JP2003003029A - 水性ゲル状芳香剤用組成物及び水性ゲル状芳香剤 - Google Patents

水性ゲル状芳香剤用組成物及び水性ゲル状芳香剤

Info

Publication number
JP2003003029A
JP2003003029A JP2001191150A JP2001191150A JP2003003029A JP 2003003029 A JP2003003029 A JP 2003003029A JP 2001191150 A JP2001191150 A JP 2001191150A JP 2001191150 A JP2001191150 A JP 2001191150A JP 2003003029 A JP2003003029 A JP 2003003029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
aqueous gel
composition
parts
diacetone acrylamide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001191150A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Furuichi
英樹 古市
Hiroshi Shimizu
宏 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Taiyo Co Ltd
Taiyo Corp
Original Assignee
Unitika Ltd
Taiyo Co Ltd
Taiyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd, Taiyo Co Ltd, Taiyo Corp filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP2001191150A priority Critical patent/JP2003003029A/ja
Publication of JP2003003029A publication Critical patent/JP2003003029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】アルデヒド化合物を化学的に捕捉し、人体や環
境に悪影響を及ぼす遊離アルデヒド化合物等を減少させ
ることができ、消臭作用も示す安定したゲル形態の水性
ゲル状芳香剤及びその原料となる組成物を提供するこ
と。 【解決手段】本発明の水性ゲル状芳香剤用組成物は、
(1)ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリビニルア
ルコール及び/又はその変性物100質量部に対して、(1)
の架橋剤となり、且つ、アルデヒド類と反応して固定可
能な官能基を有する化合物0.1〜1000質量部と、水100〜
10000質量部と、香料0.1〜1000質量部とを含むことを特
徴とし、本発明の水性ゲル状芳香剤又は透明水性ゲル状
芳香剤は前記組成物をゲル化反応させて得られた芳香剤
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内、自動車内、
トイレ内、下駄箱内、台所周り、浴室等の芳香剤に用い
ることができ、アルデヒド化合物を化学的に捕捉し、人
体や環境に悪影響を及ぼす遊離アルデヒド化合物等を減
少させ、消臭作用も示す、安定したゲル形態の水性ゲル
状芳香剤及びその原料となる組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水性ゲル状芳香剤として、(A)天
然高分子である寒天やカラギーナンのゲル化能を利用し
たもの(特開昭54−135229号公報)、(B)ゼラチ
ンを架橋剤や酵素により架橋させたもの(特開平1−2
97484号公報、特開平9−70428号公報)等が
知られている。しかし、前記(A)は、凍結融解後に離水
が起こり、満足のいくレベルではない。また、前記(B)
は、架橋剤としてアンモニウム塩を使用する場合、経時
的にアンモニアが発生するという問題があり、また、酵
素で架橋させる場合にもゼラチン特有の臭いが生じ、芳
香剤として適しているとは言えない。更に、これらのゲ
ル自体には消臭剤を配合しない限り消臭効果がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、アルデヒド化合物を化学的に捕捉し、人体や環境に
悪影響を及ぼす遊離アルデヒド化合物等を減少させるこ
とができ、消臭作用も示す安定したゲル形態の水性ゲル
状芳香剤及びその原料となる組成物を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、透明美麗であり、消臭作用も
示す安定したゲル形態の水性ゲル状芳香剤及びその原料
となる組成物を提供することにある。本発明の他の目的
は、透明美麗であり、揮発時にも最後まで透明性を損な
うことがなく、透明性が維持された消臭作用も示す安定
したゲル形態の水性ゲル状芳香剤及びその原料となる組
成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ジアセ
トンアクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール及
び/又はその変性物100質量部に対して、ジアセトン
アクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール及び/
又はその変性物の架橋剤となり、且つ、アルデヒド類と
反応して固定可能な官能基を有する化合物0.1〜10
00質量部と、水100〜10000質量部と、香料
0.1〜1000質量部と、必要により、アニオン系界
面活性剤1〜1000重量部とを含むことを特徴とする
水性ゲル状芳香剤用組成物が提供される。また本発明に
よれば、前記組成物をゲル化反応させて得た水性ゲル状
芳香剤又は透明性が維持された透明水性ゲル状芳香剤が
提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の水性ゲル状芳香剤用組成物は、ジアセトン
アクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール及び/
又はその変性物と、特定の官能基を有する特定の架橋剤
と、水と、香料とを特定割合で含み、必要によりアニオ
ン系界面活性剤等を特定割合で含む。
【0006】本発明に用いるジアセトンアクリルアミド
