JPH08175816A - アルミン酸ソーダ溶液の製造方法 - Google Patents
アルミン酸ソーダ溶液の製造方法Info
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Abstract
触せしめアルミン酸ソーダ溶液を製造するにおいて、予
め苛性ソーダ溶液と次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少
なくとも1種を添加した後、水酸化アルミニウムと接触
せしめることを特徴とするアルミン酸ソーダ溶液の製造
方法。 【効果】 合成反応後、濾過性、並びに色度(a値、b
値)に優れたアルミン酸ソーダ溶液が得られる。
Description
製造方法に係わる。更に詳細には苛性ソーダ溶液と水酸
化アルミニウムとの接触、反応により得られたアルミン
酸ソーダ溶液中より沈殿物質を分離、除去しやすい、即
ち濾過性に優れたアルミン酸ソーダ溶液の製造方法に関
する。
化剤、硬水の軟化剤、或いは製紙業や窯業に於ける原
料、更には樹脂充填剤として遍く使用されており、通
常、水酸化アルミニウムと苛性ソーダ溶液を加熱して製
造している。
ル当たり苛性ソーダ溶液1〜3モル、普通には1.2〜
2.5モル接触せしめ、60℃〜沸点以下の温度で加
熱、反応し反応後得られたアルミン酸ソーダ溶液中よ
り、沈殿物質を濾過分離し、アルミン酸ソーダ溶液を得
ている。しかしながら、該アルミン酸ソーダ溶液からの
沈殿物質の濾過分離は、使用する原料水酸化アルミニウ
ムにより一義的ではないが、極めて濾過性が悪い場合が
あり、著しく作業性が低下するとの欠点を有する。
本発明者等は濾過性に優れたアルミン酸ソーダ溶液の製
造方法を見いだすことを目的とし鋭意検討した結果、原
料である水酸化アルミニウムと接触、反応せしめる前の
苛性ソーダ溶液に予め特定物質を添加、存在せしめる場
合には、濾過性に優れ、かつ色度にも優れたアルミン酸
ソーダ溶液が得られることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
ダ溶液と水酸化アルミニウムとを接触せしめアルミン酸
ソーダ溶液を製造するにおいて、予め苛性ソーダ溶液に
次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少なくとも1種を添加
した後、水酸化アルミニウムと接触せしめることを特徴
とするアルミン酸ソーダ溶液の製造方法を提供するにあ
る。
本発明の対象は、苛性ソーダ溶液と水酸化アルミニウム
とを接触せしめ、該反応後のアルミン酸ソーダ溶液よ
り、沈殿物を濾過、除去するアルミン酸ソーダ溶液の製
造方法である。就中、反応後のアルミン酸ソーダ溶液中
にゲル状の析出物質が生成するアルミン酸ソーダ溶液の
製造に対し極めて有効である。
用される水酸化アルミニウムは、水酸化アルミニウムで
あればよく、特に制限されないが、通常市販のバイヤー
法により得られた水酸化アルミニウムが適用される。こ
れら水酸化アルミニウムは得られるアルミン酸ソーダの
用途にもよるが、浄水用の凝集助剤、樹脂中への白色充
填剤等のように、製品としてのアルミン酸ソーダ中に不
純物の混入や、着色を嫌う場合には高純度の水酸化アル
ミニウム、例えばAl(OH)3 純度99.8重量%以
上、Fe2 O3 0.02重量%以下の市販水酸化アルミ
ニウムが適用される。苛性ソーダ溶液も特に制限される
ものではないが、通常のNaOH濃度が40〜50重量
%のJIS品を用いればよい。得られる製品用途によっ
ては廃苛性ソーダ溶液を用いてもよい。
化アルミニウムとの接触、反応に際し、予め苛性ソーダ
溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少なくとも1種
を添加、存在せしめることを必須とする。苛性ソーダ溶
液中に添加、存在せしめる次亜塩素酸または次亜塩素酸
塩の量は苛性ソーダ溶液と接触せしめる水酸化アルミニ
ウム(乾体基準)に対し、約0.01重量%〜約1.0
重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%
であればよい。 溶液中に存在せしめる次亜塩素酸また
は次亜塩素酸塩の量が約0.01重量%未満の場合に
は、濾過性の改善効果が少なく、他方約1.0重量%を
越え、多量に添加する場合には、水酸化アルミニウムと
の接触、反応時に発泡が生じ、作業が危険となるので好
ましくない。
亜塩素酸ソーダ、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カル
シウム等が挙げられるが、濾過性の改良効果、添加剤に
よる製品汚染が少ない点より次亜塩素酸ソーダが最も推
奨される。苛性ソーダ溶液中への次亜塩素酸または次亜
塩素酸塩の添加方法は特に制限されるものではないが、
溶液中に均一に分散していることが好ましいので、攪拌
することが推奨される。
在せしめた苛性ソーダ溶液は次いで通常のアルミン酸ソ
ーダ溶液の製造と同様に、水酸化アルミニウムと接触、
反応せしめる。反応条件は通常の公知方法と特に異なる
ものではなく、製造したアルミン酸ソーダ溶液中のアル
ミナ濃度Al2 O3 g/l、苛性ソーダ濃度Na2 Og
/lとし、アルミナと苛性ソーダの割合をNa2 O/A
l2 O3 (モル比)として表した場合、水酸化アルミニ
ウム1モルに対し1.0〜3.0モル、普通には1.2
〜2.5モルの苛性ソーダ溶液を、大気圧下、約60℃
〜沸点(約120℃)以下、通常約80℃〜約100℃
で、約30分〜約2時間、加熱、攪拌すればよい。
用いた通常の濾過処理により該溶液中より沈殿物質を濾
過し、製品としてのアルミン酸ソーダ溶液を収得する。
上記本発明方法により、予め苛性ソーダ溶液中に次亜塩
素酸または次亜塩素酸塩を存在せしめる場合には、該次
亜塩素酸または次亜塩素酸塩を存在させない苛性ソーダ
溶液を用いる場合に生起するゲル状物質が実質的に見ら
