JP2007283410A - 触媒支援型化学加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】難加工物、特に近年電子デバイスの材料として重要性が高まっているSiCやGaN等を、加工効率が高く且つ数10μm以上の空間波長領域にわたって精度が高く加工することが可能な新触媒支援型化学加工方法を提案する。
【解決手段】酸化剤の溶液中に被加工物を配し,遷移金属からなる触媒を被加工物の被加工面に接触、もしくは極近接させ、触媒表面上で生成した強力な酸化力を持つ活性種と被加工物の表面原子との化学反応で生成した化合物を除去、あるいは溶出させることによって被加工物を加工する。酸化剤がH22、触媒がFe、被加工物がSiC又はGaNであり、フェントン反応を利用して加工するのである。
【選択図】 図7

Description

本発明は、触媒支援型化学加工方法に係わり、更に詳しくは処理液中の分子を触媒で分解して生成した活性種を用いて被加工物を加工する触媒支援型化学加工方法に関するものである。
一般的に機械的な加工は、古くから様々な場面で使用されている。たとえば、機械研磨では工具を加工したい表面に押しつけることで、機械的作用により材料欠陥を導入し表面の原子をはぎとり加工する。このような機械研磨法では、結晶格子にダメージを与えてしまう上に、高精度な面を得ることが非常に困難となる。ゆえに、高精度でものを作成するためには、格子欠陥を発生させることなく加工できる化学的な加工を用いる必要がある。
既に、超微粉体を分散した懸濁液を被加工物の被加工面に沿って流動させて、該超微粉体を被加工面上に略無荷重の状態で接触させ、その際の超微粉体と被加工面界面での相互作用(一種の化学結合)により、被加工面原子を原子単位に近いオーダで除去して加工する、いわゆるEEM(Elastic Emission Machining)による加工は既に知られている(特許文献1〜4)。また、高電圧を印加した加工電極により発生させた反応ガスに基づく中性ラジカルを被加工物の被加工面に供給し、この中性ラジカルと被加工面の原子又は分子とのラジカル反応によって生成した揮発性物質を気化させて除去し、加工電極を被加工面に対して相対的に変化させて加工するものであって、反応ガスの種類と被加工物の材質に応じて決定される、加工時間と加工量との間の相関データと、前加工面と目的加工面の座標データとに基づきその座標差に応じて加工時間を数値制御して加工するプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining)も提案されている(特許文献5)。更に、回転電極を高速に回転させることで、該回転電極表面でガスを巻き込むことによって加工ギャップを横切るガス流を形成して加工する回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高能率加工方法も提案されている(特許文献6)。
前述のEEMやプラズマCVMは、化学的な加工として非常に優れている。EEMは、原子スケールで平滑な面を得ることが可能であり、プラズマCVMでは機械的な加工に匹敵する高能率な加工が高精度で可能である。
EEMは、その加工原理から考えて高周波の空間波長に対して非常に平滑な面を得ることが可能である。EEMは、超純水によりSiO2等の微粒子を表面に供給し、微粒子の表面の原子と加工物表面の原子が化学的に結合することで加工が進むことが特徴である。このとき、微粒子の表面が非常に平坦な面であり、それが基準面となって、表面に転写されていると考えられる。ゆえに、原子配列を乱すことなく、原子サイズのオーダで平坦な表面を作ることが可能となる。しかしEEMは、その加工原理のゆえ数十μm以上の空間波長域を平坦化しにくい。
また、プラズマCVMは、活性なラジカルを利用しているので、非常に高効率な加工法である。プラズマCVMの加工は、プラズマ中の中性ラジカルと加工物表面の化学反応を利用している。1気圧という高圧力雰囲気下において高密度のプラズマを発生させ、プラズマ中で生成した中性ラジカルを加工物表面の原子に作用させ、揮発性の物質に変えることで加工している。ゆえに、被加工面の原子配列を乱すことなく、従来の機械加工に匹敵する加工能率を持っている。しかし、基準面を持たない加工法であるため、指数面による影響を受けやすい。
