JP2007256683A - 感光性組成物並びにそれを用いた表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料 - Google Patents

感光性組成物並びにそれを用いた表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料 Download PDF

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Abstract

【課題】金属粒子又は金属を有する粒子の塗布液中での分散安定性、ブラックマトリックス等のパターン形成性(アルカリ現像性、パターン形状)、得られたパターンの面状及び得られたパターンの耐溶剤性に優れ、薄膜を形成可能であり、黒色感材として高濃度な感光性組成物並びにそれを用いた表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料の提供。
【解決手段】金属粒子又は金属を有する粒子と、下記一般式(1)で示される少なくとも1種の繰り返し単位Bを30から90質量%含み酸価が50mgKOH/g以上でI/O値が0.45から0.65の共重合体であるアルカリ可溶性樹脂と、エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含有することを特徴とする感光性組成物並びにそれを用いた表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料。
Figure 2007256683


【選択図】なし

Description

本発明は、感光性組成物並びにそれを用いたカラーフィルタのブラックマトリックス等の形成に好適な表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料に関する。
近年、表示画像のコントラストを向上させるために、ブラックマトリックスには4.0以上の高い光学濃度が要求されるようになってきた。その一方、ブラックマトリックスの厚みが厚いとカラーフィルタの表面平滑性が損なわれるため、薄膜に構成されることが必要とされる。
従来より、高い遮光性を有する表示装置用のブラックマトリックスの作製には、金属の薄膜が用いられてきた。これは、蒸着法やスパッタリング法により形成されたクロム等の金属薄膜の上にフォトレジストを塗布し、次いで表示装置用遮光膜用パターンをもつフォトマスクを用いてフォトレジストを露光・現像した後、露出した金属薄膜をエッチングし、最後に金属薄膜の上に残存するフォトレジストを剥離除去することにより形成する方法によるものである(例えば、非特許文献1参照)。
この方法は、金属薄膜を用いるため、膜厚が小さくても高い遮光効果が得られる反面、蒸着法やスパッタリング法という真空成膜工程やエッチング工程が必要となり、コストが高くなるという問題がある。また、金属膜であるため反射率が極めて高く、強い外光の下では表示コントラストが低くなる問題もある。これらに対応して、低反射クロム膜(金属クロムと酸化クロムとの2層からなるもの等)を用いる方法も提案されているが、更なるコストアップとなることは否めない。そして更に、エッチング工程では金属イオンを含有した廃液が排出されるため、環境負荷が大きいという大きな欠点も有している。特に最もよく用いられるクロムは、有害で環境負荷が非常に大きい。
一方、環境負荷の小さいブラックマトリックスを得る技術の一つに、カーボンブラックを用いた技術がある(例えば、特許文献1参照)。これは、カーボンブラックを含有する感光性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥させたものを露光、現像してブラックマトリクスとするものである。
しかし、カーボンブラックは、単位塗布量あたりの光学濃度が低いため、高い遮光性、光学濃度を確保しようとすると必然的に膜厚が大きくなり、例えば、上記の金属膜同等の光学濃度4.0を確保しようとすると、膜厚は1.2〜1.5μmとなる。そのため、ブラックマトリックスの形成後、赤、青、緑の画素を形成すると、画素エッジ部の段差等によりカラーフィルタの表面が平滑でなくなり、表示品位が低下するという欠点がある。
上記以外に、環境負荷が小さく薄膜で光学濃度の高いブラックマトリックスを得る方法として、カーボンブラックの代わりに金属粒子又は金属を有する粒子を用いる方法が知られている(例えば、特許文献2〜3参照)。
この方法によると、環境負荷が小さく、薄膜で光学濃度の高いブラックマトリックスを得ることができるとされている。
特開昭62−9301号公報 特開2004−240039号公報 特開2005−17322号公報 「カラーTFT液晶ディスプレイ」p.218〜p.220、共立出版(株)発行(1997年4月10日)
しかし、金属粒子又は金属を有する粒子を用いたブラックマトリックスは塗膜中で粒子が凝集しやすく、その凝集状態によっては十分な光学濃度が得られなかったり、ブラックマトリックス表面が荒れるなどの問題が生じる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、金属粒子又は金属を有する粒子の塗布液中での分散安定性、ブラックマトリックス等のパターン形成性(アルカリ現像性、パターン形状)、得られたパターンの面状及び得られたパターンの耐溶剤性に優れ、薄膜を形成可能であり、黒色感材として高濃度な感光性組成物並びにそれを用いた表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、
<1> 金属粒子又は金属を有する粒子と、下記一般式(1)で示される少なくとも1種の繰り返し単位Bを30から90質量%含み酸価が50mgKOH/g以上でI/O値が0.45から0.65の共重合体であるアルカリ可溶性樹脂と、エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含有することを特徴とする感光性組成物である。
Figure 2007256683
(一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは環構造や分岐構造を有していても良い炭素数2から8のアルキル基を表す。)
<2> 前記アルカリ可溶性樹脂が、酸基を有する少なくとも1種の繰り返し単位Aを5から30質量%含むことを特徴とする<1>に記載の感光性組成物である。
<3> 前記繰り返し単位Bが、前記一般式(1)のRが環構造や分岐構造を有していても良い炭素数2から4のアルキル基である繰り返し単位B−1と、前記一般式(1)のRが環構造や分岐構造を有していても良い炭素数4から8であり前記繰り返し単位B−1のRよりも炭素数の多いアルキル基である繰り返し単位B−2と、の混合物であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の感光性組成物である。
<4> 前記アルカリ可溶性樹脂が、芳香環を有する少なくとも1種の繰り返し単位Cを20から60質量%さらに含むことを特徴とする<1>乃至<3>のいずれか1つに記載の感光性組成物である。
<5> 前記アルカリ可溶性樹脂の酸価が50mgKOH/gから200mgKOH/gであることを特徴とする<1>乃至<4>のいずれか1つに記載の感光性組成物である。
<6> <1>乃至<5>のいずれか1つに記載の感光性組成物を用いてなることを特徴とする表示装置用遮光膜形成用材料である。
<7> 仮支持体上に<1>乃至<5>に記載の感光性組成物により形成した感光性遮光層を少なくとも設けたことを特徴とする感光性転写材料である。
本発明によれば、金属粒子又は金属を有する粒子の塗布液中での分散安定性、ブラックマトリックス等のパターン形成性(アルカリ現像性、パターン形状)、得られたパターンの面状及び得られたパターンの耐溶剤性に優れ、薄膜を形成可能であり、黒色感材として高濃度な感光性組成物並びにそれを用いた表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料を提供することができる。
以下、本発明の感光性組成物並びにそれを用いた表示装置用遮光膜形成用材料及び感光性転写材料について詳細に説明する。
本発明の感光性組成物は、金属粒子又は金属を有する粒子と、下記一般式(1)で示される少なくとも1種の繰り返し単位Bを30から90質量%含み酸価が50mgKOH/g以上でI/O値が0.45から0.65の共重合体であるアルカリ可溶性樹脂と、エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含有することを特徴とする。
Figure 2007256683
(一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは環構造や分岐構造を有していても良い炭素数2から8のアルキル基を表す。)
本発明に係るアルカリ可溶性樹脂は水と混和可能な有機溶剤に溶解可能であるため、本発明の感光性組成物の製造の際に水分散液として提供されることのある金属粒子又は金属を有する粒子を、水を取り除く工程を経ることなく用いることができる。
以下、本発明の感光性組成物の構成要件について説明する。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂は、下記一般式(1)で示される少なくとも1種の繰り返し単位Bを30から90質量%含み酸価が50mgKOH/g以上でI/O値が0.45から0.65の共重合体である。
Figure 2007256683
(一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは環構造や分岐構造を有していても良い炭素数2から8のアルキル基を表す。)
としてはエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
一般式(1)で示される繰り返し単位Bは(メタ)アクリル酸の炭素数2から8のアルキルエステルから導くことが出来る。
炭素数2から8のアルキル(メタ)アクリレートとしてはエチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
一般式(1)で示される繰り返し単位Bは単独で使用する以外に、2種類以上組み合わせて使用することも好ましい。本発明においては、繰り返し単位Bが、一般式(1)のRが環構造や分岐構造を有していても良い炭素数2から4のアルキル基である繰り返し単位B−1と、一般式(1)のRが環構造や分岐構造を有していても良い炭素数4から8であり繰り返し単位B−1のRよりも炭素数の多いアルキル基である繰り返し単位B−2と、の混合物であってもよい。
具体的には、例えばRが炭素数2から4のアルキル基を有する構造(エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレートから導かれる繰り返し単位)と炭素数4から8のアルキル基を有する構造(n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート)とを組み合わせることができる。
