JP3321123B2 - 水性液用ゲル化剤およびその物品 - Google Patents

水性液用ゲル化剤およびその物品

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JP3321123B2 JP27478999A JP27478999A JP3321123B2 JP 3321123 B2 JP3321123 B2 JP 3321123B2 JP 27478999 A JP27478999 A JP 27478999A JP 27478999 A JP27478999 A JP 27478999A JP 3321123 B2 JP3321123 B2 JP 3321123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性液用ゲル化剤
およびそれによってゲル化された水系ゲルないしゲル状
の消臭及び/又は芳香剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水系ゲルタイプの消臭及び/又は
芳香剤として、カラギーナンをゲル化剤としたものが主
流を占めているが、凍結融解後の離水現象、ゲルの劣
化、及び香料などの水不溶性の化合物を配合した時に均
一なゲル化が形成できないなどの不都合があった。上記
の問題を解決したものとして、 ビニル化合物またはビニリデン化合物と無水マレイン
酸との共重合体にアンモニアを反応させて得られた反応
生成物(a)、多価アミン(b)、水(c)を混合して
なる混合物を含水状態のままゲル化処理して得られた含
水ゲル(特公昭61−50493号公報参照) ゼラチンまたはコラーゲンとオレフィン−無水マレイ
ン酸共重合体との反応生成物からなる水系ゲル化剤及び
水系ゲル(特許第2616960号公報参照)が紹介さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
は、含水ゲル作成時に多価アミンを使用しており、人体
への影響に問題があり、また上記は、水系ゲル作成時
の原料の水への溶解性が不良で、生成した水系ゲルの透
明性も満足のいくレベルではないなどの不都合なもので
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を改善した水性液用ゲル化剤ないし消臭及び/又は芳香
剤を得るべく鋭意検討した結果、驚くべきことにエチレ
ン性不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体のアン
モニア反応物とゼラチンとを組み合わせると反応が生じ
ることを見いだし、さらに発明を進めた結果上記、
の問題点が改善された、ゲル作成時に人体に毒性のある
化合物を使用せずとも作成時の原料の水への溶解性も良
好であり、透明性かつ保形性を有する水系ゲルを見出し
た。上記共重合体のアンモニア反応物がゼラチンとがゲ
ル化反応をして透明性と保形性に優れた水系ゲルとなる
ものである。さらに、所望によりこの水系ゲルに、予め
水及び/又は水溶液で膨潤させた水膨潤性樹脂の成形体
を投入すれば、水膨潤性樹脂の成形体は、インテリア性
を有したキャラクターグッズなどの形状に容易に成形で
きる上、使用の際は周りの水性ゲルとともに形状を維持
したまま小さくなっていく様子を楽しむことができるこ
とを見い出し、本発明に到達した。即ち本発明は、エチ
レン性不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体のア
ンモニア反応物(A)とゼラチン(B)との反応物を必
須成分とする水性液用ゲル化剤、これによってゲル化さ
れた水系ゲル、ゲル状の消臭及び/又は芳香剤およびそ
の物品である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においてエチレン性不飽和
化合物と無水マレイン酸との共重合体のアンモニア反応
物(A)は、エチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸
との共重合体を作成した後にアンモニアと反応させたも
のでもよいし、無水マレイン酸とアンモニアとの反応物
をエチレン性不飽和化合物と共重合したものでもよい。
前者はエチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸とを溶
媒中で共重合して得られる共重合体にアンモニアを反応
させることによって得られるものであり、後者は溶剤の
存在下または不存在下に無水マレイン酸とアンモニアを
反応させたものをエチレン性不飽和化合物と共重合して
得られる。好ましくは前者である。ここで使用されるエ
チレン性不飽和化合物は無水マレイン酸を共重合しうる
不飽和化合物なら特に限定はなく、具体的には例えば、
【0006】(1)オレフィン系不飽和化合物 直鎖状または分岐状の炭素数2〜24のオレフィン類
[エチレン、プロピレン、ブテン−1,ブテン−2、イ
ソブチレン、n−ペンテン、イソプレン、2−メチル−
1−ブテン、n−ヘキサン、2−メチル−1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−ペンテ
ン、2−エチル−1−ブテン、ジイソブチレン、2−メ
チル−4−ジメチル−1−ペンテン、2−メチル−4−
ジメチル−2−ペンテン、ドデセン、テトラデセン、ヘ
キサデセン、オクタデセン、ビニリデン(塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン等)]; 芳香族系オレフィン(スチレン、α−メチルスチレ
ン、α−メチルスチレンスルホン酸等); ハロゲン含有オレフィン(塩化ビニル、フッ化ビニ
ル、四フッ化エチレン等); 窒素含有オレフィン(ニトロエチレン、アクリロニト
リル等); その他オレフィン(アリルアミン、ビニルスルホン酸
等);
【0007】(2)非オレフィン系不飽和化合物 ビニルエーテル[メチルビニルエーテル、ポリオキシ
アルキレン(n=2〜200)モノアリルモノアルキル
(炭素数1〜24)エーテル等]; アルキル基、ヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜2