一方、化学機械研磨(CMP)は、SiO2やCr23を砥粒として用い、機械的作用を小さくし、化学的作用によって無擾乱表面を形成しようとするものである。例えば、特許文献7に示すように、酸化触媒作用のある砥粒を分散させた酸化性研磨液にダイヤモンド薄膜を浸漬し、砥粒で薄膜表面を擦過しながらダイヤモンド薄膜を研磨する方法が開示されている。ここで、砥粒として酸化クロムや酸化鉄を用い、この砥粒を過酸化水素水、硝酸塩水溶液又はそれらの混合液に分散させた研磨液を用いることが開示されている。
特公平2−25745号公報 特公平7−16870号公報 特公平6−44989号公報 特開2000−167770号公報 特許第2962583号公報 特許第3069271号公報 特許第3734722号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、難加工物、特に近年電子デバイスの材料として重要性が高まっているSiCやGaN等を、加工効率が高く且つ数10μm以上の空間波長領域にわたって精度が高く加工することが可能な新しい加工法を提案することを目的とする。その加工法は、機械的な加工法であれば、表面に格子欠陥が導入され高精度な加工が困難となるから、結晶学的に考えて化学的な加工法でなければならない。本発明では、化学的な反応によって基準面を転写するという広く知られている原理を利用するが、その基準面が変化しないということが重要である。なぜなら、基準面が変化すると、加工が進むに従って加工表面が変化してしまうからである。そこで、本発明は、基準面が変化せず、化学的な反応が可能な触媒作用を利用した触媒支援型化学加工方法を提案する。
本発明は、前述の課題解決のために、酸化剤の溶液中に被加工物を配し,遷移金属からなる触媒を被加工物の被加工面に接触、もしくは極近接させ、前記触媒表面上で生成した強力な酸化力を持つ活性種と被加工物の表面原子との化学反応で生成した化合物を除去、あるいは溶出させることによって被加工物を加工する触媒支援型化学加工方法を提供する(請求項1)。
ここで、前記酸化剤がH22であることが好ましい(請求項2)。また、前記触媒が、Fe、Ni、Co、Cu、Cr、Tiから選択した1種又は2種以上の組み合わせからなることが好ましい(請求項3)。そして、前記被加工物が、結晶性SiC、焼結SiC、GaN、サファイヤ、ルビー、ダイヤモンドの内から選ばれた1種であることが好ましい(請求項4)。
そして、前記酸化剤がH22、触媒がFe、被加工物がSiC又はGaNであり、フェントン反応を利用して加工することがより好ましい(請求項5)。
具体的には、前記触媒を表面に有する平坦な回転定盤及び該定盤の回転軸に対して偏心した回転軸を有するホルダーとを備え、前記触媒の表面と被加工物の被加工面の間に前記酸化剤を供給し、前記ホルダーに保持した被加工物を前記定盤に所定の押圧力で押圧しながら回転させて、被加工物の被加工面を平坦化加工してなるのである(請求項6)。
以上にしてなる本発明の触媒支援型化学加工方法は、加工基準面に遷移金属からなる触媒を用い、該触媒表面で酸化剤から活性種を生成し、触媒に接触若しくは極接近した被加工物の表面原子と活性種との化学反応で生成した化合物を、除去、あるいは溶出させることによって被加工物を加工するのである。本発明では、砥粒や研磨材を用いずに、触媒機能を果たす遷移金属を酸化剤中で被加工面に接触させることにより、表面原子と活性種との化学反応で生成した被加工面の酸化物が除去されて、常に新しい被加工面が出現し、加工が進むのである。ここで、触媒表面で生成された活性種は、触媒表面から離れると急激に不活性化するので、活性種は基準面となる触媒表面上は若しくは表面の極近傍のみにしか存在せず、それにより空間的に制御された状態で加工できるのである。
本発明の触媒支援型化学加工方法は、加工基準面を有する化学的な加工であるので、EEMやプラズマCVMでは困難であった数十μm以上の空間波長領域を高度に平坦化加工することができる。また、Siの加工は勿論であるが、これまで加工が難しかったSiCやGaN、更にはサファイヤ、ルビー、ダイヤモンドの高精度な加工ができるようになり、半導体製造工程においても使用できる可能性がある。
次に、実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。本発明の加工原理は、被加工物と遷移金属からなる触媒を酸化剤中に配置し、被加工物と触媒を接触させ、そのときに触媒上で酸化剤中の分子から生成された活性種によって被加工物の被加工面を酸化し、その酸化物を除去、あるいは溶出させることによって加工するというものである。
