JP2008004590A - 画像表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶表示装置等のガラス基板上にレーザービームを用いて擬似単結晶膜を形成する際の、半導体膜に生ずる凝集の発生を防止する。
【解決手段】一方向に結晶が長く成長したシリコン膜を用いたTFTは機械研磨がされていないガラス基板を用いる。機械研磨が必要な場合でも、TFTを形成する面には機械研磨を施さない。このような構成により、レーザービーム41により、擬似単結晶62を形成するさい、凝集によるスポット状欠陥63、ライン状の凝集64によるライン状の欠陥を防止できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、液晶表示装置、有機EL表示装置等の、画像表示装置に関連し、特に、ガラス基板上に結晶構造を改良した薄膜トランジスタTFT(Thin Film Transistor)を形成したアクティブマトリクスタイプの画像表示装置に関係する。
アクティブマトリクスタイプの画像表示装置では、マトリクス配置された画素を駆動する方法として画素ごとに薄膜トランジスタをスイッチング素子として使用している。この薄膜トランジスタとしては一般的には非晶質シリコンが使用される。そして、このスイッチングに使用する薄膜トランジスタは、画面周辺に配置されたICチップ内に形成された駆動用トランジスタを含む駆動回路によって駆動される。例えば、走査信号を供給する駆動回路は、画面の左右方向周辺に配置されて、走査線を介して画素の薄膜トランジスタに走査信号を供給する。画像データ信号を供給する駆動回路は、例えば、画面の上下方向に配置され、信号線を介してデータ信号を画素の薄膜トランジスタに供給する。
表示装置全体の外形寸法を小さくしたい場合等は、駆動回路を、外付けのICチップでなく、画素の形成と同時に、画面周辺に薄膜トランジスタによって形成することが行われる。しかしながら、駆動回路用の薄膜トランジスタはキャリア(電子またはホール)の移動速度が高いこと等が要求さる。このような高性能の薄膜トランジスタを形成するためには、非晶質シリコンでは限界がある。
そこで、基板上に形成した非晶質シリコン膜に、幅が数mm程度の線状エキシマレーザーを照射し、1パルスないし数パルスごとにレーザー照射位置を移動して基板全体を多結晶膜に変え、この多結晶膜によって薄膜トランジスタを形成して所望の性能の薄膜トランジスタを得ることがおこなわれる。
しかし、このようにして形成された半導体膜は一般には結晶粒が0.5μm以下のポリシリコンである。ポリシリコンでは結晶の粒界でキャリアの移動が阻害され、実効的なキャリア移動度が小さくなり、トランジスタとしての充分な性能が得られない場合がある。
これを対策するために、パルスの幅を100ns以上と長くしたエキシマレーザービームを特定方向に走査することによって、特定方向に長い結晶を形成する技術が開発されている。そして、この特定方向を薄膜トランジスタのチャネル方向と一致させれば、実質的にキャリア移動度の大きいトランジスタを得ることができ、駆動回路用としても充分な性能を持つ薄膜トランジスタを得ることができる。このような特定方向に結晶が長い半導体膜は、特定方向には単結晶に近い性能が期待できるので、擬似単結晶膜と呼ばれることもある。このような技術は「特許文献1」または、「特許文献2」に開示されている。
特開2002−222959号公報 特開2003−124136号公報
以上のような従来技術においては、基礎となる多結晶膜、あるいは非結晶膜には欠陥がないことが前提となっている。しかしながら、実際の基板あるいは、非晶質シリコン膜、多結晶シリコン膜等にはさまざまな欠陥が存在しており、このような欠陥が存在するとレーザービームによって、非晶質シリコン膜、多結晶シリコン膜等を溶融したときに、膜の凝集が生じて、膜欠陥が生じてしまうことがある。凝集がおこった部分にはシリコン膜が集中して厚くなり、凝集のおこった部分の近辺にはシリコン膜が存在しない部分が生じる。特に特定方向に結晶を成長させた擬似単結晶膜の製作には、レーザービームの照射時間が長いため、欠陥が存在すると凝集がおこりやすく、凝集は深刻な問題をもたらす。
上記課題を解決するための主な手段は下記のような構成である。
