JP2018004261A - 引張特性の推定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼板の引張特性から、鋼板を曲げ加工して鋼管とした場合の鋼板から鋼管への加工方向と直交する方向における鋼管の引張特性を高精度に推定する方法を提供する。【解決手段】本方法は、鋼板10から鋼管20への曲げ加工方向と直交する方向における鋼管20の引張特性の推定方法である。本方法は、鋼板10の加工前引張特性を実測により取得し、管軸方向の加工後引張特性を実測により取得し、この曲げ加工を解析上で再現して評価点の相当塑性ひずみと背応力を算出し、背応力の関数としてバウシンガー効果量を規定し、バウシンガー効果量および加工前降伏比の関数として加工後降伏応力を推定加工後降伏応力として推定し、加工前降伏比の関数として加工後引張強さを推定加工後引張強さとして推定し、推定加工後降伏応力を推定加工後引張強さで除算し、加工後降伏比を推定加工後降伏比として推定することを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、引張特性の推定方法に関する。
例えば、建築用鋼管では、鋼管に作用する荷重は管軸方向がほとんどであるため、鋼管強度は管軸方向の引張試験で規定されている。具体的には、例えば管軸方向の降伏応力、引張強さ、および降伏比が規定されている。一般にこのような引張試験では、鋼管の周方向の一カ所から切り出した管軸方向を長手とする全厚試験片、または外側から板厚の1/4の位置で切り出した丸棒試験片が使用される。また、ラインパイプ用鋼管では、従来から規定されている管周方向の特性だけでなく、管軸方向についても諸元として要求されている。従って、鋼板から鋼管への曲げ加工方向と直交する方向(管軸方向)における鋼管の引張特性を推定することが要求されている。
特許文献1には、鋼板の曲げ加工における機械的性質に及ぼす加工度と焼き鈍し処理の影響評価法が開示されている。特許文献2には、鋼板の曲げ加工後における、曲げ加工方向と直交する方向の引張特性の推定方法が開示されている。
特許第3721517号公報 特開2014−222160号公報
特許文献1の影響評価法では、曲げ加工に伴うバウシンガー効果が考慮されておらず、引張特性の推定精度に改善の余地がある。また、この影響評価法では、多くの実製品データを収集する必要があり、多くの時間と費用を要する。
特許文献2の推定方法では、バウシンガー効果は考慮されているが、鋼板から鋼管への曲げ方向と、鋼管の管軸方向とが異なることは考慮されていない。また、推定結果として、降伏応力の推定精度のみ言及されており、引張強さや降伏比の推定精度は言及されていない。そのため、特許文献2の推定方法では、引張強さや降伏比の推定精度が不明である。
本発明は、鋼板の引張特性から、鋼板を曲げ加工して鋼管とした場合の鋼板から鋼管への加工方向と直交する方向(管軸方向)における鋼管の引張特性を高精度に推定することを課題とする。
本発明の引張特性の推定方法は、鋼板を曲げ加工して鋼管とした場合の前記鋼板から前記鋼管への曲げ加工方向と直交する方向における前記鋼管の引張特性の推定方法であって、前記鋼板の加工前引張特性である加工前降伏応力と、加工前引張強さと、加工前降伏比とを実測により取得し、前記鋼板から前記鋼管への加工方向と直交する方向の加工後引張特性である加工後降伏応力と、加工後引張強さと、加工後降伏比とを実測により取得し、前記鋼板から前記鋼管への前記曲げ加工を解析上で前記加工前引張特性を使用して再現し、前記解析により評価点の相当塑性ひずみと背応力を算出し、前記背応力の関数としてバウシンガー効果量を規定し、前記バウシンガー効果量および前記加工前降伏比の関数として前記加工後降伏応力を推定加工後降伏応力として推定し、前記加工前降伏比の関数として前記加工後引張強さを推定加工後引張強さとして推定し、前記推定加工後降伏応力を前記推定加工後引張強さで除算し、前記加工後降伏比を推定加工後降伏比として推定することを含む。
