JP2002093927A - 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法

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Seiki Ogura
正気 小椋
Shinji Odanaka
紳二 小田中
信代 ▲杉▼山
Nobuyo Sugiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段差部を持つ不揮発性半導体記憶装置におけ
る電子の注入効率の向上を確実に達成できるようにし、
低電圧で高速書き込みを実現できるようにする。 【解決手段】 段差部の上段である第1表面領域13上
には、制御ゲート電極21が第1絶縁膜22を介して形
成されている。半導体基板11の内部における段差部1
6の近傍には、浮遊ゲート電極23の下方における段差
部16の上側の角部と間隔をおいた位置から該段差部1
6の下側の角部に向けて延びると共に、段差側面領域1
5に達することなくドレイン領域32の端部と隣接する
ように形成されたp型の高濃度不純物領域からなる空乏
化規制層33を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不揮発性半導体記
憶装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、フラッシュ型EEPROM(Flas
h Electrically Erasable Programmable ROM)装置は、
電気的な書き込み及び消去が可能な不揮発性半導体記憶
装置として電子機器に広く用いられている。不揮発性半
導体記憶装置におけるメモリセルの構造は、大きく2種
類に分けられる。第1は、半導体基板上に浮遊ゲート電
極と制御ゲート電極とが順次積層された電極構造を持つ
スタックゲート型であり、第2は、浮遊ゲート電極と制
御ゲート電極とが互いに隣接して半導体基板のチャネル
領域と対向する電極構造を持つスプリットゲート型であ
る。
【0003】以下、従来のスプリットゲート型構造の不
揮発性半導体記憶装置について図面を参照しながら説明
する。
【0004】図42は、米国特許第5,780,341
号に開示されている、半導体基板における浮遊ゲート電
極の下側部分に段差部を設けたスプリットゲート型の不
揮発性半導体記憶装置の断面構成を示している。図42
に示すように、例えば、p型シリコンからなる半導体基
板201の主面には、上段となる第1表面領域202、
下段となる第2表面領域203及び上段と下段とをつな
ぐ段差側面領域204からなる段差部205が設けられ
ている。
【0005】第1表面領域202上における段差部20
5には、制御ゲート電極210がゲート絶縁膜211を
介して形成されている。また、段差部205を跨ぐよう
に形成された浮遊ゲート電極212は、制御ゲート電極
210の段差部205側の側面とはシリコン酸化膜21
3を介して容量結合すると共に、第2表面領域203と
はトンネル膜となるシリコン酸化膜213を介して対向
している。
【0006】半導体基板201の第1表面領域202に
は、n型の高濃度ソース領域221が形成されており、
第2表面領域203には、浮遊ゲート電極212の下側
の領域にn型の低濃度ドレイン領域222aが形成さ
れ、該低濃度ドレイン領域222aの外側には高濃度ド
レイン領域222bが形成されている。
【0007】また、第1表面領域202における浮遊ゲ
ート電極212の下側の領域には、p型不純物濃度が半
導体基板201よりも高いp型不純物領域223が形成
されている。このような構成を採ることにより、高濃度
ソース領域221に注入された電子がチャネル領域を走
行する方向に浮遊ゲート電極212が位置しているた
め、チャネル電子の注入効率が向上する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者らは、シミ
ュレーション等を含め、種々の検討を重ねた結果、前記
従来のスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置
は、半導体基板201に設けた段差部205が電子の注
入効率を上げるという効果が不十分であるという結論を
得ている。
【0009】すなわち、書き込み動作時の電界の印加時
には、低濃度ドレイン領域222aのソース側の端部に
おいて段差部205の下側の角部から上方へは高電界が
伝搬しにくいため、段差部250の下側の角部の近傍で
のみ電界の集中が起こりやすくなり、その結果、電界が
最も高い領域が、浮遊ゲート電極212のチャネル電子
を実際に注入したい段差側面領域204の下方にずれて
しまい、チャネル電子が段差側面領域204から離れた
領域を通って直接に低濃度ドレイン領域222aに流れ
てしまう。このため、チャネル電子の浮遊ゲート電極2
12への注入の高効率化が十分に達成されていないとい
うものである。
【0010】一方、消去動作時においては、浮遊ゲート
電極212に蓄積されている電子を、シリコン酸化膜2
13の浮遊ゲート電極212と対向する部分からなるト
ンネル膜から、FNトンネル電流として高濃度ドレイン
領域222bに引き抜く。しかしながら、素子の微細化
に伴ってトンネル膜における電子の通過部分の面積が減
少して、消去動作が困難になるという問題がある。
【0011】また、消去動作を容易にするために、ドレ
イン電圧を高くしてトンネル膜に掛かる電界を増大する
方法があるが、高濃度ドレイン領域222bにおいて発
生する高いエネルギーを持つ正孔(ホットホール)も同
時に発生してしまう。ホットホールは、トンネル膜の信
頼性を低下させたり、トンネル膜中にホットホールが捕
獲されて素子の特性を劣化させるという問題を生じる。
【0012】また、素子の微細化、特に制御ゲート電極
210のゲート長の短縮化に伴って、従来のスプリット
ゲート型のフラッシュEEPROM装置では顕在化しな
かったショートチャネル効果も顕在化するという問題が
ある。
【0013】本発明は前記従来の問題を解決し、段差部
を持つ不揮発性半導体記憶装置における電子の注入効率
の向上を確実に達成できるようにし、低電圧で高速書き
込みを実現できるようにすることを第1の目的とする。
【0014】また、消去動作時に、ホットホールの発生
を抑制しながら消去速度の向上を図ることを第2の目的
とし、ショートチャネル効果を抑制して素子の微細化を
可能とすることを第3の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明は、ドレイン側に段差部を有する不揮発
性半導体記憶装置に、ドレイン領域の導電型と反対側の
導電型の高濃度不純物領域を段差部の上側の角部から第
1表面領域及び段差側面領域に達しないように間隔をお
くと共に該角部と対向する位置に形成するか、又は書き
込み動作時に適当な基板電圧を印加する方法を採る構成
とする。
【0016】また、前記第2の目的を達成するため、本
発明は、ドレイン領域の不純物濃度をソース領域から離
れるにつれて高くする構成とし、前記第3の目的を達成
するため、ソース領域の周囲に該ソース領域と反対の導
電型の不純物領域を設ける構成とする。
【0017】具体的に、本発明に係る第1の不揮発性半
導体記憶装置は、前記第1の目的を達成し、半導体基板
に形成され、上段となる第1表面領域、下段となる第2
表面領域及び上段と下段とをつなぐ段差側面領域からな
る段差部と、第1表面領域上に形成された第1絶縁膜
と、第1表面領域上における段差部の近傍に第1絶縁膜
を介して形成された制御ゲート電極と、半導体基板上に
段差部を跨ぐように形成され、制御ゲート電極の段差部
側の側面と第2絶縁膜を介して容量結合すると共に第2
表面領域と第3絶縁膜を介して対向する浮遊ゲート電極
と、第1表面領域における制御ゲート電極に対して浮遊
ゲート電極と反対側の領域に形成されたソース領域と、
第2表面領域における浮遊ゲート電極の下側の領域に形
成されたドレイン領域と、半導体基板に、第1表面領域
の下方における段差部の上側の角部と間隔をおいた位置
から段差部の下側の角部に向けて延びると共に段差側面
領域に達することなくドレイン領域と隣接するように形
成され、ドレイン領域と反対の導電型の高濃度不純物領
域からなる空乏化規制層とを備えている。
【0018】第1の不揮発性半導体記憶装置はスプリッ
トゲート型であって、これによると、半導体基板の内部
に、第1表面領域の下方における段差部の上側の角部と
間隔をおいた位置から段差部の下側の角部に向けて延び
ると共に段差側面領域に達することなくドレイン領域と
隣接するように形成され、ドレイン領域と反対の導電型
の高濃度不純物領域からなる空乏化規制層を備えている
ため、書き込み動作時には、ドレイン領域が段差部の下
段である第2表面領域に設けられていても、空乏層が段
差部から離れた領域にまで延びることがなくなる。その
上、ドレイン領域による高電界がこの空乏化規制層との
pn接合による逆バイアス状態となり、pn接合間の電
位差も大きくなって、段差部の下側の角部付近に発生す
る高電子温度域に向かって流れるキャリアのパスが生じ
るので、段差側面領域の近傍でホットエレクトロンとな
った電子の段差側面領域から浮遊ゲート電極への注入効
率が確実に向上する。
【0019】第1の不揮発性半導体記憶装置は、段差部
の上側の角部と空乏化規制層との間に形成され、空乏化
規制層と同一導電型の不純物領域からなる高電界形成層
をさらに備えていることが好ましい。このようにする
と、段差側面領域において、高電界形成層とドレイン領
域との界面からなるpn接合部のエネルギー準位の勾配
がより急峻となるため、高電界形成層とドレイン領域と
の界面で高電界が発生し、発生した高電界が、段差構造
による高電界及び空乏化規制層とドレイン領域との境界
に発生する高電界と重なり合って、段差側面領域の下側
の角部付近の電子温度がより一層上昇する。その結果、
チャネル電子のホットエレクトロンの発生量が増加し
て、浮遊ゲート電極に対する電子注入効率がさらに向上
する。
【0020】第1の不揮発性半導体記憶装置において、
高電界形成層の不純物濃度が、空乏化規制層の不純物濃
度よりも低く且つ半導体基板の不純物濃度よりも高いこ
とが好ましい。このようにすると、段差部から間隔をお
いた空乏化規制層と段差部との間に形成された高電界形
成層が、書き込み動作時に空乏化して段差側面領域の近
傍にチャネル領域が確実に生成される。
【0021】本発明に係る第2の不揮発性半導体記憶装
置は、半導体基板に形成され、上段となる第1表面領
域、下段となる第2表面領域及び上段と下段とをつなぐ
段差側面領域からなる段差部と、半導体基板上に段差部
を跨ぐように形成された第1絶縁膜と、第1絶縁膜上に
段差部を跨ぐように形成された浮遊ゲート電極と、浮遊
ゲート電極上に第2絶縁膜を介して形成され、浮遊ゲー
ト電極と容量結合する制御ゲート電極と、第1表面領域
における浮遊ゲート電極に対して段差部と反対側の領域
に形成されたソース領域と、第2表面領域における浮遊
ゲート電極の下側の領域に形成されたドレイン領域と、
半導体基板に、第1表面領域の下方における段差部の上
側の角部と間隔をおいた位置から段差部の下側の角部に
向けて延びると共に段差側面領域に達することなくドレ
イン領域と隣接するように形成され、ドレイン領域と反
対の導電型の高濃度不純物領域からなる空乏化規制層と
を備えている。
【0022】第2の不揮発性半導体記憶装置はスタック
ゲート型であって、これによると、半導体基板の内部
に、第1表面領域の下方における段差部の上側の角部と
間隔をおいた位置から段差部の下側の角部に向けて延び
ると共に段差側面領域に達することなくドレイン領域と
隣接するように形成され、ドレイン領域と反対の導電型
の高濃度不純物領域からなる空乏化規制層を備えている
ため、書き込み動作時には、ドレイン領域が段差部の下
段である第2表面領域に設けられていても、空乏層が段
差部から離れた領域にまで延びることがなくなる。ま
た、ドレイン領域による高電界がこの空乏化規制層との
pn接合による高電界が生じるので、段差部の下側の角
部付近に発生する高電子温度域に向かって流れるキャリ
アのパスが生成され、段差側面領域の近傍でホットエレ
クトロンとなった電子の段差側面領域から浮遊ゲート電
極への注入効率が確実に向上する。
【0023】第2の不揮発性半導体記憶装置は、段差部
の上側の角部と空乏化規制層との間に形成され、空乏化
規制層と同一導電型の不純物領域からなる高電界形成層
をさらに備えていることが好ましい。
【0024】この場合に、高電界形成層の不純物濃度
が、空乏化規制層の不純物濃度よりも低く且つ半導体基
板の不純物濃度よりも高いことが好ましい。
【0025】第1又は第2の不揮発性半導体記憶装置に
おいて、ドレイン領域におけるソース領域側の端部は、
第1表面領域に達することなく段差側面領域に位置して
いることが好ましい。このようにすると、段差側面領域
にドレイン領域の導電型と反対の導電型の領域が形成さ
れるため、該領域を空乏層及び反転層としてチャネル領
域を確実に形成できる。
【0026】第1又は第2の不揮発性半導体記憶装置に
おいて、ドレイン領域が、第2表面領域の面方向で且つ
ソース領域側から不純物濃度が順次高くなるように形成
された少なくとも3つの不純物領域を有していることが
好ましい。このようにすると、ドレイン領域におけるチ
ャネル領域と反対側の不純物濃度が高いため、チャネル
領域側の電界強度が相対的に小さくなるので、消去動作
時にドレイン領域の周辺部においてホットホールの発生
が抑制される。その結果、トンネル膜の信頼性劣化を防
止することができる。さらに、ショートチャネル効果を
も抑制されるため、前記第2及び第3の目的が達成され
る。
【0027】また、第1又は第2の不揮発性半導体記憶
装置は、第1表面領域にソース領域の接合面を覆うよう
に形成され、ソース領域と反対の導電型を持ちショート
チャネル効果を抑制する不純物領域をさらに備えている
ことことが好ましい。このようにすると、チャネル領域
において空乏層の広がりが抑制されるため、ショートチ
ャネル効果、さらにはパンチスルー効果をも抑制するこ
とができ、前記の第3の目的が達成される。
【0028】本発明に係る第3の不揮発性半導体記憶装
置は、前記第2及び第3の目的を達成し、半導体基板に
形成され、上段となる第1表面領域、下段となる第2表
面領域及び上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる
段差部と、第1表面領域上に形成された第1絶縁膜と、
第1表面領域上における段差部の近傍に第1絶縁膜を介
して形成された制御ゲート電極と、半導体基板上に段差
部を跨ぐように形成され、制御ゲート電極の段差部側の
側面と第2絶縁膜を介して容量結合すると共に第2表面
領域と第3絶縁膜を介して対向する浮遊ゲート電極と、
第1表面領域における制御ゲート電極に対して浮遊ゲー
ト電極と反対側の領域に形成されたソース領域と、第2
表面領域における浮遊ゲート電極の下側の領域に形成さ
れたドレイン領域と、半導体基板における第1表面領域
と段差側面領域との間の角部近傍に形成され、半導体基
板の不純物濃度よりも高く且つドレイン領域と反対の導
電型を有する不純物領域とを備え、ドレイン領域は、第
2表面領域の面方向で且つソース領域側から不純物濃度
が順次高くなるように形成された少なくとも3つの不純
物拡散領域を有している。
【0029】第3の不揮発性半導体記憶装置はスプリッ
トゲート型であって、これによると、半導体基板におけ
る第1表面領域と段差側面領域との間の角部近傍に形成
され、半導体基板の不純物濃度よりも高く且つドレイン
領域と反対の導電型を有する不純物領域を備えているた
め、該不純物領域とドレイン領域とのpn接合面に高電
界が発生し、チャネル中の電子のホットエレクトロンの
発生量が増加することにより、浮遊ゲート電極への電子
の注入効率が向上する。その上、ドレイン領域が第2表
面領域の面方向で且つソース領域側から不純物濃度が順
次高くなるように形成された少なくとも3つの不純物拡
散領域を有しているため、ドレイン領域におけるチャネ
ル領域側の電界強度が相対的に小さくなるので、消去動
作時にドレイン領域のチャネル周辺部におけるホットホ
ールの発生が抑制される。さらに、ショートチャネル効
果をも抑制される。
【0030】本発明に係る第4の不揮発性半導体記憶装
置は、前記第3の目的を達成し、半導体基板に形成さ
れ、上段となる第1表面領域、下段となる第2表面領域
及び上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる段差部
と、第1表面領域上に形成された第1絶縁膜と、第1表
面領域上における段差部の近傍に第1絶縁膜を介して形
成された制御ゲート電極と、半導体基板上に段差部を跨
ぐように形成され、制御ゲート電極の段差部側の側面と
第2絶縁膜を介して容量結合すると共に第2表面領域と
第3絶縁膜を介して対向する浮遊ゲート電極と、第1表
面領域における制御ゲート電極に対して浮遊ゲート電極
と反対側の領域に形成されたソース領域と、第2表面領
域における浮遊ゲート電極の下側の領域に形成されたド
レイン領域と、半導体基板における第1表面領域と段差
側面領域との間の角部近傍に形成され、半導体基板の不
純物濃度よりも高く且つドレイン領域と反対の導電型を
有する第1の不純物領域と、第1表面領域にソース領域
の接合面を覆うように形成され、ソース領域と反対の導
電型を持ちショートチャネル効果を抑制する第2の不純
物領域とを備えている。
【0031】第4の不揮発性半導体記憶装置はスプリッ
トゲート型であって、これによると、半導体基板におけ
る第1表面領域と段差側面領域との間の角部近傍に形成
され、半導体基板の不純物濃度よりも高く且つドレイン
領域と反対の導電型を有する第1の不純物領域を備えて
いるため、該第1の不純物領域とドレイン領域とのpn
接合面に高電界が発生し、チャネル中の電子のホットエ
レクトロンの発生量が増加することにより、浮遊ゲート
電極への電子の注入効率が向上する。その上、ソース領
域の接合面を覆うように形成され且つソース領域と反対
の導電型を持つ第2の不純物領域を備えているため、チ
ャネル領域において空乏層の広がりが抑制されるので、
ショートチャネル効果、さらにはパンチスルー効果をも
抑制することができる。
【0032】本発明に係る第5の不揮発性半導体記憶装
置は、前記第2及び第3の目的を達成し、半導体基板に
形成され、上段となる第1表面領域、下段となる第2表
面領域及び上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる
段差部と、半導体基板上に段差部を跨ぐように形成され
た第1絶縁膜と、第1絶縁膜上に段差部を跨ぐように形
成された浮遊ゲート電極と、浮遊ゲート電極上に第2絶
縁膜を介して形成され、浮遊ゲート電極と容量結合する
制御ゲート電極と、第1表面領域における浮遊ゲート電
極に対して段差部と反対側の領域に形成されたソース領
域と、第2表面領域における浮遊ゲート電極の下側の領
域に形成されたドレイン領域と、半導体基板における第
1表面領域と段差側面領域との間の角部近傍に形成さ
れ、半導体基板の不純物濃度よりも高く且つドレイン領
域と反対の導電型を有する不純物領域とを備え、ドレイ
ン領域は、第2表面領域の面方向で且つソース領域側か
ら不純物濃度が順次高くなるように形成された少なくと
も3つの不純物拡散領域を有している。
【0033】第5の不揮発性半導体記憶装置はスタック
ゲート型であって、これによると、半導体基板における
第1表面領域と段差側面領域との間の角部近傍に形成さ
れ、半導体基板の不純物濃度よりも高く且つドレイン領
域と反対の導電型を有する不純物領域を備えているた
め、該不純物領域とドレイン領域とのpn接合面に高電
界が発生し、チャネル中の電子のホットエレクトロンの
発生量が増加することにより、浮遊ゲート電極への電子
の注入効率が向上する。その上、ドレイン領域が第2表
面領域の面方向で且つソース領域側から不純物濃度が順
次高くなるように形成された少なくとも3つの不純物拡
散領域を有しているため、ドレイン領域におけるチャネ
ル領域側の電界強度が相対的に小さくなるので、消去動
作時にドレイン領域のチャネル周辺部におけるホットホ
ールの発生が抑制される。さらに、ショートチャネル効
果をも抑制される。
【0034】本発明に係る第6の不揮発性半導体記憶装
置は、前記第3の目的を達成し、半導体基板に形成さ
れ、上段となる第1表面領域、下段となる第2表面領域
及び上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる段差部
と、半導体基板上に段差部を跨ぐように形成された第1
絶縁膜と、第1絶縁膜上に段差部を跨ぐように形成され
た浮遊ゲート電極と、浮遊ゲート電極上に第2絶縁膜を
介して形成され、浮遊ゲート電極と容量結合する制御ゲ
ート電極と、第1表面領域における浮遊ゲート電極に対
して段差部と反対側の領域に形成されたソース領域と、
第2表面領域における浮遊ゲート電極の下側の領域に形
成されたドレイン領域と、半導体基板における第1表面
領域と段差側面領域との間の角部近傍に形成され、半導
体基板の不純物濃度よりも高く且つドレイン領域と反対
の導電型を有する第1の不純物領域と、第1表面領域に
ソース領域の接合面を覆うように形成され、ソース領域
と反対の導電型を持ちショートチャネル効果を抑制する
第2の不純物領域とを備えている。
