JP2007254732A - 樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】 架橋速度が大きく、耐水性に優れた架橋反応物が得られる樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 活性水素含有官能基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と、下記一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸構造単位と、下記一般式(2)アクリルアミド構造単位を有するN−アミノポリアクリルアミド系樹脂(B)を含有する。
Figure 2007254732

(式中、Rは水素またはメチル基を表わし、Xは水素またはアルカリ金属を表わす)

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂組成物、およびその用途に関し、さらに詳しくは、架橋速度が大きく、耐水性に優れた架橋反応物が得られる樹脂組成物、および耐水性に優れた感熱記録用媒体、偏光フィルムと保護フィルムとの接着性に優れた偏光板に関する。
ポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコールをPVAと略記する。)は、優れた水溶性、界面特性、皮膜特性(造膜性、強度、耐油性等)、等を利用して、分散剤、乳化剤、懸濁剤、繊維加工剤、紙加工剤、バインダー、接着剤、フィルム等に広く用いられている。しかしながら、PVA系樹脂は水溶性樹脂であるため耐水性に乏しく、その改善を目的とした検討が広く行われてきた。
例えば、PVA系樹脂の側鎖に反応性に富む官能基を導入した変性PVAを架橋剤によって架橋させることで耐水性を付与する方法が各種提案されている。かかる変性PVAの代表的なものとしては、アセトアセチル基含有PVA系樹脂や、ジアセトン基含有PVA系樹脂などの活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂が挙げられる。
これら活性水素含有官能基を有する変性PVAに対する架橋剤としては、PVAと同様に水溶性である点、反応性に優れる点などからヒドラジン化合物が好適であり、例えば、アセトアセチル基含有PVA系樹脂とヒドラジン化合物による2液型瞬硬化性接着剤(例えば、特許文献1参照。)や、ジアセトン基含有PVA系樹脂とN−アミノポリアクリルアミド(ポリアクリル酸ヒドラジド)からなる耐水性樹脂組成物(例えば、特許文献2参照。)などが提案されている。
その他にも、活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂と架橋剤による耐水性を活用した用途として、アセトアセチル基含有PVA系樹脂とR−〔(CH2n−NHR1mで表される特定のアミン化合物(Rは芳香環、脂肪族環、複素環、R1は水素、アルキル基、nは0または正の整数、mは正の整数)を含有する樹脂組成物を感熱発色層あるいは保護層に有する感熱記録用媒体(例えば、特許文献3参照。)や、同様の樹脂組成物を偏光フィルムと保護フィルムとの接着剤として用いた偏光板(例えば、特許文献4参照。)などが提案されている。
特開昭61−78883号公報 特開平9−324095号公報 特開2003−237241号公報 特開2004−151130号公報
しかしながら、特許文献1に記載のアセトアセチル基含有PVA系樹脂とヒドラジン化合物、例えばアジピン酸ヒドラジドやポリアクリル酸ヒドラジドとの組み合わせは、架橋速度の点では優れているが、得られた架橋反応物の耐水性が不十分である。
これは、アセトアセチル基とヒドラジン化合物との反応が非常に速く、両者が十分に混ざり合わないうちに架橋反応が進行するため大きな架橋ネットワークが形成されず、架橋が密な部分と、架橋が疎な部分との混合物となり、かかる架橋が疎な部分が全体の耐水性を低下させているものと推定される。
また、特許文献2に記載のジアセトン基含有PVA系樹脂とN−アミノポリアクリルアミド(ポリアクリル酸ヒドラジド)との組み合わせは、耐水性の改善は認められるものの、まだまだ不十分であり、さらに架橋反応が遅いため、例えば急速なゲル化が必要な2液型接着剤等の用途には適用できず、紙加工剤等の用途に用いた場合にも、耐水性が発現するまで長時間を要するため、製造コストの面で課題があるものであった。
なお、かかる特許文献2に記載の樹脂組成物が特許文献1によるものよりも耐水性が改善された理由としては、ジアセトン基とヒドラジン化合物との反応速度がアセトアセチル基の場合ほど大きくないため、全体的な架橋密度の均一性が向上し、ある程度大きな架橋ネットワークが形成されたものと推定される。
また、特許文献3および4に記載のアセトアセチル基含有PVA系樹脂と特定のアミン化合物との組み合わせによる樹脂組成物を用いた感熱記録用媒体は、より過酷な条件下では耐水性が不足し、またかかる樹脂組成物を偏光フィルムと保護フィルムの接着剤に用いた偏光板は両フィルム間の接着力が不充分であることが判明した。
すなわち、本発明は、架橋反応性に優れ、さらに耐水性、接着性に優れた架橋反応物が得られるPVA系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂(A)と、一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸構造単位、一般式(2)で表わされるアクリルアミド構造単位を有するN−アミノポリアクリルアミド(以下、N−アミノポリアクリルアミドをN−APAと略記する。)系樹脂、すなわち、(メタ)アクリル酸誘導体構造単位を有する部分N−アミノポリアクリルアミド系樹脂を含有する樹脂組成物によって本発明の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
Figure 2007254732
(式中、Rは水素またはメチル基を表わし、Xは水素またはアルカリ金属を表わす)
Figure 2007254732
すなわち本発明は、アセトアセチル基含有PVA系樹脂やジアセトン基含有PVA系樹脂などの活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂(A)の架橋剤として、従来より公知であるN−APAに対し、これに一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸構造単位、および一般式(2)で表わされるアクリルアミド構造単位を有するN−APAを用いたことを最大の特徴とするものであり、それによって本発明特有の効果が得られたものである。
本発明の効果である架橋速度の向上および得られた架橋反応物の耐水性の向上は、架橋剤として、(メタ)アクリル酸構造単位が導入されたN−APAを用いたことで、従来のN−APAに比べてPVA系樹脂との相溶性が向上したことと、それによってより均一な架橋ネットワークが形成されたことによるものであると推定される。