この方法によれば、鋼板を曲げ加工して鋼管とした場合の鋼板から鋼管への加工方向と直交する方向(管軸方向)における鋼管の引張特性を高精度に推定できる。この高精度の推定は、移動硬化則を考慮することで実現されている。移動硬化則の考慮には、背応力が使用されている。背応力は移動硬化則における降伏曲面の移動量に対応する要素であるため、背応力の関数として規定されたバウシンガー効果量を推定に使用することで、移動硬化則に基づいて、鋼板の曲げ加工により得られた鋼管の管軸方向の引張特性の変化を考慮できる。さらに、本願発明者は、数多くの試行により、バウシンガー効果量だけでなく、加工前降伏比も含めた関数として推定加工後降伏応力を推定することで推定精度が向上することを見出しており、推定精度を一層向上させている。また、バウシンガー効果量を背応力および加工前降伏応力の関数として規定してもよい。
複数の対応する前記加工後降伏応力と前記推定加工後降伏応力とに対し、以下の第1評価関数を最小化する定数a,b,cを決定し、前記定数a,b,cを代入した以下の前記推定加工後降伏応力の算出式(1)に基づいて、前記加工前引張特性から前記推定加工後降伏応力を算出してもよい。
Figure 2018004261
この方法によれば、加工前降伏比と、バウシンガー効果量と、加工硬化量とを含む推定加工後降伏応力の具体的な算出式(1)を規定できる。算出式(1)がこれらの要素含むことで、鋼板の曲げ加工方向と、曲げ加工により得られた鋼管の引張試験方向(管軸方向)とが異なる場合でも、バウシンガー効果と加工硬化を受けて複雑に変化する鋼管の管軸方向の降伏応力を、鋼板の引張特性から高精度に推定できる。
複数の対応する前記加工後引張強さと前記推定加工後引張強さとに対し、以下の第2評価関数を最小化する定数s,t,uを決定し、前記定数s,t,uを代入した以下の前記推定加工後引張強さの算出式(2)に基づいて、前記加工前引張特性から前記推定加工後引張強さを算出してもよい。
Figure 2018004261
この方法によれば、加工前降伏比と、相当塑性ひずみとを含む推定加工後引張強さの具体的な算出式(2)を規定できる。算出式(2)がこれらの要素を含むことで、上記と同様に、複雑に変化する鋼管の管軸方向の引張強さを、鋼板の引張特性から高精度に推定できる。
本発明によれば、移動硬化則に基づいて鋼板から鋼管への曲げ加工方向と直交する方向(管軸方向)の引張特性の変化を考慮できるため、管軸方向における鋼管の引張特性を高精度に推定できる。
本発明の実施形態で使用される鋼板の斜視図。 図1の鋼板を曲げ加工して得られた鋼管の斜視図。 本発明の実施形態に係る引張特性の推定方法を示すフローチャート。 加工硬化量を示す応力−ひずみ線図。 塑性ひずみに対する推定加工後降伏応力の近似式を示すグラフ。 加工後降伏応力と推定加工後降伏応力の差を示すグラフ。 加工後引張強さと推定加工後引張強さの差を示すグラフ。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1に示すように鋼板10の状態から図2に示すような鋼管20の状態に曲げ加工した場合、引張特性が変化する。特に、鋼板10から鋼管20への曲げ加工方向と直交する方向(管軸方向、即ち図1,2のZ軸方向)の引張特性は加工硬化により複雑に変化する。本実施形態では、鋼板10の引張特性から、加工硬化則(移動硬化則)を考慮したバウシンガー効果量を推定に使用することで、鋼管20の管軸方向の引張特性を高精度に推定する。
ここでの引張特性は、降伏応力と、引張強さと、降伏比とを含む。また、説明上および後述する解析座標の設定上、曲げ加工方向(鋼板10の幅方向および鋼管20の周方向)をX方向、板厚方向をY方向、引張試験方向(鋼板10の長手方向および圧延方向、並びに鋼管20の管軸方向)をZ方向と定義している。
図3に示すフローチャートに従って、鋼管20の管軸方向の引張特性の推定方法を説明する。