れず、生成したアルミン酸ソーダ溶液の濾過処理も極め
て迅速に行うことが可能となる。
次亜塩素酸塩を存在せしめない場合に生じる、濾過特性
を悪化するゲル状物質が何であるか詳らかではないが、
シリカのゲル状物質、カルシウムのゲル状物質や有機物
等と推測される。特にこれらのゲル状物は原料として使
用する水酸化アルミニウム中のCaO含有量が0.00
5重量%以上、普通には0.005重量%〜0.05重
量%、有機物の全炭素量が0.02重量%以上、普通に
は0.02重量〜0.10重量の場合に多く生成する。
また、理由は詳らかではないが、これらゲル状物に対す
る次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の効果は、予め苛性ソ
ーダ溶液中に存在せしめておく必要があり、得られたア
ルミン酸ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩を
添加しても、濾過性の改良効果は少ない。
め苛性ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少
なくとも1種を添加した後、水酸化アルミニウムと接
触、反応せしめるという極めて簡単な方法で、濾過性に
優れたアルミン酸ソーダ溶液を得ることに成功したもの
であり、加えて、得られるアルミン酸ソーダ溶液は着色
物も除去され、色度にも優れるというもので、その産業
上の利用価値は頗る大である。
する。尚、本発明において色度(a値──赤色度合い、
b値──黄色度合い)は日本電色工業株式会社のND−
1001DP型デジタル色差計を用い30mmφの透過
光にて測定した。
塩素酸ソーダを表1に示す割合で添加し、攪拌下に70
℃まで昇温した。次いでこの溶液に水酸化アルミニウム
(商品名 C−31 住友化学工業株式会社製、Al
(OH)3 純度99.8重量%、Fe2 O3 0.02重
量%、CaO含有量0.03重量%、有機物の全炭素量
0.06重量%)250gを加え、90℃まで昇温し、
2時間攪拌し、水酸化アルミニウムを完全に溶解し、ア
ルミン酸ソーダ(モル比Na2 O/Al2 O3 =1.
7)を合成した。得られたアルミン酸ソーダ溶液に蒸留
水を加えNa2 O濃度を18重量%に希釈し、常温で2
4時間保持後、40℃に昇温し、更に1時間保持後、リ
ーフテスター(VR−23型、宮本株式会社製・MIY
AMOTO CORPORATION)を用い−300
mmHgで濾過(#6濾紙を使用)し、この時の濾過速
度を測定した。また得られたアルミン酸ソーダ溶液の色
度も測定した。これらの結果を合わせ表1に示す。
(但し、次亜塩素酸ソーダは未添加)並びに水酸化アル
ミニウムを用い、これを混合後、90℃まで昇温し、2
時間攪拌し、水酸化アルミニウムを完全に溶解し、アル
ミン酸ソーダ(モル比Na2 O/Al2 O3 =1.7)
を合成した。得られたアルミン酸ソーダ溶液に表2に示
す割合の次亜塩素酸ソーダを添加し30分攪拌した後、
実施例1と同様の方法で濾過性並びに色度を測定した。
これらの結果を合わせ表2に示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 苛性ソーダ溶液と水酸化アルミニウムと
を接触せしめアルミン酸ソーダ溶液を製造するにおい
て、予め苛性ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸
塩の少なくとも1種を添加した後、水酸化アルミニウム
と接触せしめることを特徴とするアルミン酸ソーダ溶液
の製造方法。 - 【請求項2】 苛性ソーダ溶液に添加する次亜塩素酸ま
たは次亜塩素酸塩の量が、該苛性ソーダ溶液と接触せし
める水酸化アルミニウム(乾体基準)に対し0.01重
量%〜1.0重量%であることを特徴とする請求項1記
載のアルミン酸ソーダ溶液の製造方法。 - 【請求項3】 次亜塩素酸塩が次亜塩素酸ソーダである
ことを特徴とする請求項1記載のアルミン酸ソーダ溶液
の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32448694A JP3555206B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | アルミン酸ソーダ溶液の製造方法 |
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JP32448694A JP3555206B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | アルミン酸ソーダ溶液の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08175816A true JPH08175816A (ja) | 1996-07-09 |
JP3555206B2 JP3555206B2 (ja) | 2004-08-18 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008019158A (ja) * | 2006-06-14 | 2008-01-31 | Hiroko Ishikuri | 高純度水酸化アルミニウムの製造方法及びその方法により得られる高純度水酸化アルミニウム |
CN113880123A (zh) * | 2021-09-18 | 2022-01-04 | 常州清流环保科技有限公司 | 一种高效复合净水剂及其制备方法与应用 |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP32448694A patent/JP3555206B2/ja not_active Expired - Fee Related
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