JP2007518772A - イオン性液体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

イオン性液体を製造する方法において、イオン性液体から出発し、該液体をまずアルキレート、炭酸水素塩、炭酸塩、カルボン酸塩または水酸化物と反応させ、かつ引き続き酸により中和する。イオン性液体はホスホニウムカチオンおよび/またはアンモニウムカチオンを含有し、かつハロゲン化物イオン、アリールスルホン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アルキル硫酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびカルボン酸イオンからなる群から選択されているアニオンを含有する。この方法ではほぼ任意のアニオンをイオン性液体の導入することができる。

Description

本発明はイオン性液体を製造する方法に関する。
イオン性液体はAngewandte Chemie 2000、112、第3926〜3945頁のWasserscheidとKeimの定義によれば、非分子状の、イオン性の特性を有する、比較的低い温度で溶融する塩である。これらはすでに比較的低い温度で液状であり、かつその際、比較的低粘性である。イオン性液体は多数の有機、無機および高分子の物質に関して極めて良好な溶解性を有する。イオン性液体はさらに、通常は不燃性であり、非腐食性であり、かつ測定可能な蒸気圧を有していない。
イオン性液体はプラスイオンおよびマイナスイオンから形成されているが、しかし総じて電荷中性である化合物である。主にプラスイオンもマイナスイオンも一価であるが、しかし多価、たとえばイオンあたり1〜5、有利には1〜4、特に有利には1〜3、およびとりわけ1〜2の電荷を有するアニオンおよび/またはカチオンも可能である。電荷は分子内の種々の局在化もしくは非局在化範囲に存在していてもよい、つまりベタイン状であるか、または分離したアニオンおよびカチオンのように分布していてもよい。イオン性液体の化合物が少なくとも1のカチオンおよび少なくとも1のアニオンから構成されているイオン性液体が有利である。
イオン性液体のための公知の使用分野はたとえばPeter WasserscheidのChemie in unserer Zeit、37(2003)、第1号、第52〜63頁に記載されているような化学反応のための溶剤として、たとえばDE10202838に記載されているように化学反応混合物から酸を分離するための助剤として、たとえばWO02/074718に記載されているように沸点の狭い混合物もしくは共沸混合物を分離するための抽出精留のための助剤として、またはたとえばProceeding of Solar Forum、21〜25、2001年4月、ワシントンD.C.に記載されているように太陽熱装置における熱伝達媒体としてである。物質分離のための抽出剤としてのイオン性液体の使用はさらにJ.G.Huddleston等、Chem.Commun.1998、第1765〜1766頁に言及されている。
イオン性液体を使用する際にその純度は極めて重要である。イオン性液体中の不純物はたとえば化学反応の過程で否定的な影響を及ぼしうる。たとえばP.Teisen等はElectrochemical Society Proceedings、第99−41巻、第161〜168頁において、塩化物を含有するイオン性液体を液相水素化で、および遷移金属触媒によるスズキ反応において使用する際の、不純物に起因する問題を指摘している。従ってイオン性液体を製造する際に所望の液体の純度に対して高い要求が課される。
[A][Y]のタイプの二元性イオン性液体の合成は、たとえば2工程法により行うことができる(J.S.Wilkes、M.J.Zaworotko、J.Chem.Soc.、Chem.Commun.、13、1992、第965頁)。この場合、まず四級化反応におけるアルキル化試薬LXおよびアミンNRもしくはホスファンPRの反応により、有機アンモニウム塩[NRR]または有機ホスホニウム塩[PRR]が構成される。この場合、Xは一般にハロゲン化物イオンである。有機ハロゲン化物の塩を単離し、かつその後の第2の反応工程で交換反応においてM[Y]のタイプのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩と反応させる。これは、形成される副生成物Mがその中で難溶性であるが、合成すべきイオン性液体[A][Y]はこれに対して良好に溶解する溶剤中で行う。
この反応実施における欠点は、交換条件下で反応系が完全に無水である場合にのみ、所望のイオン性液体[NRR][Y]もしくは[PRR][Y]へのハロゲン化物の塩[NRR]もしくは[PRR]の定量的な交換が行われることである。このハロゲン化物イオンは、たとえばイオン性液体を遷移金属触媒による反応において使用する際に触媒毒として作用しうる。さらにこの方法は、最初に製造されるハロゲン化物の塩が著しく吸湿性であるという欠点を有する。
EP1182197は、一般式[A] [Y]n−のイオン性液体の製造方法を記載しており、この場合、先に記載した方法が適用され、かつ中間生成物の単離が省略される。
EP1182196は、ベースとなっているアミン、ホスフィン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾールまたはピリジンを一般式R′−SO−R″の二硫酸塩によりアルキル化し、かつその後、スルフェートアニオンR′−SO またはR″−SO をアニオン[Y]または[Y]2−により交換することにより、一般式[A] [Y]n−のイオン性液体を製造する方法を記載している。
イオン性液体のための別の合成経路はPeter WasserscheidとTom Weltonによる”Ionic Liquids in Synthesis”、2003、Wiley−VCH、2003、第2章、第7〜17頁に記載されている。これは実質的に銀塩によるイオン性液体のハロゲン化物の沈殿であるが、しかしこれは経済的な理由から不利である。樹脂を用いたイオン交換によるイオン性液体の製造もまた高価であり、かつ高い費用で実現可能であるにすぎない。さらにイオン交換樹脂の使用はその再生を必要とする。同様に公知の、水を用いた洗浄による、その変性のためのイオン性液体のハロゲン化物の交換は最終的に、むしろ例外である疎水性の、水と混和することができないイオン性液体に限定される。
本発明の課題は相応して、前記の欠点を有しておらず、かつ高い純度および収率で直接の方法生成物として得られる生成物を生じる、一般的に適用可能なイオン性液体の変性もしくは製造方法を提供することである。
この課題の解決は、カチオンとしてホスホニウムカチオンおよび/またはアンモニウムカチオンを含有し、かつハロゲン化物イオン、アリールスルホン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アルキル硫酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびカルボン酸イオンからなる群から選択されているアニオンを含有するイオン性液体を変性する方法から出発する。本発明による方法は、このイオン性液体を第1の方法工程でアルコラート、炭酸水素塩、炭酸塩、カルボン酸塩または水酸化物と、有利にはアルコラートまたは水酸化物と反応させ、その際、強塩基性のイオン性液体が得られ、かつ強塩基性のイオン性液体を第2の方法工程で酸により中和することを特徴とする。
本発明の範囲で”イオン性液体の変性”の概念は一般にイオン性液体のアニオンの交換(置換)であると理解される。
本発明による方法で使用される、変性すべきイオン性液体は有利には容易に調製して入手することができる。従って適切なイオン性液体は有利には一般式(I)
[Q[Z]n− (I)
[式中、n=1、2、3または4であり、かつ
カチオン[Q]はホスホニウムカチオンおよび/またはアンモニウムカチオンであり、これは以下に記載する群:
− 一般式
[NRR]
の第四級アンモニウムカチオン、
− 一般式
[PRR]
のホスホニウムカチオン、
− 一般式
Figure 2007518772
のイミダゾリウムカチオン
ならびにこの式に類似の全ての異性体イミダゾリニウムカチオンおよびイミダゾリジニウムカチオン、
− 一般式
Figure 2007518772
のH−ピラゾリウムカチオンならびに3H−ピラゾリウムカチオン、4H−ピラゾリウムカチオン、1−ピラゾリニウムカチオン、2−ピラゾリニウムカチオンおよび3−ピラゾリニウムカチオン、
− 一般式
Figure 2007518772
のピリジニウムカチオン
ならびにピリダジニウムカチオン、ピリミジニウムカチオンおよびピラジニウムカチオン、
− 一般式
Figure 2007518772
のピロリジニウムカチオン
− 少なくとも1のリン原子または窒素原子ならびに場合により1の酸素原子または硫黄原子を有する5員〜少なくとも6員の複素環式カチオン、たとえばチアゾリウムカチオン、オキサゾリウムカチオン、1,2,4−トリアゾリウムカチオンまたは1,2,3−トリアゾリウムカチオン、有利には1、2もしくは3の窒素原子および1の硫黄原子または酸素原子を有する、少なくとも1の5員〜6員の複素環を有する化合物、特に有利には1または2の窒素原子を有する化合物、
− 一般式
Figure 2007518772
のトリアゾールカチオン、
その際、トリアゾール環はC〜C−アルキル−、C〜C−アルコキシ−、アミノ−C〜C−アルキル−、C〜C12−アリール−もしくはC〜C12−アリール−C〜C−アルキル基からなる群から選択されている少なくとも1の基により置換されていてもよい、
− 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エニウムカチオンならびに1,8−ジアザビシクロ−[4.3.0]ノン−5−エニウムカチオン
Figure 2007518772
− 一般式
Figure 2007518772
のキノリニウムカチオン、
− 一般式
Figure 2007518772
のチアゾリウムカチオン、
− 一般式
Figure 2007518772
のトリアジニウムカチオン
ならびにこれらのカチオンを含有するオリゴマーおよびポリマーから選択され、その際、基R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、相互に無関係にそのつど水素、C〜C18−アルキル、C〜C12−アリール、C〜C12−シクロアルキル、場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の場合により置換されたイミノ基により中断されたC〜C18−アルキルまたは5員もしくは6員の、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子を有する複素環を表すか、またはこれらのうちの2つが一緒になって不飽和、飽和もしくは芳香族の、および場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断された環を形成し、その際、前記の基はそのつど官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよい]を有する。
本発明による方法で原料として使用される、変性すべきイオン性液体はカチオンとして有利には複素環式カチオン、特に有利にはイミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオンまたはホスホニウムカチオン、とりわけイミダゾリウムカチオン、特に1,3−置換されたイミダゾリウムカチオン、たとえば1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミ−ダゾリウム、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウム、1−イソプロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘプチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウム、1−デシル−3−メチルイミダゾ−リウム、1−メチル−3−ベンジルイミダゾリウム、1−メチル−3−(3−フェニルプロピル)イミダゾリウム、1−(2−エチル)ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−ノニルイミダゾリウム、1−メチル−3−デシルイミダ−ゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムまたは1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムを含む。
本発明による方法で使用されるイオン性液体はアニオン[Z]n−を有し、その際、これは無機もしくは有機プロトン酸HAの部分的に、もしくは完全にプロトン化されたアニオンを表し、その際、nは正の整数であり、かつアニオンの電荷状態を反映する。
本発明による方法で使用される、変性すべきイオン性液体のアニオン[Z]n−はハロゲン化物イオン、アリールスルホン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アルキル硫酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、アルキル炭酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(トリフレート)およびカルボン酸イオンからなる群から選択される。その際、アルコラートまたは水酸化物の使用されるカチオンと共に難溶性の塩を形成するアニオン[Z]n−が有利である。
本発明による方法の第1の方法工程では、まず記載の、変性すべきイオン性液体を水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩、カルボン酸塩またはアルコラートと反応させる。その際、一般式(II)
[Q[X]n− (II)
[式中、[X]n−はOH、炭酸水素イオンHCO 、炭酸イオンCO 2−、カルボン酸イオンおよびアルコラートである]の強塩基性のイオン性液体が形成される。
強塩基性のイオン性液体のアニオンの相応する酸のpK値は有利には1.9より大きく、特に有利には3より大きく、特に4より大きく、とりわけ7より大きい。
使用される水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩、カルボン酸塩またはアルコラートのカチオンは有利には、第1の方法工程で形成されるカチオンおよびアニオン[Z]n−からなる塩が使用される溶剤中で難溶性であり、かつ沈殿するように選択されている。適切なカチオンはたとえばアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンおよびアンモニウムカチオン、特に有利にはLi、Na、K、Rb、NH4、Ca2+、Ba2+およびMg2+、特にLi、Na、KおよびBa2+、とりわけK、NaおよびBa2+である。
本発明による方法の第1の方法工程でアルコラートを使用する場合、このアルコラートは有利にはR=C〜C18−アルキル、C〜C12−アリールおよびC〜C12−シクロアルキルのアルコラートROからなる群から選択される。特に有利にはアルコラートはt−ブタノール、n−ブタノラート、イソ−プロパノラート、n−プロパノラート、イソ−ブタノラート、エタノラート、メタノラート、n−ペンタノラート、イソ−ペンタノラート、2−エチルヘキサノラート、2−プロピルヘプタノラート、ノナノラート、オクタノラート、デカノラートおよび前記のアルコラートの異性体からなる群から選択される。特にアルコラートはt−ブタノラート、イソ−プロパノラート、エタノラートおよびメタノラートからなる群から選択される。特にアルコラートはt−ブタノーラトまたはメタノラートである。
