JP2008004831A - 不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法 - Google Patents

不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低電圧で駆動でき、書換えによるダメージを抑制できると共に、セル数が多い場合であっても消去後の閾値電圧のバラツキを抑制することができる不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法を提供する。
【解決手段】浮遊ゲート電極15が、ドレイン12近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造を有してなり、書込み過程において、ソース13を基板電位と同電位とし、ドレイン12に正の電圧を印加した状態で、制御ゲート電極17に正の電圧を印加し、消去過程において、ソース13を浮遊電位とし、制御ゲート電極17を基板電位または負の電圧を印加した状態で、ドレインに書込み過程より高い正の電圧を印加し、読出し過程において、ドレイン12を基板電位とし、ソース13に正の電圧を印加した状態で、制御ゲート電極17に正の電圧を印加する、不揮発性メモリトランジスタ100およびその駆動方法とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、書換え可能な不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法に関する。
制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタが、例えば、特許第2848223号明細書(特許文献1)に開示されている。
図8は、特許文献1に開示された不揮発性メモリトランジスタ90の模式的な断面構造と、データ消去時における電圧印加状態を示す図である。
図8に示す不揮発性メモリトランジスタ90は、P型半導体基板1の表面にn+拡散層からなるドレイン2及びソース3と、ドレイン−ソース間の半導体表面を覆う70ないし200Åの酸化膜で構成された第1のゲート絶縁膜(トンネル膜)4と、その上の浮遊ゲート5、酸化膜−窒化膜−酸化膜の三層構造からなる絶縁膜6、制御ゲート7からなる二重ゲートを有し、ソース及びドレインは基板1よりも不純物濃度が高いP型領域8でくるまれている。
ソース3とドレイン2は同一構造、すなわち、対称構造である。
不揮発性メモリトランジスタ90のデータの書込みは、周知の方法であるチャンネルホットエレクトロン注入で行う。すなわちドレイン2に例えば3〜7V、制御ゲート7に6〜11Vを印加し、ソース3及び基板1を接地して、ドレイン領域近傍でのインパクトイオニゼーションにより生じた電子を浮遊ゲート5に注入することにより行う。
不揮発性メモリトランジスタ90のデータの消去は、図8に示すように,ドレイン3は開放状態とし、基板1を接地し、制御ゲート7に正の電圧、例えば2Vを印加しておき、ソース3にソース−基板間のアバランシェブレークダウン電圧以上の電圧、例えば9Vを印加して、ソース−基板間にアバランシェブレークダウンを生ぜしめ、これに伴うホットキャリアを浮遊ゲート5に注入することにより行う。制御ゲート7に印加する電圧Vgは、消去後のトランジスタの閾値電圧を所望の値に制御し、過消去を防止するという重要な役割をはたす。
特許第2848223号明細書
アバランシェブレークダウン電圧はソース・ドレインをくるむP型領域8の濃度を上げることにより、低電圧化できる。従って、図8に示す不揮発性メモリトランジスタ90は、低電圧での消去が可能となる。またドレインをくるむP型領域8は、書込みの効率も向上する役割を果たしている。すなわち、不揮発性メモリトランジスタ90においては、ソース・ドレインをくるむP型領域8の濃度設定により消去、書込み双方ともに低電圧動作が可能となる。さらに、上記した消去法では、トランジスタの初期の閾値電圧に依存せず(すなわち書込み状態か未書込み状態かによらず)、消去後の閾値電圧が所望の一定値に自己制限され、所望の値に制御することが可能である。
しかしながら、図8に示す不揮発性メモリトランジスタ90では、ソース3とP型領域8の不純物濃度分布がメモリ内にあるトランジスタのセルによってばらつくと、アバランシェ耐圧がばらつき、注入されるホットホール量もばらつく。このため、トランジスタのセル数が多くなると、消去後の閾値電圧は、やはりセルによってばらついてしまう。
また、図8の不揮発性メモリトランジスタ90では、ホットホールを浮遊ゲート5に注入する際に、トンネル膜4に電荷のトラップ(所謂、ウィークスポット)が発生し易い。この電荷のトラップが発生すると、SILC(Stress Induced Leak Current)と呼ばれる微小電流が増加し、電荷が抜け易くなることが一般に知られている。従って、トンネル膜4に電荷のトラップが発生した不揮発性メモリトランジスタ90では、書込み過程で浮遊ゲート5に蓄積された電荷が基板1に抜けやすくなり、いわゆる電荷保持特性が書換えしない場合に比較して劣化し、信頼性が低下してしまうといった問題もある。
そこで本発明は、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法であって、低電圧で駆動することができ、書換えによるダメージを抑制できると共に、該トランジスタのセル数が多い場合であっても消去後の閾値電圧のバラツキを抑制することができる不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の不揮発性メモリトランジスタは、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタであって、前記浮遊ゲート電極が、ドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造を有してなり、書込み過程において、ソースを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ドレインに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