【0035】第6の不揮発性半導体記憶装置はスタック
ゲート型であって、これによると、半導体基板における
第1表面領域と段差側面領域との間の角部近傍に形成さ
れ、半導体基板の不純物濃度よりも高く且つドレイン領
域と反対の導電型を有する第1の不純物領域を備えてい
るため、該第1の不純物領域とドレイン領域とのpn接
合面に高電界が発生し、チャネル中の電子のホットエレ
クトロンの発生量が増加することにより、浮遊ゲート電
極への電子の注入効率が向上する。その上、ソース領域
の接合面を覆うように形成され且つソース領域と反対の
導電型を持つ第2の不純物領域を備えているため、チャ
ネル領域において空乏層の広がりが抑制されるので、シ
ョートチャネル効果、さらにはパンチスルー効果をも抑
制することができる。
【0036】第1〜第6の不揮発性半導体記憶装置にお
いて、半導体基板に対して基板電圧を印加することによ
り、第1表面領域における浮遊ゲート電極の下側部分か
ら段差側面領域に向かってキャリアが流れるチャネル領
域を形成することが好ましい。このようにすると、第1
表面領域及び段差側面領域に囲まれる半導体基板におい
て、浮遊ゲートの電位が相対的に高くなるため、キャリ
アが半導体基板の表面により強くへ引きつけられるよう
になる。その上、基板電圧を印加している場合にのみ電
流密度が高くなるので、書込み動作を行なっていないと
きの消費電力を大幅に低減できる。
【0037】第1〜第6の不揮発性半導体記憶装置にお
いて、ドレイン領域及び制御ゲート電極に対して、所定
のドレイン電圧及び所定の制御ゲート電圧を印加するこ
とにより、第1表面領域における浮遊ゲート電極の下側
部分から段差側面領域に向かってキャリアが流れるチャ
ネル領域を形成することが好ましい。
【0038】本発明の第7の不揮発性半導体記憶装置
は、前記第1の目的を達成し、半導体基板に形成され、
上段となる第1表面領域、下段となる第2表面領域及び
上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる段差部と、
第1表面領域上に形成された第1絶縁膜と、第1表面領
域上における段差部の近傍に第1絶縁膜を介して形成さ
れた制御ゲート電極と、半導体基板上に段差部を跨ぐよ
うに形成され、制御ゲート電極の段差部側の側面と第2
絶縁膜を介して容量結合すると共に第2表面領域と第3
絶縁膜を介して対向する浮遊ゲート電極と、第1表面領
域における制御ゲート電極に対して浮遊ゲート電極と反
対側の領域に形成されたソース領域と、第2表面領域に
おける浮遊ゲート電極の下側の領域に形成されたドレイ
ン領域と、半導体基板における第1表面領域及び段差側
面領域に形成され、半導体基板の不純物濃度よりも高く
且つドレイン領域と反対の導電型を有する不純物領域と
を備えた不揮発性半導体記憶装置を前提とし、半導体基
板に対して基板電圧を印加することにより、第1表面領
域における浮遊ゲート電極の下側部分から段差側面領域
に向かってキャリアが流れるチャネル領域が形成され
る。
【0039】第7の不揮発性半導体記憶装置は、スプリ
ットゲート型であって、これによると、半導体基板にお
ける段差部の段差側面領域から離れた内部に空乏化規制
層を設けない構成であっても、例えば書き込み動作時に
ドレイン電圧と極性が反対の基板電圧を印加することに
よって、すなわちn型チャネルの場合は負の基板電圧を
印加し、p型チャネルの場合は正の基板電圧を印加する
ことによって、第1表面領域及び段差側面領域に囲まれ
る半導体基板において浮遊ゲートの電位が相対的に高く
なるため、キャリアが半導体基板の表面により強くへ引
きつけられるようになり、キャリアの浮遊ゲート電極へ
の注入効率を向上できる。
【0040】本発明の第8の不揮発性半導体記憶装置
は、前記第1の目的を達成し、半導体基板に形成され、
上段となる第1表面領域、下段となる第2表面領域及び
上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる段差部と、
半導体基板上に段差部を跨ぐように形成された第1絶縁
膜と、第1絶縁膜上に段差部を跨ぐように形成された浮
遊ゲート電極と、浮遊ゲート電極上に第2絶縁膜を介し
て形成され、浮遊ゲート電極と容量結合する制御ゲート
電極と、第1表面領域における浮遊ゲート電極に対して
段差部と反対側の領域に形成されたソース領域と、第2
表面領域における浮遊ゲート電極の下側の領域に形成さ
れたドレイン領域と、半導体基板における第1表面領域
及び段差側面領域に形成され、半導体基板の不純物濃度
よりも高く且つドレイン領域と反対の導電型を有する不
純物領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置を前提と
し、半導体基板に対して基板電圧を印加することによ
り、第1表面領域における浮遊ゲート電極の下側部分か
ら段差側面領域に向かってキャリアが流れるチャネル領
域が形成される。
【0041】第8の不揮発性半導体記憶装置はスタック
ゲート型であって、これによると、半導体基板における
段差部の段差側面領域から離れた内部に空乏化規制層を
設けない構成であっても、例えば書き込み動作時に、n
型チャネルの場合は負の基板電圧を印加し、p型チャネ
ルの場合は正の基板電圧を印加することによって、第1
表面領域及び段差側面領域に囲まれる半導体基板におい
て浮遊ゲートの電位が相対的に高くなるため、キャリア
が半導体基板の表面により強くへ引きつけられるように
なり、キャリアの浮遊ゲート電極への注入効率を向上で
きる。
【0042】本発明に係る第1の不揮発性半導体記憶装
置の製造方法は、半導体基板の上に第1絶縁膜を介して
制御ゲート電極を形成する第1の工程と、半導体基板の
ソース形成領域をマスクすると共に、制御ゲート電極を
マスクとして半導体基板に第1導電型の高濃度不純物を
イオン注入することにより、高濃度不純物領域を形成す
る第2の工程と、ゲート電極の側面に絶縁膜からなるサ
イドウォールを形成し、形成したサイドウォール、制御
ゲート電極をマスクとし且つソース形成領域をマスクし
て半導体基板に対してエッチングを行なうことにより、
半導体基板に凹部を形成すると共に、半導体基板に、サ
イドウォールの下側が上段となる第1表面領域、凹部の
底面が下段となる第2表面領域及び上段と下段とをつな
ぐ段差側面領域からなる段差部を形成する第3の工程
と、半導体基板の第2表面領域に対して第2導電型の低
濃度不純物を選択的にイオン注入を行なって、第2表面
領域に第2導電型の低濃度ドレイン領域を形成すると共
に、高濃度不純物領域における第1表面領域の近傍、段
差部の上側の角部及び段差側面領域の近傍の導電型を反
転することにより、高濃度不純物領域からなり、第1表
面領域及び段差側面領域から間隔をおいて局在し且つ低
濃度ドレイン領域と隣接する空乏化規制層を形成する第
4の工程と、サイドウォールを除去した後、制御ゲート
電極の段差部側の側面、第1表面領域、段差側面領域及
び第2表面領域の上に第2絶縁膜を形成する第5の工程
と、第2絶縁膜上に全面にわたって導体膜を堆積し、堆
積した導体膜に対してエッチングを行なうことにより、
段差部を跨ぐと共に、制御ゲート電極の段差部側の側面
と第2絶縁膜を介して容量結合し且つ第2表面領域と第
2絶縁膜を介して対向する浮遊ゲート電極を自己整合的
に形成する第6の工程と、制御ゲート電極及び浮遊ゲー
ト電極をマスクとして、半導体基板に対して第2導電型
の不純物をイオン注入することにより、第1表面領域に
第2導電型のソース領域を形成すると共に、第2表面領
域に第2導電型のドレイン領域を形成する第7の工程と
を備えている。
【0043】第1の不揮発性半導体記憶装置の製造方法
によると、半導体基板の凹部の底面からなる第2表面領
域に対して第2導電型の低濃度不純物を選択的にイオン
注入を行なって、第2表面領域に第2導電型の低濃度ド
レイン領域を形成すると共に、高濃度不純物領域におけ
る第1表面領域の近傍、段差部の上側の角部及び段差側
面領域の近傍の導電型を反転することにより、第1導電
型の高濃度不純物領域からなり、第1表面領域及び段差
側面領域から間隔をおいて局在し且つ低濃度ドレイン領
域と隣接する空乏化規制層を形成する工程を備えている
ため、本発明の第1の不揮発性半導体記憶装置を確実に
作製することができる。
【0044】第1の不揮発性半導体記憶装置の製造方法
において、第2の工程が、高濃度不純物領域を形成した
後に、高濃度不純物領域に対して第1導電型の不純物を
再度イオン注入することにより、高濃度不純物領域より
も拡散の深さが浅い第1導電型の他の不純物領域を形成
する工程を含み、第4の工程が、段差部の上側の角部と
空乏化規制層との間に、他の不純物領域からなる高電界
形成層を形成する工程を含むことが好ましい。
【0045】第1の不揮発性半導体記憶装置の製造方法
は、第7の工程よりも後に、浮遊ゲート電極の上に第3
絶縁膜を堆積し、堆積した第3絶縁膜及び浮遊ゲート電
極をマスクとして、半導体基板に対して第2導電型の不
純物をイオン注入することにより、第2表面領域にドレ
イン領域よりも不純物濃度が大きい第2導電型の高濃度
ドレイン領域を形成する第8の工程をさらに備えている
ことが好ましい。このようにすると、本発明の第3の不
揮発性半導体記憶装置を確実に作製することができる。
【0046】第1の不揮発性半導体記憶装置の製造方法
は、第4の工程の後に、制御ゲート電極から第2表面領
域に至る領域をマスクして、ソース形成領域に拡散深さ
がソース領域よりも深い第1導電型の不純物領域を形成
する工程をさらに備えていることが好ましい。このよう
にすると、本発明の第4の不揮発性半導体記憶装置を確
実に作製することができる。
【0047】本発明に係る第2の不揮発性半導体記憶装
置の製造方法は、半導体基板のドレイン形成領域に対し
て第1導電型の高濃度不純物を選択的にイオン注入する
ことにより、第1導電型の高濃度不純物領域を形成する
第1の工程と、高濃度不純物領域におけるソース形成領
域側の端部を除く領域に対して選択的にエッチングを行
なうことにより、半導体基板に凹部を形成すると共に、
半導体基板に、高濃度不純物領域の端部が上段となる第
1表面領域、凹部の底面が下段となる第2表面領域及び
上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる段差部を形
成する第2の工程と、半導体基板の第2表面領域に対し
て第2導電型の低濃度不純物を選択的にイオン注入を行
なって、第2表面領域に第2導電型の低濃度ドレイン領
域を形成すると共に、高濃度不純物領域における第1表
面領域の近傍、段差部の上側の角部及び段差側面領域の
近傍の導電型を反転することにより、高濃度不純物領域
からなり、第1表面領域及び段差側面領域から間隔をお
いて局在し且つ低濃度ドレイン領域と隣接する空乏化規
制層を形成する第3の工程と、半導体基板上に段差部を
跨ぐように、第1絶縁膜、浮遊ゲート電極、第2絶縁膜
及び制御ゲート電極を順次形成する第4の工程と、制御
ゲート電極をマスクとして、半導体基板に対して第2導
電型の不純物をイオン注入することにより、ソース形成
領域に第2導電型のソース領域を形成すると共に、ドレ
イン形成領域に第2導電型のドレイン領域を形成する第
5の工程とを備えている。
【0048】第2の不揮発性半導体記憶装置の製造方法
によると、半導体基板の凹部の第2表面領域に対して第
2導電型の低濃度不純物を選択的にイオン注入を行なっ
て、第2表面領域に第2導電型の低濃度ドレイン領域を
形成すると共に、第1導電型の高濃度不純物領域におけ
る第1表面領域の近傍、段差部の上側の角部及び段差側
面領域の近傍の導電型を反転することにより、高濃度不
純物領域からなり、第1表面領域及び段差側面領域から
間隔をおいて局在し且つ低濃度ドレイン領域と隣接する
空乏化規制層を形成する工程を備えているため、本発明
の第2の不揮発性半導体記憶装置を確実に作製すること
ができる。
【0049】第2の不揮発性半導体記憶装置の製造方法
において、第1の工程が、高濃度不純物領域を形成した
後に、高濃度不純物領域に対して第1導電型の不純物を
再度イオン注入することにより、高濃度不純物領域より
も拡散の深さが浅い第1導電型の他の不純物領域を形成
する工程を含み、第3の工程が、段差部の上側の角部と
空乏化規制層との間に、他の不純物領域からなる高電界
形成層を形成する工程を含むことが好ましい。
【0050】第2の不揮発性半導体記憶装置は、第5の
工程よりも後に、制御ゲート電極の上に第3絶縁膜を堆
積し、堆積した第3絶縁膜絶縁膜をエッチングして、浮
遊ゲート電極及び制御ゲート電極の側面にサイドウォー
ルを形成する第6の工程と、制御ゲート電極及びサイド
ウォールをマスクとして、半導体基板に対して第2導電
型の不純物をイオン注入することにより、第2表面領域
にドレイン領域よろも不純物濃度が大きい第2導電型の
高濃度ドレイン領域を形成する第7の工程とをさらに備
えていることが好ましい。このようにすると、本発明の
第5の不揮発性半導体記憶装置を確実に作製することが
できる。
【0051】第2の不揮発性半導体記憶装置は、第3の
工程の後に、制御ゲート電極から第2表面領域に至る領
域をマスクして、ソース形成領域に拡散深さがソース領
域よりも深い第1導電型の不純物領域を形成する工程を
さらに備えていることが好ましい。このようにすると、
本発明の第6の不揮発性半導体記憶装置を確実に作製す
ることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0053】図1は第1の実施形態に係るスプリットゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面構
成を示している。図1に示すように、例えば、p型シリ
コンからなる半導体基板11の主面上には、LOCOS
又はトレンチ分離等からなる素子分離層12に囲まれた
活性領域に、上段となる第1表面領域13、下段となる
第2表面領域14及び上段と下段とをつなぐ段差側面領
域15からなる段差部16が設けられている。
【0054】第1表面領域13上には、制御ゲート電極
21が第1絶縁膜22を介して形成されている。また、
段差部16を跨ぐように形成された浮遊ゲート電極23
は、制御ゲート電極21の段差部16側の側面とは第2
絶縁膜24を介して容量結合すると共に、第2表面領域
14とはトンネル膜となる第3絶縁膜25を介して対向
している。なお、第1絶縁膜22と第3絶縁膜25とは
1つの膜から構成されていてもよく、第2絶縁膜24と
第3絶縁膜25とは1つの膜から構成されていてもよ
い。
【0055】半導体基板11の第1表面領域13には、
n型のソース領域31が形成されており、第2表面領域
14には、浮遊ゲート電極23の下側の領域にn型のド
レイン領域32が形成されている。
【0056】第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶
装置は、半導体基板11の内部における段差部16の近
傍に、浮遊ゲート電極23の下方における段差部16の
上側の角部と間隔をおいた位置から該段差部16の下側
の角部に向けて延びると共に段差側面領域15に達する
ことなくドレイン領域32の端部と隣接するように形成
された、p型の高濃度不純物領域からなる空乏化規制層
33を備えていることを特徴としている。
【0057】以下、本実施形態に係る不揮発性半導体記
憶装置におけるデータの書き込み、消去及び読み出しの
各動作の一例を説明する。
【0058】まず、データの書き込み時には、制御ゲー
ト電極21に4.0V〜7.0V程度のゲート電圧を印
加し、ソース領域31を接地し、且つドレイン領域32
に4.0V〜6.0V程度のドレイン電圧を印加する。
この電圧の印加により、段差部16の下側の角部の周辺
でホットエレクトロンが発生し、発生したホットエレク
トロンが第3絶縁膜25を通って浮遊ゲート電極23に
注入される。
【0059】データの消去時には、制御ゲート電極21
に−5.0V〜−7.0V程度のゲート電圧を印加し、
ドレイン領域23に4.0V〜6.0V程度のドレイン
電圧を印加し且つソース領域13を接地する。これによ
り、浮遊ゲート電極23に蓄積されていた電子がFN
(Fowler−Nordheim)型トンネル現象に
より第3絶縁膜25を介してドレイン領域32に引き抜
かれる。
【0060】また、データの読み出し時には、ソース領
域31に1.0V〜3.0V程度のソース電圧を印加
し、ドレイン領域32を接地し且つ制御ゲート電極21
に2.0V〜4.0V程度のゲート電圧を印加するか、
又はドレイン領域32に1.0V〜3.0V程度のドレ
イン電圧を印加し、ソース領域31を接地し且つ制御ゲ
ート電極21に2.0V〜4.0V程度のゲート電圧を
印加する。このとき、浮遊ゲート電極23に蓄積された
電子の有無によって制御ゲート電21のしきい値電圧値
が異なり、ソースドレイン間を流れる電流量に差が生じ
るため、その電流量を検出することによりデータの有無
が判定される。
【0061】本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置
は、p型の高濃度不純物領域からなる空乏化規制層33
が段差部16の第1表面領域13及び段差側面領域15
に達しない位置に形成され、さらに空乏化規制層33の
ドレイン領域32側の端部がドレイン領域32と隣接す
るように形成されている。これにより、図2の模式図に
示すように、書き込み動作時には、キャリアである電子
が段差部16の下側の角部付近に発生する電子温度高温
域1及び電子温度最大領域2に向かって流れるキャリア
のパス(=チャネル)が形成される。その結果、段差側
面領域15の近傍でホットエレクトロンとなったチャネ
ル電子は、段差側面領域15から浮遊ゲート電極23に
効率良く注入されるようになる。
【0062】図3(a)は本実施形態に係る不揮発性半
導体記憶装置の段差部16近傍の書き込み動作時の電流
密度を計算機によるシミュレーションによって求めた結
果を示し、図3(b)は比較用であって、空乏化規制層
33を設けない従来の不揮発性半導体記憶装置のシミュ
レーション結果を示している。
【0063】本実施形態に係る半導体記憶装置は、図3
(a)に示すように、空乏化規制層33がp型不純物濃
度が高いため空乏化せず、半導体基板11における第1
表面領域13、段差側面領域15及び空乏化規制層33
に囲まれる部分が空乏化して、チャネル領域として機能
する。その結果、チャネル中の電子が段差側面領域15
に向かって広がりを持って流れることが分かる。
【0064】その上、空乏化規制層33によってキャリ
アのパスが規制されるため、浮遊ゲート電極23に電荷
が蓄積されて浮遊ゲート電極23の電位が低下し、電子
がドレイン領域32に強く引き寄せられても、チャネル
領域における制御ゲート電極21の下側部分を通過した
電子がドレイン領域32に直接に流れ込むことがなく、
段差部の下側の角部に向かって流れるキャリアのパスが
維持される。これにより、浮遊ゲート電極23の電位に
よらず一定のキャリアパスを実現でき、浮遊ゲート電極
23に対するキャリアの注入効率を向上させることがで
きる。
【0065】これに対して、図3(b)に示す従来の不
揮発性半導体記憶装置の場合は、段差部16の第1表面
領域13及び段差側面領域15から間隔をおいた領域の
p型不純物濃度が低いため、書き込み動作時にはこの領
域までもが空乏化してしまい、チャネルとして機能す
る。このため、チャネル中の電子は、段差部16の下側
の角部付近に発生する電子温度最大領域を通過すること
なく、ドレイン領域32に直接に流れてしまい、その結
果、浮遊ゲート電極23に注入される確率が低くなるこ
とが分かる。
【0066】次に、空乏化規制層33には以下のような
効果をも有している。すなわち、p型の高濃度不純物領
域からなる空乏化規制層33はn型のドレイン領域32
側の端部と隣接するように形成されているため、空乏化
規制層33とドレイン領域32の界面には、急激な濃度
勾配を持つpn接合が形成されるので、該界面には高電
界が発生する。両者の界面に発生した高電界が、段差部
16の下側の角部付近に位置するように、空乏化規制層
33を設けることによって、段差部16の下側の角部近
傍に発生する電子温度高温域の電子温度が飛躍的に上昇
し、その結果、書き込み速度が大幅に向上する。
【0067】また、ドレイン領域32が、段差部16の
下側の角部を完全に覆っている場合には、書き込み動作
時に、該角部の電位がドレイン電位によって高電位に保
たれるため、段差側面領域15のポテンシャルの勾配が
急峻となって、段差部16の下側の角部付近に発生する
電子温度高温域が段差側面13へ広がるので、書き込み速
度が向上する。
【0068】なお、本実施形態においては、段差部16
の段差側面領域15は第2表面領域14に対してほぼ垂
直に形成されているが、段差側面領域15と第2表面領
域14とのなす角度は鈍角であってもよい。
【0069】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0070】図4〜図6は本発明の第1の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断面構
成を示している。
【0071】まず、図4(a)に示すように、p型シリ
コンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分離
構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、素子分