繰り返し単位B−1と繰り返し単位B−2とを適宜組み合わせることによりアルカリ現像時間の微調整が可能となる。例えば、繰り返し単位B−1の割合を増加すると現像時間が短くなる。一方、繰り返し単位B−2の割合を増加すると現像時間が長くなる。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂中に含まれる一般式(1)で示される繰り返し単位B(2種類以上の繰り返し単位Bが用いられる場合には、その合計)は、30から90質量%がアルカリ現像時間の調整、金属粒子又は金属を有する粒子の溶液中又は乾膜中での分散性の観点で好ましい。30から60質量%は更に好ましく、35から55質量%の範囲は特に好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂は、酸基を有する少なくとも1種の繰り返し単位Aを5から30質量%さらに含むことが好ましい。ここで、繰り返し単位Aとは、分子内に重合性二重結合と酸基を有する化合物から導かれる繰り返し単位である。
酸基としてはカルボン酸、スルホン酸、リン酸、その他活性水素を有する基などが挙げられるが、溶解性やアルカリ現像性の調整がしやすいカルボン酸が好ましい。
分子内に重合性二重結合と酸基を有する化合物としてはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ダイマー、アクリル酸オリゴマー、分子内に重合性二重結合と水酸基を有する化合物(例えばメタクリル酸2−ヒドロキシエチル)とコハク酸無水物の反応物、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、4−ビニル安息香酸などが挙げられ、他の成分との共重合性の観点からアクリル酸、メタクリル酸、4−ビニル安息香酸が好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂に含まれる繰り返し単位A(2種類以上の繰り返し単位Aが用いられる場合には、その合計)は、適度なアルカリ現像時間に調整可能である点で5から30質量%が好ましく、7から25質量%がより好ましく9から20質量%が最も好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂は、芳香環を有する少なくとも一種の繰り返し単位Cを20から60質量%さらに含むことが好ましい。ここで芳香環を有する繰り返し単位Cとは、分子内に重合性二重結合と芳香環を有する化合物から導かれる繰り返し単位である。
芳香環は炭素原子、水素原子のみからなる芳香族環を表し、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環などが例として挙げられる。
分子内に重合性二重結合と芳香環を有する化合物としてはフェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、p−クロロスチレン、p−メチルスチレンなどが挙げられ、入手性、コストの観点でスチレン、ベンジルメタクリレートが好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂に含まれる繰り返し単位C(2種類以上の繰り返し単位Cが用いられる場合には、その合計)は、アルカリ現像時間の調整、アルカリ現像により得られたパターンに耐溶剤性を付与する観点で20から60質量%が好ましい。25から50質量%の範囲は更に好ましく、30から45質量%の範囲は最も好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂は、上述した繰り返し単位A、B及びC以外のその他の繰り返し単位Dを含んでいてもよい。
その他の繰り返し単位Dを導く単量体は繰り返し単位A、B及びCを導くための単量体と共重合可能な単量体から任意に選ぶことができ、その例としてシアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリル、及びα−クロロアクリロニトリルなど)、カルボン酸ビニルエステル(例、酢酸ビニル、ギ酸ビニルなど)、脂肪族共役ジエン(例、1,3‐ブタジエン、及びイソプレンなど)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチル(メタ)アクリレートなど)、(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル(例、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、及びジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど)、アルキル(メタ)アクリルアミド(例、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、n−ブチル(メタ)アクリルアミド、tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、及びtert−オクチル(メタ)アクリルアミドなど)、置換アルキル(メタ)アクリルアミド(例、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、及びジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなど)、重合性オリゴマー(例、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー、片末端メタクリロイル化ポリエチレングリコールなど)等が挙げられる。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂に含まれる繰り返し単位D(2種類以上の繰り返し単位Dが用いられる場合には、その合計)は、0から30質量%が好ましく、0から20質量%の範囲は更に好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は5000から200000であることが好ましい。この範囲であると金属粒子又は金属を有する粒子の塗布液中での分散安定性、アルカリ現像性、乾膜中での金属粒子又は金属を有する粒子の分散性、得られたパターンの耐溶剤性が良好である。さらに7000から100000の範囲がより好ましく、10000から70000の範囲が最も好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂の固形分当たりの酸価は50mgKOH/g以上であることが必要である。それらの中でも50から200mgKOH/gが好ましく、70から200mgKOH/gが最も好ましい。酸価が50mgKOH/g未満であると塗布液中あるいは乾燥膜中での金属粒子又は金属を有する粒子の分散性、分散安定性が悪化することがある。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂のI/O値は0.45から0.65であることが必要である。I/O値が0.45未満ではアルカリ現像後に残渣が残りやすく、現像時間が長くなることがある。I/O値が0.65よりも大きいと現像が速すぎてパターンにカケが生じたり基板との密着が悪くなる。
乾燥後、アルカリ現像時の膜厚が1ミクロン未満の場合は0.45から0.62であることが好ましく、0.45から0.60であることがより好ましい。膜厚が1ミクロン以上の場合は0.50から0.65であることが好ましい。
ここで言うI/O値とは、化合物あるいは置換基の親油性/親水性の尺度を表すパラメーターである(「有機概念図」、甲田善生著、三共出版、1984年)。前記「I」は、「無機性」とも呼ばれ、主に電気的親和力による物性の程度を示す。前記「O」は、「有機性」とも呼ばれ、主にファンデルワールス力による物性の程度を示す。前記I/O値が大きいほど無機性が高いことを表す。例えば、−NHCO−基のI/O値は200、−NHSO−基のI/O値は240、−COO−基のI/O値は60である。−NHCOC11のI/O値は、炭素数は6個であり、O値は20×6=120であり、I値は200であるから、I/O値は200/120=1.67となる。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、酸基を有する少なくとも1種の繰り返し単位Aが5から30質量%、一般式(1)で示される少なくとも1種の繰り返し単位Bが30から60質量%、芳香環を有する少なくとも1種の繰り返し単位Cが20から60質量%、その他の繰り返し単位Dが0から30質量%からなる共重合体であることが好ましい。
(2)付加重合性モノマー
本発明に用いられるエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノマー(以下、単に「付加重合性モノマー」と称することがある。)としては、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。
例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン若しくはグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応させた後で(メタ)アクリレート化したもの等の多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。
更に、特公昭48−41708号、同50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記載のウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、同52−30490号の各公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートを挙げることができる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
付加重合性モノマーは、一種単独で用いても二種以上を混合して用いてもよい。
本発明の感光性組成物中に含まれる付加重合性モノマーの全固形分に対する含有量は、5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。該含有量が前記範囲内にあると、光感度や画像の強度も低下せず、本発明の感光性組成物により形成される感光性遮光層の粘着性が過剰になることもない。
(3)光重合開始剤
本発明に用いられる光重合開始剤としては、米国特許第2367660号明細書に記載のビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載のアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号及び同第2951758号の各明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンとの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載のトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載のトリハロメチルオキサジアゾール化合物等が挙げられる。特に好ましくは、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール、トリアリールイミダゾール二量体である。
また、上記以外に、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとして挙げることができる。
上記の光重合開始剤は、一種単独で用いる以外に二種類以上を混合して用いてもよく、特に二種類以上を用いることが好ましい。また、感光性組成物の全固形分に対する光重合開始剤の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
