JP2002115022A - 高温強度に優れた鋼およびその製造方法 - Google Patents
高温強度に優れた鋼およびその製造方法Info
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Abstract
高張力鋼およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 質量%で、C:0.03%以下、Si:
0.6%以下、Mn:0.2〜1.6%、P:0.02
%以下、S:0.01%以下、Cu:0.6〜2.0
%、Ni:Cu添加量の1/2〜1.0%、Al:0.
06%以下、N:0.006%以下、かつ、Nb:0.
005〜0.1%、V:0.01〜0.2%、Ti:
0.005〜0.1%のうち1種以上を含有し、残部が
鉄および不可避的不純物からなり、600℃での時効析
出処理を行った場合降伏強さが30N/mm2以上増加
する程度にCuが固溶状態で存在すること。また、必要
に応じ、特定量のCr、Mo、B、Mg、Ca、REM
を含有する。さらに、製造方法としては、1000〜1
250℃に再加熱後、1000℃以下での累積圧下量を
30%以上として750℃以上の温度で圧延を終了し、
その後700℃以上から400℃以下の温度まで加速冷
却、あるいは熱間圧延後、Ac3以上950℃以下の温
度に再加熱後、加速冷却する。
Description
異常時において高温にさらされてもなお十分耐力(強度)
を維持し得る鋼およびその製造方法に関するもので、鉄
鋼業においては厚板、形鋼、ホットストリップミルなど
に適用できる。なお、用途としては、建築分野のみなら
ず、土木、海洋構造物、造船、各種の貯槽タンクなどの
一般的な構造用鋼として広範な用途に適用できる。
のいわゆる耐火鋼は、特開平2−77523号公報他多
くの公開公報で、含Mo鋼の製造方法が開示されてい
る。しかし、Moは鋼の焼入性を顕著に高めるととも
に、Cとの相互作用が極めて強いために、材質変化が製
造条件の変動に敏感で、常温での強度−靭性バランスや
そのばらつき、常温強度と高温強度のバランスを考慮し
た場合、高温強度上は有効であるが、必ずしも使いやす
い元素とは言えない。また、高温強度を維持する程度の
比較的多いMoの添加は、溶接性の顕著な劣化に加え、
母材および溶接部の靭性も著しく劣化させるという問題
があった。
来技術の問題点を解決すべく、優れた高温強度ととも
に、靭性や溶接性にも優れる鋼を得るため、Cuの固溶
・析出を利用することで、Moは必要に応じて少量添加
する程度に止め、さらに製造方法を限定することで、上
述した複合特性を有する鋼、および該鋼を工業的に安定
して供給可能な方法を提供するものである。
は、Cuを比較的多く添加し、600℃での時効析出処
理を行った場合降伏強さが30N/mm2以上増加する
程度に、Cuが常温で固溶状態で存在させること、ある
いはさらにそのような状態を得るよう製造条件を限定す
ることである。
とで、常温では固溶状態にあったCuが析出し、析出強
化として高温強度を発現させることを意味している。こ
の結果、常温強度と高温強度をバランス良く向上するこ
とができる。
明の通り限定したものであるが、その要旨は以下に示す
通りである。
不可避的不純物からなり、600℃での時効析出処理を
行った場合降伏強さが30N/mm2以上増加すること
を特徴とする高温強度に優れた鋼。
る上記(1)に記載の高温強度に優れた鋼。
項1または2に記載の高温強度に優れた鋼。
項に記載の鋼成分からなる鋼片または鋳片を1000〜
1250℃の温度範囲に再加熱後、1000℃以下での
累積圧下量を30%以上として750℃以上の温度で圧
延を終了し、その後700℃以上の温度から強制冷却で
400℃以下の任意の温度まで加速冷却することを特徴