離層52に囲まれてなる活性領域10の上に、熱酸化法
又はCVD法により、膜厚が約20nmの保護酸化膜5
3を形成し、その後、半導体基板51上に、活性領域1
0のp型ウェル領域形成用パターンを持つ第1のレジス
トパターン91を形成する。続いて、第1のレジストパ
ターン91をマスクとして、ホウ素(B)イオンを、例
えば注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1014
cm-2程度で、注入エネルギーが約300keVの注入
条件で半導体基板51に保護酸化膜53を介してイオン
注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の不純物
濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度のp型
ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の全面
に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1013
cm -2程度で、注入エネルギーが約30keVのしきい
値電圧制御用のホウ素(B)イオンを保護酸化膜53を
介してイオン注入する。
【0072】次に、図4(b)に示すように、第1のレ
ジストパターン91及び保護酸化膜53を除去した後、
再度、活性領域10上にCVD法又は熱酸化法により第
1絶縁膜としてのゲート酸化膜54を形成する。その
後、例えば、CVD法により、半導体基板51上の全面
に第1のポリシリコン膜を堆積し、堆積した第1のポリ
シリコン膜に対してフォトリソグラフィ法によりパター
ニングを行なって、ポリシリコンからなる制御ゲート電
極55を形成する。続いて、半導体基板51上に、活性
領域10のドレイン形成領域に開口部を持つ第2のレジ
ストパターン92を形成し、形成した第2のレジストパ
ターン92及びゲート電極55をマスクとして、例えば
注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1014cm
-2程度で、注入エネルギーが約15keVのホウ素
(B)イオンを半導体基板51にゲート酸化膜54を介
してイオン注入し、これにより、ドレイン形成領域にp
型の高濃度不純物層56を形成する。
【0073】次に、図4(c)に示すように、第2のレ
ジストパターン92を除去した後、例えば、CVD法を
用いて、半導体基板51上に全面にわたってBPSG膜
を堆積する。続いて、堆積したBPSG膜に対して異方
性エッチングを行なうことにより、制御ゲート電極55
の側面にBPSG膜からなるサイドウォール57を形成
する。ここで、BPSGの堆積膜厚を調節することによ
り、制御ゲート電極55の側面と後工程で半導体基板5
1に形成する段差部との間の間隔を自己整合的に決定す
ることができる。
【0074】次に、図4(d)に示すように、半導体基
板51上にドレイン形成領域に開口部を持つ第3のレジ
ストパターン93を形成し、形成した第3のレジストパ
ターン93、ゲート電極55及びサイドウォール57を
マスクとして、半導体基板51に対してドライエッチン
グを行なって、半導体基板51のドレイン形成領域に凹
部51aを形成する。
【0075】次に、図5(a)に示すように、第3のレ
ジストパターン93、ゲート電極55及びサイドウォー
ル57をマスクとして、例えば注入ドーズ量が0.5×
10 14cm-2〜5×1014cm-2程度で、注入エネルギ
ーが約10keVのヒ素(As)イオンを半導体基板5
1にイオン注入することにより、ドレイン形成領域にn
型の低濃度ドレイン領域58を形成する。
【0076】このとき、p型の高濃度不純物層56にお
けるサイドウォール57の下側部分は、低濃度ドレイン
領域58を形成する際のn型不純物の注入による補償効
果によってp型不純物濃度が低減する。これにより、半
導体基板51における凹部51aの制御ゲート電極55
側の段差部51bに、制御ゲート電極55の下方におけ
る段差部51bの上側の角部と間隔をおいた位置から段
差部51bの下側の角部に向けて延びると共に、段差側
面領域に達することなく低濃度ドレイン領域58と隣接
するように形成された、p型の高濃度不純物層56から
なる空乏化規制層56aを形成できる。
【0077】次に、図5(b)に示すように、第3のレ
ジストパターン93を除去した後、サイドウォール57
及びゲート酸化膜54の露出部分をウエットエッチング
により除去することにより、上段となる第1表面領域5
9、下段となる第2表面領域60及び上段と下段とをつ
なぐ段差側面領域61からなる段差部51bと、制御ゲ
ート電極55の側面とを露出させる。
【0078】次に、図5(c)に示すように、熱酸化法
により、半導体基板51の段差部51bを含む露出面及
び制御ゲート電極55の表面に第2絶縁膜及び第3絶縁
膜としての熱酸化膜62を形成する。なお、熱酸化膜6
2は、CVD法等によるシリコン酸化膜であってもよ
い。
【0079】次に、図5(d)に示すように、例えばC
VD法を用いて、半導体基板51上に制御ゲート電極5
5を含む全面にわたって第2のポリシリコン膜を堆積
し、堆積した第2のポリシリコン膜に対して異方性エッ
チングを行なうことにより、段差部51bを跨ぐと共
に、制御ゲート電極55の段差部51b側の側面と熱酸
化膜62を介して容量結合し、さらに第2表面領域60
と熱酸化膜62を介して対向する、ポリシリコンからな
る浮遊ゲート電極63を自己整合的に形成する。ここ
で、熱酸化膜62の浮遊ゲート電極63と半導体基板5
1との間に挟まれた領域はトンネル膜として機能する。
【0080】次に、図6(a)に示すように、半導体基
板51上に酸化シリコン等の絶縁膜膜64を全面に形成
し、その後、形成した絶縁膜64をエッチングして半導
体基板51を露出する。
【0081】次に、図6(b)に示すように、制御ゲー
ト電極55、浮遊ゲート電極63及び絶縁膜64をマス
クとして、半導体基板51にヒ素(As)イオンを注入
することにより、半導体基板51の制御ゲート電極55
に対して浮遊ゲート電極63と反対側の領域に高濃度ソ
ース領域65を形成し、半導体基板51の制御ゲート電
極55に対して浮遊ゲート電極63側の領域で且つ低濃
度ドレイン領域58と接続する高濃度ドレイン領域66
を形成して、不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子が完
成する。
【0082】以上説明したように、第1の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、半導体
基板51におけるドレイン形成領域にp型の高濃度不純
物層56を形成しておく。その後、制御ゲート電極55
のサイドウォール57をマスクとして、半導体基板51
に凹部51bを形成することにより、半導体基板51に
おけるサイドウォール57の下側部分を第1表面領域
(上段)とし、凹部51bの底面を第2表面領域60
(下段)とする段差部51bを形成する。続いて、第2
表面領域60にn型の低濃度ドレイン領域58を注入に
より形成する際に、高濃度不純物層56に対する補償効
果により、段差部51bの上側の角部から間隔をおき、
該角部と対向すると共に低濃度ドレイン領域58と隣接
して局在する所望の不純物プロファイルを持つ空乏化規
制層56aを確実に形成できる。
【0083】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0084】図7は第2の実施形態に係るスプリットゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面構
成を示している。図7において、図1に示す第1の実施
形態の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付す
ことにより説明を省略する。
【0085】図7に示すように、第2の実施形態に係る
不揮発性半導体記憶装置は、段差部16の上側の角部と
空乏化規制層33との間に形成され、空乏化規制層33
と同一の導電型であるp型の不純物領域からなる高電界
形成層34を有していることを特徴とする。
【0086】ここで、高電界形成層34のp型不純物濃
度は、空乏化規制層33のp型不純物濃度よりも低く且
つ半導体基板11のp型不純物濃度よりも高くなるよう
に設定されている。
【0087】第2の実施形態によると、p型の高電界形
成層34を段差部16の上側の角部と空乏化規制層33
との間に設けることにより、段差側面領域15におい
て、高電界形成層34とドレイン領域32との界面から
なるpn接合部によるエネルギー準位の勾配はより急峻
となる。その結果、高電界形成層34とドレイン領域3
2との界面で高電界が発生し、発生した高電界が、段差
部16の下側の角部によって発生する高電界、及び空乏
化規制層33とドレイン領域32との界面に発生する高
電界と重なり合って、段差部16の下側の角部の近傍の
電子温度がより一層上昇する。これにより、チャネル中
の電子のホットエレクトロンの発生量が増加して、浮遊
ゲート電極23に対する電子の注入効率が格段に向上す
る。
【0088】また、高濃度形成層34を空乏化規制層3
3と独立に形成することにより、記憶素子のしきい値電
圧の制御性を向上させる効果もある。
【0089】なお、第1の実施形態で説明したように、
半導体基板11における空乏化規制層33、第1表面領
域13及び段差側面領域15によって囲まれる部分をチ
ャネルとして機能させ、チャネル電子が段差側面領域1
5に向かって広がりを持って流れるようなキャリアのパ
スを維持するためには、高電界形成層34を書き込み動
作時に空乏化する程度の不純物濃度とすることが好まし
い。
【0090】なお、本実施形態においても、段差側面領
域15と第2表面領域14とのなす角度を鈍角としても
よい。
【0091】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0092】図8〜図10は本発明の第1の実施形態に
係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断面
構成を示している。
【0093】まず、図8(a)に示すように、p型シリ
コンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分離
構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、素子分
離層52に囲まれてなる活性領域10の上に、熱酸化法
又はCVD法により、膜厚が約20nmの保護酸化膜5
3を形成し、その後、半導体基板51上に、活性領域1
0のp型ウェル領域形成用パターンを持つ第1のレジス
トパターン91を形成する。続いて、第1のレジストパ
ターン91をマスクとして、ホウ素(B)イオンを、例
えば注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1014
cm-2程度で、注入エネルギーが約300keVの注入
条件で半導体基板51に保護酸化膜53を介してイオン
注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の不純物
濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度のp型
ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の全面
に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1013
cm -2程度で、注入エネルギーが約30keVのしきい
値電圧制御用のホウ素(B)イオンを保護酸化膜53を
介してイオン注入する。
【0094】次に、図8(b)に示すように、第1のレ
ジストパターン91及び保護酸化膜53を除去した後、
再度、活性領域10上にCVD法又は熱酸化法により第
1絶縁膜としてのゲート酸化膜54を形成する。その
後、例えば、CVD法により、半導体基板51上の全面
に第1のポリシリコン膜を堆積し、堆積した第1のポリ
シリコン膜に対してフォトリソグラフィ法によりパター
ニングを行なって、ポリシリコンからなる制御ゲート電
極55を形成する。続いて、半導体基板51上に、活性
領域10のドレイン形成領域に開口部を持つ第2のレジ
ストパターン92を形成し、形成した第2のレジストパ
ターン92及びゲート電極55をマスクとして、ホウ素
(B)イオンをそれぞれ異なる加速電圧で2回のイオン
注入を行なう。1回目は、例えば注入ドーズ量が0.5
×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、注入エネル
ギーが約30keVの注入条件でゲート酸化膜54を介
して半導体基板51にイオン注入して、ドレイン形成領
域にp型の第1の高濃度不純物層56を形成する。2回
目は、第1の高濃度不純物層56よりも接合深さが浅く
なるように、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1
×1014cm-2程度で、注入エネルギーが約15keV
の注入条件でイオン注入して、ドレイン形成領域にp型
の第2の高濃度不純物層71を形成する。
【0095】次に、図8(c)に示すように、第2のレ
ジストパターン92を除去した後、例えば、CVD法を
用いて、半導体基板51上に全面にわたってBPSG膜
を堆積する。続いて、堆積したBPSG膜に対して異方
性エッチングを行なうことにより、制御ゲート電極55
の側面にBPSG膜からなるサイドウォール57を形成
する。ここで、BPSGの堆積膜厚を調節することによ
り、制御ゲート電極55の側面と後工程で半導体基板5
1に形成する段差部との間の間隔を自己整合的に決定す
ることができる。
【0096】次に、図8(d)に示すように、半導体基
板51上にドレイン形成領域に開口部を持つ第3のレジ
ストパターン93を形成し、形成した第3のレジストパ
ターン93、ゲート電極55及びサイドウォール57を
マスクとして、半導体基板51に対してドライエッチン
グを行なって、半導体基板51のドレイン形成領域に凹
部51aを形成する。
【0097】次に、図9(a)に示すように、第3のレ
ジストパターン93、ゲート電極55及びサイドウォー
ル57をマスクとして、例えば注入ドーズ量が0.5×
10 14cm-2〜5×1014cm-2程度で、注入エネルギ
ーが約10keVのヒ素(As)イオンを半導体基板5
1にイオン注入することにより、ドレイン形成領域にn
型の低濃度ドレイン領域58を形成する。
【0098】このとき、p型の第1の高濃度不純物層5
6におけるサイドウォール57の下側部分は、低濃度ド
レイン領域58を形成する際のn型不純物の注入による
補償効果によってp型不純物濃度が低減する。これによ
り、半導体基板51における凹部51aの制御ゲート電
極55側の段差部51bに、制御ゲート電極55の下方
における段差部51bの上側の角部と間隔をおいた位置
から段差部51bの下側の角部に向けて延びると共に、
段差側面領域に達することなく低濃度ドレイン領域58
と隣接するように形成された、p型の第1の高濃度不純
物層56からなる空乏化規制層56aを形成できる。
【0099】また、このとき同時に、p型の第2の高濃
度不純物層71から、低濃度ドレイン領域58の形成時
の補償効果により第1の高濃度不純物層56よりも低濃
度となる高電界形成層71aを、段差部51bの上側の
角部と空乏化規制層56aとの間に形成できる。
【0100】次に、図9(b)に示すように、第3のレ
ジストパターン93を除去した後、サイドウォール57
及びゲート酸化膜54の露出部分をウエットエッチング
により除去することにより、上段となる第1表面領域5
9、下段となる第2表面領域60及び上段と下段とをつ
なぐ段差側面領域61からなる段差部51bと、制御ゲ
ート電極55の側面とを露出させる。
【0101】次に、図9(c)に示すように、熱酸化法
により、半導体基板51の段差部51bを含む露出面及
び制御ゲート電極55の表面に第2絶縁膜及び第3絶縁
膜としての熱酸化膜62を形成する。なお、熱酸化膜6
2は、CVD法等によるシリコン酸化膜であってもよ
い。
【0102】次に、図9(d)に示すように、例えばC
VD法を用いて、半導体基板51上に制御ゲート電極5
5を含む全面にわたって第2のポリシリコン膜を堆積
し、堆積した第2のポリシリコン膜に対して異方性エッ
チングを行なうことにより、段差部51bを跨ぐと共
に、制御ゲート電極55の段差部51b側の側面と熱酸
化膜62を介して容量結合し、さらに第2表面領域60
と熱酸化膜62を介して対向する、ポリシリコンからな
る浮遊ゲート電極63を自己整合的に形成する。ここ
で、熱酸化膜62の浮遊ゲート電極63と半導体基板5
1との間に挟まれた領域はトンネル膜として機能する。
【0103】次に、図10(a)に示すように、半導体
基板51上に酸化シリコン等の絶縁膜64を全面に形成
し、その後、形成した絶縁膜64をエッチングして半導
体基板51を露出する。
【0104】次に、図10(b)に示すように、制御ゲ
ート電極55、浮遊ゲート電極63及び絶縁膜64をマ
スクとして、半導体基板51にヒ素(As)イオンを注
入することにより、半導体基板51の制御ゲート電極5
5に対して浮遊ゲート電極63と反対側の領域に高濃度
ソース領域65を形成し、半導体基板51の制御ゲート
電極55に対して浮遊ゲート電極63側の領域で且つ低
濃度ドレイン領域58と接続する高濃度ドレイン領域6
6を形成して、不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子が
完成する。
【0105】以上説明したように、第2の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、半導体
基板51におけるドレイン形成領域にp型の第1の高濃
度不純物層56及び該第1の高濃度不純物層56よりも
浅い接合を持つ第2の高濃度不純物層71を形成してお
く。その後、制御ゲート電極55のサイドウォール57
をマスクとして、半導体基板51に凹部51bを形成す
ることにより、半導体基板51におけるサイドウォール
57の下側部分を第1表面領域(上段)とし、凹部51
bの底面を第2表面領域60(下段)とする段差部51
bを形成する。続いて、第2表面領域60にn型の低濃
度ドレイン領域58を注入により形成する際に、第1の
高濃度不純物層56に対する補償効果により、段差部5
1bの上側の角部から間隔をおき、該角部と対向すると
共に低濃度ドレイン領域58と隣接して局在する所望の
不純物プロファイルを持つ空乏化規制層56aを確実に
形成できる。その上、段差部51bの上側の角部と空乏
化規制層56aとの間に、第2の高濃度不純物層71か
らなる所望の不純物プロファイルを持つ高電界形成層7
1aを形成できる。
【0106】なお、第2の実施形態においては、第1の
高濃度不純物層56と第2の高濃度不純物層71とを同
一の第3のレジストパターン93を用いて、連続してイ
オン注入を行なうことにより、それぞれ所望の不純物プ
ロファイルを形成したが、これに代えて、例えば1回目
と2回目のイオン注入を、それぞれ別のマスクパターン
でイオン注入を行なっても、第1の高濃度不純物層56
及び第2の高濃度不純物層71に所望の不純物プロファ
イルを得られることはいうまでもない。
【0107】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0108】図11は第3の実施形態に係るスタックゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面構
成を示している。図11において、図1に示す構成部材
と同一の構成部材には同一の符号を付している。
【0109】第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶
装置は、半導体基板11上の活性領域に設けられた段差
部16を、トンネル絶縁膜となる第1絶縁膜22を介し
て跨ぐように形成された浮遊ゲート電極23Aと、該浮
遊ゲート電極の上に第2絶縁膜24を介して形成され、
該浮遊ゲート電極23Aと容量結合する制御ゲート電極
21Aとを備えている。
【0110】このように、第3の実施形態に係る不揮発
性半導体記憶装置は、段差部16の下段である第2表面
領域14にドレイン領域32を有し、該段差部を跨ぐよ
うに基板上に順次積層された浮遊ゲート電極23A及び
制御ゲート電極21Aを有するスタックゲート型であっ
て、半導体基板11の内部に、第1表面領域13の下方
における段差部16の上側の角部と間隔をおいた位置か
ら段差部16の下側の角部に向けて延びると共に段差側
面領域15に達することなくドレイン領域32と隣接す
るように形成され、ドレイン領域32と反対の導電型の
高濃度不純物領域からなる空乏化規制層33を有してい
る。
【0111】第1の実施形態と同様に、段差部16の上
側の角部から間隔をおいた位置に、ドレイン領域32と
隣接して該ドレイン領域と反対の導電型の空乏化規制層
33が設けられているため、書き込み動作時に、空乏化
規制層33はp型不純物濃度が高いため空乏化せず、半
導体基板11における第1表面領域13、段差側面領域
15及び空乏化規制層33に囲まれる部分が空乏化し