黄ばみなどの着色がなく、かつ露光感度を高くして良好な表示特性が得られる例としては、ジアゾール系光重合開始剤とトリアジン系光重合開始剤との組み合わせが挙げられ、中でも、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾールと、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキンカルボニルメチル)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジンとの組み合わせが最も好ましい。これらの光重合開始剤の比率は、ジアゾール系/トリアジン系の質量比率で、好ましくは95/5〜20/80であり、より好ましくは90/10〜30/70であり、最も好ましくは80/20〜60/40である。これらの光重合開始剤は、特開平1−152449号公報、特開平1−254918号公報、特開平2−153353号公報に記載されている。更に好適な例として、ベンゾフェノン系も挙げられる。
感光性組成物の固形分全体に占める後述する顔料の割合が15〜25質量%付近のときには、光重合開始剤にクマリン系化合物を混合した構成とすることによっても、黄ばみなどの着色がなく、かつ高感度化することができる。クマリン系化合物としては、7−[2−[4−(3−ヒドロキシメチルビペリジノ)−6−ジエチルアミノ]トリアジニルアミノ]−3−フェニルクマリンが最も好ましい。この場合、光重合開始剤とクマリン系化合物との比率は、光重合開始剤/クマリン系化合物の質量比率で、好ましくは20/80〜80/20であり、より好ましくは30/70〜70/30であり、最も好ましくは40/60〜60/40である。
但し、本発明に使用できる光重合開始剤は、これらに限定されるものではなく、公知のものの中から適宜選択することできる。
(4)金属粒子又は金属を有する粒子
本発明に用いられる金属粒子又は金属を有する粒子における金属としては、特に限定されず、いかなるものを用いてもよい。金属粒子は、2種以上の金属を組み合わせて用いてもよく、合金として用いることも可能である。また、金属と金属化合物との複合粒子でもよい。
金属粒子としては、金属又は、金属と金属化合物とから形成されるものが好ましく、金属から形成されるものが特に好ましい。
特に長周期律表(IUPAC 1991)の第4周期、第5周期、及び第6周期からなる群から選ばれる金属を主成分として含むことが好ましい。また、第2〜14族からなる郡から選ばれる金属を含有することが好ましく、第2族、第8族、第9族、第10族、第11族、第12族、第13族、及び第14族からなる群から選ばれる金属を主成分として含むことがより好ましい。これらの金属のうち、金属粒子としては、第4周期、第5周期、又は第6周期の金属であって、第2族、第10族、第11族、第12族、又は第14族の金属の粒子が更に好ましい。
前記金属粒子として好ましい例は、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、カルシウム、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンテル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。更に好ましい金属は、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、カルシウム、イリジウム、及びこれらの合金、より好ましい金属は、銅、銀、金、白金、パラジウム、錫、カルシウム、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種であり、特に好ましい金属は、銅、銀、金、白金、錫、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種である。とりわけ銀が好ましく(銀としてはコロイド銀が好ましい)、銀錫合金部を有する粒子が最も好ましい。銀錫合金部を有する粒子については後述する。
〈金属化合物粒子〉
「金属化合物」とは、前記金属と金属以外の他の元素との化合物である。金属と他の元素との化合物としては、金属の酸化物、硫化物、硫酸塩、炭酸塩などが挙げられ、金属化合物粒子としてはこれらの粒子が好適である。中でも、色調や粒子形成のしやすさから、硫化物の粒子が好ましい。
金属化合物の例としては、酸化銅(II)、硫化鉄、硫化銀、硫化銅(II)、チタンブラックなどがあるが、色調、粒子形成のしやすさや安定性の観点から、硫化銀が特に好ましい。
〈複合粒子〉
複合粒子は、金属と金属化合物とが結合して1つの粒子になったものをいう。例えば、粒子の内部と表面で組成の異なるもの、2種の粒子が合一したもの等を挙げることができる。また、金属化合物と金属とはそれぞれ1種でも2種以上であってもよい。
金属化合物と金属との複合粒子の具体例としては、銀と硫化銀の複合粒子、銀と酸化銅(II)の複合粒子などが好適に挙げられる。
〈コア・シェル粒子〉
本発明に係る粒子は、コア・シェル型の複合粒子(コアシェル粒子)であってもよい。コア・シェル型の複合粒子(コアシェル粒子)とは、コア材料の表面をシェル材料でコートしたものである。
コア・シェル型の複合粒子を構成するシェル材料としては、例えば、Si、Ge、AlSb、InP 、Ga、As、GaP 、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、PbS、PbSe、PbTe、Se、Te、CuCl、CuBr、CuI、TlCl、TlBr、TlIやこれらの固溶体及びこれらを90mol%以上含む固溶体から選ばれる少なくとも1種の半導体、又は銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンテル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛、カルシウム、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種の金属が挙げられる。
前記シェル材料は、反射率を低下させる目的で屈折率の調整剤としても好適に用いられる。
また、好ましいコア材料としては、銅、銀、金、パラジウム、ニッケル、錫、ビスマス、アンモチン、鉛、及びこれらの合金から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
コア・シェル構造を有する複合粒子の作製方法には、特に制限はなく、代表的な方法は以下のものが挙げられる。
(1)公知の方法で作製した金属粒子の表面に、酸化、硫化などにより、金属化合物のシェルを形成する方法であり、例えば、金属粒子を水などの分散媒に分散させて、硫化ナトリウムや硫化アンモニウムなどの硫化物を添加する方法である。この方法により粒子の表面が硫化されてコア・シェル粒子が形成できる。
この場合、用いる金属粒子は、気相法、液相法などの公知の方法で作製することができる。金属粒子の作製方法については、例えば、「超微粒子の技術と応用における最新動向II」(住ベテクノリサーチ(株)、2002年発行)に記載されている。
(2)金属粒子を作製する過程で連続的に表面に金属化合物のシェルを形成する方法であり、例えば、金属塩溶液に還元剤を添加して、金属イオンの一部を還元して金属粒子を作製し、次いで硫化物を添加して、作製した金属粒子の周囲に金属硫化物を形成する方法である。
金属粒子は、市販のものを用いることができるほか、金属イオンの化学的還元法、無電解メッキ法、金属の蒸発法等により調製することが可能である。
また、球形銀粒子を種粒子としてその後、銀塩を更に添加し、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)等の界面活性剤の存在下でアスコルビン酸など比較的還元力の弱い還元剤を用いることにより、銀棒やワイヤーが得られる。これは、Advanced Materials 2002,14,80−82に記載がある。また、同様の記載が、Materials Chemistry and Physics 2004,84,197−204、Advanced Functional Materials 2004,14,183−189になされている。
また、電気分解を用いた方法として、Materials Letters 2001,49,91−95やマイクロ波を照射することにより銀棒を生成する方法がJournal of Materials Research 2004,19,469−473に記載されている。逆ミセルと超音波の併用した例として、Journal of Physical Chemistry B 2003,107,3679−3683が挙げられる。
金に関しても同様に、Journal of Physical Chemistry B 1999,103、3073−3077及びLangmuir1999,15,701−709、Journal of American Chemical Society 2002,124,14316−14317に記載されている。
棒状の粒子の形成方法は、前記記載の方法を改良(添加量調整、pH制御)しても調製できる。
本発明における金属粒子は、無彩色に近づけるために、色々な種類の粒子を組み合わせることにより得ることができる。粒子を球形や立方体から平板状(六角形、三角形)、棒状へ変化させることにより、より高い透過濃度を得ることができ、これによると遮光層を形成した際に薄膜化を図ることができる。
銀錫合金部を有する粒子としては、銀錫合金からなるもの、銀錫合金部分とその他の金属部分からなるもの、及び銀錫合金部分と他の合金部分からなるものを含む。
銀錫合金部を有する粒子において、少なくとも一部が銀錫合金で構成されていることは、例えば、(株)日立製作所製のHD−2300とノーラン(Noran)社製のEDS(エネルギー分散型X線分析装置)とを用いて、加速電圧200kVによる各々の粒子の中心15nm□エリアのスペクトル測定により確認することができる。
銀錫合金部を有する粒子は、黒濃度が高く、少量であるいは薄膜で優れた遮光性能を発現し得ると共に、高い熱安定性を有するので、黒濃度を損なうことなく高温(例えば200度以上)での熱処理が可能であり、安定的に高度の遮光性を確保することができる。例えば、高度の遮光性が要求され、一般にベーク処理が施されるカラーフィルタ用の遮光膜(いわゆるブラックマトリクス)などに好適である。
銀錫合金部を有する粒子は、銀(Ag)の割合を30〜80モル%としてAgと錫(Sn)とを複合化(例えば合金化)して得られるものが好ましい。Agの割合を特に前記範囲とすることで、高温域での熱安定性が高く、光の反射率を抑えた高い黒濃度を得ることができる。特に、Agの割合が75モル%である粒子、すなわちAgSn合金粒子は作製が容易であり、得られた粒子も安定で好ましい。
銀錫合金部を有する粒子は、坩堝などの中で加熱、溶融混合して形成する等の一般的方法で合金化する等して形成することが可能であるが、Agの融点は900℃付近で、Snの融点は200℃付近であって両者の融点に大きな差があるうえ、複合化(例えば合金化)後の粒子化工程が余分に必要になることから、粒子還元法によるのが好ましい。すなわち、Ag化合物とSn化合物とを混合し、これを還元するものであり、金属Agと金属Snを同時に接近した位置で析出させ、複合化(例えば合金化)と粒子化とを同時に達成する方法である。Agは還元されやすく、Snよりも先に析出する傾向にあるため、Ag及び/又はSnを錯塩にすることにより析出タイミングをコントロールすることが好適である。