本発明による方法の第1の方法工程でカルボン酸塩を使用する場合、このカルボン酸塩は有利には酢酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、n−およびイソ−酪酸塩およびピバル酸塩からなる群から選択されている。
本発明による方法の第1の方法工程で水酸化物を使用する場合、この水酸化物は有利には水酸化バリウムである。
本発明による方法で使用される、変性すべきイオン性液体をアルコラートと反応させる場合、この反応は有利にはアルコール性溶剤中で実施される。適切であるのはたとえばt−ブタノール、イソ−ブタノール、イソ−プロパノール、エタノール、メタノール、n−ブタノール、n−プロパノール、n−ペンタノール、イソ−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、2−プロピルヘプタノール、ノナノール、オクタノール、異性体混合物および前記のアルコールの混合物である。特に有利であるのはt−ブタノール、イソ−プロパノール、エタノールおよびメタノールである。特に有利であるのはt−ブタノールおよびメタノールである。
あるいはまた反応は通例の溶剤、たとえばエーテル、たとえばメチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはグリム;アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、塩化メチレン、ジエチルアセトアミド、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジメチル尿素またはアミン、たとえばトリエチルアミン、ピリジンまたはピロリジン中で実施することができる。
反応は、相互に混和性である限り、前記のアルコールおよび通例の溶剤の混合物中で実施することもできる。場合により第1の方法工程における反応を、液状である限り、直接アルコラートまたは水酸化物中で実施することもできる。
本発明による方法の有利な実施態様では、第2の方法工程で所望のアニオンをイオン性液体へ導入するための使用される、溶剤としての酸の存在下に反応を実施する。この実施態様では酸の添加は第2の方法工程では有利に省略される。
本発明による方法で使用される、変性すべきイオン性液体を水酸化バリウムと反応させる場合、この反応は有利には溶剤としての水中で実施する。しかし前記の通例の溶剤もまた、場合により水との混合物として使用することができる。
水酸化バリウムの使用は原料として硫酸アニオンまたは炭酸水素アニオンを含有するイオン性液体を使用する場合に特に有利である。というのも、難溶性のBaSOが形成されるからである。水酸化バリウムとして有利にはBa(OH)・8HOを使用する。
使用される、変性すべきイオン性液体とアルコラートまたは水酸化バリウムとの反応は有利には5〜100℃、特に有利には10〜90℃、とりわけ30〜85℃の温度で行う。反応時間はこの場合、有利には1〜16時間、特に有利には30分〜3時間、特に10分〜2時間である。水酸化バリウムは使用される溶剤の多数に中程度に溶解するにすぎないので、水酸化バリウムの使用下での本発明による反応を、イオン性液体へ導入すべきアニオン[A]n−の相応する酸の存在下で実施する。この場合、特に有利であるのは、相応する酸の1当量を使用してまず良好に溶解するバリウム塩を形成し、これを変性すべきイオン性液体と反応させる。
水酸化バリウムまたは混合されたバリウム塩を使用する場合、イオン性液体を水酸化バリウムまたは混合されたバリウム塩の溶液へ添加することにより反応させることができる。あるいは水酸化バリウムまたは混合されたバリウム塩を装入し、かつ使用される、変性すべきイオン性液体を、場合により水および/または前記の通例の溶剤中に溶解して添加する。
第1の方法工程で使用される、変性すべきイオン性液体とアルコラートまたは水酸化バリウムとの反応により場合により、ハロゲン化物イオンを含有する相応するアルコラートおよびイオン性液体を使用する場合には、たとえばアルカリ金属ハロゲン化物またはアルカリ土類金属ハロゲン化物の、あるいは水酸化バリウムおよび硫酸イオンもしくは硫酸水素イオンを含有するイオン性液体を使用する場合には硫酸バリウムの難溶性の沈殿物が形成される。従って第1の方法工程の後に沈殿する固体を場合により分離する。
第1の方法工程で得られるイオン性液体[Q[Xn−は第2の方法工程の前に場合により単離することができる。
本発明による方法の第2の方法工程で得られた強塩基性のイオン性液体を酸[H[A]n−により中和する。このために適切な酸はアニオン[X]n−の相応する酸よりも小さいpK値を有する。
このために酸としてブレンステッド酸およびルイス酸が考えられる。どの酸をブレンステッド酸またはルイス酸とよぶかは、Hollemann−Wiberg、Lehrbuch, der Anorganischen Chemie、91〜100版、Walter de Gruyter、Berlin、New York、1985、第235頁もしくは第239頁に記載されている。本発明の意味でのルイス酸には、George A. Olah、Friedel−Crafts and Related Reactions、第I巻、第191〜197頁、第201頁および第284〜90頁(1963)に記載されているフリーデルクラフツの触媒として使用されるルイス酸もあげられる。例として三塩化アルミニウム[AlCl)、塩化鉄(III)(FeCl)、三臭化アルミニウム(AlBr)および塩化亜鉛(ZnCl)があげられる。
一般に本発明により使用すべきルイス酸は元素の周期律表の第Ib、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIb、VIIbおよびVIIIの群の金属ならびに希土類、たとえばランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムまたはルテチウムのカチオン形を含有する。
特に亜鉛、カドミウム、ベリリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、エルビウム、ゲルマニウム、スズ、バナジウム、ニオブ、スカンジウム、イットリウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、パラジウム、トリウム、鉄、銅およびコバルトがあげられる。ホウ素、亜鉛、カドミウム、チタン、スズ、鉄、コバルトが有利である。
ルイス酸の対イオンとしてF、Cl、ClO 、ClO 、Br、I、IO 、CN、OCN、SCN、NO 、NO 、HCO 、HCO 、CO 2−、S2−、SH、HSO 、SO 2−、HSO 、SO 2−、S 2−、S 2−、S 2−、S 2−、S 2−、S 2−、HPO 、HPO 、HPO 2−、PO 3−、P 4−、ジチオカルバミン酸イオン、サリチル酸イオン、(OCH2n+1、(C2n−1、(C2n−3ならびに(Cn+12n−22−(式中、nは1〜20を表す)、メタンスルホン酸イオン(CHSO )、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CFSO )、トルエンスルホン酸イオン(CHSO )、ベンゼンスルホン酸イオン(CSO )、水酸化物イオン(OH)、芳香族の酸、たとえば安息香酸、フタル酸などおよび1,3−ジカルボニル化合物のアニオンが考えられる。
さらにカルボン酸イオンがあげられ、特にギ酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、ヘキサン酸イオンおよび2−エチルヘキサン酸イオン、ステアリン酸イオンならびにシュウ酸イオン、アセチルアセトン酸イオン、酒石酸イオン、アクリル酸イオンおよびメタクリル酸イオン、有利にはギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、シュウ酸イオン、アセチルアセトン酸イオン、アクリル酸イオンおよびメタクリル酸イオンがあげられる。