推定を開始すると(ステップS3−1)、鋼板10の引張特性(加工前引張特性)を実測により取得する(ステップS3−2)。使用される鋼板10の厚みは、10〜100mm程度であり、曲げ加工可能な厚みである。取得する鋼板10の引張特性には、例えば鋼材メーカ等で示されている諸元等が使用されてもよい。以下の表1には、本実施形態で取得した異なる5種類の鋼板A〜Eの引張特性である降伏応力(加工前降伏応力)YSと、引張強さ(加工前引張強さ)TSと、降伏比(加工前降伏比)YRとが示されている。ここで、加工前降伏比YRは、加工前降伏応力YSを加工前引張強さTSで除算した百分率で求められる(YR=YS/TS×100)。本実施形態では、高低2種類の加工前降伏比YRを有する鋼板A〜Eが準備されている。具体的には、鋼板A〜Cの加工前降伏比YRは相対的に低く、鋼板D,Eの加工前降伏比YRは相対的に高い。
Figure 2018004261
表1に示された内容を含む鋼板10の引張特性を取得した後、鋼板10から鋼管20への曲げ加工を行い、鋼管20の管軸方向の引張特性(加工後引張特性)を実測により取得する(ステップS3−3)。鋼板10から鋼管20への曲げ加工は、例えばプレスベンド、ロールベンド、またはU−O曲げ等によって行われる。なお、本実施形態では、鋼管20は円管であるが、その形状は特に限定されず、例えば、楕円管または角管であってもよい。以下の表2には、表1の鋼板A〜Eを曲げ加工して得られた鋼管の加工後引張特性が示されている。具体的には、鋼管20の管軸方向の降伏応力(加工後降伏応力)YSoと、引張強さ(加工後引張強さ)TSoとがそれぞれ示されている。なお、加工後降伏比YRoは、表2に記載されていないが、加工後降伏応力YSoを加工後引張強さTSoで除算した百分率で求められる(YRo=YSo/TSo×100)。鋼板10から鋼管20への曲げ加工にはばらつきが生じるため、表2には各鋼板A〜Eを曲げ加工して得られた鋼管それぞれの4ないしは6箇所ずつから試験片を採取して引張特性を取得した結果が示されている。
Figure 2018004261
表2に示された内容を含む鋼管20の加工後引張特性を取得した後、鋼板10から鋼管20への曲げ加工を解析上で再現する(ステップS3−4)。この解析では、工具形状、工具サイズ、曲げ加工方法、ストローク、およびプレスピッチ等について、可能な限り実際の製管条件が模擬されることが好ましい。この解析は平面ひずみ要素を用いた2D解析またはソリッド要素を用いた3D解析であり、解析にはステップS3−2で取得した加工前引張特性(表1参照)が使用される。また、この解析では、曲げ加工に伴う加工硬化則として、汎用の有限要素解析ソフトウェアに用意されている一般的な移動硬化則を使用する。解析が完了すると、応力および塑性ひずみの他、背応力を出力するように設定し、解析完了時に評価点の相当塑性ひずみεと、背応力αとを取得する(ステップS3−5)。ここで、背応力とは、降伏曲面の動きを示す要素である。
一般に引張試験では、鋼管10の外側から板厚の1/4の位置で切り出した丸棒試験片が使用される。そのため、解析上の評価点は、実際の評価対象である丸棒採取位置の最も近い節点または要素中心に設定される。なお、評価点の相当塑性ひずみεは、この丸棒採取位置にどれだけの加工が加えられたかを意味するので、加工度と言われることもあり、以降の説明でも両記載は区別することなく使用する。
解析が完了すると、以下の式(3)に基づいてバウシンガー効果量Bを算出する(ステップS3−6)。バウシンガー効果量Bの算出には、本実施形態においては、背応力αおよび加工前降伏応力YSが使用されている。以下の式(3)では、背応力αのX,Y,Z成分がそれぞれα,α,αに対応する。
Figure 2018004261
