JP2007270304A - 耐震性に優れたプレスベンド冷間成形円形鋼管の製造方法 - Google Patents

耐震性に優れたプレスベンド冷間成形円形鋼管の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】厚鋼板を鋼管に成形した後に、SR処理を施さなくても所定の機械的特性を発揮することができる引張強さ490MPa級以上の低降伏比冷間成形円形鋼管を製造するための有用な方法を提供する。
【解決手段】所定の化学成分組成を有する鋼スラブを用い、適切な熱処理を施して厚鋼板を製造することによって、円形鋼管の板厚をt(mm)、外径をD(mm)、鋼管製品規格の降伏強さをYS0(MPa)以上、引張強さをTS0(MPa)以上、降伏比を85%以下としたとき、前記鋼板における降伏強さが(YS0−980t/D)〜(YS0−980t/D+120)(MPa)、鋼板の引張強さが(TS0−560t/D)〜(TS0−560t/D+100)(MPa)、鋼板の降伏比が(75−82t/D)%以下、鋼板表裏面から深さ1mmでの硬さがHV140〜200となるように夫々制御し、該鋼板をプレスベンド冷間成形で円形鋼管とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼板を冷間成形によって鋼管に製造した後に熱処理を行なわずに、鋼管引張強さが490MPa級以上であるような冷間成形円形鋼管をプレスベンド冷間成形法を適用して製造する方法に関するものであり、特に耐震性に優れ、建築構造物に好適に用いることのできるプレスベンド冷間成形円形鋼管を製造するための有用な方法に関するものである。
建築構造物の柱材に使用される円形鋼管には、耐震安全性の観点から降伏比YR(=降伏応力YS/引張強さTS)を85%以下とすることが要求されている。一方、冷間成形によって鋼管を製造する方法としては、ラインパイプ用鋼管に適用されているUOE成形法(Uing press−Oing press−expander法)の他、プレスベンド冷間成形法(以下、単に「プレスベンド法」と呼ぶことがある)が基本的に採用されている。
上記成形法のうち、UOE成形法では高能率で精度の高い加工が可能であるが、設備能力の限界から、鋼板厚さtが40mm未満で、t/D(D:鋼管の外径)が0.05未満の場合に限られたものとなる。これに対してプレスベンド法は、鋼板の一部を(直線部)を型押し曲げ加工し、順次型押し位置移動させて円形に成形する方法であり、加工能力が高い方法である。従って、建築構造物の柱材に使用されるような、鋼板厚さtが40mm以上の厚鋼板でt/Dが0.05〜0.10のような強加工が要求される鋼管の成形には、プレスベンド法が適用されることになる。
こうしたプレスベンド法で、t/Dが0.05以上となるような曲げ成形を行った場合には、降伏比YRの上昇が大きくなって、85%を超えてしまうことが多いので、成形後(製管後)の鋼管には残留応力の除去を目的とした焼鈍(Stress Relieving:SR処理)を施さざるを得ず、高コスト化、工期の長期化および生産性の低下を招いていた。
また冷間成形後に熱処理を行なわない方法では、加工度(t/D)が小さい(例えば、0.05未満)鋼管では、降伏比YRを85%以下に確保できても、加工度(t/D)が大きくなると(例えば、0.05以上)、降伏比YRを85%以下に確保した鋼管は製造できないのが実情である。
冷間成形鋼管やこうした鋼管に適用する鋼板に関する技術として、これまでにも様々なものが提案されている。例えば、特許文献1には、590MPa級の建築用低降伏比鋼管に用いる鋼板を製造する技術として、熱間圧延後Ar3温度以下から直接焼入れし、その後焼き戻しを行わない方法や、Ac〜Ac3の温度範囲に再加熱して焼入れし、その後焼き戻しを行わない方法等によって、引張強さが680MPa以上で降伏比YRが80%以下である鋼板を製造し、鋼管への冷間成形後Ac1以下の温度で熱処理することによって鋼管の引張強さTSを適正な範囲に調整することが開示されている。
しかしながら、この技術は、冷間成形後Ac1以下の温度で鋼管を熱処理することを前提にしたものであり、鋼板段階での降伏比YRは低いが靭性が低く、しかも引張強さTSが高くなりすぎるため、製管した後の熱処理が必須となり、高コスト化、工期の長期化および生産性の低下という問題は解消されないままである。
特許文献2には、建築用低降伏比鋼管の製造方法として、熱間圧延後、空冷または水冷した鋼板を加工度(t/D)が0.10以下(10%以下)の範囲で冷間成形により製管し、その鋼管を700〜850℃の温度に再加熱して焼きならす方法が提案されている。また特許文献3には、鋼板をAc3以上の温度に加熱した後室温まで急冷し、その後Ac〜Ac3の二相域温度に加熱した後空冷した鋼板を製管し、更に500〜600℃の温度範囲に再加熱する方法が開示されている。これらの技術も、上記特許文献1と同様に、冷間成形後(製管後)に熱処理することを前提にした技術であり、高コスト化、工期の長期化および生産性の低下という問題がある。
一方、鋼管に成形後に熱処理を施さない方法として、例えば特許文献4のような技術も提案されている、この技術では、熱間圧延後にAc3〜1000℃に再加熱して焼入れし、引き続き700〜850℃の温度に再加熱して焼入れし、更にAc1点以下で焼戻し処理を行うことによって、鋼板の降伏比YRをYR(%)≦80−0.8×[(t/D)×100]に制御し、この鋼板を用いて、t/D≦0.10の範囲で冷間成形によって鋼管を製作するものであり、これによって板厚:100mm以下、管軸方向のYRが80%以下である建築用低降伏比600MPa級鋼管を得るものである。