本発明の樹脂組成物は耐水性、接着性に優れた架橋反応物が得られることから、接着剤、紙加工剤、水性ゲル、感熱記録用媒体、偏光板等の用途に好適であり、さらに架橋反応速度が大きいため、かかる製品の製造工程の短縮が可能である。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いる活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂(A)とは、側鎖にα水素を有するケトン、カルボン酸またはカルボン酸エステル等の官能基を有するPVA系樹脂であり、具体的には側鎖にアセトアセチル基やジアセトン基を有するPVA系樹脂が挙げられる。なかでも、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂や、ジアセトンアクリルアミド構造単位を有するPVA系樹脂が好適に用いられる。
まず、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂(A)(以下、AA化PVAと略記する。)について詳しく説明する。
本発明で用いるAA化PVA系樹脂(A)は、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する。)系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入したもので、かかるAA化PVA系樹脂(A)を得るには、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法、PVA系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVA系樹脂(A)が得られることから、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましく、かかる方法について説明するが、これに限定されるものではない。
原料となるPVA系樹脂としては、一般的にはビニルエステル系モノマーの重合体のケン化物又はその誘導体が用いられ、かかるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済性の点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、ビニルエステル系モノマーと該ビニルエステル系モノマーと共重合性を有するモノマーとの共重合体のケン化物等を用いることもでき、かかる共重合モノマーとしては、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、等のビニル化合物、酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート、等が挙げられる。
更に、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレン基含有モノマー、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有モノマー等も挙げられる。
なお、かかる共重合モノマーの導入量はモノマーの種類によって異なるため一概にはいえないが、通常は10モル%以下、特には5モル%以下であり、多すぎると水溶性が損なわれたり、架橋剤との相溶性が低下したりする場合があるため好ましくない。
又、重合温度を100℃以上にすることにより、PVA主鎖中に1,2−ジオール結合を1.6〜3.5モル%程度導入したものを使用することが可能である。
上記ビニルエステル系モノマーの重合体および共重合体をケン化して得られたPVA系樹脂とジケテンとの反応によるアセトアセチル基の導入には、PVA系樹脂とガス状或いは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をPVA系樹脂に予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下でガス状または液状のジケテンを噴霧、反応するか、またはPVA系樹脂に有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
上記の反応を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば充分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
かくして得られるAA化PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠)は、300〜4000、さらには400〜3500、特には500〜3000が好ましく、かかる平均重合度が小さすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られない場合があり、逆に大きすぎると、水溶液の粘度が高くなりすぎ、基材への塗工が困難になるなど、各種工程への適用が難しくなる場合があるため好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)のケン化度は、80モル%以上、さらには、85モル%以上、特には、90モル%以上が好ましく、かかるケン化度が低い場合には、水溶性が低下する場合があるため好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)中のアセト酢酸エステル基含有量(アセト酢酸エステル化度、以下AA化度と略記する。)は、0.1〜20モル%、さらには0.2〜15モル%、特には0.3〜10モル%であることが好ましく、かかる含有量が少なすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られない場合があり、逆に多すぎると、水溶性が低下したり、水溶液の安定性が低下する場合があるため好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)は、水酸基平均連鎖長が10以上(さらには15以上)であることがさらに好ましく、かかる水酸基連鎖長が短すぎると得られる架橋反応物の耐水性が不十分となる場合があるため好ましくない。
なお、「水酸基平均連鎖長」〔l(OH)〕とは、内部標準物質として3−(トリメチルシリル)−2,2,3,3−d4−プロピオン酸ナトリウム塩(3−(trimethylsilyl)propionic−2,2,3,3−d4−acid sodium salt)を使用する13C−NMR測定(溶媒:D2O)において38〜46ppmの範囲に見られるメチレン炭素部分に基づく吸収〔(OH,OH)dyadの吸収=43〜46ppmの間にピークトップをもつ吸収、(OH,OR)dyadの吸収=41〜43ppmの間にピークトップをもつ吸収、(OR,OR)dyadの吸収=38〜41ppmの間にピークトップをもつ吸収〕の吸収強度比から求められるもので、下記式より算出される値である。
