JP2002012939A - 高温強度に優れた高張力鋼およびその製造方法 - Google Patents

高温強度に優れた高張力鋼およびその製造方法

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JP2002012939A
JP2002012939A JP2001125375A JP2001125375A JP2002012939A JP 2002012939 A JP2002012939 A JP 2002012939A JP 2001125375 A JP2001125375 A JP 2001125375A JP 2001125375 A JP2001125375 A JP 2001125375A JP 2002012939 A JP2002012939 A JP 2002012939A
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toughness
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Yoshiyuki Watabe
義之 渡部
Yoshio Terada
好男 寺田
Yuzuru Yoshida
譲 吉田
Toshiya Tsuruta
敏也 鶴田
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高温強度に優れ、かつ溶接性、靭性の良好な
高張力鋼およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 質量%で、C:0.05〜0.15%、
Si:0.6%以下、Mn:0.8〜1.6%、P:
0.02%以下、S:0.01%以下、Mo:0.7〜
1.2%、Al:0.06%以下、N:0.006%以
下、かつ、溶接割れ感受性組成PCMが0.25%以下
で、残部が鉄および不可避的不純物からなり、ミクロ組
織が面積分率で80%以上がポリゴナルあるいは擬ポリ
ゴナルフェライト以外で、かつ、旧γ粒の平均円相当直
径が150μm以下であること。また、必要に応じ、特
定量のCu、Ni、Cr、Nb、V、B、Ti、Mg、
Ca、REMを含有する。1000℃以下での累積圧下
量を30%以上とし、圧延後700℃以上から放冷す
る。所望の特性により焼入、焼戻を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、耐震性の
観点からの低降伏比、高靭性と同時に、火災時の高温強
度を保証し得る建築用鋼などとしての要求に耐える高張
力鋼およびその製造方法に関するもので、鉄鋼業におい
ては厚板ミルへの適用が最も適している。なお、用途と
しては、建築分野のみならず、土木、海洋構造物、造
船、各種の貯槽タンクなどの一般的な溶接構造用鋼とし
て広範な用途に適用できる。
【0002】
【従来の技術】建築用鋼材は、弾性設計(許容応力度設
計)から、1981年6月に施工された新耐震設計基準
に基づく終局耐力設計への移行に伴い、低降伏比が求め
られている。低降伏比化を達成するため、一般に、鋼組
織の二相(Dual phase)化、すなわち、降伏
を支配する軟質相(通常、フェライト)と引張強さを確
保するための硬質相(パーライト、ベイナイト、マルテ
ンサイトなど)を形成させる方法が広く用いられてい
る。具体的には、制御圧延を含む熱間圧延後の鋼または
焼入後の鋼を、フェライトとオーステナイトの二相域温
度に再加熱して、フェライトとCが濃化されたオーステ
ナイトとし、その後空冷以上の冷速で冷却(、さらにそ
の後焼き戻し処理)する方法が特開平2−266378
号公報などに開示されている。このとき、成分的には、
C量が高いほど二相組織化が容易となるばかりでなく、
硬質相がより硬化し、低降伏比が容易となる。しかし、
高C化は、溶接性や低温靭性には不利になるという問題
があった。それに対し、低温靭性を改善するためには、
低C化や制御圧延が有効であるが、いずれも降伏比を上
昇させるため、低温靭性向上と低降伏比化とは相容れ
ず、両立が極めて困難であった。従来、建築用途では、
靭性要求レベルが低く、低降伏比化に有利な高C鋼でも
特に問題となることはなかったが、阪神大震災を契機と
した近年の耐震性能への要求の厳格化傾向には、必ずし
も十分に対応できないという問題があった。
【0003】また、高温強度の保証を目的とした建築用
途でのいわゆる耐火鋼は、特開平2−77523号公報
他多くの公開公報で、含Mo鋼の製造方法が開示されて
いる。しかし、Moは鋼の焼き入れ性を顕著に高めると
ともに、Cとの相互作用が極めて強いために、材質変化
が製造条件の変動に敏感で、常温での強度−靭性バラン
スやそのばらつき、常温強度と高温強度のバランスを考
慮した場合、高温強度上は有効であるが、一般的な溶接
構造用鋼としては、多く添加されることはなかった。ま
た、Moの多量添加は、溶接性の顕著な劣化に加え、母
材および溶接部の靭性も著しく劣化させるため、高温強
度を向上させる目的であってもあまり多く添加されるこ
とはなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の問題点をクリアすべく、優れた高温強度ととも
に、靭性や溶接性にも優れる高張力鋼を得るため、Mo
量を比較的多く添加した上で溶接割れ感受性組成PCM
限定し、さらに、旧オーステナイト粒径を特定のサイズ
以下とすること、あるいはそのための製造方法を限定す
ることで、上述した複合特性を有する鋼、および該鋼を
工業的に安定して供給可能な方法を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のポイントは、M
o量を比較的多く添加することで高温強度を安定して確
保することを第一義とした上で、Mo多量添加による溶
接性の劣化や靭性の劣化を保証するため、C、Si、M
nをはじめとする個々の合金元素量およびPCMを限定
し、さらに旧オーステナイト粒径およびそのための製造
条件を限定することで、優れた高温強度と溶接性、靭性
などの複合特性を両立し得ることにある。
【0006】そのために鋼成分をはじめ製造方法を本発
明の通り限定したものであるが、その要旨は以下に示す
通りである。
【0007】(1) 鋼成分が質量%で、C:0.05
〜0.15%、Si:0.6%以下、Mn:0.8〜
1.6%、P:0.02%以下、S:0.01%以下、
Mo:0.7〜1.2%、Al:0.06%以下、N:
0.006%以下、かつ、 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B と定義する溶接割れ感受性組成PCMが0.25%以下
で、残部が鉄および不可避的不純物からなり、鋼板の最
終圧延方向の板厚断面方向1/4厚位置のミクロ組織
が、面積分率で80%以上がポリゴナルあるいは擬ポリ
ゴナルフェライト以外からなり、かつ、該断面および位
置での旧オーステナイト粒の平均円相当直径が150μ
m以下であることを特徴とする高温強度に優れた高張力
鋼。
【0008】(2) 上記鋼成分に加え、質量%で、C
u:0.05〜1.0%、Ni:0.05〜1.0%、
かつ、Cu添加量の1/2以上、Cr:0.05〜1.
0%、Nb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
0.05%、B:0.0002〜0.003%、Ti:
0.005〜0.025%、Mg:0.0002〜0.
005%の範囲で1種または2種以上を含有することを
特徴とする上記(1)項に記載の高温強度に優れた高張
力鋼。
【0009】(3) 質量%で、Ca:0.0005〜
0.004%、REM:0.0005〜0.004%の
いずれか1種以上をさらに含有することを特徴とする上
記(1)または(2)項に記載の高温強度に優れた高張
力鋼。
【0010】(4) 上記(1)〜(3)項のいずれか
1項に記載の鋼成分からなる鋼片または鋳片を1000
〜1250℃の温度範囲に再加熱後、1000℃以下で
の累積圧下量を30%以上として750℃以上の温度で
圧延を終了し、その後放冷または700℃以上の温度か
ら放冷相当以上の冷速で600℃以下の任意の温度まで
加速冷却することを特徴とする、鋼板の最終圧延方向の
板厚断面方向1/4厚位置のミクロ組織が、面積分率で
80%以上がポリゴナルあるいは擬ポリゴナルフェライ
ト以外からなり、かつ、該断面および位置での旧オース
テナイト粒の平均円相当直径が150μm以下である高
温強度に優れた高張力鋼の製造方法。
【0011】(5) 上記(1)〜(3)項のいずれか
1項に記載の鋼成分からなる鋼片または鋳片を熱間圧延
後、Ac3以上950℃以下の温度で焼きならしするこ
とを特徴とする、鋼板の最終圧延方向の板厚断面方向1
/4厚位置のミクロ組織が、面積分率で80%以上がポ
リゴナルあるいは擬ポリゴナルフェライト以外からな
り、かつ、該断面および位置での旧オーステナイト粒の
平均円相当直径が150μm以下である高温強度に優れ
た高張力鋼の製造方法。
【0012】(6) 上記(1)〜(3)項のいずれか
1項に記載の鋼成分からなる鋼片または鋳片を熱間圧延
後、Ac3以上950℃以下の温度に再加熱後、焼き入
れすることを特徴とする、鋼板の最終圧延方向の板厚断
面方向1/4厚位置のミクロ組織が、面積分率で80%
以上がポリゴナルあるいは擬ポリゴナルフェライト以外
からなり、かつ、該断面および位置での旧オーステナイ
ト粒の平均円相当直径が150μm以下である高温強度
に優れた高張力鋼の製造方法。
【0013】(7) 強度調整や靭性改善、あるいは鋼
板の残留応力除去の目的で、鋼板をAc1未満の温度で
焼き戻しすることを特徴とする上記(4)〜(6)項の
いずれか1項に記載の高温強度に優れた高張力鋼の製造
方法。
【0014】(8) 低降伏比化の目的で、鋼板をAc
1超Ac3未満のフェライトとオーステナイトの二相共存
域に再加熱後、放冷またはそれ以上の冷速で600℃以
下の温度まで冷却し、その後さらに必要に応じAc1
満の温度で焼き戻しすることを特徴とする上記(4)〜
(6)項のいずれか1項に記載の高温強度に優れた高張
力鋼の製造方法。
【0015】本発明によれば、低降伏比化の結果として
の大きな靭性変形能(建築用途などでは耐震性)はもち
ろん、火災時など高温にさらされる環境でも十分な耐力
を有し、また、靭性や溶接性にも優れた高張力鋼が大量
かつ安価に供給できるため、種々の用途の広範な溶接鋼
構造物の安全性向上に資することが可能となった。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0017】本発明が、請求項の通りに鋼組成および製
造方法を限定した理由について説明する。
【0018】Cは、鋼材の特性に最も顕著に効くもの
で、下限0.05%は強度確保や溶接などの熱影響部が
必要以上に軟化することのないようにするための最小量
である。しかし、C量が多すぎると焼入性が必要以上に
上がり、鋼材が本来有すべき強度、靭性のバランス、溶
接性などに悪影響を及ぼすため、上限を0.15%とし
た。
【0019】Siは、脱酸上鋼に含まれる元素である
が、多く添加すると溶接性、HAZ靭性が劣化するた
め、上限を0.6%に限定した。鋼の脱酸はTi、Al
のみでも十分可能であり、HAZ靭性、焼入性などの観
点から低いほど好ましく、必ずしも添加する必要はな
い。
【0020】Mnは、強度、靭性を確保する上で不可欠
な元素であり、その下限は0.8%である。しかし、M
n量が多すぎると焼入性が上昇して溶接性、HAZ靭性
を劣化させるだけでなく、連続鋳造スラブの中心偏析を
助長するので上限を1.6%とした。
【0021】Pは、本発明鋼においては不純物であり、
P量の低減はHAZにおける粒界破壊を減少させる傾向
があるため、少ないほど好ましい。含有量が多いと母
材、溶接部の低温靭性を劣化させるため上限を0.02
%とした。
【0022】Sは、Pと同様本発明鋼においては不純物
であり、母材の低温靭性の観点からは少ないほど好まし
い。含有量が多いと母材、溶接部の低温靭性を劣化させ
るため上限を0.01%とした。
【0023】Moは、鋼の高温強度を確保する上で必要
不可欠の元素で、本発明においては最も重要な元素の一
つである。高温強度のみの考慮であれば、下限の緩和は
可能であるが、後述する低降伏比化のためのフェライト
+オーステナイトの二相域熱処理およびその後必要に応
じ焼き戻しを行ってもなお常温での高強度、高靭性を確
保するため、下限を0.7%とした。多すぎる添加は、
母材材質の制御(ばらつきの制御や靭性の劣化)が困難
になるとともに、溶接性も劣化させるため、1.2%以
下に限定した。
【0024】Alは、一般に脱酸上鋼に含まれる元素で
あるが、脱酸はSiまたはTiだけでも十分であり、本
発明鋼においては、その下限は限定しない(0%を含
む)。しかし、Al量が多くなると鋼の清浄度が悪くな
るだけでなく、溶接金属の靭性が劣化するので上限を
0.06%とした。
【0025】Nは、不可避的不純物として鋼中に含まれ
るものであるが、TiNを形成して前述のように鋼の性
質を高めたり、Nbと結合して炭窒化物を形成して強度
を増加させる。このため、N量として最低0.001%
必要である。しかしながら、N量の増加はHAZ靭性、
溶接性に極めて有害であり、本発明鋼においてはその上
限は0.006%である。
【0026】次に、必要に応じて含有することができる
Ni、Cu、Cr、Nb、V、Ti、B、Mgの添加理
由について説明する。
【0027】基本となる成分に、さらにこれらの元素を
添加する主たる目的は、本発明鋼の優れた特徴を損なう
ことなく、強度、靭性などの特性を向上させるためであ
る。したがって、その添加量は自ずと制限されるべき性
質のものである。
【0028】Niは、過剰に添加しなければ、溶接性、
HAZ靭性に悪影響を及ぼすことなく母材の強度、靭性
を向上させる。これら効果を発揮させるためには、少な
くとも0.05%以上の添加が必須である。一方、過剰
な添加は高価なだけでなく、溶接性に好ましくないた
め、上限を1.0%とした。なお、Cuを添加する場
合、熱間圧延時のCu−クラックを防止するため、前記
添加範囲を満足すると同時に、Cu添加量の1/2以上
とする必要がある。
【0029】Cuは、Niとほぼ同様の効果、現象を示
し、上限の1.0%は溶接性劣化に加え、過剰な添加は
熱間圧延時にCu−クラックが発生し製造困難となるた
め規制される。下限は実質的な効果が得られるための最
小量とすべきで0.05%である。これは後述するCr
についても同様である。
【0030】Crは、母材の強度、靭性をともに向上さ
せる。しかし、添加量が多すぎると母材、溶接部の靭性
および溶接性を劣化させるため、上限を1.0%とし
た。
【0031】上記、Cu、Ni、Crは、母材の強度、
靭性上の観点のみならず、耐候性にも有効であり、その
ような目的においては、溶接性を損ねない範囲で添加す
ることが好ましい。
【0032】Nbは、Moを比較的多量添加する本発明
においては、重要な役割を演ずる元素である。まず、一
般的な効果として、オーステナイトの再結晶温度を上昇
させ、熱間圧延時の制御圧延の効果を最大限に発揮する
上で必須元素で、最低0.005%の添加が必要であ
る。また、圧延に先立つ再加熱や焼きならしや焼き入れ
時の加熱オーステナイトの細粒化にも寄与する。さら
に、析出硬化として強度向上効果を有し、Moとの複合
添加により高温強度向上にも寄与する。しかし、過剰な
添加は、溶接部の靭性劣化を招くため上限を0.05%
とした。なお、本発明において必須元素であるMoにも
オーステナイトの再結晶温度を上昇させる効果があり、
Nb添加は必ずしも必須ではない。
【0033】Vは、Nbとほぼ同様の作用を有するもの
であるが、Nbに比べてその効果は小さい。また、Vは
焼き入れ性にも影響を及ぼし、高温強度向上にも寄与す
る。Nbと同様の効果は0.01%未満では効果が少な
く、上限は0.05%まで許容できる。
【0034】Tiは、母材および溶接部靭性に対する要
求が厳しい場合には、添加することが好ましい。なぜな
らばTiは、Al量が少ないとき(例えば0.003%
以下)、Oと結合してTi23を主成分とする析出物を
形成、粒内変態フェライト生成の核となり溶接部靭性を
向上させる。また、TiはNと結合してTiNとしてス
ラブ中に微細析出し、加熱時のγ粒の粗大化を抑え圧延
組織の細粒化に有効であり、また鋼板中に存在する微細
TiNは、溶接時に溶接熱影響部組織を細粒化するため
である。これらの効果を得るためには、Tiは最低0.
005%必要である。しかし多すぎるとTiCを形成
し、低温靭性や溶接性を劣化させるので、その上限は
0.025%である。
【0035】Bは、オーステナイト粒界に偏析し、フェ
ライトの生成を抑制することを介して、焼入性を向上さ
せ、強度向上に寄与する。この効果を享受するため、最
低0.0002%以上必要である。しかし、多すぎる添
加は焼入性向上効果が飽和するだけでなく、靭性上有害
となるB析出物を形成する可能性もあるため、上限を
0.003%とした。なお、タンク用鋼などとして、応
力腐食割れが懸念されるケースでは、母材および溶接熱
影響部の硬さの低減がポイントとなることが多く(例え
ば、硫化物応力腐食割れ(SCC)防止のためにはHR
C≦22(HV≦248)が必須とされる)、そのよう
なケースでは焼入性を増大させるB添加は好ましくな
い。
【0036】Mgは、溶接熱影響部においてオーステナ
イト粒の成長を抑制し、細粒化する作用があり、溶接部
の強靭化が図れる。このような効果を享受するために
は、Mgは0.0002%以上必要である。一方、添加
量が増えると添加量に対する効果代が小さくなるため、
コスト上得策ではないので上限は0.005%とした。
【0037】さらに、CaおよびREMは、MnSの形
態を制御し、母材の低温靭性を向上させるほか、湿潤硫
化水素環境下での水素誘起割れ(HIC、SSC、SO
HIC)感受性を低減させる。これらの効果を発揮する
ためには、最低0.0005%必要である。しかし、多
すぎる添加は、鋼の清浄度を逆に高め、母材靭性や湿潤
硫化水素環境下での水素誘起割れ(HIC、SSC、S
OHIC)感受性を高めるため、添加量の上限は0.0
04%に限定した。CaとREMは、ほぼ同等の効果を
有するため、いずれか1種を上記範囲内で添加すればよ
いが、両者を添加しても本発明の効果を奏する。
【0038】鋼の個々の成分を限定しても、成分系全体
が適切でないと優れた特性は得られない。このため、P
CMの値を0.25%以下に限定する。PCMは溶接性を表
す指標で、低いほど溶接性は良好である。本発明鋼にお
いては、PCMが0.25%以下であれば優れた溶接性の
確保が可能である。なお、溶接割れ感受性組成PCMは以
下の式により定義する。
【0039】PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu
/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/1
0+5B
【0040】また、ミクロ組織は、本発明のようにMo
を0.7%以上添加した場合、焼き入れ性が高いために
圧延後放冷あるいは焼きならし後でも、靭性上好ましく
ない、いわゆるベイニティックな組織が主体となる傾向
にあり、この傾向はMo添加量が高い程顕著である。し
かし、この「ベイナイト」という組織名称は、一般に多
種多様な中間段階変態組織の総称であり、その定義は必
ずしも明確ではなく、特許上の組織の規定としては不正
確さを伴うと判断される。そこで、本発明では、当業者
であれば、定義および組織判別上ほとんど問題が生じな
いと考えられるポリゴナルあるいは擬ポリゴナル・フェ
ライトか否かで判定することとし、鋼板の最終圧延方向
の板厚断面方向1/4厚位置において、面積分率で80
%以上が前記ポリゴナルあるいは擬ポリゴナル・フェラ
イトが面積分率で20%未満であることであり、逆に、
本発明のような比較的高いMo添加量にも関わらずポリ
ゴナルあるいは擬ポリゴナル・フェライトが20%以上
析出するような成分系は、焼き入れ性が中途半端で、そ
れ以外の組織は靭性上最も不利な上部ベイナイト主体と
なるため、靭性が劣る。このため、組織を前記の通り限
定したものである。
【0041】さらに、鋼板の最終圧延方向の板厚断面方
向1/4厚位置において、最終変態組織の旧オーステナ
イト粒径を平均円相当直径で150μm以下に限定す
る。これは、旧オーステナイト粒径が組織とともに靭性
に大きな影響を及ぼすためで、特に本発明のような比較
的多量のMo添加鋼において靭性を高めるためには、旧
オーステナイト粒径を小さく制御することは重要かつ必
須である。前記旧オーステナイト粒径の限定理由は、発
明者らの製造条件を種々変えた実験結果に基づくもの
で、平均円相当直径で150μm以下であれば、本発明
よりも低Mo鋼と遜色ない靭性を確保できる。なお、旧
オーステナイト粒は、その判別が必ずしも容易ではない
ケースも少なからずある。特に、後述する低降伏比化の
ための二相域熱処理を行った場合、細粒化していること
もさることながら、判別が極めて困難である。このよう
な場合には、板厚1/4厚位置を中心として、鋼板の最
終圧延方向と直角方向に採取した切り欠き付き衝撃試験
片、例えば、JIS Z 2202 4号試験片(2m
mVノッチ)などを用い、十分低温で、脆性破壊させた
際の破面単位を旧オーステナイト粒径と読み替え得る有
効結晶粒径と定義し、その平均円相当直径を測定するこ
ととし、この場合でも同様に150μm以下であること
が必要である。
【0042】次に、本発明のような組織を得るための製
造条件およびその限定理由について説明する。
【0043】前記の通り限定した成分で、所定の組織が
得られる方法であれば、種々の製造方法を採ることがで
きる。
【0044】まず、本発明の請求項4にかかる圧延まま
で製造する方法について説明する。圧延に先立つ加熱温
度を1000〜1250℃に限定した理由は、加熱時の
オーステナイト粒を小さく保ち、圧延組織の微細化を図
るためである。1250℃は加熱時のオーステナイトが
極端に粗大化しない上限温度であり、加熱温度がこれを
超えるとオーステナイト粒が粗大混粒化し、変態後の組
織も粗大化するため鋼の靭性が著しく劣化する。一方、
加熱温度が低すぎると、後述する圧延終了温度(Ar3
点以上)の確保が困難となるばかりでなく、Nbを添加
した場合、オーステナイトの再結晶温度を上昇させ、熱
間圧延時の制御圧延の効果を最大限に発揮させたり、析
出硬化を発現させるためのNbの溶体化の観点から下限
を1000℃に限定した。なお、Nbを添加しない場合
は、その溶体化を考慮する必要がないため、加熱オース
テナイトを必要以上に粗大化させない観点から1150
℃以下の温度で加熱することが好ましい。
【0045】前記温度範囲に再加熱した鋳片または鋼片
を、圧延では1000℃以下での累積圧下量を30%以
上として750℃以上で熱間圧延を終了する必要があ
る。1000℃以下での累積圧下量が少ない場合、Mo
を比較的多く添加する本発明成分においても圧延オース
テナイトの細粒化が不十分となり、本発明が規定する旧
オーステナイト粒径を満足できないためである。また、
圧延終了温度が750℃を下回ると、変態が一部開始す
る可能性が高まり、最終組織に加工(圧延)組織を残す
恐れがあり、靭性上好ましくないばかりでなく、降伏比
の上昇を招き、建築用途などとして低降伏比が求められ
た場合、圧延ままでは製造が困難となるため、圧延終了
温度は750℃以上に限定する。
【0046】圧延後は、放冷または700℃以上の温度
から放冷相当以上の冷速で600℃以下の任意の温度ま
で加速冷却する。圧延終了時点で、本発明が規定する旧
オーステナイト粒径には制御(細粒化)されており、そ
の後の冷却によりポリゴナルまたは擬ポリゴナル・フェ
ライトが必要以上に(板厚方向断面1/4厚位置におけ
る面積分率で20%以下)変態析出しないようにすれば
よい。放冷あるいは加速冷却などの冷却条件は目的とす
る強度、靭性レベルにより自ずと変えるべき性質のもの
であり、強度と靭性を同時に向上させ、より高強度、高
靭性を得る目的では放冷よりも微細組織が得られる加速
冷却の適用が好ましい。加速冷却停止温度は、600℃
超の温度では変態進行の初期段階での加速冷却の効果が
十分に得られないため、600℃以下とした。600℃
以下であれば、加速冷却停止温度は任意の温度とするこ
とが可能であるが、比較的高温(例えば400℃以上)
で停止した場合、その後の放冷が実質上の焼き戻しとな
り、強度調整や靭性改善、あるいは鋼板の残留応力除去
などの目的での焼き戻しを省略することも可能である。
なお、材質の要求レベルが高くない低グレードの鋼材で
は、放冷であっても十分な材質が得られ、製造容易性、
コストの面からも好ましい。
【0047】なお、加速冷却時の冷速は、鋼成分や意図
する材質(強度、靭性)レベルによっても変わるため一
概には言えないが、板厚1/4厚位置の加速冷却開始温
度から停止温度までの平均冷速で、少なくとも3℃/秒
以上とすることが望ましい。
【0048】次に、本発明の請求項5〜6にかかる焼き
ならしまたは焼き入れにより製造する方法について説明
する。
【0049】本発明が限定する成分を有する鋼を熱間圧
延後、用途や鋼材規格上の制約などにより、焼きならし
または焼き入れを行っても、本発明鋼材の優れた特性を
損なうものではない。むしろ、鋼板の組織や結果として
材質が均質化するため、目的によっては好ましい方法で
ある。ただし、組織や旧オーステナイト粒径を本発明の
通りとするため、前記焼きならしあるいは焼き入れ温度
はAc3以上950℃以下の温度とする必要がある。下
限は、その焼きならしあるいは焼き入れの定義上、オー
ステナイト単相域への加熱が必須であること、また上限
は、再加熱時のオーステナイト粒径を必要以上に大きく
しないためである。
【0050】上述した種々の製造方法で製造された鋼板
は、その後、Ac1未満の温度で焼き戻ししても、本発
明の優れた特性はいささかも損なわれるものではない。
むしろ、強度調整や脆化組織であるマルテンサイトなど
の低温変態生成組織の分解による靭性改善、あるいは鋼
板の残留応力除去などの目的で焼き戻しを行うことが好
ましい場合もある。また、Nb、V、Cuなどの析出硬
化効果を有する元素を添加した場合には、焼き戻し処理
により、析出物の微細析出が促進され、析出硬化現象を
発現させることができる。
【0051】最後に、本発明の請求項8にかかるオース
テナイト+フェライト二相共存域での熱処理を適用する
製造方法について説明する。
【0052】オーステナイト+フェライト二相共存域で
の熱処理は、本発明鋼を例えば建築分野に適用する用途
などにおいて、耐震性の観点から低降伏比が要求された
場合に適用するものである。オーステナイト+フェライ
ト二相共存域での熱処理の冶金的意味合いは、Cを排出
した未変態フェライトとCが濃化された逆変態オーステ
ナイトとに分離し、後者は冷却過程で再変態させて硬化
組織を得、前者の実質的な高温焼き戻しによる軟化組織
とにより低降伏比を達成するものである。熱処理時の加
熱温度は、オーステナイトとフェライトの構成比率に関
わり、鋼成分や目的とする降伏比のレベルに応じて変わ
るべき性質のものである。冷却時の冷速は、同様に鋼成
分や目的とする強度レベルなどに応じて放冷またはそれ
以上の冷速とすることができる。放冷を超える冷速、い
わゆる加速冷却は、600℃以下の温度まで行えばよ
く、その理由は、上述した圧延後の加速冷却の際と同様
である。これらは、さらに必要に応じ、Ac1未満の温
度で焼き戻しを行ってもよく、その理由も上述したもの
と同様である。なお、この二相共存域熱処理に先立つ前
組織は、特に規定するものではなく、二相共存域熱処理
により得られる組織は、本発明の組織限定範囲を十分満
足するものである。
【0053】
【実施例】転炉−連続鋳造−厚板工程で種々の鋼成分の
鋼板(厚さ15〜80mm)を製造し、その強度、降伏
比(YR)、靭性、600℃における降伏強さおよび溶
接性(斜めy形溶接割れ試験)を調査した。
【0054】表1に比較鋼とともに本発明鋼の鋼成分
を、表2に鋼板の製造条件および諸特性の調査結果を示
す。
【0055】本発明法に則った成分、組織および製造方
法による鋼板(本発明鋼)は、すべて良好な特性を有す
る。これに対し、本発明の限定範囲を逸脱する比較鋼
は、靭性や高温YSが劣り、PCMが高い鋼では室温での
y割れ試験によりルート割れが発生している。また、特
に、比較例24では、Cu添加量に対してNi添加量が
低いため、熱間圧延時にクラックが生じ、製造が困難と
なった。さらに、比較例26では、Mo添加量が高いた
めに、PCMは本発明の限定範囲内であるが、室温でのy
割れ試験によりルート割れが発生した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明により、溶接性や靭性、また製造
方法によっては低降伏比をも同時に達成する高強度耐火
鋼の提供が可能となった。その結果、溶接鋼構造物とし
ての各種用途向けに高温強度はもとより、溶接性や靭性
にも優れた高張力鋼、あるいはさらに耐震性能にも優れ
た建築用耐火鋼として、大量かつ安価に供給できるよう
になった。このような鋼材を用いることにより、火災時
などの高温での強度を維持し、さらに溶接性や靭性にも
優れ、建築用鋼としては低降伏比も達成されているた
め、各種の溶接鋼構造物の安全性を一段と向上させるこ
とが可能となった。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 譲 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 鶴田 敏也 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA04 AA05 AA11 AA14 AA16 AA19 AA20 AA21 AA22 AA27 AA29 AA31 AA35 AA36 BA01 CA02 CA03 CB01 CB02 CC03 CC04 CD05 CF03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼成分が質量%で、C:0.05〜0.
    15%、Si:0.6%以下、Mn:0.8〜1.6
    %、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Mo:
    0.7〜1.2%、Al:0.06%以下、N:0.0
    06%以下、かつ、 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
    /60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B と定義する溶接割れ感受性組成PCMが0.25%以下
    で、残部が鉄および不可避的不純物からなり、鋼板の最
    終圧延方向の板厚断面方向1/4厚位置のミクロ組織
    が、面積分率で80%以上がポリゴナルあるいは擬ポリ
    ゴナルフェライト以外からなり、かつ、該断面および位
    置での旧オーステナイト粒の平均円相当直径が150μ
    m以下であることを特徴とする高温強度に優れた高張力
    鋼。
  2. 【請求項2】 上記鋼成分に加え、質量%で、Cu:
    0.05〜1.0%、Ni:0.05〜1.0%、か
    つ、Cu添加量の1/2以上、Cr:0.05〜1.0
    %、Nb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
    0.05%、B:0.0002〜0.003%、Ti:
    0.005〜0.025%、Mg:0.0002〜0.
    005%の範囲で1種または2種以上を含有することを
    特徴とする請求項1に記載の高温強度に優れた高張力
    鋼。
  3. 【請求項3】 質量%で、Ca:0.0005〜0.0
    04%、REM:0.0005〜0.004%のいずれ
    か1種以上をさらに含有することを特徴とする請求項1
    または2に記載の高温強度に優れた高張力鋼。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼
    成分からなる鋼片または鋳片を1000〜1250℃の
    温度範囲に再加熱後、1000℃以下での累積圧下量を
    30%以上として750℃以上の温度で圧延を終了し、
    その後放冷または700℃以上の温度から放冷相当以上
    の冷速で600℃以下の任意の温度まで加速冷却するこ
    とを特徴とする、鋼板の最終圧延方向の板厚断面方向1
    /4厚位置のミクロ組織が、面積分率で80%以上がポ
    リゴナルあるいは擬ポリゴナルフェライト以外からな
    り、かつ、該断面および位置での旧オーステナイト粒の
    平均円相当直径が150μm以下である高温強度に優れ
    た高張力鋼の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼
    成分からなる鋼片または鋳片を熱間圧延後、Ac3以上
    950℃以下の温度で焼きならしすることを特徴とす
    る、鋼板の最終圧延方向の板厚断面方向1/4厚位置の
    ミクロ組織が、面積分率で80%以上がポリゴナルある
    いは擬ポリゴナルフェライト以外からなり、かつ、該断
    面および位置での旧オーステナイト粒の平均円相当直径
    が150μm以下である高温強度に優れた高張力鋼の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼
    成分からなる鋼片または鋳片を熱間圧延後、Ac3以上
    950℃以下の温度に再加熱後、焼き入れすることを特
    徴とする、鋼板の最終圧延方向の板厚断面方向1/4厚
    位置のミクロ組織が、面積分率で80%以上がポリゴナ
    ルあるいは擬ポリゴナルフェライト以外からなり、か
    つ、該断面および位置での旧オーステナイト粒の平均円
    相当直径が150μm以下である高温強度に優れた高張
    力鋼の製造方法。
  7. 【請求項7】 強度調整や靭性改善、あるいは鋼板の残
    留応力除去の目的で、鋼板をAc1未満の温度で焼き戻
    しすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に
    記載の高温強度に優れた高張力鋼の製造方法。
  8. 【請求項8】 低降伏比化の目的で、鋼板をAc1超A
    3未満のフェライトとオーステナイトの二相共存域に
    再加熱後、放冷またはそれ以上の冷速で600℃以下の
    温度まで冷却し、その後さらに必要に応じAc1未満の
    温度で焼き戻しすることを特徴とする請求項4〜6のい
    ずれか1項に記載の高温強度に優れた高張力鋼の製造方
    法。
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