前記Ag化合物としては、硝酸銀(AgNO3)、酢酸銀(Ag(CH3COO))、過塩素酸銀(AgClO4・H2O)、等が好適に挙げられる。中でも特に、酢酸銀が好ましい。前記Sn化合物としては、塩化第一錫(SnCl2)、塩化第二錫(SnCl4)、酢酸第一錫(Sn(CH3COO)2)、等が好適に挙げられる。中でも特に、酢酸第一錫が好ましい。
還元は、還元剤を用いる方法、電解により還元する方法等を好ましい還元方法として挙げることができる。中でも、還元剤を用いた前者による方法が、微細な粒子が得られる点で好ましい。前記還元剤としては、ハイドロキノン、カテコール、パラアミノフェノール、パラフェニレンジアミン、ヒドロキシアセトンなどが挙げられる。中でも、揮発しやすく、表示装置に悪影響を与えにくい点で、ヒドロキシアセトンが特に好ましい。
前記金属粒子の粒度分布としては、粒子の分布を正規分布近似し、その数平均粒子径の粒度分布幅D90/D10が、1.2以上20未満であることが好ましい。ここで、粒子径は長軸長さLを粒子直径としたものであり、D90は平均粒径に近い粒子の90%が見出される粒子直径であり、D10は平均粒径に近い粒子の10%が見出される粒子直径である。粒度分布幅は色調の観点から、好ましくは2以上15以下であり、更に好ましくは4以上10以下である。分布幅が1.2未満であると色調が単色に近くなる場合があり、20以上であると粗大粒子による散乱によって濁りが生じる場合がある。
なお、前記粒度分布幅D90/D10の測定は、具体的には、膜中の金属粒子を前記三軸径を測定する方法にてランダムに100個測定し、前記長軸長さLを粒子直径とし、粒径分布を正規分布近似し、平均粒子径に近い粒子の数で90%の範囲となる粒子直径をD90とし、平均粒子径から数で10%の範囲となる粒子直径をD10とすることで、D90/D10を算出することができる。
《三軸径》
本発明に係る金属系粒子は、下記の方法によって直方体として捉えられ、各寸法が測定される。すなわち、1個の金属系粒子がちょうど(きっちりと)収まるような三軸径の直方体の箱を考え、この箱の長さの一番長いものを長軸長さLとし、厚みt、幅bをもってこの金属系粒子の寸法と定義する。前記寸法には、L>b≧tの関係を持たせ、同一の場合以外はbとtの大きい方を幅bと定義する。具体的には、まず、平面上に金属粒子を、最も重心が低くて安定に静止するように置く。次に、平面に対し直角に立てた2枚の平行な平板により金属粒子を挟み、その平板間隔が最も短くなる位置の平板間隔を保つ。次に、前記平板間隔を決する2枚の平板に対し直角で前記平面に対しても直角の2枚の平行な平板により金属系粒子を挟み、この2枚の平板間隔を保つ。最後に金属粒子の最も高い位置に接触するように天板を前記平面に平行に載せる。この方法により平面、2対の平板及び天板によって画される直方体が形成される。
なお、コイル状やループ状のものはその形状を伸ばした状態で前記測定を行なった場合の値と定義する。
・長軸長さL
棒状金属粒子の場合など、前記長軸長さLは、10nmないし1000nmであることが好ましく、10nmないし800nmであることがより好ましく、20nmないし400nmである(可視光の波長より短い。)ことが最も好ましい。Lが10nm以上であることにより、製造上調製が簡便で、かつ耐熱性や色味も良好になる利点があり、1000nm以下であることにより、面状欠陥が少ないという利点がある。
・幅bと厚みtとの比
棒状金属粒子の場合など、幅bと厚みtとの比は、100個の棒状金属粒子について測定した値の平均値と定義する。棒状金属粒子の幅bと厚みtとの比(b/t)は2.0以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.3以下であることが特に好ましい。b/t比が2.0を超えると平板状に近くなり、耐熱性が低下することがある。
・長軸長さLと幅b及び厚みtとの関係
長軸長さLは、幅bの1.2倍以上100倍以下であることが好ましく、1.3倍以上50倍以下であることがより好ましく、1.4倍以上20倍以下であることが特に好ましい。長軸長さLが幅bの1.2倍未満となると平板の特徴が現れて耐熱性が悪化することがある。また、長軸長さLが幅bの100倍を超えると黒色濃度が低くなって薄層高濃度化ができないことがある。
・長さLと幅b及び厚みtとの測定
長さL、幅b及び厚みtの測定は、電子顕微鏡による表面観察図(×500000)と、原子間力顕微鏡(AFM)によってすることができ、100個の棒状金属粒子について測定した値の平均値とする。原子間力顕微鏡(AFM)には、いくつかの動作モードがあり、用途によって使い分けている。
大別すると以下の3つになる。
(1)接触方式:プローブを試料表面に接触させ、カンチレバーの変位から表面形状を測定する方式
(2)タッピング方式:プローブを試料表面に周期的に接触させ、カンチレバーの振動振幅の変化から表面形状を測定する方式
(3)非接触方式:プローブを試料表面に接触させずに、カンチレバーの振動周波数の変化から表面形状を測定する方式
一方、前記非接触方式は、極めて弱い引力を高感度に検出する必要がある。そのため、カンチレバーの変位を直接測定する静的な力の検出では難しく、カンチレバーの機械的共振を応用している。
前記の3つの方法を挙げることができるが、試料に合わせいずれかの方法を選択することが可能である。
なお、本発明において、前記電子顕微鏡としては、日本電子社製の電子顕微鏡JEM2010を用いて、加速電圧200kVで測定を行なうことができる。また、原子間力顕微鏡(AFM)は、セイコーインスツルメンツ株式会社製のSPA−400が挙げられる。原子間力顕微鏡(AFM)での測定では、比較にポリスチレンビーズを入れておくことにより測定が容易になる。
金属粒子又は金属を有する粒子は、一種単独で用いても二種以上を混合して用いてもよい。
本発明の感光性組成物中に含まれる金属粒子又は金属を有する粒子の全固形分に対する含有量は、10〜90質量%が一般的であり、10〜80質量%が好ましい。
本発明においては、金属粒子又は金属を有する粒子として、金属粒子又は、金属を有する金属化合物粒子が好ましく、銀粒子又は、銀を含有する銀化合物粒子がより好ましく、銀錫合金部を含む粒子が最も好ましい。
本発明の感光性組成物は、上述した金属粒子又は金属を有する粒子以外の顔料を含有していてもよい。該顔料は無色顔料であっても着色顔料であっても良く、また有機顔料であっても無機顔料であっても良い。
無機無色顔料の具体例としては、シリカ、タルク、酸化亜鉛、白雲母、合成雲母、金雲母、黒雲母、セリサイト、カオリン、マイカ、アルミナ、板状硫酸バリウム、酸化チタン、オキシ塩化ビスマス、ベントナイト、金属石鹸、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。
無機着色顔料の具体例としては、カーボンブラックなどが挙げられる。
有機無色顔料の具体例としては、有機結晶やポリマー粒子が挙げられる。
有機着色顔料の具体例としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、スレン顔料、キナクリドン顔料などが挙げられる。
金属粒子又は金属を有する粒子と上述した顔料を併用する場合、金属粒子又は金属を有する粒子と顔料との合計量に対する顔料の割合は、5〜70質量%が好ましく、10〜50質量%がさらに好ましい。
−−顔料の分散−−
金属粒子又は金属を有する粒子は、安定な分散状態で存在していることが好ましく、例えば、コロイド状態であることがより好ましい。コロイド状態の場合には、例えば、金属粒子が実質的に粒子状態で分散されていることが好ましい。
分散を行なう際の分散剤としては、チオール基含有化合物、アミノ酸又はその誘導体、ペプチド化合物、多糖類及び多糖類由来の天然高分子、合成高分子及びこれらに由来するゲルなどの高分子類を用いることができる。
前記チオール基含有化合物は、種類は特に限定されず、1個又は2個以上のチオール基を有する化合物であればいかなるものでもよい。チオール基含有化合物としては、例えば、アルキルチオール類(例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタンなど)、アリールチオール類(例えば、チオフェノール、チオナフトール、ベンジルメルカプタンなど)などが挙げられる。
また、前記アミノ酸又はその誘導体としては、例えば、システイン、グルタチオンなどが、前記ペプチド化合物としては、例えば、システイン残基を含むジペプチド化合物、トリペプチド化合物、テトラペプチド化合物、5以上のアミノ酸残基を含むオリゴペプチド化合物など)が挙げられ、さらに分散剤として、蛋白質(例えば、メタロチオネインやシステイン残基が表面に配置された球状蛋白質など)などを挙げることができる。但し、本発明においてはこれらに限定されることはない。
前記高分子類としては、保護コロイド性のあるポリマーでゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプルピルセルロース、ポリアルキレンアミン、ポリアクリル酸の部分アルキルエステル、ポリビニルピロリドン(PVP)、及びポリビニルピロリドン共重合体などが挙げられる。
分散剤として使用可能なポリマーについては、例えば「顔料の事典」(伊藤征司郎編、(株)朝倉書院発行、2000年)の記載を参照できる。
また、粒子が分散された分散液には、親水性高分子、界面活性剤、防腐剤、又は安定化剤などを適宜配合してもよい。親水性高分子としては、水に溶解でき、希薄状態において実質的に溶液状態を維持できるものであればいずれのものを用いてもよい。例えば、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、フィブロネクチン、ラミニン、エラスチンなどのタンパク質及びタンパク質由来の物質;セルロース、デンプン、アガロース、カラギーナン、デキストラン、デキストリン、キチン、キトサン、ペクチン、マンナンなどの多糖類及び多糖類由来の物質などの天然高分子;ポバール(ポリビニルアルコール)、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルアミンなどの合成高分子;又はこれらに由来するゲルなどを用いることができる。ゼラチンを用いる場合には、ゼラチンの種類は特に限定されず、例えば、牛骨アルカリ処理ゼラチン、豚皮膚アルカリ処理ゼラチン、牛骨酸処理ゼラチン、牛骨フタル化処理ゼラチン、豚皮膚酸処理ゼラチンなどを用いることができる。
前記界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系界面活性剤のいずれも使用でき、アニオン系及びノニオン系界面活性剤が特に好ましい。界面活性剤のHLB値は塗布液の溶媒が水系か有機溶剤系かにより一概に言えないが、溶媒が水系の場合は8〜18程度のものが好ましく、有機溶剤系の場合は3〜6程度のものが好ましい。
なお、前記HLB値については、例えば「界面活性剤ハンドブック」(吉田時行、進藤信一、山中樹好編、工学図書(株)発行、昭和62年)に記載されている。
界面活性剤の具体例としては、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノラウリル酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステルなどがある。界面活性剤の例についても前述の「界面活性剤ハンドブック」に記載されている。
