JP2007503694A - クロックスプリング用可撓性フラットケーブル終端構造体 - Google Patents

Abstract

本発明は、自身の導体が装着ヘッダーのコンタクトに直に取り付けられる、車両クロックスプリングの可撓性フラットケーブルに向けられている。フラットケーブルは一対の装着絶縁層の中間に”印刷された”一連の導体を備える。導体は装着ヘッダーのコンタクトに直に接続され、これはクロックスプリングの接続モジュールを部分的に構成する。車両内の他の手段であるケーブルは対応するコネクターによってクロックスプリング接続モジュールに迅速に係合し得る。この終端方法は従来技術のクロックスプリング・ケーブルと対比される。この従来のクロックスプリング・ケーブルはそれら自身のケーブル導体を堅固なプリント印刷回路基板又はオーバーモールド成形された金属製挿入グリッドに、通常、溶接する。

Description

[関連出願へのクロスリファレンス]
本願出願は、２００３年８月２６日付で出願された米国仮特許出願第６０／４９７，５６３号への優先権を主張する。

本発明はクロックスプリングで使用する可撓性フラットケーブルであって、フラットケーブルが基体絶縁層上に印刷される導体を具備し、かつクロックスプリングモジュールに設置された実装ヘッダーに直に終端する可撓性フラットケーブルに関する。

今日、大部分の自動車はエアバッグ衝突システムを利用する。エアバッグは、通常、運転者に面するステアリング・ホイールに位置し、かつ車体のセンサと連続的な電気接続をしなければならない。これらのセンサは衝突時にエアバッグを直ちに膨張させるエアバッグ衝突組立体に電気信号を与える。クロックスプリングは、実際、何れの車にも見られ、ステアリングコラムの回転装置を車両の他の部分の固定コンポ−ネントに電気接続する。

クロックスプリングの構成には、コイル構成と、”折り返し(loop-back)”構成の、概ね２つのタイプがある。コイル構成では、フラットケーブル（通常は６〜１３フィート）の長尺長さはクロックスプリングの中央ハブの周りにコイルタイプ態様で巻回される。折り返し構成では、ローラ及びキャリア機構は可撓性ケーブル（通常は２〜３フィート）をクロックスプリング内部のそれ自体上に輪状に折り返す。

クロックスプリングの両方のタイプでは、フラットケーブルは、プラスチック又は類似材料から成る２つの絶縁層間に挟まれた一連の平行な導体を備える。フラットケーブルは該フラットケーブルの導体を堅固な回路基板又はオーバーモールド成形された金属製挿入グリッドに溶接することによって終端する。

図１Ａ−図１Ｃは従来技術のフラットケーブル１０及びフラットケーブル終端構造体(termination structure)を示す。図１Ａは自身上に１０個のコンタクト１２を具備する堅固な回路基板１１を示す。コンタクト１２は、最終的には金属リード１６を構成する、回路基板上に描かれた金属製導体１４に接続される。

図１Ｂ及び図１Ｃは、それぞれ、金属製リード１６に溶接されたフラットケーブル１０の平面図及び斜視図を示す。フラットケーブル１０はプラスチック又は類似材料から成る２つの絶縁層間の一連の導体２０を挟むことによって全体的に構成される。図１Ｂ及び図１Ｃの絶縁層はケーブル導体２０が見え得るように透明である。絶縁層はこれらの層の内側に接着性結合剤(adhesive bonding agent)を有する。フラットケーブル１０の端部は、その後、金属製リード１６に溶接される、内部でケーブル導体２０を露出させるように剥離される。

従来技術のフラットケーブル及びフラットケーブル終端構造体は、より大きなクロックスプリングに帰着する、或るピッチだけ離隔配置されるべきケーブル導体２０及び金属製リード１６を必要とするという欠点があった。さらに、ケーブル導体２０は、フラットケーブル１０とコンタクト１２間に構造補強上のコンポ−ネントを加える、回路基板１１を介してコンタクト１２に取り付けられる。

上述の視点から、ケーブルの導体密度（すなわち、所与空間内の導体の量）を増加させるために、フラットケーブル上に”印刷された”か、又は”スクリーン印刷された”導体を具備するクロックスプリング用可撓性フラットケーブルを与えることが有利である。回路基板を削除し、かつフラットケーブルの導体をコネクターのコンタクトに直に接続するフラットケーブル終端構造体を提供し、これにより、回路基板又は他の中間接続デバイスに対する必要性を削除することは有利である。