また、特許文献5には、熱間圧延後、750℃以上の温度から常温まで焼入れし、引き続き700〜850℃の温度に再加熱して焼入れし、更にAc1点以下で焼戻し処理を行うことによって、鋼板の降伏比YRをYR(%)≦80−0.8×[(t/D)×100]に制御し、この鋼板を冷間成形によって鋼管を製作する方法が開示されている。
更に、特許文献6には、仕上げ温度をAr3+120℃〜Ar3+20℃として圧延を行なった後空冷し、Ar3−20℃〜Ar3−100℃から200℃以下まで焼入れし、更にAr3以下の温度で焼き戻すことによって、鋼板の降伏比YRをYR(%)≦80−0.8×[(t/D)×100]に制御し、その鋼板を冷間成形して鋼管とする方法が開示されている。
上記特許文献4〜6の技術は、590MPa級の鋼管に関するものであるが、降伏比YRの低減を図るだけのものであり、鋼管規格の降伏応力YSや引張強さTSをそのまま鋼板に適用したものである。従って、鋼板での適正な降伏応力YSや引張強さTSが達成されているとは言いがたいものである。こうしたことから、鋼管への成形後に降伏応力YSと引張強さ度TSが鋼管での最適値から大きく外れて大幅に上回ることになる。鋼管の強度が高くなりすぎると、鋼管柱の耐震性(降伏比YR、靭性)か劣化すると共に、鋼板段階での降伏応力YSと引張強さTSの制御を行なっていないために、鋼管への成形後の降伏応力YSと引張強さTSの変動が大きくなって、建築構造物の均一な塑性変形能が低下し、構造物としての耐震性に問題が生じることになる。こうした問題を回避するためには、結局のところ鋼管成形後の熱処理が必要になってしまうことになる。
また降伏比YRのみを80−0.8[(t/D)×100](%)にまで低減した程度(例えば、t/Dが0.1%のときにはYR72%程度になる)の鋼板では、加工度(t/D)の小さい鋼管では製管できたとしても、加工度(t/D)が0.1の強曲げ加工をしたときには、降伏比YRが大きく上昇し過ぎて、降伏比YRの上限(85%)を遥かに上回る場合が多くなり、結果的に鋼管の熱処理が必要になってしまうことになる。従って、鋼板の降伏比をこの程度に規定しただけでは、冷間成形ままで熱処理を不要とする鋼管を確実に得ることは不可能である。
上記の技術の他、鋼管成形条件をも含めた技術として、例えば特許文献7には、Ar以上の温度で熱間圧延後、Ar−50℃±30℃まで加速冷却し、その後1〜150秒保持した後、400〜600℃まで1〜40℃/秒の冷却速度で加速冷却し、得られた鋼板を製管し、更に拡管することで、製管後熱処理を必要としない鋼管の製造方法について提案されている。しかしながら、この技術はラインパイプ用鋼管の製造を想定してものであり、鋼板厚さも50mmまでに限定されるものであって、しかも造管後に拡管率0.8%以上の拡管工程が必要なものである。
また特許文献8には、780℃以上の温度で圧延を終了し、その後空冷した鋼板をUOE法によって製管することによって、製管後熱処理を必要としない490MPa級鋼管の製造方法について提案されている。しかしながら、この技術もラインパイプ用鋼管の製造を想定してものであり、UOE法では鋼板厚さが50mm程度までであり、鋼板厚さが50〜100mmまでの厚鋼板には適用できないものである。
特開2005−163159号公報 特許請求の範囲等 特開平6−128641号公報 特許請求の範囲等 特開2004−300461号公報 特許請求の範囲等 特開平7−109521号公報 特許請求の範囲等 特開平6−264144号公報 特許請求の範囲等 特開平6−264143号公報 特許請求の範囲等 特開平10−31081号公報 特許請求の範囲等 特開平5−156357号公報 特許請求の範囲等
本発明は、こうした状況の下でなされたものであって、その目的は、板厚が50mm以上であるような厚鋼板をプレスベンド法によって鋼管に成形するに際して、成形後にSR処理を施さなくても、所定の機械的特性を発揮することができる引張強さ490MPa級以上の低降伏比冷間成形円形鋼管を製造するための有用な方法を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の製造方法とは、C:0.02〜0.20%(質量%の意味、以下同じ)、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.50〜2.0%、Al:0.01〜0.1%およびN:0.002〜0.007%を夫々含有すると共に、P:0.02%以下(0%を含まない)およびS:0.008%以下(0%を含まない)に夫々抑制したものであり、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを用い、下記(1)〜(3)のいずれかの熱処理を施して厚鋼板を製造することによって、
円形鋼管の板厚をt(mm)、外径をD(mm)、鋼管製品規格の降伏強さをYS0(MPa)以上、引張強さをTS0(MPa)以上、降伏比を85%以下としたとき、前記鋼板における降伏強さが(YS0−980t/D)〜(YS0−980t/D+120)(MPa)、鋼板の引張強さが(TS0−560t/D)〜(TS0−560t/D+100)(MPa)、鋼板の降伏比が(75−82t/D)(%)以下、鋼板表裏面から深さ1mmでの硬さ(ビッカース硬さ)がHV140〜200となるように夫々制御し、
該鋼板をプレスベント冷間成形で円形鋼管し、その後の熱処理を行なわない点に要旨を有するものである。