本発明の加工法の概念図を図1に示す。図中符号1は遷移金属からなる触媒、2は被加工物の被加工面を示している。図1(a)に示すように、酸化剤の溶液中で触媒1を被加工物2に接触、若しくは極接近させると、触媒1の表面で生成した活性種3と表面原子4とが反応して化合物5を作る。ここで、図中符号6は酸化剤分子、7は酸化剤分子6が解離して活性種3が生じた残余分子である。それから、図1(b)に示すように、触媒1を被加工物2から離すと、化合物5は被加工物2の被加工面から除去され、未反応の活性種3は残余分子7と結合して不活性化する。従って、触媒1が接触、若しくは極接近している間だけ前記被加工物2が加工されるのである。
ここで、本実施形態では、触媒としてFeを用い、酸化剤には濃度が40%の過酸化水素水の原液を使用した。この場合、Fe表面では、下記の[化1]及び[化2]で表されるフェントン(Fenton)反応により活性種としてOHラジカル(ヒドロキシルラジカル)が発生する。OHラジカル(化学式中にOHの右側にドットを表示)は、寿命は短いが、酸化力は非常に強い。
一般的に、H22のレドックス分解によってOHラジカルが生成されることが知られている。つまり、ハーバー−ワイス(Harber−Waiss)機構によるH22の分解であり、低原子価の遷移金属(Fe2+、Ti3+、Cr2+、Cu+等)による一電子還元によりOHラジカルが生成する。特に、Fe2+による反応は、フェントン反応としてよく知られている。H22はレドックス反応を行い得る低原子価金属イオンと反応し、OHラジカルを生成するのである。ここで、Fe2+は触媒的な作用をするのである。
ここで、被加工物がSiCの場合には、以下の[化3]に示すように、OHラジカルとH22中の溶存酸素によってSiC表面が酸化され、その部分が優先的に加工されるものと推測する。
このような本発明に係る触媒支援型化学加工法には次の三つの特徴がある。(1)基準面(触媒)上でのみ反応種が作られる。(2)基準面から離れると、反応種は不活性化する。(3)基準面の物性は長時間変化しない。
このような特徴をもつために得られる本発明の利点を次に述べる。それは、「基準面上でのみ反応種が作られる」ために、化学エッチングとは異なり表面の面指数に影響されずに加工することが可能となる。「基準面から離れると、反応種が不活性化する」ために、基準面を転写する加工法となり、EEMで見られたような原子スケールでの平坦化が期待できる。「基準面の物性が長時間変化しない」ために、基準面が転写され加工が進行しても、該基準面の表面が変化しない。つまり、以上のようなことから触媒支援型化学加工法は効率的な超精密加工法となりうる可能性があると考えられる。
ここで、前記酸化剤としては、H22が挙げられるが、H22に限らず、被加工物、触媒、加工条件等の組合せにより、その他の酸化剤も用いることができる。
本発明の触媒支援型化学加工法の加工原理を確認するために、加工装置を作製した。その基礎実験用加工装置の概念図を図2に示す。加工容器11の底部に垂直な回転軸を備えた試料台12を配し、該試料台12の上面に試料としてSiCウエハ13を固定し、該SiCウエハ13の上面の偏心位置に、上方から垂下した支持棒14の下端に取付けられたJ字状に屈曲したFeワイヤー15を、その屈曲部を点接触させた。そして、前記加工容器11内には、濃度40%のH22を満たした。前記試料台12を、モーターを使って回転させて、加工部に常に新しいH22を供給するようにした。
加工条件を次の表1に示している。
図2に示した装置によって、単結晶SiC(0001)をH22中でFeワイヤーを使って加工した結果を図3に示している。ここで、図3の(a)は被加工面のWYKO像を示し、図3(b)は加工痕の断面プロファイルを示している。尚、WYKOは、非接触式の干渉計を使用し、0.1nmから1mmまでの表面高を高精度、高速に測定する3次元表面形状測定装置のことである。加工痕は、幅が約150μm、加工深さが約110nmであり、深さ方向に対して10nm/h以上の加工速度で加工されている。但し、この加工速度は単に加工深さを加工時間で割っただけであるので、規格化されてない。そこで、被加工面とFeワイヤーとの相対的な摺動速度による加工量の違いを無視して、1回転当りの加工量に換算すれば0.033nm/回転であった。