記ソースからドレインに向う電子のうち、高エネルギー状態にある電子を前記浮遊ゲート電極に注入して、データの書込み状態とし、消去過程において、前記ソースを浮遊電位とし、前記制御ゲート電極を基板電位と同電位または基板電位に対して負の電圧を印加した状態で、基板電位に対して前記ドレインに前記書込み過程より高い正の電圧を印加して、アバランシェブレークダウンによりドレイン近傍で発生する高エネルギー状態にあるホールを前記浮遊ゲート電極に注入し、書込み過程で注入された電子を中和して、データの消去状態とし、読出し過程において、前記ドレインを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ソースに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記浮遊ゲート電極における電子の有無に伴った閾値電圧の違いを利用して、ソースとドレイン間に流れる電流値を判別し、データが読み出されることを特徴としている。
上記不揮発性メモリトランジスタにおけるデータの書込みは、チャネル電流(ソースからドレインに向う電子)に含まれている高エネルギー状態にある電子(ホットエレクトロン)を浮遊ゲート電極に注入することによって行う。上記不揮発性メモリトランジスタにおいては、浮遊ゲート電極がドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造となっており、浮遊ゲート電極に注入される電子をドレイン近傍で十分に加速されたホットエレクトロンのみとすることができ、誤書込みを防止することができる。
また、データの消去は、ドレイン−基板間でアバランシェブレークダウンを起こし、この時に発生する高エネルギー状態にあるホール(ホットホール)を浮遊ゲート電極に注入することによって行う。上記不揮発性メモリトランジスタにおいては、浮遊ゲート電極がドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造となっており、例えば、ソース近傍において制御ゲート電極の機能を発揮させることが可能である。この場合には、浮遊ゲート電極に注入するホットホールの量が各トランジスタでばらついたとしても、トランジスタ全体の閾値電圧は、制御ゲート電極部分で構成されるトランジスタの閾値電圧より下がることはない。従って、上記不揮発性メモリトランジスタにおいては、消去過程ではホットホール注入を十分行い、トランジスタ全体の閾値電圧が制御ゲート電極部分で構成されるトランジスタの閾値電圧により決定されるように、書込み条件を設定することが可能である。これに伴って、上記不揮発性メモリトランジスタで構成されるメモリは、過消去防止のための制御等が不要となり、書込みや消去のための制御回路を小さくすることができる。また、上記不揮発性メモリトランジスタで構成されるメモリは、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極が2層に形成された従来の不揮発性メモリトランジスタで構成されるメモリで問題であった消去後の閾値電圧のバラツキに対しても制御不要となるため、さらに制御回路を削減することが可能である。
上記不揮発性メモリトランジスタにおけるデータの読出しは、書込み過程におけるソースとドレインの電圧関係を逆転させて行う。すなわち、書込み過程において基板に対して正の電圧を印加したドレインを基板と同電位とし、書込み過程において基板と同電位であったソースを基板に対して正の電圧を印加した状態とする。この電圧印加状態では、ソースを基板と同電位としドレインに正の電圧を印加する従来の読出し過程における電圧印加状態に較べて、トランジスタ全体の閾値電圧を少ない注入電荷量で高くすることができる。言い換えれば、浮遊ゲート電極に注入する電荷量は、従来に較べて少なくすることが可能となる。
ここで、半導体基板と浮遊ゲート電極の間に形成されるトンネル膜に対するダメージは、一般に、通過する電荷量に依存する。通過電荷量が多いほど、トンネル膜に対するダメージは大きく、従来の不揮発性メモリトランジスタで問題であった電荷保持特性の劣化が激しくなる。しかしながら、上記不揮発性メモリトランジスタにおいては、浮遊ゲート電極への注入電荷量を従来に較べて少なくできるので、トンネル膜に対するダメージも小さく、信頼性が高い不揮発性メモリトランジスタとすることができる。
また、読出し過程において、非選択セルの制御ゲート電極の電圧を0Vに設定すれば、浮遊ゲート電極には電圧が印加されず、リードディスターブと呼ばれるドレイン電圧による電荷抜けが発生しない。従って、これによっても、信頼性の高いメモリを構成することができる。
以上のようにして、上記不揮発性メモリトランジスタは、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタであって、低電圧で駆動することができ、書換えによるダメージを抑制できると共に、該トランジスタのセル数が多い場合であっても消去後の閾値電圧のバラツキを抑制することができる不揮発性メモリトランジスタとなっている。
上記不揮発性メモリトランジスタは、例えば請求項2に記載のように、前記制御ゲート電極と浮遊ゲート電極が、当該不揮発性メモリトランジスタのチャネル形成領域上において並んで配置された、所謂スプリットゲート構造の不揮発性メモリトランジスタであって、前記浮遊ゲート電極が、ドレイン近傍に偏って配置されてなる構成とすることができる。
これによって、浮遊ゲート電極がドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能で、ソース近傍において制御ゲート電極の機能を独立して発揮させることが可能となる。従って、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極のチャネル形成領域に対する配置関係を適宜設定することにより、上記した当該不揮発性メモリトランジスタによる効果を安定的に獲得することができる。
また、例えば請求項3に記載のように、前記浮遊ゲート電極が、互いに連結していない複数個の半導体粒子からなるように構成してもよい。