とする、600℃での時効析出処理を行った場合降伏強
さが30N/mm2以上増加する高温強度に優れた鋼の
製造方法。
項に記載の鋼成分からなる鋼片または鋳片を熱間圧延
後、Ac3以上950℃以下の温度に再加熱後、強制冷
却で加速冷却することを特徴とする、600℃での時効
析出処理を行った場合降伏強さが30N/mm2以上増
加する高温強度に優れた鋼の製造方法。
る。
造方法を限定した理由について説明する。
ため、多く添加することは好ましくない。特に本発明に
おいては、Cuを600℃での時効析出処理を行えば降
伏強さが30N/mm2以上増加する程度に固溶状態で
存在させることが最大のポイントとなっているため、後
述するように、圧延後、Cuが全量析出してしまわない
よう放冷相当を超える冷速で加速冷却する必要がある。
この際、必要以上に焼きが入らないようC量は低いレベ
ルに抑える必要があり、許容できるC量の上限は0.0
3%である。C量の下限は特性上の理由からは制約され
るものではなく特に限定しないが、製鋼能力やコストな
どにより自ずと制限されるものである。
が、多く添加すると溶接性、HAZ靭性が劣化するた
め、上限を0.6%に限定した。鋼の脱酸はTi、Al
のみでも十分可能であり、HAZ靭性、焼入性などの観
点から低いほど好ましく、必ずしも添加する必要はな
い。
不可欠な元素である。置換型の固溶強化元素であるMn
は、特に600℃超の高温強度にはあまり大きな改善効
果はないが、常温強度確保の観点から0.2%以上の添
加を必須とする。上限については、多すぎる添加は連続
鋳造スラブの中心偏析を助長したり、溶接性を劣化させ
るため1.6%に限定する。
P量の低減はHAZにおける粒界破壊を減少させる傾向
があるため、少ないほど好ましい。含有量が多いと母
材、溶接部の低温靭性を劣化させるため上限を0.02
%とした。
であり、母材の低温靭性の観点からは少ないほど好まし
い。含有量が多いと母材、溶接部の低温靭性を劣化させ
るため上限を0.01%とした。
で、「Cuを600℃での時効析出処理を行った場合降
伏強さが30N/mm2以上増加する程度に固溶状態で
存在させること」のため、0.6%以上の添加が必須で
ある。上限については、本来、目的とする常温および高
温強度によって変えるべき性質のものであるが、本発明
が意図する「Cuを600℃での時効析出処理を行った
場合降伏強さが30N/mm2以上増加する程度に固溶
状態で存在させること」を達する上での制約はなく、む
しろ溶接性、さらには熱間圧延時のCu−クラックの観
点から2.0%に限定した。
を行えば降伏強さが30N/mm2以上増加すること」
を本発明の特徴とするが、常温状態におけるCuが固溶
か析出かを判定するのは必ずしも容易ではなく、「60
0℃での時効析出処理を行った場合降伏強さが30N/
mm2以上増加すること」をその判定基準とする。
発明においては必須元素である。なぜならば、熱間圧延
時のCu−クラックを防止するためであり、そのために
Cu添加量の1/2以上とする必要がある。Niは、過
剰に添加しなければ、溶接性、HAZ靭性に悪影響を及
ぼすことなく母材の強度、靭性を向上させるが、過剰な
添加は高価なだけでなく、溶接性にも好ましくないた
め、上限を1.0%とした。
加は、耐候性にも有利に作用する。
あるが、脱酸はSiまたはTiだけでも十分であり、本
発明鋼においては、その下限は限定しない(0%を含
む)。しかし、Al量が多くなると鋼の清浄度が悪くな
るだけでなく、溶接金属の靭性が劣化するので、上限を
0.06%とした。
るものであるが、後述するTi、Nb、Vを少なくとも
1種以上添加する本発明鋼においては、TiNを形成し
て鋼の性質を高めたり、Nb、Vと結合して炭窒化物を
形成して強度を増加させる。この目的のためには、N量