次いで、以下の式(4)に基づいて加工硬化量Hを算出する(ステップS3−7)。ここでは、上記評価点の相当応力(例えばミーゼス応力)をσFとし、相当応力σFから加工前降伏応力YSを減算した値を加工硬化量Hと定義している。なお、図4に示すように、解析により得られた応力−ひずみ線図と、評価点の相当塑性ひずみεとから図のように加工硬化量Hを導出しても同じ解が得られる。
Figure 2018004261
バウシンガー効果量Bと加工硬化量Hを算出した後、以下の式(5)に示す第1評価関数fを最小化する定数a,b,cを算出する(ステップS3−8)。第1評価関数fは、推定加工後降伏応力YSと加工後降伏応力YSの差の二乗和として定義されている。推定加工後降伏応力YSは、加工前降伏応力YSを使用して、バウシンガー効果量B、加工硬化量H、および加工前降伏比YRの関数として以下の式(5)のように定義されている。第1評価関数fを最小化する定数a,b,cの算出には、最小二乗法等を使用すればよい。
Figure 2018004261

Figure 2018004261
同様に、以下の式(6)に基づいて、第2評価関数fを最小化する定数s,t,uを算出する(ステップS3−8)。第2評価関数fは、推定加工後引張強さTSと加工後引張強さTSの差の二乗和として定義されている。推定加工後引張強さTSは、加工前引張強さTSを使用して、相当塑性ひずみεおよび加工前降伏比YRの関数として以下の式(6)のように定義されている。第2評価関数fを最小化する定数s,t,uの算出には、最小二乗法等を使用すればよい。
Figure 2018004261

Figure 2018004261
以下の表3には、このようにして求めた相当塑性ひずみε、背応力α(α,α,α)、バウシンガー効果量B、加工硬化量H、推定加工後降伏応力YS、および推定加工後引張強さTSが示されている。このとき、推定加工後降伏比YRは、推定加工後降伏応力YSを加工前引張強さTSで除算した百分率で求められる(YR=YS/TS×100)。なお、本実施形態では、最小二乗法により定数a,b,c,s,t,uが算出されており、その値は、a=0.2980、b=0.6464、c=0.6600、s=1.0209、t=0.0293、u=0.0355である。
Figure 2018004261
また、図5に示すように、本実施形態では、表3に示す加工前降伏比YRが低い鋼板10の5点のデータ(A5,B1,B4,C2,C5)に基づいて、任意の相当塑性ひずみεに対する推定加工後降伏応力YSの値を示す近似式を算出している。本実施形態では、二次関数を使用して近似式(YS=−13385ε+2822.5ε+376.37)を算出しているが、近似式は二次関数に限らず、任意の関数を使用できる。同様に、詳細は省略するが、表3に示す加工前降伏比YRが高い鋼板10の3点のデータ(D4,E2,E6)に基づいて、任意の相当塑性ひずみεに対する推定加工後降伏応力YSの値を示す近似式を算出している。このように、同鋼種の複数のデータにて、相当塑性ひずみεと、推定加工後降伏応力YSとの関係を近似式で表現することで、任意の相当塑性ひずみεでの推定加工後降伏応力YSを推定できる。また、同様にして任意の相当塑性ひずみεでの推定加工後引張強さTSを推定できる。
図6,7に示しているのは、上記のような近似式を使用し、表2に示す全ての鋼管20のデータ(A1〜E6)を対象に引張特性を推定した結果である。
図6に示すように、推定加工後降伏応力YSと、加工後降伏応力YSとの誤差は、±20MPa以内(図6の破線内)である。また、図7に示すように、推定加工後引張強さTSと、加工後引張強さTSとの誤差は、±20MPa以内(図7の破線内)である。従って、推定加工後降伏応力YSの推定誤差について、特許文献1に開示された誤差±50MPaおよび特許文献2に開示された誤差−30〜+20MPaと比較して、本実施形態は高い推定精度を有している。また、推定加工後引張強さTSの推定誤差について、特許文献1に開示された誤差±50MPaと比較して本実施形態は高い推定精度を有している。なお、特許文献2では、推定加工後引張強さTSの推定誤差は開示されていない。