上記不揮発性メモリトランジスタにおいて、書込み過程で利用するチャネル電流に含まれているホットエレクトロンは、ドレイン近くで発生するホットエレクトロンほど高エネルギーとなり、浮遊ゲート電極に注入され易くなる。従って、浮遊ゲート電極が互いに連結していない複数個の半導体粒子からなる場合には、浮遊ゲート電極に注入されるホットエレクトロンはドレイン近くにある半導体粒子ほど多くなり、ドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能な浮遊ゲート電極として機能させることができる。また、複数個の半導体粒子からなる浮遊ゲート電極は、連結して一体となっていないため、上方に制御ゲート電極を配置して2層のゲート構造とした場合であっても、制御ゲート電極の機能を独立して発揮させることが可能である。従って、これによっても、上記した当該不揮発性メモリトランジスタによる効果を獲得することができる。
さらに、当該不揮発性メモリトランジスタにおいては、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極を2層に積層できるため、小型化が可能である。また、書換え過程においてトンネル膜にホットエレクトロンによる局所的な欠陥が発生しても、浮遊ゲート電極として機能する1個の半導体粒子のみに電荷抜けの影響があるだけである。このため、当該不揮発性メモリトランジスタは、連結する一体的な浮遊ゲート電極を持つ従来の不揮発性メモリトランジスタに較べて、書込み時の電荷抜けによる閾値電圧Vtの変動を抑制することができる。
尚、上記不揮発性メモリトランジスタにおいては、請求項4に記載のように、前記半導体粒子が、半導体基板上に形成されたトンネル膜を底面として、偏平形状に形成されてなることが好ましい。これにより、球形状に形成されてなる半導体粒子に較べて、チャネル形成領域からのホットエレクトロンの注入が容易になる。
また、上記不揮発性メモリトランジスタにおいては、請求項5に記載のように、前記半導体粒子の平均粒径が、30[nm]以上、40[nm]以下であり、前記半導体粒子間の平均最短間隔が、5[nm]以上、10[nm]以下であることが好ましい。
上記半導体粒子の平均粒径により、蓄積電荷量の保持が可能で、上記半導体粒子間の平均最短間隔により、150℃以上の高温時においても隣接する半導体粒子間で蓄積された電荷が移動することがなく、高温での信頼性を高めることが可能である。
請求項6に記載のように、上記不揮発性メモリトランジスタにおいては、前記ソースの第1導電型からなる拡散領域の周りに、第2導電型で当該不揮発性メモリトランジスタのチャネル形成領域より高濃度の拡散領域が配置されてなることが好ましい。これによれば、ドレイン−基板間でのアバランシェブレークダウンの起動が容易になり、消去過程において低電圧でホットホールを浮遊ゲート電極に注入することができ、低電圧駆動の不揮発性メモリトランジスタとすることができる。
また、例えば請求項7に記載のように、前記不揮発性メモリトランジスタを、埋め込み酸化膜を有するSOI構造半導体基板のSOI層に形成し、前記埋め込み酸化膜に達する絶縁分離トレンチに取り囲まれて周囲から絶縁分離されてなるように構成し、前記消去過程において、前記制御ゲート電極に印加される基板電位に対して負の電圧が、前記SOI層の別位置に形成された絶縁分離されてなるダイオードを介して印加されるように構成することができる。上記簡単な構成で制御ゲート電極への負の電圧の印加が可能であり、上記不揮発性メモリトランジスタで構成されるメモリを、簡単な制御回路で駆動することができる。
請求項8〜11に記載の発明は、上記不揮発性メモリトランジスタの駆動方法に関する発明である。
請求項8に記載の発明は、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなり、前記浮遊ゲート電極が、ドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタの駆動方法であって、書込み過程において、ソースを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ドレインに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記ソースからドレインに向う電子のうち、高エネルギー状態にある電子を前記浮遊ゲート電極に注入して、データの書込み状態とし、消去過程において、前記ソースを浮遊電位とし、前記制御ゲート電極を基板電位と同電位または基板電位に対して負の電圧を印加した状態で、基板電位に対して前記ドレインに前記書込み過程より高い正の電圧を印加して、アバランシェブレークダウンによりドレイン近傍で発生する高エネルギー状態にあるホールを前記浮遊ゲート電極に注入し、書込み過程で注入された電子を中和して、データの消去状態とし、読出し過程において、前記ドレインを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ソースに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記浮遊ゲート電極における電子の有無に伴った閾値電圧の違いを利用して、ソースとドレイン間に流れる電流値を判別し、データを読み出すことを特徴としている。
上記不揮発性メモリトランジスタの駆動方法によって得られる効果は、前述したとおりであり、その説明は省略する。
上記不揮発性メモリトランジスタの駆動方法においては、例えば請求項9に記載のように、前記書込み過程において、前記ドレインに印加する正の電圧が、9[V]以下であり、前記制御ゲート電極に印加する正の電圧が、12[V]以下であるように構成することができる。
上記不揮発性メモリトランジスタの駆動方法においては、例えば請求項10に記載のように、前記消去過程において、前記ドレインに印加する正の電圧が、12[V]以下であり、前記制御ゲート電極に印加する電圧が、0[V]以下の電圧であるように構成することができる。
また、上記不揮発性メモリトランジスタの駆動方法においては、例えば請求項11に記載のように、前記読出し過程において、前記ソースに印加する正の電圧が、1[V]以上、3[V]以下であり、前記制御ゲート電極に印加する正の電圧が、6[V]以下であるように構成することができる。