として最低0.001%含有することが望ましい。しか
しながら、N量の増加はHAZ靭性、溶接性に極めて有
害であり、本発明鋼においてはその上限は0.006%
である。
接構造用鋼として基本特性をさらに向上させるため、上
述した元素に加え、Nb、V、Tiのうち少なくとも1
種以上の添加を必須とする。
ステナイトの再結晶温度を上昇させ、熱間圧延時の制御
圧延の効果を最大限に発揮する上で有用な元素で、最低
0.005%の添加が必要である。また、圧延に先立つ
再加熱や圧延後の熱処理時の加熱オーステナイトの細粒
化にも寄与する。さらに、析出硬化として強度向上効果
を有し、高温強度向上にも寄与する。しかし、過剰な添
加は、溶接部の靭性劣化を招くため上限を0.1%とし
た。
であるが、Nbに比べてその効果は小さい。また、Vは
焼入性にも影響を及ぼし、高温強度向上にも寄与する。
Nbと同様の効果は0.01%未満では効果が少なく、
上限は0.2%まで許容できる。
求が厳しい場合には、添加することが好ましい。なぜな
らばTiは、Al量が少ないとき(例えば0.003%
以下)、Oと結合してTi2O3を主成分とする析出物を
形成、粒内変態フェライト生成の核となり溶接部靭性を
向上させる。また、TiはNと結合してTiNとしてス
ラブ中に微細析出し、加熱時のγ粒の粗大化を抑え圧延
組織の細粒化に有効であり、また鋼板中に存在する微細
TiNは、溶接時に溶接熱影響部組織を細粒化するため
である。これらの効果を得るためには、Tiは最低0.
005%必要である。しかし多すぎるとTiCを多量に
形成し、低温靭性や溶接性を劣化させるので、その上限
は0.1%である。
Cr、Mo、B、Mgの添加理由について説明する。
添加する主たる目的は、本発明鋼の優れた特徴を損なう
ことなく、強度、靭性などの特性を向上させるためであ
る。したがって、その添加量は自ずと制限されるべき性
質のものである。
せる。その効果を確実に享受できる最小量は0.05%
である。しかし、添加量が多すぎると母材、溶接部の靭
性および溶接性を劣化させるため、上限を1.0%とし
た。
めて有効な元素であるが、前述したような問題も有す
る。しかし、少量の添加であれば、そのメリット享受は
可能で、最小量は0.05%である。上限については、
本発明の特徴を明確にするため、高温強度維持、発現の
補助的な役割に限定し、0.4%以下とした。
ライトの生成を抑制することを介して、焼入性を向上さ
せ、強度向上に寄与する。この効果を享受するため、最
低0.0002%以上必要である。しかし、多すぎる添
加は焼入性向上効果が飽和するだけでなく、靭性上有害
となるB析出物を形成する可能性もあるため、上限を
0.003%とした。なお、タンク用鋼などとして、応
力腐食割れが懸念されるケースでは、母材および溶接熱
影響部の硬さの低減がポイントとなることが多く(例え
ば、硫化物応力腐食割れ(SCC)防止のためにはHR
C≦22(HV≦248)が必須とされる)、そのよう
なケースでは焼入性を増大させるB添加は好ましくな
い。
イト粒の成長を抑制し、細粒化する作用があり、溶接部
の強靭化が図れる。このような効果を享受するために
は、Mgは0.0002%以上必要である。一方、添加
量が増えると添加量に対する効果代が小さくなるため、
コスト上得策ではないので上限は0.005%とした。
態を制御し、母材の低温靭性を向上させるほか、湿潤硫
化水素環境下での水素誘起割れ(HIC、SSC、SO
HIC)感受性を低減させる。これらの効果を発揮する
ためには、最低0.0005%必要である。しかし、多
すぎる添加は、鋼の清浄度を逆に高め、母材靭性や湿潤
硫化水素環境下での水素誘起割れ(HIC、SSC、S
OHIC)感受性を高めるため、添加量の上限は0.0
04%に限定した。CaとREMは、ほぼ同様の効果を
有するため、いずれか1種を上記範囲で添加すればよ