(1)ガラス基板上に形成された複数の走査線は第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に並設され、複数の信号線は前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に並設され、前記複数の走査線のうちの2本と、前記複数の信号線のうちの2本とで囲まれた領域に画素が形成され、前記画素の動作は第1の薄膜トランジスタで制御され、前記画素の集合によって画像形成領域が形成され、前記画像形成領域の外側には前記第1の薄膜トランジスタに信号を印加する第2の薄膜トランジスタを含む走査線駆動回路または信号線駆動回路が形成されており、前記第2の薄膜トランジスタは一方向に結晶が長く成長したシリコン膜を有し、前記ガラス基板の表面のうち、前記薄膜トランジスタが形成された側の表面には機械研磨がなされていないことを特徴とする画像表示装置。
(2)ガラス基板上に形成された複数の走査線は第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に並設された複数の信号線は前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に並設され、前記複数の走査線のうちの2本と、前記複数の信号線のうちの2本とで囲まれた領域に画素が形成され、前記画素の動作は第1の薄膜トランジスタで制御され、前記画素の集合によって画像形成領域が形成され、前記画像形成領域の外側には前記第1の薄膜トランジスタに信号を印加する第2の薄膜トランジスタを含む走査線駆動回路および信号線駆動回路が形成されており、前記第2の薄膜トランジスタは1方向に結晶が長く成長したシリコン膜を有し、前記ガラス基板は機械研磨によって板厚調整がなされ、前記機械研磨の主研磨材として酸化マンガンを使用したことを特徴とする画像表示装置。
(3)基板の主面のうち、機械研磨がされていない側の主面の上に、直接、または、絶縁膜を介して半導体膜を形成し、前記半導体膜にたいして連続発信レーザーを照射しながら前記半導体膜へ前記連続発信レーザーの照射位置を相対移動させることにより、前記半導体膜に、一方向に結晶が長く成長した擬似単結晶を形成し、前記擬似単結晶を用いて薄膜トランジスタを形成することを特徴とする画像表示装置の製造方法。
(4)基板と、前記基板上に形成された薄膜トランジスタとを有する画像表示装置であって、前記主面のうち、機械研磨がされていない側の主面の上に、直接、または、絶縁膜を介して半導体膜が形成されており、前記半導体膜は一方向に結晶が長く成長した擬似単結晶を有し、前記薄膜トランジスタは、前記擬似単結晶を用いて形成されていることを特徴とする画像表示装置。
(5)基板と、前記基板上に形成された薄膜トランジスタとを有する画像表示装置であって、前記基板は、第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面と、前記第1の主面上に、直接、または、絶縁膜を介して形成された半導体膜とを有し、前記半導体膜は、一方向に結晶が長く成長した擬似単結晶を有し、前記薄膜トランジスタは前記擬似単結晶を用いて形成されており、前記第1の主面は前記第2の主面よりも表面粗さが粗いことを特徴とする画像表示装置。
上記の主な手段に対応する効果は下記のようである。
手段(1)によれば、一方向に結晶が長く成長したシリコン膜には機械研磨に起因する凝集の発生が抑えられるので、該シリコン膜を用いた走査線駆動回路または信号線駆動回路の不良を抑制でき、表示装置の製造歩留まりを向上させることができる。
手段(2)によれば、ガラス基板を機械研磨する必要がある場合であっても、主研磨材として酸化マンガンを使用するので、酸化セリウムを原因とするシリコン膜の凝集を抑えることができ、表示装置の製造歩留まりを向上させることができる。
手段(3)によれば、半導体膜に対し、連続発信レーザーを照射して一方向に結晶が長く成長したシリコン膜を形成する際、該半導体膜が形成された面には機械研磨が施されていないため、結晶を成長させる際、研磨材を原因とする凝集の発生を防止することができる。
手段(4)によれば、機械研磨がほどこされていない面に一方向に結晶が長く成長したシリコン膜を形成するので、該シリコン膜に生ずる、研磨剤を原因とする凝集を抑えることができ、表示装置の製造歩留まりを向上させることができる。
手段(5)によれば、一方向に結晶が長く成長したシリコン膜が形成された基板の面は基板の他の面よりも粗さが小さいため、該シリコン膜に生ずる凝集の確率を小さくすることができ、表示装置の製造歩留まりを向上させることができる。
実施例を用いて本発明を説明する。実施例では本発明を液晶表示装置に適用した例であるが、有機EL表示装置に適用した場合も同様である。