本発明の感光性組成物は溶液の状態とすることもできる。この場合に用いられる溶媒は、水と混和可能な有機溶剤であることが好ましい。水と混和可能な有機溶剤を溶媒として用いることにより、金属粒子又は金属を有する粒子が水分散液として提供された場合に溶媒と水との相分離を防ぐことができる。
ここで、本発明に用いられる水と混和可能な有機溶剤は、水と混合した際に5質量%以上の水を溶解し得る有機溶剤であり、水と任意の混合比で混和し得る溶剤も好ましく用いることが出来る。
水と混和可能な有機溶剤の具体例としては、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、アミド系溶剤、ケトン系溶剤等が挙げられ、塗布適性の観点でアルコール系溶剤が好ましい。中でも炭素数1から5のアルコールが適度な沸点で好ましい。
炭素数1から5のアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、アミルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチルなどが挙げられ、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールが好ましい。
本発明の感光性組成物を溶液とした場合該溶液中に水を含んでいてもよく、この場合の水と混和可能な有機溶剤と水との質量混合比は98:2から50:50が好ましく、94:6から70:30がより好ましく、95:5から75:25が最も好ましい。
本発明の感光性組成物には、水と混和可能な有機溶剤、水以外にその他の溶剤を含んでいても良い。その他の溶剤としてはメチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類、トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、などのエーテル類などが挙げられる。
本発明の感光性組成物は、液晶表示装置などの表示装置用遮光膜(ブラックマトリックス)形成用材料として好適に使用可能である。
以下に、本発明の感光性組成物(表示装置用遮光膜形成用材料)を用いたブラックマトリックスの形成方法の一例について説明する。なお、以下ブラックマトリックスを濃色離画壁と称することがある。
濃色離画壁を形成する第1の方法は、まず溶液とした本発明の感光性組成物(表示装置用遮光膜形成用材料)を基板に塗布し、感光性遮光層を形成する。その後、パターン露光、現像によりパターン以外の部分の遮光層を除却することによりパターン形成を行ない、ブラックマトリックス(濃色離画壁)を得る方法である。また、後述の中間層と同組成の層を前記感光性遮光層上に形成して保護層とすることもできる。この場合、塗布液の塗布は、スピナー、ホワイラー、ローラーコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、エクストルーダー、スピンコーター等の塗布機を用いて塗布することができる。中でも、スピンコーターによって行なうのが好ましい。
また、第2の方法は、感光性転写材料を用いた濃色離画壁の作製方法であって、光透過性基板の上に、感光性転写材料を感光性遮光層が接触するように配置して積層した後、感光性転写材料と光透過性基板との積層体から仮支持体を剥離し、感光性遮光層を露光し、現像してブラックマトリックス(濃色離画壁)を得る方法である。この方法は、煩瑣な工程を行なうことを必要とせず、低コストに行なうことができる。
感光性転写材料については後述する。
次に、露光及び現像について述べる。
基板上に形成された感光性遮光層の上方に所定のマスクを配置し、該マスク上方からマスクを通して感光性遮光層を露光し、次いで現像液による現像を行なってパターン像を形成し、引き続き必要に応じて水洗処理を行なう工程を施すことにより濃色離画壁を作製することができる。露光は、上述のようにマスクを配置して行なう方法以外に、マスクを介さずに直接、画像データに基づいて光を相対走査することでパターン像を得るようにすることもできる。
露光に用いる光源としては、感光性遮光層を硬化し得る波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば、適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LD、超高圧水銀灯、YAG−SHG固体レーザー、KrFレーザー、固体レーザー等が挙げられる。
露光量としては、通常5〜300mJ/cm程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm程度である。
この際に使用する露光機は、特に限定されるわけではないが、マスクを介して露光するプロキシミティ露光機のほか、散乱光線露光機、平行光線露光機、ステッパー、及びレーザー露光などを用いることができる。
現像に用いる現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、公知の現像液を使用することができ、中でもアルカリ性物質の希薄水溶液が好ましく用いられる。詳しくは、現像液は感光性遮光層が溶解型の現像挙動をするものが好ましい。なお、更に水溶性有機溶剤を少量添加してもよい。
また、現像前には、純水をシャワーノズル等にて噴霧して、感光性遮光層の表面を均一に湿らせておくようにすることが好ましい。
濃色離画壁の塗布による形成方法及び感光性転写材料を用いる形成方法において、現像に用いる前記アルカリ性物質としては、アルカリ金属水酸化物類(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例えば、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)、燐酸三ナトリウム、等が挙げられる。アルカリ性物質の濃度は、0.01〜30質量%が好ましく、pHは8〜14が好ましい。
前記「水溶性有機溶剤」としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等が好適に挙げられる。水溶性有機溶剤の濃度は0.1〜30質量%が好ましい。
更に、公知の界面活性剤を添加することもでき、該界面活性剤の濃度としては0.01〜10質量%が好ましい。
前記現像液は、浴液として用いてもよいし、あるいは噴霧液としても用いることができる。感光性遮光層の未硬化部分を除去する場合、現像液中で回転ブラシや湿潤スポンジで擦るなどの方法を組み合わせることができる。現像液の液温度は、通常室温付近から40℃が好ましい。現像時間は、遮光層の組成、現像液のアルカリ性や温度、有機溶剤を添加する場合にはその種類と濃度、等に依るが、通常10秒〜2分程度である。短すぎると非露光部の現像が不充分となると同時に紫外線の吸光度も不充分となることがあり、長すぎると露光部もエッチングされることがある。いずれの場合にも、濃色離画壁形状を好適なものとすることが困難となる。この現像工程にて、濃色離画壁が顕在化される。
−−感光性転写材料−−
本発明の感光性転写材料は、仮支持体上に本発明の感光性組成物(表示装置用遮光膜形成用材料)により形成した感光性遮光層を少なくとも備えたものであり、必要に応じて熱可塑性樹脂層、中間層、及び保護層等を設けることができる。
前記感光性遮光層の膜厚は、0.2〜2.0μm程度が好ましく、更には0.2〜0.9μmが好ましい。
<仮支持体>
仮支持体としては、例えば、ポリエステル、ポリスチレン等の公知の基材を用いることができる。中でも、2軸延伸したポリエチレンテレフタレートはコスト、耐熱性、寸法安定性の観点から好ましい。仮支持体の厚みは、15〜200μm程度、より好ましくは30〜150μm程度が好ましい。仮支持体の厚みが前記範囲内にあると、ラミネーション工程時に熱によりトタン板状のしわが発生するのを効果的に抑制することができ、コスト上も有利である。
また、仮支持体には、必要に応じて特開平11−149008号公報に記載されている導電性層を設けてもよい。
<熱可塑性樹脂層>
仮支持体と感光性遮光層との間、又は仮支持体と中間層との間には、アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
熱可塑性樹脂層は、下地表面の凹凸(既に形成されている画像などによる凹凸等も含む)を吸収することができるようにクッション材としての役割を担うものであるため、凹凸に応じて変形しうる性質を有していることが好ましい。
アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、エチレンとアクリル酸エステル共重合体とのケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体とのケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体とのケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、及び(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等との(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のケン化物、等より選ばれる少なくとも1種が好ましい。さらに、「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)による有機高分子のうちアルカリ水溶液に可溶なものを使用することもできる。また、これらの熱可塑性樹脂のうち、軟化点が80℃以下のものが好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸を総称し、その誘導体の場合も同様である。
アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂の中でも、重量平均分子量3千〜50万(Tg=0〜170℃)の範囲で選択して使用することが好ましく、更には重量平均分子量4千〜20万(Tg=30〜140℃)の範囲がより好ましい。
これらの樹脂の具体例としては、特公昭54−34327号、特公昭55−38961号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭61−134756号、特公昭59−44615号、特開昭54−92723号、特開昭54−99418号、特開昭54−137085号、特開昭57−20732号、特開昭58−93046号、特開昭59−97135号、特開昭60−159743号、特開昭60−247638号、特開昭60−208748号、特開昭60−214354号、特開昭60−230135号、特開昭60−258539号、特開昭61−169829号、特開昭61−213213号、特開昭63−147159号、特開昭63−213837号、特開昭63−266448号、特開昭64−55551号、特開昭64−55550号、特開平2−191955号、特開平2−199403号、特開平2−199404号、特開平2−208602号、特開平5−241340号の各公報に記載されているアルカリ水溶液に可溶な樹脂を挙げることができる。
中でも特に好ましいものとしては、特開昭63−147159号公報に記載のメタクリル酸/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合体、特公昭55−38961号、特開平5−241340号の各公報に記載のスチレン/(メタ)アクリル酸共重合体が挙げられる。