て、チャネルとして機能する。その結果、チャネル中の
電子が段差側面領域15に向かって広がりを持って流れ
るようになり、浮遊ゲート電極23Aに対するキャリア
の注入効率を向上させることができる。
【0112】また、p型の高濃度不純物領域からなる空
乏化規制層33はn型のドレイン領域32側の端部と隣
接するように形成されているため、空乏化規制層33と
ドレイン領域32の界面には、急激な濃度勾配を持つp
n接合が形成されるので、該界面には高電界が発生す
る。両者の界面に発生した高電界が、段差部16の下側
の角部付近に位置するように空乏化規制層33を設ける
ことによって、段差部16の下側の角部近傍に発生する
電子温度高温域の電子温度が飛躍的に上昇し、その結
果、書き込み速度が大幅に向上する。
【0113】また、ドレイン領域32が、段差部16の
下側の角部を完全に覆っている場合には、書き込み動作
時に、該角部の電位がドレイン電位によって高電位に保
たれるため、段差側面領域15のポテンシャルの勾配が
急峻となって、段差部16の下側の角部付近に発生する
電子温度高温域が段差側面13へ広がるので、書き込み速
度が向上する。
【0114】なお、本実施形態においても、段差側面領
域15と第2表面領域14とのなす角度を鈍角に設定し
てもよい。
【0115】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0116】図12〜図14は本発明の第3の実施形態
に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断
面構成を示している。
【0117】まず、図12(a)に示すように、p型シ
リコンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分
離構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、素子
分離層52に囲まれてなる活性領域10の上に、熱酸化
法又はCVD法により、膜厚が約20nmの保護酸化膜
53を形成し、その後、半導体基板51上に、活性領域
10のp型ウェル領域形成用パターンを持つ第1のレジ
ストパターン91を形成する。続いて、第1のレジスト
パターン91をマスクとして、ホウ素(B)イオンを、
例えば注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×10
14cm-2程度で、注入エネルギーが約300keVの注
入条件で半導体基板51に保護酸化膜53を介してイオ
ン注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の不純
物濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度のp
型ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の全面
に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1013
cm-2程度で、注入エネルギーが約30keVのしきい
値電圧制御用のホウ素(B)イオンを保護酸化膜53を
介してイオン注入する。
【0118】次に、図12(b)に示すように、第1の
レジストパターン91を除去した後、半導体基板51上
に、活性領域10のドレイン形成領域に開口部を持つ第
2のレジストパターン92を形成し、形成した第2のレ
ジストパターン92をマスクとして、例えば注入ドーズ
量が0.5×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、
注入エネルギーが約15keVのホウ素(B)イオンを
半導体基板51に保護絶縁膜53を介してイオン注入
し、これにより、ドレイン形成領域にp型の高濃度不純
物層56を形成する。
【0119】次に、図12(c)に示すように、第2の
レジストパターン92を除去した後、半導体基板51上
に、ソース形成領域及び高濃度不純物層56のソース形
成領域側の端部をマスクする第3のレジストパターン9
3を形成し、形成した第3のレジストパターン93をマ
スクとして、半導体基板51に対してドライエッチング
を行なって、半導体基板51のドレイン形成領域に凹部
51aを形成する。このとき、高濃度不純物層56のソ
ース形成領域側の端部のマスク量(重なり量)を調節す
ることにより、後工程で高濃度不純物層56から形成さ
れる空乏化規制層56aのゲート長方向の寸法を最適化
できる。
【0120】次に、図12(d)に示すように、第3の
レジストパターン93をマスクとして、例えば注入ドー
ズ量が0.5×1014cm-2〜5×1014cm-2程度
で、注入エネルギーが約10keVのヒ素(As)イオ
ンを半導体基板51にイオン注入することにより、ドレ
イン形成領域にn型の低濃度ドレイン領域58を形成す
る。
【0121】このとき、p型の高濃度不純物層56にお
けるサイドウォール57の下側部分は、低濃度ドレイン
領域58を形成する際のn型不純物の注入による補償効
果によってp型不純物濃度が低減する。これにより、半
導体基板51における凹部51aの制御ゲート電極55
側の段差部51bに、制御ゲート電極55の下方におけ
る段差部51bの上側の角部と間隔をおいた位置から段
差部51bの下側の角部に向けて延びると共に、段差側
面領域に達することなく低濃度ドレイン領域58と隣接
するように形成された、p型の高濃度不純物層56から
なる空乏化規制層56aを形成できる。
【0122】次に、図13(a)に示すように、第3の
レジストパターン93及び保護酸化膜53を除去するこ
とにより、半導体基板51の上面、すなわち、上段とな
る第1表面領域59、下段となる第2表面領域60及び
上段と下段とをつなぐ段差側面領域61からなる段差部
51bを露出させる。
【0123】次に、図13(b)に示すように、熱酸化
法により、半導体基板51の段差部51bを含む露出面
に第1絶縁膜としてのゲート酸化膜54を形成する。そ
の後、例えばCVD法を用いて、ゲート酸化膜54上に
全面にわたって、第1のポリシリコン膜63A、第2絶
縁膜としてのシリコン酸化膜67A及び第2のポリシリ
コン膜55Aを堆積する。なお、シリコン酸化膜67A
は熱酸化膜として形成してもよい。
【0124】次に、図13(c)に示すように、第2の
ポリシリコン55A上に、段差部51bを跨ぐゲート電
極パターンを持つ第4のレジストパターン94を形成
し、形成した第4のレジストパターン94をマスクとし
て、第2のポリシリコン膜55A、シリコン酸化膜67
A及び第1のポリシリコン膜63Aに対して異方性エッ
チングを行なって、第1のポリシリコン膜63Aからな
る浮遊ゲート電極電極63Bと、シリコン酸化膜67A
からなる容量絶縁膜67Bと、第2のポリシリコン膜5
5Aからなる浮遊ゲート電極電極55Bとを形成する。
ここで、半導体基板51浮遊ゲート電極63Bとの間の
ゲート酸化膜54はトンネル膜として機能する。
【0125】次に、図13(d)に示すように、第4の
レジストパターン94を除去し、その後、図14に示す
ように、ソース形成領域及びドレイン形成領域の開口パ
ターンを持つ第5のレジストパターン95を形成し、形
成した第5のレジストパターン95及び制御ゲート電極
55Bをマスクとして、半導体基板51にヒ素(As)
イオンを注入することにより、半導体基板51の第1表
面領域59に高濃度ソース領域65を形成し、半導体基
板51の第2表面領域60で且つ低濃度ドレイン領域5
8と接続する高濃度ドレイン領域66を形成して、スタ
ックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子が
完成する。
【0126】以上説明したように、第3の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、半導体
基板51におけるドレイン形成領域にp型の高濃度不純
物層56を形成しておく。その後、該高濃度不純物層5
6のソース領域側の端部をマスクして、半導体基板51
に凹部51bを形成することにより、半導体基板51に
おけるサイドウォール57の下側部分を第1表面領域
(上段)とし、凹部51bの底面を第2表面領域60
(下段)とする段差部51bを形成する。続いて、第2
表面領域60にn型の低濃度ドレイン領域58を注入に
より形成する際に、p型の高濃度不純物層56に対する
補償効果により、段差部51bの上側の角部から間隔を
おき、該角部と対向すると共に低濃度ドレイン領域58
と隣接して局在する所望の不純物プロファイルを持つ空
乏化規制層56aを確実に形成できる。
【0127】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0128】図15は第4の実施形態に係るスタックゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面構
成を示している。図15において、図11に示す第3の
実施形態の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を
付すことにより説明を省略する。
【0129】図15に示すように、第4の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置は、段差部16の上側の角部
と空乏化規制層33との間に形成され、空乏化規制層3
3と同一の導電型であるp型の不純物領域からなる高電
界形成層34を有していることを特徴とする。ここで、
高電界形成層34のp型不純物濃度は、空乏化規制層3
3のp型不純物濃度よりも低く且つ半導体基板11のp
型不純物濃度よりも高くなるように設定されている。
【0130】第4の実施形態によると、p型の高電界形
成層34を段差部16の上側の角部と空乏化規制層33
との間に設けることにより、段差側面領域15におい
て、高電界形成層34とドレイン領域32との界面から
なるpn接合部によるエネルギー準位の勾配はより急峻
となる。その結果、高電界形成層34とドレイン領域3
2との界面で高電界が発生し、発生した高電界が、段差
部16の下側の角部によって発生する高電界、及び空乏
化規制層33とドレイン領域32との界面に発生する高
電界と重なり合って、段差部16の下側の角部の近傍の
電子温度がより一層上昇する。これにより、チャネル中
の電子のホットエレクトロンの発生量が増加して、浮遊
ゲート電極23Aに対する電子の注入効率が格段に向上
する。
【0131】また、高濃度形成層34を空乏化規制層3
3と独立に形成することにより、記憶素子のしきい値電
圧の制御性を向上させる効果もある。
【0132】なお、第1の実施形態で説明したように、
半導体基板11における空乏化規制層33、第1表面領
域13及び段差側面領域15によって囲まれる部分をチ
ャネルとして機能させ、チャネル電子が段差側面領域1
5に向かって広がりを持って流れるようなキャリアのパ
スを維持するためには、高電界形成層34を書き込み動
作時に空乏化する程度の不純物濃度とすることが好まし
い。
【0133】なお、本実施形態においても、段差側面領
域15と第2表面領域14とのなす角度を鈍角に設定し
てもよい。
【0134】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0135】図16〜図18は本発明の第4の実施形態
に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断
面構成を示している。
【0136】まず、図16(a)に示すように、p型シ
リコンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分
離構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、素子
分離層52に囲まれてなる活性領域10の上に、熱酸化
法又はCVD法により、膜厚が約20nmの保護酸化膜
53を形成し、その後、半導体基板51上に、活性領域
10のp型ウェル領域形成用パターンを持つ第1のレジ
ストパターン91を形成する。続いて、第1のレジスト
パターン91をマスクとして、ホウ素(B)イオンを、
例えば注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×10
14cm-2程度で、注入エネルギーが約300keVの注
入条件で半導体基板51に保護酸化膜53を介してイオ
ン注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の不純
物濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度のp
型ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の全面
に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1013
cm-2程度で、注入エネルギーが約30keVのしきい
値電圧制御用のホウ素(B)イオンを保護酸化膜53を
介してイオン注入する。
【0137】次に、図16(b)に示すように、第1の
レジストパターン91を除去した後、半導体基板51上
に、活性領域10のドレイン形成領域に開口部を持つ第
2のレジストパターン92を形成し、形成した第2のレ
ジストパターン92をマスクとして、ホウ素(B)イオ
ンをそれぞれ異なる加速電圧で2回のイオン注入を行な
う。1回目は、例えば注入ドーズ量が0.5×1013
-2〜1×1014cm -2程度で、注入エネルギーが約3
0keVの注入条件でゲート酸化膜54を介して半導体
基板51にイオン注入して、ドレイン形成領域にp型の
第1の高濃度不純物層56を形成する。2回目は、第1
の高濃度不純物層56よりも接合深さが浅くなるよう
に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1014
cm-2程度で、注入エネルギーが約15keVの注入条
件でイオン注入して、ドレイン形成領域にp型の第2の
高濃度不純物層71を形成する。
【0138】次に、図16(c)に示すように、第2の
レジストパターン92を除去した後、半導体基板51上
に、ソース形成領域及び高濃度不純物層56のソース形
成領域側の端部をマスクする第3のレジストパターン9
3を形成し、形成した第3のレジストパターン93をマ
スクとして、半導体基板51に対してドライエッチング
を行なって、半導体基板51のドレイン形成領域に凹部
51aを形成する。このとき、第1の高濃度不純物層5
6のソース形成領域側の端部のマスク量を調節すること
により、後工程で高濃度不純物層56から形成される空
乏化規制層56aのゲート長方向の寸法を最適化でき
る。
【0139】次に、図16(d)に示すように、第3の
レジストパターン93をマスクとして、例えば注入ドー
ズ量が0.5×1014cm-2〜5×1014cm-2程度
で、注入エネルギーが約10keVのヒ素(As)イオ
ンを半導体基板51にイオン注入することにより、ドレ
イン形成領域にn型の低濃度ドレイン領域58を形成す
る。
【0140】このとき、p型の第1の高濃度不純物層5
6におけるサイドウォール57の下側部分は、低濃度ド
レイン領域58を形成する際のn型不純物の注入による
補償効果によってp型不純物濃度が低減する。これによ
り、半導体基板51における凹部51aの制御ゲート電
極55側の段差部51bに、制御ゲート電極55の下方
における段差部51bの上側の角部と間隔をおいた位置
から段差部51bの下側の角部に向けて延びると共に、
段差側面領域に達することなく低濃度ドレイン領域58
と隣接するように形成された、p型の第1の高濃度不純
物層56からなる空乏化規制層56aを形成できる。
【0141】また、このとき同時に、p型の第2の高濃
度不純物層71から、低濃度ドレイン領域58の形成時
の補償効果により第1の高濃度不純物層56よりも低濃
度となる高電界形成層71aを、段差部51bの上側の
角部と空乏化規制層56aとの間に形成できる。
【0142】次に、図17(a)に示すように、第3の
レジストパターン93及び保護酸化膜53を除去するこ
とにより、半導体基板51の上面、すなわち、上段とな
る第1表面領域59、下段となる第2表面領域60及び
上段と下段とをつなぐ段差側面領域61からなる段差部
51bを露出させる。
【0143】次に、図17(b)に示すように、熱酸化
法により、半導体基板51の段差部51bを含む露出面
に第1絶縁膜としてのゲート酸化膜54を形成する。そ
の後、例えばCVD法を用いて、ゲート酸化膜54上に
全面にわたって、第1のポリシリコン膜63A、第2絶
縁膜としてのシリコン酸化膜67A及び第2のポリシリ
コン膜55Aを堆積する。なお、シリコン酸化膜67A
は熱酸化膜として形成してもよい。
【0144】次に、図17(c)に示すように、第2の
ポリシリコン55A上に、段差部51bを跨ぐゲート電
極パターンを持つ第4のレジストパターン94を形成
し、形成した第4のレジストパターン94をマスクとし
て、第2のポリシリコン膜55A、シリコン酸化膜67
A及び第1のポリシリコン膜63Aに対して異方性エッ
チングを行なって、第1のポリシリコン膜63Aからな
る浮遊ゲート電極電極63Bと、シリコン酸化膜67A
からなる容量絶縁膜67Bと、第2のポリシリコン膜5
5Aからなる浮遊ゲート電極電極55Bとを形成する。
ここで、半導体基板51浮遊ゲート電極63Bとの間の
ゲート酸化膜54はトンネル膜として機能する。
【0145】次に、図17(d)に示すように、第4の
レジストパターン94を除去し、その後、図18に示す
ように、ソース形成領域及びドレイン形成領域の開口パ
ターンを持つ第5のレジストパターン95及び制御ゲー
ト電極55Bをマスクとして、半導体基板51にヒ素
(As)イオンを注入することにより、半導体基板51
の第1表面領域59に高濃度ソース領域65を形成し、
半導体基板51の第2表面領域60で且つ低濃度ドレイ
ン領域58と接続する高濃度ドレイン領域66を形成し
て、スタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記
憶素子が完成する。
【0146】以上説明したように、第4の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置の製造方法によると、半導体
基板51におけるドレイン形成領域にp型の第1の高濃
度不純物層56及び該第1の高濃度不純物層56よりも
浅い接合を持つ第2の高濃度不純物層71を形成してお
く。その後、第1及び第2の高濃度不純物層56、71
のソース領域側の端部をマスクして、半導体基板51に
凹部51bを形成することにより、半導体基板51にお
けるサイドウォール57の下側部分を第1表面領域(上
段)とし、凹部51bの底面を第2表面領域60(下
段)とする段差部51bを形成する。続いて、第2表面
領域60にn型の低濃度ドレイン領域58を注入により
形成する際に、第1の高濃度不純物層56に対する補償
効果により、段差部51bの上側の角部から間隔をお
き、該角部と対向すると共に低濃度ドレイン領域58と
隣接して局在する所望の不純物プロファイルを持つ空乏
化規制層56aを確実に形成できる。その上、段差部5
1bの上側の角部と空乏化規制層56aとの間に、第2
の高濃度不純物層71からなる所望の不純物プロファイ
ルを持つ高電界形成層71aを形成できる。
【0147】なお、第4の実施形態においては、第1の
高濃度不純物層56と第2の高濃度不純物層71とを同
一の第2のレジストパターン92を用いて、連続してイ
オン注入を行なうことにより、それぞれ所望の不純物プ
ロファイルを形成したが、これに代えて、例えば1回目
と2回目のイオン注入を、それぞれ別のマスクパターン
でイオン注入を行なっても、第1の高濃度不純物層56
及び第2の高濃度不純物層71に所望の不純物プロファ
イルを得られることはいうまでもない。
【0148】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0149】前述した第1〜第4の実施形態において
は、半導体基板11の段差部16に、該段差部16から
間隔をおき且つ段差部16と対向する空乏化規制層33
を設けることにより、例えば書き込み動作時に浮遊ゲー
ト電極23の下側に形成されるチャネル領域のキャリア
パスを段差側面領域15に沿うように形成して、段差部
16の下側に生じる電子温度高温域をキャリアが通過す
る構成とすることにより、キャリアの浮遊ゲート電極2
3への注入効率の向上を図っている。
【0150】一方、第5の実施形態においては、ドレイ
ン領域と反対の導電型を有する空乏化規制層33を設け
る代わりに、書き込み動作時に、半導体基板に対してド
レイン電圧と極性が反対の基板電圧を印加することによ
り、チャネル領域のキャリアパスを段差側面領域15に
沿うように形成する。
【0151】以下、図19(a)及び図19(b)に示
すスプリットゲート型及びスタックゲート型の不揮発性
半導体記憶装置を用いて説明する。
【0152】図19(a)及び(b)は本実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面構成であ
って、(a)はスプリットゲート型を示し、(b)はス
タックゲート型を示している。ここで、図19(a)に