l(OH)=[2(OH,OH)+(OH,OR)]/(OH,OR)
(ただし、(OH,OR)、(OH,OH)の各吸収強度比は、いずれもモル分率で計算するものとする。)
かかる水酸基平均連鎖長およびその測定方法に関しては、「ポバール」(発行所:高分子刊行会、248ページ、1981)およびMacromolecules,Vol.10,p532(1977)に詳述されている。
本発明のAA化PVA系樹脂(A)の水酸基平均連鎖長をコントロールする方法は、特に限定されないが、原料として用いるPVA系樹脂製造時の、ポリ酢酸ビニルのケン化工程において、20℃における誘電率が32以下となるような溶媒の存在下でアルカリケン化を行うことが好ましく、より好ましい誘電率は6〜28、特に好ましい誘電率は12〜25である。誘電率が高すぎると、PVA系樹脂中の残存酢酸基の配列のブロック性が低下し、最終製品として得られるAA化PVA系樹脂(A)の水酸基連鎖長が短くなりやすくなるため、好ましくない。
20℃における誘電率が32以下の溶媒としては、メタノール(31.2)、酢酸メチル/メタノール=1/3(27.1)、酢酸メチル/メタノール=1/1(21.0)、酢酸メチル/メタノール=3/1(13.9)、酢酸メチル(7.03)、イソプロピルアセテート(6.3)、トリクロロエチレン(3.42)、キシレン(2.37)、トルエン(2.38)、ベンゼン(2.28)、アセトン(21.4)などがあげられる。これらの中では、酢酸メチル/メタノールの混合溶媒が好ましく用いられる。
原料PVA系樹脂の膨潤度、溶出率をコントロールするには、原料PVA系樹脂を静置あるいは流動させながら加熱処理し結晶化度を調節する方法等の処理が挙げられるが、揮発分調節の点で流動加熱処理する方法が好ましい。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)には、製造工程で使用あるいは副生した酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属の酢酸塩(主として、ケン化触媒として用いたアルカリ金属水酸化物とポリ酢酸ビニルのケン化によって生成した酢酸との反応物等に由来)、酢酸などの有機酸(PVA系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入する際の、ジケテンとの反応時にPVAに吸蔵させた有機酸等に由来)、メタノール、酢酸メチルなどの有機溶剤(PVA系樹脂の反応溶剤、AA化PVA製造時の洗浄溶剤等に由来)が一部残存していても差し支えない。
次に、ジアセトンアクリルアミド構造単位を有するPVA系樹脂(A)(以下、DA化PVAと略記する。)について詳しく説明する。
本発明で用いるDA化PVA系樹脂(A)は、PVA系樹脂にジアセトンアクリルアミド構造単位を導入したもので、かかるDA化PVA系樹脂(A)を得るには、ビニルエステル系モノマーとジアセトンアクリルアミドの共重合体をケン化する方法が好ましく用いられる。
上記の共重合に使用するビニルエステル系モノマーとしては、AA化PVA系樹脂(A)を製造する際に用いられるビニルエステル系モノマーと同様のものが挙げられ、中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
かかるビニルエステル系モノマーとジアセトンアクリルアミドとの共重合に当たっては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、またはエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられる。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃〜沸点程度で行われ、より具体的には、35〜150℃、好ましくは40〜75℃の範囲で行われる。
得られた共重合体は次いでケン化されるのであるが、かかるケン化にあたっては上記で得られた共重合体をアルコール等の溶媒に溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。代表的な溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
また、本発明で用いられるDA化PVA(A)は、本発明の効果を阻害しない範囲でビニルエステル系モノマーまたはジアセトンアクリルアミドと共重合可能なモノマーを共重合したものであってもよく、かかる共重合モノマーとしては、AA化PVA系樹脂(A)の原料PVA製造の際に用いた共重合モノマー等を挙げることができる。
かくして得られるDA化PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠)は、300〜4000、さらには400〜3500、特には500〜3000が好ましく、かかる平均重合度が小さすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られない場合があり、逆に大きすぎると、水溶液の粘度が高くなりすぎ、基材への塗工や、各種工程への適用が困難になる場合があるため好ましくない。
また、本発明のDA化PVA系樹脂(A)のケン化度は、80モル%以上(さらには、85モル%以上、特には、90モル%以上)が好ましく、かかるケン化度が低い場合には水溶性が低下する場合があるため好ましくない。
また、本発明のDA化PVA系樹脂(A)中のジアセトンアクリルアミド構造単位の含有量は0.1〜20モル%、さらには0.2〜15モル%、特には0.3〜10モル%であることが好ましく、かかる含有量が少なすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られない場合があり、逆に多すぎると、水溶性が低下したり、水溶液の安定性が低下する場合があるため好ましくない。
なお、本発明においては、活性水素含有PVA系樹脂(A)として、AA化PVA系樹脂(A)とDA化PVA系樹脂(A)の混合物や、二種類以上の重合度、ケン化度、AA基含有量が異なるAA化PVA系樹脂(A)あるいはDA化PVA系樹脂(A)の混合物を用いてもよい。また、本発明の樹脂組成物の基本物性を損なわない範囲、通常50重量%以下、特に30重量%以下で、本発明で用いるPVA系樹脂(A)とは異なるPVA系樹脂、例えば未変性PVAや前述の各種不飽和モノマーを共重合した変性PVA系樹脂を混合して用いてもよい。
次に、本発明で用いられるN−APA系樹脂(B)について説明する。
本発明で用いられるN−APA系樹脂(B)は、一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸誘導体構造単位、一般式(2)で表わされるアクリルアミド構造単位、および一般式(3)で表されるN−アミノアクリルアミド構造単位を有するN−APA系樹脂(B)である。かかるN−APA系樹脂(B)は、換言すれば、(メタ)アクリル酸誘導体構造単位を有する部分N−アミノ化ポリアクリルアミド系樹脂である。本発明においては、特に一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸誘導体構造単位を有するN−APA系樹脂(B)を用いたことを特徴とするものである。