熱可塑性樹脂層には、熱可塑性樹脂層と仮支持体との接着力を調節するために、各種可塑剤、各種ポリマー、過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、又は離型剤等を加えることが可能である。好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エポキシ樹脂とポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの付加反応生成物、有機ジイソシアナートとポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの付加反応生成物、有機ジイソシアナートとポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの付加反応生成物、ビスフェノールAとポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの縮合反応生成物等を挙げることができる。熱可塑性樹脂層中の可塑剤の量は、熱可塑性樹脂に対して200質量%以下が一般的であり、好ましくは20〜100質量%である。
熱可塑性樹脂層の厚みは、6μm以上が好ましい。熱可塑性樹脂層の厚みが6μm以上であると、下地表面の凹凸を完全に吸収することができる。また、上限については、現像性、製造適性から約100μm以下が一般的であり、好ましくは約50μm以下である。
本発明において、熱可塑性樹脂層を形成する際に用いる塗布液の溶媒としてはこの層を構成する樹脂を溶解するものであれば特に制限なく使用できる。前記溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、n−プロパノール、i−プロパノール等が挙げられる。
<中間層>
感光性転写材料は、仮支持体と感光性遮光層との間に中間層を設けてもよい。
中間層を構成する樹脂としては、アルカリ可溶であれば特に制限はない。該樹脂の例としては、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ゼラチン、ビニルエーテル系樹脂、ポリアミド樹脂、及びこれらの共重合体を挙げることができる。また、ポリエステルのように通常はアルカリ可溶性でない樹脂にカルボキシル基やスルホン酸基を持つモノマーを共重合した樹脂も用いることができる。
中でも好ましいものは、ポリビニルアルコールである。ポリビニルアルコールとしては鹸化度が80%以上のものが好ましく、83〜98%のものがより好ましい。
中間層を構成する樹脂は、2種類以上を混合して使用することが好ましく、特にポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとを混合して用いることが特に好ましい。両者の質量比はポリビニルピロリドン/ポリビニルアルコール=1/99〜75/25の範囲が好ましく、更には10/90〜50/50の範囲がより好ましい。質量比が前記範囲内にあると、中間層の面状が良好であり、その上に塗設した感光性遮光層との密着性がよく、更に酸素遮断性が低下して感度が低下するのを防止することができる。
なお、前記中間層には必要に応じて界面活性剤などの添加剤を添加することができる。
中間層の厚みは、0.1〜5μmが好ましく、更には0.5〜3μmの範囲が好ましい。中間層の厚みが前記範囲内にあると、酸素遮断性を具備し得、また、現像時の中間層除去時間が増大するのを防止することができる。
中間層の塗布溶媒としては、前記樹脂が溶解すれば特に制限はなく、中でも水が好ましく、また水に前述の水溶性有機溶剤を混合した混合溶媒も好ましい。好ましい塗布溶媒の具体例としては、例えば、水、水/メタノール=90/10、水/メタノール=70/30、水/メタノール=55/45、水/エタノール=70/30、水/1−プロパノール=70/30、水/アセトン=90/10、水/メチルエチルケトン=95/5(但し、比は質量比を表す。)等が挙げられる。
<感光性転写材料の作製>
感光性転写材料の作製は、仮支持体上に、本発明の感光性組成物(表示装置用遮光膜形成用材料)の溶液を、例えば、スピナー、ホワイラー、ローラーコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、エクストルーダー等の塗布機を用いて塗布・乾燥させることにより行なえる。熱可塑性樹脂層、中間層を設ける場合も同様にして行なうことができる。
以下に実施例を示し本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。尚、下記において特に限定のないかぎり「部」は「質量部」を、「分子量」は「重量平均分子量」を表す。
(実施例1)
<錫と銀錫合金粒子分散液(分散液A1)の調製>
純水1000mlに、酢酸銀(I)40.8g、酢酸スズ(II)40.3g、グルコン酸54g、ピロリン酸ナトリウム45g、ポリエチレングリコール(分子量3,000)3.2g、及びポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン社製;PVP−K15)5.2gを溶解し、溶液1を得た。
別途、純水500mlにヒドロキシアセトン46.1gを溶解して、溶液2を得た。
上記より得た溶液1を28℃に保ちつつ激しく攪拌しながら、これに上記の溶液2を2分間かけて添加し、緩やかに6時間攪拌を継続した。すると、混合液が黒色に変化し、錫と銀錫合金粒子を得た。次いで、この液を遠心分離して粒子を沈殿させた。遠心分離は、150mlの液量に小分けして、卓上遠心分離機H−103n((株)コクサン製)により回転数2,000r.p.m.で30分間行なった。そして、上澄みを捨てて全液量を150mlにし、これに純水1350mlを加え、15分間攪拌して粒子を再び分散させた。この操作を2回繰り返して水相の可溶性物質を除去した。
その後、この液に対して更に遠心分離を行ない、粒子を再び沈殿させた。遠心分離は前記同様の条件にて行なった。遠心分離した後、前記同様に上澄みを捨てて全液量を150mlにし、これに純水850ml及びアセトン500mlを加え、更に5分間攪拌して粒子を再び分散させた。
再び前記同様にして遠心分離を行ない、粒子を沈殿させた後、前記同様に上澄みを捨てて液量を150mlにし、これに純水150ml及びアセトン1200mlを加えて更に15分間攪拌し、粒子を再び分散させた。そして再び、遠心分離を行なった。このときの遠心分離の条件は、時間を90分に延ばした以外は前記同様である。その後、上澄みを捨てて全液量を70mlにし、これにアセトン30mlを加えた。これをアイガーミル(アイガーミルM−50型(メディア:直径0.65mmジルコニアビーズ130g、日本アイガー(株)製)を用いて15時間分散し、錫と銀錫合金粒子分散液(分散液A1)を得た。
この粒子の数平均粒子サイズの測定は、透過型電子顕微鏡JEM−2010(日本電子(株)製)により得た写真を用いて以下のようにして行なった。
粒子100個を選び、それぞれの粒子像と同じ面積の円の直径を粒子径とし、100個の粒子の粒子径の平均を数平均粒子サイズとした。このとき、写真は、倍率10万倍、加速電圧200kVで撮影したものを用いた。このようにして得られた粒子分の平均粒径は数平均粒子サイズで約25nmであった。
また、この粒子の組成を(株)日立製作所製HD−2300+Noran製EDSを用いて、加速電圧200kVで、各々の粒子の中心15nmのエリアのスペクトルを測定して求めた。結果は銀/錫比がほぼ3/1の合金部分77%と錫単独部分が23%からなる複合粒子であった。このほかに若干の銀単独粒子、錫単独粒子、銀/錫比がほぼ3/1の合金粒子が見られた。なお以上の比はモル比である。
<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>
下記組成を混合して、表示装置用遮光膜形成用材料1を調製した。
〔組成〕
・上記の錫と銀錫合金粒子分散液(分散液A1) …50.00部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート …28.8部
・メチルエチルケトン …37.6部
・フッ素系界面活性剤 …0.2部
(F−780−F、大日本インキ化学工業(株)製)
・ヒドロキノンモノメチルエーテル …0.001部
・メタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ベンジル共重合体 …9.6部
(モル比=22/35/10/33、質量比=14/30/13/43、重量平均分子量30,000、酸価92mgKOH/g、I/O=0.56)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …9.6部
(KAYARAD DPHA、日本化薬社製)
・ビス[4−[N−[4−(4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバモイル]フェニル]セバケート …0.5部
<保護層用塗布液の調製>
下記組成を混合して、保護層用塗布液を調製した。
・ポリビニルアルコール …3.0部
(PVA−205、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン …1.3部
(PVP−K30、アイエスピー・ジャパン社製)
・蒸留水 …50.7部
・メチルアルコール …45.0部
<塗布による遮光膜(ブラックマトリクス)付基板の作製>
(1)ガラス基板上に、スリット状ノズルを備えたガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・ジャパン社製)を用いて膜厚が0.65μmになるように、上記より得た表示装置用遮光膜形成用材料1を塗布し、100℃で5分間乾燥させて感光性遮光層を形成した(塗布工程)。次いで、この感光性遮光層上にスピンコーターを用いて、上記より得た保護層用塗布液を乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて保護層を形成し、遮光膜付き基板を作製した。
(2)引き続き、超高圧水銀灯を備えたプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング社製)を用い、マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)と上記の遮光膜付き基板とを垂直に立てた状態で、マスク面と遮光膜付き基板の感光性遮光層の保護層に接する側の表面との間の距離を200μmとし、露光量70mJ/cmで全面露光した(露光工程)。次いで、露光後の遮光膜付き基板を現像処理液TCD(富士写真フイルム(株)製;アルカリ現像液)を用いて現像処理(33℃、20秒;現像工程)し、ガラス基板上にブラックマトリクスパターンを形成した。
次に、ブラックマトリクスパターンが形成されたガラス基板を、基板予備加熱装置により220℃で60分間加熱した後、240℃で50分間更に熱してベーク処理し(ベーク工程)、遮光膜(ブラックマトリクス)1を作製した。
(実施例2)