共重合変性ポリビニルアルコールは、基本的に、脂肪酸
ビニルエステルとジアセトンアクリルアミドとの共重合
体の鹸化物であるが、本発明の効果を阻害しない範囲
で、更に、脂肪酸ビニルエステル及び/又はジアセトン
アクリルアミドと共重合可能な他の重合性モノマーが共
重合されたものであっても良い。前記脂肪酸ビニルエス
テルとしては、特に限定されないが、例えば、酢酸ビニ
ルエステル、蟻酸ビニルエステル、プロピオン酸ビニル
エステル、ピバリン酸ビニルエステル等が挙げられる。
前記他の重合性モノマーとしては、例えば、クロトン
酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボン
酸及びそのエステル、塩、無水物、アミド又はニトリル
類;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和ジカ
ルボン酸及びその塩;マレイン酸モノメチル、イタコン
酸モノメチル等の不飽和二塩基酸モノアルキルエステル
類;炭素数2〜30のα−オレフィン類;アルキルビニ
ルエーテル類;ビニルピロリドン類等が挙げられる。
【0007】本発明に用いるジアセトンアクリルアミド
共重合変性ポリビニルアルコールの変性物としては、例
えば、ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリビニル
アルコールのアセタール化物、ウレタン化物、エーテル
化物、グラフト化物、リン酸エステル化物、アセトアセ
チル化物等が挙げられる。これらの反応は、公知の方法
により行なうことができる。
【0008】本発明に用いるジアセトンアクリルアミド
共重合変性ポリビニルアルコール又はその変性物におい
て、ジアセトンアクリルアミド単位の含有割合は、通常
0.1〜15モル%、好ましくは0.5〜10モル%で
ある。ジアセトンアクリルアミド単位の含有割合が0.
1モル%未満では、得られる芳香剤に所望のゲル強度を
付与することができないので好ましくなく、15モル%
を超えると、得られるジアセトンアクリルアミド共重合
変性ポリビニルアルコール又はその変性物の水溶性が低
下し作業性に問題が生じるので好ましくない。また、前
記ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリビニルアル
コール又はその変性物の重合度及び鹸化度は特に制限さ
れないが、20℃における4%水溶液粘度が3mPa以
上であり、鹸化度85モル%以上が好ましい。
【0009】本発明に用いる前記ジアセトンアクリルア
ミド共重合変性ポリビニルアルコール又はその変性物を
調製するには、公知の塊状重合、溶液重合、懸濁重合、
乳化重合等の各種方法が採用でき、中でもメタノールを
溶剤として用いる溶液重合が工業的に好ましい。また、
脂肪酸ビニルエステルとジアセトンアクリルアミドとを
共重合して得た重合体の鹸化方法は、公知のアルカリ鹸
化や酸鹸化を適用することができ、中でも重合体のメタ
ノール溶液、又はメタノールと水、酢酸メチル、ベンゼ
ン等の混合溶液に水酸化アルカリを添加して加アルコー
ル分解する方法が工業的に好ましい。
【0010】本発明の組成物において、前記ジアセトン
アクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール及び/
又はその変性物の含有割合は、組成物全量に対して好ま
しくは1〜20質量%である。1質量%未満では、充分
な強度を持ったゲルを得ることができない恐れがあり、
20質量%を超えると、得られる水性ゲル状芳香剤の揮
散した後の残量が多くなるので好ましくない。
【0011】本発明に用いる前記特定の官能基を有する
特定の架橋剤は、ジアセトンアクリルアミド共重合変性
ポリビニルアルコール及び/又はその変性物の架橋剤と
なり、且つ、アルデヒド類と反応して固定可能な官能基
を有する化合物であって、水溶液中で前記ジアセトンア
クリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール及び/又
はその変性物と架橋反応させることによりゲルを形成す
る化合物である。このような特定の架橋剤は、カルボニ
ル基と反応し、且つ、アルデヒド類と反応して固定可能
な官能基を一分子あたり二つ以上有する化合物であり、
例えば、カルボヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マ
ロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル
酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸
ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸
ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンジオ
ヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、テレフタル
酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、イソフタ
ル酸ヒドラジド−5−スルホン酸ナトリウム、2,6−
ナフトエ酸ジヒドラジド、4,4'−ビスベンゼンジヒ
ドラジド、1,4−シクロヘキサンジヒドラジド、酒石
酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸
ジヒドラジド、N,N'−ヘキサメチレンビスセミカル
バジド、イタコン酸ジヒドラジド、エチレンジアミン四
酢酸テトラヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、ブタ
ントリカルボヒドラジド、1,2,3−ベンゼントリヒ
ドラジド、1,2,4−ベンゼントリヒドラジド、1,
4,5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、ニトリロ酢
酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリ
ヒドラジド、1,2,4−ピロメリット酸トリヒドラジ
ド、ピロメリット酸テトラヒドラジド、N−アミノポリ
アクリルアミド等が挙げられ、これらの一種あるいは二
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】本発明の組成物において、前記特定の架橋
剤の含有割合は、前記ジアセトンアクリルアミド共重合
変性ポリビニルアルコール及び/又はその変性物100
質量部に対して、0.1〜1000質量部である。0.
