JP2007312748A - 乳成分含有飲料 - Google Patents
乳成分含有飲料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007312748A JP2007312748A JP2006149040A JP2006149040A JP2007312748A JP 2007312748 A JP2007312748 A JP 2007312748A JP 2006149040 A JP2006149040 A JP 2006149040A JP 2006149040 A JP2006149040 A JP 2006149040A JP 2007312748 A JP2007312748 A JP 2007312748A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fatty acid
- acid ester
- mass
- component
- milk
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Dairy Products (AREA)
- Tea And Coffee (AREA)
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
Abstract
【解決手段】下記のA成分と、B成分および/またはC成分とを含有することを特徴とする乳成分含有飲料。
A成分:(i)トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が10質量%未満、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステルおよび(ii)グリセリンコハク酸脂肪酸エステル;
B成分:ショ糖脂肪酸エステル100質量%中、モノエステル体の含有量が50質量%以上であるショ糖脂肪酸エステル;
C成分:トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、モノエステル体の含有量が50質量%以上であるトリグリセリン脂肪酸エステル。
【選択図】なし
Description
この問題を解決する手段として、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル(別名:有機酸モノグリセライド)などを組み合わせて添加した乳成分含有飲料が、数多く提案されている。
それらは、例えば、(A)ジグリセリン脂肪酸モノエステルと、(B)グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、HLB3〜16のポリグリセリン脂肪酸エステルおよびHLB3〜16のショ糖脂肪酸エステルから成る群から選ばれた少なくとも一つの乳化剤とが含有されており、且つ前記ジグリセリン脂肪酸モノエステルを構成する脂肪酸の組成における、ミリスチン酸および/またはパルミチン酸の合計量が70重量%以上であり、しかも該ジグリセリン脂肪酸エステルはモノエステルの含有量が70重量%以上のジグリセリン脂肪酸モノエステルであることを特徴とする乳成分含有飲料(特許文献1参照)、コーヒー水性抽出液、乳成分、甘味料からなるコーヒー飲料にショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エステルが配合されていることを特徴とする安定なコーヒー飲料(特許文献2参照)、コーヒー水性抽出液、乳成分、甘味料からなるコーヒー飲料にポリグリセリン脂肪酸エステルとクエン酸モノグリセライドが配合されていることを特徴とする安定なコーヒー飲料(特許文献3参照)、油脂を含有する密封容器入飲料であって、乳化剤として蔗糖脂肪酸エステルと有機酸モノグリセリドが含有されていることを特徴とする密封容器入飲料(特許文献4参照)などである。
(1)下記のA成分と、B成分および/またはC成分とを含有することを特徴とする乳成分含有飲料。
A成分:(i)トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が10質量%未満、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステルおよび(ii)グリセリンコハク酸脂肪酸エステル;
B成分:ショ糖脂肪酸エステル100質量%中、モノエステル体の含有量が50質量%以上であるショ糖脂肪酸エステル;
C成分:トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、モノエステル体の含有量が50質量%以上であるトリグリセリン脂肪酸エステル。
(2)B成分またはC成分のモノエステル体の含有量が70質量%以上である、前記(1)に記載の乳成分含有飲料。
(3)A成分として記載のトリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中の遊離のポリオールの含有量が6質量%以下である、前記(1)または(2)に記載の乳成分含有飲料。
本発明でA成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルは、トリグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応など自体公知の方法で製造される。A成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルの原料として用いられるトリグリセリンとしては、通常グリセリンに少量の酸またはアルカリ(例えば、水酸化ナトリウムなど)を触媒として添加し、窒素または二酸化炭素などの任意の不活性ガス雰囲気下で、例えば約180〜260℃の温度で加熱し、重縮合反応させて得られるグリセリンの平均重合度が約2.5〜3.4、好ましくは平均重合度が約3.0のトリグリセリン混合物が挙げられる。また、トリグリセリンはグリシドールまたはエピクロルヒドリンなどを原料として得られるものであっても良い。反応終了後、所望により中和、脱塩、または脱色などの処理を行ってよい。