本発明は、自身の導体が装着ヘッダーのコンタクトに直に取り付けられる、車両クロックスプリングの可撓性フラットケーブルに向けられている。フラットケーブルは、導体が絶縁層の１つ上に”印刷された”か、又は”スクリーン印刷された”状態で、一対の絶縁層間に位置する一連の導体を備える。

ケーブルの端部は自身上にコンタクトを具備する装着ヘッダーに終端する。装着ヘッダーは、前記コンタクトが接続モジュールの雄型端部として働くように、クロックスプリング用接続モジュール内に組み込まれる。クロックスプリングに接続する他のデバイス又はケーブルは対応する雌型コネクターによって、接続モジュールに迅速に噛合し得る。この成端方法(method pf termination)は従来技術のクロックスプリング・ケーブルと対比される。この従来のクロックスプリング・ケーブルはそれら自身のケーブル導体を堅固なプリント印刷回路基板又はオーバーモールド成形された金属製挿入グリッドに、通常、溶接する。

本発明の可撓性フラットケーブルは、より大きな導電密度を可能にする、導体をフラットケーブル上に印刷又はスクリーン印刷することによって従来技術に対する改善をする。この様に、同一寸法ケーブルはより多くのデータ等を伝送することができ、同一量のデータはより小さなケーブルで伝送することができる。

さらに、本発明は、ケーブルの導体を装着ヘッダーの雄型コンタクトに直に取り付けることによってプリント回路基板及び挿入グリッドの使用を削除する。これは、相互接続を除去することによってクロックスプリングの信頼性を増大させ、かつコンポ−ネント数を減じることによってクロックスプリングの製造コストを減じる。

同じ部材に全体を通じて同じ参照符号が付されている幾つかの図面を参照して、本発明の好ましい実施形態の説明をする。

図２は、本発明のフラットケーブルとフラットケーブル成端構造体３２を使用する「折り返し」タイプのクロックスプリング３０を示す。クロックスプリング３０は、頂部カバー３４、中間カバー３６及び底カバー３８を具備するハウジング構造体を含む。頂部カバー３４及び底部カバー３８の両方は、以下により詳細に説明するように、フラットケーブル３２に取り付けた装着ヘッダー４４を保持するために、それぞれ、接続モジュール４０及び４２を具備する。

フラットケーブル３２は１対の絶縁層４８間に配置された一連の導体４６を備える。導体４６が最小深さを有する絶縁層の内側表面に存在するように、導体４６は絶縁層４８の１つ上に”印刷される”。これは、フラットケーブル３２が従来技術のクロックスプリングのケーブルより、より平らなままであることを可能にする。”印刷される”という用語は、本願明細書では、絶縁層上に印刷、スクリーニング印刷、及び導電材料の絶縁層上へのエッチングを含むがこれらに限定されない、表面上に導電材料の薄層を配置するための多数の既知の方法の何れか１つを説明するために使用される。導体４６の端部は、装着ヘッダー４４への接続のために、パッド５０、好ましくははんだパッドに終端する。

図３〜図６は、表面実装タイプ装着ヘッダー４４を使用する本発明のフラットケーブル終端構造体の第１実施形態を示す。装着ヘッダー４４は複数のコンタクト５４を固定する装着ブロック５２を備える。コンタクト５５の端部は、パッド５０への取付のためのより大きな表面積を与えるように湾曲したコンタクトの端部によって、パッド５０に半田付けされる。

装着ヘッダー４４のコンタクト５４は接続モジュール４０及び４２のための雄型コンタクトを与える。他の車両コンポ−ネントが雌型接続モジュール（図示せず）によって接続モジュール４０及び４２に取り付けられる。これらの雌型接続モジュールは、当該業界で周知のように、雄型接続モジュール４０及び４２に迅速に噛合し得る。例えば、頂部カバー３４の接続モジュール４０はステアリング・ホイールの回転電子素子に接続し得る一方で、底部カバー３８の接続モジュール４２はステアリングコラムを通じて車両の固定電子素子に接続する。

本発明の更なる特徴は、フラットケーブル３２が該フラットケーブル３２の一端を過ぎて延在する２つの延長部分５６を含むということである（図３参照）。延長部分５６は、フラットケーブル３２（すなわち、一対の絶縁層の中間に印刷された導体を含む）の他の部分と同一であるが、エアバッグ・キャニスターへの取付用点火コネクター５８に終端する。点火コネクター５８は、エアバッグ・キャニスターのための好都合な取付装置として設けられるが、本発明を実行するためには必ずしも必要でない。点火コネクター５８は、本発明、及び、フラットケーブル３２及び接続モジュール４２内に組み込まれたその特徴から取り除き得る。