(1)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、800℃以上の温度から空冷し、850℃以上の温度に再加熱後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、引き続き700〜850℃の二相域温度に再加熱した後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
(2)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、800℃以上の温度から1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、引き続き700〜850℃の二相域温度に再加熱した後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
(3)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、650〜800℃の二相域温度から1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
本発明で対象とする鋼スラブには、必要によって更に、(a)Cu:1%以下(0%を含まない)、Ni:1.5%以下(0%を含まない)、Cr:1%以下(0%を含まない)およびMo:1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上,(b)Nb:0.05%以下(0%を含まない)、(c)V:0.1%以下(0%を含まない)、(d)B:0.003%以下(0%を含まない)、(e)Ca:0.005%以下(0%を含まない)および/または希土類元素:0.05%以下(0%を含まない)、(f)Ti:0.025%以下(0%を含まない)、等を含有することも有効であり、これら含有される成分に応じて鋼管の特性を更に向上させることができる。
本発明によれば、鋼板の化学成分組成を適正に調整すると共に、適切な熱処理を施した厚鋼板を用いることによって、プレスベンド法によって鋼管に成形後に、SR処理を施さずとも、低降伏比で490MPa以上の冷間成形円形鋼管を得ることができ、この鋼管は耐震性が要求される建徳構造物に好適に用いることができる。
建築構造物用の円形鋼管柱材は、厚鋼板を素材として用いてプレスベンド法が適用されてプレス曲げ加工によって製管されることになるが、こうした方法で強加工(前記加工度t/Dで0.5以上)すれば、製管後の降伏比YRの上昇が大きくなるので、降伏比YRを低減するために冷間成形(製管)後にSR処理が行われるのが一般的である。しかしながら、製管後に熱処理を施すことはコスト的にも生産性の点でも問題がある。こうしたことから、本発明者らは、製管後にSR処理を省略できる方法について様々な角度から検討した。特に、上記熱処理は、冷間成形後の鋼管品質を安定化させる効果もあるので、製管後熱処理を省略するためには、製管後の品質を安定化させることが重要であるとの知見に基づいて検討した。
本発明者らが検討したところによれば、冷間成形後の機械的特性(降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YR)の変化量は、単なる引張歪みでの変化量の測定では把握(予測)できないことが判明した。例えば、引張予歪後の降伏応力YSや引張強さTSの変化量は、日本溶接協会のWES規格(WES2808−2003)に記載されているが、製管後の変化量はWES規格の記載からでは予測できない事情が存在する。こうした事情として下記(a)〜(c)の3点が挙げられる。
(a)WES規格では引張予歪の方向と予歪後の引張試験の方向が同一方向であるが、製管での曲げ歪み方向と製管後の引張試験方向は直角方向である。
(b)WES規格での引張予歪は、全板厚に均一に付与されているため、予歪後の引張試験では均一な予歪材での試験であるが、曲げ加工での歪は最表面での歪が最も大きく、板厚方向に歪分布が傾斜しているので、曲げ加工後の引張試験では試験片の断面方向に予歪分布がある材料の引張特性を評価することになる。
(c)WES規格では、理想的な均一引張予歪後の引張特性であるが、実際の曲げ加工では、プレス曲げの型押しをした部分と型押しをしない部分で歪が大きく異なり、内周方向で均一な予歪になっていない。
このように、プレス曲げ加工後の機械的特性(降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YR)の変化量は、予歪方向が異なることによるハウジンガー効果や、板厚方向の歪分布が異なること、型曲げ歪の影響等、理想的な引張予歪後の機械的特性(降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YR)の変化量とは異なるので、製管後の機械的特性を正確に予測することはできない。
WES規格によれば、予歪量をεとしたとき、降伏応力YSの変化量ΔYS、引張強さTSの変化量ΔTSは、夫々ΔYS=4400ε、ΔTS=800εで与えられるとされている。しかし、引張歪と曲げ歪みとは根本的に異なる概念であり、その対応させることはできない。即ち、引張歪量はなく、曲げ加工度(t/D)という要件を考慮しなければ、成形後の鋼管の機械的特性の変化量を正確に評価できないのである。