1質量部未満では、十分な強度を有するゲルを得ること
ができない恐れがあり、1000質量部を超えると得ら
れる水性ゲル状芳香剤が揮散した後の残量が多くなる恐
れがある。
【0013】本発明に用いる水は、香料のキャリアーと
して配合することができる。また、水としては、前記ジ
アセトンアクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコー
ル及び/又はその変性物と、前記特定の架橋剤との架橋
反応が、水に含まれる金属イオンや、その際のpHによ
って該反応速度に影響することが考えられるため、イオ
ン交換樹脂によって処理したイオン交換水等が好ましく
使用できる。本発明の組成物において、前記水の含有割
合は、前記ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリビ
ニルアルコール及び/又はその変性物100質量部に対
して、100〜10000質量部である。100質量部
未満では、得られる芳香剤の揮散時にゲルが縮小せず終
点がわかりにくく、10000質量部を超えると充分な
強度を持ったゲルが形成できない恐れがある。
【0014】本発明の組成物に用いる香料は、アルデヒ
ド以外のものに限られる。香料中にアルデヒドを配合し
た場合、架橋剤として配合した化合物と反応し、香りの
変化を起こすだけでなくゲル化を阻害してしまう。前記
香料の組成物中の含有割合は、前記ジアセトンアクリル
アミド共重合変性ポリビニルアルコール及び/又はその
変性物100質量部に対して、0.1〜1000質量部
である。
【0015】本発明の組成物には、上記必須成分以外に
本発明の所望の目的を損なわない範囲で、若しくは本発
明の所望の効果や他の効果等を得るためにその他の成分
を含有させることもできる。その他の成分としては、例
えば、組成物をゲル化させた際に透明性や美麗性に優れ
たゲルを得ることを目的とする場合には、アニオン系界
面活性剤等を含有させることが好ましい。また、得られ
る芳香剤を揮散させた際にも最後まで透明性を維持する
ことを目的とする場合には、アニオン系界面活性剤の中
でも、アニオン系界面活性剤のトリエタノールアミン液
及び/又はアニオン系界面活性剤のアンモニウム塩等を
含有させることが好ましい。アニオン系界面活性剤の種
類は特に限定されないが、ゲルの透明性を維持すること
を目的とする場合等には、金属塩のものを多量に使用し
た場合、ゲルの揮散に伴って白濁を起こし易くなるの
で、このような目的の場合には、金属塩のアニオン系界
面活性剤の単独使用は好ましくない。ここで、透明性と
は有色の場合も含む意味である。前記アニオン系界面活
性剤を含有させる場合の組成物中の含有割合は、所望の
目的に応じて適宜選択できるが、通常、前記ジアセトン
アクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール及び/
又はその変性物100質量部に対して、1〜1000質
量部が望ましい。
【0016】更に、本発明の組成物は、本発明の所望の
効果を損なわない範囲であれば、上記アニオン系界面活
性剤以外の他の界面活性剤を含んでいても良い。しか
し、親水基としてポリオキシエチレン基を有する非イオ
ン系界面活性剤や正電荷を有するカチオン系もしくは両
性界面活性剤は、ジアセトンアクリルアミド共重合変性
ポリビニルアルコールとコンプレックスを形成し易く、
これらの界面活性剤本来の可溶化能力を発揮できないだ
けでなく、ゲルの離水の原因となるので、アニオン系界
面活性剤と併用しない単独の使用は好ましくない。
【0017】本発明の組成物には、その他の成分とし
て、上記成分に加えて、更に、本発明の必須成分以外の
ポリビニルアルコール、その他の高分子や増粘剤、消臭
剤、色素、水溶性溶剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防
腐剤、抗菌剤等を含有させることができる。高分子や増
粘剤としては、例えば、デンプン、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、寒天、カラギ
ーナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサン
タンガム、アルギン酸ナトリウム、マンナン、キトサン
等が挙げられる。消臭剤としては、例えば、両性界面活
性剤型消臭剤、植物抽出液等が好ましく挙げられる。水
溶性溶剤としては、例えば、エタノール、ソルフィッ
ト、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール等が挙げられる。酸化防止剤としては、例え