おいては、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同
一の符号を付し、図19(b)においては、図11に示
す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すこと
により説明を省略する。
【0153】まず、図19(a)に示すように、第5の
実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板
11の不純物濃度よりも高いp型の不純物濃度を持つ高
濃度不純物領域35が段差部16の上側の角部に形成さ
れており、書き込み動作時に基板に負電圧が印加される
ことが特徴である。
【0154】なお、高濃度不純物領域35は、段差側面
領域15の電子温度を高める効果と、記憶素子のしきい
値電圧を制御する効果とを有している。
【0155】このような高濃度不純物領域35を形成す
ると、該高濃度不純物領域35は空乏化しにくく、従っ
てチャネルが形成されにくくなり、電子は半導体基板1
1の高濃度不純物領域35の界面付近で流れやすくな
る。このように、電子は、段差部の上側の角部及び下側
の角部から離れたパスを流れるため、段差部の下側の角
部付近に生じる電子温度高温域を通過せずにドレイン電
極32に直接に流れ込み、浮遊ゲート電極23へのキャ
リア注入には寄与しない。
【0156】そこで、本実施形態においては、書き込み
動作時に半導体基板11に負電圧、例えば、−1.0V
〜−5.0V程度の電圧を印加することにより、電子が
段差側面領域15に向かって広がって流れるようにな
り、段差部16の下側の角部付近に生ずる電子温度高温
域に向かうキャリアのパスを形成することができる。
【0157】これは、半導体基板11に対して負の基板
電圧を印加すると、段差部16を設けた半導体基板11
にあっては、段差部16の上側の角部付近に浮遊ゲート
電極23の電位を相対的に高くした場合と同様の効果を
得られ、電子が半導体基板11の表面へ引き付けられる
ようになるからである。その結果、空乏化規制層33を
設けなくても、図3(a)に示したような、段差部16
の上側の角部に囲まれた領域にキャリアパスを形成する
ことができる。
【0158】また、本実施形態に係る不揮発性半導体記
憶装置は、基板電位を印加している場合にのみ電流密度
が高くなるため、書込み動作を行なわないときの消費電
力を大幅に低減できる。
【0159】また、図19(b)に示すように、スタッ
クゲート型の不揮発性半導体記憶装置であっても、半導
体基板11の不純物濃度よりも高いp型の不純物濃度を
持つ高濃度不純物領域35を段差部16の上側の角部に
形成して、書き込み動作時に基板に負電圧を印加するこ
とにより、図19(a)に示したスプリットゲート型不
揮発性半導体記憶装置と同等の効果を得ることができ
る。
【0160】また、第1〜第4の実施形態に示したよう
な空乏化規制層33を設けた不揮発性半導体記憶装置で
あっても、書き込み動作時に基板電圧を印加することに
よる、キャリアの注入効率をより一層向上させることが
できる。
【0161】さらには、段差部16の上側の角部に高濃
度不純物領域35を設けない構成の不揮発性半導体記憶
装置であっても、書き込み動作時に負の基板電圧を印加
することによる、キャリアの注入効率向上を図ることが
できる。
【0162】なお、第1〜第5の実施形態における記憶
素子は、いずれもnチャネル型の素子として説明した
が、各ソース領域及びドレイン領域の導電型をp型とし
た、pチャネル型の素子の場合も同様の効果を奏する。
この場合は、空乏化規制層の導電型は、ドレイン領域と
反対のn型とし、また、書き込み時の基板電圧の極性は
正の電圧とする。
【0163】また、本実施形態においては、書き込み動
作時に基板電圧を印加する場合の効果について述べた
が、ドレイン電圧及び制御ゲート電圧を適当に変更する
ことによっても同様の効果を生じさせることができる。
【0164】(第6の実施形態)以下、本発明の第6の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0165】図20は第6の実施形態に係るスプリット
ゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面
構成を示している。図20において、図1に示す第1の
実施形態の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を
付すことにより説明を省略する。
【0166】図20に示すように、第6の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置は、ソース領域31がチャネ
ル領域側の端部に形成された中濃度層31aとその外側
に形成され中濃度層31aよりも不純物濃度が高い高濃
度層31bとからなり、ドレイン領域32が、チャネル
領域側から外側に順次不純物濃度が高くなるように形成
された、低濃度層32a、中濃度層32b及び高濃度層
32cからなることを特徴とする。低濃度層32aのチ
ャネル領域側の端部は、空乏化規制層33と接するよう
に形成されている。
【0167】ここで、本実施形態の装置について、デー
タの書き込み動作、消去動作及び読み出し動作の動作に
ついて図21(a)及び図21(b)を参照しながらそ
の一例を説明する。
【0168】まず、図21(a)に示すように、データ
の書き込み動作時には、制御ゲート電極21に4.0V
〜7.0V程度の電圧を印加し、ソース領域(不図示)
に0Vの電圧を印加し、ドレイン領域32に4.0V〜
6.0V程度の電圧を印加する。これにより、段差側面
領域15の角部周辺においてホットエレクトロンが発生
し、発生したホットエレクトロンは段差側面領域15を
通して浮遊ゲート電極23に注入される。
【0169】次に、図21(b)に示すように、データ
の消去動作時には、制御ゲート電極21に−5.0Vの
電圧を印加し、ドレイン領域32に4.0V〜7.0V
程度の電圧を印加し、ソース領域(不図示)に0Vの電
圧を印加する。これにより、浮遊ゲート電極23に蓄積
されていた電子を、FN型トンネル現象によりトンネル
酸化膜である第3絶縁膜25を介してドレイン領域32
に向けて矢印の方向に引き抜く。
【0170】また、データの読み出し時には、ソース領
域に1.0V〜3.0V程度の電圧を印加し、ドレイン
領域32に0Vの電圧を印加し、制御ゲート電極21に
2.0V〜4.0V程度の電圧を印加するか、又はドレ
イン領域32に1.0V〜3.0V程度の電圧を印加
し、ソース領域に0Vの電圧を印加し、制御ゲート電極
21に2.0V〜4.0V程度の電圧を印加する。これ
により、浮遊ゲート電極23に蓄積された電荷量によっ
て電流値が異なる読み出し電流がソース領域又はドレイ
ン領域に読み出される。
【0171】このように、第6の実施形態に係る不揮発
性半導体記憶装置は、上段である第1表面領域13にソ
ース領域31が形成され、下段である第2表面領域14
にドレイン領域32が形成された段差部16を有してい
る。さらに半導体基板11における段差部16の近傍に
は、p型の空乏化規制層33が第1表面領域14及び段
差側面領域15に達しない位置に形成されている。その
上、空乏化規制層33のドレイン領域32側の端部がド
レイン領域32の低濃度層32aと接しているため、前
述したように、書き込み動作時に、段差側面領域15の
下側の角部付近に発生する高電子温度域に向かって流れ
る電流パスが生成される。従って、段差側面領域15の
近傍でホットエレクトロンとなった電子は、段差側面領
域15を通って浮遊ゲート電極23に注入され、その結
果、チャネル電子の浮遊ゲート電極23への高い注入効
率を得ることができる。
【0172】さらに、第6の実施形態においては、ドレ
イン領域32を、チャネル領域側から低濃度層32a、
中濃度層32b及び高濃度層32cと不純物濃度を段階
的に高くしており、言い換えればドレイン領域32はチ
ャネル領域側に近づくにつれてn型不純物濃度が低くな
るように設定されている。このように、高濃度層32c
よりも不純物濃度が低い中濃度層32bを浮遊ゲート電
極23の下側の領域32dに設けているため、消去動作
時には領域32d付近の電界が緩和されるので、該領域
32dのpn接合面に発生するホットホールが減少す
る。その結果、トンネル膜である第3絶縁膜25の信頼
性の低下を防止することができる。
【0173】なお、第6の実施形態においては、図20
に示すように、ソース領域31に対しても、中濃度層3
1aと高濃度層31bとを形成したが、ソース領域31
は均一な濃度となるように形成してもよい。
【0174】また、段差部16を持たないスプリットゲ
ート型フラッシュメモリとしても同等の効果を奏するこ
とはいうまでもない。
【0175】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0176】図22〜図24は本発明の第6の実施形態
に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断
面構成を示している。
【0177】まず、図22(a)に示すように、p型シ
リコンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分
離構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、半導
体基板51上に、活性領域10のp型ウェル領域形成用
パターンを持つ第1のレジストパターン91を形成す
る。続いて、第1のレジストパターン91をマスクとし
て、ホウ素(B)イオンを、例えば注入ドーズ量が0.
5×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、注入エネ
ルギーが約300keVの注入条件で半導体基板51に
イオン注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の
不純物濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度
のp型ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の
全面に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1
13cm-2程度で、注入エネルギーが約30keVのし
きい値電圧制御用のホウ素(B)イオンを注入する。
【0178】次に、図22(b)に示すように、第1の
レジストパターン91を除去した後、活性領域10上に
CVD法又は熱酸化法により第1絶縁膜としてのゲート
酸化膜54を形成する。その後、例えば、CVD法によ
り、半導体基板51上の全面に第1のポリシリコン膜を
堆積し、堆積した第1のポリシリコン膜に対してフォト
リソグラフィ法によりパターニングを行なって、ポリシ
リコンからなる制御ゲート電極55を形成する。続い
て、半導体基板51上に、活性領域10のドレイン形成
領域に開口部を持つ第2のレジストパターン92を形成
し、形成した第2のレジストパターン92及びゲート電
極55をマスクとして、例えば注入ドーズ量が0.5×
1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、注入エネルギ
ーが約15keVのホウ素(B)イオンを半導体基板5
1にゲート酸化膜54を介してイオン注入し、これによ
り、ドレイン形成領域にp型の高濃度不純物層56を形
成する。
【0179】次に、図22(c)に示すように、第2の
レジストパターン92を除去した後、例えば、CVD法
を用いて、半導体基板51上に全面にわたってBPSG
膜を堆積する。続いて、堆積したBPSG膜に対して異
方性エッチングを行なうことにより、制御ゲート電極5
5の側面にBPSG膜からなるサイドウォール57を形
成する。ここで、BPSGの堆積膜厚を調節することに
より、制御ゲート電極55の側面と後工程で半導体基板
51に形成する段差部との間の間隔を自己整合的に決定
することができる。
【0180】次に、図22(d)に示すように、半導体
基板51上にドレイン形成領域に開口部を持つ第3のレ
ジストパターン93を形成し、形成した第3のレジスト
パターン93、ゲート電極55及びサイドウォール57
をマスクとして、半導体基板51に対してドライエッチ
ングを行なって、半導体基板51のドレイン形成領域に
凹部51aを形成する。
【0181】次に、図23(a)に示すように、第3の
レジストパターン93、ゲート電極55及びサイドウォ
ール57をマスクとして、p型不純物であるホウ素
(B)イオンとn型不純物であるヒ素(As)イオンと
を連続してイオン注入する。これにより、半導体基板5
1における段差部の近傍ではホウ素イオンとヒ素イオン
とが互いに補償し合って、半導体基板51における凹部
51aの制御ゲート電極55側の段差部51bに、制御
ゲート電極55の下方における段差部51bの上側の角
部と間隔をおいた位置から段差部51bの下側の角部に
向けて延びると共に、段差側面領域に達することなく低
濃度ドレイン領域58と接するように形成されたp型の
高濃度不純物層56からなる空乏化規制層56aを形成
できる。このときのホウ素イオンの注入条件は、例えば
注入ドーズ量を0.5×1014cm-2〜5×1014cm
-2程度とし、注入エネルギーを約25keVとし、基板
面の法線に対する注入角度を約30°としている。ま
た、ヒ素イオンの注入条件は、例えば注入ドーズ量を
0.5×1014cm-2〜5×1014cm-2程度とし、注
入エネルギーを約10keVとし、注入角度を0°とし
ている。
【0182】次に、図23(b)に示すように、第3の
レジストパターン93を除去した後、サイドウォール5
7及びゲート酸化膜54の露出部分をウエットエッチン
グにより除去することにより、上段となる第1表面領域
59、下段となる第2表面領域60及び上段と下段とを
つなぐ段差側面領域61からなる段差部51bと、制御
ゲート電極55の側面とを露出する。
【0183】次に、図23(c)に示すように、熱酸化
法により、半導体基板51の段差部51bを含む露出面
及び制御ゲート電極55の表面に第2絶縁膜及び第3絶
縁膜としての熱酸化膜62を形成する。なお、熱酸化膜
62はCVD法等によるシリコン酸化膜であってもよ
い。
【0184】次に、図23(d)に示すように、例えば
CVD法を用いて、半導体基板51上に制御ゲート電極
55を含む全面にわたって第2のポリシリコン膜を堆積
し、堆積した第2のポリシリコン膜に対して異方性エッ
チングを行なうことにより、段差部51bを跨ぐと共
に、制御ゲート電極55の段差部51b側の側面と熱酸
化膜62を介して容量結合し、さらに第2表面領域60
と熱酸化膜62を介して対向する、ポリシリコンからな
る浮遊ゲート電極63を自己整合的に形成する。ここ
で、熱酸化膜62の浮遊ゲート電極63と半導体基板5
1との間に挟まれた領域はトンネル膜として機能する。
【0185】続いて、制御ゲート電極55及び浮遊ゲー
ト電極63をマスクとして、半導体基板51に燐(P)
イオンを注入することにより、半導体基板51の制御ゲ
ート電極55に対して浮遊ゲート電極63と反対側の領
域に中濃度ソース領域68を形成すると共に、半導体基
板51の浮遊ゲート電極63側の領域に中濃度ドレイン
領域69を形成する。このときの燐イオンの注入条件
は、例えば注入ドーズ量を5×1012cm-2〜5×10
13cm-2程度とし、注入エネルギーを約20keVとし
ている。
【0186】次に、図24(a)に示すように、半導体
基板51上に酸化シリコン等の絶縁膜膜を全面に形成
し、その後、形成した絶縁膜をエッチングして制御ゲー
ト電極55及び浮遊ゲート電極63の側面上に絶縁膜サ
イドウォール72を形成する。
【0187】次に、図24(b)に示すように、制御ゲ
ート電極55、浮遊ゲート電極63及び絶縁膜サイドウ
ォール72をマスクとして、半導体基板51にヒ素(A
s)イオンを注入することにより、半導体基板51の制
御ゲート電極55に対して浮遊ゲート電極63と反対側
の領域に高濃度ソース領域65を形成し、半導体基板5
1の制御ゲート電極55に対して浮遊ゲート電極63側
の領域で且つ中濃度ドレイン領域69と接続する高濃度
ドレイン領域66を形成して、不揮発性半導体記憶装置
の一記憶素子が完成する。ここでのヒ素イオンの注入条
件は、例えば注入ドーズ量を1×1015cm-2〜5×1
15cm-2程度とし、注入エネルギーを約40keVと
している。
【0188】以上説明したように、第6の実施形態に係
る製造方法によると、p型の半導体基板51における段
差部51bの近傍にp型の空乏化規制層56aを形成す
ることができる。さらに、チャネル領域側から段階的に
n型不純物濃度を高くした低濃度ドレイン領域58、中
濃度ドレイン領域69及び高濃度ドレイン領域66から
なるドレイン領域を確実に形成することができる。
【0189】(第6の実施形態の一変形例)以下、本発
明の第6の実施形態の一変形例について図面を参照しな
がら説明する。
【0190】図25は第6の実施形態の一変形例に係る
スプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶
素子の断面構成を示している。図25において、図20
に示す第6の実施形態の構成部材と同一の構成部材には
同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0191】図25に示すように、本変形例に係る不揮
発性半導体記憶装置は、空乏化規制層に代えて、段差部
16の上側の角部に形成されp型不純物が拡散してなる
高電界形成層34を有していることを特徴とする。ここ
で、高電界形成層34のp型不純物濃度は、半導体基板
11のp型不純物濃度よりも高くなるように設定されて
いる。また、高電界形成層34のドレイン領域32側の
端部は低濃度層32aと接している。
【0192】p型の高電界形成層34を段差部16の上
側の角部とドレイン領域32の低濃度層32aとの間に
設けることにより、段差側面領域15において、高電界
形成層34とドレイン領域32との界面からなるpn接
合部によるエネルギー準位の勾配はより急峻となる。そ
の結果、高電界形成層34と低濃度層32aとの界面で
高電界が発生し、段差部16の下側の角部の近傍の電子
温度が上昇する。これにより、チャネル中の電子のホッ
トエレクトロンの発生量が増加して、浮遊ゲート電極2
3に対する電子の注入効率がより向上する。
【0193】なお、本変形例は、図22(b)で示した
ホウ素(B)イオンのイオン注入と、図23(a)で示
したホウ素(B)イオン及びヒ素(As)イオンのイオ
ン注入とにおける注入加速電圧及びドーズ量を調節する
ことによって、例えば図23(a)における角度注入に
よるホウ素イオンのドーズ量を増やすことにより実現で
きる。さらには、図22(b)で示したホウ素(B)イ
オンのイオン注入を行なわず、図23(a)で示したホ
ウ素(B)イオン及びヒ素(As)イオンの注入工程の
みを行なっても良い。
【0194】また、本変形例においても、ソース領域3
1を中濃度層31aと高濃度層31bとに分けて形成し
たが、均一な濃度で形成してもよい。
【0195】また、段差部16を持たないスプリットゲ
ート型フラッシュメモリとしても同等の効果を得ること
ができる。
【0196】(第7の実施形態)以下、本発明の第7の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0197】図26は第7の実施形態に係るスプリット
ゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面
構成を示している。図26において、図20に示す第6
の実施形態の構成部材と同一の構成部材には同一の符号
を付すことにより説明を省略する。
【0198】図26に示すように、第7の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置は、ソース領域31の半導体
基板11との接合面を覆うように、すなわち第1表面領
域13におけるソース領域31の下側外周部に形成さ
れ、p型不純物領域からなるショートチャネル効果抑制
領域36を有していることを特徴とする。このように、
n型のソース領域31とチャネル領域との間にp型のシ
ョートチャネル効果抑制領域36を設けているため、ソ
ース領域31とドレイン領域32と間の電界が緩和され
るので、ショートチャネル効果が抑制され、デバイス寸
法の縮小が可能となる。
【0199】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0200】図27〜図29は本発明の第7の実施形態
に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断
面構成を示している。
【0201】まず、図27(a)に示すように、p型シ
リコンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分
離構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、半導
体基板51上に、活性領域10のp型ウェル領域形成用
パターンを持つ第1のレジストパターン91を形成す
る。続いて、第1のレジストパターン91をマスクとし
て、ホウ素(B)イオンを、例えば注入ドーズ量が0.