図1は本発明を適用した液晶表示装置の例である。1は下側ガラス基板であり、下側ガラス基板上に画素電極4、スイッチング素子としてのTFT5が形成される。また、画素領域の周辺には走査側駆動回路6、信号側駆動回路7が形成される。上側ガラス基板2と下側ガラス基板の間に液晶3が封入されている。上側基板にはカラーフィルター8が形成される。下側基板の外側には偏光板9が、上側基板の外側には偏光板10が形成されている。本実施例では、TFTとして移動度の大きい多結晶シリコンあるいは擬似単結晶シリコンを用いるので、走査側駆動回路6、信号側駆動回路7ともTFTを用いてガラス基板上に形成される。しかし、走査側駆動回路のみガラス基板上に形成し、信号側駆動回路はICチップを外付けする、あるいはその逆に走査側駆動回路のみ外付けのICチップを用いてもよい。
図2はTFT部分の断面図である。ガラス基板1上には窒化シリコン膜11が形成され、その上には酸化シリコン膜12が形成される。酸化シリコン膜12上にはアクティブ素子としてのシリコン膜13が形成される。本発明はこのアクティブ素子を形成するためのシリコン膜形成の時に重要である。窒化シリコン膜11、酸化シリコン膜12はともに、ガラス基板からの不純物等の進入から、アクティブ素子としてのシリコン膜13を保護する。シリコン膜13はCVD法により、全面に形成されるが、この状態では非晶質である。その後、後に述べるレーザーアニールによって多結晶、または擬似単結晶化する。その後、微細加工により、必要部分のみにシリコン膜を残す。その後、ゲート絶縁膜としてTEOS(テトラエトキシシラン)膜をCVDによって堆積して、酸化シリコン膜14を形成する。その後、ゲート電極15として、たとえば、金属合金膜MoWをスパッタリングによって堆積したあと、微細加工により電極形成する。その後、アクティブ素子としてのシリコン膜13を保護するための酸化シリコン膜16を形成する。酸化シリコン膜16を形成後、アクティブ素子のソース、ドレインと画素電極とを電気的に接続するための金属合金膜17を形成する。その後、無機絶縁膜としてのSiN膜18、続いて、有機パッシベーション膜19を形成する。その後、その後、無機絶縁膜18および有機絶縁膜19にスルーホルを形成し、画素電極との電気的接続を可能とする。画素電極21としては透明導電膜ITO(Indium-Tin-Oxide)を用いるがスルーホル部においては接触の安定を図るため、ITOの下地膜20として金属合金膜たとえば、MoWが形成される。
本発明におけるアクティブ素子としてのシリコン膜13は最初はCVDによって、非晶質シリコン膜として形成される。この形成された膜をエキシマレーザー照射によって、溶融、アニールし、多結晶膜シリコン膜に変化させる。この様子を図3に示す。図3において、厚さ50nm非晶質シリコン膜42にエキシマレーザービーム41を照射、走査することによって多結晶シリコン43を形成する。この場合、レーザーは例えば、パルス幅20ns、波長は308nmである。基板全面をエキシマレーザービーム41を照射することによって、基板全面に多結晶シリコンを形成することができる。
ポリシリコン膜によるTFTで走査側駆動回路、または信号側駆動回路を形成する場合、電子の移動度が十分でない場合がある。すなわち、TFTのチャネル内に結晶粒界があるとその部分で電子の移動度が小さくなるからである。これを克服する技術として、図4に示すように特定方向に結晶を横方向に成長させて大きくし、この成長した方向とTFTのチャネル方向を一致させるものを用いる。この方法によれば、TFTのチャネル方向には結晶粒界をなくす、あるいは少なくすることができるために、TFTの特性的には単結晶の場合に近いものがえられ、擬似単結晶と呼ぶことができる。この方法のひとつが、SELAX(Selectively Enlarging Laser X'tallization)と呼ばれている方法である。
図4において、ガラス基板1上に形成された多結晶シリコン43に空間的、時間的に制御された連続発信レーザービーム41を照射、走査することによって、矢印の方向に結晶を成長させ、擬似単結晶44が成長する。この方法によれば、結晶の長手方向は5ミクロン以上とすることが可能なため、結晶の長手方向をTFTのチャネル方向と一致させれば、単結晶に近いTFT特性を得ることができる。この場合のレーザー41の照射時間はポリシリコンを形成する場合のレーザー41の照射時間よりも長く、したがって、シリコンが溶融する時間が長いため、基板上の欠陥の影響を受けやすい。