以上のようにして、上記不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法は、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタであって、12V以下の低い電圧で書換え可能な不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法とすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における不揮発性メモリトランジスタの一例で、不揮発性メモリトランジスタ100の模式的な断面図である。
図1に示す不揮発性メモリトランジスタ100は、制御ゲート電極17と浮遊ゲート電極15の2つのゲート電極を有してなる、書換え可能な不揮発性メモリトランジスタである。
図1の不揮発性メモリトランジスタ100では、N導電型(N)の半導体基板10の表層部にP導電型(P)のウエル11が形成され、このP導電型のウエル11内に、それぞれ不揮発性メモリトランジスタ100のドレイン(12)とソース(13)である、N導電型(N+)の拡散領域12,13が形成されている。従って、P導電型のウエル11の表層部におけるN導電型のソースとドレインの拡散領域12,13に挟まれた領域11cは、不揮発性メモリトランジスタ100のチャネル形成領域として機能する。また、ドレインとソースのN導電型(N+)拡散領域12,13の周りには、P導電型(P)で不揮発性メモリトランジスタ100のチャネル形成領域11cより高濃度の拡散領域18a,18bが配置されている。この拡散領域18a,18bにより、後述するドレイン12と基板11間でのアバランシェブレークダウンの起動が容易になり、消去過程において低電圧で高エネルギー状態にあるホール(ホットホール)を浮遊ゲート電極15に注入することができ、低電圧駆動の不揮発性メモリトランジスタとすることができる。尚、ソース13とドレイン12および拡散領域18a,18bは同一構造、すなわち、対称構造である。
図1の不揮発性メモリトランジスタ100は、図8に示した不揮発性メモリトランジスタ90と異なり、制御ゲート電極17と浮遊ゲート電極15が、チャネル形成領域11c上において並んで配置された、所謂スプリットゲート構造を用いた不揮発性メモリトランジスタである。浮遊ゲート電極15は、チャネル形成領域11c上の10[nm]程度の薄いトンネル膜14t上に形成され、ドレイン12の近傍に偏って配置されている。また、制御ゲート電極17は、ソース13の近傍に形成されたゲート酸化膜14s上から、浮遊ゲート電極15上に形成された酸化膜−窒化膜−酸化膜の三層構造からなる絶縁膜(所謂、ONO膜)16上に渡って、チャネル形成領域11cと浮遊ゲート電極15を覆うように形成されている。
浮遊ゲート電極15と制御ゲート電極17の上記非対称構造により、図1の不揮発性メモリトランジスタ100では、浮遊ゲート電極15がドレイン12の近傍に偏って電荷蓄積が可能で、ソース13近傍では、制御ゲート電極17がチャネル形成領域11cに対して、電流制御機能を独立して発揮させることが可能となる。従って、不揮発性メモリトランジスタ100では、制御ゲート電極17と浮遊ゲート電極15のチャネル形成領域11cに対する配置関係を適宜設定することにより、後述する閾値電圧バラツキ抑制効果を安定的に発揮させることができる。
図2は、図1の不揮発性メモリトランジスタ100の駆動方法と動作原理を示す図で、(a)〜(c)は、それぞれ、書込み過程、消去過程、読出し過程に対応している。
図2(a)に示すように、不揮発性メモリトランジスタ100の書込み過程においては、ソース13を基板電位と同電位とし、基板電位に対してドレイン12に正の電圧を印加した状態で、制御ゲート電極17に正の電圧を印加する。ドレイン12に印加する正の電圧は、9[V]以下であることが好ましく、制御ゲート電極17に印加する正の電圧は、12[V]以下であることが好ましい。図2(a)中には、書込み過程において不揮発性メモリトランジスタ100の上記各部に印加する代表的な電圧値を、括弧内に示した。不揮発性メモリトランジスタ100の書込み過程においては、図中に太い矢印で示したソース13からドレイン12に向う電子eのうち、図中に細い矢印で示した高エネルギー状態にある電子(ホットエレクトロン)eを浮遊ゲート電極15に注入して、データの書込み状態とする。
図2(a)に示す不揮発性メモリトランジス100におけるデータの書込みは、チャネル電流(ソース13からドレイン12に向う電子e)に含まれているホットエレクトロンeを浮遊ゲート電極15に注入することによって行う。不揮発性メモリトランジスタ100においては、前述したように浮遊ゲート電極15がドレイン12近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造となっており、浮遊ゲート電極15に注入される電子eをドレイン12近傍で十分に加速されたホットエレクトロンのみとすることができる。これによって、誤書込みを防止することができる。
図2(b)に示すように、不揮発性メモリトランジスタ100の消去過程においては、ソース13を浮遊電位とし、制御ゲート電極17を基板電位と同電位または基板電位に対して負の電圧を印加した状態で、基板電位に対してドレイン12に書込み過程より高い正の電圧を印加する。ドレイン12に印加する正の電圧は、12[V]以下であることが好ましく、制御ゲート電極17に印加する電圧は、0[V]以下の負の電圧であることが好ましい。図2(b)中には、消去過程において不揮発性メモリトランジスタ100の上記各部に印加する代表的な電圧値を、括弧内に示した。不揮発性メモリトランジスタ100の消去過程においては、アバランシェブレークダウンによりドレイン12近傍で発生する図中に細い矢印で示した高エネルギー状態にあるホール(ホットホール)hを浮遊ゲート電極15に注入し、書込み過程で注入された電子eを中和して、データの消去状態とする。尚、消去過程において、基板電位に対して制御ゲート電極17に負の電圧を印加した場合には、制御ゲート電極17を基板電位と同電位にする場合に較べて、ホットホールhの浮遊ゲート電極15への注入効率を向上することができ、より短時間での消去が可能となる。