Figure 2007254732
(式中、Rは水素またはメチル基を表わし、Xは水素またはアルカリ金属を表わす)
Figure 2007254732
Figure 2007254732
かかる一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸誘導体構造単位中のカルボン酸は、通常は遊離酸であるが、その一部あるいは全部がアルカリ金属塩となっていても差し支えなく、アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等があげられるが、特にカリウム塩であるものが好ましく用いられる。また、カルボン酸の一部がエステル化されていてもよいが、そのエステル化率が大きすぎるとN−APA系樹脂(B)の水溶性やPVA系樹脂(A)との相溶性が低下する場合があるため、通常は50モル%以下であることが必要である。
N−APA系樹脂(B)中の一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸誘導体構造単位の含有量は、1〜60モル%、さらには3〜55モル%、特には5〜48モル%であることが好ましく、かかる含有量が多すぎるとN−APA系樹脂(B)の親水性が高くなりすぎ、活性水素含有PVA系樹脂(A)との架橋反応物の耐水性が不足する場合があり、逆に少なすぎると活性水素含有PVA系樹脂(A)との相溶性が低下したり、親水性が低下する場合があるため好ましくない。
また、一般式(2)で表わされるアクリルアミド構造単位の含有量は5〜50モル%、さらには10〜45モル%、特には15〜40モル%であることが好ましく、残りの部分であるN−アミノアクリルアミド構造単位の含有量は10〜95モル%、さらには30〜90モル%、特には40〜90モル%であることが好ましい。N−アミノアクリルアミド構造単位の含有量が多すぎるとN−APA系樹脂(B)の水溶性が不足する場合があり、逆に少なすぎると活性水素含有PVA系樹脂(A)との架橋反応性が不足する場合があるため好ましくない。
また、上記一般式(1)〜(3)の構造単位以外に、樹脂特性を損なわない範囲内、通常は20モル%以下、さらには10モル%以下の他の構造単位を有していても差し支えない。
また、本発明で用いられるN−APA系樹脂(B)の数平均分子量は、10000〜200000、さらには10000〜150000、特には10000〜100000が好ましく、かかる数平均分子量が小さすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られない場合があり、逆に大きすぎると、水溶液の粘度が高くなりすぎ、基材への塗工や、各種工程への適用が困難になる場合があるため好ましくない。
なお、本発明においてN−APA系樹脂(B)の数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析によるポリオキシエチレンオキサイド換算の数平均分子量である。
本発明で用いられるN−APA系樹脂(B)の製造法は、特に限定されるものではないが、例えば、アクリルアミドと(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸塩の共重合体にヒドラジンを反応させ、アクリルアミド構造単位および(メタ)アクリル酸構造単位をN−APA構造単位に変換することで得られ、具体的には、アクリルアミドと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体水溶液に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えてアミド基およびエステル基の一部を加水分解してカルボン酸塩とし、これにヒドラジン水溶液を加え、加熱反応させることで得ることができる。
本発明の樹脂組成物における、N―APA系樹脂(B)の配合量は、特に限定されるものではないが、通常は活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂(A)よりも少ない範囲で用いられ、例えばPVA系樹脂(A)100重量部に対して1〜100重量部、さらには5〜50重量部、特に5〜30重量部であることが好ましい。かかるN−APA系樹脂(B)の配合量が少なすぎたり、多すぎたりすると、架橋による耐水性の発現に長時間を要したり、十分な耐水性を有する架橋反応物が得られない場合があるため、好ましくない。
また、PVA系樹脂(A)中の活性水素含有官能基量a(モル)とN−APA系樹脂(B)中のヒドラジノ基量b(モル)との量関係a/bは、通常は0.03〜20、さらには0.05〜10、特には0.1〜10であることが好ましい。かかる値が大きすぎたり、小さすぎたりすると、上述と同様に架橋反応に長時間を要したり、架橋反応物の耐水性が十分でなかったりするため、好ましくない。
本発明ではさらに、樹脂組成物の基本物性を損なわない範囲、通常30重量%以下、特に20重量%以下で他の樹脂、例えばデンプン、セルロース等の多糖類、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキサゾリン、水溶性ポリアミド、水溶性ポリエステル、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン等の水溶性樹脂を併用することができる。
また、同様に各種添加剤として、着色剤、染料、顔料、蛍光増白剤、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤、熱安定化剤、界面活性剤、乾燥剤、消臭剤、抗菌剤、ヒドラジン化合物以外の架橋剤等を含有させることができる。
本発明の活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂(A)と、一般式(1)〜(3)で表わされる構造単位を有するN−APA系樹脂(B)とを含有する樹脂組成物は、通常水溶液として各種用途に適用される。かかる水溶液は、(i)PVA系樹脂(A)とN−APA系樹脂(B)の混合物を水に投入して溶解する方法、(ii)予めPVA系樹脂(A)とN−APA系樹脂(B)を別々に溶解したものを混合する方法、(iii)PVA系樹脂(A)の水溶液にN−APA系樹脂(B)を添加して溶解する方法、などによって調製できるが、本発明の樹脂組成物は架橋反応が大きいことを特徴としており、水溶液のポットライフが短いことから、通常は(ii)の方法を用い、両者を混合した後、直ぐに各種用途に使用することが望ましい。
かかる樹脂組成物水溶液の調整方法におけるPVA系樹脂(A)水溶液の濃度は0.05〜40重量%、さらには1〜30重量%、特には1〜20重量%であることが好ましい。PVA系樹脂(A)水溶液の濃度が大きすぎると粘度が高くなりすぎ、基材への塗工や、各種工程への適用が困難になる場合があるため好ましくない。また、濃度が小さすぎると樹脂量が不足したり、乾燥に長時間を要したりするため好ましくない。