擬似単結晶を得るには、非晶質シリコンをレーザーアニ―リングにより、多結晶シリコンに変え、その後さらに、制御されたレーザービームを照射するという方法がとられるが、擬似単結晶は製作が難しいため、あるいはスループットが低いため、基板の一部に形成される場合がある。たとえば、図5に示すように、TFTの特性がよりシビアな、走査側駆動回路、または信号側駆動回路にのみ、擬似単結晶によるTFTを形成しても良い。すなわち、図5に示すように、51は画像が形成される部分であり、この部分のTFTは多結晶シリコンによって、形成する。52は駆動回路部分であり、この部分のTFTは擬似単結晶で形成する。また、擬似単結晶の領域は周辺部52全域にわたって形成する必要はなく、領域52の1部の必要な部分のみ島状に形成してもよい。53はアライメントマークであり、レーザービームを照射する際の基準点として用いる。
以上のような、多結晶シリコン膜、または擬似単結晶シリコン膜を形成する際、非晶質シリコン膜上に異物があったり、ガラス基板にキズがあったり、ガラス基板に異物があったり、下地膜であるSiN膜21あるいはSiO2膜22に異常があったりすると均一な擬似単結晶膜を得ることができない。これは、上記異常部分に擬似単結晶膜の上記異常部分を起点とした凝集が生ずるためである。
この凝集の状況を図6に示す。図6は基板全面に多結晶シリコン膜61を形成したあと、1部にレーザービーム41を照射することによって、擬似単結晶領域62を形成する例である。擬似単結晶領域に示す点63の凝集によるスポット状欠陥の例であり、64はライン状の凝集の例である。擬似単結晶を形成する場合、シリコンの溶融時間が長いため、凝集の問題が起こりやすい。
図7はスポット状の凝集が生じた場合の詳細図である。図7において、領域71は多結晶シリコンのシリコン結晶粒であり、72は横に伸びた擬似単結晶であり、73は擬似単結晶間の結晶粒界である。74は凝集によって生じた欠陥部分である。図8は図7に示す凝集によって欠陥が生じた部分のA-A断面図である。図8の例はガラスを研磨した際の研磨剤(酸化セリウム)75がガラス基板上に残渣として存在している場合である。研磨剤の残渣に対応する部分にシリコン結晶膜の形成されていない領域74が生じている。レーザービームを照射し、矢印方向に走査した際に溶融したシリコンが周辺に凝集してしまった結果である。
図9はライン状の凝集が生じた場合の詳細図である。図7と同じ部分は同じ番号を付す。図9において、76はライン状にシリコンが凝集した例であり、その結果として、領域77にはシリコン膜が形成されていない状況をしめす。これはポイント78において、下地基板1に異常が存在し、この部分を基点にライン状の凝集76が発達し、シリコン膜の形成されていない領域77が生じたものである。図10は、図9におけるA−A断面図である。図10は、基板上の異物79に対応する部分より右側にはシリコン膜が形成されていないことを示している。レーザービームを照射し、矢印方向に走査した際に溶融したシリコンがライン状の部分76に凝集してしまった結果である。この場合の基板1上の異物79も、ガラスを研磨した際の研磨剤(酸化セリウム)がガラス基板上に残渣として存在していた。
以上のような、凝集の原因はその多くが、ガラス基板の製造工程におけるガラスを研磨する際の研磨剤(酸化セリウム)の残渣によるものである。ガラスを研磨後、研磨剤は洗浄によって除去するはずであるが、現在の洗浄技術では、レーザービームによるシリコン結晶膜の製膜に影響を与えるような微小な残渣は完全に除去することはできない。しかしながら、ガラスを機械研磨するためには、研磨剤は必須である。したがって、擬似単結晶シリコン膜をTFTとして用いるアクティブマトリクスタイプの液晶表示装置、あるいは有機EL表示装置等は、機械研磨をしていないガラス基板の表面を使用する必要がある。
液晶表示装置等に使用する無研磨ガラス基板は、フロート法、フュージョン法等を用い、機械研磨をせずに製造することは可能である。現在流通しているガラス基板には、研磨ガラスと無研磨ガラスの2種類が存在する。研磨ガラスは、ガラス基板の製造工程の段階で研磨剤に酸化セリウムを用いており、ガラス基板を購入する段階ですでに機械研磨が行われたものとなっている。
従来のエキシマレーザーなどを用いた通常の粒状の多結晶化の場合は、半導体が溶融してから冷却されて結晶化するまでの溶融時間が非常に短いため、凝集のような問題は起こらず、研磨ガラスを用いても特に問題はなかった。これに対して、擬似単結晶の場合は、横方向成長を行うため、半導体が溶融してから冷却されて擬似単結晶になるまでの溶融時間が長いため、凝集の問題が生じてしまう。
これに対して、無研磨ガラスは、フロート法あるいはフージョン法等によって製造され、ガラス基板の製造工程の段階では機械研磨が行われていない。したがって、本発明では、擬似単結晶を直接、または、絶縁膜を介して形成するための基板として、無研磨ガラスを用いることが望ましい。