2の(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はヒドロキ
シアルキルエステル(アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アク
リル酸ヘキシル、アクリル酸ベヘニル等); カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル
[(メタ)アクリル酸、マレイン酸モノアルキルエステ
ル、フマル酸、イタコン酸、イタコン酸グリコールモノ
エーテル等]; スルホン酸基含有不飽和化合物[3−スルホプロピル
(メタ)アクリレート等]; 燐酸基含有不飽和化合物[(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキル燐酸モノエステル、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリロイルホスフェート等];
【0008】アクリルアミド[(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチル(メタ)アクリルアミド等]; 3級アミン又は第4級アンモニウム塩基含有不飽和化
合物[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、そ
の4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジ
ルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用
いて4級化したもの)等]: エポキシ基含有不飽和化合物[グリシジル(メタ)ア
クリレート等];その他(N−ビニルピロリドン、プ
ロピオン酸ビニル、酢酸ビニルをケン化して得られるビ
ニルアルコール等); 等である。これらの内好ましくは、直鎖状又は分岐状の
炭素数2〜24のオレフィン類及びビニルエーテルであ
り、好ましくはイソブチレン、メチルビニルエーテル及
びポリオキシアルキレンモノアリルモノアルキルエーテ
ルであり、特に好ましくはイソブチレン及びメチルビニ
ルエーテルである。これらの単量体を単独で用いても良
いし、また2種類以上を組み合わせても良い。
【0009】重合は上記エチレン性不飽和化合物と無水
マレイン酸とを溶媒の存在下又は不存在下熱ラジカル重
合、光ラジカル重合、アニオン重合等の公知の方法で重
合出来る。重合は例えば0〜200℃で常圧下または加
圧下にて行われる。熱ラジカル重合の場合はアゾ系化合
物(アゾビスイソブチロニトリル等)、過酸化物(t−
ブチルパーオキシベンゾエート等)等の重合触媒が、光
ラジカル重合の場合は光ラジカル開始剤(ベンゾインア
ルキルエーテル等)、増感剤(アントラキノン等)が、
アニオン重合の場合はチーグラーナッタ系触媒、メタロ
セン系触媒等が併用される。得られた共重合物は溶媒を
脱溶媒して使用してもよいし溶媒が存在したままでも使
用しても良い。好ましくは脱溶媒したものである。重合
体中におけるエチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸
との組成比は、生成した共重合体のアンモニア反応物が
水に溶解するものであればどの程度であっても差し支え
ない。無水マレイン酸とエチレン性不飽和化合物との組
成比はモル比で通常100:1〜1:100であり、好
ましくは10:1〜1:10であり、特に好ましくは
5:1〜1:5である。また生成した共重合体の分子量
は、通常2,000〜5,000,000であり、好ま
しくは3,000〜3,000,000である。
【0010】共重合体とアンモニアとの反応は種々の方
法を採用することができるが、共重合体の固体粉末を溶
剤中にスラリー状に分散させてアンモニアガスを溶媒中
にバブリングしながら接触させる方法あるいは共重合体
粉末をアンモニア水に溶解する方法などが好ましく採用
される。共重合体とアンモニアとの反応比は共重合体に
含まれる無水マレイン酸基1モルに対してアンモニア
0.5〜2モル、好ましくは0.8〜2モルである。反
応生成物の水溶液(5重量%の濃度)の25℃における
粘度は、通常5〜100,000cpsであり、好まし
くは10〜10,000cpsであり、特に好ましくは
15〜5,000である。
【0011】本発明においてゼラチン(B)としては、
アルカリ処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチンを用いて
もよく、またゼラチン加水分解物も用いることができ、
少なくとも1個の遊離のアミノ基を持っていればよい。
例えば、牛骨の無機物をとり除いてオセインとした後、
消石灰の懸濁液中に漬けておき、牛皮は適当な大きさに
切断し、水洗してから石灰液中に通常2〜3ケ月間漬け
る。このような石灰液による前処理を行って得られるゼ
ラチンをアルカリ処理ゼラチンという。これに対して豚
皮を希塩酸又は希硫酸に数十時間漬けて処理して得られ
るゼラチンを酸処理ゼラチンという。ゼラチンの形状と
しては、粒状、粉末、シート状のものが使用でき、分子
量としては3,000〜30,000が好ましく、特に
ゲルの透明性かつ保形性を得るためには、分子量5,0
00〜20,000が好ましい。
【0012】エチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸
との共重合体のアンモニア反応物(A)とゼラチン
(B)との反応は、下式に様に反応して従ってゲル形成
が進行するものと推定される。エチレン性不飽和化合物
と無水マレイン酸との共重合体にアンモニアを反応させ
ると、共重合体中の無水マレイン酸部分が開裂し、部分
的なアミドとアンモニウム塩との混合物が生成される。
この構造が(A)であり、このアミド基とゼラチン
(B)のリジン残基のアミノ基とが反応し、NH3が脱
離し、新たにアミド結合が形成され、その結果として三
次元構造(ゲル化)が形成されると推定される。
【0013】
【化1】
【0014】エチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸
との共重合体のアンモニア反応物(A)とゼラチン
(B)との反応において、使用比率はゼラチンの遊離ア
ミノ基の数により一概に特定できないが、透明性かつ保
形性を得るには(B)100質量部に対して(A)を通
常3〜50質量部、好ましくは5〜40質量部で反応さ
せるのがよい。(A)と(B)の反応方法としては、例
えば(A)と(B)を直接混合する方法、(A)の
水溶液に(B)を混合する方法、(B)の水溶液に
(A)を混合する方法、(A)(B)それぞれの水溶
液を予め調整した後両者を混合する方法があるが、均一
なゲルを得やすく、好ましい方法はである。
【0015】(A)と(B)との反応が進むと系の粘度
が上昇してくる。更に進むとゲル化する。反応の終点は
ゲル強度によって確認出来る。ゲル強度の測定法は下記
に記載する。(A)と(B)とを反応する際の温度は特
に限定はないが、例えば40〜60℃で行う場合には数
時間で反応が完結し、室温で反応する場合には1昼夜を
要する。(A)と(B)との反応物のゲル強度は、通常
3〜1,000gであり、好ましくは5〜600であ
り、特に好ましくは10〜500である。(ゲル強度測
定法)ゲルを25℃に温調した後、直径15.7mmの
金属球を取り付けた棒を島津オートグラフ(島津製作所
社製、AGS−500B)に接続した。金属球を5cm
/分の速度でゲル中に押し込み、金属球がゲル中に完全
に入った直後の応力(g)を測定した。これがゲル強度
(g)である。(A)と(B)とが反応した後透明性の
大きな水系ゲルが得られる。透明性は透過率(%)で測
定が出来る。水系ゲルの透過率(%)は通常70〜10
0、好ましくは80〜100、特に好ましくは90〜1
00である。(透過率の測定法)10mm厚のガラス製
セル中に室温で1日放置してゲルを作成し25℃に温調
した後、分光光度計(島津製作所製、UV−1200)
にて可視光(700nm)の透過率を測定した。
【0016】また、ここで用いられる水性液としては
(A)(B)の他に他の添加剤等を混合することが出来
る。混合出来るものとしては水溶性又は水不溶性であれ
特に制限はないが、例えば溶剤(アルコール、アセトン
など)、顔料、染料、老化防止剤、紫外線吸収剤、界面
活性剤、防腐剤等が挙げられる。目的に応じこれらの配
合物の任意の濃度のものが使用出来る。しかし、水不溶
性の添加物を配合すれば透過率が低下するので、本発明
の物品の特徴である透明感を出すためには水不溶性のも
のは透過率が70%以上になる様に少なく配合する必要
がある。予めこれらの水溶液を作成しておき(A)
(B)の水溶液と混合してもよいし、最初から(A)
(B)と共存させておき混合してもよい。(A)(B)
を混合する際には必要な添加物は混合されていないとい
けない。また、本発明の水系ゲルには消臭性及び/又は
芳香性を有する物質(C)や水膨潤性樹脂の成形体を含
ませ特定の目的を有する物品として使用出来る。
【0017】本発明において、消臭性及び/又は芳香性
を有する物質(C)としては、消臭性、芳香性又は消臭
兼芳香性を有する物質として一般的に使用されているも
のでよく、特に制限されない。消臭性を有する物質とし
ては、例えばイネ、松、ヒノキ、笹等の植物からの抽出
物質、酸又はアルカリ性の水性液等があり、このものを
水又は一部溶剤を含んだ水溶液で希釈した水性液とする
ことができる。芳香性を有する物質としては、例えば天
然香料や合成香料が挙げられ、これらは水溶性のもので
あればその水溶液、非水溶性のものであれば水と乳化
剤、必要により溶剤などからなる水性エマルジョン又は
水性液とすることができる。ここで、芳香性を有する物
質はマスキング効果を兼備するため、実用上消臭性を有
するとも言えることがある。
【0018】天然香料としては、じゃ香、霊猫香、竜挺
香などの動物性香料、アビエス油、アジヨクン油、アル
モンド油、アンゲリカルート油、ベージル油、ベルガモ
ット油、バーチ油、ボアバローズ油、カヤブテ油、カナ
ンガ油、カブシカム、キャラウエー油、カルダモン油、
カシア油、セロリー油、シンナモン油、シトロネラ油、
コニャック油、コリアンダー油、キュベブ油、クミン
油、樟脳油、ジル油、エストゴラン油、ユーリカ油、フ
エンネル油、ガーリック油、ジンジャー油、グレープフ
ルーツ油、ホップ油、ジュニパーベリー油、ローレルリ
ーフ油、レモン油、レモングラス油、ロベージ油、メー
ス油、ナツメグ油、マンダリン油、タンゼリン油、カラ
シ油、はっか油、燈花油、玉ねぎ油、こしょう油、オレ
ンジ油、セイジ油、スターアニス油、テレピン油、ウォ
ームウッド油、ワニラ豆エキストラクトなどの植物性香
料を含む。
【0019】合成香料としては、ピネン、リモネンなど
の炭化水素類、リナロール、ゲラニオール、シトロネオ
ール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコー
ル、アニスアルコール、β−フェニルエチルアルコール
などのアルコール類、アネノール、オイゲノールなどの
フェノール類、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアル
デヒド、ヘキシルアルデフド、ヘプチルアルデヒド、n
−ノニルアルデヒド、ノナジエナール、シトラール、シ
トロネラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデ
ヒド、ヘリオトロピン、ワニリンなどのアルデヒド類、
メチルアミルケトン、メチルノニルケトン、ジアセチ
ル、アセチルプロピオニル、アセチルブチリン、カルボ
ン、メントン、樟脳、アセトフェノン、P−メチルアセ
トフェノン、イオノンなどのケトン類、アミルブチロラ
クトン、メチルフェニルグリシド酸エチル、γ−ノニル
ラクトン、クマリン、シネオールなどのラクトン又はオ
キシド類、メチルフオーメート、イソプロピルフオーメ
ート、リナリールフオーメート、エチルアセテート、オ
クチルアセテート、メンチルアセテート、ベンジルアセ
テート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、
酢酸イソアミル、イソ酪酸イソプロピル、イソ吉草酸ゲ
ラニル、カプロン酸アリル、ヘプチル酸ブチル、カプリ