ここで、不揮発性メモリトランジスタ100の消去過程において、基板電位に対して制御ゲート電極17に負の電圧を印加する方法の一例を、図3に示す。図3は、図1の不揮発性メモリトランジスタ100が形成された半導体装置(メモリ)101の部分的な断面図である。
図3に示す半導体装置101では、図1に示す不揮発性メモリトランジスタ100が、埋め込み酸化膜9bを有するSOI構造半導体基板9のSOI層9aに形成され、埋め込み酸化膜9bに達する絶縁分離トレンチ9tに取り囲まれて周囲から絶縁分離されている。尚、図1の不揮発性メモリトランジスタ100におけるN導電型(N)の半導体基板10は、図3の半導体装置101におけるSOI層9aに対応している。
図3の半導体装置101において、図1の不揮発性メモリトランジスタ100の消去過程において制御ゲート電極17に印加される基板電位に対して負の電圧は、SOI層9aの別位置に形成された絶縁分離されてなるダイオードD1,D2を介して印加されるように構成されている。図3中には、半導体装置101の不揮発性メモリトランジスタ100の消去過程において各部に印加する代表的な電圧値を、括弧内に示した。図の例では、消去過程において不揮発性メモリトランジスタ100の制御ゲート電極17が接地(GND)されるが、基板電位Vbが1.2[V]に設定されるため、基板電位に対して制御ゲート電極17には実質的に負の電圧が印加される。
以上のように、簡単な構成で制御ゲート電極17への負の電圧の印加が可能であり、負電圧発生回路は必要ない。このため、不揮発性メモリトランジスタ100で構成されるメモリを簡単な制御回路で駆動することができ、回路面積も大きくならない。
再び、図2に戻る。
図2(b)に示すデータの消去は、ドレイン12と基板11間でアバランシェブレークダウンを起こし、この時に発生するホットホールhを浮遊ゲート電極15に注入することによって行う。不揮発性メモリトランジスタ100においては、浮遊ゲート電極15がドレイン12近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造となっており、ソース13近傍においては、浮遊ゲート電極15と独立して、制御ゲート電極17の機能を発揮させることが可能である。従って、浮遊ゲート電極15に注入するホットホールhの量が各トランジスタでばらついたとしても、トランジスタ全体の閾値電圧は、ソース13近傍の制御ゲート電極17部分で構成されるトランジスタの閾値電圧より下がることはない。従って、不揮発性メモリトランジスタ100においては、消去過程ではホットホールh注入を十分行い、トランジスタ全体の閾値電圧がソース13近傍の制御ゲート電極17部分で構成されるトランジスタの閾値電圧により決定されるように、書込み条件を設定することが可能である。これに伴って、多数の不揮発性メモリトランジスタ100で構成されるメモリは、過消去防止のための制御等が不要となり、書込みや消去のための制御回路を小さくすることができる。また、上記不揮発性メモリトランジスタ100で構成されるメモリは、図8に示した浮遊ゲート電極5と制御ゲート電極7が2層に形成された従来の不揮発性メモリトランジスタ90で構成されるメモリで問題であった消去後の閾値電圧のバラツキに対しても制御不要となるため、さらに制御回路を削減することが可能である。
図2(c)に示すように、不揮発性メモリトランジスタ100の読出し過程においては、ドレイン12を基板電位と同電位とし、基板電位に対してソース13に正の電圧を印加した状態で、制御ゲート電極17に正の電圧を印加する。尚、当該読出し過程においてはソース13とドレイン12の電位関係が書込み過程と逆になるため、図中に太い矢印で示したように、チャネルを流れる電子eは、ドレイン12からソース13に向って進む(電流は、ソース13からドレイン12に向って流れる)。ソース13に印加する正の電圧は、1[V]以上、3[V]以下であることが好ましく、制御ゲート電極17に印加する正の電圧は、6[V]以下であることが好ましい。図2(c)中には、読出し過程において不揮発性メモリトランジスタ100の上記各部に印加する代表的な電圧値を、括弧内に示した。不揮発性メモリトランジスタ100の読出し過程においては、浮遊ゲート電極15における電子eの有無に伴った閾値電圧の違いを利用して、ソース13とドレイン12間に流れる電流値を判別し、データ(浮遊ゲート電極15における電子eの有無)が読み出される。
図2(c)に示す不揮発性メモリトランジスタ100におけるデータの読出しは、書込み過程におけるソース13とドレイン12の電圧関係を逆転させて行う。すなわち、書込み過程において基板11に対して正の電圧を印加したドレイン12を基板11と同電位とし、書込み過程において基板11と同電位であったソース13を基板に対して正の電圧を印加した状態とする。この電圧印加状態では、ソース13を基板11と同電位としドレイン12に正の電圧を印加する従来の読出し過程における電圧印加状態に較べて、トランジスタ全体の閾値電圧を少ない注入電荷量で高くすることができる。言い換えれば、浮遊ゲート電極15に注入する電荷量は、従来に較べて少なくすることが可能となる。
ここで、図1に示す半導体基板11と浮遊ゲート電極15の間に形成されるトンネル膜14tに対するダメージは、一般に、通過する電荷量に依存する。通過電荷量が多いほど、トンネル膜14tに対するダメージは大きく、図8に示した従来の不揮発性メモリトランジスタ90で問題であった電荷保持特性の劣化が激しくなる。しかしながら、図1の不揮発性メモリトランジスタ100においては、浮遊ゲート電極15への注入電荷量を従来に較べて少なくできるので、トンネル膜14tに対するダメージも小さく、信頼性が高い不揮発性メモリトランジスタとすることができる。
また、読出し過程において、メモリ中の非選択セルにおける制御ゲート電極17の電圧を0Vに設定すれば、浮遊ゲート電極15には電圧が印加されず、リードディスターブと呼ばれるドレイン電圧による電荷抜けが発生しない。従って、これによっても、信頼性の高いメモリを構成することができる。
以上のように、図2(a)〜(c)に示す不揮発性メモリトランジスタ100の駆動方法は、12V以下の低い電圧で書換え可能な不揮発性メモリトランジスタ100の駆動方法となっている。