5×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、注入エネ
ルギーが約300keVの注入条件で半導体基板51に
イオン注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の
不純物濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度
のp型ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の
全面に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1
13cm-2程度で、注入エネルギーが約30keVのし
きい値電圧制御用のホウ素(B)イオンを注入する。
【0202】次に、図27(b)に示すように、第1の
レジストパターン91を除去した後、活性領域10上に
CVD法又は熱酸化法により第1絶縁膜としてのゲート
酸化膜54を形成する。その後、例えば、CVD法によ
り、半導体基板51上の全面に第1のポリシリコン膜を
堆積し、堆積した第1のポリシリコン膜に対してフォト
リソグラフィ法によりパターニングを行なって、ポリシ
リコンからなる制御ゲート電極55を形成する。続い
て、半導体基板51上に、活性領域10のドレイン形成
領域に開口部を持つ第2のレジストパターン92を形成
し、形成した第2のレジストパターン92及びゲート電
極55をマスクとして、例えば注入ドーズ量が0.5×
1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、注入エネルギ
ーが約15keVのホウ素(B)イオンを半導体基板5
1にゲート酸化膜54を介してイオン注入し、これによ
り、ドレイン形成領域にp型の高濃度不純物層56を形
成する。
【0203】次に、図27(c)に示すように、第2の
レジストパターン92を除去した後、例えば、CVD法
を用いて、半導体基板51上に全面にわたってBPSG
膜を堆積する。続いて、堆積したBPSG膜に対して異
方性エッチングを行なうことにより、制御ゲート電極5
5の側面にBPSG膜からなるサイドウォール57を形
成する。ここで、BPSGの堆積膜厚を調節することに
より、制御ゲート電極55の側面と後工程で半導体基板
51に形成する段差部との間の間隔を自己整合的に決定
することができる。
【0204】次に、図27(d)に示すように、半導体
基板51上にドレイン形成領域に開口部を持つ第3のレ
ジストパターン93を形成し、形成した第3のレジスト
パターン93、ゲート電極55及びサイドウォール57
をマスクとして、半導体基板51に対してドライエッチ
ングを行なって、半導体基板51のドレイン形成領域に
凹部51aを形成する。
【0205】次に、図28(a)に示すように、第3の
レジストパターン93、ゲート電極55及びサイドウォ
ール57をマスクとして、p型不純物であるホウ素
(B)イオンとn型不純物であるヒ素(As)イオンと
を連続してイオン注入する。これにより、半導体基板5
1における段差部の近傍ではホウ素イオンとヒ素イオン
とが互いに補償し合って、半導体基板51における凹部
51aの制御ゲート電極55側の段差部51bに、制御
ゲート電極55の下方における段差部51bの上側の角
部と間隔をおいた位置から段差部51bの下側の角部に
向けて延びると共に、段差側面領域に達することなく低
濃度ドレイン領域58と接するように形成されたp型の
高濃度不純物層56からなる空乏化規制層56aを形成
できる。このときのホウ素イオンの注入条件は、例えば
注入ドーズ量を0.5×1014cm-2〜5×1014cm
-2程度とし、注入エネルギーを約25keVとし、基板
面の法線に対する注入角度を30°としている。また、
ヒ素イオンの注入条件は、例えば注入ドーズ量を0.5
×1014cm-2〜5×1014cm-2程度とし、注入エネ
ルギーを約10keVとし、注入角度を0°としてい
る。
【0206】次に、図28(b)に示すように、第3の
レジストパターン93を除去した後、サイドウォール5
7及びゲート酸化膜54の露出部分をウエットエッチン
グにより除去することにより、上段となる第1表面領域
59、下段となる第2表面領域60及び上段と下段とを
つなぐ段差側面領域61からなる段差部51bと、制御
ゲート電極55の側面とを露出する。続いて、半導体基
板51上に、活性領域10のソース形成領域に開口部を
持つ第4のレジストパターン94を形成し、形成した第
4のレジストパターン94及びゲート電極55をマスク
として、例えば注入ドーズ量が0.5×1013cm-2
5×1013cm-2程度で、注入エネルギーが約30ke
Vのホウ素(B)イオンを基板の法線に対して約30°
の角度を持たせて半導体基板51にイオン注入し、これ
により、ソース形成領域にp型のショートチャネル効果
抑制層70を形成する。
【0207】次に、図28(c)に示すように、第4の
レジストパターン94を除去した後、熱酸化法により、
半導体基板51の段差部51bを含む露出面及び制御ゲ
ート電極55の表面に第2絶縁膜及び第3絶縁膜として
の熱酸化膜62を形成する。なお、熱酸化膜62はCV
D法等によるシリコン酸化膜であってもよい。
【0208】次に、図28(d)に示すように、例えば
CVD法を用いて、半導体基板51上に制御ゲート電極
55を含む全面にわたって第2のポリシリコン膜を堆積
し、堆積した第2のポリシリコン膜に対して異方性エッ
チングを行なうことにより、段差部51bを跨ぐと共
に、制御ゲート電極55の段差部51b側の側面と熱酸
化膜62を介して容量結合し、さらに第2表面領域60
と熱酸化膜62を介して対向する、ポリシリコンからな
る浮遊ゲート電極63を自己整合的に形成する。ここ
で、熱酸化膜62の浮遊ゲート電極63と半導体基板5
1との間に挟まれた領域はトンネル膜として機能する。
【0209】次に、図29に示すように、ソース形成領
域及びドレイン形成領域の開口パターンを持つ第5のレ
ジストパターン95を形成し、形成した第5のレジスト
パターン95、制御ゲート電極55及び浮遊ゲート電極
63をマスクとして、半導体基板51にヒ素(As)イ
オンを注入することにより、半導体基板51の制御ゲー
ト電極55に対して浮遊ゲート電極63と反対側の領域
で且つショートチャネル効果抑制層70の内側に高濃度
ソース領域65を形成し、半導体基板51の制御ゲート
電極55に対して浮遊ゲート電極63側の領域で且つ低
濃度ドレイン領域58と接続する高濃度ドレイン領域6
6を形成して、不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子が
完成する。
【0210】以上説明したように、第7の実施形態に係
る製造方法によると、p型の半導体基板51における段
差部51bの近傍にp型の空乏化規制層56aを形成す
ることができる。その上、n型の高濃度ソース領域65
の接合面を下側から覆うp型のショートチャネル効果抑
制層70をも確実に形成することができる。
【0211】なお、段差部16を持たないスプリットゲ
ート型フラッシュメモリとしてもショートチャネル効果
を抑制できる効果を奏することはいうまでもない。
【0212】(第7の実施形態の一変形例)以下、本発
明の第7の実施形態の一変形例について図面を参照しな
がら説明する。
【0213】図30は第7の実施形態の一変形例に係る
スプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶
素子の断面構成を示している。図30において、図26
に示す第7の実施形態の構成部材と同一の構成部材には
同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0214】図30に示すように、本変形例に係る不揮
発性半導体記憶装置は、空乏化規制層に代えて、段差部
16の上側の角部に形成されp型不純物が拡散してなる
高電界形成層34を有していることを特徴とする。ここ
で、高電界形成層34のp型不純物濃度は、半導体基板
11のp型不純物濃度よりも高くなるように設定されて
いる。高電界形成層34のドレイン領域32側の端部は
低濃度層32aと接している。
【0215】p型の高電界形成層34を段差部16の上
側の角部とドレイン領域32の低濃度層32aとの間に
設けることにより、段差側面領域15において、高電界
形成層34とドレイン領域32との界面からなるpn接
合部によるエネルギー準位の勾配はより急峻となる。そ
の結果、高電界形成層34と低濃度層32aとの界面で
高電界が発生し、段差部16の下側の角部の近傍の電子
温度が上昇する。これにより、チャネル中の電子のホッ
トエレクトロンの発生量が増加して、浮遊ゲート電極2
3に対する電子の注入効率がより向上する。
【0216】本変形例は、図27(b)で示したホウ素
(B)イオンのイオン注入と、図28(a)で示したホ
ウ素(B)イオン及びヒ素(As)イオンのイオン注入
とにおける注入加速電圧及びドーズ量を調節することに
よって実現することができる。さらには、図27(b)
で示したホウ素(B)イオンのイオン注入を行なわず、
図28(a)で示したホウ素(B)イオン及びヒ素(A
s)イオンの注入工程のみを行なっても良い。
【0217】(第8の実施形態)以下、本発明の第8の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0218】図31は第8の実施形態に係るスタックゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面構
成を示している。図31において、図11に示す第3の
実施形態の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を
付すことにより説明を省略する。
【0219】図31に示すように、第8の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置は、ソース領域31がチャネ
ル領域側の端部に形成された中濃度層31aとその外側
に形成され中濃度層31aよりも不純物濃度が高い高濃
度層31bとからなり、ドレイン領域32が、チャネル
領域側から外側に順次不純物濃度が高くなるように形成
された、低濃度層32a、中濃度層32b及び高濃度層
32cからなることを特徴とする。ここで、低濃度層3
2aのチャネル領域側の端部は、空乏化規制層33と接
するように形成されている。
【0220】この構成により、第3の実施形態と同様
に、書き込み動作時には、空乏化規制層33のp型不純
物濃度が高いため空乏化せず、半導体基板11における
第1表面領域13、段差側面領域15及び空乏化規制層
33に囲まれる部分が空乏化して、チャネルとして機能
する。その結果、チャネル中の電子が段差側面領域15
に向かって広がりを持って流れるようになり、浮遊ゲー
ト電極23Aに対するキャリアの注入効率を向上させる
ことができる。
【0221】その上、第6の実施形態と同様に、高濃度
層32cよりも不純物濃度が低い中濃度層32bを浮遊
ゲート電極23Aの下側の領域に設けているため、消去
動作時には該下側領域付近の電界が緩和されるので、そ
の近傍のpn接合面に発生するホットホールが減少す
る。その結果、トンネル膜である第1絶縁膜22の信頼
性の低下を防止することができる。
【0222】なお、第8の実施形態においては、図31
に示すように、ソース領域31に対しても、中濃度層3
1aと高濃度層31bとを形成したが、ソース領域31
は均一な濃度で形成してもよい。
【0223】また、段差部16を持たないスプリットゲ
ート型フラッシュメモリとしても同等の効果を奏するこ
とはいうまでもない。
【0224】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0225】図32〜図34は本発明の第8の実施形態
に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断
面構成を示している。
【0226】まず、図32(a)に示すように、p型シ
リコンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分
離構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、半導
体基板51上に、活性領域10のp型ウェル領域形成用
パターンを持つ第1のレジストパターン91を形成す
る。続いて、第1のレジストパターン91をマスクとし
て、ホウ素(B)イオンを、例えば注入ドーズ量が0.
5×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、注入エネ
ルギーが約300keVの注入条件で半導体基板51に
イオン注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の
不純物濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度
のp型ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の
全面に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1
13cm-2程度で、注入エネルギーが約30keVのし
きい値電圧制御用のホウ素(B)イオンを注入する。
【0227】次に、図32(b)に示すように、第1の
レジストパターン91を除去した後、半導体基板51上
に、活性領域10のドレイン形成領域に開口部を持つ第
2のレジストパターン92を形成し、形成した第2のレ
ジストパターン92をマスクとして、例えば注入ドーズ
量が0.5×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、
注入エネルギーが約15keVのホウ素(B)イオンを
半導体基板51に保護絶縁膜53を介してイオン注入
し、これにより、ドレイン形成領域にp型の高濃度不純
物層56を形成する。
【0228】次に、図32(c)に示すように、第2の
レジストパターン92を除去した後、半導体基板51上
に、ソース形成領域及び高濃度不純物層56のソース形
成領域側の端部をマスクする第3のレジストパターン9
3を形成し、形成した第3のレジストパターン93をマ
スクとして、半導体基板51に対してドライエッチング
を行なうことにより、半導体基板51のドレイン形成領
域に凹部51aを形成する。このとき、高濃度不純物層
56のソース形成領域側の端部のマスク量(重なり量)
を調節することにより、後工程で高濃度不純物層56か
ら形成される空乏化規制層56aのゲート長方向の寸法
を最適化できる。
【0229】次に、図32(d)に示すように、第3の
レジストパターン93をマスクとして、p型不純物であ
るホウ素(B)イオンとn型不純物であるヒ素(As)
イオンとを連続してイオン注入する。これにより、半導
体基板51における段差部の近傍ではホウ素イオンとヒ
素イオンとが互いに補償し合って、半導体基板51にお
ける凹部51aの制御ゲート電極55側の段差部51b
に、制御ゲート電極55の下方における段差部51bの
上側の角部と間隔をおいた位置から段差部51bの下側
の角部に向けて延びると共に、段差側面領域に達するこ
となく低濃度ドレイン領域58と接するように形成され
たp型の高濃度不純物層56からなる空乏化規制層56
aを形成できる。このときのホウ素イオン及びヒ素イオ
ンの注入条件は、それぞれ、注入ドーズ量を0.5×1
14cm-2〜5×1014cm-2程度とし、注入エネルギ
ーを約10keVとし、ホウ素イオンのみ注入角度が約
30°の角度注入としている。
【0230】次に、図33(a)に示すように、第3の
レジストパターン93を除去することにより、半導体基
板51の上面、すなわち、上段となる第1表面領域5
9、下段となる第2表面領域60及び上段と下段とをつ
なぐ段差側面領域61からなる段差部51bを露出す
る。
【0231】次に、図33(b)に示すように、熱酸化
法により、半導体基板51の段差部51bを含む露出面
に第1絶縁膜としてのゲート酸化膜54を形成する。そ
の後、例えばCVD法を用いて、ゲート酸化膜54上に
全面にわたって、第1のポリシリコン膜63A、第2絶
縁膜としてのシリコン酸化膜67A及び第2のポリシリ
コン膜55Aを堆積する。なお、シリコン酸化膜67A
は熱酸化膜として形成してもよい。
【0232】次に、図33(c)に示すように、第2の
ポリシリコン55A上に、段差部51bを跨ぐゲート電
極パターンを持つ第4のレジストパターン94を形成
し、形成した第4のレジストパターン94をマスクとし
て、第2のポリシリコン膜55A、シリコン酸化膜67
A及び第1のポリシリコン膜63Aに対して異方性エッ
チングを行なって、第1のポリシリコン膜63Aからな
る浮遊ゲート電極電極63Bと、シリコン酸化膜67A
からなる容量絶縁膜67Bと、第2のポリシリコン膜5
5Aからなる浮遊ゲート電極電極55Bとを形成する。
ここで、半導体基板51浮遊ゲート電極63Bとの間の
ゲート酸化膜54はトンネル膜として機能する。
【0233】次に、図33(d)に示すように、第4の
レジストパターン94を除去し、その後、ソース形成領
域及びドレイン形成領域の開口パターンを持つ第5のレ
ジストパターン95を形成し、形成した第5のレジスト
パターン95及び制御ゲート電極55Bをマスクとし
て、半導体基板51にヒ素(As)イオンを注入するこ
とにより、半導体基板51の第1表面領域59に中濃度
ソース領域68を形成し、半導体基板51の第2表面領
域60で且つ低濃度ドレイン領域58と接続する中濃度
ドレイン領域69を形成する。
【0234】次に、図34(a)に示すように、半導体
基板51上に酸化シリコン等の絶縁膜膜を全面に形成
し、その後、形成した絶縁膜をエッチングして浮遊ゲー
ト電極63B及び制御ゲート電極55B及びの各側面上
に絶縁膜サイドウォール72を形成する。
【0235】次に、図34(b)に示すように、ソース
形成領域及びドレイン形成領域の開口パターンを持つ第
6のレジストパターン96を形成し、形成した第6のレ
ジストパターン96、制御ゲート電極55B及び絶縁膜
サイドウォール72をマスクとして、半導体基板51に
ヒ素(As)イオンを注入することにより、半導体基板
51の第1表面領域59に中濃度ソース領域68と接続
する高濃度ソース領域65を形成し、半導体基板51の
第2表面領域60で且つ中濃度ドレイン領域69と接続
する高濃度ドレイン領域66を形成して、スタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子が完成す
る。
【0236】以上説明したように、第8の実施形態に係
る製造方法によると、p型の半導体基板51における段
差部51bの近傍にp型の空乏化規制層56aを形成す
ることができる。さらに、チャネル領域側から段階的に
n型不純物濃度を高くした低濃度ドレイン領域58、中
濃度ドレイン領域69及び高濃度ドレイン領域66から
なるドレイン領域を確実に形成することができる。
【0237】(第8の実施形態の一変形例)以下、本発
明の第8の実施形態の一変形例について図面を参照しな
がら説明する。
【0238】図35は第8の実施形態の一変形例に係る
スタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素
子の断面構成を示している。図35において、図31に
示す第8の実施形態の構成部材と同一の構成部材には同
一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0239】図35に示すように、本変形例に係る不揮
発性半導体記憶装置は、空乏化規制層に代えて、段差部
16の上側の角部に形成されp型不純物が拡散してなる
高電界形成層34を有していることを特徴とする。ここ
で、高電界形成層34のp型不純物濃度は、半導体基板
11のp型不純物濃度よりも高くなるように設定されて
いる。また、高電界形成層34のドレイン領域32側の
端部は低濃度層32aと接している。
【0240】p型の高電界形成層34を段差部16の上
側の角部とドレイン領域32の低濃度層32aとの間に
設けることにより、段差側面領域15において、高電界
形成層34とドレイン領域32との界面からなるpn接
合部によるエネルギー準位の勾配はより急峻となる。そ
の結果、高電界形成層34と低濃度層32aとの界面で
高電界が発生し、段差部16の下側の角部の近傍の電子
温度が上昇する。これにより、チャネル中の電子のホッ
トエレクトロンの発生量が増加して、浮遊ゲート電極2
3Aに対する電子の注入効率がより向上する。
【0241】なお、本変形例は、図32(b)で示した
ホウ素(B)イオンのイオン注入と、図32(d)で示
したホウ素(B)イオン及びヒ素(As)イオンのイオ
ン注入とにおける注入加速電圧及びドーズ量を調節する
ことによって実現できる。さらには、図32(b)で示
したホウ素(B)イオンのイオン注入を行なわず、図3
2(d)で示したホウ素(B)イオン及びヒ素(As)
イオンの注入工程のみを行なっても良い。
【0242】また、本変形例においても、ソース領域3
1を中濃度層31aと高濃度層31bとに分けて形成し
たが、均一な濃度で形成してもよい。
【0243】また、段差部16を持たないスプリットゲ
ート型フラッシュメモリとしても同等の効果を得ること
ができる。
【0244】(第9の実施形態)以下、本発明の第9の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0245】図36は第9の実施形態に係るスタックゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子の断面構
成を示している。図36において、図31に示す第8の
実施形態の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を
付すことにより説明を省略する。
【0246】図36に示すように、第9の実施形態に係
る不揮発性半導体記憶装置は、ソース領域31の半導体
基板11との接合面を覆うように、すなわち第1表面領
域13におけるソース領域31の下側外周部に形成さ
れ、p型不純物領域からなるショートチャネル効果抑制
領域36を有していることを特徴とする。このように、
n型のソース領域31とチャネル領域との間にp型のシ
ョートチャネル効果抑制領域36を設けているため、ソ
ース領域31とドレイン領域32と間の電界が緩和され
るので、ショートチャネル効果が抑制され、デバイス寸
法の縮小が可能となる。
【0247】以下、前記のように構成された不揮発性半
導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説
明する。
【0248】図37〜図39は本発明の第9の実施形態
に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の工程順の断
面構成を示している。
【0249】まず、図37(a)に示すように、p型シ
リコンからなる半導体基板51上に、例えばトレンチ分
離構造を持つ素子分離層52を形成する。続いて、半導
体基板51上に、活性領域10のp型ウェル領域形成用
パターンを持つ第1のレジストパターン91を形成す
る。続いて、第1のレジストパターン91をマスクとし
て、ホウ素(B)イオンを、例えば注入ドーズ量が0.
