JP3555206B2 - アルミン酸ソーダ溶液の製造方法 - Google Patents

アルミン酸ソーダ溶液の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はアルミン酸ソーダ溶液の製造方法に係わる。更に詳細には苛性ソーダ溶液と水酸化アルミニウムとの接触、反応により得られたアルミン酸ソーダ溶液中より沈殿物質を分離、除去しやすい、即ち濾過性に優れたアルミン酸ソーダ溶液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミン酸ソーダ溶液は主として水の浄化剤、硬水の軟化剤、或いは製紙業や窯業に於ける原料、更には樹脂充填剤として遍く使用されており、通常、水酸化アルミニウムと苛性ソーダ溶液を加熱して製造している。
【0003】
該反応に於いては水酸化アルミニウム1モル当たり苛性ソーダ溶液1〜3モル、普通には1.2〜2.5モル接触せしめ、60℃〜沸点以下の温度で加熱、反応し反応後得られたアルミン酸ソーダ溶液中より、沈殿物質を濾過分離し、アルミン酸ソーダ溶液を得ている。
しかしながら、該アルミン酸ソーダ溶液からの沈殿物質の濾過分離は、使用する原料水酸化アルミニウムにより一義的ではないが、極めて濾過性が悪い場合があり、著しく作業性が低下するとの欠点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる事情下に鑑み、本発明者等は濾過性に優れたアルミン酸ソーダ溶液の製造方法を見いだすことを目的とし鋭意検討した結果、原料である水酸化アルミニウムと接触、反応せしめる前の苛性ソーダ溶液に予め特定物質を添加、存在せしめる場合には、濾過性に優れ、かつ色度にも優れたアルミン酸ソーダ溶液が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は苛性ソーダ溶液と水酸化アルミニウムとを接触せしめアルミン酸ソーダ溶液を製造するにおいて、予め苛性ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少なくとも1種を添加した後、水酸化アルミニウムと接触せしめることを特徴とするアルミン酸ソーダ溶液の製造方法を提供するにある。
【0006】
以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明の対象は、苛性ソーダ溶液と水酸化アルミニウムとを接触せしめ、該反応後のアルミン酸ソーダ溶液より、沈殿物を濾過、除去するアルミン酸ソーダ溶液の製造方法である。
就中、反応後のアルミン酸ソーダ溶液中にゲル状の析出物質が生成するアルミン酸ソーダ溶液の製造に対し極めて有効である。
【0007】
本発明のアルミン酸ソーダ溶液の製造に使用される水酸化アルミニウムは、水酸化アルミニウムであればよく、特に制限されないが、通常市販のバイヤー法により得られた水酸化アルミニウムが適用される。
これら水酸化アルミニウムは得られるアルミン酸ソーダの用途にもよるが、浄水用の凝集助剤、樹脂中への白色充填剤等のように、製品としてのアルミン酸ソーダ中に不純物の混入や、着色を嫌う場合には高純度の水酸化アルミニウム、例えばAl(OH)純度99.8重量%以上、Fe0.02重量%以下の市販水酸化アルミニウムが適用される。
苛性ソーダ溶液も特に制限されるものではないが、通常のNaOH濃度が40〜50重量%のJIS品を用いればよい。得られる製品用途によっては廃苛性ソーダ溶液を用いてもよい。
【0008】
本発明に於いては、苛性ソーダ溶液は水酸化アルミニウムとの接触、反応に際し、予め苛性ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少なくとも1種を添加、存在せしめることを必須とする。
苛性ソーダ溶液中に添加、存在せしめる次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の量は苛性ソーダ溶液と接触せしめる水酸化アルミニウム(乾体基準)に対し、約0.01重量%〜約1.0重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%であればよい。 溶液中に存在せしめる次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の量が約0.01重量%未満の場合には、濾過性の改善効果が少なく、他方約1.0重量%を越え、多量に添加する場合には、水酸化アルミニウムとの接触、反応時に発泡が生じ、作業が危険となるので好ましくない。
【0009】
本発明に適用する次亜塩素酸塩としては次亜塩素酸ソーダ、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム等が挙げられるが、濾過性の改良効果、添加剤による製品汚染が少ない点より次亜塩素酸ソーダが最も推奨される。
苛性ソーダ溶液中への次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の添加方法は特に制限されるものではないが、溶液中に均一に分散していることが好ましいので、攪拌することが推奨される。
【0010】