実施例1における<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>において、メタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=22/35/10/33、質量比=14/30/13/43、重量平均分子量30,000、酸価92mgKOH/g、I/O=0.56)をメタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸イソブチル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=15/30/20/35、質量比=9/25/21/45、重量平均分子量40,000、酸価61mgKOH/g、I/O=0.49)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料2を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料2を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)2を作製した。
(実施例3)
実施例1における<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>において、メタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=22/35/10/33、質量比=14/30/13/43、重量平均分子量30,000、酸価92mgKOH/g、I/O=0.56)をメタクリル酸/メタクリル酸エチル/スチレン共重合体(モル比=22/45/33、質量比=18/49/33、重量平均分子量30,000、酸価118mgKOH/g、I/O=0.52)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料3を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料3を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)3を作製した。
(実施例4)
実施例1における<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>において、メタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=22/35/10/33、質量比=14/30/13/43、重量平均分子量30,000、酸価92mgKOH/g、I/O=0.56)をメタクリル酸/メタクリル酸エチル/スチレン共重合体(モル比=30/40/30、質量比=25/44/30、重量平均分子量35,000、酸価164mgKOH/g、I/O=0.61)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料4を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料4を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)4を作製した。
(実施例5)
<感光性転写材料の作製>
(1)厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート仮支持体(PET仮支持体)の表面に、スリットノズルを用いて乾燥膜厚が5μmになるように下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布し、100℃で3分間乾燥させ、熱可塑性樹脂層を形成した。
(2)この熱可塑性樹脂層上に、下記処方P1からなる中間層用塗布液をスリットコーターを用いて乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗布し、100℃で3分間乾燥させて、中間層を積層した。
(3)次に、前記表示装置用遮光膜形成用材料1を、スリット状ノズルを用いて乾燥膜厚が0.65μmになるように上記の中間層上に更に塗布し、100℃で5分間乾燥させて、感光性遮光層を形成した。
更に、感光性遮光層上に厚さ12μmのポリプロピレンフィルムを圧着し、保護フィルムを設けた。以上のようにして、PET仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性遮光層/保護フィルムの積層構造に構成された感光性転写材料を作製した。
〔熱可塑性樹脂層用塗布液の調製〕
下記処方H1の諸成分を混合し、熱可塑性樹脂層用塗布液を調製した。
−熱可塑性樹脂層用塗布液の処方H1−
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=54/12/5/29[モル比])の共重合体
(重量平均分子量80,000) …58部
・スチレン/アクリル酸(=70/30[モル比])の共重合体 …136部
(重量平均分子量7,000)
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン)
…90部
(新中村化学工業(株)製、多官能アクリレート)
・F−780−F(大日本インキ化学工業(株)製) …1部
(フッ素系界面活性剤の2−ブタン30%溶液)
・メチルエチルケトン …541部
・1−メトキシ−2−プロパノール …63部
・メチルアルコール …111部
〔中間層用塗布液の調製〕
下記処方P1の諸成分を混合し、中間層用塗布液を調製した。
−中間層用塗布液の処方P1−
・ポリビニルアルコール …3.0部
(PVA−205、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン …1.5部
(PVP−K30、アイエスピー・ジャパン(株)製)
・蒸留水 …50.5部
・メチルアルコール …45.0部
<転写による遮光膜付基板の作製>
(1)まず、上記より得た感光性転写材料の保護フィルムを剥離除去した後、露出した感光性遮光層が、被転写体であるガラス基板(厚み1.1mm)の表面と接するように重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用いて、ゴムローラ温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分の条件で貼り合わせた。次いで、PET仮支持体を剥離し、ガラス基板上に感光性遮光層/中間層/熱可塑性樹脂層の順に積層されるように転写した(転写工程)。
(2)続いて、超高圧水銀灯を備えたプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング社製)を用い、マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと熱可塑性樹脂層とが向き合うように配置したガラス基板とを略平行に垂直に立てた状態で、マスク面と感光性遮光層の中間層に接する側の表面との間の距離を200μmとし、マスクを介して熱可塑性樹脂層側から露光量300mJ/cm 2 で露光した(露光工程)。
(3)露光後、KOH系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)をフラットノズルから25℃、ノズル圧力6.15MPaにて、熱可塑性樹脂層上から58秒間噴射してシャワー現像を行ない、熱可塑性樹脂層、中間層、及び感光性遮光層の未露光部を現像除去してパターンを得た(現像工程)。その後さらに、ガラス基板のパターンが形成された側に超純水を超高圧洗浄ノズルにより9.8MPaの圧力で噴射して残渣を除去し、ガラス基板上にブラックマトリクスパターンを形成した。
(4)次に、ブラックマトリクスパターンが形成されたガラス基板を、基板予備加熱装置により220℃で60分間加熱した後、240℃で50分間さらに加熱してベーク処理を施し(ベーク工程)、遮光膜(ブラックマトリクス)5を作製した。
(実施例6)
実施例5において、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料3を用いたこと以外、実施例5と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)6を作製した。
(実施例7)
<銀粒子分散液(分散液A2)の調製>
(A液の調製)
脱灰ゼラチン50gに、蒸留水1950gを添加し、得られた混合物を約40℃まで加熱してゼラチンを溶解した。これを5%NaOH水溶液でpH9.2に調整し、40℃に保温した。
(B液の調製)
脱灰ゼラチン150gに、蒸留水1350gを添加し、得られた混合物を約40℃まで加熱してゼラチンを溶解した。これを5%NaOH水溶液でpH9.2に調整した。酢酸カルシウム16.0gと蒸留水320mlに溶解した硝酸銀160gを攪拌して溶解し、蒸留水を添加して、最終容積を2000mlに調整し、40℃に保温した。
(C液の調製)
亜硫酸ナトリウム(無水)110gを蒸留水700mlに溶解し、これにハイドロキノン80gをメタノール70mlと水80mlに溶解したものを混合し、さらに蒸留水を添加して、最終容積を2000mlに調整し、40℃に保温した。
前記A液を急速に攪拌しながらB液とC液を同時に10秒かけて添加した。10分後、無水硫酸ナトリウム1600gを濃塩酸70mlと蒸留水8000mlで溶解した溶液を添加して、80分攪拌した後、沈降させ、冷却した。上澄みを除去した後、Br塩溶液を添加しても沈殿ができなくなるまで、直ちに蒸留水でリンスした。水切り後、40℃で再溶解した後、次いで生成物をゲル化温度近くまで冷却し、そして小さな穴を通過させて冷却した水の中へ入れ、それにより非常に微細なヌードルを形成した。
これを、亜硫酸ナトリウム(無水)20g、NaOH0.6gを蒸留水2000mlに溶解したもので洗浄し、さらに氷酢酸20gを蒸留水2000mlに溶解したもので洗浄した。得られた黒色スラリー粒子を、ナイロンメッシュバック中でスラリーを介して水道水を通過させ、約30分間洗浄水がバックを通過するようにして洗浄し、すべての塩を洗い流した。ゲルスラリーに分散させ洗浄した黒色銀を、溶融した場合に1.5質量%の濃度の銀を有する黒色銀分散体を得るように、生成物の水気を切った。
上記の如くして得られた黒色銀分散体のスラリー5000gに、分散剤(ラピゾールB−90、日本油脂(株)製)25gとパパイン5%水溶液1000gを添加し、37℃で24時間保存した。この液を2000rpmで5分間遠心分離し、銀粒子を沈降させた。上澄みを棄てた後蒸留水で洗浄して、酵素で分解されたゼラチン分解物を除いた。次いで銀粒子沈降物をメチルアルコールで洗浄してから乾燥させた。約85gの銀粒子の凝集物が得られた。この凝集物50.0gにソルスパース20000(アビシア(株)製 分散剤)1.0gとメチルエチルケトン49.0gを混合した。これをビーズ分散機(ジルコニアビーズ0.3mm)を用いて平均粒径30nmの銀粒子分散液(分散液A2)を得た。
実施例1における<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>において、錫と銀錫合金粒子分散液(分散液A1)を銀粒子分散液(分散液A2)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料7を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料7を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)7を作製した。
(実施例8)