図4は、不揮発性メモリトランジスタ100の動作状態をシミュレートした結果の一例で、書込み直後の図2(a)に示す状態と各消去時間後の図2(b)に示す状態について、図2(c)の読出し過程における制御ゲート電圧とドレイン電流の関係(Vcg−Id)を示す図である。
図4に示すように、不揮発性メモリトランジスタ100においては、書込み直後のVcg−Id特性と消去時間1[msec]で消去した時のVcg−Id特性に明確な差(消去後では閾値電圧が低下)が見られ、ホットホールによるデータ消去が可能であることが確認できる。尚、消去時間を長くするほど書込み直後との差が大きくなるが、書込み状態と消去状態の判別は、消去時間1[msec]でも十分に可能である。
以上のようにして、図1と図2に示す不揮発性メモリトランジスタ100およびその駆動方法は、制御ゲート電極17と浮遊ゲート電極15の2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法であって、低電圧で駆動することができ、書換えによるダメージを抑制できると共に、該トランジスタのセル数が多い場合であっても消去後の閾値電圧のバラツキを抑制することができる不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法となっている。
(第2の実施形態)
第1実施形態に示した不揮発性メモリトランジスタは、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極がチャネル形成領域上において並んで配置された、所謂スプリットゲート構造を用いた不揮発性メモリトランジスタであった。本実施形態の不揮発性メモリトランジスタは、互いに連結していない複数個の半導体粒子からなる浮遊ゲート電極を用いた不揮発性メモリトランジスタに関する。
図5は、本実施形態における不揮発性メモリトランジスタの一例で、不揮発性メモリトランジスタ110の模式的な断面図である。また、図6は、図5の不揮発性メモリトランジスタ110の駆動方法と動作原理を示す図で、(a)〜(c)は、それぞれ、書込み過程、消去過程、読出し過程に対応している。尚、図5に示す不揮発性メモリトランジスタ110において、図1に示す不揮発性メモリトランジスタ100と同様の部分については、同じ符号を付した。
図5に示す不揮発性メモリトランジスタ110も、図1に示す不揮発性メモリトランジスタ100と同様に、制御ゲート電極17rと浮遊ゲート電極15rの2つのゲート電極を有してなる、書換え可能な不揮発性メモリトランジスタである。
図5に示す不揮発性メモリトランジスタ110は、図1に示す不揮発性メモリトランジスタ100と基本的に同じ基板構造を有している。すなわち、P導電型(P)のウエル11内に、それぞれ不揮発性メモリトランジスタ110のドレイン(12)とソース(13)である、N導電型(N+)の拡散領域12,13が形成されている。P導電型のウエル11の表層部におけるN導電型のソースとドレインの拡散領域12,13に挟まれた領域11cは、不揮発性メモリトランジスタ110のチャネル形成領域として機能する。尚、不揮発性メモリトランジスタ100における半導体基板10およびP導電型(P)で高濃度の拡散領域18a,18bは、図5の不揮発性メモリトランジスタ110において図示を省略している。
一方、図5の不揮発性メモリトランジスタ110は、図1に示した不揮発性メモリトランジスタ100と異なり、浮遊ゲート電極15rが、互いに連結していない複数個のシリコン(Si)半導体粒子からなっている。複数個の半導体粒子からなる浮遊ゲート電極15rは、チャネル形成領域11c上の薄いトンネル膜14r上で、ソース13とドレイン12間で一方に偏ることなく形成されている。粒子状の浮遊ゲート電極15rの形成には、例えば、超高真空中にシラン、ジクロルシラン等のシリコン系化合物ガスを導入し被着させる方法、あるいはLPCVD法により非晶質Siを成膜後、500〜600℃の温度で熱処理し結晶化とともに粒子を離散化させる方法等がある。また、不揮発性メモリトランジスタ110においては、制御ゲート電極17rは、浮遊ゲート電極15r上に形成された絶縁膜16r上に、複数個の半導体粒子からなる浮遊ゲート電極15rを覆うように形成されている。
図6(a)〜(c)に示した不揮発性メモリトランジスタ110の駆動方法は、図2(a)〜(c)に示した不揮発性メモリトランジスタ100の駆動方法と、基本的に同じ駆動方法となっている。
すなわち、図6(a)に示すように、不揮発性メモリトランジスタ110の書込み過程においては、ソース13を基板電位と同電位とし、基板電位に対してドレイン12に正の電圧を印加した状態で、制御ゲート電極17rに正の電圧を印加する。図6(a)中には、書込み過程において不揮発性メモリトランジスタ110の上記各部に印加する代表的な電圧値を、括弧内に示した。不揮発性メモリトランジスタ110の書込み過程においては、図中に太い矢印で示したソース13からドレイン12に向う電子eのうち、図中に細い矢印で示した高エネルギー状態にある電子(ホットエレクトロン)eを浮遊ゲート電極15rに注入して、データの書込み状態とする。
一般的に、書込み過程で利用するチャネル電流に含まれているホットエレクトロンeは、ドレイン近くで発生するホットエレクトロンほど高エネルギーとなり、浮遊ゲート電極に注入され易くなる。図5の不揮発性メモリトランジスタ110では、浮遊ゲート電極15rが互いに連結していない複数個の半導体粒子からなり、電気的に絶縁され離散した状態であるため、浮遊ゲート電極15rに注入されるホットエレクトロンは、ドレイン12近くにある半導体粒子ほど多くなる。これによって、不揮発性メモリトランジスタ110における複数個の半導体粒子からなる浮遊ゲート電極15rを、ドレイン12近傍に偏って電荷蓄積が可能な浮遊ゲート電極として機能させることができる。