また、N−APA系樹脂(B)水溶液の濃度は0.05〜40重量%、さらには1〜30重量%、特には1〜20重量%であることが好ましい。かかる濃度が大きすぎるとPVA系樹脂(A)水溶液と十分混合される前に架橋反応が進み、増粘ゲル化する場合があり、逆に小さすぎるとPVA系樹脂(A)水溶液の場合と同様に乾燥に長時間を要したりするため好ましくない。
また、本発明の樹脂組成物は従来技術によるものと異なり、幅広いpH領域で優れた耐水性を有する架橋反応物が得られることから、酸性、中性、アルカリ性のいずれのpHでも使用することが可能であり、通常はpH3〜10、好ましくはpH4〜9の範囲で用途、目的、他の添加剤との関係によって適宜選択すれば良い。
ただし、pH3〜5の酸性領域では架橋速度が大きく、急速に増粘ゲル化するため、例えばハネムーン型接着剤等の用途に好適である。また、pHが6〜10の中性〜アルカリ性領域では、逆に架橋速度が小さくなるため、混合水溶液とした後のポットライフが必要な用途に好適である。
なお、上述の水溶液には、本発明の特性を阻害しない範囲内で消泡剤、防黴剤、防腐剤、レベリング剤、等の添加剤を配合してもよく、これらはPVA系樹脂(A)水溶液、N−APA系樹脂(B)水溶液のどちらか、あるいは両方に配合してもよい。
このようにして調整された本発明の樹脂組成物の水溶液は、塗工、注型、浸漬、等の公知の方法によって各種用途に適用され、その後、必要に応じて加熱乾燥、あるいは低温〜常温乾燥することで、PVA系樹脂の耐水化という目的を達成することができる。
かかる乾燥条件としては、特に限定されるものではなく、使用形態によって適宜選択されるものではあるが、通常は5〜150℃、さらには30〜150℃、特には50〜150℃の温度条件で、0.1〜60分、さらには0.1〜30分、特には0.2〜20分の乾燥時間が好ましく用いられる。
なお、その他の使用方法として、PVA系樹脂を予め各種の形状に成形した成形物にN−APA系樹脂の溶液を噴霧、塗布、浸漬した後に乾燥する方法などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、耐水性が要求される各種用途に対して有用であり、特に各種接着剤用途、バインダー用途、被覆剤用途等に好適である。
以下、本発明の樹脂組成物の代表的な用途である偏光板と感熱記録用媒体について説明する。
まず、本発明の樹脂組成物の反応生成物を含有する偏光板について説明する。
本発明の偏光板は、偏光フィルムに透明保護フィルムが接着剤層を介して貼りあわされてなるものであり、かかる接着剤層中に本発明の樹脂組成物の反応生成物を含有するのものである。
本発明の偏光板に用いられる偏光フィルムとしては、特に制限はなく、公知のものを使用することができる。例えば、PVA系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレンビニルアルコール樹脂系フィルム、等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性材料を吸着させて一軸延伸したものや、PVAの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等、ポリエン系配向フィルム等を挙げることができる。これらの中でも、PVA系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光フィルムが好適である。
かかる偏光フィルムは、PVA系フィルムをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、その後、一軸方向に2〜10倍に延伸することで作製することができる。さらに、必要に応じてホウ酸やホウ砂などのホウ素化合物の水溶液に浸漬処理される。
この偏光フィルムの厚さは特に制限されないが、通常は30〜100μm程度である。
透明保護フィルムに用いられる材料としては特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、単環の環状オレフィン樹脂、環状共役ジエンの重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物等の脂環式構造含有樹脂などを挙げることができ、これらの中でも耐熱性や機械強度の観点から、トリアセチルセルロースあるいはノルボルネン系樹脂が好適に用いられる。
なお、かかる保護フィルムの厚みは通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
本発明の偏光板は、かかる偏光フィルムの少なくとも片面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが貼り合わされたもので、通常は、本発明の樹脂組成物の水溶液を偏光フィルムあるいは保護フィルム、あるいはその両方に均一に塗布し、本発明の樹脂組成物水溶液がゲル化する前に両者を貼り合わせ、圧着、加熱乾燥される。
かかる樹脂組成物水溶液を偏光フィルムあるいは保護フィルム上に塗工するにあたっては、ロールコーター法、エアードクター用、ブレードコーター法、噴霧法、浸漬法等の公知の方法を用いることができる。樹脂組成物水溶液の濃度は、通常0.1〜20重量%、特には0.5〜10重量%の範囲が用いられ、かかる濃度が低すぎる場合には乾燥に長時間を要し、生産性を損ない、逆に高すぎる場合には均一塗工が困難になる傾向がある。 また、かかる樹脂組成物水溶液の塗工量は、乾燥後の接着剤層の厚さとして、通常1〜1000nm、特に1〜500nm、さらには1〜300nmであることが好ましく、厚さが厚くなりすぎると均一な塗工が困難になるため、厚さムラが生じる場合があるため好ましくない。
つぎに、本発明の樹脂組成物の反応生成物を含有する層を有する感熱記録用媒体について説明する。
本発明の感熱記録用媒体は、支持基材上の感熱発色層および/または保護層中に本発明の樹脂組成物の反応生成物を含有するのものである。
なお、本発明の感熱記録用媒体に用いられる支持基材としては特に制限はなく、紙(マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙、剥離紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、グラシン紙、合成紙など)、不織布、プラスチックフィルム(ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、およびこれらの積層体など)、あるいは合成樹脂ラミネート紙のように、これらの複合シートを使用することができる。
以下、感熱記録用媒体の各層について詳細に説明する。
感熱発色層は、ロイコ染料と顕色剤およびバインダー樹脂を含有する水性塗工液を支持基材上に塗工することにより形成させることができ、本発明においては、かかるバインダー樹脂として、本発明の樹脂組成物を用いるものである。この時の樹脂組成物の配合量は、ロイコ染料及び顕色剤の総量に対して10〜200重量%が適当である。