ル酸オクチル、ヘプチンカルボン酸メチル、ベラハゴン
酸エチル、オクチンカルボン酸メチル、カプリン酸イソ
アシル、ラウリル酸メチル、ミリスチン酸エチル、安息
香酸エチル、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、
フェニル酢酸ブチル、桂皮酸メチル、桂皮酸シンナミ
ル、サルチン酸メチル、アニス酸エチル、アンスラニル
酸メチル、エチルビルベート、エチルα−ブチルブチレ
ートなどのエステル類などを含む。
【0020】香料は一種類のみでもよいし、二種類以上
を調合した調合香料でもよい。香料とともに、バッチュ
リ油などの揮発保留剤、オイゲノールなどの変調剤その
他香料工業に使用される種々の成分を添加して差し支え
ない。香料の使用量は、その種類により多少異なるが通
常全質量の0.1〜15%である。本発明において消臭
性及び/又は芳香性を有する物質(C)の水性液中に
は、必要により他の添加物を配合することができる。こ
の添加物としては、例えば顔料(蛍光性顔料や蓄光顔料
を含む)、染料、老化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、
防かび剤、消泡剤、脱酸素剤、酸化防止剤、界面活性
剤、アルコール、充填剤、増量剤などが挙げられる。
【0021】本発明において水膨潤性樹脂の成形体
(D)は、一個であっても複数個であってもよく、容器
内のどこに存在していてもよいが、容器の少なくとも一
部に固定されていることが好ましい。固定されることに
よって、該水性液用ゲル化剤を使ってゲル化させる時
に、移動することが防止される。また(D)が固定され
る場合、安定性から容器の底面に固定されることが特に
好ましい。底面に固定される場合の固定位置は、底面全
体であっても底面の一部であってもよく、一部である場
合は、中央部、周辺部等特に限定されない。固定する方
法についても特に限定されず、接着剤による接着、容器
の底から突き出たピンに差し込むなど、何れの方法であ
ってもよい。
【0022】本発明において、該水膨潤性樹脂の成形体
(D)としては、(D1)親水基が導入されたゴム及び
/又は合成樹脂、(D2)ゴム及び/又は合成樹脂
(1)と水増粘性ポリマー(2)との混練物、(D3)
ゴム及び/又は合成樹脂(1)と吸水性樹脂(3)との
混練物等が挙げられる。(D1)、(D2)、(D3)
で使用されるゴム及び/又は合成樹脂(1)としては通
常のゴムまたは合成樹脂の範疇に含まれる全てのものが
使用され、特に限定されない。例えば、ゴムとしては通
常の天然ゴムのほか、スチレンブタジエンゴム、ブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロ
ピレンゴム、エチレンプロピレン非共役ジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、アクリ
ルゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエ
チレン等の各種合成ゴムが挙げられる。
【0023】合成樹脂としては熱硬化性、熱可塑性を問
わず、又、軟質、硬質のいずれであっても使用すること
ができ、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体もし
くはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合
物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン−ア
クリル酸塩共重合物、アクリロニトリル−ブタジエン共
重合物、スチレン−ブタジエン共重合物、ポリエステ
ル、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂など
があげられるが、吸水によって容積が膨張し得る程度の
柔軟性を有するものが好ましく、硬質のものを使用する
ときは適当な可塑剤を用いて柔軟性を付与することが好
ましい。
【0024】(D1)の親水基としてはポリエチレンオ
キサイドブロック、カルボキシル基およびその塩、スル
ホン酸基およびその塩、水酸基等が挙げられ、これらの
ブロック及び官能基の入った化合物がゴム及び合成樹脂
製造時に配合又は反応して組み込まれる。例えば、親水
基が導入された合成樹脂としては、エチレンオキサイド
が付加重合されたポリエーテルポリオールを原料とした
ウレタン樹脂などが挙げられる。(D1)は、ゴム及び
/又は合成樹脂(1)が20〜95質量%で、親水基部
分が5〜80質量%のものが好ましい。(D1)中の親
水基部分が5質量%より少ないと、水又は水性液の吸収
量が低下する。一方親水基部分が80質量%より多くな
ると、成形が難しくなることがある。
【0025】水増粘性ポリマー(2)としては、例えば
天然系水増粘性ポリマー、半合成系水増粘性ポリマー及
び合成系水増粘性ポリマーが挙げられる。天然系水増粘
性ポリマーとしては、デンプン質(デンプン);動物タ
ンパク質(ゼラチン、カゼイン、コーラゲン);植物タ
ンパク質(大豆タンパク質、小麦タンパク質);繊維素
(木材セルロース);海藻抽出物(寒天、カラギーナ
ン);植物種子粘質物(グァーガム、ローカストビーン
ガム等);植物樹葉粘質物(アラビアゴム、トラガント
ガム);植物果実粘質物(ペクチン);微生物生産粘質
物(キサンタンガム、プルラン、デキストラン、ジュラ
ンガム等);植物地下茎粘質物(コンニャクナンマン)
などが挙げられる。
【0026】半合成系水増粘性ポリマーとしては、セル
ロース誘導体(メチルセルロース、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース等);デンプン誘導体(可
溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン等);並び
に、アルギン酸誘導体(アルギン酸塩、アルギン酸プロ
ピレングリコール)などが挙げられる。合成系水増粘性
ポリマーとしては、ポリオキシアルキレン化合物(b
1)、アクリル系水増粘性ポリマー(b2)、ビニル系