そこで、本発明者らは、予歪方向の違いの影響、実際の曲げ加工後の引張性能の変化量について様々な実験を行った。そして、引張予歪の方向を直角方向にした実験結果では、降伏応力YSの変化量(ΔYS)は、同じ予歪にも拘わらず、半分以下という結果になった。こうした現状が生じる理由については、明らかにハウジンガー効果のような新たな現象によるものと考えられ、これではWES規格のような予歪式では到底予測できないことが判明した。
また曲げ加工という未知の要素を加えた場合、曲げ加工による加工硬化は引張りよる加工硬化よりも大きいことが判明したのである。即ち、引張強さTSの変化量(ΔTS)は、WES規格予測される変化量と比べて1.5倍程度大きくなるという結果が得られたのである。こうした結果が生じるのは、プレス曲げ成形では塑性変形量が大きくなることによるものと考えられた。
曲げ加工後に熱処理を施さない場合には、曲げ加工後の引張特性の変化量を正確に予測しなければ、鋼管の引張特性を安定確保できないのであるが、これまでの技術では曲げ加工後の機械的特性を予測して鋼管を製造することは困難である。
本発明者らが、様々な鋼板(本発明で規定する化学成分を満足するもの)についてプレス曲げ加工成形したときの、機械的特性の変化量(前記ΔYS、ΔTS、ΔYR)と加工度(t/D)の関係について調査した(引張試験条件は後記実施例参照)。その結果を、図1〜3に示す(x軸にt/D、y軸にΔYS、ΔTSまたはΔYRとしたもの)。即ち、図1は加工度(t/D)と成形後の降伏応力変化量ΔYSとの関係、図2は加工度(t/D)と成形後の引張強さ変化量ΔTSとの関係、図3は加工度(t/D)と成形後の降伏比変化量ΔYRとの関係、を夫々示すグラフである。
鋼板厚さをt、鋼管の外径をDとしたとき、曲げ加工度(t/D)に応じた変化量(ΔYS、ΔTS、ΔYR)を最小二乗法で近似式を算出した結果、加工度(t/D)が0.05〜0.1の範囲では、下記(1)〜(3)式の関係が成立することが判明した(前記図1〜3参照)。
ΔYS=980(t/D)+40(MPa) …(1)
ΔTS=560(t/D)(MPa) …(2)
ΔYR=82(t/D)+8(%) …(3)
これらの関係式から、鋼管成形後の機械的特性を鋼管の曲げ加工度に応じて予測することが可能となるので、鋼板での目標品質を設定することと、鋼板の品質を制御することによって、鋼管での品質を精度良く管理することが可能となる。即ち、鋼管製品規格の降伏応力YSの下限をYS0(MPa)、引張強さTSの下限をTS0(MPa)、降伏比YRの上限を85%としたとき、目標とする降伏比YRを83%とすれば、490〜550MPa級の鋼板規格での降伏応力YSと引張強さTSのバランスから、鋼管での目標となる降伏応力YSはYS0(MPa)+100(MPa)、鋼管での目標となる引張強さTSはTS0+50(MPa)と設定できる。
更に、鋼板自体の機械的特性のバラツキや、鋼管への成形後の機械的特性のバラツキを考慮し、鋼板の目標YSレンジを120MPa、目標TSレンジを100MPaとすれば、使用される鋼板における目標として管理される機械的特性は下記(4)〜(6)式の範囲とする必要がある。
YS:(YS0−980t/D)〜(YS0−980t/D+120)(MPa)…(4)
TS:(TS0−560t/D)〜(TS0−560t/D+100)(MPa)…(5)
YR:(75−82t/D)[即ち、(83−82(t/D)−8)]%以下 …(6)
鋼管規格にとらわれることなく、鋼板段階での目標性能を明確化して製造管理することが、冷間成形後の鋼管の機械的特性を安定化させ、製管後に熱処理を省略できることになるのである。即ち、製管後の熱処理を省略し、且つ製管後の品質を安定化させるためには、製管後の機械的特性の変化量を高い精度で予測し、この予測に基づいて鋼板段階で適正な品質を作り込むことが極めて重要である。
尚、製管前の鋼板表裏面の硬さが高すぎると、プレス曲げ加工時に割れが発生するので、鋼板の表裏面から1mmでの断面硬さをビッカース硬さHVで200以下とする必要がある。但し、表裏面硬さが低すぎると、プレス曲げ加工後の鋼管の引張強さTSを490MPa級以上に確保できなくなるので、鋼板段階での表裏面硬さは140HV以上とする必要がある。
次に、本発明で上記のような鋼板を得るための鋼スラブにおける化学成分組成の限定理由について説明する。本発明で対象とする鋼スラブは、上記のようにC:0.02〜0.20%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.50〜2.0%、Al:0.01〜0.1%およびN:0.002〜0.007%を夫々含有すると共に、P:0.02%以下(0%を含まない)およびS:0.008%以下(0%を含まない)に夫々抑制したものであるが、これら元素の範囲限定理由は、次の通りである。
[C:0.02〜0.20%]
Cは強度上昇に有効な元素であるが、過剰に含有されるとマルテンサイト組織等の硬化組織が発生するため、焼入れ後の表面近くが硬くなり、曲げ加工性が劣化してだけでなく、溶接性や靭性が劣化する原因となるので、C含有量の上限を0.20%とする。しかしながら、C含有量が0.02%未満になると、強度不足(引張強さで490MPa未満)が生じることになる。尚、C含有量の好ましい下限は0.05%であり、好ましい上限は0.16%である。
[Si:0.05〜0.5%]
Siは脱酸のために0.05%以上含有させることが必要であるが、0.5%を超えて過剰に含有させると溶接性が低下することになる。こうしたことから、Si含有量は0.05〜0.5%とする必要がある。尚、Si含有量の好ましい下限は0.1%であり、好ましい上限は0.4%である。
[Mn:0.50〜2.0%]