図6(b)に示すように、不揮発性メモリトランジスタ110の消去過程においては、ソース13を浮遊電位とし、制御ゲート電極17rを基板電位と同電位または基板電位に対して負の電圧を印加した状態で、基板電位に対してドレイン12に書込み過程より高い正の電圧を印加する。図6(b)中には、消去過程において不揮発性メモリトランジスタ110の上記各部に印加する代表的な電圧値を、括弧内に示した。不揮発性メモリトランジスタ110の消去過程においては、アバランシェブレークダウンによりドレイン12近傍で発生する図中に細い矢印で示した高エネルギー状態にあるホール(ホットホール)hを浮遊ゲート電極15rに注入し、書込み過程で注入された電子eを中和して、データの消去状態とする。
図6(c)に示すように、不揮発性メモリトランジスタ110の読出し過程においては、ドレイン12を基板電位と同電位とし、基板電位に対してソース13に正の電圧を印加した状態で、制御ゲート電極17rに正の電圧を印加する。図6(c)中には、読出し過程において不揮発性メモリトランジスタ110の上記各部に印加する代表的な電圧値を、括弧内に示した。不揮発性メモリトランジスタ110の読出し過程においては、浮遊ゲート電極15rにおける電子eの有無に伴った閾値電圧の違いを利用して、ソース13とドレイン12間に流れる電流値を判別し、データ(浮遊ゲート電極15rにおける電子eの有無)が読み出される。
不揮発性メモリトランジスタ110では、複数個の半導体粒子からなる浮遊ゲート電極15rが、図8に示した不揮発性メモリトランジスタ90の浮遊ゲート電極5のように連結して一体となっていないため、上方に制御ゲート電極17rを配置して2層のゲート構造とした場合であっても、制御ゲート電極17rの機能を独立して発揮させることが可能である。従って、図5の不揮発性メモリトランジスタ110においても、図2(c)で説明したデータの読出し過程における図1の不揮発性メモリトランジスタ100と同様の効果を獲得することができる。
以上に示したように、図5の不揮発性メモリトランジスタ110では、複数個の半導体粒子からなる浮遊ゲート電極15rにより、浮遊ゲート電極15rがドレイン12の近傍に偏って電荷蓄積が可能で、制御ゲート電極17rがチャネル形成領域11cに対して、電流制御機能を独立して発揮させることが可能となる。
さらに、図5の不揮発性メモリトランジスタ110においては、浮遊ゲート電極15rと制御ゲート電極17rを2層に積層しているため、小型化が可能である。また、書換え過程においてトンネル膜14rにホットエレクトロンによる局所的な欠陥が発生しても、浮遊ゲート電極15rとして機能する1個の半導体粒子のみに電荷抜けの影響があるだけである。このため、図5の不揮発性メモリトランジスタ110は、図8に示した連結する一体的な浮遊ゲート電極5を持つ従来の不揮発性メモリトランジス90に較べて、書込み時の電荷抜けによる閾値電圧Vtの変動を抑制することができる。
図7は、図5の不揮発性メモリトランジスタ110における浮遊ゲート電極15rの周りを拡大して示した図で、特に好ましい浮遊ゲート電極15rの構造を示す図である。
図7に示すように、不揮発性メモリトランジスタ110においては、浮遊ゲート電極15rとして機能する半導体粒子が、半導体基板11上に形成されたトンネル膜14rを底面として、偏平形状に形成されてなることが好ましい。これにより、球形状に形成されてなる半導体粒子に較べて、チャネル形成領域11cからのホットエレクトロンの注入が容易になる。
また、図7に示すように、不揮発性メモリトランジスタ110においては、半導体粒子の平均粒径が、30[nm]以上、40[nm]以下であることが好ましく、半導体粒子間の平均最短間隔が、5[nm]以上、10[nm]以下であることが好ましい。上記半導体粒子の平均粒径により、蓄積電荷量の保持が可能で、上記半導体粒子間の平均最短間隔により、150℃以上の高温時においても隣接する半導体粒子間で蓄積された電荷が移動することがなく、高温での信頼性を高めることが可能である。
以上のようにして、図5と図6に示す不揮発性メモリトランジスタ110およびその駆動方法も、制御ゲート電極17rと浮遊ゲート電極15rの2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法であって、低電圧で駆動することができ、書換えによるダメージを抑制できると共に、該トランジスタのセル数が多い場合であっても消去後の閾値電圧のバラツキを抑制することができる不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法となっている。
なお、図5に示す構造においても図1に示す構造と同様に図3に示す構成を実現可能であり、同様の効果を期待することができる。
第1実施形態における不揮発性メモリトランジスタの一例で、不揮発性メモリトランジスタ100の模式的な断面図である。 不揮発性メモリトランジスタ100の駆動方法と動作原理を示す図で、(a)〜(c)は、それぞれ、書込み過程、消去過程、読出し過程に対応している。 不揮発性メモリトランジスタ100の消去過程において、基板電位に対して制御ゲート電極17に負の電圧を印加する方法の一例を示す図である。 不揮発性メモリトランジスタ100の動作状態をシミュレートした結果の一例で、書込み直後の状態と各消去時間後の状態について、読出し過程における制御ゲート電圧Vcgとドレイン電流Idの関係を示す図である。 第2実施形態における不揮発性メモリトランジスタの一例で、不揮発性メモリトランジスタ110の模式的な断面図である。 不揮発性メモリトランジスタ110の駆動方法と動作原理を示す図で、(a)〜(c)は、それぞれ、書込み過程、消去過程、読出し過程に対応している。 不揮発性メモリトランジスタ110における浮遊ゲート電極15rの周りを拡大して示した図で、特に好ましい浮遊ゲート電極15rの構造を示す図である。 特許文献1に開示された従来の不揮発性メモリトランジスタ90の模式的な断面構造と、データ消去時における電圧印加状態を示す図である。
符号の説明
90,100,110 不揮発性メモリトランジスタ
10 半導体基板
1,11 ウエル(半導体基板)
11c チャネル形成領域
2,12 ドレイン(拡散領域)
3,13 ソース(拡散領域)
14s ゲート酸化膜
4,14t,14r トンネル膜
5,15,15r 浮遊ゲート電極
6,16,16r 絶縁膜
7,17,17r 制御ゲート電極
8,18a,18b 拡散領域

Claims (11)