さらにルイス酸として、n=0、1、2、3およびm=3−nの一般式BR′(OR″)(式中、R′およびR″はそのつど相互に無関係に水素、C〜C18−アルキル、C〜C12−アリール、C〜C12−シクロアルキル、場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断されたC〜C18−アルキル、または5員〜6員の酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子を有する複素環を表すか、またはこれらのうちの2つが一緒になって不飽和、飽和もしくは芳香族の、および場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断された環を形成し、その際、前記の基はそのつど官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよい)のホウ素を含有する化合物が考えられる。基R′は相互に結合していてもよい。
ルイス酸のための有利な例として上記のAlCl、FeCl、AlBrおよびZnCl以外に、BeCl、ZnBr、Znl、ZnSO、CuCl、CuCl、Cu(OSCF、CoCl、Col、Fel、FeCl、FeCl(THF)、TiCl(THF)、TiCl、TiCl、ClTi(OiPr)、SnCl、SnCl、Sn(SO)、Sn(SO、MnCl、MnBr、ScCl、BPh、BCl、BBr、BF・OEt、BF・OMe、BF・MeOH、BF・CHCOOH、BF・CHCN、B(CFCOO)、B(OEt)、B(OMe)、B(O/Pr)、PhB(OH)、PhB(OR)(式中、R=H、アルキル)、3−MeO−PhB(OH)、4−MeO−PhB(OH)、3−F−PhB(OH)、4−F−PhB(OH)、(CAl、(CAlCl、(C)AlCl、(C17)AlCl、(C17AlCl、(イソ−HAlCl、PhAlCl、PhAlCl、Al(acac)、Al(O/Pr)、Al(OnBu)、Al(OsekBu)、Al(OE)、GaCl、ReCl、ZrCl、NbCl、VCl、CrCl、MoCl、YCl、CdCl、CdBr、SbCl、SbCl、BiCl、ZrCl、UCl、LaCl、CeCl、Er(OSCF)、Yb(OCCF、SmCl、Sml、B(CおよびTaClがあげられる。
ルイス酸はアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のハロゲン化物、たとえばLiClまたはNaClにより安定化されていてもよい。このためにアルカリ(土類)金属のハロゲン化物を0〜100:1のモル比でルイス酸に混合する。
別の適切な酸はたとえばヨウ化水素(HI)、フッ化水素(HF)、塩化水素(HCl)、硝酸(HNO)、亜硝酸(HNO)、臭化水素酸(HBr)、炭酸(HCO)、メチル炭酸(HO(CO)OCH)、エチル炭酸(HO(CO)OC)、n−ブチル炭酸、硫酸(HSO )、硫酸水素塩(HSO )、メチル硫酸(HO(SO)OCH)、エチル硫酸(HO(SO)OC)、燐酸(HPO)、リン酸二水素(HPO )、ギ酸(HCOOH)、酢酸(CHCOOH)、プロピオン酸、n−およびイソ−酪酸、ピバル酸、パラ−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、2,4,6−トリメチル安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸である。
別の適切な酸は以下のアニオン[A]n−から誘導することができ、その際、アニオンは、
− 式:
Br、BF 、PF 、AlCl 、AlCl 、FeCl 、BCl 、SbF 、AsF 、ZnCl 、SnCl 、CFSO 、(CFSO、CFCO 、CClCO 、CN、SCN、OCN
のハロゲン化物、ハロゲン含有化合物もしくは擬ハロゲン化物、
− 一般式:
SO 2−、HSO 、SO 2−、HSO 、ROSO 、RSO
の硫酸塩、亜硫酸塩またはスルホン酸塩、
− 一般式:
PO 3−、HPO 2−、HPO 、RPO 2−、HRPO 、RPO
のリン酸塩、
− 一般式
HPO 、RPO 、RPO
のホスホン酸塩またはホスフィン酸塩、
− 一般式:
PO 3−、HPO 2−、HPO 、RPO 2−、RHPO 、RPO
のホスファイト、
− 一般式
PO 、RHPO 、RPO、RHPO
のホスホナイトまたはホスフィナイト、
− 一般式
COO
のカルボン酸、
− 一般式
BO 3−、HBO 2−、HBO 、RBO 、RHBO 、RBO 2−、[BR
のホウ酸塩、
− 一般式
BO 2−、RBO
のボロン酸塩、
− 一般式
HCO 、CO 2−、RCO
の炭酸塩または炭酸エステル、
− 一般式
SiO 4−、HSiO 3−、HSiO 2−、HSiO 、RSiO 3−、RSiO 2−、RSiO 、HRa−、SiO 2−、HSiO 、HRSiO
のケイ酸塩またはケイ酸エステル、
− 一般式RSiO 3−、RSiO 2−、RSiO、RSiO 、RSiO 、RSiO 2−
のアルキル−もしくはアリールシラン塩、
− 一般式
Figure 2007518772
のカルボン酸イミド、ビス(スルホニル)イミドまたはスルホニルイミド、
− 一般式

のアルコキシドまたはアリールオキシド、
− 錯体の金属イオン、たとえばFe(CN) 3−、Fe(CN) 4−、MnO 、Fe(CO)
− ニトライト、ニトレート、ジシアナミド
からなる群から選択されており、上記式中で基R、R、Rは相互に無関係にそのつどC〜C18−アルキル、C〜C12−アリール、C〜C12−シクロアルキル、場合により1もしくは複数の隣接していない酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の、置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断されたC〜C18−アルキルまたは5員〜6員の、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子を有する複素環を表すか、またはこれらのうちの2つは一緒になって不飽和、飽和もしくは芳香族の、かつ場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断された環を形成し、その際、前記の基はそのつど官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよい。
別の適切な酸は以下のアニオン[A]n−から誘導されてもよく、その際、アニオンは、
− 一般式[BRg−]の四置換されたホウ酸塩(式中、R〜Rは相互に無関係にフッ素または炭素を有する有機の飽和もしくは不飽和の、非環式もしくは環式、脂肪族、芳香族もしくは芳香族脂肪族の1〜30の炭素原子を有する基を表し、該基は1もしくは複数のヘテロ原子を有するか、かつ/または1もしくは複数の官能基またはハロゲンにより置換されていてもよい)、
− 一般式[PF(C2y+1−z6−x(式中、1≦x≦6、1≦y≦8および0≦z≦2y+1である)の(フルオロアルキル)フルオロホスフェート、
− 一般式
Figure 2007518772
[式中、R〜Rは相互に無関係に水素または炭素を有する有機の飽和もしくは不飽和、非環式もしくは環式、脂肪族、芳香族もしくは芳香族脂肪族の1〜30の炭素原子を有する基を表し、該基は1もしくは複数のヘテロ原子を有するか、かつ/または1もしくは複数の官能基またはハロゲンにより置換されていてもよい]のメチド、
− イミドアニオン−CO−N−CO−、スルホンイミドアニオン−SO−N−SO−および混合されたカルボスルホイミドアニオン−SO−N−CO−
からなる群から選択されていてもよい。