Mnは強度と靭性を共に高める元素として有効である。こうした効果を発揮させるためには、Mnは0.50%以上含有させる必要がある。しかしながらMnを過剰に含有させると、溶接性が劣化するので、上限を2.0%とする。尚、Mn含有量の好ましい下限は0.8%であり、好ましい上限は1.6%である。
[Al:0.01〜0.1%]
Alは脱酸のために、少なくとも0.01%含有させる必要があるが、過剰に含有させると、非金属介在物が増加して靭性が低下するので、0.1%以下とする必要がある。尚、Al含有量の好ましい下限は0.02%であり、好ましい上限は0.05%である。
[N:0.002〜0.007%]
Nは製鋼時に不可避的に混入し、完全に除去することが困難であるので、その下限は0.002%とした。またN含有量が過剰になると、冷間曲げ加工後の歪時効による靭性劣化するので、0.007%以下とする必要がある。尚、N含有量の好ましい上限は0.006%である。
[P:0.02%以下(0%を含まない)]
Pは不可避的に混入してくる不純物であるが、その含有量が過剰になると鋼板の靭性を劣化させるので、0.02%以下に抑制する必要がある。尚、P含有量は、好ましくは0.015%以下に抑制するのが良い。
[S:0.008%以下(0%を含まない)]
Sも不可避的に混入してくる不純物であるが、その含有量が過剰になると鋼板厚み方向の性能を劣化させると共に、板厚中心部にMnSの介在物を生成させて曲げ加工時にその界面からの割れ発生を招くので、0.008%以下に抑制する必要がある。尚、S含有量は、好ましくは0.006%以下に抑制するのが良い。
本発明で対象とする鋼スラブにおいて、上記成分の他は、Feおよび不可避的不純物からなるものであるが、溶製上不可避的に混入する微量成分(許容成分)も含み得るものであり(例えば、Co,Mg,Zr等)、こうした鋼スラブも本発明の範囲に含まれるものである。また、本発明で対象とする鋼スラブには、必要によって、更に、(a)Cu:1%以下(0%を含まない)、Ni:1.5%以下(0%を含まない)、Cr:1%以下(0%を含まない)およびMo:1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上、(b)Nb:0.05%以下(0%を含まない)、(c)V:0.1%以下(0%を含まない)、(d)B:0.003%以下(0%を含まない)、(e)Ca:0.005%以下(0%を含まない)および/または希土類元素:0.05%以下(0%を含まない)、(f)Ti:0.025%以下(0%を含まない)、等を含有することも有効であるが、これらの成分を含有させるときの範囲限定理由は、次の通りである。
[Cu:1%以下(0%を含まない)、Ni:1.5%以下(0%を含まない)、Cr:1%以下(0%を含まない)およびMo:1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上]
これらの元素は、鋼板の強度を向上させるのに有効な元素であるが、その含有量が過剰になると溶接性を劣化させることになる。こうしたことから、Cu,CrおよびMoについては1%以下、Niについては1.5%以下とする必要がある。
[Nb:0.05%以下(0%を含まない)]
Nbは加熱時に固溶させて圧延することによって、オーステナイトの再結晶を遅らせ、オーステナイトの中に歪を導入し、室温まで冷却した後の鋼板の強度と靭性を向上させる効果を発揮する。こうした効果は、その含有量が増加するにつれて増大するが、過剰に含有されると溶接部のHAZ(熱影響部)靭性が劣化することになる。こうしたことから、Nbを含有させる場合には、0.05%程度までとすることが好ましい。Nb含有量のより好ましい上限は0.025%程度である。
[V:0.1%以下(0%を含まない)]
Vは、鋼板の強度と靭性を向上させるのに有効な元素であるが、その含有量が過剰になると溶接部のHAZ靭性を劣化させることになる。こうしたことから、Vを含有させる場合には、0.1%程度までとすることが好ましい。
[B:0.003%以下(0%を含まない)]
Bは少量の含有量で鋼板強度を大幅に向上させるのに有効な元素であるが、その含有量が過剰になると溶接性が劣化するので、0.003%程度までとすることが好ましい。
[Ca:0.005%以下(0%を含まない)および/または希土類元素:0.05%以下(0%を含まない)]
Caと希土類元素(以下、「REM」と略記する)は、MnS系介在物の形態を制御し、鋼板厚さ方向の特性を改善するのに有効な元素である。こうした効果は、その含有量が増加するにすれて増大するが、過剰に含有させると、粗大な介在物が生成して割れの原因となる。こうしたことから、CaやREMを含有させるときには、Caでは0.005%以下、REMで0.05%以下とすることが好ましい。尚、REMは、周期律表第3属に属するスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)およびランタノイド系列希土類元素[例えばセリウム(Ce)やランタン(La)等]のいずれも使用できる。
[Ti:0.025%以下(0%を含まない)]
Tiは、溶接継手部のHAZ靭性を向上させる効果がある。こうした効果はその含有量が増加するにつれて増大するが、Tiを過剰に含有させてもその効果が飽和するので、その上限を0.025%とする。尚、Ti含有量の好ましい下限は0.005%であり、より好ましい上限は0.020%である。