水増粘性ポリマー(ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、カルボキシビニルポリマー等)、イソブチ
レン−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。ポリ
オキシアルキレン化合物(b1)としては、例えばポリ
エチレングリコール、ポリエチレンオキサイド(エチレ
ンオキシドの高分子量重合体)、多価アルコール類のア
ルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキ
シドなど)付加物、ポリオキシエチレン・オキシプロピ
レングリコール(エチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドとのブロックもしくはランダム共重合体)などが挙げ
られる。ポリオキシアルキレン化合物の分子量は通常
1,000〜2,000,000である。
【0027】アクリル系水増粘性ポリマー(b2)とし
ては、例えば(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ル酸(塩)[例えば、アクリル酸ソーダ]、2−アルキ
ル−2−アクリルアミドプロパンスルホン酸(塩)[2
−アルキル−2−アクリルアミドプロパンスルホン酸ソ
ーダ]、(メタ)アクリロイロキシアルキルトリアルキ
ルアンモニウム4級塩[例えばメタアクリロイロキシエ
チルトリメチルアンモニウムクロライド]、(メタ)ア
クリロイロキシアルキルジアルキルアミン塩[例えば、
ジエチルアミノエチルメタクリレートの3級もしくは4
級塩]からなる郡より選ばれるビニル系モノマー少なく
とも1種を構成単位とする水増粘性ポリマーであるが、
この具体例としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポ
リ(メタ)アクリル酸(塩)、アクリル酸−アクリル酸
エステル共重合体、ポリ(メタ)アクリルアミドの部分
加水分解物、(メタ)アクリル酸(塩)と(メタ)アク
リルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸(塩)もしくは(メタ)アクリルアミドと
(メタ)アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウ
ム4級塩との共重合物などが挙げられる。
【0028】(D2)は、ゴム及び/又は合成樹脂
(1)が20〜95質量%で、水増粘性ポリマー(2)
が5〜80質量%のものが好ましい。(D2)中の
(2)が5質量%より少ないと、水又は水性液の吸収量
が低下する。一方(2)が80質量%より多くなると、
成形が難しくなることがある。吸水性樹脂(3)として
は、例えばデンプンまたはセルロース(イ)とカルボキ
シル基、スルホン酸基などの親水基を含有する水溶性単
量体及び/又は加水分解により水溶性となる単量体から
選ばれる1種以上の単量体(ロ)と、架橋剤(ハ)とを
必須成分として重合させ、必要により加水分解を行うこ
とにより得られる吸水性樹脂が挙げられる。上記に例示
した吸水性樹脂の製造に用いられる(イ)、(ロ)及び
(ハ)の割合、製造法及び吸水性樹脂の具体例は特開昭
52−25886号、特公昭53−46199号、特公
昭53−46200号及び特公昭55−21041号公
報に記載されている。
【0029】上記に例示した以外の吸水性樹脂として
は、例えば(イ)と(ロ)とを重合させたもの(デン
プン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、
セルロース−アクリロニトリルグラフト重合物の加水分
解物など);(イ)の架橋物(カルボキシメチルセル
ロースの架橋物など);(ロ)と(ハ)との共重合体(架橋
ポリアクリルアミドの部分加水分解物、架橋されたアク
リル酸−アクリルアミド共重合体、架橋されたスルホン
化ポリスチレン、特開昭52−14689号及び特開昭
52−27455号公報記載のビニルエステル−不飽和
カルボン酸共重合体ケン化物、架橋されたポリアクリル
酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル
共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸共
重合体、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアル
コール);並びに、自己架橋性を有する(ロ)の重合
物(自己架橋型ポリアクリル酸塩など)が挙げられる。
又、以上例示した吸水性樹脂は2種以上併用してもよ
い。
【0030】これらの吸水性樹脂のうち、更に好ましい
ものは、、並びにとして例示したもののうち、架橋
ポリアクリルアミド共重合体、架橋されたポリアクリル
酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル
共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸共
重合体、および架橋されたカルボン酸変性ポリビニルア
ルコールである。上記吸水性樹脂(3)の質量に対する
水又は水性液の吸収倍率は、好ましくは10〜1,00
0倍であり、より好ましくは100〜1,000倍であ
る。又、吸水性樹脂(3)の形状は、粉末又は粒状のも
のを使用することができるが、粒度の均一なものが膨潤
後の吸水性樹脂の形状も均一になるので好ましい。な
お、本発明において吸水性樹脂の吸収倍率は次に示す方
法により測定して得られる値とする。
【0031】<吸水性樹脂の吸収倍率>ナイロン製の網
袋(250メッシュ)に吸水性樹脂の試料(サンプル
量;Eg)を入れ、これを袋ごと過剰の水又は水性液に
浸した。浸漬60分後に袋ごと空中に引き上げ、静置し
て15分間水切りした後、質量(Fg)を測定して下式
より吸収倍率を求めた。[網袋のみを用いて上記と同様
の操作を行い、この分の質量(Gg)をブランクとして
差し引いた。] 吸収倍率=(F−G)/E (D1)〜(D3)の中では、吸水性樹脂(3)が用い
られている(D3)が、膨潤速度が速く、膨潤後も水性
液が溶け出さずに形状が維持されるので好ましい。
【0032】吸水性樹脂(3)の質量に対する水又は水