次に、H22中でFe以外の金属ワイヤーを用いて、焼結SiC(HPSC)表面の加工を試みた結果の断面プロファイルを図4〜図6に示す。その結果、Ni、CuではHPSC表面は加工され、特にNiではFeを用いた時に匹敵する加工量が得られた。しかし、Tiは加工できるものの加工速度は遅いことが分かった。また、Al、Mo、Wでは、HPSC表面は加工されなかった。H22中でFeワイヤー(モース硬度4.5)を用いた場合は、HPSC表面を加工できたが、Wワイヤー(モース硬度6.5−7.5)を用いた場合は加工できなかった。これは、本加工法が機械的な作用よりも、化学的な作用による影響が大きいことを示唆している。また、SiC表面上へのSiO2膜の形成過程にFeワイヤーが大きな役割を果たしていることが考えられる。そして、Feワイヤーを用いた場合、他の遷移金属と比べてH22中でより多くのOHラジカルを生成し、それにより効率の高い加工ができるものと思われる。
また、超純水中でもFeワイヤーを用いてHPSC表面の加工を試みた。その結果、H22中でHPSCを加工した場合、超純水中での加工よりも単位時間当たりの加工量が4倍程度多いことがわかった。これは、H22中で生成されたOHラジカルと溶存酸素により、超純水中よりもHPSC表面が高速に酸化され、その部分が除去されたためと推測される。超純水を用いても触媒支援加工は可能であることは注目に値するが、これは本発明の加工原理とは別のトライボケミカル反応によるものと思われる。
一般的に化学エッチングが困難とされているSiCをH22中でFeワイヤーで擦るだけで容易に加工することができた。また、基準面である触媒の直下のみ加工されたので、基準面が転写されたと考えられる。即ち、新しく提案した触媒支援型化学加工法の有用性を示すことができた。また、H22は、安価で比較的取扱いが容易であるので、本発明は実用的な観点からも有益であると言える。
図7は、ポリッシング装置の簡略斜視図を示している。このポリッシング装置21は、容器22内に表面の全部又は一部が触媒作用を有する遷移金属材料で構成された定盤23を回転可能に設け、該定盤23の回転軸芯と平行且つ偏心した位置に設けた回転軸24の先端にホルダー25を設け、前記容器22にH22からなる処理液を満たした構造のものである。ここで、図示しないが前記処理液を供給パイプから供給しながら回収パイプで回収し、処理液精製器で処理した後、再度供給パイプから供給する処理液循環系を設けることも好ましい。そして、前記ホルダー25に被加工物を固定し、該被加工物の被加工面を前記定盤23に軽く接触又は微小間隙を設けて配置し、定盤23とホルダー25を回転させながら平滑化加工するのである。尚、前記定盤23の表面には、適宜編目状又はスパイラル状の溝構造を設けることにより、該定盤23の回転に伴い加工領域に新鮮な処理液を供給することが可能となる。
尚、処理液で満たされた容器22内に被加工物と触媒が配置された浸漬型の形態に限らず、定盤23上にノズル26(図7に破線で記載)から酸化剤からなる処理液を流下して、被加工物と触媒の間に処理液を供給するようにしてもよい。
また、図7とは、上下を逆にした形態でもよい。その場合には、被加工物の被加工面を上向きに配置し、それに対向するように上方に配置された全部又は一部が触媒作用を有する遷移金属材料で構成された定盤を、被加工物に軽く接触又は微小間隔を設けて近づけてもよい。
そして、定盤23の表面材料をFe、処理液をH22(濃度40%)水溶液、被加工物を4H−SiC(0001)Si面とした場合の平滑化加工結果を以下に示す。マイケルソン型位相シフト干渉顕微鏡で未加工表面(加工前)と加工表面(加工後)を観察した結果を図8、AFM(原子間力顕微鏡)で計測した結果を図9に示している。図8(a)は未加工表面のSlope像であり、(b)は加工表面のSlope像である。また、図9の上段は未加工表面の断面プロファイル、下段は加工表面の断面プロファイルを示している。これらの結果、本発明の方法によって4H−SiC(0001)Si面からスクラッチが完全に除去され、粗さも大幅に低減し、高度に平滑化することができることがわかった。
また、図10は、4H−SiC(000-1)C面を平滑化加工した結果を示し、同じくAFMで未加工表面(加工前)と加工表面(加工後)を計測した結果である。ここで、図10の上段は未加工表面の断面プロファイル、下段は加工表面の断面プロファイルを示している。前記同様に、本発明の方法によって4H−SiC(000-1)C面も平滑化することができることがわかった。
次に、GaN膜の表面を平滑化加工した結果を図11に示している。図11(a)は未加工表面のSlope像であり、(b)は加工表面のSlope像である。明らかに、加工前と加工後でGaN膜の表面の平滑度が改善されていることがわかる。