アニオン[A]n−の電荷”n−”は、”1−”、”2−”または”3−”である。2の負電荷を有するアニオンの例として硫酸イオン、リン酸水素イオンおよび炭酸イオンがあげられる。3の負電荷を有するアニオンの例としてリン酸イオンがあげられる。
イオン性液体[Q[X]n−の酸の添加は化学量論的に、または滴定によって、相応する酸塩基対の当量点に相応するpH値になるまで行うことができる。しかし酸は別の実施態様では過剰量または過小量で使用することができる。従って酸の量はそのつどイオン性液体[Q[X]n−に対して0.5〜1.5当量、有利には0.8〜1.2当量、特に有利には0.9〜1.1当量、とりわけ1.0当量であってよい。
本発明による方法で使用される、変性すべきイオン性液体をアルコラートと反応させる場合、相応するアルコールが中和において形成される。従って本発明による方法の有利な実施態様ではアルコラートを使用する場合には中和において形成されるアルコールを中和後に蒸留により除去する。
第2の方法工程における中和は有利には−10℃〜100℃、特に有利には0〜90℃、とりわけ10〜60℃の温度で実施する。この場合、反応時間は有利には1〜16時間、特に有利には30分〜3時間、とりわけ10分〜2時間である。
本発明による方法の第1および/または第2の方法工程は場合により保護ガス下で、たとえば窒素、希ガスまたは二酸化炭素下で実施することができる。
本発明による方法は連続的に、または不連続的に実施することができる。
本発明による方法はそれぞれの適切な、当業者に公知の装置中で実施することができる。通例の装置、たとえばKirk−Othmer、Encyclopedia of Chemical Technology、第4版、第20巻、John Wiley & Son’s、New York 1996、第1040〜1055頁に記載されているもの、たとえばそのつど場合により反応熱を除去するための装置を備えた攪拌反応器、ループ型反応器、ガス循環反応器、泡鐘塔反応器または管型反応器が適切である。この場合、反応は複数の、たとえば2もしくは3の、前記の装置中で実施することができる。
本発明の範囲で官能基の概念は、炭素原子またはヘテロ原子に結合していてもよい基であると理解される。適切な例として−OH(ヒドロキシ)、=O(特にカルボニル基として)、−NH(アミノ)、=NH(イミノ)、−COOH(カルボキシ)、−CONH(カルボキサミド)および−CN(シアノ)があげられる。官能基およびヘテロ原子は直接隣接していてもよく、従って複数の隣接する原子、たとえば−O−(エーテル)、−S−(チオエーテル)、−COO−(エステル)、−CONH−(第二級アミド)または−CONR−(第三級アミド)からなる組み合わせも一緒に包含される。
本発明による方法はたとえば一般式[Q][BR′(OR″) ](式中、n=1、2、3およびm=4−n)のイオン性液体を製造するために適切である。
n=1、2、3およびm=4−nの一般式[Q][BR′(OR″) ]のイオン性液体は同様に本発明の対象である。ここでR′およびR″はそのつど相互に無関係に水素、C〜C18−アルキル、C〜C12−アリール、C〜C12−シクロアルキル、場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断されたC〜C18−アルキル、または5員〜6員の、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子を有する複素環を表すか、またはこれらのうちの2つは一緒になって不飽和、飽和もしくは芳香族の、および場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断された環を形成し、その際、前記の基はそのつど官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよい。基R′は相互に結合していてもよい。
カチオン[Q]は有利にはカチオンのための前記の構造を有する。
カチオン[Q]は特に有利にはN,N−ジアルキルイミダゾリウムカチオンである。
有利な実施態様では一般式[Q][BR(OR″) ]のイオン性液体はR′が前記のものを表すアニオン[BPhOR′]を含有する。
もう1つの有利な実施態様ではイオン性液体[Q][BR′(OR″) ]はアニオンとして[BPhOR′]を有し、かつカチオンとしてN,N−ジアルキルイミダゾリウムカチオンを有する。
本発明の範囲で、場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されたC〜C18−アルキルは、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4−トリメチルペンチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、1,1−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、ベンゾヒドリル、p−トリルメチル、1−(p−ブチルフェニル)−エチル、p−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、p−メトキシベンジル、m−エトキシベンジル、2−シアノエチル、2−シアノプロピル、2−メトキシカルボンエチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−ブトキシカルボニルプロピル、1,2−ジ−(メトキシカルボニル)−エチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、ジエトキシメチル、ジエトキシエチル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジ−オキサン−2−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、2−イソプロポキシエチル、2−ブトキシプロピル、2−オクチルオキシエチル、クロロメチル、2−クロロエチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、2−メトキシイソプロピル、2−エトキシエチル、ブチルチオメチル、2−ドデシルチオエチル、2−フェニルチオエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル、2−アミノ−エチル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、6−アミノヘキシル、2−メチルアミノ−エチル、2−メチルアミノプロピル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、6−メチルアミノ−ヘキシル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、3−ジメチルアミノプロピオル、4−ジ−メチルアミノブチル、6−ジメチルアミノヘキシル、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルエチル、2−フェノキシエチル、2−フェノキシプロピル、3−フェノキシプロピル、4−フェノキシブチル、6−フェノキシヘキシル、2−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、6−メトキシヘキシル、2−エトキシエチル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチルまたは6−エトキシヘキシルを表し、かつ、