性液の吸収倍率は、好ましくは10〜1,000倍であ
り、より好ましくは100〜1,000倍である。又、
吸水性樹脂(3)は、好ましくは粉末状又は粒状であ
り、その平均粒径が200μm以下のものが特に好まし
い。平均粒径が200μmより大きいと成形体が膨潤し
たときに、歪な形状となることがあり、また成形体から
の脱落が多くなることがある。(D3)は、ゴム及び/
又は合成樹脂(1)が20〜95質量%で、吸水性樹脂
(3)が5〜80質量%のものが好ましい。(D3)中
の(3)が5質量%より少ないと、水又は水性液の吸収
量が低下する。一方(3)が80質量%より多くなる
と、成形が難しくなり、たとえ成形できても吸水性樹脂
の脱落が多くなることがある。本発明において、該水膨
潤性樹脂の成形体(D)中には、必要により他の添加物
を配合することができる。この添加物としては、例えば
顔料(蛍光性顔料や蓄光顔料を含む)、染料、老化防止
剤、紫外線吸収剤、防腐剤、界面活性剤、可塑剤、充填
剤などが挙げられる。該水膨潤性樹脂の成形体(D)
は、水又は水性液[例えば前記の消臭性及び/又は芳香
性を有する物質(C)の水性液]を吸収して、(D)の
質量に対して、好ましくは5〜200倍、より好ましく
は10〜100倍に膨潤する性質を有するものである。
【0033】なお、本発明において水膨潤性樹脂の吸収
倍率は次に示す方法により測定して得られる値とする。
<水膨潤性樹脂の吸収倍率>ナイロン製の網袋(250
メッシュ)に水膨潤性樹脂の試料片(サンプル量;H
g)を入れ、これを袋ごと過剰の水又は水性液に浸し
た。24時間ごとに袋ごと空中に引き上げ、静置して1
5分間水切りした後、質量(Ig)を測定して下式より
吸収倍率を求めた。[網袋のみを用いて上記と同様の操
作を行い、この分の質量(Jg)をブランクとして差し
引いた。]ただし、各測定時間ごとの吸収倍率が平衡
(質量の変化率が3%以内)に達した点を水膨潤性樹脂
の吸収倍率とした。 吸収倍率=(I−J)/H
【0034】水膨潤性樹脂の成形体(D)の製法の代表
例として、吸水性樹脂(3)を用いた水膨潤性樹脂(D
3)の成形体の製法を例示すると、混合工程で(1)、
(3)等をロールミキサー、バンバリミキサー、ニーダ
ーなどの混練機を用いて混練する以外は、ゴム及び/又
は合成樹脂を製造する一般の方法でよく、加硫タイプの
ゴム製品の場合は、例えば素練り工程、混合工程、成形
工程及び加硫工程などからなっている。特に型製品を製
造するときの方法が好ましく、例えば成形及び加硫工程
において、圧入加硫法、トランスファー加硫法又は射出
成形加硫法により製造することができる。水膨潤性樹脂
(D2)の場合も、吸水性樹脂(3)を水増粘性ポリマ
ー(2)に代える以外は上記と同様にして成形体を製造
することができる。なお、ここで混合工程において、
(1)、(3)以外に必要に応じてゴムの加工で一般的
に用いられるゴム用薬品、例えば加硫剤又は橋かけ剤、
加硫促進剤、加硫促進助剤等が使われる。
【0035】本発明の(D)の成形体の形状は、特に制
限しないが、室内、トイレ及び車内等で使用される場合
を考慮して、インテリア性に優れた形状として、キャラ
クターグッズ、動・植物、地形、建造物及び輸送機器等
の物体をミニチュアにした形状が好ましい。本発明に用
いられる容器としては、特に限定されないが、例えば円
筒状、角柱状、円錐状、角錐状、底面が平らな球状など
が挙げられる。又、容器の材質はガラスであっても合成
樹脂であっても良い。合成樹脂としては、通常の合成樹
脂の範疇に含まれる全てのもが使用され、特に限定され
ない。合成樹脂としては熱可塑性、熱硬化性を問わず、
又、軟質、硬質のいずれであっても使用することがで
き、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはその
ケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン−アクリル酸
塩共重合物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合物、
スチレン−ブタジエン共重合物、ポリエステル、ポリア
ミド樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂などが挙げられ
る。更に、側面から容器を通して中の様子を見て楽しむ
ことができることから、少なくとも一部が透明な容器で
あることが好ましい。該水膨潤性樹脂の成形体(D)
は、着色されていても着色されていなくてもよいが、視
覚的な効果から着色されていることが好ましく、少なく
とも(D)は、水性ゲルと異なる色に着色されているこ
とが特に好ましい。
【0036】
【実施例】以下、本発明の水性ゲルを用いた消臭及び/
又は芳香剤の実施例を示す図により本発明を説明する。
図1及び図2は、本発明の消臭及び/又は芳香剤の一実
施例を示す斜視図である。図3は、図1の容器に消臭性
を有する物質の水性液を投入し、均一撹拌した後の状態
を示す断面図である。図1〜3において、1は水膨潤性
樹脂の成形体、2は消臭性を有する物質の水性液、3は
ガラスの容器、4はキャップ、5は接着剤である。図1
において、水膨潤性樹脂(D)はキノコの形をしてお
り、底面が容器の底の中央部に接着剤で固定されてい
る。図2において、水膨潤性樹脂(D)は富士山タイプ
の山の形をしており、容器の底全面に接着剤で固定され
ている。前述したように(D)の成形体の形状はこれに
限らず、キャラクターグッズ、動・植物、地形、建造物
及び輸送機器等の何れでもよいし、成形体の個数も一個
に限らず複数個あってもよい。また、容器の底面に固定
される位置も限定されない。図1及び図2に示した以外
の(D)の成形体の形状の一例としては、ツクシの形を
したものが複数個あるもの、オモチャの列車の形をした
ものが容器の周囲を1周しているものなどが挙げられ
る。
【0037】図4は、図3を4日間放置した後の状態を
示す断面図である。図4において、1’は水膨潤性樹脂
の成形体(D)が、消臭液及びゼラチン溶液の一部を吸
収し、約40倍に膨潤したものである。また、2は消臭
性を有する物質の水性液、3はガラスの容器、4はキャ