グリセリンコハク酸脂肪酸エステルとしては、例えば、ポエムB−10(製品名;理研ビタミン社製)、サンソフトNo.681SPV(製品名;太陽化学社製)およびステップSS(製品名;花王社製)などが商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明でB成分として用いられるショ糖脂肪酸エステルは、ショ糖と脂肪酸とのエステル化生成物であり、その構成脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸など)および不飽和脂肪酸(例えば、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、リシノール酸、縮合リシノール酸など)が挙げられ、好ましくは炭素数16〜18の飽和脂肪酸である。工業的には、炭素数16〜18の飽和脂肪酸から選ばれる一種またはニ種以上の飽和脂肪酸を約90質量%以上含有する脂肪酸を用いるのが好ましい。
ショ糖脂肪酸エステル中のモノエステル体の含有量は、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる有機系GPC分析(ゲル浸透クロマトグラフ分析)を行い、順相系カラムクロマトグラフィーにより精製したショ糖モノステアリン酸エステルを標準試料として作成した検量線から、絶対検量線法により求めることができる。
本発明でC成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルは、トリグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応など自体公知の方法で製造され得る。
[製造例1]
トリグリセリン混合物の製造
攪拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた反応釜にグリセリン20kgを仕込み、触媒として水酸化ナトリウム20w/v%水溶液100mLを加え、窒素ガス気流中250℃で4時間グリセリン縮合反応を行った。
得られた反応生成物を約90℃まで冷却し、リン酸約20gを添加して中和した後ろ過し、ろ液を160℃、250Paの条件下で減圧蒸留してグリセリンを除き、続いて200℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留してジグリセリンを回収し、更に蒸留残液を、240℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留し、グリセリン0.2質量%、ジグリセリン5質量%、トリグリセリン88量%およびテトラグリセリン6質量%、環状グリセリン0.8質量%を含む留分約1.5kgを得た。次に、該留分に対して1質量%の活性炭を加え、減圧下にて脱色処理した後ろ過した。得られたトリグリセリン混合物の水酸基価は約1170で、その平均重合度は約3.0であった。
トリグリセリン脂肪酸エステルの製造
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たトリグリセリン混合物240g(約1.0モル)、およびパルミチン酸(商品名:パルミチン酸98;ミヨシ油脂社製)78g、ステアリン酸(商品名:NAA−180;日本油脂社製)181g(C16・C18混合脂肪酸として約0.94モルに相当)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液10mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2.3gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリンを含むポリオール約35gを除去した。次に、反応混合物を約150℃まで冷却し、グリセリン410gを加えて均一に混合後その温度で約1時間放置し、分離したグリセリン相約330gを除去した。得られたポリグリセリン脂肪酸エステルを、約150℃、約400Paの条件で減圧蒸留して残留するグリセリンを留去し、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1)約420gを得た。このものの酸価は約1.8であった。
トリグリセリン脂肪酸エステルの製造
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たトリグリセリン混合物240g(約1.0モル)、およびパルミチン酸(商品名:パルミチン酸98;ミヨシ油脂社製)120g、ステアリン酸(商品名:NAA−180;日本油脂社製)120g(C16・C18混合脂肪酸として約0.89モルに相当)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液10mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2.3gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリンを含むポリオール約40gを除去した。次に、反応混合物を約150℃まで冷却し、グリセリン400gを加えて均一に混合後その温度で約1時間放置し、分離したグリセリン相約320gを除去した。得られたポリグリセリン脂肪酸エステルを、約150℃、約400Paの条件で減圧蒸留して残留するグリセリンを留去し、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品2)約390gを得た。このものの酸価は約1.6であった。