上記のロイコ染料としては、公知のものを用いることができ、一例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド[クリスタルバイオレットラクトン]、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、等のトリアリールメタン系化合物、4,4’−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、等のジフェニルメタン系化合物、ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、等のキサンテン系化合物、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー、等のチアジン系化合物、3−メチルスピロナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、等のスピロ系化合物、等を挙げることができる。また、これらのロイコ染料は、必要に応じて単独、または2種以上を混合して使用することができる。
また、顕色剤としては、前記ロイコ染料と加熱時反応して発色せしめるもので、例えばフェノール、p−メチルフェノール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−フェニルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール[ビスフェノールA]、4,4’−セカンダリーブチリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−(1−メチル−n−ヘキシリデン)ジフェノール、4,4’−イソプロピリデンジカテコール、4,4’−ペンジリデンジフェノール、4,4−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、フェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、サリチル酸、3−フェニルサリチル酸、5−メチルサリチル酸、3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル酸、1−オキシ−2−ナフトエ酸、m−オキシ安息香酸、4−オキシフタル酸、没食子酸などが挙げられるが、ロイコ染料、顕色剤ともにこれらに限定されるわけではない。
かかる感熱発色層中に、必要に応じて、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、クレー、タルク、硫酸バリウムなどの無機顔料、尿素―ホルマリン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン・メタクリル酸共重合体などの有機系樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、ポリエチレンワックスなどの滑剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、アニオン性、ノニオン性界面活性剤、蛍光染料などを添加することも可能である。
感熱発色層用塗工液は、上記のロイコ染料、顕色剤を別々にボールミル、アトライター、サンドグラインダーなど公知の分散機を用いて粒径が1〜3μmになるまで粉砕して微分散液とし、これらとバインダー樹脂として本発明の樹脂組成物、および必要に応じて上記の添加剤や消泡剤などを混合して得られる。該塗工液の固形分濃度は作業性を考慮して10〜40重量%の範囲から選ばれる。
該塗工液を支持基材に塗工するにあたっては、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、ゲートロール法等の公知の任意の方法が採用される。該水溶液の塗工量は、乾燥重量で0.1〜20g/m2、さらには0.5〜15g/m2、特には1〜10g/m2程度になるようにするのが好ましい。
次に、保護層について説明する。
保護層は、水を媒体とし、本発明の樹脂組成物、および必要に応じて無機顔料、滑剤などを混合撹拌して調整された保護層用塗工液を、上述の感熱発色層上に塗工、乾燥して形成されたもので、耐水性、耐薬品性、記録走行性などの向上に効果的である。
上記の無機顔料としては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、タルク、カオリン、クレー等の無機顔料、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、デンプン粒子等の有機顔料が挙げられ、特に、保護層に光沢性を付与する場合には、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナゾルのような無機超微粒子が好適に用いられる。かかる無機微粒子の好ましい平均粒子径は、3〜200nm、さらには3〜100nm、特には10〜50nmであり、かかる平均粒子径が過度に小さいと、筆記性、捺印性が低下する場合があり、逆に多きすぎる場合には、光沢層表面の平滑性が損なわれ、光沢性が低下する場合があるため好ましくない。
保護層用塗工液の該塗工に当たってはロールコーター法、エアードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、ゲートロール法等任意の手段で実施可能であり、その塗工量は、乾燥重量で0.5〜10g/m2程度になるようにすることが好ましく、塗工後は風乾あるいは軽度の加熱処理を行うことによって目的とする塗工層が形成される。また、本発明で用いられる活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂(A)と、N−APA(B)のそれぞれを含有した水溶液を別々に調製して、これらを積層塗工して保護層とすることも可能であり、その場合、顔料や各種助剤は該PVA系樹脂(A)の水溶液に配合することが好ましく、結果的に保護層に本発明の樹脂組成物が含有されることとなり、含有割合や塗工量等も上記に準ずるように調整すればよい。
また、本発明の活性水素含有官能基を有するPVA系樹脂(A)を保護層に含有させ、かつN−APA系樹脂(B)を感熱発色層に含有させるときには、上記に準じて該PVA系樹脂(A)とN−APA系樹脂(B)をそれぞれ含有する塗工液を別々に調整して、保護層と感熱発色層に各塗工すればよい。
また、感熱発色層塗工後、または保護層塗工後、スーパーカレンダー処理を行い、平滑性、光沢性を向上させることも可能である。
上記のもの以外にも、本発明の樹脂組成物は耐水性が必要とされる用途に適用することが可能であり、その具体例としては以下のものが挙げられる。
(1)紙加工剤