ば、BHT等が挙げられる。色素としては、例えば、酸
化亜鉛、酸化チタン、その他の着色顔料、染料等が挙げ
られる。これらその他の成分を含有させる場合の含有割
合は、その目的に応じて適宜決定することができる。
【0018】本発明の水性ゲル状芳香剤を調製するに
は、上述の本発明の水性ゲル状芳香剤用組成物におけ
る、例えば、ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリ
ビニルアルコールやその変性物を水に分散させ、90℃
で30分間以上撹拌し溶解させ、香料、所望の架橋剤、
また必要に応じて所望の界面活性剤等のその他の成分を
加え撹拌し、完全に溶解させた後に容器に充填し放置す
る方法等により得ることができる。特に、美麗な透明性
を有するゲルを得るためには、アニオン系界面活性剤を
配合することが好ましく、また、揮散後においてもゲル
の透明性を維持させるためには、アニオン系界面活性剤
のトリエタノールアミン液及び/又はアニオン系界面活
性剤のアンモニウム塩等を配合することが好ましい。
【0019】本発明の水性ゲル状芳香剤用組成物を用い
た芳香剤は、例えば、室内、自動車内、トイレ内、下駄
箱、台所周り、浴室内等の芳香消具に使用できるが、こ
れらに限定されない。
【0020】
【発明の効果】本発明の水性ゲル状芳香剤は、特定組成
の本発明の水性ゲル状芳香剤用組成物を用いているの
で、アルデヒド化合物を化学的に捕捉し、人体や環境に
悪影響を及ぼす遊離アルデヒド化合物等を減少させるこ
とができ、消臭作用を示し、ゲル自体も安定性に優れ
る。特に、アニオン系界面活性剤を配合することによ
り、透明美麗であり、消臭作用も示す安定したゲル形態
の水性ゲル状芳香剤が得られ、更に、アニオン系界面活
性剤として、アニオン系界面活性剤のトリエタノールア
ミン液及び/又はアニオン系界面活性剤のアンモニウム
塩を配合することにより、透明美麗であり、揮発時にも
最後まで透明性を損なうことがなく、透明性が維持され
た消臭作用も示す安定したゲル形態の水性ゲル状芳香剤
が得られる。従って、室内、自動車内、トイレ内、下駄
箱内、台所周り、浴室等の芳香剤に有用である。また、
本発明の水性ゲル状芳香剤用組成物は、上記芳香剤原料
として特に優れている。
【0021】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されない。合成例1 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を取り付
けたフラスコ中に、酢酸ビニル672質量部、ジアセト
ンアクリルアミド10質量部、およびメタノール178
質量部を仕込み、系内の窒素置換を行なった後、内温を
60℃まで昇温した。この系に2,2'−アゾビスイソ
ブチロニトリル1質量部をメタノール50質量部に溶解
した溶液を添加し重合を開始した。重合開始後、5時間
かけて、ジアセトンアクリルアミド55質量部をメタノ
ール35質量部に溶解した溶液を一定速度で滴下し、6
時間後に冷却し、重合を停止した。重合収率は78%で
あった。得られた反応混合物にメタノール蒸気を加えな
がら残存する酢酸ビニルを留出し、ジアセトンアクリル
アミド共重合体成分を含有する酢酸ビニル系重合体の5
0%メタノール溶液を得た。この混合物500質量部に
メタノール50質量部と水酸化ナトリウムの4%メタノ
ール溶液10質量部とを加えて良く混合し、40℃鹸化
反応を行なった。得られたゲル状物を粉砕し、メタノー
ルで良く洗浄した後に乾燥して、ジアセトンアクリルア
ミド共重合変性ポリビニルアルコールを得た。元素分析
測定により、この樹脂中のジアセトンアクリルアミド単
位の含有率を測定したところ、5.0モル%であること
が判明した。また、この樹脂の20℃における4%水溶
液粘度は26.8mPa・s、鹸化度は98.5モル%
であった。なお、この粘度は、B型粘度計を用いて60
rpmの回転速度で測定した。
【0022】合成例2 表1に示す化合物を表1に示す仕込み割合とした以外は
合成例1と同様にジアセトンアクリルアミド−酢酸ビニ
ル共重合変性ポリビニルアルコールを合成し、各測定を
行なった。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1 合成例1で得られたジアセトンアクリルアミド共重合変
性ポリビニルアルコール(鹸化度98.5モル、4%水
溶液粘度26.8mPa・s、ジアセトンアクリルアミ
ド含有量5.0モル%)4.0gをイオン交換水65.