場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断されたC〜C18−アルキルは、たとえば5−ヒドロキシ−3−オキサ−ペンチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−ヒドロキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−ヒドロキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−ヒドロキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−ヒドロキシ−5−オキサ−ノニル、14−ヒドロキシ−5,10−オキサ−テトラデシル、5−メトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−メトキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサ−ノニル、14−メトキシ−5,10−オキサ−テトラデシル、5−エトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−エトキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサ−ノニルまたは14−エトキシ−5,10−オキサ−テトラデシルを表す。
2つの基が環を形成する場合、これらの基は一緒になって1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、1−アザ−1,3−プロペニレン、1−C〜C−アルキル−1−アザ−1,3−プロペニレン、1,4−ブタ−1,3−ジエニレン、1−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンまたは2−アザ−ブタ−1,3−ジエニレンを表す。
酸素原子および/または硫黄原子および/またはイミノ基の数は限定されていない。通常、これは基の中で5を超えることはなく、有利には4を超えることはなく、かつ特に有利には3を超えることはない。
さらに2つのヘテロ原子の間に少なくとも1の炭素原子が存在し、有利には2つのヘテロ原子の間に少なくとも2の炭素原子が存在する。
置換された、および非置換のイミノ基はたとえばイミノ−、メチル−イミノ−、イソ−プロピルイミノ、n−ブチルイミノまたはt−ブチルイミノであってよい。
さらに、官能基はカルボキシ、カルボキサミド、ヒドロキシ、ジ−(C〜C−アルキル)−アミノ、C〜C−アルキルオキシカルボニル、シアノまたはC〜C−アルキルオキシを表し、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されたC〜C12−アリールは、たとえばフェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、4−ジフェニリル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ジフルオロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソ−プロピルフェニル、t−ブチルフェニル、ドデシルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、クロロナフチル、エトキシナフチル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−または4−ニトロフェニル、2,4−もしくは2,6−ジニトロフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アセチルフェニル、メトキシエチルフェニルまたはエトキシメチルフェニルを表し、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されたC〜C12−シクロアルキルは、たとえばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、ジエチルシクロヘキシル、ブチルシクロヘキシル、メトキシシクロヘキシル、ジメトキシシクロヘキシル、ジエトキシシクロヘキシル、ブチルチオシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ジクロロシクロヘキシル、ジクロロシクロペンチルならびに飽和もしくは不飽和の二環式化合物たとえばノルボルニルまたはノルボルネニル、5員〜6員の酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子を有する複素環、たとえばフリル、チオフェニル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンゾキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジル、ジフルオロピリジル、メチルチオフェニル、イソプロピルチオフェニルまたはt−ブチルチオフェニルを表し、かつ、
〜C−アルキルは、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチルまたはt−ブチルを表す。
有利にはR、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRは相互に無関係に水素、メチル、エチル、n−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)−エチル、2−(エトキシカルボニル)−エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)−エチル、ベンジル、アセチル、ジメチルアミノ、ジエチルアミノおよび塩素である。
本発明の範囲で原則として、形式的に−CH−、−CH=、C≡または=C=の基を置換することができる全てのヘテロ原子が考えられる。炭素を有する基がヘテロ原子を有する場合、酸素、窒素、硫黄、リンおよびケイ素が有利である。有利な基として特に−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−N=、−PR−、−PRおよび−SiR−があげられ、その際、基Rは炭素を有する基の残りの部分である。
本発明はさらに前記の方法により得られる少なくとも1のイオン性液体を含有する溶液に関する。
本発明の別の対象は一般式(II)
[Q[X]n− (II)
[式中、[X]n−はOH、OR(RはC〜C18−アルキル、C−アルキル、C〜C12−シクロアルキル)、HCO 、CO 2−である]の少なくとも1のイオン性の液体を含有する溶液であり、これはカチオンとしてホスホニウムおよび/またはアンモニウムのカチオンを有し、かつハロゲン化物イオン、アリールスルホン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アルキル硫酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびカルボン酸イオンからなる群から選択されるアニオンを有するイオン性液体を、アルコラートまたは水酸化物と反応させることにより得られる。
本発明はほぼ任意のアニオンを導入することによりイオン性液体を一般的に製造する方法を提供する。その際、まずイオン性液体のアルコラートまたは水酸化物を製造し、これを引き続きほぼ任意の酸によりプロトン化し、かつこのようにしてアニオンを有していてもよい。その際、本発明による方法は多数の異なったイオン性液体を製造するために適切である。従来公知の方法と比較して本発明による方法は安価に実施することができる。
本発明を以下の実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例
EMIM=エチルメチルイミダゾリウム、
BMIM=ブチルメチルイミダゾリウム。
I.本発明による試験(アルコラート法)
1.EMIM酢酸塩の製造