ップ、5は接着剤である。図5は、図4の容器中にさら
にゼラチンの水溶液およびメチルビニルエーテル/無水
コハク酸の共重合体にアンモニアを反応して得た反応生
成物の水溶液を投入し、均一撹拌後、室温で1日放置し
て1’の成形体の周りに生成した水系ゲルの状態を示し
た断面図である。また、3はガラスの容器、4はキャッ
プ、5は接着剤、6は水性ゲルである。図3〜図5に示
したような経過で水系ゲル中に水膨潤性樹脂の成形体を
含有させた。なお、消臭剤として使用するときは、勿論
蓋を開けて使用し、時間の経過で、水膨潤性樹脂の成形
体が周りの水系ゲルとともに小さくなり、2ヶ月後には
図1に示した状態に戻る。このようにキノコの形状が変
化していくことから、キノコの小さくなる過程を楽しむ
ことができ、さらに消臭剤の残量を示すインジケーター
の働きをも兼ね備える。以下製造例及び使用例を示す実
施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限
定されるものではない。以下部は質量部を表す。
【0038】実施例1 (1)溶液Aの調整 ゼラチンSE−1(45部)と砂糖(5部)にイオン交
換水(750部)を加え60〜70℃に加温して均一に
溶解した。 注)ゼラチンSE−1:アルカリ処理ゼラチン、ニッピ
ゼラチン工業(株)製 (2)溶液Bの調整 フローラル系香料(50部)にノニポール120(50
部)、エタノール(30部)およびプロピレングリコー
ル(20部)を加え均一に溶解した。 注)ノニポール120:ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル系非イオン界面活性剤、三洋化成工業
(株)製 (3)溶液Cの調整 GanterzAN119(10部)にイオン交換水
(84部)とアンモニア含有量29%のアンモニア水溶
液(6部)とを加え室温下で攪拌すると1時間で均一に
溶解した。アンモニア中和率80%の均一に溶解したG
anterzAN119の水溶液を得た。 注)Ganterz AN119:メチルビニルエーテ
ル/無水マレイン酸共重合体、重量平均分子量2.13
×106、アイエスピー・ジャパン(株)製 (4)ゲル状芳香剤の調整 溶液A(40部)に溶液B(9部)と溶液C(2部)及
びイオン交換水(49部)を加えて均一で透明な水溶液
を調整した。このようにして得られた水溶液を室温で1
日放置して、ゲル化反応を行わしめ、均一で透明な水系
ゲルを得た。
【0039】実施例2 (1)溶液Dの調整 GanterzAN119(10部)にイオン交換水
(82.5部)とアンモニア含有量29%のアンモニア
水溶液(7.5部)とを加え室温下で攪拌すると30分
で均一に溶解した。アンモニア中和率100%の均一に
溶解したGanterzAN119の水溶液を得た。 (2)ゲル状芳香剤の調整 実施例1で作成した溶液A(79部)に同じく実施例1
で作成した溶液B(9部)と溶液D(12部)を加えて
均一で透明な水溶液を調整した。このようにして得られ
た水溶液を室温で1日放置して、ゲル化反応を行わし
め、均一で透明な水系ゲルを得た。
【0040】実施例3 (1)溶液Eの調整 イソバン−04(10部)にイオン交換水(84部)と
アンモニア含有量29%のアンモニア水溶液(6部)と
を加え室温下で攪拌すると1時間で均一に溶解した。ア
ンモニア中和率80%の均一に溶解したイソバン−04
の水溶液を得た。 注)イソバン−04:イソブチレン/無水マレイン酸共
重合体、分子量6×104、クラレ社製 (2)ゲル状芳香剤の調整 実施例1で作成した溶液A(79部)に同じく実施例1
で作成した溶液B(9部)、溶液E(8部)及びイオン
交換水(4部)を加えて均一で透明な水溶液を調整し
た。このようにして得られた水溶液を室温で1日放置し
て、ゲル化反応を行わしめ、均一で透明な水系ゲルを得
た。
【0041】実施例4 (1)溶液Fの調整 イソバン−04(10部)にイオン交換水(82.5
部)とアンモニア含有量29%のアンモニア水溶液
(7.5部)とを加え室温下で攪拌すると30分で均一
に溶解した。アンモニア中和率100%の均一に溶解し
たイソバン−04の水溶液を得た。 (2)ゲル状芳香剤の調整 実施例1で作成した溶液A(40部)に同じく実施例1
で作成した溶液B(9部)、溶液F(6部)及びイオン
交換水(45部)を加えて均一で透明な水溶液を調整し
た。このようにして得られた水溶液を室温で1日放置し
て、ゲル化反応を行わしめ、均一で透明な水系ゲルを得
た。
【0042】実施例5 (1)溶液Gの調整 消臭性を有する物質として、エポリオンN−1000
(4部)にイオン交換水(52部)を加え均一に溶解し
た。 注)エポリオンN−1000:植物性有機酸及び有機酸
塩、エポリオン社製 (2)ゲル状消臭剤の調整 実施例1で作成した溶液A(40部)に溶液G(56
部)と実施例1で作成した溶液C(4部)を加えて均一
で透明な水溶液を調整した。このようにして得られた水
溶液を室温で1日放置して、ゲル化反応を行わしめ、均
一で透明な水系ゲルを得た。
【0043】実施例6 (1)水膨潤性樹脂の成形品の調整 次の配合比率で混合したものをニーダーで150℃で1
5分間混練し、傘を広げたキノコの形状をした型に圧入
した。成形物を取り出し、質量1.8gの本発明の水膨
潤性樹脂の成形体を得た。このようにして得た成形物を
実施例1で作成した溶液B(9部)とイオン交換水(1
21部)とを均一に溶解した水性液に加えた。室温で浸
漬4日後に水性液中の水膨潤性樹脂の成形体が大きく膨
潤していた。この水膨潤性樹脂の成形体を取り出し、質
量を量ると72gであった。この膨潤した水膨潤性樹脂
の成形体の形状は、歪むことなく膨潤前の形態を維持し
たままで大きくなっていた。 サンフレッシュST−500MPS 53部 エラストランET1040 43部 フタロシアニン顔料 4部 注)サンフレッシュST−500MPS:アクリル系吸
水性樹脂、平均粒径20〜50ミクロン、吸水性能40
0g/g、三洋化成工業社製 エラストランET1040:熱可塑性ウレタン樹脂、武
田バーディッシェウレタン工業社製
【0044】(2)水膨潤性樹脂の成形品を含有したゲ
ル状芳香剤の調整 上記の水性液中で膨潤させた水膨潤性樹脂の成形体を含
