JP2003277829A - 高靭性高張力鋼材の製造方法 - Google Patents

高靭性高張力鋼材の製造方法

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JP2003277829A
JP2003277829A JP2002086255A JP2002086255A JP2003277829A JP 2003277829 A JP2003277829 A JP 2003277829A JP 2002086255 A JP2002086255 A JP 2002086255A JP 2002086255 A JP2002086255 A JP 2002086255A JP 2003277829 A JP2003277829 A JP 2003277829A
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steel
toughness
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cooling
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JP2002086255A
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English (en)
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Teruki Sadasue
照輝 貞末
Shinichi Suzuki
伸一 鈴木
Shinji Mitao
眞司 三田尾
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JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 780MPa以上の高張力鋼材であって、多量
の合金元素を添加することなく、複雑な熱処理を行うこ
となくオンラインで製造可能な高靭性高張力鋼材、特に
一様伸びが大きく低降伏比を有する高靭性高張力鋼材の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 質量%で、C:0.05〜0.3%、S
i:0.01〜0.5%、Mn:0.2〜2.5%、
P:0.05%以下、S:0.05%以下を含有する鋼
を、900℃以上、1250℃以下に加熱後、Ar3点
以上で累積圧下率50%以上の圧延を行い、直ちにAr
3点以上の温度から600℃以下までを冷却速度20℃/
s以上で加速冷却し、一旦加速冷却を中断して鋼材表面
を(Ms点−100)〜(Ms点+200)℃の温度域
まで復熱させた後、再び冷却速度20℃/s以上で200
℃以下まで加速冷却することを特徴とする引張強度が7
80MPa以上の高靭性高張力鋼材の製造方法を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設・産業機械
や、ペンストック、タンク、建築、橋梁などの構造物等
の材料として好適な、引張強度が780MPa以上の高靭
性高張力鋼材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建設・産業機械や橋梁、ペンスト
ック、建築物に代表される構造物の大型化に伴い、鋼材
重量の低減、薄肉化、溶接の省力化を目的として、これ
らの構造物に用いる主要鋼材には780MPaを超える高
張力鋼材が使われる場合が増加している。しかし、一般
に鋼材の高強度化に伴い靭性は劣化する傾向にある。こ
のため、これらの高張力鋼材は、靭性が劣化しないよう
に適切に合金添加した鋼材を複雑な製造工程を経て製造
されている。
【0003】例えば、特開平1−195242号公報に
は、圧延終了後に直接焼入れ或いは空冷後に焼きならし
もしくは再加熱焼入れし、次いで二次処理として再加熱
焼入れ、三次処理として焼戻しを行う靭性に優れた鋼板
の製造方法が開示されている。
【0004】また、特開平8−13032号公報には
C:0.02〜0.10%、Si:0.04%以下、M
n:0.6〜2.0%、Nb:0.005〜0.08
%、Ti:0.005〜0.03%、Cu:1.0〜
2.0%、Ni:0.5〜4.0%の範囲で調整した鋼
を加熱、圧延後に580℃〜300℃まで加速冷却し、
その温度で10〜100秒の範囲内で等温保持した後に
室温まで冷却し、その後二次処理として再加熱焼入れを
1回以上実施し、さらに三次処理として時効処理を行う
低温靭性に優れた引張強度780MPa級鋼板の製造方法
が開示されている。
【0005】しかし、上記の製造方法に従えば少なくと
も2回の熱処理をオフラインで行う必要があり、作業工
程が煩雑になるとともに製造コスト高となる欠点があ
る。また、特開平8−13032号公報に記載の技術で
は、目標特性を得るためにNi等の合金添加が必要であ
り、やはりコスト高となる欠点がある。
【0006】一方で、特開平10−298707号公報
にはNi、Nb、Tiを添加した鋼をオーステナイト未
再結晶域で圧延後に500℃以下に焼入れし、必要に応
じて焼戻しを行うことで鋼組織をベイナイト/マルテン
サイトの混合組織とし、かつ旧オーステナイト粒のアス
ペクト比を3以上とする引張強度900MPa以上の高
靭性高張力鋼およびその製造方法が開示されている。
【0007】また、建築構造物においては耐震設計が適
用されており、使用鋼材には塑性変形能が高いこと、す
なわち、その尺度として降伏比が低いこと、一様伸びが
大きいことが要求される。同時に靭性に関しても優れて
いる必要がある。
【0008】引張強度590MPa級で、一様伸びが大
きい低降伏比鋼材とするために、Ac3点以上の温度か
らの再加熱焼入れ(RQ)(もしくはAr3点以上から
の直接焼入れ(DQ))の後、Ac1点以上Ac3点未満
の二相域温度から焼入れ(Q’)し、Ac1点未満の温
度で焼戻す(T)と言う特殊な熱処理方法(RQ−Q’
−TあるいはDQ−Q’−T)が行なわれている。この
熱処理を行なうことで、Q’時に生成するフェライトに
より降伏比が低くなるとともに、一様伸びも向上し、良
好な靭性を得る事ができる。さらに高強度を有する鋼材
としては、例えば、特開平5−112824号公報に
は、化学成分を調整した鋼を圧延後に再加熱焼入れ或い
は直接焼入れした後、Ac1点以上Ac3点未満の温度域
で焼きならしを行い、400℃以上Ac1点未満の温度
域で焼戻すことを特徴とする一様伸びの大きい低降伏比
780MPa級鋼板の製造方法が開示されている。ま
た、特開平8−176659号公報には、Ni、Ti等
を含有した鋼を圧延後、580〜400℃の温度域まで
加速冷却し、その温度域で20〜100Sの時間保持し
た後、200℃以下に冷却し、次いで、Ac1点以上A
c3点以下の温度域に加熱して焼入れ、400℃以上A
c1点以下の温度で焼戻し処理を行うことを特徴とする
溶接性と低温靭性に優れた低降伏比780MPa級鋼板
の製造方法が開示されている。また、特開平8−283
836号公報には、Ni、Cr、Mo等を含有した鋼を
圧延後に冷却し、次いで740〜850℃に再加熱して
焼入れた後、400℃以上Ac1点以下の温度で焼戻す
ことを特徴とする溶接性と音響異方性に優れた低降伏比
780MPa級鋼の製造方法が開示されている。また、
特開昭63−24012号公報には、成分調整した鋼を
圧延後に10℃/S以上の冷却速度にて直接焼入れする
ことを特徴とする降伏比65〜75%、引張強度70k
gf/mm2以上の低降伏比高張力鋼板の製造方法が開
示されている。さらに、特開昭63−18020号公報
には、Mo、Ni、Nb等で成分調整した鋼を圧延後3
〜40℃/Sの冷却速度で加速冷却し、300〜700
℃の温度域で冷却停止することを特徴とする低降伏比高
張力鋼材の製造方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平10−
298707号公報に記載の技術はオンラインで製造可
能であるが、旧オーステナイト粒が展伸されるので、板
内に音響異方性を発生させる原因となり超音波探傷での
欠陥検出が困難になること、圧延方向と圧延直角方向で
靭性の差が生じること、等の問題がある。また、上述し
た従来技術と同様に、高価な元素の添加によりコスト高
となる欠点がある。
【0010】また、特開平5−112824号公報、特
開平8−176659号公報、特開平8−283836
号公報に記載の技術は、先に述べた590MPa級低降
伏比鋼の製造方法であるRQ(DQ)−Q’−Tと実質
的に同じ方法であり、少なくとも2回以上のオフライン
熱処理が必須であることから、工程が複雑になりコスト
高となる欠点がある。また、特開平8−176659号
公報、特開平8−283836号公報に記載の技術で
は、所望の特性を得るためにNi等の高価な元素を添加
する必要があり、やはりコスト高となる欠点がある。
【0011】また、特開昭63−24012号公報及び
特開昭63−18020号公報に記載の技術はオンライ
ンで低降伏比高張力鋼を得る技術であるが、冷却停止温
度の低下に伴い降伏比を低下させると、靭性が劣化する
問題がある。
【0012】以上のように、通常のオンライン熱処理の
みでは低降伏比と高靭性が両立する鋼材の製造は困難で
あり、また、所望の特性を得るためには特別な成分調整
が必要でありコスト高である。
【0013】したがって本発明の目的は、このような従
来技術の課題を解決し、780MPa以上の高張力鋼材で
あって、多量の合金元素を添加することなく、複雑な熱
処理を行うことなくオンラインで製造可能な高靭性高張
力鋼材、特に一様伸びが大きく低降伏比を有する高靭性
高張力鋼材の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく実験と検討を重ねた結果、優れた強度と靭
性を得るためには組織をベイナイトとマルテンサイトの
混合組織とする必要があり、このような組織を得るため
の製造方法として、1回目の加速冷却でベイナイトを生
成させ、2回目の加速冷却でマルテンサイトを生成させ
る2段冷却が効果的であるという知見を得た。またこの
ような組織とすることで、高一様伸びと低降伏比が得ら
れることが分かった。
【0015】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、その特徴は以下の通りである。
【0016】(1)質量%で、C:0.05〜0.3
%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.2〜2.5
%、P:0.05%以下、S:0.05%以下を含有す
る鋼を、900℃以上、1250℃以下に加熱後、Ar
3点以上で累積圧下率50%以上の圧延を行い、直ちに
Ar3点以上の温度から600℃以下までを冷却速度2
0℃/s以上で加速冷却し、一旦加速冷却を中断して鋼材
表面を(Ms点−100)〜(Ms点+200)℃の温
度域まで復熱させた後、再び冷却速度20℃/s以上で2
00℃以下まで加速冷却することを特徴とする引張強度
が780MPa以上の高靭性高張力鋼材の製造方法。
【0017】(2)鋼がさらに、質量%で、Cu:2.
0%以下、Ni:5.0%以下、Cr:3.0%以下、
Mo:1.0%以下、Nb:0.10%以下、V:0.
10%以下、Ti:0.10%以下、B:0.005%
以下の中から選ばれる1種又は2種以上を含有すること
を特徴とする(1)に記載の引張強度が780MPa以
上の高靭性高張力鋼材の製造方法。
【0018】(3)200℃以下まで加速冷却し、次い
で600℃以下で焼き戻すことを特徴とする、(1)ま
たは(2)に記載の引張強度で780MPa以上の高靭
性高張力鋼材の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、本発明で用いる鋼材の化学
成分の限定理由を説明する。以下の説明において%で示
す単位は全て質量%である。
【0020】C:0.05〜0.3%とする。
【0021】Cは強度確保のために0.05%以上の添
加が必要である。しかし、0.3%を超える添加は延性
や靭性、溶接性の劣化を導く。したがって、0.05%
以上、0.3%以下に限定する。好ましくは0.05%
以上、0.2%以下とする。
【0022】Si:0.01〜0.5%とする。
【0023】Siは製鋼時の脱酸剤としての働きを有す
るとともに強度上昇に寄与するため0.01%以上の添
加が必要である。しかし、0.5%を超えて添加すると
溶接部靭性を損なう恐れがある。したがって0.5%以
下に限定する。好ましくは0.01%以上、0.3%以
下とする。
【0024】Mn:0.2〜2.5%以下とする。
【0025】Mnは鋼の焼入れ性を高めて強度上昇に寄
与するため0.2%以上の添加が必要である。しかし、
2.5%を超えて添加すると鋳造時の中心偏析が生じや
すくなり、溶接性も劣化する。したがって、2.5%以
下に限定する。好ましくは0.2%以上、2.0%以下
とする。
【0026】P:0.05%以下とする。
【0027】P含有量が0.05%を超えると延性、靭
性が劣化し、溶接高温割れ感受性が高まる。このため、
その上限を0.05%に限定する。
【0028】S:0.05%以下とする。
【0029】S含有量が0.05%を超えると延性、靭
性が劣化する。さらに、MnS起因で水素により助長さ
れる遅れ破壊が生じやすくなる。このため、その上限を
0.05%に限定する。
【0030】以上を本発明の基本成分とするが、強度や
靭性等の調整を目的として、以下に示すCu、Ni、C
r、Mo、Nb、V、Ti、Bの元素のうち、1種また
は2種以上を添加しても良い。
【0031】Cu:2.0%以下とする。
【0032】Cuは焼入れ性をより向上させるために必
要に応じて添加する。なお、Cu含有量が2.0%を超
えると熱間脆性を引き起こす恐れがあるため、2.0%
以下に限定する。好ましくは1.0%以下である。
【0033】Ni:5.0%以下とする。
【0034】Niは靭性と焼入れ性とをより向上させる
ために必要に応じて添加する。Ni含有量が5.0%を
超えるとコスト上昇を招く傾向にあるため、5.0%以
下に限定する。好ましくは3.0%以下である。
【0035】Cr:3.0%以下とする。
【0036】Crは低コストで焼入れを向上させるため
に必要に応じて添加する。なお、3.0%を超えると溶
接性および靭性を損なう恐れがあるため、3.0%以下
に限定する。好ましくは1.0%以下である。
【0037】Mo:1.0%以下とする。
【0038】Moは焼入れ性を向上させるために必要に
応じて添加する。なお、その含有量が1.0%を超える
と溶接性および靭性を損なう恐れがあるため、1.0%
以下に限定する。好ましくは0.5%以下である。
【0039】Nb:0.10%以下とする。
【0040】Nbは圧延時の再結晶を抑制する等、オー
ステナイト粒の微細化すなわち高靭性化に有効であり、
必要に応じて添加する。しかし、0.10%を超えると
溶接性を損なう恐れがある。このため0.10%以下に
限定する。好ましくは0.05%以下である。
【0041】V:0.10%以下とする。
【0042】Vは焼入れ性の増加を通じて鋼材強度を上
昇させるために、必要に応じて添加する。なお、その含
有量が0.10%を超えると溶接性を損なう恐れがある
ため、0.10%以下に限定する。
【0043】Ti:0.10%以下とする。
【0044】Tiはスラブ加熱時のオーステナイト粒の
成長を抑制し、靭性向上に寄与するために必要に応じて
添加する。しかし、0.10%を超えて添加するとコス
ト上昇を招くとともに、靭性が劣化するため、0.10
%以下に限定する。好ましくは0.05%以下とする。
【0045】B:0.005%以下とする。
【0046】Bはその微量添加によって焼入れ性を高め
るために必要に応じて添加する。なお、0.005%を
超えた添加は溶接性に有害となる恐れがあるとともに、
焼入れ性の低下を招く恐れがあるため、0.005%以
下に限定する。
【0047】上記以外の残部は実質的にFeからなる。
「残部が実質的にFeからなる」とは、本発明の作用効
果を無くさない限り、不可避不純物をはじめ、他の微量
元素を含有するものが本発明の範囲に含まれ得ることを
意味する。
【0048】次に、本発明の高靭性高張力鋼材の製造方
法について説明する。
【0049】本発明の製造方法は、上記組成の鋼を、9
00℃以上1250℃以下に加熱する工程と、加熱され
た鋼をAr3点以上で累積圧下率50%以上の圧延を行
う工程と、この圧延後直ちにAr3点以上の温度から冷
却速度20℃/s以上で加速冷却し、この加速冷却を60
0℃以下で一旦中断して鋼材表面を(Ms点−100)
〜(Ms点+200)℃の温度域まで復熱させた後、再
び冷却速度20℃/s以上で200℃以下まで加速冷却す
る工程とを備える。なお、上記温度は鋼材表面の温度と
する。上記の製造方法は、通常の鋼材の製造ラインを用
いてオンラインで製造が可能である。以下に各製造条件
の限定理由を説明する。
【0050】加熱温度:900℃以上1250℃以下と
する。
【0051】圧延前の鋼の加熱温度を900℃未満とす
るとその後の圧延温度や加速冷却開始温度(Ar3点以
上)の確保が困難となる。一方、1250℃を超える加
熱温度とした場合、オーステナイト粒が粗大となり靭性
が劣化する。
【0052】圧延時の圧下率:Ar3点以上での累積圧
下率50%とする。
【0053】圧延によりオーステナイト粒を微細化させ
て靭性向上を図るとともに、下記の加速冷却における
ベイナイト変態の促進を図るために、Ar3点以上の累
積圧下率が50%以上の圧延を行う。Ar3点以上の温
度であればオーステナイト再結晶域あるいはオーステナ
イト未再結晶域のどちらでも構わない。但し、オーステ
ナイト未再結晶域での過度の圧下は機械的特性に対して
方向性が生じることから、オーステナイト未再結晶域で
の累積圧下率は50%以下とすることが望ましい。なお、
Ar3点は例えば、Ar3(℃)=910-310C-80Mn-20Cu-15C
r-55Ni-80Mo(但し、元素記号は鋼材中の各元素の質量
%での含有量を表す)で表される関係式により鋼材の成
分組成に基づいて導くことが出来る。
【0054】加速冷却:Ar3点以上の温度から60
0℃以下まで冷却速度20℃/s以上で加速冷却し、加速
冷却の前に一旦冷却を中断して鋼材表面を(Ms点−
100)〜(Ms点+200)℃の温度域まで自然に復
熱させる。
【0055】Ar3点以上から600℃以下まで冷却速
度20℃/s以上で加速冷却することで低強度の原因とな
るフェライトの生成を避けることが出来る。さらに、一
旦冷却を中断して鋼材表面温度を(Ms点−100)〜
(Ms点+200)℃の温度域まで復熱させる過程でオ
ーステナイトからベイナイトへの変態が開始する。通
常、加速冷却中断後に数秒〜数分程度放置することで復
熱させることができる。ここで、復熱温度上限をMs点
+200℃としたのは、この温度を超える温度域では低
靭性の原因となる粗大な炭化物を有するベイナイトや低
強度の原因となるフェライトが生成されるためである。
また、復熱温度下限をMs−100℃としたのはこの温
度未満ではマルテンサイト主体の組織となり、高一様伸
び、高靭性、低降伏比を得ることが困難となるためであ
る。Ms点は例えば、Ms(℃)=517-300C-33Mn-22Cr-1
7Ni-11Mo-11Si(但し、元素記号は鋼材中の各元素の質
量%での含有量を表す)で表される関係式により鋼材の
成分組成に基づいて導くことが出来る。
【0056】加速冷却:冷却速度20℃/s以上で20
0℃以下まで加速冷却する。
【0057】上記加速冷却で復熱した後、ベイナイト
変態が終了する前に再び冷却速度20℃/s以上で200
℃以下まで加速冷却することでベイナイト/マルテンサ
イトの混合組織を得る事ができ、鋼材の高強度化、低降
伏比化、高靭性化、一様伸びの増加が可能となる。ここ
で冷却速度20℃/s以上で停止温度200℃以下とする
のは未変態オーステナイトからマルテンサイト変態させ
るためである。
【0058】上記の方法を用いれば、高一様伸びと低降
伏比を有する高強度高靭性の鋼材をオンラインで得るこ
とが出来るが、鋼材の形状不良軽減、強度と靭性の調整
などを目的として上記の製造工程に引き続いて焼戻しを
行うことができる。焼戻しを行う場合は、引張強度で7
80MPa以上が得られ、降伏比の過度の上昇を抑制する
ために、600℃以下で行なう必要がある。
【0059】
【実施例】[実施例1] 質量%で、C:0.13%、
Si:0.29%、Mn:1.72%、P:0.009
%、S:0.006%、Ti:0.012%、B:0.
003%を含有し、Ar3点:732℃、Ms点:41
8℃である鋼を、1100℃に加熱した後、Ar3点以
上の温度域において累積圧下率75%で圧延した後、8
20℃(Ar3点以上)から加速冷却を行って、板厚2
5mmの鋼板を製造した。冷却は2段冷却で行い、冷却速
度は65℃/sとし、約200〜700℃で一旦冷却を中
断して種々の温度で復熱させた後、再び100℃付近ま
で冷却した。また、冷却を中断せずに100℃以下まで
冷却する、いわゆる直接焼入れ(DQ)も実施した。こ
れらの鋼板について引張試験およびシャルピー衝撃試験
を実施した。
【0060】引張試験は板厚1/2位置で圧延直角方向
に採取したJISZ2201 4号試験片にて行い、引張強度(T
S)と降伏強度(YS)を測定した。引張強度(TS)
で780MPa以上を本発明の高靭性高張力鋼に必要な強
度とした。
【0061】シャルピー衝撃試験は板厚1/2位置で圧
延方向に採取したJISZ2202 Vノッチ試験片を用いて、試
験温度−40℃で3本の試験片で行い、吸収エネルギー
の平均値(vE-40)を求め、vE-40が27J以上のも
のを本発明の高靭性高張力鋼に必要な靭性を有する鋼材
とした。
【0062】結果を図1に示す。縦軸に引張強度および
シャルピー衝撃試験における−40℃の吸収エネルギ
ー、横軸に復熱温度を示した。鋼材のMs点は418℃
であり、図1によれば、復熱なし(DQ)ならびに復熱
温度がMs点−100℃に満たない場合は高強度を有す
ものの靭性に劣り、復熱温度の上昇につれて靭性は向上
し、−40℃の吸収エネルギー(vE-40)が27J以上
となることが分かった。一方で、−40℃の吸収エネル
ギーの上昇と同時に強度は低下し、復熱温度がMs点+
200℃を超えると引張強度(TS)が780MPa未満
となった。すなわち、復熱温度を本発明の範囲内として
冷却履歴を制御することで、靭性に優れた高強度材の製
造が可能であった。本発明の製造方法により得られた鋼
材は、ベイナイトとマルテンサイトの混合組織が観察さ
れた。
【0063】[実施例2] 表1に示す組成を有する鋼
Eを、1100℃に加熱した後、Ar3点以上の温度域
において累積圧下率75%で圧延した後、約800℃
(Ar3点以上)から加速冷却を行って、板厚25mmの
鋼板を製造した。冷却工程は、冷却速度を約65℃/sと
し、200〜700℃で一旦冷却を中断して種々の温度
で復熱させた後、再び100℃付近まで冷却して行なっ
た(以上の復熱工程を有する冷却工程を、以下二段冷却
と記載)。また、冷却を中断せずに約100℃〜600
℃まで冷却した後に空冷する、いわゆる通常の加速冷却
も実施した(以下、加速冷却と記載)。なお、上記温度
は鋼板表面の温度である。本発明の製造方法により得ら
れた鋼材では、ベイナイトとマルテンサイトの混合組織
が観察された。これらの鋼板について引張試験およびシ
ャルピー衝撃試験を実施した。
【0064】引張試験は板厚1/2位置で圧延直角方向
に採取したJISZ2201 4号試験片にて行い、引張強度(T
S)と降伏強度(YS)、降伏比(YR)、一様伸び
(εu)を測定した。引張強度(TS)で780MPa以
上を有するものを高張力として評価した。また、降伏比
(YR)が75%以下を低降伏比、一様伸び(εu)が
10%以上を高一様伸びとして評価した。
【0065】シャルピー衝撃試験は板厚1/2位置で圧
延方向に採取したJISZ2202 Vノッチ試験片を用いて、試
験温度−40℃で3本の試験片で行い、吸収エネルギー
の平均値(vE-40)を求め、vE-40が27J以上のも
のを本発明に必要な靭性を有する鋼材とした。
【0066】
【表1】
【0067】これらの結果を図2に示す。縦軸に引張強
度、降伏比、一様伸び、シャルピー衝撃試験における−
40℃の吸収エネルギーを、横軸に二段冷却材の場合に
は復熱温度を、加速冷却材の場合には冷却停止温度を示
している。
【0068】図2によれば、ほぼ同一の引張強度(T
S)レベルでも、二段冷却材は加速冷却材よりも降伏比
(YR)が低く、一様伸び(εu)が大きく、シャルピ
ー衝撃試験における−40℃の吸収エネルギー(vE-4
0)が高いことが分かった。また、加速冷却材では冷却
停止温度の上昇に伴い、YR、εu、vE-40ともに増
加傾向であった。これに対し、二段冷却材では、復熱温
度の上昇に伴い、εu、vE-40が増加しつつYRが低
下し、本発明のベイナイトとマルテンサイトとの混合組
織に制御した鋼材では、一様伸びの増大、降伏比の低
下、高靭性化が同時に達成できたことが分かった。
【0069】また、鋼EのMs点は424℃であるが、
二段冷却材では、復熱温度が高くなるほどYRは低下、
εuとvE-40は増加するものの、Ms点+200℃以
上ではTSが780MPaを下回った。一方、復熱温度
が低下するとTSとYRは増加し、εuとvE-40は低
下する。そして、復熱温度がMs点−100℃未満では
YRは75%を超え、vE-40は27J未満となり、ε
uは10%未満となり、加速冷却材と同一レベルとなっ
た。これは、復熱温度が下がるとマルテンサイト主体の
組織となるために、二段冷却材と加速冷却材とがほぼ同
一の特性を示すためである。
【0070】以上の様に、本発明の製造方法を用いる
と、引張強度780MPa以上で、一様伸びが大きく低
降伏比である高靭性高張力鋼材が得られた。
【0071】[実施例3] 表1の組成を有する鋼(A
〜K)を表2に示す条件で圧延、加速冷却を行い、板厚
12〜50mmのNo.1〜21の鋼板を製造した。N
o.8、9、10、18の鋼板については冷却後に焼戻
しも行った。これらの鋼板に関して、実施例2と同様の
方法で引張試験(板厚20mm未満の場合の試験片は6
mm径、GL=24mm)ならびにシャルピー衝撃試験
を行った。結果を表2に併せて示す。
【0072】
【表2】
【0073】化学成分が本発明の範囲内であり、本発明
の製造方法を用いたNo.1〜10の鋼板は、いずれも
引張強度が780MPa以上であり、かつYRが75%以
下、εuが10%以上、−40℃の吸収エネルギーが2
7J以上の一様伸びが大きく、低降伏比を有し、高い靭
性を有する高張力鋼材が得られた。
【0074】これに対し、No.11の鋼板は、化学成
分は本発明の範囲内であるが、Ar3点以上での圧下率
が50%に満たないため、製造方法が本発明の範囲外で
あり、復熱時のベイナイト変態が十分に進行せずに、降
伏比が高く、一様伸びと靭性も低かった。また同様に化
学成分は本発明の範囲内であるが、No.12の鋼板は
冷却開始温度がAr3点未満であり、No.13の鋼板
は冷却速度が20℃/s未満であり、No.14の鋼板は
復熱温度がMs点+200℃超であり、No.17の鋼
板は冷却停止温度が200℃超であることから、製造方
法が本発明の範囲外であり、引張強度が780MPa未満
の低強度であった。また、No.15の鋼板も化学成分
は本発明の範囲内であるが、復熱温度がMs点−100
℃未満であるために製造方法が本発明の範囲外であり、
降伏比が高く、一様伸び、靭性が向上しなかった。ま
た、No.16の鋼板も化学成分は本発明の範囲内であ
るが、復熱を設けずに450℃まで加速冷却を行ったた
め、製造方法が本発明の範囲外であり、降伏比が高く、
一様伸びと靭性も低かった。また、No.18の鋼板も
化学成分は本発明の範囲内であるが、焼戻し温度が高く
製造方法が本発明の範囲外であり、YRが著しく上昇し
ており、一様伸びも小さかった。さらに、化学成分が本
発明の範囲外であるNo.19、20、21の鋼板は、
本発明の製造方法を用いても高強度、高靭性、低降伏
比、高一様伸びは達成できなかった。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、多
量の合金元素を添加することなく、また複雑な熱処理を
行うことなくオンラインで、一様伸びが大きく、低降伏
比を有する高靭性高張力鋼材を製造することができる。
このため、建設・産業機械や大型構造物に使用される高
強度鋼材を低コストで迅速に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】引張強度と靭性に及ぼす復熱温度の影響を示す
グラフである。
【図2】引張強度、降伏比、一様伸び、靭性に及ぼす復
熱温度(二段冷却材)と冷却停止温度(加速冷却材)の影響
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/58 C22C 38/58 (72)発明者 三田尾 眞司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4E002 AA07 AD01 AD04 BC05 BC07 BD07 BD09 CB01 CB08 4K032 AA02 AA04 AA05 AA11 AA12 AA14 AA15 AA16 AA17 AA19 AA22 AA23 AA24 AA27 AA29 AA31 AA35 AA36 BA01 CA01 CA02 CA03 CB02 CC02 CC03 CD03 CF01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、C:0.05〜0.3%、S
    i:0.01〜0.5%、Mn:0.2〜2.5%、
    P:0.05%以下、S:0.05%以下を含有する鋼
    を、900℃以上、1250℃以下に加熱後、Ar3点
    以上で累積圧下率50%以上の圧延を行い、直ちにAr
    3点以上の温度から600℃以下までを冷却速度20℃/
    s以上で加速冷却し、一旦加速冷却を中断して鋼材表面
    を(Ms点−100)〜(Ms点+200)℃の温度域
    まで復熱させた後、再び冷却速度20℃/s以上で200
    ℃以下まで加速冷却することを特徴とする引張強度が7
    80MPa以上の高靭性高張力鋼材の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼がさらに、質量%で、Cu:2.0%
    以下、Ni:5.0%以下、Cr:3.0%以下、M
    o:1.0%以下、Nb:0.10%以下、V:0.1
    0%以下、Ti:0.10%以下、B:0.005%以
    下の中から選ばれる1種又は2種以上を含有することを
    特徴とする請求項1に記載の引張強度が780MPa以
    上の高靭性高張力鋼材の製造方法。
  3. 【請求項3】 200℃以下まで加速冷却し、次いで6
    00℃以下で焼き戻すことを特徴とする、請求項1また
    は請求項2に記載の引張強度で780MPa以上の高靭
    性高張力鋼材の製造方法。
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