昇華型感熱記用媒体の顔料バインダー、空隙型インクジェット記録用媒体の無機微粒子バインダー及びアンダーコート層、膨潤型インクジェット記録用媒体のインク受容層及びアンダーコート層、紙のクリアコーティング剤、塗工紙の顔料バインダー、電子写真用記録媒体の顔料バインダー、離型紙の表面塗工剤、離型紙の塗工層顔料バインダーなど
(2)接着剤
2液型接着剤、ハネムーン型接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、建材用バインダー(石膏ボード、繊維板等)、各種粉体造粒用バインダー、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤など
(3)水性ゲル
排水処理用担体、保水剤、保冷剤、バイオリアクター、芳香剤、地盤強化剤など
(4)被覆剤
繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤、暫定塗料、暫定保護膜など
(5)フィルム、膜
電解質膜、包装用フィルムなど
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例1
平均重合度1200、ケン化度99.1モル%、AA化度5.0モル%、水酸基平均連鎖長22であるAA化PVA系樹脂(A1)の10%水溶液と、数平均分子量20000、N−アミノアクリルアミド構造単位75モル%、アクリルアミド構造単位18モル%、アクリル酸構造単位7モル%からなるN−APA系樹脂(B1)の5%水溶液を、AA化PVA系樹脂(A1)100重量部に対してN−APA系樹脂(B1)20重量部となるように配合して混合撹拌し、樹脂組成物水溶液とした。かかる水溶液をPETフィルム上に流延し、23℃、50%RHの条件下で48時間放置後、70℃で5分間加熱処理を行って樹脂組成物のフィルムを得た。
かかるフィルムを80℃の熱水に1時間浸漬して、フィルムの溶出率(%)を測定した。なお、溶出率(%)の算出にあたっては、熱水浸漬前のフィルムの乾燥重量(X1)および熱水浸漬後のフィルムの乾燥重量(X2)(いずれもg)を求め、下式にて溶出率(%)を算出した。結果を表3に示す。
溶出率(%)=[(X1―X2)/X1]×100
実施例2、3
実施例1において、N−APA系樹脂(B1)の配合量を表3に示す配合量とした以外は実施例1と同様にして樹脂組成物フィルムを作製し、同様に評価した。結果を表3に示す。
実施例4、5
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えて表1に示すAA化PVA系樹脂(A2、3)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物フィルムを作製し、同様に評価した。結果を表3に示す。
実施例6〜9
実施例1において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、表2に示すN−APA系樹脂(B2〜5)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物フィルムを作製し、同様に評価した。結果を表3に示す。
比較例1
実施例1において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、アジピン酸ジヒドラジド(ADH)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物フィルムを作製し、同様に評価した。結果を表3に示す。
実施例10
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えて、平均重合度500、ケン化度98.7モル%、ジアセトンアクリルアミド構造単位含有量4.0モル%であるDA化PVA系樹脂(A4)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物フィルムを作製し、同様に評価した。結果を表4に示す。
比較例2
実施例10において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、アジピン酸ジヒドラジド(ADH)を用いた以外は実施例10と同様にして樹脂組成物フィルムを作製し、同様に評価した。結果を表4に示す。
Figure 2007254732
Figure 2007254732
Figure 2007254732
Figure 2007254732
AA化PVAの場合、架橋剤としてADHを用いた架橋反応生成物は耐水性に乏しいものであったが、N−APAを用いたものは、良好な耐水性を示した。また、DA化PVAについては、N−APA、ADHいずれも良好な耐水性が得られた。
実施例11
AA化PVA系樹脂(A2)の18%水溶液と、N−APA系樹脂(B1)の20%水溶液をいずれも25℃に調整し、AA化PVA系樹脂(A4)100重量部に対してN−APA系樹脂(B1)5重量部となるように混合撹拌し、流動性がなくなるまでの時間(ゲル化時間)を測定した。結果を表5に示す。
実施例12
実施例11において、AA化PVA系樹脂(A2)の水溶液濃度を12%とした以外は実施例11と同様にて樹脂組成物水溶液を作製し、同様に評価した。結果を表5に示す。
実施例13,14
実施例11において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、表2に示すN−APA系樹脂(B2〜5)を用いた以外は実施例11と同様にして樹脂組成物水溶液を作製し、同様に評価した。結果を表5に示す。
比較例3
実施例11において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、アジピン酸ジヒドラジドを用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物フィルムを作製し、同様に評価した。結果を表5に示す。
実施例17
実施例11において、PVA系樹脂(A1)に替えて、DA化PVA系樹脂(A4)を用いた以外は実施例11と同様にして樹脂組成物水溶液を作製し、同様に評価した。結果を表6に示す。
比較例4
実施例11において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、アジピン酸ジヒドラジドを用いた以外は実施例11と同様にして樹脂組成物水溶液を作製し、同様に評価した。結果を表6に示す。
Figure 2007254732
Figure 2007254732
AA化PVAの場合、N−APAの種類にもよるが、ADAと同等の良好な架橋速度が得られた。また、DA化PVA、ADHでは架橋速度が不充分であるが、N−APAでは実用的な架橋速度が得られた。
実施例18
平均重合度1700、平均ケン化度99.5モル%のPVAを10%水溶液とし、これを流延製膜して得られた厚さ70μmのPVAフィルムを二軸延伸機に装着し、130℃の雰囲気下で、横方向を固定し縦方向に4倍の乾式延伸を行った。得られた延伸フィルムを、緊張状態を保持したままで20℃の水に5分間浸漬した後、ヨウ素0.2g/L、ヨウ化カリウム30g/Lを含有する20℃の水溶液中に5分間浸漬して染色し、次いでホウ酸60g/L、ヨウ化カリウム40g/Lを含有する55℃の水溶液に5分間浸漬してホウ酸処理を行い、10℃の純水で15秒間水洗した後、80℃で2分間乾燥して偏光フィルム(厚み30μm)を得た。