い。
る製造条件およびその限定理由について説明する。
立つ加熱温度を1000〜1250℃に限定した理由
は、加熱時のオーステナイト粒を小さく保ち、圧延組織
の微細化を図るためである。1250℃は加熱時のオー
ステナイトが極端に粗大化しない上限温度であり、加熱
温度がこれを超えるとオーステナイト粒が粗大混粒化
し、変態後の組織も粗大化するため鋼の靭性が著しく劣
化する。一方、加熱温度が低すぎると、後述する圧延終
了温度(750℃以上)の確保が困難となるばかりでな
く、Nbを添加した場合、オーステナイトの再結晶温度
を上昇させ、熱間圧延時の制御圧延の効果を最大限に発
揮させたり、析出効果を発現させるためのNbの液体化
の観点から下限を1000℃に限定した。なお、Nbを
添加しない場合は、その溶体化を考慮する必要がないた
め、加熱オーステナイトを必要以上に粗大化させない観
点から1150℃以下の温度で加熱することが好まし
い。
を、圧延では1000℃以下での累積圧下量を30%以
上として750℃以上で熱間圧延を終了する必要があ
る。1000℃以下での累積圧下量が少ない場合、圧延
オーステナイトの細粒化が不十分となり、靭性確保が困
難なためである。また、圧延終了温度が750℃を下回
ると、C量が比較的低い本発明鋼においては、変態が一
部開始する可能性が高まり、最終組織に加工(圧延)組
織を残す恐れがあり、靭性上好ましくないばかりでな
く、降伏比の上昇を招き、建築用途などとして低降伏比
が求められた場合、製造が困難となるため、圧延終了温
度は750℃以上に限定する。
却、つまり放冷以外の冷却速度で400℃以下の任意の
温度まで加速冷却する。これらはいずれも「Cuを60
0℃での時効析出処理を行った場合降伏強さが30N/
mm2以上増加する程度に固溶状態で存在させること」
のためである。いずれか1つでも上記限定条件を逸脱す
ると、「Cuを600℃での時効析出処理を行った場合
降伏強さが30N/mm2以上増加する程度に固溶状態
で存在させること」が困難となる。
する材質(強度、靭性)レベルによっても変わるため一
概には言えないが、板厚1/4厚位置の加速冷却開始温
度から停止温度までの平均冷速で、少なくとも3℃/秒
以上とすることが望ましい。
について説明する。
延後、本発明が限定する熱処理を行っても、本発明鋼材
の優れた特性を損なうものではない。むしろ、鋼材の組
織や結果として材質が均質化するため、目的によっては
好ましい場合もある。ただし、この場合でも、組織の微
細化が鋼材の強度、靭性を同時に向上させるポイントの
1つであるため、熱処理時の再加熱温度はAc3以上9
50℃以下の温度とする必要がある。下限はCuの再固
溶と組織の均質化のため、また上限は、再加熱時のオー
ステナイト粒径を必要以上に大きくしないためである。
冷却は、請求項4にかかる圧延後の加速冷却と同様「C
uを600℃での時効析出処理を行った場合降伏強さが
30N/mm2以上増加する程度に固溶状態で存在させ
ること」のため、放冷相当を超える冷速で加速冷却する
必要がある。この加速冷却は、400℃以下まで行えば
良いことは、請求項4にかかる説明で述べた通りであ
る。なお、本熱処理を行う場合、圧延後の鋼材は加速冷
却を行う必要はなく、圧延後放冷された鋼材であっても
よい。
鋼板(厚さ20〜100m)を製造し、その機械的性質
を調査した。
を、表2に鋼板の製造条件および諸特性の調査結果を示
す。なお、表2中、熱処理を行ったものは所定の温度へ
の再加熱後、400℃以下まで加速冷却を行っているの
は言うまでもない。
法による鋼板(本発明鋼)は、すべて良好な特性を有す
る。これに対し、本発明の限定範囲を逸脱する比較鋼
は、靭性が劣っていたり、特に本発明が規定するCuの
固溶程度を表すところの600℃での時効析出後の降伏