トリグリセリン脂肪酸エステルの製造
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たトリグリセリン混合物240g(約1.0モル)、およびパーム極度硬化油脂肪酸(商品名:P−ST;ミヨシ油脂社製)258g(約0.96モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液10mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2.3gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリンを含むポリオール約40gを除去した。次に、反応混合物を約150℃まで冷却し、グリセリン420gを加えて均一に混合後その温度で約1時間放置し、分離したグリセリン相約340gを除去した。得られたポリグリセリン脂肪酸エステルを、約150℃、約400Paの条件で減圧蒸留して残留するグリセリンを留去し、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品3)約430gを得た。このものの酸価は約2.0であった。
トリグリセリン脂肪酸エステルの製造
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たトリグリセリン混合物240g(約1.0モル)、およびパルミチン酸(商品名:パルミチン酸98;ミヨシ油脂社製)120g、ステアリン酸(商品名:NAA−180;日本油脂社製)120g(C16・C18混合脂肪酸として約0.89モルに相当)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液10mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2.3gを添加して触媒を中和し、中和後液温を約150℃まで冷却してその温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリンを含むポリオール約40gを除去し、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品4;比較用試作品)約410gを得た。このものの酸価は約1.6であった。
トリグリセリン脂肪酸エステルの製造
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たトリグリセリン混合物240g(約1.0モル)、およびパーム極度硬化油脂肪酸(商品名:P−ST;ミヨシ油脂社製)430g(約1.6モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液10mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2.3gを添加して触媒を中和し、中和後液温を約150℃まで冷却して、その温度で約1時間放置し、未反応のトリグリセリンを含むポリオールの分離がほとんど認められないことを確認し、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品5;比較用試作品)約630gを得た。このものの酸価は約2.0であった。
トリグリセリンパルミチン酸エステルの製造
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた2Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たトリグリセリン混合物480g(約2.0モル)、およびパルミチン酸(商品名:パルミチン酸98;ミヨシ油脂社製)約512g(約2.0モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%溶液20mlを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)4gを添加して触媒を中和し、中和後液温を約150℃まで冷却してその温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリンを含むポリオール約80gを除去し、トリグリセリンパルミチン酸エステル約870gを得た。
次に、該トリグリセリンパルミチン酸エステルを、遠心式分子蒸留装置(実験機;CEH−300II特;ULVAC社製)を用いて蒸留し、温度約240℃、20Paの真空条件下で未反応のトリグリセリンなどの低沸点化合物を留去し、続いて温度約250℃、1Paの高真空条件下で分子蒸留し、留分として、トリグリセリンパルミチン酸エステル(試作品6)約200gを得た。
[試験例]
製造例2〜7で得たトリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1〜6)中の遊離のポリオールおよびモノエステル体の含有量を、下記する方法により測定した。結果を表1に示した。
ガラス製カラム(長さ:21cm、直径:2cm)に、逆相系シリカゲル(商品名:イナートシルODS−3;ジーエルサイエンス社)約30gを乾式法で充填した。被検試料(試作品1〜6)約10gを精密に量り、25容量%メタノール水溶液50mLに溶解してカラム上層に流し込み、続いて25容量%メタノール水溶液200mLを流速1mL/1分間で通液し、流出した液を回収した。この流出液を重量既知の濃縮フラスコに入れ、ロータリーエバポレーターを用いて、約90℃、約4kPaの条件で濃縮後、デシケーター中で放冷し、総重量を精密に量り、次式により遊離のポリオール含有量(質量%)を求めた。
HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用いてエステル組成分析を行い、モノエステル体の定量を絶対検量線法により行った。HPLCは以下に示すHPLC分析条件により行った。分析後データ処理装置によってクロマトグラム上に記録された被検試料(試作品1〜6)のモノエステル体に相当するピーク面積を測定し、順相系カラムクロマトグラフィーにより精製したトリグリセリンモノステアリン酸エステルを標準試料として作成した検量線から、被検試料(試作品1〜6)のモノエステル体含有量(質量%)を算出した。
<HPLC分析条件>
装置 島津高速液体クロマトグラフ
ポンプ(型式:LC−10A;島津製作所社製)
カラムオーブン(型式:CTO−10A;島津製作所社製)
データ処理装置(型式:C−R7A;島津製作所社製)
カラム GPCカラム(型式:SHODEX KF−802;昭和電工社製)
2本連結
移動相 THF
流量 1.0mL/min
検出器 RI検出器(型式:RID−6A;島津製作所社製)
カラム温度 40℃
検液注入量 15μL(in THF)
焙煎コーヒー豆220gを95℃の精製水2200gで抽出し、コーヒー抽出液(Brix 3.0)を得た。該コーヒー抽出液1800g、全粉乳36g、脱脂粉乳36g、グラニュー糖240g、表2に記載のトリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1〜5)0.4g、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル0.4gおよびトリグリセリンパルミチン酸エステル(試作品6)1.6gを配合し、これに精製水を加えて全量を4000gとした。この溶液に炭酸水素ナトリウムを加えて殺菌後のpHが6.8となるように調整し、高圧式均質化処理機(APVゴーリンホモジナイザー;APV社製)を用いて、液温約60〜70℃、第一段圧力約15MPa、第二段圧力約5MPaの条件で均質化した。得られた均質化溶液190gを飲料缶20個にそれぞれ充填して密封し、約123℃で20分間レトルト殺菌し、缶入りコーヒー乳飲料を得た。
焙煎コーヒー豆290gを95℃の精製水2200gで抽出し、コーヒー抽出液(Brix 3.0)を得た。該コーヒー抽出液1800g、牛乳(乳脂肪3.5質量%以上、無脂乳固形分8.3質量%以上)480g、グラニュー糖220g、および表3に記載の乳化剤(トリグリセリン脂肪酸エステル;試作品1〜5)0.6g、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル0.4gおよびトリグリセリンパルミチン酸エステル(試作品6)1.2gを配合し、これに精製水を加えて全量を4000gとした。この溶液に炭酸水素ナトリウムを加えて殺菌後のpHが6.8となるように調整し、高圧式均質化処理機(APVゴーリンホモジナイザー;APV社製)を用いて、液温約60〜70℃、第一段圧力約15MPa、第二段圧力約5MPaの条件で均質化した。得られた均質化溶液190gを飲料缶15個にそれぞれ充填して密封し、約123℃で20分間レトルト殺菌し、缶入りコーヒー乳飲料を得た。
紅茶葉(ティンブラ茶)50gを80℃の精製水1000gで抽出し、紅茶抽出液を得た。該紅茶抽出液700g、牛乳(乳脂肪3.5質量%以上、無脂乳固形分8.3質量%以上)920g、グラニュー糖240g、表4に記載の乳化剤[トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1〜3)またはポリグリセリン脂肪酸エステル(市販品A〜C)]、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル0.6gおよびショ糖脂肪酸エステル(商品名:リョートーシュガーエステルP−1670;三菱化学フーズ社製、モノエステル体含量70質量%)2.4gを配合し、これに精製水を加えて全量を4000gとした。この溶液を、高圧式均質化処理機(APVゴーリンホモジナイザー;APV社製)を用いて、液温約60〜70℃、第一段圧力約15MPa、第二段圧力約5MPaの条件で均質化した。得られた均質化溶液190gを飲料缶20個にそれぞれ充填して密封し、約123℃で20分間レトルト殺菌し、缶入りミルクティーを得た。
紅茶葉(ティンブラ茶)60gを85℃の精製水1000gで抽出し、紅茶抽出液を得た。該紅茶抽出液700g、牛乳(乳脂肪3.5質量%以上、無脂乳固形分8.3質量%以上)600g、脱脂粉乳25g、グラニュー糖220g、表5に記載の乳化剤[トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1〜3)またはポリグリセリン脂肪酸エステル(市販品A〜C)]、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル0.6gおよびショ糖脂肪酸エステル(商品名:リョートーシュガーエステルP−1670;三菱化学フーズ社製、モノエステル体含量70質量%)2.4gを配合し、これに精製水を加えて全量を4000gとした。この溶液を、高圧式均質化処理機(APVゴーリンホモジナイザー;APV社製)を用いて、液温約60〜70℃、第一段圧力約15MPa、第二段圧力約5MPaの条件で均質化した。得られた均質化溶液190gを飲料缶20個にそれぞれ充填して密封し、約123℃で20分間レトルト殺菌し、缶入りミルクティーを得た。