0gに分散させ、90℃に加熱し30分間撹拌を続け完
全に溶解させた。次いで、得られた溶液を50℃以下に
冷却した後、界面活性剤として、ラウリル硫酸トリエタ
ノールアミン35質量%水溶液10.0g、水溶性溶剤
としてエタノール10.0g、香料ミントの香り3.0
g及び架橋剤としてアジピン酸ジヒドラジド10質量%
水溶液8.0gを混合し、水性ゲル状芳香剤用組成物を
調製した。続いて、得られた組成物を室温で二日間放置
してゲル化反応させることによって芳香剤を得た。得ら
れた芳香剤は水性ゲル状であった。次に、得られた芳香
剤のゲルを一辺が2cmの立方体にカットし、1リット
ルのフラスコ中に入れ北川式検知管により経時的なアセ
トアルデヒドとホルムアルデヒドについての消臭試験を
行った。アセトアルデヒドに対する消臭試験結果を表2
に、ホルムアルデヒドに対する消臭試験結果を表3に示
す。
【0025】比較例1 κ(カッパー)型カラギーナン2.0g、塩化カリウム
0.1g、市販品消臭剤1.0g及びイオン交換水9
6.9gを撹拌しながら90℃まで加熱し、その後室温
まで冷却しゲルを得た。得られたゲルについて、実施例
1と同様な消臭試験を行った。それぞれの結果を表2及
び表3に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】実施例2 合成例2で得られたジアセトンアクリルアミド共重合変
性ポリビニルアルコール(鹸化度98.2モル、4%水
溶液粘度11.0mPa・s、ジアセトンアクリルアミ
ド含有量3.8モル%)3.0gを、イオン交換水7
8.0gに分散させ、90℃に加熱し30分間撹拌を続
け完全に溶解させた。次いで、得られた溶液を50℃以
下に冷却した後、界面活性剤として、ラウリル硫酸トリ
エタノールアミン35質量%水溶液10.0g、香料ラ
ベンダーの香り1.0g及び架橋剤としてアジピン酸ジ
ヒドラジド10質量%水溶液8.0gを混合し、水性ゲ
ル状芳香剤用組成物を調製した。続いて、得られた組成
物を室温で二日間放置してゲル化反応させることによっ
て透明な水性ゲル状芳香剤を得た。得られた芳香剤のゲ
ルの状態、並びに30日間使用後(揮散後)のゲルの状態
を目視で観察した。結果を表4に示す。
【0029】実施例3〜6及び比較例2〜8 界面活性剤を表4に示すものに変更した、界面活性剤3
5質量%水溶液を用いた以外は、実施例2と同様の方法
によって組成物及び芳香剤を調製し、各種観察を行っ
た。なお、実施例6については30日間使用後のゲルの
状態の観察は行わなかった。結果を表4に示す。
【0030】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/24 C08K 5/24 (72)発明者 清水 宏 大阪市東淀川区東淡路1丁目6番27号 大 洋香料株式会社研究所内 Fターム(参考) 4C080 AA04 AA06 BB02 CC02 HH06 JJ01 KK08 LL05 LL06 MM22 MM28 4J002 BE021 BG131 EN027 EQ026 FD03 FD09 FD20 GB00 HA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポ
    リビニルアルコール及び/又はその変性物100質量部
    に対して、ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリビ
    ニルアルコール及び/又はその変性物の架橋剤となり、
    且つ、アルデヒド類と反応して固定可能な官能基を有す
    る化合物0.1〜1000質量部と、水100〜100
    00質量部と、香料0.1〜1000質量部とを含むこ
    とを特徴とする水性ゲル状芳香剤用組成物。
  2. 【請求項2】 ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポ
    リビニルアルコール及び/又はその変性物100質量部
    に対して、更に、アニオン系界面活性剤1〜1000質
    量部を含むことを特徴とする請求項1記載の水性ゲル状
    芳香剤用組成物。
  3. 【請求項3】 前記アニオン系界面活性剤が、アニオン
    系界面活性剤のトリエタノールアミン液及び/又はアニ
    オン系界面活性剤のアンモニウム塩を含むことを特徴と
    する請求項2記載の水性ゲル状芳香剤用組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の組成
    物をゲル化反応させて得た水性ゲル状芳香剤。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の組成物をゲル化反応させ
    て得た透明性が維持された透明水性ゲル状芳香剤。
JP2001191150A 2001-06-25 2001-06-25 水性ゲル状芳香剤用組成物及び水性ゲル状芳香剤 Pending JP2003003029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191150A JP2003003029A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 水性ゲル状芳香剤用組成物及び水性ゲル状芳香剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191150A JP2003003029A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 水性ゲル状芳香剤用組成物及び水性ゲル状芳香剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003003029A true JP2003003029A (ja) 2003-01-08