冷間成形円形鋼管を製造するには、上記のような要件を満足する鋼板を用いてプレスベント法で円形鋼管に冷間成形すればよいが、こうした鋼板を製造するには、上記化学成分を満足する鋼スラブを用いて下記に示す(1)〜(3)のいずれかの熱処理を施す必要がある。
(1)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、800℃以上の温度から空冷し、850℃以上の温度に再加熱後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、引き続き700〜850℃の二相域温度に再加熱した後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
(2)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、800℃以上の温度から1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、引き続き700〜850℃の二相域温度に再加熱した後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
(3)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、650〜800℃の二相域温度から1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
上記(1)の熱処理は、通常のスラブ加熱後、800℃以上(Ar3以上)の温度で圧延を終了し、これを空冷した鋼板を用い、オンラインの3回熱処理で低降伏比YRの鋼板を作り込むものである。まず圧延後の鋼板を、850℃以上(Ar3以上)の温度に再加熱し、完全にオーステナイト化した後、200℃以下まで1〜50℃/秒の冷却速度で冷却することによってベースとなる組織が形成される。このときの冷却速度は、遅ければ遅いほど軟らかい組織が多く形成され、降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YRのいずれも低めのものとなる。続いて、700〜850℃の二相域温度に再加熱することによって、ベース組織の軟化と共に、一部の組織をオーステナイト化させる。そして、その後の冷却によって、オーステナイト化した組織を硬化させるために1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却して焼入れする。この段階での熱処理が、低降伏比YR鋼を製造すう上で最も重要な工程であり、この処理によって硬質相と軟質相を形成することができる。この冷却までの再加熱の際に、上記二相域温度(700〜850℃)を外れると、目標とする硬質相と軟質相は形成されない。更に500〜700℃(Ac1)の温度に加熱した後空冷(焼戻し熱処理)することによって、鋼板組織内の残留応力の緩和と硬化組織を回復させ、目標とする鋼板特性(降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YR)を確保することができる。
上記(2)の熱処理は、通常のスラブ加熱後、800℃以上(Ar3以上)の温度で圧延を終了し、800℃以上から水冷(直接焼入れDQまたは加速冷却)で200℃以下まで冷却した鋼板を用い、オンラインの2回熱処理で低降伏比YRの鋼板を作り込むものである。まず圧延後の鋼板を、オーステナイト状態(Ar3以上)から200℃以下までの冷却によってベースとなる組織が形成される。このときの冷却速度は、遅ければ遅いほど軟らかい組織が多く形成され、降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YRのいずれも低めのものとなる。続いて、700〜850℃の二相域温度に加熱することによって、ベース組織の軟化と共に、一部の組織をオーステナイト化させる。そして、その後の冷却によって、オーステナイト化した組織を硬化させるために1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却して焼入れする。上記(1)の熱処理と同様に、この段階での熱処理が、低降伏比YR鋼を製造する上で最も重要な工程であり、この処理によって硬質相と軟質相を形成することができる。この冷却までの再加熱の際に、上記二相域温度(700〜850℃)を外れると、目標とする硬質相と軟質相は形成されない。更に500〜700℃(Ac1)の温度に加熱した後空冷(焼戻し熱処理)することによって、鋼板組織内の残留応力の緩和と硬化組織を回復させ、目標とする鋼板特性(降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YR)を確保することができる。
上記(3)の熱処理は、通常のスラブ加熱した後圧延を行い、650〜800℃の二相域温度から水冷(直接焼入れDQまたは加速冷却)で200℃以下の温度まで冷却した鋼板を用い、オンラインでの焼戻し熱処理で低降伏比YRの鋼板を作り込むものである。まず圧延は、800℃以上のオーステナイト温度域で完了しても、一部二相温度域(Ar3以下 )で完了しても良い。その後の冷却開始温度を650〜800℃の二相域温度とすることが重要であり、圧延完了後650〜800℃までの冷却は、空冷でも水冷のどちらでも良い。この二相域温度の状態で、すでに一部がフェライトの軟質相に変態し、残部が変態前のオーステナイト状態の二相組織となっている。650〜800℃からの冷却は、水冷(直接焼入れDQまたは加速冷却)を行なう必要があり、この冷却によってオーステナイト組織の部分を硬化組織とするため、200℃以下の温度まで1〜50℃/秒の冷却速度で水冷する。この段階での熱処理が、低降伏比YR鋼を製造する上で最も重要な工程であり、この処理によって硬質相と軟質相を形成することができる。更に、500〜700℃(Ac1)の温度に加熱した後空冷(焼戻し熱処理)することによって、鋼板組織内の残留応力の緩和と硬化組織を回復させ、目標とする鋼板特性(降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YR)を確保することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することは勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記表1に示す化学成分組成の各種の鋼スラブ(鋼種)を用いて、圧延および熱処理を行なって、所定の鋼板特性となるように造り込み、各種鋼板を製造した。このときの製造条件(圧延と熱処理の条件)は、下記に示すいずれかの方法によった。
[製造条件]
(a)QQ’T:鋼スラブを1100℃に加熱した後、900℃で熱間圧延を終了した鋼板を空冷後、900℃に再加熱して焼入れ(Q)を行い、その後780℃に再加熱して焼入れ(Q’)を行い、550℃で焼戻し(T)を行った(本発明による熱処理)。
(b)DQQ’T:鋼スラブを1100℃に加熱した後、900℃で熱間圧延を終了した鋼板を、直接焼入れ(DQ)によって室温まで冷却後、780℃に再加熱して焼入れ(Q’)を行い、550℃で焼戻し(T)を行った(本発明による熱処理)。
(c)CR−DQ’T:鋼スラブを1100℃に加熱した後、所定の板厚まで最終仕上げ圧延温度が800℃以上となるように制御圧延(CR)を行なった後、空冷して700℃になってから室温まで水冷(DQ’)し、550℃で焼戻し(T)を行った(本発明による熱処理)。
(d)DQT:鋼スラブを1100℃に加熱した後、900℃で熱間圧延を終了した鋼板を、直接焼入れ(DQ)によって室温まで冷却後、600℃で焼戻し(T)を行った(比較例による熱処理)。
(e)DQT:鋼スラブを1100℃に加熱した後、900℃で熱間圧延を終了した鋼板を、直接焼入れ(DQ)によって室温まで冷却後、600℃で焼戻し(T)を行った(比較例による熱処理)。
(f)TMCP(熱加工制御):鋼スラブを1100℃に加熱した後、最終圧延温度が850℃となるように熱間圧延を終了した鋼板を、その後加速冷却によって500℃まで水冷し、その後室温まで空冷した。
Figure 2007270304
得られた各鋼板について、加工度(t/D)を変化させて、プレスベンド冷間成形によって鋼管を作製した。このとき、鋼管のプレス曲げ成形時の割れ発生の有無についても調査した。またいずれの場合も、鋼管へ成形した後は、熱処理を行なわなかった。
鋼板の機械的特性(降伏応力YS、引張強さTSおよび降伏比YR)を測定すると共に、鋼管の管軸方向(L方向)の機械的特性(降伏応力YS、引張強さTS、降伏比YRおよび靭性)を測定した。また尚、いずれの場合も、鋼管へ成形した後は、熱処理を行なわないものである。機械的特性(鋼板および鋼管)の評価方法、鋼管の靭性評価方法は下記の通りである。
[機械的特性の評価方法]
鋼板のt/4部(tは板厚)からL方向(圧延方向)、および鋼管の外側t/4部の管軸に平行方向(鋼板の主圧延方向に相当)に、JIS Z 2201 4号試験片を採取してJIS Z 2241の要領で引張試験を行ない、鋼板の機械的特性(降伏応力YS、引張り強さTS、降伏比[降伏応力点/引張強度×100%:YR])、鋼管の機械的特性(降伏点YP、引張強さTS、降伏比[降伏応力YS/引張強度×100%:YR])を測定した。また鋼板については、断面方向表裏面下1mmの位置におけるビッカース硬さを荷重10N/mm2で測定した。
[靭性評価方法]
鋼管の外側t/4部から管軸に平行方向(鋼板の主圧延方向)に、JIS Z 2202 4号試験片を採取してJIS Z 2242に準拠してシャルピー衝撃試験を行ない、破面遷移温度(vTrs)を測定した。
鋼板の機械的特性(実測値)を、板厚、製造条件、鋼板の適正範囲[前記(4)式〜(6)式の範囲:計算値)および鋼板表裏面下1mmのビッカース硬さ(HV)と共に、下記表2に示す。また鋼管の機械的特性(実測値)を、鋼管の機械的特性(規格値)、加工度(t/D)、鋼管の衝撃特性(靭性値)および鋼板の曲げ成形時の割れの有無と共に、下記表3に示す。
Figure 2007270304
Figure 2007270304
これらの結果から、次のように考察できる。まず鋼スラブに化学成分については、鋼種A〜C、G〜Qについては本発明で規定する化学組成範囲を満足するものであり、鋼種D、E、F、R、Sは本発明で規定する化学成分範囲を外れるものである。
このうち鋼種DはC含有量が過剰になったものであり、この鋼種を用いたものでは、製造条件が適切であっても鋼板の適正性能範囲を外れるものとなって、鋼管での降伏比YRが85%を超えたものとなる(実験No.11)。また靭性が悪くなっており、鋼管への曲げ時に割れが発生している。
鋼種EはMn含有量が少なくなっているものであり、この鋼種を用いたものでは、製造条件が適切であっても鋼板の引張強さTSが低くなって適正性能範囲を外れることになり、鋼管成形後の引張強さTSが不足している(実験No.12)。