焙煎コーヒー豆220gを95℃の精製水2200gで抽出し、コーヒー抽出液(Brix 3.0)を得た。該コーヒー抽出液1800g、全粉乳36g、脱脂粉乳36g、グラニュー糖240g、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1)0.4g、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル0.4gおよび表6に記載の乳化剤[試作品6+SE(試作品6と市販のショ糖脂肪酸エステルの混合物)、市販品A〜C]を配合し、これに精製水を加えて全量を4000gとした。この溶液に炭酸水素ナトリウムを加えて殺菌後のpHが6.8となるように調整し、高圧式均質化処理機(APVゴーリンホモジナイザー;APV社製)を用いて、液温約60〜70℃、第一段圧力約15MPa、第二段圧力約5MPaの条件で均質化した。得られた均質化溶液190gを飲料缶20個にそれぞれ充填し、これに耐熱性フラットサワー菌の芽胞懸濁液(Clostridium thermoaceticum、2.1×105個/mL)0.4mLを接種して密封し、約123℃で20分間レトルト殺菌し、缶入りコーヒー乳飲料を得た。
焙煎コーヒー豆220gを95℃の精製水2200gで抽出し、コーヒー抽出液(Brix 3.0)を得た。該コーヒー抽出液1800g、牛乳(乳脂肪3.5%以上、無脂乳固形分8.3%以上)880g、グラニュー糖240g、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1)0.4g、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル0.4gおよび表7に記載の乳化剤[試作品6+SE(試作品6と市販のショ糖脂肪酸エステルとの混合物)、市販品A〜C]を配合し、これに精製水を加えて全量を4000gとした。この溶液に炭酸水素ナトリウムを加えて殺菌後のpHが6.8となるように調整し、高圧式均質化処理機(APVゴーリンホモジナイザー;APV社製)を用いて、液温約60〜70℃、第一段圧力約15MPa、第二段圧力約5MPaの条件で均質化した。得られた均質化溶液190gを飲料缶20個にそれぞれ充填し、これに耐熱性フラットサワー菌の芽胞懸濁液(Clostridium thermoaceticum、2.1×105個/mL)0.4mLを接種して密封し、約123℃で20分間レトルト殺菌し、缶入りコーヒー乳飲料を得た。
次に、缶入りコーヒー乳飲料を55℃の恒温器内に保存し、30日後に20缶すべてを取り出し、5℃で一晩保存後開缶し、凝固物の有無および異味、異臭の有無を観察した。
結果を表7に示した。
Claims (3)
- 下記のA成分と、B成分および/またはC成分とを含有することを特徴とする乳成分含有飲料。
A成分:(i)トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が10質量%未満、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステルおよび(ii)グリセリンコハク酸脂肪酸エステル;
B成分:ショ糖脂肪酸エステル100質量%中、モノエステル体の含有量が50質量%以上であるショ糖脂肪酸エステル;
C成分:トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、モノエステル体の含有量が50質量%以上であるトリグリセリン脂肪酸エステル。 - B成分またはC成分のモノエステル体の含有量が70質量%以上である、請求項1に記載の乳成分含有飲料。
- A成分として記載のトリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中の遊離のポリオールの含有量が6質量%以下である、請求項1または2に記載の乳成分含有飲料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006149040A JP4402075B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 乳成分含有飲料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006149040A JP4402075B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 乳成分含有飲料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007312748A true JP2007312748A (ja) | 2007-12-06 |
JP4402075B2 JP4402075B2 (ja) | 2010-01-20 |
Family
ID=38847184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006149040A Active JP4402075B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 乳成分含有飲料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4402075B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007312749A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Riken Vitamin Co Ltd | 乳成分含有飲料 |