有した水性液に実施例1で作成した溶液A(40部)と
同じく実施例1で作成した溶液C(2部)を加えて均一
で透明な水性液を調整した。このようにして得られた水
性液を室温で1日放置して、ゲル化反応を行わしめ、成
形体を含有した均一で透明な水系ゲルを得た。これを室
内に放置した。膨潤した水膨潤性樹脂の成形体は芳香液
の揮発により、形状は初期の形態を維持したままで水系
ゲルと共に徐々に小さくなり、2ヶ月後にはほぼ膨潤前
の大きさに戻っていた。
【0045】比較例1 (1)溶液Hの調整 GanterzAN119(10部)にイオン交換水
(90部)を加え6時間撹拌したが、GanterzA
N119は水に溶解せず、GanterzAN119の
分散した水溶液を得た。 (1)ゲル状芳香剤の調整 実施例1で作成した溶液A(40部)に同じく実施例1
で作成した溶液B(9部)、均一に分散した状態の溶液
H(2部)及びイオン交換水(49部)を加えて約1時
間攪拌したが、イソバン−04が沈降し、均一な水溶液
は得られなかった。このようにして得られた水性液を室
温で1日放置して、ゲル化反応を行わしめたが、ゲル化
しなかった。
【0046】比較例2 (1)溶液Iの調整 フローラル系香料(50部)にノニポール120(50
部)、エタノール(30部)、プロピレングリコール
(20部)及びGanterzAN119(4部)を加
え6時間撹拌したが、GanterzAN119は溶解
せず、GanterzAN119の分散した水溶液を得
た。 (1)ゲル状芳香剤の調整 実施例1で作成した溶液A(40部)に均一に分散した
状態の溶液I(9.3部)とイオン交換水(50.7
部)を加えて約1時間攪拌したが、GanterzAN
119が沈降し、均一な水溶液は得られなかった。この
ようにして得られた水溶液を室温で1日放置して、ゲル
化反応を行わしめたが、ゲル化しなかった。実施例1〜
5及び比較例1、2の評価結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】評価方法は、以下の通りである。 (1)ゲルの外観(1) 室温で1日放置して作成したゲルの外観を目視判定し、
次のように評価した。 ○…透明 △…わずかに白濁 ×…白濁 (2)ゲルの外観(2) ゲルの外観(1)で使用したゲルを−20℃で16時間
凍結させたものを常温で8時間放置することによって解
凍し、復元させたときのゲルの外観を目視判定し、次の
ように評価した。 ○…変化なし △…わずかに変化する ×…変化する
【0049】(3)透過率 上記に記載した評価法に準じて行った。 (4)低温安定性 ゲルの外観(1)で使用したゲルを0℃恒温槽中に24
時間放置して分離物の有無を調べた。 ○…変化なし △…わずかに離水する ×…離水する (5)高温安定性 ゲルの外観(1)で使用したゲルを70℃恒温槽中に2
4時間放置して、ゲルが破壊されて液状になるかどうか
を調べた。 ○…変化なし △…わずかに破壊され、液状になる ×…液状になる (6)ゲル強度 上記に記載した測定法に準じて行った。
【0050】
【発明の効果】本発明の消臭及び/又は芳香剤は、次の
ような特長がある。 本発明の消臭及び/又は芳香剤は保形性が良いため、
容器を移動したり倒した場合、変形したりこぼれること
がなく、取り扱いやすい。 本発明の消臭及び/又は芳香剤は透明感があるので、
美観に優れる。 使用中、水膨潤性樹脂の成形体が、徐々に形状を維持
したままで小さくなっていく状態を楽しむことができ、
さらに消臭剤の残量を示すインジケーターの働きをも兼
ね備える。 原料の水への溶解性も良好であるため容易に本発明の
水性液用ゲル化剤およびその物品が得られる。 以上のことから、本発明の消臭及び/又は芳香剤は、イ
ンテリア性に優れた消臭及び/又は芳香剤として有用で
ある。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の消臭及び/又は芳香剤の一例を示す
斜視図である。
【図2】 本発明の消臭及び/又は芳香剤の一例を示す
斜視図である。
【図3】 図1に消臭性を有する物質の水性液を投入し
た直後の状態を示す断面図である。
【図4】 本発明の水膨潤性樹脂の成形体が消臭性を有
する物質の水性液を吸収した4日後の状態を示す断面図
である。
【図5】 本発明の水膨潤性樹脂の成形体の周りに生成
した水系ゲルの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 水膨潤性樹脂の成形体 1’水膨潤性樹脂の成形体が消臭性を有する物質の水性
液を吸収し、膨潤したもの 2 消臭性を有する物質の水性液 3 ガラスの容器 4 キャップ 5 接着剤 6 水系ゲル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/00 103 A61L 9/01

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和化合物と無水マレイン
    酸との共重合体のアンモニア反応物(A)とゼラチン
    (B)との反応物を必須成分とする水性液用ゲル化剤。
  2. 【請求項2】 (A)がエチレン性不飽和化合物と無水
    マレイン酸との共重合体とアンモニアとの反応による反
    応生成物である請求項1記載の水性液用ゲル化剤。
  3. 【請求項3】 (A)のエチレン性不飽和化合物がイソ
    ブチレン又はメチルビニルエーテルである請求項1また
    は2記載の水性液用ゲル化剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の水性液用ゲ
    ル化剤で水性液をゲル化させてなる水系ゲル。
  5. 【請求項5】 消臭性及び/又は芳香性を有する物質
    (C)が含有された水性液を請求項1〜3いずれか記載
    の水性液用ゲル化剤でゲル化させてなる消臭及び/又は
    芳香剤。
  6. 【請求項6】 水膨潤性樹脂の成形体(D)が含有され
    た水性液を該水性液用ゲル化剤でゲル化させてなる請求
    項5記載の消臭及び/又は芳香剤物品。
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