5×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、注入エネ
ルギーが約300keVの注入条件で半導体基板51に
イオン注入し、これにより、活性領域10の表面近傍の
不純物濃度が5×1013cm-3〜1×1014cm-3程度
のp型ウェル領域を形成する。さらに、活性領域10の
全面に、注入ドーズ量が0.5×1013cm-2〜1×1
13cm-2程度で、注入エネルギーが約30keVのし
きい値電圧制御用のホウ素(B)イオンを注入する。
【0250】次に、図37(b)に示すように、第1の
レジストパターン91を除去した後、半導体基板51上
に、活性領域10のドレイン形成領域に開口部を持つ第
2のレジストパターン92を形成し、形成した第2のレ
ジストパターン92をマスクとして、例えば注入ドーズ
量が0.5×1013cm-2〜1×1014cm-2程度で、
注入エネルギーが約15keVのホウ素(B)イオンを
半導体基板51に保護絶縁膜53を介してイオン注入
し、これにより、ドレイン形成領域にp型の高濃度不純
物層56を形成する。
【0251】次に、図37(c)に示すように、第2の
レジストパターン92を除去した後、半導体基板51上
に、ソース形成領域及び高濃度不純物層56のソース形
成領域側の端部をマスクする第3のレジストパターン9
3を形成し、形成した第3のレジストパターン93をマ
スクとして、半導体基板51に対してドライエッチング
を行なうことにより、半導体基板51のドレイン形成領
域に凹部51aを形成する。このとき、高濃度不純物層
56のソース形成領域側の端部のマスク量(重なり量)
を調節することにより、後工程で高濃度不純物層56か
ら形成される空乏化規制層56aのゲート長方向の寸法
を最適化できる。
【0252】次に、図37(d)に示すように、第3の
レジストパターン93をマスクとして、p型不純物であ
るホウ素(B)イオンとn型不純物であるヒ素(As)
イオンとを連続してイオン注入する。これにより、半導
体基板51における段差部の近傍ではホウ素イオンとヒ
素イオンとが互いに補償し合って、半導体基板51にお
ける凹部51aの制御ゲート電極55側の段差部51b
に、制御ゲート電極55の下方における段差部51bの
上側の角部と間隔をおいた位置から段差部51bの下側
の角部に向けて延びると共に、段差側面領域に達するこ
となく低濃度ドレイン領域58と接するように形成され
たp型の高濃度不純物層56からなる空乏化規制層56
aを形成できる。このときのホウ素イオン及びヒ素イオ
ンの注入条件は、それぞれ、注入ドーズ量を0.5×1
14cm-2〜5×1014cm-2程度とし、注入エネルギ
ーを約10keVとし、ホウ素イオンのみ注入角度が約
30°の角度注入としている。
【0253】次に、図38(a)に示すように、第3の
レジストパターン93を除去することにより、半導体基
板51の上面、すなわち、上段となる第1表面領域5
9、下段となる第2表面領域60及び上段と下段とをつ
なぐ段差側面領域61からなる段差部51bを露出す
る。
【0254】次に、図38(b)に示すように、熱酸化
法により、半導体基板51の段差部51bを含む露出面
に第1絶縁膜としてのゲート酸化膜54を形成する。そ
の後、例えばCVD法を用いて、ゲート酸化膜54上に
全面にわたって、第1のポリシリコン膜63A、第2絶
縁膜としてのシリコン酸化膜67A及び第2のポリシリ
コン膜55Aを堆積する。なお、シリコン酸化膜67A
は熱酸化膜として形成してもよい。
【0255】次に、図38(c)に示すように、第2の
ポリシリコン55A上に、段差部51bを跨ぐゲート電
極パターンを持つ第4のレジストパターン94を形成
し、形成した第4のレジストパターン94をマスクとし
て、第2のポリシリコン膜55A、シリコン酸化膜67
A及び第1のポリシリコン膜63Aに対して異方性エッ
チングを行なって、第1のポリシリコン膜63Aからな
る浮遊ゲート電極電極63Bと、シリコン酸化膜67A
からなる容量絶縁膜67Bと、第2のポリシリコン膜5
5Aからなる浮遊ゲート電極電極55Bとを形成する。
ここで、半導体基板51浮遊ゲート電極63Bとの間の
ゲート酸化膜54はトンネル膜として機能する。
【0256】次に、図38(d)に示すように、半導体
基板51上に、活性領域10のソース形成領域に開口部
を持つ第5のレジストパターン95を形成し、形成した
第5のレジストパターン95及びゲート電極55Bをマ
スクとして、例えば注入ドーズ量が0.5×1013cm
-2〜5×1013cm-2程度で、注入エネルギーが約30
keVのホウ素(B)イオンを半導体基板51にイオン
注入し、これにより、ソース形成領域にp型のショート
チャネル効果抑制層70を形成する。
【0257】次に、図39に示すように、第5のレジス
トパターン95を除去した後、ソース形成領域及びドレ
イン形成領域の開口パターンを持つ第6のレジストパタ
ーン96を形成し、形成した第6のレジストパターン9
6及び制御ゲート電極55Bをマスクとして、半導体基
板51にヒ素(As)イオンを注入することにより、半
導体基板51の第1表面領域59で且つショートチャネ
ル効果抑制層70の内側に高濃度ソース領域65を形成
し、半導体基板51の第2表面領域60で且つ低濃度ド
レイン領域58と接続する高濃度ドレイン領域66を形
成して、スタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の
一記憶素子が完成する。
【0258】以上説明したように、第9の実施形態に係
る製造方法によると、p型の半導体基板51における段
差部51bの近傍にp型の空乏化規制層56aを形成す
ることができる。その上、n型の高濃度ソース領域65
の接合面を覆うp型のショートチャネル効果抑制層70
をも確実に形成することができる。
【0259】なお、段差部16を持たないスプリットゲ
ート型フラッシュメモリとしてもショートチャネル効果
を抑制できる効果を奏することはいうまでもない。
【0260】(第9の実施形態の一変形例)以下、本発
明の第9の実施形態の一変形例について図面を参照しな
がら説明する。
【0261】図40は第9の実施形態の一変形例に係る
スタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素
子の断面構成を示している。図40において、図36に
示す第9の実施形態の構成部材と同一の構成部材には同
一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0262】図40に示すように、本変形例に係る不揮
発性半導体記憶装置は、空乏化規制層に代えて、段差部
16の上側の角部に形成されp型不純物が拡散してなる
高電界形成層34を有していることを特徴とする。ここ
で、高電界形成層34のp型不純物濃度は、半導体基板
11のp型不純物濃度よりも高くなるように設定されて
いる。高電界形成層34のドレイン領域32側の端部は
低濃度層32aと接している。
【0263】p型の高電界形成層34を段差部16の上
側の角部とドレイン領域32の低濃度層32aとの間に
設けることにより、段差側面領域15において、高電界
形成層34とドレイン領域32との界面からなるpn接
合部によるエネルギー準位の勾配はより急峻となる。そ
の結果、高電界形成層34と低濃度層32aとの界面で
高電界が発生し、段差部16の下側の角部の近傍の電子
温度が上昇する。これにより、チャネル中の電子のホッ
トエレクトロンの発生量が増加して、浮遊ゲート電極2
3Aに対する電子の注入効率がより向上する。
【0264】本変形例は、図37(b)で示したホウ素
(B)イオンのイオン注入と、図37(d)で示したホ
ウ素(B)イオン及びヒ素(As)イオンのイオン注入
とにおける注入加速電圧及びドーズ量を調節することに
よって実現することができる。さらには、図37(b)
で示したホウ素(B)イオンのイオン注入を行なわず、
図37(d)で示したホウ素(B)イオン及びヒ素(A
s)イオンの注入工程のみを行なっても良い。
【0265】(第10の実施形態)以下、本発明の第1
0の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0266】第10の実施形態は本発明に係る不揮発性
半導体記憶装置の制御方法であって、浮遊ゲート電極か
ら蓄積された電子を引き抜く(消去動作)際のバイアス
印加方法である。
【0267】図41(a)及び図41(b)は、例えば
第7の実施形態に係るスプリットゲート型の不揮発性半
導体記憶装置における段差部16近傍を拡大した断面構
成を示している。図41(a)及び(b)において、図
26に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を
付すことにより説明を省略する。
【0268】図41(a)において、消去バイアス条件
として、例えば、制御ゲート電極21に対する印加電圧
を−6V〜−8Vとし、ドレイン領域32に対する印加
電圧を5V〜6Vとしている。このようにすると、図4
1(a)に示すように、半導体基板11におけるドレイ
ン領域32の低濃度層32aの下側の領域11aでホッ
トホールが発生する。
【0269】さらに、上述の消去バイアス条件では、ド
レイン領域32の下側に発生したホットホールは、矢印
Aの方向に走行し、ゲート絶縁膜としての第1絶縁膜2
2、容量絶縁膜としての第2絶縁膜24又はトンネル絶
縁膜としての第3絶縁膜25の制御ゲート電極21側の
端部に捕獲される虞がある。これらの場所にホットホー
ルが捕獲されると、チャネル領域に接近しているため、
読み出し電流の電流値が低下してしまうことになる。
【0270】そこで、第10の実施形態においては、図
41(b)において、消去バイアス条件として、例え
ば、制御ゲート電極21に対する印加電圧を−4V〜−
5Vとし、ドレイン領域32に対する印加電圧を6V〜
7Vとしている。すなわち、制御ゲートバイアスを小さ
くし、且つドレインバイアスを大きくしている。このよ
うにすると、図41(b)に示すように、ドレイン領域
32の低濃度層32aの下側の領域11aで発生したホ
ットホールは、矢印Bの方向、すなわち第3の絶縁膜
(トンネル膜)25における浮遊ゲート電極23の下側
に走行して、第3の絶縁膜25のチャネル領域から離れ
た部分に捕獲される。このように、チャネル領域から離
れた部分にホットホールが捕獲されるため、読み出し電
流値に与える影響を小さくすることができる。
【0271】なお、第10の実施形態に係るバイアス条
件は、デバイスのデザインルールにより大きく変わるも
のであり、上記の電圧範囲に限定されない。
【0272】また、本実施例では段差部16を有するス
プリットゲート型フラッシュメモリについて説明した
が、段差部16を有しないスプリットゲート型フラッシ
ュメモリにおいても同等の効果を有することはいうまで
もない。
【0273】
【発明の効果】本発明に係る第1又は第2の不揮発性半
導体記憶装置によると、書き込み動作時に、段差部の下
側の角部付近に発生する高電子温度域に向かって流れる
キャリアのパスが生じるため、段差側面領域の近傍及び
その下部でホットエレクトロンとなった電子を段差側面
領域から浮遊ゲート電極へ効率良く注入することができ
る。
【0274】また、本発明に係る第3又は第5の不揮発
性半導体記憶装置は、ドレイン領域のチャネル側の周辺
部の電界が緩和されるため、チャネル周辺部で発生する
ホットホールの発生を抑制することができるので、トン
ネル膜の信頼性の低下を防止できる。その上、ショート
チャネル効果をも抑制できる。
【0275】また、本発明に係る第4又は第6の不揮発
性半導体記憶装置は、ソースとドレインと間の電界が緩
和されてショートチャネル効果が抑制されるため、デバ
イス寸法の縮小が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るスプリットゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構成
断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るスプリットゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置における段差部近傍の拡
大図を示し、電子が段差部の下側の角部付近に発生する
電子温度高温域に向かって流れる様子を示す断面図であ
る。
【図3】(a)は本発明の第1の実施形態に係るスプリ
ットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の段差部近傍の
拡大図を示し、書き込み動作時の電流密度の計算機によ
るシミュレーション結果を示す断面図である。(b)は
従来のスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の
段差部近傍の拡大図を示し、書き込み動作時の電流密度
の計算機によるシミュレーション結果を示す断面図であ
る。
【図4】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係
るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図5】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係
るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図6】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に
係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製
造方法を示す工程順の断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るスプリットゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構成
断面図である。
【図8】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係
るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図9】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係
るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図10】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態
に係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の
製造方法を示す工程順の断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るスタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構成
断面図である。
【図12】(a)〜(d)は本発明の第3の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図13】(a)〜(d)は本発明の第3の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態に係るスタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順
の断面図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係るスタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構成
断面図である。
【図16】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図17】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図18】本発明の第4の実施形態に係るスタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順
の断面図である。
【図19】(a)は本発明の第5の実施形態に係るスプ
リットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子
を示す構成断面図である。(b)は本発明の第5の実施
形態に係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置
の一記憶素子を示す構成断面図である。
【図20】本発明の第6の実施形態に係るスプリットゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構
成断面図である。
【図21】(a)及び(b)は本発明の第6の実施形態
に係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置に
おける段差部近傍の拡大図を示し、(a)は書き込み動
作時における電子の流れを示す断面図であり、(b)は
消去動作時における電子の流れを示す断面図である。
【図22】(a)〜(d)は本発明の第6の実施形態に
係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製
造方法を示す工程順の断面図である。
【図23】(a)〜(d)は本発明の第6の実施形態に
係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製
造方法を示す工程順の断面図である。
【図24】(a)及び(b)は本発明の第6の実施形態
に係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の
製造方法を示す工程順の断面図である。
【図25】本発明の第6の実施形態の一変形例に係るス
プリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素
子を示す構成断面図である。
【図26】本発明の第7の実施形態に係るスプリットゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構
成断面図である。
【図27】(a)〜(d)は本発明の第7の実施形態に
係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製
造方法を示す工程順の断面図である。
【図28】(a)〜(d)は本発明の第7の実施形態に
係るスプリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製
造方法を示す工程順の断面図である。
【図29】本発明の第7の実施形態に係るスプリットゲ
ート型の不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程
順の断面図である。
【図30】本発明の第7の実施形態の一変形例に係るス
プリットゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素
子を示す構成断面図である。
【図31】本発明の第8の実施形態に係るスタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構成
断面図である。
【図32】(a)〜(d)は本発明の第8の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図33】(a)〜(d)は本発明の第8の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図34】(a)及び(b)は本発明の第8の実施形態
に係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製
造方法を示す工程順の断面図である。
【図35】本発明の第8の実施形態の一変形例に係るス
タックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子
を示す構成断面図である。
【図36】本発明の第9の実施形態に係るスタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子を示す構成
断面図である。
【図37】(a)〜(d)は本発明の第9の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図38】(a)〜(d)は本発明の第9の実施形態に
係るスタックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の製造
方法を示す工程順の断面図である。
【図39】本発明の第9の実施形態に係るスタックゲー
ト型の不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程順
の断面図である。
【図40】本発明の第9の実施形態の一変形例に係るス
タックゲート型の不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子
を示す構成断面図である。
【図41】(a)及び(b)はスプリットゲート型の不
揮発性半導体記憶装置における消去動作時の段差部近傍
のホットホールの流れを示し、(a)は比較用のバイア
ス印加方法を用いた場合の断面図であり、(b)は本発
明の第10の実施形態に係るバイアス印加方法を用いた
場合の断面図である。
【図42】従来のスプリットゲート型の不揮発性半導体
記憶装置の一記憶素子を示す構成断面図である。
【符号の説明】
1 電子温度高温域 2 電子温度最大領域 10 活性領域 11 半導体基板 12 素子分離層 13 第1表面領域 14 第2表面領域 15 段差側面領域 16 段差部 21 制御ゲート電極 21A 制御ゲート電極 22 第1絶縁膜 23 浮遊ゲート電極 23A 浮遊ゲート電極 24 第2絶縁膜 25 第3絶縁膜 31 ソース領域 31a 中濃度層 31b 高濃度層 32 ドレイン領域 32a 低濃度層 32b 中濃度層 32c 高濃度層 33 空乏化規制層 34 高電界形成層 35 高濃度不純物領域 36 ショートチャネル効果抑制領域 51 半導体基板 51a 凹部 51b 段差部 52 素子分離層 53 保護酸化膜 54 ゲート酸化膜(第1絶縁膜) 55 制御ゲート電極 55A 第2のポリシリコン膜 55B 制御ゲート電極 56 高濃度不純物層(第1の高濃度不純物層) 56a 空乏化規制層 57 サイドウォール 58 低濃度ドレイン領域 59 第1表面領域 60 第2表面領域 61 段差側面領域 62 熱酸化膜(第2絶縁膜及び第3絶縁膜) 63 浮遊ゲート電極 63A 第1のポリシリコン膜 63B 浮遊ゲート電極 64 絶縁膜 65 高濃度ソース領域 66 高濃度ドレイン領域 67A シリコン酸化膜 67B 容量絶縁膜(第2絶縁膜) 68 中濃度ソース領域 69 中濃度ドレイン領域 70 ショートチャネル効果抑制層 71 第2の高濃度不純物層 71a 高電界形成層 72 絶縁膜サイドウォール 91 第1のレジストパターン 92 第2のレジストパターン 93 第3のレジストパターン 94 第4のレジストパターン 95 第5のレジストパターン 96 第6のレジストパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 裕雅 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小椋 正気 アメリカ合衆国,ニューヨーク州 12590, ワッピンジャーズ フォールス,オールド ホープウェル ロード 140,ヘイロー エルエスアイ デザイン アンド デバ イス テクノロジー インコーポレイテッ ド内 (72)発明者 小田中 紳二 大阪府豊中市待兼山町1番1号 大阪大学 大学院理学研究科数学教室5F サイバー メディアセンター内 (72)発明者 ▲杉▼山 信代 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F083 EP03 EP13 EP14 EP23 EP26 EP34 EP62 EP63 ER02 ER15 ER22 PR03 PR05 PR36 5F101 BA03 BA04 BA14 BB04 BB05 BC02 BC13 BD03 BD05 BD06 BD07 BD12 BD13 BD14 BD15 BD35 BD36 BD37 BE05 BE07 BH09 BH13 BH14

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に形成され、上段となる第1