実施例1で用いたAA化PVA系樹脂(A1)の10%水溶液とN−APA(B1)の5%水溶液を、AA化PVA系樹脂(A1)100重量部に対し低N−APA(B1)が20重量部となるように混合攪拌し、水で希釈して固形分濃度3%に調整して接着剤水溶液を作製した。
保護フィルムとして2枚のトリアセチルセルロース(厚さ100μm)を用い、その片面に上記接着剤水溶液をバーコーター(No.8)で塗工し、直ちに上記の偏光フィルムを挟むように積層、ラミネーターにて加圧(2kg/m2)一体化した後、23℃、65%RHの環境下で3日間静置し、偏光板を得た。
かかる偏光板の、保護フィルムと偏光フィルムとの接着力を180℃剥離試験(サンプル幅25mm、試験速度300mm/分)にて測定した。ところが接着力が極めて強く、測定中に偏光フィルムが破断してしまった。
実施例19
実施例18において、保護フィルムとしてノルボルネン系樹脂フィルム(JSR社製「アートン」)(厚さ100μm)を用いた以外は実施例18と同様に偏光フィルムを得て、同様に剥離試験を行った。ところが、接着力が極めて強く、試験中に偏光フィルムが破断してしまった。
比較例5
実施例18において、接着剤中のN−APA(B1)を用いなかった以外は実施例18と同様にして偏光板を得て、同様に剥離試験を行った。その結果、サンプルが破断することもなく測定でき、その剥離強度は500mN/mmであった。
比較例6
実施例19において、接着剤中のN−APA(B1)を用いなかった以外は実施例19と同様にして偏光板を得て、同様に剥離試験を行った。その結果、サンプルが破断することもなく測定でき、その剥離強度は200mN/mmであった。
実施例20
実施例1で用いたAA化PVA系樹脂(A1)の10%水溶液と、N−APA(B1)の5%水溶液、およびカオリンクレーを、AA化PVA系樹脂(A1)/N−APA系樹脂(B1)/カオリンクレー=100/5/50(重量部)となるように混合し、水で希釈して固形分濃度4%に調整して保護層形成用塗布液を作製した。
得られた塗布液を市販のFAX用感熱紙(オーバーコートなし)上に、クリアランス50μmのアプリケーターで塗工し、40℃の熱風乾燥機中で30分間乾燥して、保護層付き感熱紙を作製した。
得られた保護層付き感熱紙の保護層面に水を1滴垂らし、指先で軽く10往復擦った際の様子を観察し、以下の基準で耐水性を評価した。結果を表7に示す。
◎ 10回擦っても表面剥離が認められない
○ 5回擦っても表面剥離は認められないが、10回擦るとわずかに表面が剥離
△ 5回擦った時点でわずかに表面が剥離
実施例21、22
実施例20において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えて表1に示すAA化PVA系樹脂(A2、3)を用いた以外は実施例20と同様にして保護層付き感熱紙を作製し、同様に評価した。結果を表7に示す。
比較例7
実施例20において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、アジピン酸ジヒドラジド(ADH)を用いた以外は実施例20と同様にして保護層付き感熱紙を作製し、同様に評価した。結果を表7に示す。
実施例23
実施例20において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えて、DA化PVA系樹脂(A4)を用いた以外は実施例20と同様にして保護層付き感熱紙を作製し、同様に評価した。結果を表8に示す。
比較例8
実施例22において、N−APA系樹脂(B1)に替えて、アジピン酸ジヒドラジド(ADH)を用いた以外は実施例22と同様にして保護層付き感熱紙を作製し、同様に評価した。結果を表8に示す。
Figure 2007254732
Figure 2007254732
AA化PVA、DA化PVA、いずれの場合も、架橋剤としてADHを用いた場合と比較して、得られた保護層付き感熱紙は優れた耐水性を示した。
本発明の樹脂組成物は、耐水性、接着性に優れた架橋反応物が得られることから、偏光板用接着剤、感熱記録用媒体、紙加工剤、水性ゲル等の用途に好適であり、さらに架橋反応速度が大きいため、かかる製品の製造工程が短縮できるという利点を有するものである。

Claims (8)

  1. 活性水素含有官能基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と、下記一般式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸誘導体構造単位と、下記一般式(2)で表わされるアクリルアミド構造単位を有するN−アミノポリアクリルアミド系樹脂(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 2007254732
    (式中、Rは水素またはメチル基を表わし、Xは水素またはアルカリ金属を表わす)
    Figure 2007254732
  2. ポリビニルアルコール系樹脂(A)中の活性水素含有基がアセトアセチル基、ジアセトン基からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. N−アミノポリアクリルアミド系樹脂(B)の配合量が、活性水素含有官能基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して1〜100重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物を含有することを特徴とする紙加工剤。
  5. 請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物を含有することを特徴とする架橋硬化用接着剤。
  6. 偏光フィルムの少なくとも片面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが設けられている偏光板において、前記接着剤層が請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物の反応生成物を含有することを特徴とする偏光板。
  7. 支持基材上に、請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物の反応生成物を含有する層を少なくとも一層有することを特徴とする感熱記録用媒体。
  8. 請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物の反応生成物を含有することを特徴とする水性ゲル。
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