Family

ID=19029821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001191150A Pending JP2003003029A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 水性ゲル状芳香剤用組成物及び水性ゲル状芳香剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003003029A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004011549A1 (ja) * 2002-07-26 2004-02-05 Japan Vam & Poval Co., Ltd. 樹脂組成物及び透明ゲル状芳香剤
WO2007097349A1 (ja) * 2006-02-24 2007-08-30 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. 樹脂組成物およびその用途
JP2007254732A (ja) * 2006-02-24 2007-10-04 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 樹脂組成物およびその用途
JP2010285488A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Japan Vam & Poval Co Ltd 水性ゲル組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004011549A1 (ja) * 2002-07-26 2004-02-05 Japan Vam & Poval Co., Ltd. 樹脂組成物及び透明ゲル状芳香剤
WO2007097349A1 (ja) * 2006-02-24 2007-08-30 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. 樹脂組成物およびその用途
JP2007254732A (ja) * 2006-02-24 2007-10-04 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 樹脂組成物およびその用途
JP2010285488A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Japan Vam & Poval Co Ltd 水性ゲル組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5032391A (en) Hair styling gel composition
US7279542B2 (en) Polymeric particles and fragrance delivery systems
CN1950429B (zh) 生物可降解接枝共聚物
US3772215A (en) Water soluble entrapping of a fragrance
US4128507A (en) Perfumed gels of hydroxypropyl cellulose
US5556835A (en) Gel-like fragrance composition
JP6695815B2 (ja) ポリ乳酸含有水系分散体
JPH05504984A (ja) 架橋又は非架橋無水マレイン酸―アルキルビニルエーテル重合体スラリー
JPH0834712A (ja) ヘアセット剤組成物
JP2710588B2 (ja) 水性ポリマー分散液を含むヘアケア用組成物
JP2003003029A (ja) 水性ゲル状芳香剤用組成物及び水性ゲル状芳香剤
JP2001316435A (ja) コポリマー及びそれを含有してなる化粧料
US5024779A (en) Creamy nail polish remover containing hydrolyzed and neutralized maleic anhydride C1 -C4 alkyl vinyl ether copolymer
JP4181351B2 (ja) 樹脂組成物及び透明ゲル状芳香剤
JP3321123B2 (ja) 水性液用ゲル化剤およびその物品
WO2009121831A1 (en) Controlled release particles
JPH10226715A (ja) 微粒子状の架橋型n−ビニルアミド樹脂
JP2000226419A (ja) 表面改質用の共重合体
KR101062142B1 (ko) 향상된 입자 분산성 및 점도 안정성을 가지는 알칼리 팽윤성 에멀젼 조성물
JPS5925754A (ja) ゲル状芳香剤
JPH0647086A (ja) ゲル状芳香剤組成物
JPH03272766A (ja) ゲル状芳香剤組成物
WO2012041411A1 (en) Air freshener gel with improved longevity
JP2001316427A (ja) コポリマー及びそれを含有してなる組成物
JP4652126B2 (ja) アイロン仕上げ剤