    表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段とを
    つなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記第1表面領域上に形成された第1絶縁膜と、 前記第1表面領域上における前記段差部の近傍に前記第
    1絶縁膜を介して形成された制御ゲート電極と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成され、
    前記制御ゲート電極の段差部側の側面と第2絶縁膜を介
    して容量結合すると共に前記第2表面領域と第3絶縁膜
    を介して対向する浮遊ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記制御ゲート電極に対して
    前記浮遊ゲート電極と反対側の領域に形成されたソース
    領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板に、前記第1表面領域の下方における前
    記段差部の上側の角部と間隔をおいた位置から前記段差
    部の下側の角部に向けて延びると共に前記段差側面領域
    に達することなく前記ドレイン領域と隣接するように形
    成され、前記ドレイン領域と反対の導電型の高濃度不純
    物領域からなる空乏化規制層とを備えていることを特徴
    とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記段差部の上側の角部と前記空乏化規
    制層との間に形成され、前記空乏化規制層と同一導電型
    の不純物領域からなる高電界形成層をさらに備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶
    装置。
  3. 【請求項3】 前記高電界形成層の不純物濃度は、前記
    空乏化規制層の不純物濃度よりも低く且つ前記半導体基
    板の不純物濃度よりも高いことを特徴とする請求項2に
    記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板に形成され、上段となる第1
    表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段とを
    つなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成された
    第1絶縁膜と、 前記第1絶縁膜上に前記段差部を跨ぐように形成された
    浮遊ゲート電極と、 前記浮遊ゲート電極上に第2絶縁膜を介して形成され、
    前記浮遊ゲート電極と容量結合する制御ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記浮遊ゲート電極に対して
    前記段差部と反対側の領域に形成されたソース領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板に、前記第1表面領域の下方における前
    記段差部の上側の角部と間隔をおいた位置から前記段差
    部の下側の角部に向けて延びると共に前記段差側面領域
    に達することなく前記ドレイン領域と隣接するように形
    成され、前記ドレイン領域と反対の導電型の高濃度不純
    物領域からなる空乏化規制層とを備えていることを特徴
    とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記段差部の上側の角部と前記空乏化規
    制層との間に形成され、前記空乏化規制層と同一導電型
    の不純物領域からなる高電界形成層をさらに備えている
    ことを特徴とする請求項4に記載の不揮発性半導体記憶
    装置。
  6. 【請求項6】 前記高電界形成層の不純物濃度は、前記
    空乏化規制層の不純物濃度よりも低く且つ前記半導体基
    板の不純物濃度よりも高いことを特徴とする請求項5に
    記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記ドレイン領域における前記ソース領
    域側の端部は、前記第1表面領域に達することなく前記
    段差側面領域に位置していることを特徴とする請求項1
    〜6のうちのいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶
    装置。
  8. 【請求項8】 前記ドレイン領域は、前記第2表面領域
    の面方向で且つ前記ソース領域側から不純物濃度が順次
    高くなるように形成された少なくとも3つの不純物領域
    を有していることを特徴とする請求項1〜7のうちのい
    ずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 前記第1表面領域に前記ソース領域の接
    合面を覆うように形成され、前記ソース領域と反対の導
    電型を持ちショートチャネル効果を抑制する不純物領域
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜8のう
    ちのいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】 半導体基板に形成され、上段となる第
    1表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段と
    をつなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記第1表面領域上に形成された第1絶縁膜と、 前記第1表面領域上における前記段差部の近傍に前記第
    1絶縁膜を介して形成された制御ゲート電極と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成され、
    前記制御ゲート電極の段差部側の側面と第2絶縁膜を介
    して容量結合すると共に前記第2表面領域と第3絶縁膜
    を介して対向する浮遊ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記制御ゲート電極に対して
    前記浮遊ゲート電極と反対側の領域に形成されたソース
    領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板における前記第1表面領域と前記段差側
    面領域との間の角部近傍に形成され、前記半導体基板の
    不純物濃度よりも高く且つ前記ドレイン領域と反対の導
    電型を有する不純物領域とを備え、 前記ドレイン領域は、前記第2表面領域の面方向で且つ
    前記ソース領域側から不純物濃度が高くなるように形成
    された少なくとも3つの不純物拡散領域を有しているこ
    とを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】 半導体基板に形成され、上段となる第
    1表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段と
    をつなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記第1表面領域上に形成された第1絶縁膜と、 前記第1表面領域上における前記段差部の近傍に前記第
    1絶縁膜を介して形成された制御ゲート電極と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成され、
    前記制御ゲート電極の段差部側の側面と第2絶縁膜を介
    して容量結合すると共に前記第2表面領域と第3絶縁膜
    を介して対向する浮遊ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記制御ゲート電極に対して
    前記浮遊ゲート電極と反対側の領域に形成されたソース
    領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板における前記第1表面領域と前記段差側
    面領域との間の角部近傍に形成され、前記半導体基板の
    不純物濃度よりも高く且つ前記ドレイン領域と反対の導
    電型を有する第1の不純物領域と、 前記第1表面領域に前記ソース領域の接合面を覆うよう
    に形成され、前記ソース領域と反対の導電型を持ちショ
    ートチャネル効果を抑制する第2の不純物領域とを備え
    ていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  12. 【請求項12】 半導体基板に形成され、上段となる第
    1表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段と
    をつなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成された
    第1絶縁膜と、 前記第1絶縁膜上に前記段差部を跨ぐように形成された
    浮遊ゲート電極と、 前記浮遊ゲート電極上に第2絶縁膜を介して形成され、
    前記浮遊ゲート電極と容量結合する制御ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記浮遊ゲート電極に対して
    前記段差部と反対側の領域に形成されたソース領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板における前記第1表面領域と前記段差側
    面領域との間の角部近傍に形成され、前記半導体基板の
    不純物濃度よりも高く且つ前記ドレイン領域と反対の導
    電型を有する不純物領域とを備え、 前記ドレイン領域は、前記第2表面領域の面方向で且つ
    前記ソース領域側から不純物濃度が順次高くなるように
    形成された少なくとも3つの不純物拡散領域を有してい
    ることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  13. 【請求項13】 半導体基板に形成され、上段となる第
    1表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段と
    をつなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成された
    第1絶縁膜と、 前記第1絶縁膜上に前記段差部を跨ぐように形成された
    浮遊ゲート電極と、 前記浮遊ゲート電極上に第2絶縁膜を介して形成され、
    前記浮遊ゲート電極と容量結合する制御ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記浮遊ゲート電極に対して
    前記段差部と反対側の領域に形成されたソース領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板における前記第1表面領域と前記段差側
    面領域との間の角部近傍に形成され、前記半導体基板の
    不純物濃度よりも高く且つ前記ドレイン領域と反対の導
    電型を有する第1の不純物領域と、 前記第1表面領域に前記ソース領域の接合面を覆うよう
    に形成され、前記ソース領域と反対の導電型を持ちショ
    ートチャネル効果を抑制する第2の不純物領域とを備え
    ていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  14. 【請求項14】 前記半導体基板に対して基板電圧を印
    加することにより、前記第1表面領域における前記浮遊
    ゲート電極の下側部分から前記段差側面領域に向かって
    キャリアが流れるチャネル領域を形成することを特徴と
    する請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載の不揮
    発性半導体記憶装置。
  15. 【請求項15】 前記ドレイン領域及び前記制御ゲート
    電極に対して、所定のドレイン電圧及び所定の制御ゲー
    ト電圧を印加することにより、前記第1表面領域におけ
    る前記浮遊ゲート電極の下側部分から前記段差側面領域
    に向かってキャリアが流れるチャネル領域を形成するこ
    とを特徴とする請求項1〜13のうちのいずれか1項に
    記載の不揮発性半導体記憶装置。
  16. 【請求項16】 半導体基板に形成され、上段となる第
    1表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段と
    をつなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記第1表面領域上に形成された第1絶縁膜と、 前記第1表面領域上における前記段差部の近傍に前記第
    1絶縁膜を介して形成された制御ゲート電極と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成され、
    前記制御ゲート電極の段差部側の側面と第2絶縁膜を介
    して容量結合すると共に前記第2表面領域と第3絶縁膜
    を介して対向する浮遊ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記制御ゲート電極に対して
    前記浮遊ゲート電極と反対側の領域に形成されたソース
    領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板における前記第1表面領域及び前記段差
    側面領域に形成され、前記半導体基板の不純物濃度より
    も高く且つ前記ドレイン領域と反対の導電型を有する不
    純物領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置において、 前記半導体基板に対して基板電圧を印加することによ
    り、前記第1表面領域における前記浮遊ゲート電極の下
    側部分から前記段差側面領域に向かってキャリアが流れ
    るチャネル領域が形成されることを特徴とする不揮発性
    半導体記憶装置。
  17. 【請求項17】 半導体基板に形成され、上段となる第
    1表面領域、下段となる第2表面領域及び上段と下段と
    をつなぐ段差側面領域からなる段差部と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように形成された
    第1絶縁膜と、 前記第1絶縁膜上に前記段差部を跨ぐように形成された
    浮遊ゲート電極と、 前記浮遊ゲート電極上に第2絶縁膜を介して形成され、
    前記浮遊ゲート電極と容量結合する制御ゲート電極と、 前記第1表面領域における前記浮遊ゲート電極に対して
    前記段差部と反対側の領域に形成されたソース領域と、 前記第2表面領域における前記浮遊ゲート電極の下側の
    領域に形成されたドレイン領域と、 前記半導体基板における前記第1表面領域及び前記段差
    側面領域に形成され、前記半導体基板の不純物濃度より
    も高く且つ前記ドレイン領域と反対の導電型を有する不
    純物領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置において、 前記半導体基板に対して基板電圧を印加することによ
    り、前記第1表面領域における前記浮遊ゲート電極の下
    側部分から前記段差側面領域に向かってキャリアが流れ
    るチャネル領域が形成されることを特徴とする不揮発性
    半導体記憶装置。
  18. 【請求項18】 半導体基板の上に第1絶縁膜を介して
    制御ゲート電極を形成する第1の工程と、 前記半導体基板のソース形成領域をマスクすると共に、
    前記制御ゲート電極をマスクとして前記半導体基板に第
    1導電型の高濃度不純物をイオン注入することにより、
    高濃度不純物領域を形成する第2の工程と、 前記ゲート電極の側面に絶縁膜からなるサイドウォール
    を形成し、形成したサイドウォール、前記制御ゲート電
    極をマスクとし且つ前記ソース形成領域をマスクして前
    記半導体基板に対してエッチングを行なうことにより、
    前記半導体基板に凹部を形成すると共に、前記半導体基
    板に、前記サイドウォールの下側が上段となる第1表面
    領域、前記凹部の底面が下段となる第2表面領域及び上
    段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる段差部を形成
    する第3の工程と、 前記半導体基板の第2表面領域に対して第2導電型の低
    濃度不純物を選択的にイオン注入を行なって、前記第2
    表面領域に第2導電型の低濃度ドレイン領域を形成する
    と共に、前記高濃度不純物領域における前記第1表面領
    域の近傍、前記段差部の上側の角部及び前記段差側面領
    域の近傍の導電型を反転することにより、前記高濃度不
    純物領域からなり、前記第1表面領域及び段差側面領域
    から間隔をおいて局在し且つ前記低濃度ドレイン領域と
    隣接する空乏化規制層を形成する第4の工程と、 前記サイドウォールを除去した後、前記制御ゲート電極
    の前記段差部側の側面、第1表面領域、段差側面領域及
    び第2表面領域の上に第2絶縁膜を形成する第5の工程
    と、 前記第2絶縁膜上に全面にわたって導体膜を堆積し、堆
    積した導体膜に対してエッチングを行なうことにより、
    前記段差部を跨ぐと共に、前記制御ゲート電極の段差部
    側の側面と第2絶縁膜を介して容量結合し且つ前記第2
    表面領域と第2絶縁膜を介して対向する浮遊ゲート電極
    を自己整合的に形成する第6の工程と、 前記制御ゲート電極及び浮遊ゲート電極をマスクとし
    て、前記半導体基板に対して第2導電型の不純物をイオ
    ン注入することにより、前記第1表面領域に第2導電型
    のソース領域を形成すると共に、前記第2表面領域に第
    2導電型のドレイン領域を形成する第7の工程とを備え
    ていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造
    方法。
  19. 【請求項19】 前記第2の工程は、前記高濃度不純物
    領域を形成した後に、前記高濃度不純物領域に対して第
    1導電型の不純物を再度イオン注入することにより、前
    記高濃度不純物領域よりも拡散の深さが浅い第1導電型
    の他の不純物領域を形成する工程を含み、 前記第4の工程は、前記段差部の上側の角部と前記空乏
    化規制層との間に、前記他の不純物領域からなる高電界
    形成層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1
    8に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第7の工程よりも後に、 前記浮遊ゲート電極の上に第3絶縁膜を堆積し、堆積し
    た第3絶縁膜及び前記浮遊ゲート電極をマスクとして、
    前記半導体基板に対して第2導電型の不純物をイオン注
    入することにより、前記第2表面領域に前記ドレイン領
    域よりも不純物濃度が大きい第2導電型の高濃度ドレイ
    ン領域を形成する第8の工程をさらに備えていることを
    特徴とする請求項18又は19に記載の不揮発性半導体
    記憶装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第4の工程の後に、 前記制御ゲート電極から前記第2表面領域に至る領域を
    マスクして、前記ソース形成領域に拡散深さが前記ソー
    ス領域よりも深い第1導電型の不純物領域を形成する工
    程をさらに備えていることを特徴とする請求項18〜2
    0のうちのいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装
    置の製造方法。
  22. 【請求項22】 半導体基板のドレイン形成領域に対し
    て第1導電型の高濃度不純物を選択的にイオン注入する
    ことにより、第1導電型の高濃度不純物領域を形成する
    第1の工程と、 前記高濃度不純物領域における前記ソース形成領域側の
    端部を除く領域に対して選択的にエッチングを行なうこ
    とにより、前記半導体基板に凹部を形成すると共に、前
    記半導体基板に、前記高濃度不純物領域の端部が上段と
    なる第1表面領域、前記凹部の底面が下段となる第2表
    面領域及び上段と下段とをつなぐ段差側面領域からなる
    段差部を形成する第2の工程と、 前記半導体基板の第2表面領域に対して第2導電型の低
    濃度不純物を選択的にイオン注入を行なって、前記第2
    表面領域に第2導電型の低濃度ドレイン領域を形成する
    と共に、前記高濃度不純物領域における前記第1表面領
    域の近傍、前記段差部の上側の角部及び前記段差側面領
    域の近傍の導電型を反転することにより、前記高濃度不
    純物領域からなり、前記第1表面領域及び段差側面領域
    から間隔をおいて局在し且つ前記低濃度ドレイン領域と
    隣接する空乏化規制層を形成する第3の工程と、 前記半導体基板上に前記段差部を跨ぐように、第1絶縁
    膜、浮遊ゲート電極、第2絶縁膜及び制御ゲート電極を
    順次形成する第4の工程と、 前記制御ゲート電極をマスクとして、前記半導体基板に
    対して第2導電型の不純物をイオン注入することによ
    り、前記ソース形成領域に第2導電型のソース領域を形
    成すると共に、前記ドレイン形成領域に第2導電型のド
    レイン領域を形成する第5の工程とを備えていることを
    特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1の工程は、前記高濃度不純物
    領域を形成した後に、前記高濃度不純物領域に対して第
    1導電型の不純物を再度イオン注入することにより、前
    記高濃度不純物領域よりも拡散の深さが浅い第1導電型
    の他の不純物領域を形成する工程を含み、 前記第3の工程は、前記段差部の上側の角部と前記空乏
    化規制層との間に、前記他の不純物領域からなる高電界
    形成層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項2
    2に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第5の工程よりも後に、 前記制御ゲート電極の上に第3絶縁膜を堆積し、堆積し
    た第3絶縁膜絶縁膜をエッチングして、前記浮遊ゲート
    電極及び制御ゲート電極の側面にサイドウォールを形成
    する第6の工程と、 前記制御ゲート電極及びサイドウォールをマスクとし
    て、前記半導体基板に対して第2導電型の不純物をイオ
    ン注入することにより、前記第2表面領域に前記ドレイ
    ン領域よろも不純物濃度が大きい第2導電型の高濃度ド
    レイン領域を形成する第7の工程とをさらに備えている
    ことを特徴とする請求項22又は23に記載の不揮発性
    半導体記憶装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第3の工程の後に、 前記制御ゲート電極から前記第2表面領域に至る領域を
    マスクして、前記ソース形成領域に拡散深さが前記ソー
    ス領域よりも深い第1導電型の不純物領域を形成する工
    程をさらに備えていることを特徴とする請求項22〜2
    4のうちのいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装
    置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005203801A (ja) * 2004-01-13 2005-07-28 Silicon Storage Technology Inc 不揮発性メモリセルの浮遊ゲート上に電子をプログラムする改良された方法
JP2008004831A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Denso Corp 不揮発性メモリトランジスタおよびその駆動方法
CN112201626A (zh) * 2010-10-29 2021-01-08 索尼公司 半导体装置

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