さらに、装着ヘッダー４４が雄−雌コネクターシステムの雄型端部として図示され且つ説明されているが、装着ヘッダー４４のコンタクト５４がフラットケーブル３２の導体４６に直に接続される限りは、雌型装着ヘッダーは本発明の範囲から逸脱せずにフラットケーブル３２に取り付け得る。

図７は貫通穴装着ヘッダー６０を使用する、本発明の終端構造体の第２実施形態を示す。ここで、フラットケーブル３２の導体４６は導電材料で環状にされた開口６２に終端する。装着ヘッダー６０は、導体６６が、好ましくは導体６６を開口６２に半田付けすることによって、開口６２を貫通して挿入され且つ開口６２に固定された状態で、内部に挿入された複数の導体６６を具備する装着ブロック６４を含む。

クロックスプリングで使用された従来技術の回路基板の平面図である。 図１Ａの回路基板に取り付けた従来技術のフラットケーブルの平面図である。 図１Ｂの従来技術のフラットケーブル及び回路基板の斜視図である。 本発明の可撓性フラットケーブルを使用するクロックスプリングの分解組立図である。 本発明の可撓性フラットケーブルの一端の斜視図である。 本発明の可撓性フラットケーブルの平面図である。 本発明の可撓性フラットケーブルの側面図である。 本発明の第１実施形態を使用する可撓性フラットケーブルの端子の斜視図である。 本発明の第２実施形態を使用する可撓性フラットケーブルの端子の斜視図である。

符号の説明

３０ クロックスプリング
３２ フラットケーブル終端構造体
３４ 頂部カバー
３６ 中間カバー
３８ 底カバー
４０、４２ 接続モジュール
４４ 装着ヘッダー
４６ 導体
４８ 絶縁層
５０ パッド
５２ 装着ブロック
５４ コンタクト
５５ コンタクト
５６ 延長部分
５８ 点火コネクター
６０ 装着ヘッダー
６２ 開口
６４ 装着ブロック
６６ 導体

Claims (10)

1. クロックスプリングで使用する可撓性フラットケーブルであって、
   一対の絶縁層間に配置された一連の平行に離隔され、前記絶縁層の１つに印刷される導体と、
   部分的に除去され、かつ前記導体を露出する前記絶縁層を具備する前記ケーブルの少なくとも一端と、を備える可撓性フラットケーブル。
2. 前記装着ヘッダーは、他のコンポーネントに対する電気接続をするクロックスプリングの接続モジュール内に位置するように構成される、請求項１に記載の可撓性フラットケーブル。
3. 前記装着ヘッダーの前記接点は湾曲して前記フラットケーブル内の前記導電体に接続するためのより大きな表面積を与える、請求項１に記載の可撓性フラットケーブル。
4. 前記フラットケーブル内の前記導電体は前記装着ヘッダーの前記コンタクトに半田付けされたパッドに終端する、請求項１に記載の可撓性フラットケーブル。
5. 前記装着ヘッダーの前記コンタクトは直線状であり、かつ、自身上の前記導電体への電気接続のために前記フラットケーブルの円形開口を通じて挿入される、請求項１に記載の可撓性フラットケーブル。
6. 車両用クロックスプリングであって、
   一対の絶縁層間に配置された一連の平行に離隔され、前記絶縁層の１つに印刷された導体を具備する可撓性フラットケーブルと、
   部分的に除去され、かつ内部の前記導体を露出する前記絶縁層を具備する前記ケーブルの少なくとも一端であって、前記導体は、他の車両のコンポ−ネントに接続するための接続モジュールに設置された装着ヘッダー上のコンタクトに取り付けられる、前記ケーブルの少なくとも一端と、を備える車両用クロックスプリング。
7. 前記装着ヘッダーの前記接点は湾曲して前記フラットケーブル内の前記導電体に接続するためのより大きな表面積を与える、請求項６に記載の可撓性フラットケーブル。
8. 前記フラットケーブル内の前記導電体は前記装着ヘッダーの前記コンタクトに半田付けされる、請求項７に記載の可撓性フラットケーブル。
9. 前記装着ヘッダーの前記コンタクトは直線状であり、かつ、自身上の前記導電体への電気接続のために前記フラットケーブルの円形開口を通じて挿入される、請求項６に記載の可撓性フラットケーブル。
10. 前記装着ヘッダーは前記フラットケーブルの中間部分に位置し、前記フラットケーブルはエアバッグ・キャニスターに取り付けるために自身の両端部にコネクターを具備する２つの延伸部を更に含む、請求項６に記載の可撓性フラットケーブル。

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