モル比)混合溶液を1L加えて炭酸化を行った。反応終了後のpHは13.1であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。ろ液をICP発光法により濃度を測定したところ、マンガン濃度は5ppm以下であった。これらの結果から、当初のマンガン水溶液に含まれるマンガンのほぼ100%を殿物で回収できたことがわかった。
次に、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作を5回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に二酸化炭素ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。二酸化炭素吹き込み後、殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ260massppmであった。
(比較例1)
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ溶液を1L加えた。添加後のpHは10.5であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。次に純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。
二酸化炭素吹込み後に殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ3500massppmであった。
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ溶液を1L加えた。添加後のpHは10.5であった。このマンガン液スラリーをろ過により固液分離した。次に純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。
二酸化炭素吹込み後に殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ3500massppmであった。
(比較例2)
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:0.25(モル比)混合溶液を1L加えた。添加後のpHは11.6であった。このスラリーをろ過により固液分離した。次に純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。乾燥後も酸化起因の不純物を押さえることができた。
二酸化炭素吹込み後に殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ2500massppmであった。
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:0.25(モル比)混合溶液を1L加えた。添加後のpHは11.6であった。このスラリーをろ過により固液分離した。次に純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。乾燥後も酸化起因の不純物を押さえることができた。
二酸化炭素吹込み後に殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ2500massppmであった。
(比較例3)
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:0.5(モル比)混合溶液を1L加えた。添加後のpHは11.7であった。このスラリーをろ過により固液分離した。次に純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。
洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。乾燥後も酸化起因の不純物を押さえることができた。
二酸化炭素吹込み後に殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ1200massppmであった。
マンガン水溶液(pH6、マンガン濃度35g/L)を1L用意し、炭酸ソーダ:苛性ソーダ=1:0.5(モル比)混合溶液を1L加えた。添加後のpHは11.7であった。このスラリーをろ過により固液分離した。次に純水中にリパルプすることで、Naの洗浄を行った。
洗浄操作は6回繰り返し、最後の1回はリパルプ中に炭酸ガスを吹き込んだ。これにより、洗浄液のpHが5まで下がった。乾燥後も酸化起因の不純物を押さえることができた。
二酸化炭素吹込み後に殿物をろ過して液相より分離した。炭酸マンガン中のナトリウム不純物濃度を測定したところ1200massppmであった。
(比較例4)
最後の洗浄において二酸化炭素ガスを吹き込まなかった以外は、実施例1と同様の条件で炭酸マンガンを製造したが、得られた殿物のXRDパターンを測定したところ、図3に示すように、好ましい製品が出来なかった。
最後の洗浄において二酸化炭素ガスを吹き込まなかった以外は、実施例1と同様の条件で炭酸マンガンを製造したが、得られた殿物のXRDパターンを測定したところ、図3に示すように、好ましい製品が出来なかった。
Claims (4)
- マンガン溶液に、炭酸ソーダに対する苛性ソーダのモル比が1以上の混合溶液を添加して炭酸化を行った後、得られた炭酸マンガンを含むスラリーを純水で洗浄し、洗浄の最後に、液中に二酸化炭素ガスを吹き込むことを含む炭酸マンガンの製造方法。
- 前記炭酸化において、pHが12以上になるようにpHを調整することを含む請求項1に記載の炭酸マンガンの製造方法。
- 前記炭酸マンガンを含むスラリーを6回以上純水で洗浄することを含む請求項1又は2に記載の炭酸マンガンの製造方法。
- 二酸化炭素ガス吹き込み後の炭酸マンガン中のナトリウム濃度が120massppm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭酸マンガンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011066449A JP2012201540A (ja) | 2011-03-24 | 2011-03-24 | 炭酸マンガンの製造方法 |
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JP2011066449A JP2012201540A (ja) | 2011-03-24 | 2011-03-24 | 炭酸マンガンの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101541616B1 (ko) * | 2013-12-26 | 2015-08-04 | 주식회사 포스코 | 망간화합물 제조공정에서 마그네슘 불순물의 제거 방법 |
KR101568023B1 (ko) * | 2013-12-26 | 2015-11-11 | 주식회사 포스코 | 망간화합물 제조공정에서의 마그네슘 제거 방법 |
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2011
- 2011-03-24 JP JP2011066449A patent/JP2012201540A/ja not_active Withdrawn
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KR101568023B1 (ko) * | 2013-12-26 | 2015-11-11 | 주식회사 포스코 | 망간화합물 제조공정에서의 마그네슘 제거 방법 |
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