t−ブチル酸カリウム92.6g(0.825モル)を60℃でn−ブタノール1000ml中に溶解する。引き続き室温に冷却し、かつ溶融した塩化EMIM(融点約85℃)120.9g(0.825モル)を溶液に流す。直ちにKClの沈殿物が析出する。反応混合物を室温でさらに3時間攪拌し、かつ次いで濾過する。沈殿物をn−ブタノールで後洗浄する。濾液747.2gが得られ、これは強アルカリ性に反応する(pH14)。濾液の試料を0.5MのHClで滴定する。その後、濾液中にはEMIM t−ブチレート0.666モルが含有されている。次いで濾液にEMIM t−ブチレートの中和のために化学量論的な量=49.5g(0.825モル)の酢酸を添加する。溶剤を真空下で除去する。残留する油状物を場合により過剰の酢酸の痕跡を除去するために酢酸エチルで抽出し、かつ高真空下に70℃で乾燥させる。EMIM酢酸塩133.7g(0.785モル)が得られる。収率は95.2%である。塩化物含有率は0.52%であり、含水率は0.04%である。
2.EMIMトシル酸塩の製造
t−ブチル酸カリウム185.2g(1.65モル)を60℃でn−ブタノール2000ml中に溶解する。引き続き溶融した塩化EMIM(融点約85℃)242.0g(1.65モル)を溶液に流す。直ちにKClの沈殿物が析出する。反応混合物をさらに60℃で30分間攪拌し、かつ次いで濾過する。沈殿物をn−ブタノールで後洗浄する。次いで濾液にEMIM t−ブチレートの中和のためにp−トルエンスルホン酸を添加する。溶剤を真空下で除去する。残留した油状物の1H−NMR分光分析は、EMIMトシル酸塩以外になお25%の過剰のp−トルエンスルホン酸ならびにn−ブタノールおよびt−ブタノールが含有されてることを示す。
3.EMIM酢酸塩の製造
EMIM Cl 119.6g(0.3モル)を36.8%の溶液として室温でエタノールに装入する。この溶液に21%のナトリウムエチラート溶液97.1g(0.3モル)を流す。直ちにNaClの沈殿物が析出する。反応混合物をさらに室温で30分間攪拌し、かつ次いで濾過する。沈殿物をエタノールで後洗浄する。濾液183.5gが得られ、これは強アルカリ性反応する(pH14)。濾液の試料を0.5MのHClで滴定する。その後、濾液にはEMIMエタノラート0.271モルが含有されている。次いで濾液へEMIMエタノラートの中和のために化学量論的な量=16.26g(0.271モル)の酢酸を添加する。溶剤を真空下で除去する。残留する油状物を場合により過剰の酢酸の痕跡を除去するために酢酸エチルで抽出し、かつ高真空下に50℃で乾燥させる。EMIM酢酸塩41.3g(0.24モル)が得られる。EMIMエタノラートに関する収率は90%である。塩素含有率は5.6%、含水率は0.29%である。
4.BMIM酢酸塩の製造
21%のナトリウムエチラート溶液100.0g(0.309モル)に60℃で塩化BMIM 53.9g(0.309モル)を添加する。直ちにNaClの沈殿物が析出する。反応混合物を60℃でさらに2時間攪拌し、かつ次いで濾過する。沈殿物をエタノールで後洗浄する。濾液268.3gが得られ、これは強アルカリ性に反応する(pH14)。濾液の試料を0.5MのHClで滴定する。その後、濾液にはBMIMエタノラート0.2233モルが含有されている。次いで濾液へBMIMエタノラートの中和のために化学量論的な量=13.2g(0.22モル)の酢酸を添加する。溶剤を真空下で除去する。残留する油状物を場合により過剰の酢酸の痕跡を除去するために酢酸エチルで抽出し、かつ高真空下に50℃で乾燥させる。EMIM酢酸塩41.9g(0.21モル)が得られる。BMIMエタノラートに関する収率は95%である。塩素含有率は0.59%である。
5.塩基性イオン性液体とルイス酸との反応によるイオン性液体の製造
カリウム−t−ブタノラート9g(0.08モル)を60℃でn−ブタノール100mlに溶解する。室温に冷却後、EMIM Cl 11.7g(0.08モル)を溶融液として添加する。室温でさらに3時間攪拌し、かつ次いで析出するKClを濾別し、かつn−ブタノールで洗浄する。母液97.9gが得られ、これは0.5MのHClでの滴定によればブタノラート0.076モルを含有しており、これはこの工程で95%の収率に相応する。トリフェニルホウ素18.5g(0.076モル)をn−ブタノール100ml中に溶解する。引き続きEMIMのブタノール性溶液97.9gをトリフェニルホウ素の溶液に滴下する。発熱反応が観察される。完全に添加した後に溶剤を真空下で除去する。イオン性液体30.8gが残留し、これは95%の収率に相応する。H−NMRによればイオン性液体はEMIMトリフェニル−n−ブトキシボレートである。最初に使用されるt−ブタノラートは溶剤として使用された過剰のn−ブタノール中でn−ブタノラートへと変換される。H−NMR分光分析(CDCl)は、相応する信号が7.5ppm(m、6H、o−Ph−H)、7.25ppm(1H、N−CH−N)、7.0(m、6H、m−Ph−H)、6.9(m、3H、p−Ph−H)、6.35ppm(s、1H、N−CH−CH−N)、6.25ppm(s、1H、N−CH−CH−N)、3.62(t、2H、OCHCHCHCH)、3.4(q、2H、CHCHN)、2.95ppm(s、3H、N−CH)、1.5(m、2H、OCHCHCHCH)、1.4(m、2H、OCHCHCHCH)、1.05(t、3H、CHCHN)、0.9(t、3H、OCHCHCHCH)であることを示す。ホウ素NMRではホウ酸塩の信号は約−0.5ppmで見られる。67ppmで存在していた遊離のトリフェニルホウ素はもはや存在していない。イオン性液体は99℃の融点を有しており、酢酸エチルからの再結晶後は105℃である。
II.本発明による試験(バリウム法)
1.EMIM酢酸塩の製造
EMIM HSO 220.8g(0.72モル;なお過剰のHSOを含有する)を水600ml中に溶解する。BaOH・8HO523.8g(1.66モル)を室温で30分以内に少量ずつ添加する。温度を60℃に高め、かつ2時間、後攪拌する。一夜冷却し、かつ析出したBaSOを濾過助剤としてのセライトを用いてヌッチェにより濾別する。濾液995.4gが得られ、これは0.5MのHClでの滴定によればEMIM OH 0.65モルを含有している。酢酸43.5g(0.72モル)を添加する。水を回転蒸発器により除去し、残留する油状物を酢酸エチルで抽出する。水の残分を除去し、油状物にn−ブタノールを添加し、かつこれを引き続き真空下で留去する。EMIM酢酸塩108.3g(0.636モル)が得られる。EMIM OHに関する収率は98%である。EMIM HSOに対する収率は88%である。油状物は1H−NMRによればイオン性液体EMIM酢酸塩である。塩化物含有率は180ppmであり、硫黄含有率は160ppmであり、バリウム含有率は650ppmであり、含水率は0.68%である。
2.EMIM酢酸塩の製造
BaOH・8HO 453.5g(1.441モル)を水600gに懸濁させる。80℃に加熱する。バリウム塩は約80℃で溶融し、かつ水とのエマルションとして存在する。エマルション中にEMIM HSO 220.8g(0.72モル、過剰のHSOを含有する)を滴下し、その際、温度は100℃に上昇する。析出したBaSOにかかわらず懸濁液は良好に攪拌可能である。80℃で2時間、後攪拌した後、濾液は硫酸塩不含である(陰性の硫酸塩試験)。冷却後に析出するBaSOを濾過助剤としてのセライトを用いてヌッチェにより濾別する。濾液に酢酸43.5g(0.72モル)を添加する。水を回転蒸発器で除去する。残留する油状物を酢酸エチルで抽出する。真空下で乾燥した後にEMIM酢酸塩113.3g(0.67モル)が得られる。収率は92%である。塩素含有率は60ppmであり、含水率は0.67%である。
3.EMIM酢酸塩の製造
BaOH・8HO 403.8g(1.28モル)を75℃で酢酸76.9g(1.28モル)と共に水350g中に装入し、その際、溶液が得られる。該溶液にEMIM HSO 266.5g(1.28モル)を滴下し、その際、温度は86℃に上昇する。析出するBaSOにかかわらず懸濁液は良好に攪拌可能である。冷却下に90分、後攪拌し、かつ析出したBaSOを濾過助剤としてのセライトを用いてヌッチェにより濾別する。濾液を回転蒸発器で濃縮する。乾燥のためにさらにn−ブタノールを添加し、かつ改めて留去する。1H−NMRは純粋なEMIM酢酸塩を示す。