実施例3における<表示装置用遮光膜形成用材料3の調製>において、錫と銀錫合金粒子分散液(分散液A1)を銀粒子分散液(分散液A2)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料8を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料8を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)8を作製した。
(実施例9)
実施例1における<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>において、メタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=22/35/10/33、質量比=14/30/13/43、重量平均分子量30,000、酸価92mgKOH/g、I/O=0.56)をメタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル(モル比=20/54/26、質量比=14/50/36、重量平均分子量10,000、酸価90mgKOH/g、I/O=0.60)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料9を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料9を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)9を作製した。
(比較例1)
実施例1における<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>において、メタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=22/35/10/33、質量比=14/30/13/43、重量平均分子量30,000、酸価92mgKOH/g、I/O=0.56)をメタクリル酸/メタクリル酸エチル/スチレン共重合体(モル比=9/60/31、質量比=7/63/30、重量平均分子量30,000、酸価47mgKOH/g、I/O=0.42)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料10を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料10を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)10を作製した。
(比較例2)
実施例1における<表示装置用遮光膜形成用材料1の調製>において、メタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=22/35/10/33、質量比=14/30/13/43、重量平均分子量30,000、酸価92mgKOH/g、I/O=0.56)をメタクリル酸/メタクリル酸エチル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=30/45/25、質量比=21/43/36、重量平均分子量30,000、酸価139mgKOH/g、I/O=0.68)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料11を調製した。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料11を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)11を作製した。
(比較例3)
−カーボンブラック分散液(分散液A3)の調製−
カーボンブラック分散液(分散液A3)は、下記に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、メチルエチルケトン、バインダー1、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)アミノ−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌することによって得られる。
・K顔料分散液1 …25部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート …8部
・メチルエチルケトン …53部
・バインダー1 …9.1部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …4.2部
(KAYARAD DPHA、日本化薬社製)
・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)アミノ−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン …0.16部
・フェノチアジン …0.002部
・界面活性剤1 …0.044部
バインダー1の組成は以下の通りである。
・メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比=28/72、質量比=16/84、重量平均分子量30,000、酸価104mgKOH/g、I/O=0.53)
…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート …73部
K顔料分散物1の組成は、
・カーボンブラック(商品名:Nipex 35、デグサ ジャパン(株)製)
…13.1部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル)−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド …0.65部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) …6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート …79.53部
であり、上記組成物を、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン(株)製)と、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで27時間分散し、K顔料分散物1を調製した。
実施例1における表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに、カーボンブラック分散液(分散液A3)を用いたこと以外、実施例1と同様にして、表示装置用遮光膜形成用材料12を得た。次に、表示装置用遮光膜形成用材料1の代わりに表示装置用遮光膜形成用材料12を用いたこと以外、実施例1と同様にして、遮光膜(ブラックマトリクス)12を作製した。
(評価)
得られた実施例1〜9、比較例1〜3の遮光膜について以下の評価を実施した。その結果を表1に示す。
−1.粒子分散性−
表示装置用遮光膜形成用材料を25℃にて3日間放置した後、目視により粒子が沈降することなく均一に分散されていたものを「A」、粒子が一部沈降していたものを「B」、粒子が完全に沈降していたものを「C」とした。
−2.現像ラチチュード−
遮光膜を作製する際の現像工程において、パターンを形成できる現像時間の範囲が20秒以上のものを「○」とし、10秒以上20秒未満のものを「△」とし、10秒未満のものを「×」とした。
−3.面状−
作成した遮光膜の表面について光学顕微鏡観察を行った。100ミクロン×100ミクロンの範囲内に0.1ミクロン以上の凝集粒子が10個未満であるものを「A」、0.1ミクロン以上5.0ミクロン未満の凝集粒子が10個以上のものを「B」、5.0ミクロン以上の凝集粒子が10個以上のものを「C」とした。
−4.耐溶剤性−
作成した遮光膜を60℃の2−プロパノールに30分間浸漬した後の遮光膜の表面について光学顕微鏡観察を行った。浸漬後の遮光膜の表面凹凸が全膜厚の5%未満のものを「○」、5%以上20%未満のものを「△」、20%以上のものを「×」とした。
−5.膜厚測定−
遮光膜の膜厚を接触式表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いて測定した。
−6.遮光膜の濃度−
下記方法により遮光膜の濃度を測定した。
分光光度計UV−2100〔(株)島津製作所製〕を用いて、遮光膜の透過光学濃度(OD)を波長555nmで測定すると共に、各遮光膜に用いたガラス基板の透過光学濃度(OD)を同様の方法で測定した。そして、ODからODを差し引いた値(透過OD;=OD−OD)を透過光学濃度とした。
Figure 2007256683
なお、表1においてMAA:メタクリル酸、EMA:メタクリル酸エチル、CyHMA:メタクリル酸シクロヘキシル、BzMA:メタクリル酸ベンジル、iBMA:メタクリル酸イソブチル、St:スチレンを表す。
表1から以下のことがわかる。
実施例では顔料分散性が良好で膜厚に対して光学濃度が高く、面状が良好な遮光膜が得られ、現像ラチチュードも良好であった。更に、芳香環を有するアルカリ可溶性樹脂を使用した実施例では耐溶剤性も良好であった。一方比較例では光学濃度が低く面状が悪い遮光膜や、現像ラチチュードが不足した遮光膜が得られた。

Claims (7)

  1. 金属粒子又は金属を有する粒子と、下記一般式(1)で示される少なくとも1種の繰り返し単位Bを30から90質量%含み酸価が50mgKOH/g以上でI/O値が0.45から0.65の共重合体であるアルカリ可溶性樹脂と、エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含有することを特徴とする感光性組成物。
    Figure 2007256683

    (一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは環構造や分岐構造を有していても良い炭素数2から8のアルキル基を表す。)
  2. 前記アルカリ可溶性樹脂が、酸基を有する少なくとも1種の繰り返し単位Aを5から30質量%含むことを特徴とする請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 前記繰り返し単位Bが、前記一般式(1)のRが環構造や分岐構造を有していても良い炭素数2から4のアルキル基である繰り返し単位B−1と、前記一般式(1)のRが環構造や分岐構造を有していても良い炭素数4から8であり前記繰り返し単位B−1のRよりも炭素数の多いアルキル基である繰り返し単位B−2と、の混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性組成物。
  4. 前記アルカリ可溶性樹脂が、芳香環を有する少なくとも1種の繰り返し単位Cを20から60質量%さらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  5. 前記アルカリ可溶性樹脂の酸価が50mgKOH/gから200mgKOH/gであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の感光性組成物を用いてなることを特徴とする表示装置用遮光膜形成用材料。
  7. 仮支持体上に請求項1乃至5に記載の感光性組成物により形成した感光性遮光層を少なくとも設けたことを特徴とする感光性転写材料。
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