次亜塩素酸または次亜塩素酸塩を添加、存在せしめた苛性ソーダ溶液は次いで通常のアルミン酸ソーダ溶液の製造と同様に、水酸化アルミニウムと接触、反応せしめる。反応条件は通常の公知方法と特に異なるものではなく、製造したアルミン酸ソーダ溶液中のアルミナ濃度Alg/l、苛性ソーダ濃度NaOg/lとし、アルミナと苛性ソーダの割合をNaO/Al(モル比)として表した場合、水酸化アルミニウム1モルに対し1.0〜3.0モル、普通には1.2〜2.5モルの苛性ソーダ溶液を、大気圧下、約60℃〜沸点(約120℃)以下、通常約80℃〜約100℃で、約30分〜約2時間、加熱、攪拌すればよい。
【0011】
攪拌終了後の溶液は次いで加圧濾過機等を用いた通常の濾過処理により該溶液中より沈殿物質を濾過し、製品としてのアルミン酸ソーダ溶液を収得する。
上記本発明方法により、予め苛性ソーダ溶液中に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩を存在せしめる場合には、該次亜塩素酸または次亜塩素酸塩を存在させない苛性ソーダ溶液を用いる場合に生起するゲル状物質が実質的に見られず、生成したアルミン酸ソーダ溶液の濾過処理も極めて迅速に行うことが可能となる。
【0012】
予め苛性ソーダ溶液中に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩を存在せしめない場合に生じる、濾過特性を悪化するゲル状物質が何であるか詳らかではないが、シリカのゲル状物質、カルシウムのゲル状物質や有機物等と推測される。
特にこれらのゲル状物は原料として使用する水酸化アルミニウム中のCaO含有量が0.005重量%以上、普通には0.005重量%〜0.05重量%、有機物の全炭素量が0.02重量%以上、普通には0.02重量〜0.10重量の場合に多く生成する。
また、理由は詳らかではないが、これらゲル状物に対する次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の効果は、予め苛性ソーダ溶液中に存在せしめておく必要があり、得られたアルミン酸ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩を添加しても、濾過性の改良効果は少ない。
【0013】
【発明の効果】
以上、詳述した本発明方法によれば、予め苛性ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少なくとも1種を添加した後、水酸化アルミニウムと接触、反応せしめるという極めて簡単な方法で、濾過性に優れたアルミン酸ソーダ溶液を得ることに成功したものであり、加えて、得られるアルミン酸ソーダ溶液は着色物も除去され、色度にも優れるというもので、その産業上の利用価値は頗る大である。
【0014】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
尚、本発明において色度(a値──赤色度合い、b値──黄色度合い)は日本電色工業株式会社のND−1001DP型デジタル色差計を用い30mmφの透過光にて測定した。
【0015】
実施例1
苛性ソーダ溶液(濃度48重量%)453.7gと次亜塩素酸ソーダを表1に示す割合で添加し、攪拌下に70℃まで昇温した。次いでこの溶液に水酸化アルミニウム(商品名 C−31 住友化学工業株式会社製、Al(OH)純度99.8重量%、Fe0.02重量%、CaO含有量0.03重量%、有機物の全炭素量0.06重量%)250gを加え、90℃まで昇温し、2時間攪拌し、水酸化アルミニウムを完全に溶解し、アルミン酸ソーダ(モル比NaO/Al=1.7)を合成した。
得られたアルミン酸ソーダ溶液に蒸留水を加えNaO濃度を18重量%に希釈し、常温で24時間保持後、40℃に昇温し、更に1時間保持後、リーフテスター(VR−23型、宮本株式会社製・MIYAMOTO CORPORATION)を用い−300mmHgで濾過(#6濾紙を使用)し、この時の濾過速度を測定した。また得られたアルミン酸ソーダ溶液の色度も測定した。これらの結果を合わせ表1に示す。
【0016】
【表1】
Figure 0003555206
NaClO 添加量は乾燥水酸化アルミニウム重量に対してである。
【0017】
比較例1
実施例1と同様の70℃まで昇温した苛性ソーダ溶液(但し、次亜塩素酸ソーダは未添加)並びに水酸化アルミニウムを用い、これを混合後、90℃まで昇温し、2時間攪拌し、水酸化アルミニウムを完全に溶解し、アルミン酸ソーダ(モル比NaO/Al=1.7)を合成した。得られたアルミン酸ソーダ溶液に表2に示す割合の次亜塩素酸ソーダを添加し30分攪拌した後、実施例1と同様の方法で濾過性並びに色度を測定した。これらの結果を合わせ表2に示す。
【0018】
【表2】
Figure 0003555206

Claims (3)

  1. 苛性ソーダ溶液と水酸化アルミニウムとを接触せしめアルミン酸ソーダ溶液を製造するにおいて、予め苛性ソーダ溶液に次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の少なくとも1種を添加した後、水酸化アルミニウムと接触せしめることを特徴とするアルミン酸ソーダ溶液の製造方法。
  2. 苛性ソーダ溶液に添加する次亜塩素酸または次亜塩素酸塩の量が、該苛性ソーダ溶液と接触せしめる水酸化アルミニウム(乾体基準)に対し0.01重量%〜1.0重量%であることを特徴とする請求項1記載のアルミン酸ソーダ溶液の製造方法。
  3. 次亜塩素酸塩が次亜塩素酸ソーダであることを特徴とする請求項1記載のアルミン酸ソーダ溶液の製造方法
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