4.EMIM二水素リン酸塩の製造
237.57g(1.0モル、なお過剰のHSOを含有する)を水600mlに溶解する。BaOH・8HO 473.3g(1.5モル)を室温で30分以内に少量ずつ添加する。温度を60℃に高め、かつ2時間、後攪拌する。一夜冷却し、かつ析出するBaSOを濾過助剤としてのセライトを用いてヌッチェにより濾別し、かつ水で後洗浄する。濾液1320.5gが得られ、これは0.5MのHClでの滴定によればEMIM OHを0.93モル含有している。85%の燐酸115.3g(1.0モル)を添加する。水を回転蒸発器で除去する。残留物(202.8g=0.975モル)は140℃の融点を有する白色の固体である。EMIM HSOに対する収率は98%である。固体はH−NMRによればEMIM二水素リン酸塩である。塩化物含有率は550ppmであり、含水率は1.4%である。
5.EMIMサッカリネートの製造
BaOH・8HO 315.5g(1.0モル)およびサッカリン186.9g(1モル)を水1000ml中に75℃で懸濁させる。この混合物に30分以内でEMIM HSO 208.2g(1.0モル)を滴下し、その際、懸濁液は希薄液状になる。30分後攪拌した後に濾液はすでに硫酸塩不含であった(陰性の硫酸塩試験)。析出したBaSOを濾過助剤としてのセライトを用いてヌッチェにより濾別し、かつ水で後洗浄する。水を回転蒸発器で除去する。残留物(真空下で乾燥した後に285g=0.971モル)は固体であり、これはH−NMRによればEMIMサッカリネートである。含水率は0.3%である。収率は97%である。EMIMサッカリネートの融点は約150℃である。
6.EMIM二水素ホウ酸塩の製造
BaOH・8HO631g(2.0モル)およびホウ酸123.6g(2モル)を水500mlに60℃で懸濁する。混合物に60分以内でEMIM HSO 416.4g(1.0モル)を滴下する。より良好な攪拌性のために、水500gをさらに添加する。析出するBaSOを濾過助剤としてのセライトを用いてヌッチェにより濾別し、かつ水で後洗浄する。添加したn−ブタノールと共に水を回転蒸発器で除去する。残留物(真空下での乾燥後247.2g=1.44モル)は固体であり、H−NMRによればEMIMカチオンを含有している。収率は72%である。EMIM二水素ホウ酸塩の融点は約40℃である。
7.EMIM シアヌル酸塩の製造
BaOH・8HO 315.5gおよびシアヌル酸129.1g(1モル)を水500ml中に60℃で懸濁させる。混合物へ35分以内にEMIM HSO 208.2g(1.0モル)を滴下する。8時間の後攪拌後に冷却する。析出したBaSOを濾過助剤としてのセライトを用いてヌッチェにより濾別する。水を、添加したn−ブタノールと共に回転蒸発器により除去する。残留物(真空下での乾燥後197.5g=0.825モル)は固体であり、これは1H−NMRによればEMIMカチオンを有している。塩化物含有率は0.23%である。収率は83%である。EMIMシアヌル酸塩の融点は約161℃である。

Claims (13)

  1. カチオンとしてホスホニウムカチオンおよび/またはアンモニウムカチオンを含有し、かつハロゲン化物イオン、アリールスルホン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アルキル硫酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびカルボン酸イオンからなる群から選択されているアニオンを含有するイオン性液体を変性する方法において、これらのイオン性液体を第1の方法工程でアルコラート、炭酸水素塩、炭酸塩、カルボン酸塩または水酸化物と反応させ、その際、強塩基性のイオン性液体が得られ、かつ強塩基性のイオン性液体を第2の方法工程で酸により中和することを特徴とする、イオン性液体を変性する方法。
  2. アルコラートを使用する場合に第2の方法工程で行われる中和の後に中和において形成されたアルコールを蒸留により除去することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 第1の方法工程の後に沈殿した固体を分離することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. イオン性液体が複素環式カチオンを含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. イオン性液体がイミダゾリウムカチオンを含有することを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 第2の方法工程で強塩基性のイオン性液体の中和を酸を用いて、相応する酸塩基対の当量点に相応するpH値まで行うことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 第1の方法工程での反応を5〜100℃の温度で行うことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 第2の方法工程での反応を−10〜100℃の温度で行うことを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項記載の方法により得られる少なくとも1のイオン性の液体を含有する溶液。
  10. カチオンとしてホスホニウムカチオンおよび/またはアンモニウムカチオンを含有し、かつハロゲン化物イオン、アリールスルホン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アルキル硫酸イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびカルボン酸イオンからなる群から選択されているアニオンを含有するイオン性液体を、アルコラート、炭酸水素塩、炭酸塩、カルボン酸塩または水酸化物と反応させることにより得られる、少なくとも1の一般式(II)
    [Q[X]n− (II)
    [式中、[X]n−はOH、OR(RはC〜C18−アルキル、C−アルキル、C〜C12−シクロアルキル)、HCO 、CO 2−である]のイオン性の液体を含有する溶液。
  11. 一般式[Q][BR′12(OR″) ][式中、nは1、2、3、4であり、かつmは4−nであり、その際、R′およびR″は、そのつど相互に無関係に、水素、C〜C18−アルキル、C〜C12−アリール、C〜C12−シクロアルキル、場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは置換されていないイミノ基により中断されたC〜C18−アルキル、または5員〜6員の、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子を有する複素環からなる群から選択されているものを表すか、またはこれらのうちの2つは一緒になって不飽和、飽和もしくは芳香族の、および場合により1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子および/または1もしくは複数の置換された、もしくは非置換のイミノ基により中断された環を形成し、その際、前記の基はそれぞれ官能性の基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてよく、かつ基R′は相互に結合していてもよい]のイオン性液体。
  12. R′がフェニルであり、かつnが3であることを特徴とする、請求項11記載のイオン性液体。
  13. カチオン[Q]がN,N−ジアルキルイミダゾリウムカチオンであることを特徴とする、請求項11または12記載のイオン性液体。
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