液晶表示装置等は薄さを追求し、さまざまな、基板板厚を要求されており、フロート法、フュージョン法等のみでは、基板板厚の要求にすべて対応することは困難であり、場合によってはガラス基板の研磨は必要である。
そこで、ガラス研磨によって基板板厚を小さくする場合、TFTが形成される面は機械研磨を行わず、その反対面のみを研磨することによって、TFT基板側における擬似単結晶膜に生ずる凝集を抑制し、膜欠陥を防止して、製造歩留りを向上させることができる。
ガラス基板において、研磨をした面は研磨をしない面に比較して、一定以上の凹凸は少なくなっている。表面の粗さの比較として、Rzによる比較法があるが、評価長さ1mm程度で比較した場合、研磨面の方が、Rzの値が小さい 場合がある。本発明は、非研磨面の表面粗さの値が大きい場合でも非研磨面を使用したほうが良い場合があることを開示するものである。
実施例1において述べた、シリコン結晶膜の凝集を引き起こす研磨剤としての残渣は酸化セリウム系の化合物である。酸化セリウム系の研磨剤を使用した場合は、ガラスを機械的に研磨するだけではなく、酸化セリウムがガラスと化学反応をおこして、研磨を促進していると考えられる。すなわち、酸化セリウムがガラスと反応するということは、酸化セリウムがガラスと強固に結合すると考えることができる。したがって、酸化セリウムをすべて洗浄で除去するのは容易ではない。
一方、酸化鉄Fe2O3、酸化マンガン(Mn3O4またはMnO2)も酸化セリウムCeO2と同様な研磨速度を持つ。酸化鉄Fe2O3、酸化マンガン(Mn3O4またはMnO2)もガラスと反応して研磨を促進すると考えられるため、酸化鉄Fe2O3、酸化マンガン(Mn3O4またはMnO2)微粒子もガラスと強固に接着するので洗浄で除去するのは容易ではない。
しかしながら、酸化マンガン(Mn3O4またはMnO2)微粒子は酸性の過酸化水素水の溶液で還元されてMn+となり、これは水溶性となって容易に除去することができる。したがって、製品の要請からTFT形成面に機械研磨をせざるを得ない場合、研磨剤として酸化マンガン(Mn3O4またはMnO2)微粒子を用いれば、酸化セリウムCeO2を用いる場合に比してシリコン結晶膜の凝集による膜欠陥を大幅に抑制することができる。
シリコン結晶膜の凝集に対しては、機械研磨時に使用される研磨剤の残渣、特に酸化セリウムCeO2の残渣が問題であるので、このような研磨剤を使用しない、化学研磨によってガラス板厚を調整すれば、シリコン膜の凝集による膜欠陥の問題は解決することができる。
は本発明が適用される液晶表示パネルの概略斜視図である。 は本発明が適用される薄膜トランジスタの断面図である。 は多結晶シリコン膜の製造方法である。 は擬似単結晶膜の製造方法である。 は擬似単結晶膜をパネル周辺にのみ形成する例である。 は凝集による欠陥の例である。 は凝集によるスポット欠陥の例である。 は凝集によるスポット欠陥の断面である。 はライン的な凝集の例である。 はライン的な凝集に対応する欠陥の断面図である。
符号の説明
1…液晶パネルの下側ガラス基板、 2…液晶パネルの上側ガラス基板、 3…液晶層、4…画素電極、5…薄膜トランジスタ、 6…走査側駆動回路、 7…信号側駆動回路、 8…カラーフィルター、 9…下側偏向板、 10…上側偏向板、 11…窒化シリコン膜、 12…酸化シリコン膜、 13…シリコン膜、 14…ゲート絶縁膜、 15…ゲート電極、 62…凝集によって生じたスポット状の膜欠陥、 64、77…ライン状の凝集の結果、シリコン膜が存在しない領域、 76…ライン状の凝集、 71…多結晶シリコン、 72…擬似単結晶、 75、79…酸化セリウムの残渣。

Claims (15)

  1. ガラス基板上に形成された複数の走査線は第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に並設され、複数の信号線は前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に並設され、前記複数の走査線のうちの2本と、前記複数の信号線のうちの2本とで囲まれた領域に画素が形成され、前記画素の動作は第1の薄膜トランジスタで制御され、前記画素の集合によって画像形成領域が形成され、前記画像形成領域の外側には前記第1の薄膜トランジスタに信号を印加する第2の薄膜トランジスタを含む走査線駆動回路または信号線駆動回路が形成されており、前記第2の薄膜トランジスタは一方向に結晶が長く成長したシリコン膜を有し、前記ガラス基板の表面のうち、前記薄膜トランジスタが形成された側の表面には機械研磨がなされていないことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記第1の薄膜トランジスタは多結晶シリコン膜を有していることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記第1の薄膜トランジスタは非晶質シリコン膜を有していることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記第2の薄膜トランジスタを構成するシリコン結晶粒の長手方向は前記第2の薄膜トランジスタのチャネル方向と略略一致していることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 前記ガラス基板の前記第2の薄膜トランジスタが形成されていない他方の面には機械研磨がされていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  6. 前記ガラス基板と前記第1および前記第2の薄膜トランジスタとの間には絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  7. ガラス基板上に形成された複数の走査線は第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に並設された複数の信号線は前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に並設され、前記複数の走査線のうちの2本と、前記複数の信号線のうちの2本とで囲まれた領域に画素が形成され、前記画素の動作は第1の薄膜トランジスタで制御され、前記画素の集合によって画像形成領域が形成され、前記画像形成領域の外側には前記第1の薄膜トランジスタに信号を印加する第2の薄膜トランジスタを含む走査線駆動回路および信号線駆動回路が形成されており、前記第2の薄膜トランジスタは1方向に結晶が長く成長したシリコン膜を有し、前記ガラス基板は機械研磨によって板厚調整がなされ、前記機械研磨の主研磨材として酸化マンガンを使用したことを特徴とする画像表示装置。
  8. 前記画像表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする、請求項1ないし7に記載の画像表示装置。
  9. 前記画像表示装置は有機EL表示装置液晶表示であることを特徴とする、請求項1ないし7に記載の画像表示装置。
  10. 基板の主面のうち、機械研磨がされていない側の主面の上に、直接、または、絶縁膜を介して半導体膜を形成し、前記半導体膜にたいして連続発信レーザーを照射しながら前記半導体膜へ前記連続発信レーザーの照射位置を相対移動させることにより、前記半導体膜に、一方向に結晶が長く成長した擬似単結晶を形成し、前記擬似単結晶を用いて薄膜トランジスタを形成することを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  11. 前記基板は無研磨ガラスであることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置の製造方法。
  12. 基板と、前記基板上に形成された薄膜トランジスタとを有する画像表示装置であって、前記主面のうち、機械研磨がされていない側の主面の上に、直接、または、絶縁膜を介して半導体膜が形成されており、前記半導体膜は一方向に結晶が長く成長した擬似単結晶を有し、前記薄膜トランジスタは、前記擬似単結晶を用いて形成されていることを特徴とする画像表示装置。
  13. 前記基板は無研磨ガラスであることを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  14. 基板と、前記基板上に形成された薄膜トランジスタとを有する画像表示装置であって、前記基板は、第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面と、前記第1の主面上に、直接、または、絶縁膜を介して形成された半導体膜とを有し、前記半導体膜は、一方向に結晶が長く成長した擬似単結晶を有し、前記薄膜トランジスタは前記擬似単結晶を用いて形成されており、前記第1の主面は前記第2の主面よりも表面粗さが粗いことを特徴とする画像表示装置。
  15. 前記基板は無研磨ガラスであり、前記第2の主面は研磨されていることを特徴とする請求項14に記載の画像表示装置。
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