JP2009247288A (ja) * | 2008-04-08 | 2009-10-29 | Riken Vitamin Co Ltd | 乳成分含有飲料 |
JP2009291159A (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | Riken Vitamin Co Ltd | ペットボトル入り乳成分含有飲料 |
JP2010154790A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Riken Vitamin Co Ltd | ホワイトソース |
CN102160573A (zh) * | 2011-02-15 | 2011-08-24 | 徐程 | 一种代餐奶昔及其制备方法 |
-
2006
- 2006-05-29 JP JP2006149040A patent/JP4402075B2/ja active Active
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007312749A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Riken Vitamin Co Ltd | 乳成分含有飲料 |
JP4527688B2 (ja) * | 2006-05-29 | 2010-08-18 | 理研ビタミン株式会社 | 乳成分含有飲料 |
JP2009247288A (ja) * | 2008-04-08 | 2009-10-29 | Riken Vitamin Co Ltd | 乳成分含有飲料 |
JP2009291159A (ja) * | 2008-06-09 | 2009-12-17 | Riken Vitamin Co Ltd | ペットボトル入り乳成分含有飲料 |
JP2010154790A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Riken Vitamin Co Ltd | ホワイトソース |
CN102160573A (zh) * | 2011-02-15 | 2011-08-24 | 徐程 | 一种代餐奶昔及其制备方法 |
CN102160573B (zh) * | 2011-02-15 | 2013-03-27 | 徐程 | 一种代餐奶昔及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4402075B2 (ja) | 2010-01-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6253201B2 (ja) | 乳成分含有飲料用乳化剤 | |
JP4402075B2 (ja) | 乳成分含有飲料 | |
JP6276050B2 (ja) | 水中油型乳化物 | |
JP4267605B2 (ja) | 乳成分含有飲料 | |
JP6038664B2 (ja) | ホイップクリーム用水中油型乳化組成物及びその製造方法 | |
JP4267606B2 (ja) | 乳成分含有飲料 | |
JP4527688B2 (ja) | 乳成分含有飲料 | |
JP2009247288A (ja) | 乳成分含有飲料 | |
JP2009291159A (ja) | ペットボトル入り乳成分含有飲料 | |
JP4472621B2 (ja) | ソフトキャンディー | |
JP5001701B2 (ja) | コーヒー飲料 | |
JP3506576B2 (ja) | 乳成分含有飲料及びその乳化剤 | |
TWI594979B (zh) | Food defoamers | |
JP3620436B2 (ja) | L値24以下の焙煎コーヒー豆より得られるコーヒー抽出液及び乳成分を含有する均一なコーヒー | |
JP2021052749A (ja) | 乳成分含有飲料 | |
JP5956924B2 (ja) | 脂肪含有酸性飲料 | |
JP2015146737A (ja) | 加熱殺菌飲料用粉末状乳化油脂および該粉末状乳化油脂を含有する加熱殺菌飲料 | |
JP3649113B2 (ja) | 液状乳成分より調製され、かつuht殺菌された乳飲料 | |
JP4772727B2 (ja) | ソフトキャンディー | |
JP5802094B2 (ja) | 液状栄養組成物の製造方法 | |
JP2019054762A (ja) | 蛋白質品質改良剤 | |
WO2023054594A1 (ja) | ペプチドの製造方法 | |
JP2014124095A (ja) | アイスクリーム類の製造方法 | |
JP2007259806A (ja) | 酸性乳飲料 | |
JP2020156471A (ja) | 酸性乳飲料用の品質改良剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080328 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091022 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091027 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091028 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4402075 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |