JP2007305546A - リチウムイオン電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池において、正極での電荷移動抵抗の上昇を抑制し、エネルギー密度の向上およびサイクル特性の向上を図る。
【解決手段】正極中に、中位径が1μm未満であるセラミックのナノ粒子を混合する。このようなセラミックとしては、Al23、SiO2、ZrO2、MgO、Na2OおよびTiO2等を用いることができる。これにより、正極活物質層表面でのイオン拡散性を改善し、正極活物質層の厚みを厚くした場合であっても正極皮膜の成長を抑制し、正極での電荷移動抵抗の上昇を抑制することができる。このようなリチウムイオン電池では、セラミックの中位径を50nm以下とすることがより好ましく、中位径を12nm以下とすることがさらに好ましい。また、セラミックの含有量は、正極活物質100重量部に対して0.1重量部以上1.0重量部以下とすることが好ましい。
【選択図】図1

Description

この発明は、正極にリチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な正極活物質材料を用いたリチウムイオン電池に関する。
近年、携帯電子技術の目覚しい発達により、携帯電話やノートブック型パーソナルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistant:個人用携帯型情報端末機器)等の電子機器は高度情報化社会を支える基盤技術と認知されてきた。さらに、これらの機器の高機能化に関する研究開発は精力的に進められており、それに比例して電子機器の消費電力も増加の一途を辿っている。その反面、これらの電子機器は長時間駆動が求められており、必然的に駆動電源である二次電池の高エネルギー密度化が望まれてきた。
電子機器に内蔵される電池の占有体積や重量等の観点より、電池のエネルギー密度は高いほど望ましい。そこで現在ではこの要求に応えるべく、リチウム(Li)を電極反応物質として用いた二次電池が提案されている。中でも、負極にリチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池が優れたエネルギー密度を有することから、ほとんどの機器に内蔵されるに至っている。
ところが、このような電池は、すでに炭素材料の理論容量近くまで充放電に活用されている。そこで、さらにエネルギー密度を高める手段として、以下の特許文献1に示すように活物質層の厚みを厚くして電池内における活物質層の割合を高くし、集電体およびセパレータの割合を低くすることが検討されている。
特開平9−204936号公報
ところが、エネルギー密度を向上させた電池においては、正極中のリチウムイオン拡散が不十分となるため、リチウムイオンの拡散を向上させるための手段が強く求められる。特に、活物質層の厚みを厚くした場合、同サイズの電池を作製するには電極長さが短くなるため、電極の面積が減少する。このため、電流密度が増加して正極表面におけるリチウムの拡散が追いつかなくなり、正極に過度の電圧がかかってしまうため、正極近傍では電解液が酸化分解して正極表面での皮膜成長が大きくなるという問題があった。
正極表面に形成された皮膜は、電池の電荷移動抵抗の上昇を招いてしまい、その結果、サイクル特性が著しく低下してしまう。このような問題から、エネルギー密度を向上させることを目的として正極活物質層を従来の電池よりも厚くすることは困難であった。
そこで、以下の特許文献2のように、リチウム・コバルト複合酸化物であるコバルト酸リチウムの粒子表面の一部に酸化アルミニウムが被覆された正極活物質が提案されている。
特開2002−151077号公報
特許文献2では、コバルト酸リチウム粒子を分散させた水溶液中にアルミニウム塩を添加し、溶液のpHを調整して微細な水酸化アルミニウムコロイドをコバルト酸リチウム粒子の表面に吸着させた後、このコバルト酸リチウム粒子を600〜900℃の酸化雰囲気下で熱処理することにより、コバルト酸リチウム粒子粉末中のコバルトに対して1〜4mol%の酸化アルミニウムを被覆した正極活物質が得られる。このような正極活物質を用いた非水電解質二次電池では、高温時または4.8V以上の高い充電電圧下で予想される正極活物質粒子表面部の4価のコバルトと、電解液との酸化分解反応を抑制することができるとされている。
ところが、以下の非特許文献1によれば、熱処理温度が700℃以上になると、アルミニウム元素がコバルト酸リチウム粒子内部へ拡散し、表面層で固溶体を形成するために皮膜の効果が得られないばかりか、電池容量の低下を招くことが報告されている。
J. Cho et al, "Journal of The Electrochemical Society", 148(10), 2001, pp. A1110-A1115
特に、上述の特許文献2に記載された方法では、酸化アルミニウムをコバルト酸リチウム粒子表面の一部に化学的に結合させているため、酸化アルミニウムの含有量以上に過充電時の容量低下が大きくなる。
そこで、以下の特許文献3では、加熱空気の吹き込みにより流動層を形成したリチウム・コバルト複合酸化物粉末に、アルミナゾル水溶液を噴霧添加した後、400〜650℃で乾燥することにより、リチウム・コバルト複合酸化物100重量部に対して1.0〜8.0重量部の非晶質のアルミナ皮膜層が形成された正極活物質が提案されている。
特開2005−276454号公報
しかしながら、有機溶媒電解液を用いたリチウムイオン二次電池において正極活物質層の厚みを厚くした場合、特許文献3のようにして作製した正極活物質を用いると、凝集したままで固着したアルミナが正極活物質表面に存在するため、リチウムの拡散性は向上するものの、嵩高いため体積密度が上がらずプレス負荷が大きくなるという問題が生じる。また、凝集したアルミナが活物質間の電子導電性を阻害する等の問題により、サイクル特性の低下を抑制できないおそれがある。
また、上述の特許文献2および特許文献3では正極活物質を酸化アルミニウムで被覆するための表面処理工程が必要となり、製造工程が煩雑になってしまう。
したがって、この発明の目的は、上述のような課題を解決し、高いエネルギー密度および優れたサイクル特性を有するリチウムイオン電池を提供することにある.
上記課題を解決するために、この発明は、正極活物質層が正極集電体上に設けられた正極と、負極と、電解液とを備えた電池であって、正極活物質層は、セラミックのナノ粒子を含有することを特徴とするリチウムイオン電池である。
この発明では、正極中に中位径(メディアン径)が1μm未満であるセラミックのナノ粒子を含むようにしたため、電解液が酸化分解しても正極活物質表面に中位径の小さなセラミックが含有された正極皮膜が形成される。このため、正極活物質層の厚みを厚くしても、正極における電荷移動抵抗の上昇を抑制することができる。
この発明によれば、正極における正極皮膜の成長を抑制し、エネルギー密度を向上させるとともに優れたサイクル特性を有するリチウムイオン電池を得ることができる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明を適用したリチウムイオン二次電池の断面図の一例である。この電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶1の内部に、帯状の正極11と負極12とがセパレータ15を介して巻回された電池素子10を有している。電池缶1は、例えばニッケルめっきが施された鉄により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶1の内部には、電池素子10を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板2a,2bがそれぞれ配置されている。
電池缶1の材料としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ステンレス(SUS)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等が挙げられる。この電池缶1には、電池の充放電に伴う電気化学的な非水電解液による腐食を防止するために、メッキ等が施されていても良い。電池缶1の開放端部には、電池蓋3と、この電池蓋3の内側に設けられた安全弁機構4および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient:PTC素子)5とが、絶縁封口ガスケット6を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶1の内部は密閉されている。電池蓋3は、例えば電池缶1と同様の材料により構成されている。安全弁機構4は、PTC素子5を介して電池蓋3と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板4aが反転して電池蓋3と電池素子10との電気的接続を切断するようになっている。PTC素子5は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものであり、例えば、チタン酸バリウム系半導体セラミックスにより構成されている。絶縁封口ガスケット6は、例えば絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
電池素子10は、センターピン16を中心に巻回されている。電池素子10の正極11には正極端子13が接続されており、負極12には負極端子14が接続されている。正極端子13は安全弁機構4に溶接されることにより電池蓋3と電気的に接続されており、負極端子14は電池缶1に溶接され電気的に接続されている。
以下、電池缶1に収容された電池素子10の構成について説明する。
[正極]
正極11は、正極活物質を含有する正極活物質層11aが、正極集電体11bの両面上に形成されたものである。正極集電体11bは、例えばアルミニウム箔、ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
正極活物質層11aは、例えば正極活物質と、セラミックと、導電剤と、結着剤とを含有して構成されている。正極活物質、導電剤および結着剤は均一に分散していればよく、その混合比は問わない。
セラミックとしては、例えば無機酸化物が用いられ、具体的にはAl23、SiO2、ZrO2、MgO、Na2OおよびTiO2等を用いることができ、特にAl23が好ましい。Al23粒子表面のリチウムイオン拡散が特に優れるからである。これらの無機酸化物は、1種類を単独で用いるか、もしくは2種類以上を混合して用いてもよい。このようなセラミックとしては、例えば、その中位径が1μm未満であるナノ粒子を用いる。また、中位径は50nm以下のものがより好ましく、中位径が12nm以下のものがさらに好ましい。なお、中位径は、レーザ回折法(JIS Z8825−1)によって得られる累積50%の粒径である。
これにより、初充電の際に電解液の一部が分解して、セラミックのナノ粒子を含んだ正極皮膜である複合SEI皮膜が正極活物質表面に形成される。このような正極皮膜が形成されることにより、電荷移動抵抗の高い正極活物質層表面部分ではリチウムイオンがイオン拡散性の高いセラミック表面を移動することができるようになり、イオンの拡散が阻害されていた負極活物質表面でのイオン拡散性を向上させることができる。
セラミックのナノ粒子を用いるのは、中位径が1μm以上のセラミックを用いた場合、正極活物質表面に形成される正極皮膜中のイオン拡散性を十分に向上させることができないためである。電解液の分解により正極活物質表面に形成される皮膜は、その厚みが数nm程度であるため、中位径が1μm以上のセラミックを混合した場合、電解液に対向するセラミック表面が大きくなってしまう。セラミック表面のイオン拡散性は電解液のイオン拡散性よりも低いため、セラミックの粒径が大きすぎるとイオンの拡散を阻害するおそれがある。また、正極皮膜中においてイオン拡散に寄与するセラミック表面積が減少し、正極活物質表面でのイオン拡散性を向上させる効果が小さくなってしまい、結果リチウムの析出を抑制することが困難となってしまう。
また、セラミックの粒径は、中位径50nm以下とすることが好ましく、中位径12nm以下とすることがより好ましい。セラミックの粒径を小さくすることにより、よりイオン拡散性に優れた正極皮膜を形成することができる。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な公知の正極活物質材料を用いることができ、目的とする電池の種類に応じて、金属酸化物、金属硫化物または特定の高分子を用いることができる。このような正極活物質材料としては、例えば、リチウム酸化物、リチウム硫化物、リチウムを含む層間化合物、あるいはリチウムリン酸化合物などのリチウム含有化合物が挙げられる。
中でも、LixMO2またはLix24(式中、Mは1種以上の遷移金属を表し、xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.05≦x≦1.10である。)を主体とする、リチウムと遷移金属元素とを含有する複合化合物、またはLiyMPO4(式中、Mは1種以上の遷移金属を表し、通常0.05≦y≦1.10である。)を主体とするリン酸化合物が好ましい。これらを構成する遷移金属としては、コバルト(Co)、ニッケル、マンガン(Mn)、鉄、アルミニウム、バナジウム(V)、チタン(Ti)のうち少なくとも1種類が選択される。
このようなリチウム複合酸化物の具体例としては、例えばリチウム・コバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケル複合酸化物(LixNiO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LixNizCo1-z2(式中、z<1である。))あるいはリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LixNi(1-v-w)CovMnw4(式中、v+w<1である。))等が挙げられる。
また、リン酸化合物の具体例としては、例えばリチウム鉄リン酸化合物(LiFePO4)あるいはリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1-uMn1-uPO4(u<1))が挙げられる。このような化合物は正極活物質として用いることにより高電圧を発生させることができ、エネルギー密度に優れるため、特に好ましい材料である。
さらに、他の金属化合物あるいは高分子材料も挙げられる。他の金属化合物としては、例えば酸化チタン、酸化バナジウム、あるいは二酸化マンガンなどの酸化物、または硫化チタンあるいは硫化モリブデンなどの二硫化物が挙げられる。高分子材料としては、たとえば、ポリアニリンあるいはポリチオフェンが挙げられる。
なお、正極活物質材料としては、上述の正極活物質を複数種混合して用いることもできる。
導電剤としては、正極活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれば特に制限はないが、例えば黒鉛、カーボンブラック、ケッチェンブラックあるいはグラファイトなどの炭素材料等を1種または2種以上混合して用いられる。また、炭素材料の他、導電性を有する材料であれば金属材料あるいは導電性高分子材料などを用いるようにしてもよい。
結着剤としては、通常この種の電池の正極合剤に用いられている公知の結着剤を用いることができるが、好ましくはポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子、またはスチレンブタジエン系ゴム、フッ素系ゴム、あるいはエチレンプロピレンジエンゴム等の合成ゴムが挙げられる。これらは、1種または2種以上が混合して用いられる。
[負極]
負極12は、負極活物質を含有する負極活物質層12aが、負極集電体12bの両面上または片面上に形成されたものである。負極集電体12bは、例えば銅箔、ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層12aは、例えば負極活物質と、必要であれば導電剤と、結着剤とを含有して構成されている。負極活物質、導電剤および結着剤は、正極活物質と同様に、その混合比は問わない。
負極活物質としては、リチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料が用いられる。具体的に、リチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料としては、グラファイト、難黒鉛化性炭素材料、易黒鉛化性炭素材料、結晶構造が発達した高結晶性炭素材料等が挙げられる。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等の炭素材料を使用することができる。
中でも、メソフェーズ小球体を用いることが好ましい。粒子内の黒鉛層配向が放射状であり、かつ粒子硬度が高いため電極をプレス成型しても電極表面近傍の活物質が潰れにくく、黒鉛層配向が電極厚み方向に保たれることから、優れたリチウムイオン充電受け入れ性を有するからである。メソフェーズ小球体は、いわゆる易黒鉛化炭素類に属するものであり、有機化合物を熱処理した際に、反応に関与する相が液相から固相へ変化する系の中間体として生ずる液晶小球体である。
このメソフェーズ小球体を得るには、例えばコールタールピッチ等の石炭あるいは石油ピッチ類を、不活性雰囲気中、400℃〜500℃で熱処理を行うことによって液晶小球体を生じさせ、これをキノリン不溶分としてピッチマトリックスから分離する。この後、必要に応じて粉砕、分級等の粒度調整を行う。
これらの炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好な充放電サイクル特性を得ることができるので好ましい。特に、黒鉛は電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるので好ましい。黒鉛は、天然黒鉛でも人造黒鉛でもよい。
黒鉛としては、X線回折におけるC軸方向の格子面間隔d002が、0.338nm未満であり、かつ、波長514.5nmのアルゴンレーザー光を用いたラマンスペクトルにおいて1570cm-1以上1630cm-1以下の領域に存在するピーク強度をIGとし、1350cm-1以上1370cm-1以下の領域に存在するピーク強度をIDとしたときのピーク強度比(ID/IG)が0.01超2.0以下のものが好ましい。なお、格子面間隔d002は、例えば、X線としてCuKα線を用い、高純度シリコンを標準物質としたX線回折法(「大谷杉郎、炭素繊維、p.733−742(1986)、近代編集」)により測定することができる。また、黒鉛の真密度は2.10g/cm3以上であることが好ましく、2.18g/cm3以上であればより好ましい。
さらに、黒鉛の嵩密度は1.2g/cm3以上であり、破壊強度は50MPa以上であることが好ましい。負極活物質層12aをプレスして体積密度を高くしても、黒鉛の層状造を保つことができ、リチウムの吸蔵および放出反応を円滑に保つことができるからである。なお、黒鉛粒子の破壊強度は、例えば、以下の式から求めることができる。
St(Sx)=2.8P/(π×d×d)
ここで、St(Sx)は破壊強度[Pa]を表し、Pは試験の際の力[N]を表し、dは粒子の中位径[mm]を表す。なお、中位径dは、例えばレーザ回折式粒度分布測定装置により測定することができる。
難黒鉛化性炭素としては、(002)面の面間隔が0.37nm以上、真密度が1.70g/cm3未満であると共に、空気中での示差熱分析(Differential Thermal Analysis;DTA)において、700℃以上に発熱ピークを示さないものが好ましい。
また、その他の材料としては、リチウム金属、リチウム合金またはリチウムをドープ・脱ドープ可能な金属系材料と炭素系材料との複合材料が用いられる。このような材料としては多様な種類の金属等が使用可能であるが、リチウムと合金を形成可能な金属、半金属、合金および化合物を用いることができる。金属リチウムを使用する場合は、必ずしも粉体を結着材で塗布膜にする必要はなく、圧延したリチウム金属箔を集電体に圧着する方法でも構わない。これら材料は、高いエネルギー密度を得ることができるため好ましい。また、上述の炭素材料とともに用いることにより、高エネルギー密度かつ安定したサイクル特性を得ることができるため、さらに好ましい。
このような負極材料を構成可能な金属あるいは半金属としては、スズ(Sn)、鉛(Pb)、マグネシウム、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、ケイ素(Si)、インジウム(In)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、アンチモン(Sb)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ヒ素(As)、ハフニウム(Hf)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)等が挙げられる。
中でも、この負極材料として短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体またはこれらを構成元素として含む合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはケイ素およびスズの少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高エネルギー密度を得ることができる。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素,ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛,インジウム,銀,チタン(Ti),ゲルマニウム,ビスマス,アンチモン(Sb),およびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ,ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛,インジウム,銀,チタン,ゲルマニウム,ビスマス,アンチモンおよびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物あるいはケイ素の化合物としては、例えば、酸素(O)あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
結着剤としては、正極に用いた材料と同様のものを用いることができる。
[電解液]
非水電解液は、例えば有機溶媒と電解質塩とを適宜組み合わせて調整される。これら有機溶媒は、この種の電池に一般的に使用される材料であればいずれも使用可能である。有機溶媒としては、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸エステルアセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、酢酸エステル、絡酸エステル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピロニトリル、N,N−ジメチルフォルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、メチルスルホラン、ジメチルスルフォキシド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、エチレンスルフィト、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドトリメチルヘキシルアンモニウム等の常温溶融塩が挙げられる。中でも、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートおよびエチレンスルフィトからなる群のうちの少なくとも1種を混合して用いるようにすれば、優れた充放電容量特性および充放電サイクル特性を得ることができるので好ましい。
電解質塩としては、上記有機溶媒に溶解するものが用いられ、カチオンとアニオンが組み合わされてなる。カチオンにはアルカリ金属やアルカリ土類金属が用いられ、アニオンには、Cl-、Br-、I-、SCN-、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -等が用いられる。具体的には、例えば塩化リチウム(LiCl)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、リチウムテトラフェニルボレート(LiB(C6H5)4)、メタンスルホン酸リチウム(LiCH3SO3)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(Li(C25SO22N)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(Li(CF3SO22N)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルリチウム(LiC(CF3SO23)、臭化リチウム(LiBr)などがあり、これらのうちのいずれか1種または2種以上が混合して用いられている。中でも、LiPF6を主として用いることが好ましい。
[セパレータ]
セパレータ15は、例えばポリプロピレン(PP)あるいはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系の材料よりなる多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンの多孔質フィルムが最も有効である。
一般的にセパレータ15の厚みは5μm以上50μm以下が好適に使用可能であるが、7μm以上30μm以下がより好ましい。セパレータ15は、厚すぎると活物質の充填量が低下して電池容量が低下するとともに、イオン伝導性が低下して電流特性が低下する。逆に薄すぎると、膜の機械的強度が低下する。
次に、上述の構成を有するリチウムイオン二次電池の製造方法の一例について説明する。
[正極の作製]
上述の正極活物質、セラミック、結着剤、導電剤を均一に混合して正極合剤とし、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドン等の溶剤中に分散させ、必要に応じてボールミル、サンドミル、二軸混練機等によりスラリー状にする。次いで、このスラリーをドクターブレード法等により正極集電体11bの両面に均一に塗布する。さらに、高温で乾燥させて溶剤を飛ばした後、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより正極活物質層11aが形成される。なお、このとき、正極合剤を正極集電体11bに貼り付けることにより、正極活物質層11aを形成してもよい。
なお、溶剤としては、電極材料に対して不活性であり、かつ結着剤を溶解し得るものであれば特に限定はなく、無機溶剤、有機溶剤のいずれも用いることができる。
また、塗布装置については特に限定されず、スライドコーティングやエクストルージョン型のダイコーティング、リバースロール、グラビア、ナイフコーター、キスコーター、マイクログラビア、ロッドコーター、ブレードコーターなどが使用できる。また、乾燥方法についても特に制限はないが、放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できる。
このとき、正極活物質層11aの厚みは、正極集電体11bの片面について70μm以上130μm以下、両面の合計で140μm以上260μm以下となるように調整する。正極活物質層11aがこの範囲内のときに、特に高いイオン拡散効果が得られるため好ましい。このリチウムイオン二次電池では、正極にセラミックのナノ粒子を混合することにより、従来よりも正極活物質層11aの厚みを厚くすることができる。このため、従来よりも負極にドープできるリチウムイオン量を増加させることができるとともに、電池内における正極集電体11b、負極集電体12bおよびセパレータ15の体積を減らしてエネルギー密度を向上させることができる。しかしながら、あまり厚くしすぎると、セラミックを混合したことによるイオン拡散性向上の効果が得にくくなってしまい、正極に過度の電圧がかかって電解液が酸化分解してしまうため、重負荷特性およびサイクル特性などの電池特性が低下してしまう。また、正極活物質層12aが薄い場合、負極にドープできるリチウムイオン量が少ないため、エネルギー密度の向上を図ることができない。
なお、上述の正極活物質層11aの厚みおよび体積密度は、正極作製工程において正極集電体11b上に形成された圧縮成型後の正極活物質層11aのものとする。
正極11の一端部には、スポット溶接または超音波溶接により1本の正極端子13が溶接される。この正極端子13は金属箔、網目状のものが望ましいが、電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。正極端子13の材料としては、例えばAl等が挙げられる。正極端子13は、正極11の端部に設けられた正極集電体露出部に溶着されるようにする。
[負極の作製]
上述の負極活物質、結着剤、セラミックのナノ粒子を均一に混合して負極合剤とし、N−メチル−2−ピロリドン等の溶剤中に分散させてスラリー状にする。このとき、正極合剤の場合と同様にボールミル、サンドミル、二軸混練機等を用いてもよい。次いで、このスラリーをドクターブレード法等により負極集電体の両面に均一に塗布する。さらに、高温で乾燥させて溶剤を飛ばした後、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより負極活物質層12aが形成される。なお、このとき正極と同様に、負極合剤を負極集電体12bに貼り付けることにより、負極活物質層12aを形成してもよい。
なお、溶剤としては、正極の場合と同様に、電極材料に対して不活性であり、かつ結着剤を溶解し得るものであれば特に限定はなく、無機溶剤、有機溶剤のいずれも用いることができる。
また、負極12の一端部には、スポット溶接または超音波溶接により1本の負極端子14が溶接される。この負極端子14は電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。負極端子14の材料としては、例えば銅、ニッケル等が挙げられる。正極端子溶接部分と同様に、負極端子14は、負極12の端部に設けられた負極集電体露出部に溶着されるようにする。
[電池素子の作製]
図2に示すように、上述のような正極11および負極12を、正極11、セパレータ15、負極12、セパレータ15の順に積層し、巻回して電池素子10とする。次いで、正極端子13の先端部を、内側に安全弁機構4およびPTC素子5を設けた電池蓋3に溶接などにより接続するとともに、電池素子10を電池缶1に収容する。このとき、電池素子10の巻回面の負極端子14の導出側が、絶縁性樹脂により作製された絶縁板2aで覆われるようにして収容する。この後、一方の電極棒を電池素子巻回中心部から挿入し、もう一方の電極棒を電池缶1の底面外側に配置して抵抗溶接を行い、負極端子14を電池缶に溶接する。なお、負極端子14を先に電池缶1に接続してから電池素子10を収容するようにしてもよい。
負極端子14と電池缶1とを溶接後、センターピン16を挿入し、電池缶開放端部に位置する巻回面部分にも絶縁板2bを配置して電解液を注液して電解液をセパレータに含浸させる。続いて、電池缶1の開口端部に電池蓋3、安全弁機構4およびPTC素子5を絶縁封口ガスケット6を介してかしめることにより固定して、電池缶1の内部が密閉される。
なお、正極端子13は製造工程上、ある程度の長さを持ったものを用いる必要がある。これは、あらかじめ正極端子13を電池蓋3に設けられた安全弁機構4に接続してから電池缶の開放端部を密閉するためであり、正極端子13が短いほど正極端子13と電池蓋3の接続が困難になる。このため、正極端子13が電池内部で略U字状に屈曲して収容される。
また、上述の実施形態では負極端子14を電池缶1に接続してリチウムイオン二次電池を作製しているが、正極端子13を電池缶1に接続して正極缶としてもよい。
以上のようにして作製したリチウムイオン二次電池では、充電を行うと、例えば、正極活物質層11aからリチウムイオンが放出され、電解液を介して負極活物質層12aに吸蔵される。また、放電を行うと、例えば、負極活物質層12aからリチウムイオンが放出され、電解液を介して正極活物質層11aに吸蔵される。その際、正極活物質層12aの厚みが厚くなっているので、正極活物質層11aの面積が減少して、正極11にかかる電流密度が増加する。しかしながら、正極中にセラミックのナノ粒子が含まれており、リチウムの拡散が向上するため正極11に良好な正極皮膜が形成されて、皮膜抵抗および電荷移動抵抗の上昇を抑制することができる。このため、優れたサイクル特性を得ることができ、また正極厚みを従来のリチウムイオン二次電池と比較して厚くすることが可能となるため、エネルギー密度の向上を図ることもできる。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明するが、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
正極に含有するセラミックの種類を変化させてリチウムイオン二次電池を作製し、100サイクル後の容量維持率を測定した。
<実施例1−1>
[正極の作製]
図1に示すような、円筒型の二次電池を作製した。まず、炭酸リチウム(Li2CO3)と炭酸コバルト(CoCO3)とを、Li2CO3:CoCO3=0.5:1のモル比で混合し、空気中において900℃で5時間焼成してリチウム・コバルト複合酸化物(LiCoO2)を得た。得られたLiCoO2についてX線回折を行ったところ、JCPDS(Joint Committee of Powder Diffraction Standard)ファイルに登録されたLiCoO2のピークとよく一致していた。次いで、このリチウム・コバルト複合酸化物を粉砕して、レーザ回折法で得られる累積50%粒径(中位径)が15μmの粉末状とし、正極活物質とした。
続いて、このリチウム・コバルト複合酸化物粉末95重量部と、炭酸リチウム粉末(Li2CO3)粉末5重量部とを混合して正極極活物質とした。さらに、この正極極活物質94重量部と、導電材としてケッチェンブラック3重量部と、結着材としてポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極合剤とした。次いで、正極活物質100重量部に対して、0.5重量部の割合で中位径25nmのAl23粒子を単純混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとした。次いで、この正極合剤スラリーを厚み20μmの帯状のアルミニウム箔よりなる正極集電体の両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層を形成し正極を作製した。その際、正極活物質層の片面における厚みは102μm、体積密度は3.56g/cm3とした。そののち、正極集電体11bの一端に、アルミニウム製の正極端子25を取り付けた。
[負極の作製]
負極活物質として中位径25μmのメソフェーズ小球体からなる粒状黒鉛粉末90重量部と、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)10重量部とを混合して負極合剤とした。次いで、この負極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとした。ここで、負極活物質として用いた黒鉛の物性は、X線回折により算出されるC軸方向の格子面間隔d002が0.3363nm、波長514.5nmのアルゴンレーザー光を用いたラマンスペクトルにより得られるピーク強度比ID/IGが0.3、嵩密度が1.50g/cm3、破壊強度が72MPaである。破壊強度は、島津製小圧縮試験機MCT−W500により測定し、数1から求めた。
次いで、この負極合剤スラリーを厚み15μmの帯状銅箔よりなる負極集電体の両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して負極活物質層を形成し負極を作製した。その際、負極活物質層の片面における厚みは90μm、体積密度は1.80g/cm3とした。続いて、負極集電体の一端にニッケル製の負極端子を取り付けた。
[リチウムイオン二次電池の作製]
正極および負極をそれぞれ作製したのち、正極と負極とを、厚み25μmの微多孔性ポリエチレン延伸フィルムよりなるセパレータと交互に積層して多数回巻回することにより、正極と負極とがセパレータを介して対向する電池素子を作製した。次いで、電池素子の巻回面が覆われるようにして一対の絶縁板で挟み、負極端子を電池缶に溶接すると共に、正極端子を安全弁機構に溶接して、電池素子を電池缶の内部に収納した。
続いて、電池缶の内部に電解液を注入した。電解液としては、ビニレンカーボネート(VC)と、エチレンカーボネート(EC)と、ジエチルカーボネート(DEC)と、プロピレンカーボネート(PC)とを、体積比で1:40:49:10の割合で混合した溶媒に、電解質塩として六フッ化リン酸リチウムを1.0mol/kgの割合で溶解させたものを用いた。
最後に、ガスケットを介して電池蓋を電池缶にかしめることにより、円筒型のリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例1−2>
含有するセラミック粒子をSiO2とした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例1−3>
含有するセラミック粒子をZrO2とした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例1−4>
含有するセラミック粒子をMgOとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例1−5>
含有するセラミック粒子をNa2Oとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例1−6>
含有するセラミック粒子をTiO2とした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例1−1>
セラミック粒子を含有しない以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(容量維持率の測定)
作製した実施例1−1〜実施例1−6および比較例1−1のそれぞれのリチウムイオン二次電池について充放電を行い、100サイクル後の容量維持率を調べた。まず、1Cの定電流で、電池電圧が4.2Vに達するまで充電を行った後、4.2Vの定電圧充電に切り替え、充電の総時間が4時間になった時点で充電を終了した。次いで、1200mAの定電流で放電を行い、電池電圧が3.0Vに達した時点で放電を終了し、1サイクル目の放電容量を測定した。
続いて、各実施例および比較例において電池電圧が4.2Vに達するまで充電し、電池電圧が3.0Vに達するまで放電する充放電サイクルを100サイクル繰り返した後、300サイクル目の電池容量を測定し、{(100サイクル目の電池容量)/(1サイクル目の電池容量)}×100から、100サイクル後の容量維持率を求めた。
以下の表1に、各実施例および比較例における100サイクル後の容量維持率を示す。
Figure 2007305546
表1に示すように、実施例1−1〜実施例1−6のように、含有するセラミックの種類を変えて容量維持率を求めたが、Al23、SiO2、ZrO2、MgO、Na2OおよびTiO2のどのセラミックのナノ粒子を用いた場合、比較例1−1のセラミックを含有しないリチウムイオン二次電池と比較して容量維持率の著しい向上が見られる。
(実施例2)
正極に含有するセラミックとしてAl23を用い、正極へのAl23の含有量を変化させてリチウムイオン二次電池を作製し、100サイクル後の容量維持率を測定した。
<実施例2−1>
Al23粒子の含有量を正極活物質100重量部に対して0.05重量部とした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例2−2>
Al23粒子の含有量を正極活物質100重量部に対して0.1重量部とした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例2−3>
実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例2−4>
Al23粒子の含有量を正極活物質100重量部に対して1.0重量部とした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例2−5>
Al23粒子の含有量を負極活物質100重量部に対して2.0重量部とした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例2−1>
Al23粒子を含有しない以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(容量維持率の測定)
作製した実施例2−1〜実施例2−5および比較例2−1のそれぞれのリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様の方法を用いて充放電を行って1サイクル目の電池容量および100サイクル目の電池容量を測定し、100サイクル後の容量維持率を求めた。
以下の表2に、各実施例および比較例における100サイクル後の容量維持率を示す。
Figure 2007305546
表2に示すように、正極活物質層の厚みを厚くしたリチウムイオン二次電池において、Al23を含有した実施例2−1〜実施例2−5では、Al23を含有していない比較例1−1と比較して、容量維持率が向上することが分かる。特に、Al23の含有量が正極活物質100重量部に対して0.1重量部以上1.0重量部以下である実施例2−2〜実施例2−4では、容量維持率が著しく向上することが分かる。
一方、実施例2−1および実施例2−5では容量維持率の向上は見られるものの、実施例2−2〜実施例2−4ほどの顕著な効果は見られなかった。これは、実施例2−1ではAl23の含有量が十分でなく、イオン拡散性を十分に向上させることができないためである。また、実施例2−5ではAl23の含有量が多すぎるため、正極活物質の表面を電池容量に無関係なAl23粒子が覆いすぎること、また、正極活物質の充填性が悪くなり、正極活物質層圧縮成型時のプレス負荷が高まって正極活物質層に割れが生じてしまったためである。
この結果から、Al23の含有量が負極活物質100重量部に対して0.1重量部以上1.0重量部以下の場合、特に顕著な効果を得られることが分かる。
また、Al23以外のSiO2、ZrO2、MgO、Na2OおよびTiO2などのセラミックについても同様に、含有量が負極活物質100重量部に対して0.1重量部以上1.0重量部以下の範囲が好ましい。
(実施例3)
負極に含有するセラミックとしてAl23を用い、負極に含有するセラミックの中位径を変化させてリチウムイオン二次電池を作製し、100サイクル後の容量維持率を測定した。
<実施例3−1>
Al23粒子の中位径を12nmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例3−2>
Al23粒子の中位径を47nmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例3−3>
Al23粒子の中位径を50nmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例3−4>
Al23粒子の中位径を55nmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例3−5>
Al23粒子の中位径を85nmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例3−6>
Al23粒子の中位径を700nmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例3−1>
Al23粒子の中位径を1000nmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(容量維持率の測定)
作製した実施例3−1〜実施例3−6および比較例3−1のそれぞれのリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様の方法を用いて充放電を行って1サイクル目の電池容量および100サイクル目の電池容量を測定し、100サイクル後の容量維持率を求めた。
以下の表3に、各実施例および比較例における100サイクル後の容量維持率を示す。
Figure 2007305546
表3に示すように、中位径1μm未満のAl23を含有した実施例3−1〜実施例3−6では、中位径1μm(1000nm)のAl23を用いた比較例3−1と比較して、容量維持率が向上することが分かる。特に、中位径が50nm以下である実施例3−1〜実施例3−3では、容量維持率が著しく向上する。また、実施例3−1のように、中位径が12nm以下である場合、さらに優れた容量維持率を得ることができる。
一方、実施例3−4〜実施例3−6では容量維持率の向上は見られるものの、実施例3−1〜実施例3−3ほどの効果は見られなかった。これは、Al23粒子の粒径が大きく、数nmの正極皮膜を大きく超えるため、正極皮膜中のイオン拡散性を十分に向上させることができないためである。また、活物質粒子間に絶縁体の大きなAl23粒子が存在することになり、電気電導の低下を招くことから、劇的に容量維持率を向上させることは期待できない。
また、中位径が1μm(1000nm)である比較例3−1では、Al23粒子の粒径が大きすぎるため、正極活物質粒子間の電子伝導性を阻害してしまい、サイクル特性が低下してしまう。
この結果から、含有するAl23の中位径が50nm以下の場合、顕著な効果を得ることができ、中位径が12nm以下の場合はさらに顕著な効果を得られることが分かる。
また、Al23以外のSiO2、ZrO2、MgO、Na2OおよびTiO2のようなセラミックについても、中位径が1μm未満のものを負極に含有することにより容量維持率を向上させることができ、特に中位径が50nm以下の場合、顕著な効果を得ることができる。また、中位径が12nm以下の場合、さらに顕著な効果を得ることができる。
(実施例4)
正極に含有するセラミックとしてAl23を用い、正極集電体上に形成する正極活物質層の厚さを変化させ、セラミックを添加したリチウムイオン二次電池を作製し、100サイクル後の容量維持率を測定した。
<実施例4−1>
正極活物質層の片面における厚みを62μmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例4−2>
正極活物質層の片面における厚みを70μmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例4−3>
正極活物質層の片面における厚みを130μmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例4−4>
正極活物質層の片面における厚みを135μmとした以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例4−1>
正極活物質層の片面における厚みを62μmとし、Al23を含有しない以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例4−2>
正極活物質層の片面における厚みを70μmとし、Al23を含有しない以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例4−3>
正極活物質層の片面における厚みを130μmとし、Al23を含有しない以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例4−4>
正極活物質層の片面における厚みを135μmとし、Al23を含有しない以外は実施例1−1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(容量維持率の測定)
作製した実施例4−1〜実施例4−4および比較例4−1〜比較例4−4のそれぞれのリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様の方法を用いて充放電を行って1サイクル目の電池容量および100サイクル目の電池容量を測定し、100サイクル後の容量維持率を求めた。
以下の表4に、各実施例における100サイクル後の容量維持率を示す。
Figure 2007305546
表4に示すように、正極活物質層の厚みを変化させた実施例4−1〜実施例4−4および比較例4−1〜比較例4−4について、Al23のナノ粒子を添加することにより正極活物質層の厚さによらずに容量維持率を向上させることができるが、正極活物質層の片面の厚みが70μm以上130μm以下のときに、特に顕著な効果を得られることが分かる。
一方、正極活物質層の片面の厚みが62μmの実施例4−1および正極活物質層の片面の厚みが135μmの実施例4−4では、容量維持率の向上は見られるものの、実施例4−2および実施例4−3ほどの顕著な効果は見られなかった。これは以下の理由による。すなわち、実施例4−1では正極活物質層の厚みが薄く、元々容量維持率が低くなかったため、Al23を添加することによって容量維持率が向上するものの効果が薄くなってしまい、また、実施例4−4では正極活物質層の厚みが厚すぎるため、Al23の添加による効果が不十分となってしまうからである。
この結果から、Al23のナノ粒子を含有する場合に、負極活物質層の片面の厚さを70μm以上130μm以下とすることが好ましい。
また、Al23以外のSiO2、ZrO2、MgO、Na2OおよびTiO2などのセラミックについても同様に、負極活物質層の片面の厚さを70μm以上130μm以下とすることにより、大幅に容量維持率を向上させることができ、高い効果を得ることができる。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、上述の一実施形態では、電解液を用いた円筒形電池に対してこの発明を適用した場合について説明したが、正極にリチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な正極活物質材料を用いた電池であれば、いずれにも用いることができる。この発明は、ゲル電解質を用いた電池に適用することも可能であるが、特に、電解液を用いた電池に適用することで、効果を得ることができる。
この発明を適用したリチウムイオン電池の一実施形態を示す断面図である。 この発明を適用したリチウムイオン電池の電極の断面図である。
符号の説明
1・・・電池缶
2a,2b・・・絶縁板
3・・・電池蓋
10・・・電池素子
11・・・正極
11a・・・正極活物質層
11b・・・正極集電体
12・・・負極
12a・・・負極活物質層
12b・・・負極集電体
15・・・セパレータ

Claims (7)

  1. 正極活物質層が正極集電体上に設けられた正極と、負極と、電解液とを備えた電池であって、
    上記正極活物質層は、セラミックのナノ粒子を含有することを特徴とするリチウムイオン電池。
  2. 上記セラミックは、Al23、SiO2、ZrO2、MgO、Na2OおよびTiO2からなる群より選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  3. 上記セラミックは、Al23であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  4. 上記セラミックの含有量が、正極活物質100重量部に対して0.1重量部以上1.0重量部以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  5. 上記セラミックの中位径が、50nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  6. 上記セラミックの中位径が、12nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  7. 上記正極集電体の片面に設けられた上記正極活物質層の厚みが、70μm以上130μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池。
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