  1. 制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタであって、
    前記浮遊ゲート電極が、ドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造を有してなり、
    書込み過程において、ソースを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ドレインに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記ソースからドレインに向う電子のうち、高エネルギー状態にある電子を前記浮遊ゲート電極に注入して、データの書込み状態とし、
    消去過程において、前記ソースを浮遊電位とし、前記制御ゲート電極を基板電位と同電位または基板電位に対して負の電圧を印加した状態で、基板電位に対して前記ドレインに前記書込み過程より高い正の電圧を印加して、アバランシェブレークダウンによりドレイン近傍で発生する高エネルギー状態にあるホールを前記浮遊ゲート電極に注入し、書込み過程で注入された電子を中和して、データの消去状態とし、
    読出し過程において、前記ドレインを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ソースに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記浮遊ゲート電極における電子の有無に伴った閾値電圧の違いを利用して、ソースとドレイン間に流れる電流値を判別し、データが読み出されることを特徴とする不揮発性メモリトランジスタ。
  2. 前記制御ゲート電極と浮遊ゲート電極が、当該不揮発性メモリトランジスタのチャネル形成領域上において並んで配置され、
    前記浮遊ゲート電極が、ドレイン近傍に偏って配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリトランジスタ。
  3. 前記浮遊ゲート電極が、互いに連結していない複数個の半導体粒子からなることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリトランジスタ。
  4. 前記半導体粒子が、半導体基板上に形成されたトンネル膜を底面として、偏平形状に形成されてなることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性メモリトランジスタ。
  5. 前記半導体粒子の平均粒径が、30[nm]以上、40[nm]以下であり、前記半導体粒子間の平均最短間隔が、5[nm]以上、10[nm]以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の不揮発性メモリトランジスタ。
  6. 前記ソースの第1導電型からなる拡散領域の周りに、第2導電型で当該不揮発性メモリトランジスタのチャネル形成領域より高濃度の拡散領域が配置されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の不揮発性メモリトランジスタ。
  7. 前記不揮発性メモリトランジスタが、埋め込み酸化膜を有するSOI構造半導体基板のSOI層に形成され、前記埋め込み酸化膜に達する絶縁分離トレンチに取り囲まれて周囲から絶縁分離されてなり、
    前記消去過程において、前記制御ゲート電極に印加される基板電位に対して負の電圧が、前記SOI層の別位置に形成された絶縁分離されてなるダイオードを介して印加されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の不揮発性メモリトランジスタ。
  8. 制御ゲート電極と浮遊ゲート電極の2つのゲート電極を有してなり、前記浮遊ゲート電極が、ドレイン近傍に偏って電荷蓄積が可能な構造を有してなる書換え可能な不揮発性メモリトランジスタの駆動方法であって、
    書込み過程において、ソースを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ドレインに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記ソースからドレインに向う電子のうち、高エネルギー状態にある電子を前記浮遊ゲート電極に注入して、データの書込み状態とし、
    消去過程において、前記ソースを浮遊電位とし、前記制御ゲート電極を基板電位と同電位または基板電位に対して負の電圧を印加した状態で、基板電位に対して前記ドレインに前記書込み過程より高い正の電圧を印加して、アバランシェブレークダウンにより、ドレイン近傍で発生する高エネルギー状態にあるホールを前記浮遊ゲート電極に注入し、書込み過程で注入された電子を中和して、データの消去状態とし、
    読出し過程において、前記ドレインを基板電位と同電位とし、基板電位に対して前記ソースに正の電圧を印加した状態で、前記制御ゲート電極に正の電圧を印加して、前記浮遊ゲート電極における電子の有無に伴った閾値電圧の違いを利用して、ソースとドレイン間に流れる電流値を判別し、データを読み出すことを特徴とする不揮発性メモリトランジスタの駆動方法。
  9. 前記書込み過程において、前記ドレインに印加する正の電圧が、9[V]以下であり、前記制御ゲート電極に印加する正の電圧が、12[V]以下であることを特徴とする請求項8に記載の不揮発性メモリトランジスタの駆動方法。
  10. 前記消去過程において、前記ドレインに印加する正の電圧が、12[V]以下であり、
    前記制御ゲート電極に印加する電圧が、0[V]より低い負の電圧であることを特徴とする請求項8または9に記載の不揮発性メモリトランジスタの駆動方法。
  11. 前記読出し過程において、前記ソースに印加する正の電圧が、1[V]以上、3[V]以下であり、前記制御ゲート電極に印加する正の電圧が、6[V]以下であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の不揮発性メモリトランジスタの駆動方法。
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