以上より、本実施形態の方法によれば、鋼板10から鋼管20への加工方向と直交する方向(管軸方向)における鋼管20の引張特性を高精度に推定できる。この高精度の推定は、移動硬化則を考慮することで実現されている。移動硬化則の考慮には、背応力αが使用されている。背応力αは移動硬化則における降伏曲面の移動量に対応する要素であるため、背応力αの関数として規定されたバウシンガー効果量Bを推定に使用することで、移動硬化則に基づいて、鋼板10の曲げ加工により得られた鋼管20の管軸方向の引張特性の変化を考慮できる。さらに、本願発明者は、数多くの試行により、バウシンガー効果量Bだけでなく、加工前降伏比YRも含めた関数として推定加工後降伏応力YSを推定することで推定精度が向上することを見出しており、推定精度を一層向上させている。
また、本実施形態では、加工前降伏比YRと、バウシンガー効果量Bと、加工硬化量Hとを含む推定加工後降伏応力YSの具体的な算出式(5)を規定している。算出式(5)がこれらの要素を含むことで、鋼板10の曲げ加工方向と、曲げ加工により得られた鋼管20の引張試験方向(管軸方向)とが異なる場合でも、バウシンガー効果と加工硬化を受けて複雑に変化する鋼管20の管軸方向の降伏応力を、鋼板10の引張特性から高精度に推定できる。
また、本実施形態では、加工前降伏比YRと、相当塑性ひずみεとを含む推定加工後引張強さTSの具体的な算出式(6)を規定している。算出式(6)がこれらの要素を含むことで、上記と同様に、複雑に変化する鋼管20の管軸方向の引張強さを、鋼板10の引張特性から高精度に推定できる。
10 鋼板
20 鋼管

Claims (4)

  1. 鋼板を曲げ加工して鋼管とした場合の前記鋼板から前記鋼管への曲げ加工方向と直交する方向における前記鋼管の引張特性の推定方法であって、
    前記鋼板の加工前引張特性である加工前降伏応力と、加工前引張強さと、加工前降伏比とを実測により取得し、
    前記鋼板から前記鋼管への加工方向と直交する方向の加工後引張特性である加工後降伏応力と、加工後引張強さと、加工後降伏比とを実測により取得し、
    前記鋼板から前記鋼管への前記曲げ加工を解析上で前記加工前引張特性を使用して再現し、前記解析により評価点の相当塑性ひずみと背応力を算出し、
    前記背応力の関数としてバウシンガー効果量を規定し、
    前記バウシンガー効果量および前記加工前降伏比の関数として前記加工後降伏応力を推定加工後降伏応力として推定し、
    前記加工前降伏比の関数として前記加工後引張強さを推定加工後引張強さとして推定し、
    前記推定加工後降伏応力を前記推定加工後引張強さで除算し、前記加工後降伏比を推定加工後降伏比として推定する
    ことを含む、引張特性の推定方法。
  2. 前記バウシンガー効果量が、前記背応力および前記加工前降伏応力の関数である、請求項1に記載の引張特性の推定方法。
  3. 複数の対応する前記加工後降伏応力と前記推定加工後降伏応力とに対し、以下の第1評価関数を最小化する定数a,b,cを決定し、
    前記定数a,b,cを代入した以下の前記推定加工後降伏応力の算出式に基づいて、前記加工前引張特性から前記推定加工後降伏応力を算出する、請求項1または請求項2に記載の引張特性の推定方法。
    Figure 2018004261
  4. 複数の対応する前記加工後引張強さと前記推定加工後引張強さとに対し、以下の第2評価関数を最小化する定数s,t,uを決定し、
    前記定数s,t,uを代入した以下の前記推定加工後引張強さの算出式に基づいて、前記加工前引張特性から前記推定加工後引張強さを算出する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の引張特性の推定方法。
    Figure 2018004261
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