強さの上昇代が少なく、結果として600℃での高温強
度(YS)が明らかに劣っている。
め焼入性が高くなり加速冷却後の強度が高く、Cu量は
適正であるが600℃での時効析出後の降伏強さは焼入
組織の焼戻し効果が優ってむしろ低下し、常温YSに対
する600℃YSの比が低い。比較例22は、Cu添加
量が少ないのに加え、1000℃以下の累積圧下量が少
なく、加速冷却停止温度も高いため、靭性に劣るととも
に、600℃での時効析出後の降伏強さの上昇代が少な
く、結果として600℃での高温強度(YS)が劣る。
比較例23は、圧延後に加速冷却されておらず、放冷中
にCuの析出が進み、600℃での時効析出後の降伏強
さが上昇代が少なく、結果として600℃での高温強度
(YS)が劣る。また、Cu添加量に対してNi添加量
が低いため、熱間圧延時にクラックが生じ、製造が困難
となった。比較例24では、Nb、V、Tiのいずれも
が添加されておらず、また製造条件の上でも、圧延終了
温度が低く加速冷却開始温度も低いため、フェライトが
加工を受け靭性に劣り、加速冷却開始までの間にCu析
出も促進されて600℃での時効析出後の降伏強さの上
昇代が少なく、結果として600℃での高温強度(Y
S)が劣る。
なく高温強度に優れた鋼の提供が可能となった。その結
果、溶接性や靭性を損なうことなく、溶接構造用鋼とし
ての各種用途向けに優れた高温強度を有する鋼材が大量
かつ安価に供給できるようになった。このような鋼材を
用いることにより、火災時などの高温での強度を維持で
き、各種の溶接鋼構造物の安全性を一段と向上させるこ
とが可能となった。
Claims (5)
- 【請求項1】 鋼成分が質量%で、 C:0.03%以下、 Si:0.6%以下、 Mn:0.2〜1.6%、 P:0.02%以下、 S:0.01%以下、 Cu:0.6〜2.0%、 Ni:Cu添加量の1/2〜1.0%、 Al:0.06%以下、 N:0.006%以下、 かつ、 Nb:0.005〜0.1%、 V:0.01〜0.2%、 Ti:0.005〜0.1% の範囲で少なくとも1種以上を含有し、残部が鉄および
不可避的不純物からなり、600℃での時効析出処理を
行った場合降伏強さが30N/mm2以上増加すること
を特徴とする高温強度に優れた鋼。 - 【請求項2】 上記鋼成分に加え、質量%で、 Cr:0.05〜1.0%、 Mo:0.05〜0.4%、 B:0.0002〜0.003%、 Mg:0.0002〜0.005% の範囲で1種または2種以上を含有することを特徴とす
る請求項1に記載の高温強度に優れた鋼。 - 【請求項3】 質量%で、 Ca:0.0005〜0.004%、 REM:0.0005〜0.004% のいずれか1種をさらに含有することを特徴とする請求
項1または2に記載の高温強度に優れた鋼。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼
成分からなる鋼片または鋳片を1000〜1250℃の
温度範囲に再加熱後、1000℃以下での累積圧下量を
30%以上として750℃以上の温度で圧延を終了し、
その後700℃以上の温度から強制冷却で400℃以下
の任意の温度まで加速冷却することを特徴とする、60
0℃での時効析出処理を行った場合降伏強さが30N/
mm2以上増加する高温強度に優れた鋼の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼
成分からなる鋼片または鋳片を熱間圧延後、Ac3以上
950℃以下の温度に再加熱後、強制冷却で加速冷却す
ることを特徴とする、600℃での時効析出処理を行っ
た場合降伏強さが30N/mm2以上増加する高温強度
に優れた鋼の製造方法。
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