最後に、図2に示した装置を用い、表1に示した同一加工条件(但し、加工時間は異なる)で4H−SiC(0001)Si面、4H−SiC(000-1)C面及びGaN膜を加工し、加工量を比較した結果を図12〜図14に示す。図中に加工痕がそれぞれ二つあるのは、リング状加工痕の直径部分の断面プロファイルを示したからである。
図12は、4H−SiC(0001)Si面を6時間加工した結果を示し、加工深さは約30nmであった。図13は、4H−SiC(000-1)C面を1時間加工した結果を示し、加工深さは60〜120nmであった。図14は、GaN膜を6時間加工した結果を示し、加工深さは約30nmであった。これらの結果、最も加工量が多かったのは4H−SiC(000-1)C面であり、4H−SiC(0001)Si面とGaN膜は略同じであった。
本発明の触媒支援型化学加工方法の加工概念図を示し、(a)は酸化剤中で触媒を被加工物の加工表面に接触又は極接近させた状態、(b)触媒の表面近傍で活性種が生じ、活性種と結合した加工表面の原子が除去され、加工が進行する状態をそれぞれ示している。 基礎実験用加工装置の概念を示した斜視図である。 単結晶SiC(0001)をH22中でFeワイヤーを使って加工した結果を示し、(a)は被加工面のWYKO像を示し、図3(b)は加工痕の断面プロファイルを示している。 22中でNiワイヤーを用いてHPSC表面を加工した結果の断面プロファイルである。 22中でCuワイヤーを用いてHPSC表面を加工した結果の断面プロファイルである。 22中でTiワイヤーを用いてHPSC表面を加工した結果の断面プロファイルである。 被加工物の表面を平滑化するポリッシング装置の概念を示した斜視図である。 4H−SiC(0001)Si面の平滑化加工結果であり、(a)は未加工表面のマイケルソン型位相シフト干渉顕微鏡によるSlope像であり、(b)は加工表面のSlope像である。 4H−SiC(0001)Si面をAFMで計測した断面プロファイルであり、上段は未加工表面、下段は加工表面をそれぞれ示している。 4H−SiC(000-1)C面をAFMで計測した断面プロファイルであり、上段は未加工表面、下段は加工表面をそれぞれ示している。 GaN膜の表面を平滑化加工した結果であり、(a)は未加工表面のマイケルソン型位相シフト干渉顕微鏡によるSlope像であり、(b)は加工表面のSlope像である。 22中でFeワイヤーを用いて4H−SiC(0001)Si面を加工した結果の断面プロファイルである。 22中でFeワイヤーを用いて4H−SiC(000-1)C面を加工した結果の断面プロファイルである。 22中でFeワイヤーを用いてGaN膜を加工した結果の断面プロファイルである。
符号の説明
1 触媒
2 被加工物
3 活性種
4 表面原子
5 化合物
6 酸化剤分子
7 残余分子
11 加工容器
12 試料台
13 SiCウエハ
14 支持棒
15 ワイヤー
21 ポリッシング装置
22 加工容器
23 定盤
24 回転軸
25 ホルダー
26 ノズル

Claims (6)

  1. 酸化剤の溶液中に被加工物を配し,遷移金属からなる触媒を被加工物の被加工面に接触、もしくは極近接させ、前記触媒表面上で生成した強力な酸化力を持つ活性種と被加工物の表面原子との化学反応で生成した化合物を除去、あるいは溶出させることによって被加工物を加工することを特徴とする触媒支援型化学加工方法。
  2. 前記酸化剤がH22である請求項1記載の触媒支援型化学加工方法。
  3. 前記触媒が、Fe、Ni、Co、Cu、Cr、Tiから選択した1種又は2種以上の組み合わせからなる請求項1記載の触媒支援型化学加工方法。
  4. 前記被加工物が、結晶性SiC、焼結SiC、GaN、サファイヤ、ルビー、ダイヤモンドの内から選ばれた1種である請求項1〜3何れかに記載の触媒支援型化学加工方法。
  5. 前記酸化剤がH22、触媒がFe、被加工物がSiC又はGaNであり、フェントン反応を利用して加工する請求項1記載の触媒支援型化学加工方法。
  6. 前記触媒を表面に有する平坦な回転定盤及び該定盤の回転軸に対して偏心した回転軸を有するホルダーとを備え、
    前記触媒の表面と被加工物の被加工面の間に前記酸化剤を供給し、
    前記ホルダーに保持した被加工物を前記定盤に所定の押圧力で押圧しながら回転させて、被加工物の被加工面を平坦化加工してなる請求項1〜5何れかに記載の触媒支援型化学加工方法。

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