鋼種FはS含有量が過剰になっているものであり、この鋼種を用いたものでは、鋼管成形後の靭性が低く、割れが発生している(実験No.13)。鋼種RはN含有量が過剰になっているものであり、この鋼種を用いたものでは、鋼管成形後の靭性が低く、割れが発生している(実験No.25)。鋼種SはMn含有量が過剰になっているものであり、この鋼種を用いたものでは、鋼板の降伏応力YSおよび引張強さTSが高くなり、鋼管成形後の降伏比YSが85%を超えており、靭性が低く、割れが発生している(実験No.26)。また鋼板表面下1mmの硬さが高い場合には、鋼管に曲げたときに割れが発生しやすい状況になっていることが分かる(実験No.11,25,26)。
実験No.5,6,9のものは、鋼スラブの化学成分組成は本発明で規定する範囲を満足するものであるが、製造条件が本発明で規定する範囲を外れるものであり、鋼板の機械的特性が適正性能範囲を外れており、鋼管の機械的特性において規格値から外れたものとなっている。また鋼板表面下1mmの硬さが高い場合には、鋼管に曲げたときに割れが発生しやすい状況になっていることが分かる(実験No.11,25,26)。
これらに対し、実験No.1〜4,7,8,10,14〜24のものは、鋼スラブの化学成分組成および製造条件のいずれも本発明で規定する範囲を満足するものであり、鋼板の機械的特性が適正性能範囲を満足するものとなっており、その結、機械的特性において規格値を満足する鋼管が得られていることが分かる。
加工度(t/D)と成形後の降伏応力変化量ΔYSとの関係を示すグラフである。 加工度(t/D)と成形後の引張強さ変化量ΔTSとの関係を示すグラフである。 加工度(t/D)と成形後の降伏比変化量ΔYRとの関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. C:0.02〜0.20%(質量%の意味、以下同じ)、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.50〜2.0%、Al:0.01〜0.1%およびN:0.002〜0.007%を夫々含有すると共に、P:0.02%以下(0%を含まない)およびS:0.008%以下(0%を含まない)に夫々抑制したものであり、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを用い、下記(1)〜(3)のいずれかの熱処理を施して厚鋼板を製造することによって、
    円形鋼管の板厚をt(mm)、外径をD(mm)、鋼管製品規格の降伏強さをYS0(MPa)以上、引張強さをTS0(MPa)以上、降伏比を85%以下としたとき、前記鋼板における降伏強さが(YS0−980t/D)〜(YS0−980t/D+120)(MPa)、鋼板の引張強さが(TS0−560t/D)〜(TS0−560t/D+100)(MPa)、鋼板の降伏比が(75−82t/D)(%)以下、鋼板表裏面から深さ1mmでの硬さがHV140〜200となるように夫々制御し、
    該鋼板をプレスベンド冷間成形で円形鋼管とし、その後の熱処理を行なわないことを特徴とする、引張強さが490MPa級以上で耐震性に優れたプレスベンド冷間成形円形鋼管の製造方法。
    (1)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、800℃以上の温度から空冷し、850℃以上の温度に再加熱後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、引き続き700〜850℃の二相域温度に再加熱した後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
    (2)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、800℃以上の温度から1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、引き続き700〜850℃の二相域温度に再加熱した後、1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
    (3)鋼スラブを1000〜1250℃に加熱して圧延した後、650〜800℃の二相域温度から1〜50℃/秒の冷却速度で200℃以下まで冷却し、更に500〜700℃の温度に加熱した後空冷する。
  2. 鋼スラブが、更にCu:1%以下(0%を含まない)、Ni:1.5%以下(0%を含まない)、Cr:1%以下(0%を含まない)およびMo:1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上を含有するものである請求項1に記載の製造方法。
  3. 鋼スラブが、更にNb:0.05%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 鋼スラブが、更にV:0.1%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 鋼スラブが、更にB:0.003%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 鋼スラブが、更にCa:0.005%以下(0%を含まない)および/または希土類元素:0.05%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 鋼スラブが、更にTi:0.025%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
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